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    元スレ男「…へ?」 お嬢「ですから」

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    351 = 1 :

    「結局、この村に他所者が入ってくるのを嫌ってる連中も混ざって混沌としてきたから帰ってきたんだ」

    「…お疲れさん」

    (他所から人が入ってこないと…この村は寂れる一方なのに…)

    352 = 1 :

    ~数日後・男の実家~

    ザー ザー

    「…この肥料安いな」カチカチ

    (買いに行くよりネット通販のほうが確実だしな…)

    「こんなもんか…」

    コンコン ガラッ

    「男、アンタにお客さんだよ」

    「誰だ?」

    「さあ?スーツ来た人たちだよ」

    「スーツ?」

    353 = 1 :

    「ついでに、男と女が一人ずつ」

    「まさか…」トタタタタ

    (…先輩女と男友か?)

    ガラッ

    見知らぬ「あ、お邪魔します」

    見知らぬ「初めまして」

    (こいつら…誰だ?)

    見知らぬ「私、○○ベジタブルプラント社の部長女といいます」

    見知らぬ「同じく、課長男と言います」

    354 = 1 :

    「男です。それで…どういった御用件でしょうか?」

    見知らぬ女改め部長女「実は…今度こちらに大規模な野菜工場を作る計画があるのを御存知ですか?」

    「…ええ」

    見知らぬ男改め課長男「それで3ヶ月ほど前からこちらの地域の方に御理解いただこうとしていたのですが…」

    部長「まったく進展が無くてですね…」ジトー

    課長「うっ…」

    部長「それで…本社のほうから男さんに相談してみたらと…」

    「…いくつか疑問点がある」

    部長「なんでしょう」

    「一番聞きたいのは…なぜ本社の人は俺のことを知っていたんだ?」

    部長「わかりません。ただ、上司が男さんに「当社は○○財閥系の会社です」と伝えろと」

    「!?」

    355 = 1 :

    (○○財閥系ということは…お嬢か?)

    「…その上司は…」

    部長「はい?」

    「…いや、なんでもない」

    (お嬢の立場なら上司じゃなく経営者だ…けど、何かしら?がりはあるか…)

    (こんなことで罪滅ぼしになるとは思わないが…出来ることをしよう…)

    部長『ねえ、こんなので協力してくれるのかしら?』ヒソヒソ

    課長『いやー、ムリっしょ』ヒソヒソ

    部長『だよねぇ』

    「…それで、俺は何をすればいいんだ?」

    部長「え?…あ、あの…村の人を説得していただきたいんですけど…」

    課長「ひょっとして…協力していただけるのですか!?」

    「ああ」

    部長女・課長男「「…」」

    356 = 1 :

    >>355 文字化けが…orz

    ○ (お嬢の立場なら上司じゃなく経営者だ…けど、何かしらつながりはあるか…)
    × (お嬢の立場なら上司じゃなく経営者だ…けど、何かしら?がりはあるか…)

    357 = 1 :

    「それで、説得する方法なんだが…」

    部長「は、はい!」

    「…説得するには材料がいる」

    部長「材料…ですか?」

    「ああ。この村の問題を解決する提案をすれば効果的だろう」

    「例えば…ここは無医村だから、工場内に診療所を作って、それを一般にも開放するというとウケがいい」

    部長「なるほど…ちゃんとメモした?」

    課長「は、はい」カキカキ

    「他には~~~」
       ・
       ・
       ・

    358 = 1 :

    【エピローグ】

    ~1年後~

    「…」

    「んっしょ、よいっしょ」チョロチョロ

    「できた…おとこおじちゃーん!お茶いぇたよー!!」

    「お、ありがとな」

    ズズー

    「…はぁ」

    「どう?おいしい?」

    「ああ、おいしいよ」

    「やったあ!」

    359 = 1 :

    「ほれ。飴いる?」

    「頂きます」パクッ

    「おいしい?」

    「ああ」モグモグ

    パーン パーン

    「あー!はなびだー!!」

    「あー、ホントだねー」

    「ほぁほぁ!ふうせんとんでぅよー!!」

    「いっぱい飛んでるな」

    「うん!」

    (そう言えば今日は第一期工事の完成式だったな…)

    360 = 1 :

