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    元スレほむら「思い出せない…私は何者だ?」

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    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 暁美ほむら + - 暁美ホームズ + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    51 = 45 :

    走り高跳び。

    背中すれすれに飛んでやる義理など、魔法少女にはない。

    だが、なけなしの日常を崩すのも、暁美ほむらに忍びない。


    そこそこ、いっぱいいっぱいな感じで飛ぶ。



    ぼすっ。

    着地。


    教師「…県内記録じゃない?これ…」


    しまった、前提からやりすぎだったか。

    52 = 45 :

    ほむら(……)


    記憶を失うまでの暁美ほむらの力に身を委ね、この一日を過ごしたつもりだ。

    体が覚えている全てを出し尽くしたつもりだった。

    それでも、何も思い出せない。


    「ねえ、暁美さん、このあと…」

    ほむら「悪い、先約がいてね」

    「先約……」

    ほむら「あの子に用があってさ」



    まどか「……? 私指差してる…」

    さやか「え?なんで?」


    彼女との会話で記憶を取り戻しかけた。

    もしかしたら私には、彼女のような友人がいたのかもしれない。

    53 = 45 :

    ほむら「えっと、鹿目まどか……だっけ」

    まどか「うん…」

    ほむら「そちらは?」

    さやか「私は美樹さやか、よろしく!」

    ほむら「ああ、よろしく、さやか」


    ほむら「…私、見滝原にあまり馴染みがなくてね…良ければ放課後にまどか、私と遊んでくれないかな」

    まどか「私と?」

    ほむら「駄目かな」

    さやか「おおっ、丁度いいねぇ、ならほむらも交えて、4人で出かけようか!」

    仁美「うふふ、転校祝いですわね」


    クラスには溶け込めた。よし。

    54 = 45 :

    他愛もない会話。

    私は適当に相槌を打ち、奥ゆかしく笑う。

    同い年の子の話すのは楽しい。

    これから彼女達と日々を過ごしてゆけるのであれば。

    それはとても平穏で、素晴らしい日常なのだろう。


    彼女らの暮らしを守る。友達を守る。

    私の魔法少女としての責務にも、より一層の熱が入るというものだ。



    さやか「悪いね、付き合わせちゃって」

    まどか「ううん」

    ほむら「?」



    仁美は稽古事があるらしく、帰るようだが…二人はまだ、何かやりたい事があるようだ。

    55 :

    >>46
    いるだろ、ほら、中学二年生特有のあの病気に発症すれば……

    56 :

    そろそろ、その病気を中三まで引きずっている人の出番だが…

    57 = 45 :

    ほむら「CD?」

    まどか「うん、さやかちゃんの幼馴染みが入院しててね、その人がクラシックが好きで…」

    さやか「あははは…」

    ほむら「そうか、音楽…」


    私の好きな音楽は何だったのだろう。

    もしかしたら、芸術面で私の記憶を揺さぶることができるかもしれない。


    ほむら「さやか、私もついていっても良いかな」

    さやか「いやいやそんな、私に付き合わせるみたいになっちゃうけど」

    ほむら「私もお供するよ」

    さやか「ありがとう、ほむら」

    58 = 45 :

    私は今、さやか達とCDショップにいる。

    ひどい話だ。

    しばらくはさやかの隣でクラシックを堪能していたが、落ち着くばかりでどうにもならない。

    私は堅苦しい音楽に飽きて、まどかの居る棚へ移動しようと考えた。

    だが彼女は演歌のコーナーで、体をゆらりゆらりと、荒波に揉まれる小舟のように揺らしていたのだ。

    あれに近づいて、まどかにオススメの曲でも差し出されてみた暁には、ソウルジェムの汚染がかなり早めに進行するだろう。


    ほむら(まどかの趣味がわからん…)


    さやかもあの性格で大概ではあるが。


    テクノを聞きながらそんな事を考えている時だった。



    ──助けて

    59 = 45 :

