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元スレ上条「二人で一緒に逃げよう」 美琴「………うん」
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王道上琴もの。
人によって不快に感じる表現あり。ただしグロ描写は無し。
目標としては、究極の上琴SSを目指してみたいがどうなるかは分からんです。
人によって不快に感じる表現あり。ただしグロ描写は無し。
目標としては、究極の上琴SSを目指してみたいがどうなるかは分からんです。
「急げ! こっちだ!!」
「上に行くにつれ魔術の臭いがするんだよ!」
「何としてでも早く敵を仕留めないと、取り返しがつかないようなことになりそうな気がするよ!」
「もっと早くに発見出来れば良かったのですが、今更悔やんでも仕方がありませんね!」
「そうだよ。今はただ敵を止めることに集中するんだよ!」
「上に行くにつれ魔術の臭いがするんだよ!」
「何としてでも早く敵を仕留めないと、取り返しがつかないようなことになりそうな気がするよ!」
「もっと早くに発見出来れば良かったのですが、今更悔やんでも仕方がありませんね!」
「そうだよ。今はただ敵を止めることに集中するんだよ!」
美琴「じゃ、みんなまたねー」
佐天「明日の放課後『学舎の園』の前で待ってますねー」
初春「今からとても楽しみにしてます!!」
美琴「ふふ。ええ私も楽しみにしてるわ」
黒子「さ、お姉さま、今日は明日に備えて早く帰りましょう」
美琴「あ、ごめん。ちょっとこの後用事があってさ……」
佐天「明日の放課後『学舎の園』の前で待ってますねー」
初春「今からとても楽しみにしてます!!」
美琴「ふふ。ええ私も楽しみにしてるわ」
黒子「さ、お姉さま、今日は明日に備えて早く帰りましょう」
美琴「あ、ごめん。ちょっとこの後用事があってさ……」
「ここだ!!」
ドバン!!
「いたぞあいつだ! 僕らは『必要悪の教会(ネセサリウス)』だ! 抵抗は止めて大人しく……何だ?」
「待って、様子がおかしいんだよ!」
「ええ。この方……もしや」
ズルッ……ドサッ
「なっ!?」
「し、死んでる……」
「ハァ…やれやれだにゃー。せっかくここまで急いで来たってのに……」
「どうやら見た限り自殺したようだね。ったく、本当に人騒がせだよ」
「みんなまだだよ」
「え?」
「この人、死ぬ前に魔術を発動してる」
「何!?」
ドバン!!
「いたぞあいつだ! 僕らは『必要悪の教会(ネセサリウス)』だ! 抵抗は止めて大人しく……何だ?」
「待って、様子がおかしいんだよ!」
「ええ。この方……もしや」
ズルッ……ドサッ
「なっ!?」
「し、死んでる……」
「ハァ…やれやれだにゃー。せっかくここまで急いで来たってのに……」
「どうやら見た限り自殺したようだね。ったく、本当に人騒がせだよ」
「みんなまだだよ」
「え?」
「この人、死ぬ前に魔術を発動してる」
「何!?」
御坂妹「今日はとても楽しかったです。ありがとうございます、とミサカはお姉さまに礼を述べます」
打ち止め「本当ありがとねお姉さま。いっぱい可愛い服買えちゃったーってミサカはミサカは全身で喜びを表現してみたり!」
美琴「いいのいいの。たまには姉妹水入らずで会うのも悪くないでしょ?」
打ち止め「うん! 出来ればまた一緒に遊んで欲しいんだけど……ってミサカはミサカは上目遣い」
美琴「ええ、いいわよ。いつでも連絡寄越しなさい」ナデナデ
打ち止め「ありがとー!」
御坂妹「ミサカもまた、お姉さまとお会いしても宜しいでしょうか、とミサカは期待を込めて問い掛けます」
美琴「もっちろん!」
御坂妹「ありがとうございます。では上位個体、そろそろ帰りましょうか」
打ち止め「そうだねー」
美琴「じゃ、またね。打ち止め、一方通行に宜しくね」
打ち止め「うん♪」
御坂妹「ではお姉さま、ミサカたちはこれで失礼します」
