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元スレ村娘「勇者様ですよね!」勇者?「……違うが」
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勇者?(やれやれ)
勇者?(だが、そうか……俺のせいというのも有り得るか)
勇者?(・・・)
勇者?(考えても仕方ないな)
勇者?(王女の様子を見てやるか)
< ズズッ・・・
?勇者「よし、と」スタッ
王女「……」うとうと
王女「…っ」
王女(しっかりしなきゃ、私がこんなだから…)
?勇者「王女」すっ
王女「!?」ビクッ
?勇者「どうかしたか」
王女「い、いえ……なんでも」
?勇者「様子がおかしいと聞いたが」
王女「誰がそんなことを…!」
?勇者「聞いてどうする」
王女「……なんなのですか」
王女「朝はおかしな悪夢を見せて、今度はなんなのですか!?」
王女「第一、昨日はあんなに大怪我したりして今はケロッとして!」
王女「あんなに心配させておきながら平然として、何か言う事はないのですか!!」
?勇者「……」
?勇者「王女」
王女「…は、はい?」
?勇者「少し、目を閉じていろ」
王女「え?」
< スッ・・・
王女「ぇ…え、やっ……」
?勇者「閉じてろ」スッ
王女「・・・」
王女「…」すう
?勇者(よし、『入り込める』な)キィィンッ
色々あってPCに頭から突っ込んだので携帯からで行きます
遅くなって申し訳ない
遅くなって申し訳ない
< キィィンッ!
王女「……」ピタァ
?勇者「……」ピタァ
● ● ●
● ● ● ●
―――― 【 問題ない、すぐ済む 】
―――― スタンッ
?勇者「……ここは」
?勇者(城、か? それにしては…)
?勇者(どこか異質というのか、『王女の夢』にしては随分薄暗いな)
< 「いや! 来ないで!! 誰か! 誰かぁぁ!!」
?勇者(……王女?)
王女「お父様…っ、お母様……!」
白服α「次はお前だ王女」ヴンッ
< シュタンッ
王女「ひっ…!!」
王女(・・・!!)
< ザクンッ ―――― !!
?勇者「…残念だったな」ポタポタ
王女「勇者様………!!」
白服α「……」
?勇者「王女の夢になぜお前がいるかは知らないが、ここで退場だ」
王女「勇者様! 逃げて下さい!!」
?勇者「?」
王女「早く逃げてっ! お願いです…!!」
< ゴフッ!!
?勇者「……!! な、何?」ビチャッ
?勇者(馬鹿な…『夢』で俺を・・・)
ドサッ
?勇者(……身体を動かせない)
?勇者(ということは、これは『王女の夢が描いた世界』なのか?)
王女「ぃ、嫌…やだ、勇者……様」ガタガタ
王女「死んじゃ……また、私のせいで……!!」
白服α「さあ、次はお前の・・・」
?勇者(……)
?勇者(終わりにする)キィィンッ
―――― キィィンッ!
?勇者「……」スッ
王女「…」グラッ
< ガシッ
?勇者(・・・すまなかったな)
?勇者(強制的に『夢』を終わらせたが、今見た悪夢は記憶に残るだろう)
?勇者(……)
王女「…」すやすや
< ズズ・・・
勇者?「エイボン、少しいいか」
Eibon「どうかなさいましたかマスター」
勇者?「王女の周囲をお前の魔術で調べろ」
Eibon「何故です?」
勇者?「……王女の『夢世界』がおかしい、近くに夢魔かいるとしか思えない」
Eibon「夢魔クラス以上のサキュバスを調べるのですね」
勇者?「ああ」
Eibon(夢魔クラス…ですか)
Eibon(昨夜、マスターがあの女騎士に一瞬だけ解放した魔力を考えれば通常は逃げ出す筈)
Eibon(よほどの愚か者か、あるいはそれだけの力を持っているのか)
Eibon(……いずれにせよ相手はマスターを敵に回したのを後悔するでしょうね)
Eibon(ましてや『夢』を操るなんて……ね)くすっ
< 港・宿屋 >
シスターβ「凄いわ……ついに見つけたわよ」
神父α「!」
シスターβ「今、王女の幻想世界を弄ってたら誰かが王女と共に乱入してきたのよ」
神父α「他人の『夢』に? 夢魔でしょうか?」
シスターβ「違うわ、男よ? サキュバスではなく『男』だったわ」
神父α「では、我々の目的地は・・・」
