私的良スレ書庫
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元スレ美琴「ちょっとアンタ!」 禁書「なぁに?」
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のぼせた少女にバスタオルを巻き、フェイスタオルでばさばさと扇ぐ。
すると「寒いんだよ!」と言って覚醒した。
心底ホッとした。
ふらふらしていたので、今日は寝かせることにした。
明日の朝、この子は晩の分まで食べるだろう。
カレーを仕上げなくては。
のぼせた少女にバスタオルを巻き、フェイスタオルでばさばさと扇ぐ。
すると「寒いんだよ!」と言って覚醒した。
心底ホッとした。
ふらふらしていたので、今日は寝かせることにした。
明日の朝、この子は晩の分まで食べるだろう。
カレーを仕上げなくては。
体の熱を取るために、冷却シートを貼ってあげてから調理場に戻る。
カレーが完成した頃には、9時近くになっていた。
美琴(さて…)
風呂に入ろう。
のぼせないように、気をつけて。
美琴の世話焼きレベル高いよなぁ
ほんとこの二人仲良くしてるの見ると凄い癒される
どうか本編でも二人でにゃんにゃんするくらい仲良くなって欲しい
ほんとこの二人仲良くしてるの見ると凄い癒される
どうか本編でも二人でにゃんにゃんするくらい仲良くなって欲しい
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インデックスがのぼせてから開けっ放しだった浴室は、すでにひんやりとした大気に支配されていた。
冬はやはり、服を脱ぐのがおっくうになる。
素早く服を脱いでざぶんと湯船に飛び込むと、
美琴「ひゃあぁぁぁぁ!」サバッ!!
言うなれば、ほんの少しぬるい冷水。
気休め程度のぬるさは、冷水につかるよりもキツいものがある。
となりから『うるさいぜよ!』と土佐弁が聞こえた気がしたが、肌寒さゆえの幻聴だろう。
気にしない気にしない。
インデックスがのぼせてから開けっ放しだった浴室は、すでにひんやりとした大気に支配されていた。
冬はやはり、服を脱ぐのがおっくうになる。
素早く服を脱いでざぶんと湯船に飛び込むと、
美琴「ひゃあぁぁぁぁ!」サバッ!!
言うなれば、ほんの少しぬるい冷水。
気休め程度のぬるさは、冷水につかるよりもキツいものがある。
となりから『うるさいぜよ!』と土佐弁が聞こえた気がしたが、肌寒さゆえの幻聴だろう。
気にしない気にしない。
栓を抜き、温かいシャワーを浴びる。
冷えた身体が徐々にほんわかとしてきた。
不意に、『充満する湯気が、浴槽を現実から切り離した』。
そんな気がした。
ザーーーーーーー
湯気で視界が白み、脳が視覚よりも思考を優先する。
思考の中を歩き回っていると、昨日の私がぶつかってきた。
ザーーーーーーー
欲望を剥き出した、醜悪な顔の自我。
それが私の腕にすがりつき、思い出せとささやく。
昨日の私を。
情欲に駆られた獣の姿を。
友人の一糸まとわぬ姿を。
ザーーーーーーー
私は必死で振り払ったが、『ワタシ』は一向に離れない。
それどころか、『ワタシ』が私に絡み付いてくる。
すがる程度だった『ワタシ』は、両腕で胸のあたりを締めつける。
ザーーーーーーー
胸が痛い。
締めつけ、ささやかれるたびにジュクジュクとした膿が心に広がっていく。
その痛みは記憶を叩き起こし、私になだれ込んでくる。
インデックスの恥じらう顔。
インデックスの潤んだ瞳。
インデックスの白さ。
インデックスの赤らんだ頬の色。
息遣い。
肢体。
髪。
におい。
全てが暴力的な渦となって、私の理性を飲み込んでいく。
ザーーーーーーー
思い出す。
今朝の私を。
理性から『母性』だと言い聞かせた私を。
恐れから『ワタシ』を封じ込めた私を。
いつの間にか理性的な『私』は頭から喰われていたのだろうか。
今、私は今朝の私を殺してやりたい。
ザーーーーーーー
今の私は『ワタシ』だ。
今の『ワタシ』は私だ。
理性の欠如したひどく動物的な自我であり、銀髪のシスターに見惚れた罪深き囚人なのだ。
ザーーーーーーー
私は結論に至った。
認めてしまうことが恐かった、一つのホントウを抱きしめた。
御坂美琴はーー
ーーーインデックスに恋をしている。
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何も聞こえない。
何も見えない。
シャワーのレバーを回す音も、ドライヤーの音も。
居間に引き寄せられる。
歩くたびに世界がぐにゃりと歪んでいるような感じがする。
しばらくして視覚と聴覚が舞い戻ったとき、目の前には
--インデックスの寝顔があった。
昨日と同じ体勢。
私が上で、彼女が下。
少女の目が覚めても構わない。
真正面から見つめていたい。
でも、覚めて欲しくなかった。
嫌われたくないから。気持ち悪いと思われたくないから。
どっちつかずの気持ちが不安定で、崩れそうで、泣き出しそうで。
美琴「インデックス…」
少女の名を呼ぶ。
熱を持った吐息。
熱を持った眼差し。
鼓膜をやさしく揺さぶる寝息が私を狂わせる。
禁書「ぅん……」モゾッ
美琴「ッ!!」ドキッ
心臓が爆発しそうな声を上げる。
『目よ覚めるな』とカミサマに祈る。
禁書「……」スースー
美琴「……」ホッ
禁書「えへへ……」
美琴「!!!」
起きたのか?
