私的良スレ書庫
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元スレ村娘「勇者様ですよね!」勇者?「……違うが」
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< ズバァン!
銃士「ぐおぁ!?」ドサッ
銃士「ぃ、ひ……!!」
< ザクッ!!
白服B「……」クルリ
< ガァンッ!!
白服B「おっと」シャッ
女銃士「……ぁ、あ」ガタガタ
弓士「どいてろ女銃士!!」ガバッ
女銃士「弓士さん…っ」
弓士「ウォオオオオオオオオオ!!」ガシュッッ
< ガガガガシュシュンッッ
白服B「チィ……! 最新式の電動タイプか!!」シャシャッ
白服B(……)ニヤリ
弓士「ッ!?」ビクッ
白服A「残念だったな」ザクッ
弓士「ぐふぅっ……ッ!!」
女銃士「ゆ、弓士さん!」バッ
< ゴヂュッッ
女銃士「!?」バッ
白服C「後ろの注意がなってないな」グズッ
薬士「 」
女銃士「あ、あ……ああっ」
白服C「さてお嬢さん、どうやって生き抜く?」
白服A「命乞いか、罪の懺悔か?」
白服B「それともその手にある拳銃で頭を撃ち抜くか?」スタスタ
< シャッ
―――― ヒュン!
白服A「!?」バッ
< ガキィン!
白服B「なに……?」
「はァッ!!」ザッ
白服B(!? な、速……)
―――― ズバァン!!
白服B「ぐぅぅッ!」ガクッ
「今だ、逃げるぞ女銃士!!」
女銃士「はっ、はい!」バッ
白服B「追え!」
白服A「わかってる!」
白服C「逃がすかよ!!」
―――― シュルンッ
勇者?「面白そうだが、残念だったな」ピンッ
< ブシャァァァッ!!
勇者?「……どっちに逃げた?」
< ガサガサッ
王女「向こうでした! 早く追いかけましょう勇者様」
錬師「……」
勇者?「分かった、追跡するからお前達は後から着いて来い」
勇者?「それと王女、錬師には死体を見せるなよ」
王女「はい分かってます」
錬師(み、見えない…)
勇者?「……」タタタ
勇者?(……?)ピタッ
勇者?(足跡が消えたか、となると近くに身を潜めてるな)
勇者?「白騎士達ならいない、出てこい」
勇者?「……」
< ガサッ
「……貴方は何者か」
勇者?「事情があって港に直線で向かってるが、そろそろ村を見つけたいと思っててな」
「何者かと聞いている」
勇者?「見ての通りだ」
「……」
「白騎士達をどうした? まいたのか」
勇者?「殺した」
「……! なるほど、分かった」ガサッ
女騎士「案内しよう、私は女騎士だ」
女銃士「ぁ、えっと、私は女銃士です!」スッ
勇者?(……女? 人間のようだが…)
王女「……」ザッザッ
女騎士「助かったよ、貴方達がいなければ私達の命運もここで尽きていただろう」
勇者?「らしいな、仲間を救えなくて悪かった」
女騎士「…なに、彼らも危険は承知で外まで着いて来てくれたんだ」
女銃士「……」
女騎士「それに、いずれは彼らの無念を晴らす、必ずな」
勇者?「ただの冒険者じゃないようだな、お前達こそ何者だ」
女騎士「……」
女騎士「…レジスタンスだ、私達は」
王女「!!」
まぁ教皇の独裁みたいな感じだからそらレジスタンスも出現するわな
女騎士「私達はいつか機会を見て、騎士団を倒そうと考えている」
勇者?(……ほう)
勇者?「さっき一度見たが、白騎士に一撃加える程の実力らしいな」
女騎士「未熟者だよ私は、仲間を助けられず更には私自身生き残れるか定かじゃなかった」
勇者?「そうか、『そういう事』にしておこう」
女騎士「…引っ掛かる言い方をしてくれるじゃないか」
王女「あの、本気なのですか?」
女騎士「うん?」
王女「本気で教皇と戦うおつもりですか?」
女銃士「女騎士様は嘘は言いません!」
女騎士「まあ落ち着け女銃士、彼女が疑心になるのも理解できる」
女騎士「教皇は確かに『王族』からしてみれば反逆者であり、何より圧倒的兵力で民を縛っている」
女騎士「だが同時に、教皇の味方をすれば理想的な人生が得られ、街や国の人間を守ってくれている」
女騎士「……そこへ弱小な武装集団が押し入っても、民が教皇達を庇うと言いたいのだろう?」
王女「…! え、えぇ……そうです」
女騎士「だとしても私達は戦う覚悟ならあるさ」
女騎士「騎士団の白騎士達は間違いなく、弱い民達の一部を暴力で抑えている」
王女「…」
女騎士「それを私達人間は平和と考えて良い筈はないよ、絶対にね」
錬師「良い人だなぁ、かっこいい……」
勇者?(どこか複雑な気分だがな、俺は)
勇者?(元々、俺は力だけで支配していたからな)
女銃士「あっ」
女銃士(赤の紐、ということは今の村は警戒態勢に入ってますね)
女銃士「女騎士様、村が合図をしろと……」
女騎士「警戒態勢か……やはり私達を心配してくれているらしい」
女騎士「えーと、勇者だったかな? 少し下がってて貰いたい」
勇者?「ああ」
王女(あれ、いつのまに自己紹介を!)
