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    元スレほむら「思い出せない…私は何者だ?」

    SS+覧 / PC版 /
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    みんなの評価 : ★★★
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    701 = 698 :


    ほむら「ワトソン…」


    工場地区に戻ってきた。

    件の工場はKEEPOUTのテープで封印されていたが、人はいなかった。


    そういえば、集団催眠だか集団幻覚だかで問題になったのだ。

    なるほど、事件になるわけだ。



    ほむら「……」

    「はあ……」


    工場の前では、昨日とほぼ同じ面構えのおっさんがコンクリブロックに腰掛けていた。

    魔女の口づけがなくとも自殺しそうな雰囲気が漂っている。


    ほむら「すみません」

    「ん……?なんですか」

    ほむら「黒猫を見ませんでしたか、小さな黒猫なんですが」

    「ああ……黒猫なら昼間も俺の前を横切って行ったよ…これからも横切るかもしれないな…」

    ほむら「どちらへ?」

    「あっちだ」

    ほむら「……」


    全く別の方向に探しにゆかなくてはならないようだ。

    702 = 698 :


    ほむら「ありがとう、感謝します」

    「飼い猫?」

    ほむら「いえ、相棒です」

    「ふっふふ、相棒かあ……いいなあ」


    本当は様々なものを破壊したり持ちあげたりしたので、謝らなくてはならない立場なのだが。



    ほむら「……」


    目をやると、魔女の結界があった工場の物置きにも捜査の手があったらしい。

    黄色いテープで囲まれている。

    大きく破壊された壁が痛ましい。



    ほむら「……」


    カチッ


    せめて、バリケードに使った物品の整頓と、破壊した壁のゴミ集めだけはしておこう。

    壁を直す魔法が無いというのが、あまりにも悔やまれることだ。


    奇跡だって簡単に起こせることではないということか。


    カチッ


    ほむら(立ち直るのは難しいかもしれないな……)


    まだ、ワトソンを探す。

    703 = 698 :


    マミ「…魔法少女に、なりたい」

    さやか「……はい」


    マミ「良いものじゃないっていうのは、前にも鹿目さんには言ってあるんだけど」

    さやか「覚悟はあります」

    マミ「かっこいい言葉を出すのは簡単よ?漫画ってかっこいい言葉が多いもの」

    さやか「私のまごころです」

    マミ「…じゃあ、聞かせてもらえるかしら、さやかさんのまごころ」


    QB「僕の力が必要かな?」

    さやか「わあ!びっくりしたぁ」

    マミ「キュゥべえ、煽りは不要よ」

    QB「あくまで本人の意思を尊重するさ」


    さやか「……私、魔女の口づけを受けて、死にそうになったんですよね」

    マミ「そうだけど、助かった命を“どうせ死んでた”と投げ出すのは違うわ」

    さやか「私も、人を助けられるような人間に……魔法少女になりたいんです!」


    さやか「みんな知らないけど、それでもこの世界は魔女の危険に溢れている…昨日、それを実感したんです」

    マミ「……」

    さやか「仁美も、私も…普通なら死んでた、他の大勢の人だって…」


    さやか「この世のどこかで、あんな風に理不尽に人が死んでいくなんて…そんな世界、黙って見過ごせないんです!」

    704 = 698 :


    マミ「……正義の味方、なんて、そう格好のつくものではないわよ」

    マミ「誰に認知されることもない…誰も助けてくれない…」

    マミ「それでも、ソウルジェムを清めるために戦い続けなくてはいけない…」


    さやか「私、それでも知らんぷりなんてできないです」

    マミ「正直、中途半端に揺らぐ気持ちで関わってほしくはないの」

    さやか「…見過ごせない…絶対に…!」


    さやか「キュゥべえ、あたしには魔法少女になる素質があるんだよね」

    QB「もちろんだとも」

    さやか「…その素質って、一年後とか三年後とかでも、続くのかな」

    QB「難しいね、二次性徴期の女性じゃないと、魔法少女にはなれないよ」


    さやか「…ならずにいたら、私、一生後悔し続ける」

    マミ「……」

    さやか「テレビで行方不明の人や、自殺の話題を聞くたびに……きっと、罪悪感で気がおかしくなると思う」


    さやか「“自分で助けられたかもしれないのに”……って」

    マミ「美樹さん……」


    さやか「石ころにされたって、なんだって構わない…」

    さやか「石ころにすらなれずに死んでゆく多くの人達を、この手で助けられるなら…!」

    706 :

    くそう、この人妻いちいち可愛いなこんちくしょう!