    ほむら「……」


    面白いノイズを入れるテクノだ。


    ──助けて、まどか


    ノイズではなかったらしい。

    ヘッドホンを掛け直し、まどかの居たコーナーを見る。


    まどか「…?……?」


    彼女も声を聞き取ったらしい。

    ふらふらと、声がした方向に導かれている。

    彼女はCDショップを抜け出し、階段の方へ歩いていった。



    さやか「……」

    ほむら「まどか、行ってしまったな」

    さやか「うん、トイレとは逆方向なんだけど」

    ほむら「……さやかは声を聞いていないのか」

    さやか「えっ?」

    ほむら「心配だ、ついていこう」

    60 :

    いったい誰がQBを・・・・

    61 = 45 :

    何故ヘッドホンをつけていたのに声が聞こえたのか。

    あの声は一体誰なのか。

    わからない。だが、まどかが一人で歩いているのは放っておけない。

    彼女はきっとドジだから。



    ほむら「この階は無人か」

    さやか「…暗いし、ちょっと気味悪いね」

    ほむら「私はもうちょっと気味の悪い所になら良く入るんだけどな」

    さやか「なにそれ?どんな所よ」

    ほむら「知らない方がいい、目が回るから」

    62 :

    自作自演かQB
    汚い流石インキュベーター汚い

    63 :


    さやか「ほむらってさ」

    ほむら「?」

    さやか「なんてゆーか、不思議だよね、良い意味で」

    ほむら「私もそう思う」

    さやか「…うん、自分で言っちゃう所とかも、ミステリアスっていうか」

    ほむら「ふ」


    本当に自分の事がわからないのだから、仕方のないことだ。

    過去を思い出せれば、きっと普通のつまらない人間になれるさ。



    私の武器は時を止めること。

    そして左手の盾。決して能動的なものではない。


    私の願いはおそらく、自己の保身。自己防衛かそこらだったのかもしれない。

    最初に鏡で見た時の卑屈そうな顔が、そう語っている気がした。


    ただ魔女を狩り、己のソウルジェムを満たす事しか考えていない根暗な女。

    そんな姿に戻っても、さやかは幻滅するだけさ。

    64 :

    わざわざさやかを巻き込んだか

    65 :

    放置しても、まどかを探して巻き込まれちゃうだろ。

    下手したら、目の届かない所でバラバラに結界に閉じ込められて、
    いつのまにかアボンしてました、なんてオチがつきかねん。

    と思うから、巻き込む方がマシかなあ。

    それに、今日 知り合ったばかりのほむらが単独で追いかけたら、
    追いついた時にどう会話したらいいんだよ。とも思う。>>64

    66 = 63 :

    まどか「……え?」

    QB「まどか!来てくれたんだね…!」

    まどか「えっ…ええ…?あなた、誰…?なに…?」

    QB「僕の名前はキュゥべぇ!」

    まどか「猫…?じゃないよね…あなたが私を呼んだの?」


    まどか「! あなた、足挫いてるの!?」

    QB「逃げている最中に怪我をしてしまったんだ」

    まどか「逃げるって…」

    QB「まどか!僕を持って早くここから連れ出して!」

    まどか「えっ、ええっ?」

    QB「早くしないと、魔女が…」

    68 = 63 :

    クラスのみんなには内緒にしておこうと思ったのだが、そのクラスメイトに危機が迫っているのであればやむを得ないことだ。

    暁美ほむらは平穏な日常を望んでいたのかもしれないが、このくらいは許してくれるだろう。


    紫の閃光が制服を覆う。

    瞬時の変身。


    カチッ



    ほむら「……」

    さやか『……』


    ただ変身するだけ、というのも芸のない話だ。

    彼女の固まった顔を多少なれやわらげてやらなくては、状況についていけないかもしれない。


    ほむら「せっかく他人に晴れ姿を見せるんだ、ちょっとは演出も凝らなくてはね」


    私は奇術師ではないが、同じくらい人を驚かせたり、楽しませたりすることはできる。

    心を和ませることだってできるだろう。


    私、暁美ほむらがさやかにしてやれるケアはせいぜいその程度。

    私の友達の為にベストは尽くすが、それが限界だ。



    カチッ

    69 = 63 :