錬師(何だかお兄ちゃんと騎士のお姉さんだけ私達を置いて行ってるなぁ)
< カシャン
女騎士「弾は?」
女銃士「リロード済みですっ!」
王女(あれは…拳銃? 照明弾などではないのでしょうか)
勇者?(……)
女騎士「……」スチャッ
女騎士「……………………」
―――― ダァーンッ!
―――― ギュィィ・・・ッ
< チュンッ
< ガッッ
< コンッ
< ヂュィンッッ
―――― カァーン!
見張り「!! 合図だ! 女騎士様が近くまできてるぞぉ!」バッ
< カーン、カーン、カーン!
< カーン、カーン……
王女「え、鐘の音……?」
錬師「撃っただけなのに!」
女銃士「ふふ、凄いでしょう? 女騎士様にしか出来ない緊急用の合図なんです!」
女銃士「きっと今日も鐘の真ん中を撃ち抜いたんですよね女騎士様っ♪」
女騎士「あはは……あまり騒がれると照れるな」
勇者?(……『跳弾』)
勇者?(恐らくただの銃弾の直線的な弾道では狙えない位置に、的となる鐘があったのだろうが)
勇者?(……………この距離でただの人間に実行出来る技ではない)
<レジスタンスの隠れ村>
勇者?「……」
王女「……」
錬師「……お姉ちゃん」ギュッ
< 「そいつらが白騎士じゃない証拠はありません、直ぐに殺すか拘束すべきです!」
女騎士「何度も言っているだろう、彼等に私は救われたのだぞ!」
< 「ならば何故! 私の、私の夫は助けられなかったんですか!!」
< 「そうだそうだ! タイミングが良すぎる!!」
< 「きっと様子を窺ってから助けたフリをしてここに案内させる気だったのです!」
< 「決断を、女騎士様!」
勇者?(…予想外とはいえ、随分な言われ様で驚きだ)
女銃士「あ、あの…皆さん落ち着いて……話を」
男「うるせぇ! 落ち着いてられるかよ!!」
女騎士「皆、私の話を聞いてくれ! 彼等は―――― 」
女騎士「……」チラッ
王女「?」
勇者?「!」
勇者?(まさか…)
女騎士「……彼等は、あそこにいる彼女は、多分騎士団で噂の『第一王女』だ」
< 「…」
< 「……」
王女(え、えぇぇっ!? バレてる!?)
勇者?(やっぱり気づかれてたのか)
錬師「そう言えば、お姉ちゃんはお姫様だったねぇ」
女銃士「ひゃああああああ!? ぉお王女様ぁっ!!?」
女「お、王女様……?」
男B「そう言われて見れば、五年前のパレードで見た少女に似ている……?」
男「………」
< 「そんな、てっきり白騎士に捕らえられたのかと……」
< 「だが王女は生きている所か、我々の目の前に……!」
< 「王女が我々と共に…!」
< ざわ・・ざわ・・・
錬師「凄い影響力だね……」
王女「……は、はい」
勇者?「良かったな」
女騎士「とりあえず、これで何とか……」
< 「じゃああっちの男はなんだ?」
< 「護衛じゃないか、こっちの大陸まで逃げて来たんだろ」
< 「ただの人間が、女騎士様でもないのに白騎士3人を倒せる訳がない!」
女騎士「なっ……」
女騎士「いい加減にするんだ!! 彼こそ私よりも王女様を守るに相応しい力の持ち主だぞ!」
勇者?「おい、勝手な事を……」
< 「だったら人間である証拠を見せろー!」
< 「男だけでも殺せー!」
< 「王女は我々がお守りするんだー!」
女騎士「というわけで私と決闘だ」
勇者?「頼むから言わせてくれ、どうしてこうなった」
王女「こんなの我が国の法では無効の決闘です! やめさせて下さい!」
女銃士「でも、レジスタンスの皆さんは女騎士様と男が決闘してみてから決めるって…」
王女「決闘は相手が降参するまで何をしても良いのですよ!?」
王女(……勇者様が絶対に女騎士さんを傷つけるとは思えない)
王女(それに、勇者様の『不死性』を考えたら……万が一、人間の常識を逸脱した姿を見られたりしたら!)