    708 :

    乙?
    とりあえず、このSSの最大の萌えキャラは>>1だと思う。異論は認める

    709 :

    >せめて、バリケードに使った物品の整頓と、破壊した壁のゴミ集めだけはしておこう。
    ほむほむ、事件現場を勝手にかき回すのはマズイぞwwwwwwwwww

    710 :

    マミさんさやかを止めてくれよ…
    魔女化する事がわかっているんだから

    711 :

    その動機は・・・
    既にさやかちゃんの破滅が見える・・・

    712 :

    >>709
    ナチュラル・ボーン・トゥー・トリックスターなマジシャンほむほむに常識を求めてはいけない
    感じるんだ

    713 :

    さやかぁぁぁあああ!!!

    714 :

    このさやかなら、キャリアウーマンみたいにストイックな魔法少女になれるかも。

    715 :

    さやかの選択肢はBAD・ENDとDEAD・ENDの二種類しかないのかね。

    716 = 712 :

    >>715
    まあ、見滝原の住人は基本がdead endだから仕方が無い

    717 :

    正直さやかの役割はみんなの足引っ張ることのような気もする

    718 :

    でもここのほむほむなら、こんなさやかも救ってもおかしくないな
    フラグへし折ってきた実績からすると

    719 = 712 :

    >>717
    全て終わった後に青い空に笑い顔の幻影を浮かばせる役割なんじゃないかな

    720 :

    マミ!さやか!杏子!
    終わったよ…

    721 :

    人を助けたいって?人生アドバイザーにでもなれば良いんじゃないかな。物凄~く根気が要ると思うけど…。

    722 :

    自称占い師ですね

    723 :

    占い師「好機は何時でもあなたの目の前にぶらさがってございます」

    724 :

    占い師「それは、手に入れた方だけがわかるのでございます」

    725 :

    その占い師なら喜んで養う

    726 :

    >>725
    中島さん、何やってるんですか

    727 :

    占い師「俺の占いは当たる」

    729 :

    お?来たか。

    730 = 728 :


    マミ「…魔法少女になるかどうかは本人が決めること、強制はできないわ」

    さやか「マミさん」

    マミ「でもね美樹さん、貴女は魔法少女になる前に、知ってもらわなきゃいけないことがあるの」

    さやか「え?」

    マミ「魔法少女の真実をね……」


    QB「……」

    マミ「話はそれからでも遅くないわ」

    さやか「魔法少女の真実って…?なんですか?それ」

    マミ「これを受け入れて、いざという時、それを実行する覚悟があるかどうか…」

    さやか「……」

    マミ「私は、その覚悟がある…私は受け入れたわ」


    マミ「美樹さん……貴方にはあるのかしら」

    731 = 728 :


    人伝に探すも、黒猫の目撃証言などそう集まるものでもない。

    私はワトソンを見失ってしまった。



    ほむら「……」


    隣町。

    いざとなればマグロ缶は私が食う。だが、ワトソンのために容易したミニチュアのハットはどうすれば良いというのか。

    ワトソン専用の砂場、板、その他もろもろの道具が無駄になる。

    何よりも私が寂しくなる。

    ワトソンは私が知る、唯一の家族なのに。



    「くるっぽー」

    ほむら「!」


    鳩の鳴き声。

    思わず俯いた頭を上げた。



    「にゃにゃにゃ!」

    「くるっぽー、くるっぽー」

    ほむら「……!」


    それはまさに奇跡の光景だった。


    黒猫と白鳩が、地面の上のスナック菓子を仲良く食べていたのだ。



    杏子「お?奇遇だな、ほむら」

    ほむら「杏子……」



    ベンチには、菓子を食い漁る杏子の姿があった。

    より取り見取りの光景だった。

    732 = 728 :