    さやか「!?」


    奇怪に変わり続ける遠景とは違った、別の意味で変わった光景。

    造花の花道。造花のフラワーシャワー。



    ほむら「付き合わせるみたいになったのは、どうやら私の方らしい」

    さやか「えっ……ほむら?なにそれ…」

    ほむら「私の真の姿とでも言えばいいのかな」


    紫のハット。紫のステッキ。

    立派な奇術師、私は魔法少女のほむらだ。


    ほむら「事情通ですと誇らしげに語り通したいところだが、このままだとまどかが危ない、ついてきてくれ」

    さやか「!」

    ほむら「このままだと、お伽話の世界に食われてしまうからね」

    さやか「まどかっ!」


    彼女は魔女の結界という未知の危険を畏れることなく、私の横を通って花道を走っていった。

    まどかとさやかは親友同士であるとは聞いていたが、それにしても無謀な走りだ。でも直情的な性格を馬鹿だとは思わない。

    私もそんなアツい性格になれたら良いなと思う。



    ほむら「さやかよりも、早めに到着しておかなくては意味がないな」


    カチッ


    さやかよりも一足早く、まどかを助けさせてもらおう。

    70 = 45 :

    ほむら「……」


    まどか『……』

    マミ『……』


    異空間に一人、増えている。

    まどかが抱いているぬいぐるみも気になるが、何より巻き毛の彼女だ。


    ほむら「……ソウルジェム」


    この子は魔法少女だ。

    魔女反応を探っていたら、ここへと辿り着いたのだろうか。


    ほむら「同じ見滝原の制服……まさか身近にいるとは思わなかったな」


    ともあれまどかが無事で良かった。

    時間を動かそう。


    カチッ

    71 = 45 :

    マミ「っ!」チャキッ


    素早い反応。銃口がまどかに向く。


    まどか「ひっ!」

    マミ「あっ!ちっ、違うの!」

    ほむら「乱暴は良くないな」

    まどか「えっ?ほむらちゃ──」


    まどかの手を取り、そっと抱き寄せる。


    ほむら「突然の登場で驚いてしまったか」

    マミ「…!あなた…魔法少女ね?」

    ほむら「そういう君もな」

    まどか「あ…あの…その…」

    ほむら「ん、ごめん、窮屈だったか」


    そっとまどかを解放してやる。

    72 :

    ほむらかっけえ
    ヒューッ

    73 :

    チベットは>>1
    酉付けてないと誰かわからん

    74 = 45 :

    ほむら「私は暁美ほむら、キミは?」

    マミ「…巴マミよ」

    ほむら「マミか、よろしく」


    ステッキを左手に持ち、右手を差し出す。


    マミ「見滝原に私以外の魔法少女がいるなんてね」


    握手は断られた。印象は悪かったらしい。

    さやかの反応も薄かったし、キザな演出は受けないのか。

    75 :

    突然記憶取り戻して、恥ずかしさに悶絶して転げ回るほむほむを夢想した

    76 = 45 :

    まどか「あ、あの…この状況って一体…」

    さやか「まどか!…ってうわ、なんだこの状況…」


    招かれざる客二人が揃った。

    現状を説明して落ち着けるには今が絶好の機会だ。



    マミ「ごめんなさいね、先に混乱を解いてあげたいんだけど…その前に」


    黄色いソウルジェムが光輝く。

    私のものとは違い、綺麗な光だ。


    マミ「先に一仕事、片付けちゃっていいかしら!」


    初めて見るのか、記憶にあるのか。他人の魔法少女の変身。

    ベレー帽の飾りにソウルジェムが移る。



    ほむら「……綺麗だ」


    マミ「──……ふふっ」



    高く飛び上がった彼女のパンツが見えた。

    77 :