シスターβ「もう少し調べるわ、標的が見つかったからにはあとは場所だけね」
< 広場 >
錬師「・・・」
ぶらーんぶらーん
錬師(王女のお姉ちゃんは今休んでるし、お兄ちゃんはどこかに行っちゃうし)
錬師(つまんないなぁ)ぶらーん
< ザッ
錬師「?」
女騎士「やあ」
ぶらーん…ぶらーん……
女騎士「ふ、それで1人でブランコか」
錬師「同じ年の子供いないんだもん」
女騎士「そうだな……ほとんどの子供は厨房か、訓練をしているからな」
錬師「訓練?」
女騎士「貴女位の子供にも拳銃や剣の使い方を教えているのだよ」
錬師「ボクと…同じ年?」
女騎士「そうだよ、いつ白騎士がここを突き止めたとしても大人子供関係なく対処できるようにね」
女騎士「…最も、我々が対処出来ないような絶望的な状況下でしか子供の出番はないが」
錬師「・・・」
女騎士「ああ、つい話し込んでしまったな」くすっ
女騎士「勇者が君を呼んでいたよ、一緒に行こうか」
錬師「お兄ちゃんが?」
< 宿舎・勇者?の部屋 >
< ガチャッ
女騎士「連れてきた」
錬師「お邪魔しまーす!」
勇者?「来たか」スッ
勇者?「・・・」
勇者?「女騎士も、何故いる?」
女騎士「連れて来いと頼んだのは貴方だろう?」
勇者?「『女銃士に』頼んだ筈だが……」
女騎士「まぁ良いじゃないか、私も暇していてな」
錬師「そうだったんだ!」
勇者?「……まぁ構わないが」
ドサッ
錬師「…本?」
勇者?「物の中に含まれている元素を簡単に説明した物だ、お前に渡す」
錬師「良いの? 凄く上質な紙で出来た本みたいだけど…」
勇者?「構わない、安価に手に入るからな」
錬師「へぇ……」パラパラ
女騎士(どんなインクを使えばこのような図が描けるんだ?)
勇者?(『教科書』が珍しいようだな)
錬師「……」パラパラ
< コンコン
勇者?「女銃士か」
女銃士「す、すみません……レンちゃんがどこにも…ぁ」
錬師「?」
女銃士「あれぇ……いつの間に」
女騎士「私が連れて来たんだよ、ごくろうさま」くすっ
女銃士「そんなぁ! 酷いです女騎士様っ」
女騎士「私も暇していたのが悪いんだよ、ふふ」
勇者?「……」
錬師「……」パラパラ
勇者?「……二人とも座れ、適当な本でも貸してやる」
女騎士「ふふ、悪いな」
< 半日後 >
女銃士「Zzz」ダラーッ
女騎士(……興味深い書だな)パラッ
錬師「……」パラパラ
勇者?「……」
勇者?(来たか)
< コンコン
< ガチャッ
Eibon「おや、読書会なら私も呼んで頂きたかったですね」
勇者?「お前は博識だからな、待ってたぞ」
女騎士(………)
勇者?「そのまま読むなり寝るなりしてて構わない、俺は少し用がある」
錬師「うん、分かった!」
女騎士「私も着いていって構わないかな?」
勇者?「構わないが、詮索して来ても何も答えないからな」
女騎士「勿論」くすっ
勇者?「……夢魔よりも厄介?」
Eibon「ええ、マスターの『アレ』以外に初めて私は見ました」
勇者?「何を見たんだ」
Eibon「『糸』、と表現しましょうか」
女騎士「なに……? 王女に何が起きているんだそれは」
Eibon「一本の『糸』が彼女の全身に絡まり、締め上げ、王女の心を完全に物にしている」
Eibon「それが今の状態でした」
勇者?「その『糸』の先にいる奴等を探し出せるか」
Eibon「……」フルフル
女騎士「……なんということだ」
Eibon「サキュバスの『幻魔クラス』でも感知出来ないような、精巧な力でした」
勇者?「・・・」
Eibon「マスターの『アレ』なら、簡単に解けるとは思われますが」
女騎士(?)
勇者?「エイボン」
Eibon「……失礼しました」
勇者?「二日後、それを実行する」
Eibon「!」
女騎士「?」
Eibon「では、この村より離れた場所に?」
勇者?「今夜から用意してくれ」
Eibon「分かりました」スタスタ
女騎士「……詮索しようにもここまで分からないとはな」
勇者?「分からなくて良い」
女騎士「私に出来る事は無いのか、何でもいい」
勇者?「特には無い、お前はレジスタンスを纏めていれば問題ない」
女騎士「……そうか」
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