嫌だ。嫌われたくない。嫌われたくない。嫌われたくな
禁書「…みことー……」
美琴「イ、インデックス…?」ヒソヒソ
声を潜め問いかける。
ぐちゃぐちゃの頭の中で、ぐちゃぐちゃの
言い訳を組み立てては壊す。
『これは違うの』と言いたいが、声が出ない。
美琴「ち、ちが……これは…」ボロボロ
涙がでてきた。
止まれ。惨めな獣に成り下がるな。
脳が何度命令しても、涙は止まらない。
禁書「……みことー…」
美琴「~~~ッ」ボロボロ
禁書「………だいすき」
美琴「へっ?」
禁書「ぅぅん…」ムニャムニャ
寝言。
名前の後に『だいすき』。
美琴「…」
惨めな涙は止まった。
美琴「インデッ…クスぅ」グスッ
そしてそっと、壊れてしまわぬように抱きしめ、
美琴「アタシも……だいすき」
やさしく頬にキスをした。
互いに思い合っててもすんなりとは明かせず秘めるしかない恋なんだよな
切ない
切ない
------------
禁書「んぅ…」モゾモゾ
禁書「……さむい」
右半身が冷えている。
体感温度は5℃前後といったところか。
毛布と布団はどこかに消え去っている。
禁書「…ん?」
眠気で回らない思考を無理やりに回す。
毛布と布団をかぶっていないのに、なぜ右半身だけが寒いのか。
そもそも毛布と布団はどこにいったのか。
その答えは、左半身にあった。
美琴「…」スースー
床を見ると御坂美琴が使っている、布団一式がある。
年季の入った、悪く言えば薄っぺらくてなんだか黄ばんだ上条当麻の布団。
その布団セットは暗闇の中でも分かるほど整然としていて、まるで使用感は無い。
禁書(……)スゥッ
息を吸うと、なんとも形容しがたい香りがする。
イヤなにおいではない。むしろいいにおいだ。
寒くないどころか、あたたかい左半身。
頭が回りはじめたので、現実を見よう。
禁書(…)
頭だけを左へ回す。
壁際に蹴っ飛ばされた毛布と布団が見える。
置き時計の午前五時を示した、蛍光色に光る長身と短針が見える。
そして、
美琴「くぅ…」スースー
左半身に密着している、御坂美琴が見える。
禁書(なんでみことがベッドに…?)