    ほむら「……綺麗だ」
    > 高く飛び上がった彼女のパンツが見えた。 吹いたwwwww

    78 :

    途中まではよかったのに最後でやられた

    79 :

    このほむほむは何気に天然だなwww

    81 :

    エネルギー弾の流星群が地面を一掃する。

    ヒゲ面のプリングルズを一体につき一発で打ち倒す。

    私のナイフより強力かもしれない。


    何よりマスケット銃の発砲はダイナミックで、スタイリッシュだ。

    そうだ、銃。

    銃を使ってみても良いかもしれない。ちょっと探してみるか。



    まどか「わぁ……」

    さやか「おお……」


    二人が感嘆の声をあげている。私はそれ以上に、拍手も贈りたい気分だった。


    ほむら「良い、すごく良い…惚れ惚れする」

    マミ「ふふ…でも、魔女は逃がしちゃったみたい」

    ほむら「キミの獲物だ」

    マミ「一般人…この子達の方が優勢かしら」


    まどか「……」

    QB「……」


    マミ「彼女達も、他人事ではないみたいだし」

    82 :

    あれだ、このほむらなんか見たことあるなー…と思ってたんだ、やっと気付いたわ


    この喋り方、キリカじゃね?

    83 :

    キリカだなこれはもう

    84 = 81 :


    三角形のガラステーブル。

    正三角形でなくてよかった。私が座るスペースがある。

    それどころか美味しいケーキや紅茶まで用意してくれた。


    聞けば、マミは見滝原中学の三年生だという。私達のひとつ上だ。

    彼女とはケーキや先輩ひっくるめ、仲良く友好的にやっていきたい。


    マミ「さて、まずは改めまして、キュゥべぇを助けてくれてありがとう」

    QB「ありがとう、まどか!」


    喋った。ぬいぐるみが喋った。


    まどか「い、いえ…私なにもしてないですし…むしろ私は助けられた、っていうか」

    さやか「…あの変な空間は、一体なんだったんですか?」

    マミ「あれは魔女の……って暁美さん?どうかした?」

    ほむら「いや、…それよりもまず……」

    QB「?」


    白い猫のような生き物を指差す。


    ほむら「この変なのは、何?」

    マミ「えっ?」

    85 = 81 :

    一見つぶらに見えるが不気味な赤い目。

    耳から伸びる用途不明の手らしきもの。


    ほむら「UMAだ」

    マミ「あなた、魔法少女なのにキュゥべぇを知らないの?」

    ほむら「覚えがないな」


    首の後ろの皮をつまんで持ち上げてみる。猫そっくりだ。


    まどか「ほむらちゃん、可哀想だよ…」

    QB「君は暁美ほむらといったね」

    ほむら「ああ、燃え上がれ~って感じがするだろう」

    QB「…僕は君と契約をした覚えはないんだが…?」

    ほむら「契約…」


    思考がぼんやり霞む。

    契約。なんだっけそれ。


    QB「僕は君達の願いをなんでも一つだけ叶えてあげる」

    QB「そのかわり、ソウルジェムを手に、世界にはびこる魔女と戦って欲しい」

    QB「つまり、僕と契約して魔法少女になってよ、ってことなんだ!」

    86 = 81 :