打ち止め「バイバイー」
美琴「はーい。2人とも体調管理に気を付けてねー」
打ち止め「本当ありがとねお姉さま。いっぱい可愛い服買えちゃったーってミサカはミサカは全身で喜びを表現してみたり!」
美琴「いいのいいの。たまには姉妹水入らずで会うのも悪くないでしょ?」
打ち止め「うん! 出来ればまた一緒に遊んで欲しいんだけど……ってミサカはミサカは上目遣い」
美琴「ええ、いいわよ。いつでも連絡寄越しなさい」ナデナデ
打ち止め「ありがとー!」
御坂妹「ミサカもまた、お姉さまとお会いしても宜しいでしょうか、とミサカは期待を込めて問い掛けます」
美琴「もっちろん!」
御坂妹「ありがとうございます。では上位個体、そろそろ帰りましょうか」
打ち止め「そうだねー」
美琴「じゃ、またね。打ち止め、一方通行に宜しくね」
打ち止め「うん♪」
御坂妹「ではお姉さま、ミサカたちはこれで失礼します」
打ち止め「バイバイー」
美琴「はーい。2人とも体調管理に気を付けてねー」
「じゃ、じゃあ……この魔術の解除方法は無いって言うのかい?」
「うん。術者が死んじゃったし、魔法陣も術者が死ぬと自動で消滅する仕組みだったみたい」
「ということは学園都市から彼を呼び寄せても、魔術の効果が消えることはないということですか」
「そうだと思うんだよ……」
「参ったにゃー。それで、肝心の魔術の中身は何なんだぜい?」
「最悪なんだよ。魔術の中でも“最凶”なんだよ」
「“最強”? おいおい冗談やめてくれよ。もしかして世界が破滅するとか、人が大量に死ぬとかそんなんじゃないだろうね?」
「そんな世界的規模じゃないんだよ。せいぜい人間1人が対象なんじゃないかな?」
「それは……だいぶ安心しました。ならば早くその対象の人物を探しましょう」
「違う。全然安心じゃないよ。世界が滅ぶこともないし、誰かが死ぬわけでもないけど、この魔術は対象の人間にとって、とてもとても厄介なんだよ。それこそ 死 に た く な る ぐ ら い に ………」
「「「ゴクリ」」」
「で、その魔術の中身は一体?」
「うん、それはね……」
「うん。術者が死んじゃったし、魔法陣も術者が死ぬと自動で消滅する仕組みだったみたい」
「ということは学園都市から彼を呼び寄せても、魔術の効果が消えることはないということですか」
「そうだと思うんだよ……」
「参ったにゃー。それで、肝心の魔術の中身は何なんだぜい?」
「最悪なんだよ。魔術の中でも“最凶”なんだよ」
「“最強”? おいおい冗談やめてくれよ。もしかして世界が破滅するとか、人が大量に死ぬとかそんなんじゃないだろうね?」
「そんな世界的規模じゃないんだよ。せいぜい人間1人が対象なんじゃないかな?」
「それは……だいぶ安心しました。ならば早くその対象の人物を探しましょう」
「違う。全然安心じゃないよ。世界が滅ぶこともないし、誰かが死ぬわけでもないけど、この魔術は対象の人間にとって、とてもとても厄介なんだよ。それこそ 死 に た く な る ぐ ら い に ………」
「「「ゴクリ」」」
「で、その魔術の中身は一体?」
「うん、それはね……」
美琴「ふぅー。今日も一杯遊んだなあ」
美琴「あ、佐天さんと初春さんからメール来てる」
美琴「佐天さんは……『明日楽しみにしてます! 特大パフェ一緒に食べましょうね♪』」
美琴「初春さんは……『今日は1日ありがとうございました。また明日も宜しくお願いします(*^-^*)』か」
美琴「ふふ。まさか1年前はこんな私にここまで親しい友達が出来るなんて思ってなかったな。これが青春っていうのかな。何だか毎日がとても楽しいわ」
美琴「ん? 何だろ。妹からもきてるじゃない。なになに……『本日はお姉さまとご一緒出来てとても嬉しかったです。もし宜しければまた誘って頂けないでしょうか、とミサカは照れながらボタンを押します』」
美琴「あの子も随分個性がついてきたわね。とても良いことだわ。このまま普通の女の子として育ってくれたらとても嬉しいんだけど……って何だか本当の姉みたいね私って」