    「男。アンタ…頑張ったよね」

    「反対してた人を根気よく説得して…工事までこぎつけてさ」

    「…」

    プチッ プー

    「あー、タンポポのおふえだー」

    「ほら、吹いてみるか?」

    「うん!」

    プヨー

    「きゃははは!へんなおとー!!」

    「ははは。上手だぞ」ナデナデ」

    「えへへー」

    361 = 1 :

    「…さて!お茶も届けたし、そろそろ帰ろうか?」

    「はーい」

    「じゃあ男。アンタもムリしないで、早めに帰って来るんだよ?」

    「ああ。わかってる」

    「じゃーねー!」ノシ

    男 ノシ

    「…さて、やるか」

    ズチャ ズチャ…

    サッ サッ サッ サッ 

    (そういえばお嬢と一緒に田植えをしたこともあったな…)

    バシャン!

    「!?」

    362 = 1 :

    (苗束?誰だ!?)バッ

    「…え?」

    (真っ白なプーマのジャージに長靴…まさか!)

    お嬢「そんなにのんびりしてると日が暮れますよ?」

    「お、お嬢…」

    お嬢「なんですか?…ああ、私に手伝って欲しいのですね?分かりました」

    ズチャ ズチャ…

    お嬢「…では」

    サッ サッ サッ 

    363 = 1 :

    「…やるな」

    お嬢「当然です」ニヤッ

    「…よし」

    サッ サッ サッ サッ サッ 

    お嬢「やりますね…」

    「年季が違う」ニヤッ

    お嬢「…この分だと早く終わりますね」サッ サッ 

    「ああ。助かる」サッ サッ サッ 
       ・
       ・
       ・

    364 = 1 :

    ~農道~

    「よいせっ…と」

    お嬢「ふふ…」

    「ありがとう。おかげで早く終わった」

    お嬢「いいえ…」

    ソヨソヨソヨ…

    お嬢「…お久しぶりです」

    「…ああ、久しぶりだな」

    お嬢「…」

    「…」

    365 = 1 :

    グゥー…

    お嬢「…ぷっ」

    「しょうがないだろ。もうすぐ昼だし」

    お嬢「ふふ。しょうがないですね。ちょっと待っててください」Pi Pi Pi…

    (お嬢のヤツ…綺麗になって…)

    (…いやいや、そうじゃなくて…なんでここに?)

    キー バタン

    執事「お嬢様」

    お嬢「ありがとう」

    スッ

    男 ビクッ

    366 = 1 :

    お嬢「お弁当です。召し上がれ」ニコッ

    「あ、ああ…」

    パカッ

    (俵むすびに野菜の煮物か…うまそうだ)

    「いただきます」パクッ

    お嬢 ジー

    (うまい…)パクパク

    お嬢 ジー…イラッ

    パクパク

    お嬢 イライラ

    お嬢「…あの、お味は?」

    「うまいぞ」

    お嬢「あ…」パァアア

    367 = 1 :

    「ごちそうさん」

    お嬢「…え?…あっ!お茶どうぞ」

    「ありがとう」ゴクゴク

    お嬢 ドキドキ

    「ふぅ…腹が膨れた」ゴロン

    お嬢「…」

    「ん?どうした?そんな顔して」

    お嬢「いえ…あれだけで満足したのかと思って…」

    お嬢「前は…あんなに召し上がってらしたのに…」

    「…俺も年だしだな」

    お嬢「そんな淋しいこと…言わないでください…」

    「…そうだな」

    お嬢「…」

    「…」

    368 = 1 :

    お嬢「…あのときのこと…」

    「え?」

    お嬢「あの時のこと…姉様から聞きました…」

    お嬢「…母様の仕業だったんですね…」

    「…」

    お嬢「私は…あの後部屋に引きこもって…全てを忘れようとしました…」

    お嬢「でも…男婆様から頂いたお手紙を読んで…やっぱり忘れるのは無理だと思って…」

    お嬢「母様を説得して…庭に1畝程の田畑を作って、執事に農作業を教えていただきました」

    お嬢「もちろん、大学の勉強もおろそかにはしていません。それは…お母様との約束でしたから…」

    「…」

    お嬢「男さんから見るとまだまだだと思いますが…早く一人前になるように、これからも頑張ります」

    「そうか…」

    369 = 1 :