    願い。契約。魔法少女。


    ほむら「あ~、そうだ、思い出した…お前と契約して魔法少女になるんだったな」

    マミ「大事な事なのに普通忘れるかしら…」

    さやか「願いを1つだけ叶える…?」

    ほむら「そう、キュゥべぇは私達少女の願いを叶えてくれるんだ」

    さやか「……本当に?」

    QB「契約が成立すれば叶えてあげられるよ」

    さやか「はぁあ~…」

    まどか「すごい……」


    QB「願いを叶えると、そのかわりに生まれるのが、マミやほむらも持っているソウルジェムだ」

    マミ「これが魔法少女の証、魔女と戦うために変身したり、魔法を使えるようになるわ」

    ほむら「魔法は便利だが、ソウルジェムに入っているのは私達の魂。ソウルジェムが破壊されれば死んでしまうから、不用意に扱えない」

    マミ「……え」

    さやか「ええ、それは…ちょっと…」

    ほむら「ただ、よほどの衝撃でなければ壊れはしないから、扱いに気を付けていれば生身がいくら傷付こうが魔法で回復できる」

    さやか「な、なるほど…」

    ほむら「魔法少女になるには、戦う覚悟が必要ということだな」

    87 :

    そういや精神状態でSGが濁ることも知ってるんだっけな>>58

    88 = 81 :


    QB「君たちが迷い込んだ空間は魔女の結界……そこに潜む魔女と戦い、倒すのが魔法少女の役目だ」

    ほむら「魔女は世に潜み、静かに人を食らう……野放しにはできない存在だ」

    マミ「…ちょっと、紅茶をいれてくるわね」

    ほむら「ああ、すまない」

    まどか「ありがとうございます」


    さやか「……危険なの?その、魔女と戦うのって」

    ほむら「どんな魔女を相手にしても、靴紐を結び直す暇はないな」

    さやか「わ、わかりにくいなぁ」

    ほむら「……んー、本気でかからないと難しい相手だな」

    さやか「うわぁ…」

    まどか「怖くはないの…?ほむらちゃんは…」

    ほむら「あんまりね」

    89 = 87 :

    QB華麗にスルーしたなww

    90 :

    そういや使用済みグリーフシードは孵化するのだろうか?

    91 = 87 :

    原作通りなら間違いなくする

    92 = 81 :

    一通り魔法少女の説明をしてから巴マミのアパートから出た。

    巴マミは体調が優れないらしく、私としてはまだ話さなければならない事もあったのだが、途中で返された。


    帰り道でまどかとさやかの二人を送っている。

    先にまどかの家、次にさやかの家だ。


    転校初日。一般中学生には体験できない様々な事が起こったが、〆は普通風なので良しとする。

    魔法少女にも出会えたし、キュゥべぇをおぼろ気にだが思い出せた。

    これは上々の成果だろう。


    まどか「……」

    さやか「……」

    ほむら「考えてばかりだけど、何か話してほしいな」

    まどか「……うん」

    ほむら「はあ」

    93 = 81 :

    暗い顔ではない。

    ぼんやりと考えるような、はっきりとしない顔だ。


    ほむら「二人とも、願い事でも考えているのか」

    さやか「まあ……」

    まどか「うん……でも、なんだかなあ…」

    ほむら「決まらなくて当然だ、人の一生がかかっているんだから」


    願い事が叶えば石になる。

    キュゥべぇとの契約は、人としての生き方を捨てる事だ。



    まどか「あ…もう着いちゃった」

    さやか「うわ、本当だ」

    ほむら「ここがまどかの家か?よし、じゃあここでお別れだな」

    まどか「二人ともありがとね」

    さやか「良いって良いって、たまにはね」


    さやかは転校してきたばかりの私に、と遠慮がちだったが、魔女のこともある。

    私はまどかを見送り、次はさやかを送る事にした。

    94 = 81 :