プルルルルルル
美琴「む、電話? 打ち止め?」
美琴「はいもしもし。打ち止め? どうしたの? あーうん、今日のこと? 何よ改まっちゃって。いいのいいの、妹と遊ぶのは姉の役目でしょう? え? あ、そうね。フフ……」
美琴「あ、佐天さんと初春さんからメール来てる」
美琴「佐天さんは……『明日楽しみにしてます! 特大パフェ一緒に食べましょうね♪』」
美琴「初春さんは……『今日は1日ありがとうございました。また明日も宜しくお願いします(*^-^*)』か」
美琴「ふふ。まさか1年前はこんな私にここまで親しい友達が出来るなんて思ってなかったな。これが青春っていうのかな。何だか毎日がとても楽しいわ」
美琴「ん? 何だろ。妹からもきてるじゃない。なになに……『本日はお姉さまとご一緒出来てとても嬉しかったです。もし宜しければまた誘って頂けないでしょうか、とミサカは照れながらボタンを押します』」
美琴「あの子も随分個性がついてきたわね。とても良いことだわ。このまま普通の女の子として育ってくれたらとても嬉しいんだけど……って何だか本当の姉みたいね私って」
プルルルルルル
美琴「む、電話? 打ち止め?」
美琴「はいもしもし。打ち止め? どうしたの? あーうん、今日のこと? 何よ改まっちゃって。いいのいいの、妹と遊ぶのは姉の役目でしょう? え? あ、そうね。フフ……」
「そ、そんな魔術が実在するだなんて……」
「確かに、“最強”ではなく“最凶”だにゃー」
「うん。だから一刻も早く対象の人物を探して保護しないと大変なことに……」
「待って下さい」
「「「???」」」
「ここに資料があります。恐らく、この術者のものでしょう。文章から見るに、その対象の人物というのはこの写真の少女ではないでしょうか?」
「「!!??」」
「どれどれ。……ん? どうした2人とも? もしかしてこの子と知り合いとか言うんじゃないだろうね?」
「確かに……この少女は学園都市の学生らしいですが……。と言うか、また学園都市を狙った魔術ですか。辟易しますね」
「この子知ってる……」
「「え!?」」
「この子、とうまの知り合いなんだよ!!」
「何っ!?」
「ほ、本当ですかそれは!?」
「うん……」
「「………っ」」
「(これは……大変なことになった………まずい……まずいぜよカミやん……)」
「確かに、“最強”ではなく“最凶”だにゃー」
「うん。だから一刻も早く対象の人物を探して保護しないと大変なことに……」
「待って下さい」
「「「???」」」
「ここに資料があります。恐らく、この術者のものでしょう。文章から見るに、その対象の人物というのはこの写真の少女ではないでしょうか?」
「「!!??」」
「どれどれ。……ん? どうした2人とも? もしかしてこの子と知り合いとか言うんじゃないだろうね?」
「確かに……この少女は学園都市の学生らしいですが……。と言うか、また学園都市を狙った魔術ですか。辟易しますね」
「この子知ってる……」
「「え!?」」
「この子、とうまの知り合いなんだよ!!」
「何っ!?」
「ほ、本当ですかそれは!?」
「うん……」
「「………っ」」
「(これは……大変なことになった………まずい……まずいぜよカミやん……)」
――――――――――――――――――06:00・学園都市――――――――――――――――――
>>1乙
がんばってくれ、期待してる
がんばってくれ、期待してる
個人的に二人にはハッピーエンドを迎えてほしいが、既に不穏な空気が漂ってるな
>>1乙
GJだぜ。続き待ってるんだぜ!!
GJだぜ。続き待ってるんだぜ!!
御坂美琴が親しい人物に裏切られるとかかな?色んな意味で
ある意味死にたくなるよな、うん
ある意味死にたくなるよな、うん
GJ!
続き楽しみにしてます!
自分の勘違いかもしれないけど、
美琴黒子佐天初春「貴方たちを全力で倒す!」 vs 上条一方通行「……やってみろ」
の作者?