    お嬢「でも…それだけじゃやっぱり退屈するので、この村を開発することにしたんです」

    「…あの工場がとっかかりか?」

    お嬢「そうです。引き続き病院やスーパーなどの商業施設を造る計画です」

    お嬢「それで人を呼び込んで過疎化を止めて…」

    お嬢「そうすることで…この村のお役にたてればと思っています」

    「そうか…」

    (お嬢の家だからできることだな…お嬢の奴…そこまでして何をしようと…)

    (もう…終わったと思ってたのに…また想いが募るだろ…)

    370 = 1 :

    お嬢「…諦めようとしました」

      ---孤独だった

    「そうか…」

      ---居場所が無かった

    お嬢「…でも諦められませんでした」

      ---疲れていた

    「お嬢…」

      ---心が休まらなかった

    お嬢「それで問題をひとつずつ片付けました」

      ---嫌だった

    「…そうか」

      ---苦しかった

    371 = 1 :

    お嬢「そして…残る問題は一つです」

      ---逃げたかった

    「…なんだ?」

      ---けれど逃げ場がなかった

    お嬢「そのためには…」

      ---そして出会いがあった

    お嬢「農業ができないとダメなんです」

      ---隠していたものが零れた

    「…農業はつらいぞ?」

      ---離れて行くと思った

    お嬢「覚悟の上です」

      ---けれど受け入れてくれた

    372 = 1 :

    「ダメならいつでもやめられるぞ?」

      ---楽になった

    お嬢「やめません」

      ---楽しかった

    「…手加減は出来ないぞ?」

      ---心を惹かれた

    お嬢「望むところです」

      ---ずっと傍に居たいと思った

    「覚えることはいっぱいあるぞ」

      ---気がつけば好きになっていた

    373 = 1 :

    お嬢「ずっと…傍で教えてください」

      --- 諦めたくないと思った

    「…へ?」

      ---ここが自分の居場所だと思った

    お嬢「ですから」

      ---だから…





    お嬢「…男の嫁になるっつってんだよバカ!!」


    ~END~

    374 :

    超乙

    375 :

    おお乙!!

    よかったよ。いつもながらの信頼のクオリティと投下量だった!

    376 :



    農業やってても女との出会いないんですけど…

    377 = 1 :

    やっと終わった…
    今回は調子に乗って書いてたら書き貯め量が過去最大www
    正直疲れました…orz

    なお、過去作品を↓に置いています。気が向いたら覗いてください。

    http://blog.livedoor.jp/ssdobin64/

    それでは、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
    おやすみなさいノシ

    378 = 1 :

    >>374>>375 ありがとうございます

    >>376 まずは迷子のお嬢さんを見つけないとwww

    379 :

    乙!
    今回も楽しめさせて頂きました!
    個人農家は自分の身体が資本なんで事故やケガは怖いですね!!

    380 :

    乙すぎる

    381 :

    乙!!

    さすがっす

    382 :


    いやしかしいい仕事っぷりですなあ

    384 :

    おつー
    さって後日談待ちか

    386 :

    乙!
    相変わらず面白かった
    後日談も楽しみにしてます

    387 :

    乙!
    久しぶりに楽しみなものを見つけたぜ

    388 :

    おい、これで終わりかよ
    つまんね
    かえって
    れんこん

    389 :

    一気読みしてもうた
    もう朝だよ…

    391 :

    えんだぁぁぁぁぁぁぁあ!さあ、後日談GO!

    392 :

    これでいい気分で自転車乗りに行ける

    393 :

    さて、代掻き逝ってくる

    畦も直さなゃいけないや

    お嬢手伝いに来てくれるかな?

    394 :


    発見したら終わってる件…

    ゆっくり読みます

    395 :

    おつかれ
    良い話しをありがとう

    396 = 1 :

    >>ALL 乙ありがとうございます

    >>379 農家じゃなくても怪我には気をつけないとね

    >>384>>386>>391 後日談じゃなくておまけでよければwwwちょっと休んだら考えます

    >>388
    あの~、どの辺がつまらなかったですか?
    りゆうを教えてください
    がまんして読んでくださったんですか?
    とりあえずすんません

    >>393 畦塗りしないと水が抜けますもんね

    397 = 392 :

    縦読み。
    ハッピーエンドはやっぱえーのう。

    399 :

    >>397
    縦読み

    400 :

    >>397>>399
    >>1のツンデレに気づいてやれwwwwww

    とりあえずお疲れ


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