    さやかはおっとりぼんやりなまどかとは違い、活発で積極的な子だ。

    よく喋る。


    さやか「……は~…願い事か…」


    今は口数も減っているが、学校ではよく喋っていた。


    さやか「ねえほむら、魔女って…怖い?」

    ほむら「よく魔女について聞くね」

    さやか「まぁね…まだ見たこともないし……全然、想像がつかないっていうか」

    ほむら「武器がなければ怖いと思うよ」

    さやか「武器…マミさんの銃のような?」

    ほむら「そう、魔法少女になれば、さやかも自分の武器を手にできる」

    さやか「私の武器かぁ、なんだろ」

    ほむら「さやかの性格から察するに、槍かな?」

    さやか「……いちおー聞くけど、なんで槍さ」

    ほむら「向こう見ずな感じがする」

    さやか「あ~言うと思った!失礼しちゃうなぁ」


    やっぱりよく喋る。

    95 :

    >おっとりぼんやりなまどか

    ひどいwwwwwwwwww記憶が戻ったら自分の頭を壁にぶつけていきそうだwwwwwwwwww

    96 :


    マミ「……ねえ、キュゥべぇ…?」

    QB「なんだい?マミ」

    マミ「その…さっき暁美さんが言っていた事って、本当…?」


    マミ「ソウルジェムの中に、魂があるって…」

    QB「そうであるともいえるし、そうでないともいえる…でも大体は合ってるよ」

    マミ「ちゃんと答えてよ、これが壊れると、私は死んじゃうの?」

    QB「それは間違いないね」

    マミ「私、そんな話を聞かされていないわ」

    QB「聞かれなかったからね」

    マミ「キュゥべぇ……」

    QB「でも彼女も言っていただろう?マミ」


    QB「ソウルジェムが無事だからこそ、怪我を負っても平気でいられるんだ。どんな重傷でも魔法で治すことは可能だ」

    QB「マミは今まで、少なからずそういった怪我も負わされたことはあっただろう?」

    QB「その時にソウルジェムがなかったら、無事に今まで生きてこれはしなかったんじゃないかな」

    マミ「…違うのよ、キュゥべぇ…それも確かにそうだけど、私は」


    マミ「どうしてその話を暁美さんにはして、私にはしてくれなかったの…?」

    97 = 96 :


    QB「僕は暁美ほむらにその話をしたことはないよ」

    マミ「どういうこと?」

    QB「そのままの意味さ、というより、僕も彼女とは今日初めて会ったばかりで、何がなんだかわからないんだ」

    マミ「彼女、魔法少女でしょ?」

    QB「そのようだね」

    マミ「ならあなたが契約したんじゃない…」

    QB「そんな覚えはないんだけどね」

    マミ「そうなの?」

    QB「うん、暁美ほむらも僕に対して曖昧な印象しか持っていないしね、理由は定かじゃないが」


    QB「…契約した覚えのない魔法少女、これはイレギュラーになりそうだ」

    マミ「イレギュラー?」

    QB「何をするか解らない対象ということだよ」

    マミ「それはわかるけど……そうね、確かに彼女、何を考えているのかさっぱりわからなかった…」

    QB「暁美ほむらには気を付けた方がいいよ、マミ」


    マミ(確かに、何を考えているのかさっぱりわからない人…)

    マミ(…けどキュゥべぇの言う通り、警戒するに越したことはないわね)

    マミ(たとえ今日みたいに、一切の毒気がなくても…)

    98 = 81 :


    一人の町。

    過ぎ行く人。寒い風。吹き抜ける風。


    ほむら「……」


    知らない町。

    私を知る者はなく、私が知る者もいない。


    まだ私の世界は狭い。

    中学校の生徒以外は誰とも面識がない。


    これからこの町で生きていくのだ。

    記憶を失おうが、失うまいが、初めての場所で私は過ごす。


    私は暁美ほむら。ならば私は、暁美ほむらのために生きる。

    暁美ほむらが記憶を取り戻したその時に後悔しないように。

    私は最善の暁美ほむらとして、この町を生きてやるのだ。



    ほむら(造花の花道、回収しとけば良かったな……)


    魔女の反応は見られない。睡眠を取るためにアパートへ帰ろう。

    99 :

    QBとマミさんが仲違いして、ほむほむに有利に動くと思ったけど、そんな事はなかった


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