続き楽しみにしてます!
自分の勘違いかもしれないけど、
美琴黒子佐天初春「貴方たちを全力で倒す!」 vs 上条一方通行「……やってみろ」
の作者?
>>1の心意気、嫌いじゃないぜ!
期待してる
期待してる
―――06:00―――
常盤台中学学生寮――。
ピピピピピピピピ
朝日がカーテンの隙間から部屋に差し込む頃、208号室に設置されていたアラームが定刻通り鳴り出した。
美琴「う……うーん……」モゾモゾ
常盤台中学のエースにして、学園都市第3位の実力を誇るレベル5の超能力者・御坂美琴――通称『超電磁砲(レールガン)』は突如鳴り響いたアラーム音を鬱陶しそうに耳にし、布団の中でモゾモゾと動いた。
ピピピピピピピピピピピピ
美琴「あと10分……」
ピピピピピピピピピピピピピピピピ
美琴「…………………」
ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ
美琴「はぁ……」
1度、溜息を吐くと美琴は布団をめくり上体を起こした。
美琴「ん?」
と、何かに気付いた美琴が寝ぼけ眼で横を見た。
美琴「……………え?」
そこに彼女のルームメイト――白井黒子が立っていた。
何 故 か 、 包 丁 を 手 に し て ――。
美琴「!!!!!?????」
ドスゥゥゥッ!!!!!!!!
常盤台中学学生寮――。
ピピピピピピピピ
朝日がカーテンの隙間から部屋に差し込む頃、208号室に設置されていたアラームが定刻通り鳴り出した。
美琴「う……うーん……」モゾモゾ
常盤台中学のエースにして、学園都市第3位の実力を誇るレベル5の超能力者・御坂美琴――通称『超電磁砲(レールガン)』は突如鳴り響いたアラーム音を鬱陶しそうに耳にし、布団の中でモゾモゾと動いた。
ピピピピピピピピピピピピ
美琴「あと10分……」
ピピピピピピピピピピピピピピピピ
美琴「…………………」
ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ
美琴「はぁ……」
1度、溜息を吐くと美琴は布団をめくり上体を起こした。
美琴「ん?」
と、何かに気付いた美琴が寝ぼけ眼で横を見た。
美琴「……………え?」
そこに彼女のルームメイト――白井黒子が立っていた。
何 故 か 、 包 丁 を 手 に し て ――。
美琴「!!!!!?????」
ドスゥゥゥッ!!!!!!!!
包丁が布団の上に突き刺さる。
美琴「!!!!!!」
美琴は間一髪それを避けた。
美琴「黒子!!?? わっ」
ガタガタガーン!!
あまりの出来事に驚いた美琴は布団と一緒に床に落ちてしまう。
美琴「いたた……。………!!!???」
ドスゥゥッ!!!!!!!!
再び、黒子が美琴めがけて包丁を振り下ろしてきた。
美琴「く、黒子!!?? な、何やってんのあんた!!??」
床に刺さった包丁の柄を握りながら、黒子は腰を折った姿勢のまま美琴に視線を向けた。
美琴「じょ、冗談もいい加減にしなさいよ!!!! さすがに今日のイタズラは度が過ぎるわよ!!??」
黒子「………冗談?」ボソッ
美琴「!!??」
黒子「………イタズラ?」ボソッ
包丁を抜き、黒子はユラリと立ち上がる。
黒子「笑わせないで下さいまし。これが冗談にお見えになりますか? お姉さま?」
美琴「な、何を……」
黒子「いえ、 御 坂 美 琴 さん?」
美琴「えっ!?」
黒子「チッ……やはり慣れない凶器は使うものではありませんわね」
そう言うと黒子は包丁をベッドの上に放り投げ、太ももに巻いていた革ベルトの金属矢に手を伸ばした。
黒子「テレポートで殺したほうが早いですわね」
美琴「!!!!!!!!!!」ゾクゥッ!!
美琴「!!!!!!」
美琴は間一髪それを避けた。
美琴「黒子!!?? わっ」
ガタガタガーン!!
あまりの出来事に驚いた美琴は布団と一緒に床に落ちてしまう。
美琴「いたた……。………!!!???」
ドスゥゥッ!!!!!!!!