    ほむら「ワトソン」

    「にゃぁ!」


    私の呼び声に駆け寄る猫。

    私を覚えてくれていたのだ。これほど嬉しいことはない。


    杏子「なんだ、そいつあんたの猫だったのか」

    ほむら「ああ、私の相棒だ」


    抱き上げて杏子に見せてやる。

    ワトソンはだらしなく手を挙げて、杏子に挨拶した。


    ほむら「そういう杏子の足下、その鳩は杏子の」

    杏子「まさか、物欲しそうな目で見てたから、ちょっと分けてやったんだよ」


    スナック菓子をつまみ、潰して地面に撒いている。

    なるほど、鳩は美味そうに食べている。

    ワトソンも物欲しそうな顔をしているが、帰ったらマグロを分け与えてやるのだから我慢させることにした。

    733 :

    かわいいなワトソンくん

    734 = 728 :


    ほむら「ありがとう、杏子…助かったよ」

    杏子「へへ、まあいいってことだ」

    ほむら「……そうだ、これを渡しそびれていたね」

    杏子「?」


    鞄の中のコーラを投げ渡す。


    杏子「これ……」

    ほむら「この前忘れていっただろう、返すよ」

    杏子「サンキュー、炭酸抜けていても、これは美味いからな」


    食べ物は粗末にしちゃいけない、そう言って、ごくごくと残りを飲み干した。

    良い事を言った割には、ペットボトルのゴミはポイ捨てした。


    よくわからない子だ。

    735 = 728 :


    不良少女ならば不良少女らしく、鳩でも犬でも蹴飛ばすくらいの気持ちでいればいいのに。

    そんなことを考えた矢先だった。


    ――キィィィィン


    杏子「…!」

    ほむら「……」



    ソウルジェムが反応した。

    使い魔のものだ。しかしかなり近い。

    私の呑気な探査能力でも引っかかるくらいだ。相当な近距離にいるはずだ。



    杏子(使い魔なら、まあ…)

    ほむら「悪いね杏子、ワトソンも見つかったし、私は行くよ」

    杏子「! おう、気をつけてな」

    ほむら「ああ、また、会った時に」


    手を振る。別れを告げる。

    しかし。


    杏子「……なあ、そっちから帰るのか」

    ほむら「ああ」


    呼びとめられた。


    杏子「…行く前にちょっと、メシ寄ってかない?」

    ほむら「遠慮しておくよ、ワトソンもいるからね」


    食べたい所ではあるが、この距離なら使い魔を見逃す手はない。

    グリーフシードにも余裕があるのだ。狩ってやる。

    736 = 729 :

    炭酸抜きコーラを美味しく飲める杏子ならバキと仲良くなれそうだな

    738 :

    せいろで寝るってことか?

    まぁ明日はデジモンあるしオレは寝る

    740 :

    >>1かわええ

    741 :


    「俺の占いが・・・やっと外れ…無い…」

    742 :

    >>1とワトソンくんがかわいくてしかたがない。乙

    743 :

    お互いの秘密(魔法少女)のばれる日はいつになることやら。

    杏子も、幻術でほむらの相棒に務まりそうですな。

    744 :

    バニーガール杏子だとッ!?

    745 :

    いいねバニー杏子
    バイトで雇うって言ったらやってくれるかな

    746 :

    ノリノリでマジシャンのコスプレをするほむさんと
    少し顔を赤らめながらバニーのコスプレをした杏子が
    観客にサービスをしながらマジックを疲労するところまで幻視した

    747 :

    黒猫ワトソンは三毛猫ホームズのフラグか

    748 :

    バニーさんやって恥ずかしくないサイズのバスト
    それがまずは必要だ

    749 = 744 :

    おりマギの杏子ならなんとか

    750 :

    なまにくATK絵のむっちりふともも杏子ならいける


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