昨日は、のぼせて倒れてからすぐに寝た。
同時に、のぼせた理由は御坂美琴だという事実も思い出し、なんだが居づらくなった。
禁書(あの後、看護してくれてたのかな?)ペリペリ
おでこから得体の知れないカサカサで少し柑橘系の匂いがするベタベタを剥がしながら考える。
考えている内に、ふと思い出す。
昨日見た夢。
頬にかかるくすぐったい吐息。
柔らかい唇。
リアリティのあるフィクションに過ぎない、ただの夢。
ただの夢とわかっているのに、どうしてこんなにもドキドキするのか。
どうして、右半身もあたたかくなるのか。
禁書(わたし…)
御坂美琴を見る。
禁書(わたし、ほんとうに…)
長いまつげ、整った顔立ちに、良い匂い。
小さく、心臓が脈打つ。
禁書(わたし、ほんとうに………気持ち悪い)
欧米では同性愛に寛容らしいが、今のインデックスには微塵も理解できない。
同性愛なんてものは歪んだ性欲に歯止めが効かなくなった、一番醜い愛の形だ。
加えて、仮にも主に仕える身であるシスターが、同性に対して恋慕の情を抱くのはいかがなものだろうか。
そう考えると、御坂美琴と一緒にいる時の自分が、理解不能の感情が湧き出る自分が、たまらなく気持ち悪い。
禁書「………わかんないや…」
ベッドを出よう。
とりあえず、この人から距離を取るために。
自分の心に、距離を取らせるために。
そっとすり抜け、毛布と布団をかぶせてあげた。
時刻は午前5時5分前。
まだまだ、外は暗い。
------------
美琴「ん…」パチッ
あたたかい。
昨日とは比べものにならないほど、あたたかい。
美琴(何時…?)
頭の上に置いてあるはずの携帯電話をつかもうと、なかなかの速度で腕を持っていく。
と、
ゴッ!
美琴「ほぉぉぉぉぉん!」
中指と薬指が、勢いよく壁に激突した。
朝から、妙な声が出た。
美琴(なんで壁があんのよっ…!)
指先からの刺激で、完全に覚醒した。
びりびりとしびれる指をもう片方の手で握りしめながら、昨日を振り返る。
ああそうか。あのままベッドで寝てしまったのか。
あのまま…
美琴(………)
また、自己嫌悪におちいった。
かってに頬にキスをして、かってに抱きしめて、かってに添い寝して。
美琴(…ハハッ。サイテーだわ、アタシ)
同性相手に向けるべきものではない感情。
同性相手にとるべきではない行動。
理解しているのに、わからない。
わかりたくない。
美琴(あれ?そういや、インデックスがいない…)
そう、故意ではないとはいえ、昨日は一緒に寝たのだ。
不思議に思って身体を起こすと、
美琴「ッ!」
インデックスが、床の布団で寝息をたてていた。
美琴「そう…よね。やっぱり…イヤ……だよね」ギュッ
はだけた布団と毛布を握り締める。
そりゃそうだ。
おとといは全裸で押し倒し、今回は添い寝だ。
気持ち悪くて当然だ。
こんな気持ちの悪い人間とは、別々に寝たいというのもうなずける。
美琴「なーにを考えてんだろアタシ。ホント…バカじゃないの」
自分を罵る。
溜まった涙が、こぼれて落ちない様に。
心が、崩れてしまわぬように。
美琴「ホント………バカだよ」ツゥ…
冷たい涙が流れたのを皮切りに、溜まった涙が流れておちる。
最近、泣いてばかりだ。
美琴「ひぐっ…ぐすっ……うぇぇ………」ボロボロ
下を向き、声を潜めて泣く。
あの子を見ていると、本当に自分を殺してしまいそうだから。
たった2日、それだけで、こんなにも苦しいのか。
などど思っていると、
禁書「…みこと?」
美琴「ふぇ…?」
一番見られたくない人に、一番見られたくないところを見られてしまった。
乙
現実の英国国教会は最近、同性愛聖職者の「結婚」許容しちゃったけどww
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ふむ
切ないですな・・・禁書も僅かに心に
芽生えているというのに・・・
乙
切ないですな・・・禁書も僅かに心に
芽生えているというのに・・・
乙
禁書「みこと…どうかしたの?」
布団からひょっこりと顔を出しているインデックスと目があった。
なんだか眠たそうに、布団からもぞもぞと這い出してくる。
美琴(やめて……)
身を切るような寒さで冷える涙。
パジャマの袖口で拭えどもども拭えども頬を切り裂く冷たい涙。
美琴(来ないで……)
インデックスが再びベッドに戻ってきた。
ベッドの中央で泣く美琴の横でちょこんと正座をしている。
禁書「大丈夫?どこか痛いの?」
優しい言葉をかけてくれるシスター。
だが、私の心の弱いところが、それは偽りの優しさだと言っている。
この子は私のことがキライなんだと言っている。
美琴「……」
どうせなら、どうせ嫌われているなら言ってしまおうか。
『お前のせいだ』と。
そして『大好きだ』と。
隣にいる少女を思いっきり抱きしめて、言ってしまおうか。
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