再び、黒子が美琴めがけて包丁を振り下ろしてきた。
美琴「く、黒子!!?? な、何やってんのあんた!!??」
床に刺さった包丁の柄を握りながら、黒子は腰を折った姿勢のまま美琴に視線を向けた。
美琴「じょ、冗談もいい加減にしなさいよ!!!! さすがに今日のイタズラは度が過ぎるわよ!!??」
黒子「………冗談?」ボソッ
美琴「!!??」
黒子「………イタズラ?」ボソッ
包丁を抜き、黒子はユラリと立ち上がる。
黒子「笑わせないで下さいまし。これが冗談にお見えになりますか? お姉さま?」
美琴「な、何を……」
黒子「いえ、 御 坂 美 琴 さん?」
美琴「えっ!?」
黒子「チッ……やはり慣れない凶器は使うものではありませんわね」
そう言うと黒子は包丁をベッドの上に放り投げ、太ももに巻いていた革ベルトの金属矢に手を伸ばした。
黒子「テレポートで殺したほうが早いですわね」
美琴「!!!!!!!!!!」ゾクゥッ!!
バン!!!!!!
208号室のドアを開け、美琴が部屋の外に飛び出してきた。
室内では、全身に青白い電気を纏った黒子が床の上で痙攣していた。
美琴「わっ!!」
勢いよくドアを開けてしまったため、美琴はそのまま廊下に向かって転がってしまった。
美琴「な……何なの一体!? 黒子に何があったの!?」
「御坂……」
美琴「!!!!!!」
頭の上から声を掛けられ、肩をビクつかせた美琴は咄嗟に振り返った。
寮監「寮内での能力の使用は禁ずる、と言ったはずだがなあ?」
そこには、常盤台中学学生寮の管理人、寮監が眼鏡を光らせて立っていた。
美琴「ち、違うんです! それより聞いて下さい!! 黒子が急におかしく……えっ!!??」
美琴の言葉を聞き終えるよりも早く、寮監は素早い動きで床に四つん這いになっていた美琴を持ち上げ、そのまま後ろから彼女の首に腕を回した。
美琴「うっ……!!」
寮監「おかしいのは貴様だろ御坂?」ググ
美琴「かはっ……や……やめて……寮監……」
美琴の首を絞める寮監の腕に力が篭る。
寮監「貴様がそんなことを言える身分か?」
美琴「がっ……首が……息が出来………」
寮監「寮監として、私が引導を渡してやろう」
美琴「くっ……」
ドスッ!!
寮監「うぐっ!?」
寮監が呻き声を上げた。美琴が肘鉄を彼女の腹に食らわしたのだ。
美琴の首に回されていた腕の力が緩んだ。
美琴「ごめんなさい寮監!」
その隙をつき美琴は寮監から離れた。それと同時、腹を押さえた寮監が床に崩れ落ちた。
美琴「ホントごめんなさい!!」
美琴は謝りつつ、その場から逃げるように立ち去った。
美琴「何で!? 黒子も寮監も一体どうしちゃったの!!??」
美琴は全速力で長い廊下を駆け抜ける。向かうは、寮の出入り口。
だが………
美琴「!!!!????」
女子生徒A「御坂美琴、止まりなさい!!」
女子生徒B「止まらなければ、容赦しません!!」
突然、美琴の行く手に2人の寮生が立ちはだかった。
美琴「な……何で……何であの子たちまで私に敵意を向けるの??」
その2人は、日頃から美琴を慕っていた1年生だった。困惑した表情を浮かべ美琴はそのまま走り続ける。
女子生徒A「止まれ、と言っているでしょう!?」
女子生徒B「仕方がありませんわね!!」
2人の寮生が攻撃の構えに入った。
素通りは出来ない。恐らく彼女たちの能力値は最低でもレベル3。美琴は何らかの防御を取る必要がある。
だが、出来ることならば美琴は能力を使いたくなかった。
美琴「お願いどいて!!!」
女子生徒A「黙りなさい!!!」
女子生徒B「これで終わりですわ!!!」
美琴「…………っ」
2人の寮生が美琴に両手をかざした瞬間だった。
バチバチバチッ!!!!