王女「勇者様……」
女騎士「なるべく手加減はする、適当に鍔競り合いをして周りを納得させよう」
勇者?「……面倒な事になったな」
女騎士「済まない、彼等の多くは王宮に仕えていた者達なんだ」
女騎士「数日前、騎士団が王宮の者達を次々と虐殺されていく中…死に物狂いで逃げて来たね」
勇者?「難儀なものだ」
女騎士「どうか悪く思わないで欲しい、彼等は復讐に取り憑かれているだけだ」
勇者?「復讐に取り憑かれているのを悪くは思わないが、あいつらはそれだけで戦う覚悟は持ってない」
勇者?「要するに、人間の力の『象徴』であるお前がレジスタンスを支えてるんだろう」
女騎士「……ふ、貴方は不思議な男だ」チャキッ
勇者?(女騎士の武器に合わせ、ロングソードを選んだが)
< チャキッ
勇者?(……『無駄』、だろうな)
女騎士「そろそろ始めよう、皆に不審がられたくない」
勇者?「ああ」
女騎士「……」
< フッ
―――― ガンッッ!!
勇者?「……っ、!?」ブワッ
< ドサッ!
勇者?「がはっ、ゴフッ……今のは…?」
< フッ
女騎士「済まない、今の位ならば貴方なら平然と受け止めると思ったのだ」スタッ
勇者?「……接近戦は苦手でな」ムクッ
勇者?「だが女騎士」
女騎士「?」
勇者?「俺を本気で倒す気で来い」
女騎士「……」
< フッ
勇者?(速い……音速の数倍で移動出来るのか)チャキッ
< シュタタタタッッ
女騎士(『本気で』、とは……白騎士を倒せる程の実力はあるのだろうが…)
女騎士(魔法の類は一切禁止の決闘、それも彼は私の本質を見抜いている筈……)
女騎士(………なら、腕の一本は覚悟して貰おう)ザッ
勇者?「っ!」バッ
< ズバッ
勇者?(避けきれないか)ズキッ
< チャキッ
勇者?「!」ブンッ
女騎士「はっ!」ヒュンッ
女騎士「隙有りッ!」ヒュッ
< ズバァッ
勇者?「っ、く」グラッ
勇者?(……もう少しか?)
女騎士「何をしている、呆けるな!」バッ
勇者?「済まないな」ブンッ
女騎士(なんだ、この太刀筋は……大振りな上に構えが素人だ)シャッ
< フッ
< ズバァッ
< ブンッ
< シャッ
錬師「お姉ちゃん、お兄ちゃんが大変だよ!」
王女「大丈夫でしょう、勇者様ならあの程度……」
錬師「お兄ちゃんの傷、治ってないよあれ!」
王女「!?」びくっ
王女「……」
王女(傷がある、それもあんなに出血して……!)
こういう展開はあるあるだけど、こういう馬鹿なモブほどいらっとくるものはないな
皆殺しにされてしまえばいいのにw
まぁ気持ちはわからないでもないがね。
まぁ気持ちはわからないでもないがね。
レジスタンスを仲間にしておけば心強いだろ
>Eibon「『手に負えないから、あちこちで人間なり淫魔なりと手を組みたい』」
って言ってるしな
>Eibon「『手に負えないから、あちこちで人間なり淫魔なりと手を組みたい』」
って言ってるしな
>>544 むしろ『ここで犯らねば慎二はクズだ』と思ったからやった、反省してる
―――― ザシュッ
勇者?「っ……!」ビチャッ
女騎士「……」スタッ
勇者?「一撃も当てられないとはな……人間じゃ勝てないレベルだ」ヨロヨロ
女騎士「対して、貴方は7箇所を斬られて出血多量で意識は途切れる寸前」
女騎士「私には貴方がただの人間にしか見えない」
勇者?「それで……いい、じゃないか…」ドサッ
王女「勇者様!!」バッ
錬師「お、お兄ちゃん!」
男「王女様、まだその男が安全とは……」
王女「!!」キッ
男「ぁ…」ビクッ
王女「今の健闘を見て何も思う物がなかったと言うのですか、この人でなし!!」
王女「今すぐに! この方の手当てをしなさい!!」
男「は、はい!」
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