彼女たちの間を美琴が通り過ぎると同時、青白い閃光が空気を切り裂いた。
そして、2人の寮生は気絶するようにクタッと崩れ落ちた。
美琴「ごめん……ごめんなさい……っ!!」
顔に苦渋の色を浮かべて美琴は寮の外へ飛び出す。
その時だった。
キキイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!!!!!!
美琴「!!!!!?????」
ドォォン!!!!!!
けたたましい音が耳を貫いたかと思うと、次の瞬間、美琴は横から突進してきた大型トラックに跳ね飛ばされていた。
バチバチバチッ!!!!
彼女たちの間を美琴が通り過ぎると同時、青白い閃光が空気を切り裂いた。
そして、2人の寮生は気絶するようにクタッと崩れ落ちた。
美琴「ごめん……ごめんなさい……っ!!」
顔に苦渋の色を浮かべて美琴は寮の外へ飛び出す。
その時だった。
キキイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!!!!!!
美琴「!!!!!?????」
ドォォン!!!!!!
けたたましい音が耳を貫いたかと思うと、次の瞬間、美琴は横から突進してきた大型トラックに跳ね飛ばされていた。
運転手「はっ! やってやったぜ!! あの御坂美琴を殺してやった!! これで俺も英雄だ!!」
運転手が窓からどや顔を覗かせる。
運転手「何!?」
美琴「…………っ」
しかし、運転手の期待とは裏腹に美琴は生きていた。全身から電気を発しながら、トラックのバンパーにしがみついて。
運転手「こいつ!!!」
美琴「くっ」
バンパーから飛び降り、そのまま地面を何度か回転すると、美琴はすぐに立ち上がった。
左腕を右手で押さえ、息を切らしながら彼女はトラックの運転手をフロントガラス越しに見た。
運転手「チッ……!! もう1回死ねや!!!」
ブロロロロロロロロッ!!!!
運転手が再びアクセルを踏んだ。しかし、美琴は咄嗟に歩道に逃げ込んでいた。
「いたぞ!! あそこだ!!!」
「見ろ!! 超電磁砲だ!!」
「あの野郎、まだ生きてやがったか!!」
「俺が殺してやる!!」
「いえ、私がやるわ!!」
通りを走り抜ける美琴を見、1人、また1人と彼女を追う追跡者の数が増えていく。
美琴「やだ……来ないで!! 来ないでよぅ!!」
パジャマ姿のまま、美琴は必死に逃げる。
「待てやおらあああああ!!!」
「逃げてんじゃねぇ!!!!」
「覚悟しなさい御坂美琴!!!」
美琴「何なのもう!? 一体何が起こってるの!? 私が何をしたって言うの!? ……もう追ってこないで!!!」
運転手が窓からどや顔を覗かせる。
運転手「何!?」
美琴「…………っ」
しかし、運転手の期待とは裏腹に美琴は生きていた。全身から電気を発しながら、トラックのバンパーにしがみついて。
運転手「こいつ!!!」
美琴「くっ」
バンパーから飛び降り、そのまま地面を何度か回転すると、美琴はすぐに立ち上がった。
左腕を右手で押さえ、息を切らしながら彼女はトラックの運転手をフロントガラス越しに見た。
運転手「チッ……!! もう1回死ねや!!!」
ブロロロロロロロロッ!!!!
運転手が再びアクセルを踏んだ。しかし、美琴は咄嗟に歩道に逃げ込んでいた。
「いたぞ!! あそこだ!!!」
「見ろ!! 超電磁砲だ!!」
「あの野郎、まだ生きてやがったか!!」
「俺が殺してやる!!」
「いえ、私がやるわ!!」
通りを走り抜ける美琴を見、1人、また1人と彼女を追う追跡者の数が増えていく。
美琴「やだ……来ないで!! 来ないでよぅ!!」
パジャマ姿のまま、美琴は必死に逃げる。
「待てやおらあああああ!!!」
「逃げてんじゃねぇ!!!!」
「覚悟しなさい御坂美琴!!!」
美琴「何なのもう!? 一体何が起こってるの!? 私が何をしたって言うの!? ……もう追ってこないで!!!」
イギリス・某所――。
インデックス「やっぱり手掛かりらしきものは無いんだよ……」
神裂「術者が死んで魔法陣も消えれば無理も無いですね」
イギリスの小さな田舎街にあるアパートの一室。
そこに、インデックスを始めとするイギリス清教会『必要悪の教会(ネセサリウス)』の精鋭メンバーたちがいた。
インデックス「今すぐにでも学園都市に戻りたいんだよ」
ステイル「それはダメだ。君には当分の間ここにいてもらわなきゃならない。それに……この魔術の対象の人物が君の知り合いで心配なのは分かる。だが、僕にしても君にしても、彼女を助けるために今学園都市に単身で乗り込むのは自殺行為だ。この魔術のせいでね……」
ステイルは忌々しそうにタバコの煙を吐いた。
インデックス「………………」
神裂「今は……学園都市にいる“彼”に頼るしかないでしょう。それでどうなのです土御門?」
土御門「……ダメだな。何度やっても繋がらない」
神裂に問い掛けられ、部屋の隅で携帯電話を耳にしていた土御門は溜息を吐いた。
土御門「電源を切っているか、電波が届かない場所にいるか……何度かけても反応は同じだ」
神裂「そうですか……」
ステイル「チッ……あいつめ。こんな大変な時に。……まあいい……」
多少苛ついたような顔をすると、ステイルは立ち上がった。
部屋が狭く天井も低いため、彼は自らの巨体を持て余しているようだった。
ステイル「どの道今は様子を見るしかない。いいねインデックス?」
インデックス「………分かったんだよ」
それだけ答えると、インデックスは窓から眼下ののどかな景色を窺った。
インデックス「(無事でいて……短髪……)」
インデックス「やっぱり手掛かりらしきものは無いんだよ……」
神裂「術者が死んで魔法陣も消えれば無理も無いですね」
イギリスの小さな田舎街にあるアパートの一室。
そこに、インデックスを始めとするイギリス清教会『必要悪の教会(ネセサリウス)』の精鋭メンバーたちがいた。
インデックス「今すぐにでも学園都市に戻りたいんだよ」
ステイル「それはダメだ。君には当分の間ここにいてもらわなきゃならない。それに……この魔術の対象の人物が君の知り合いで心配なのは分かる。だが、僕にしても君にしても、彼女を助けるために今学園都市に単身で乗り込むのは自殺行為だ。この魔術のせいでね……」
ステイルは忌々しそうにタバコの煙を吐いた。
インデックス「………………」
神裂「今は……学園都市にいる“彼”に頼るしかないでしょう。それでどうなのです土御門?」
土御門「……ダメだな。何度やっても繋がらない」
神裂に問い掛けられ、部屋の隅で携帯電話を耳にしていた土御門は溜息を吐いた。
土御門「電源を切っているか、電波が届かない場所にいるか……何度かけても反応は同じだ」
神裂「そうですか……」
ステイル「チッ……あいつめ。こんな大変な時に。……まあいい……」
多少苛ついたような顔をすると、ステイルは立ち上がった。
部屋が狭く天井も低いため、彼は自らの巨体を持て余しているようだった。
ステイル「どの道今は様子を見るしかない。いいねインデックス?」
インデックス「………分かったんだよ」
それだけ答えると、インデックスは窓から眼下ののどかな景色を窺った。
インデックス「(無事でいて……短髪……)」
学園都市――。
午前8時。
通りに通学中の生徒がパラパラと増え始める頃、美琴は路地裏の一角にいた。
美琴「……路地裏に逃げ込んでからもう1時間は経ったかな……?」
彼女はキャラクター柄のパジャマのまま、足には靴下すら履かず建物の壁に背中を預けるようにして蹲っていた。
美琴「……何人電撃で倒したんだろ? 誰も死んでないよね……?」
ボソボソと美琴は暗い口調で独り言を呟く。
美琴「……何の罪も無い人たちを電撃で倒しちゃった……。敵でもない人たちを……。だって……みんな恐い形相で追いかけてくるんだもん……」
ふと、足の裏を見てみる。裸足のまま走ったせいか、右足の裏から僅かだが出血していた。
美琴「………グス………もう……何が起こってるの……」
体育座りをしていた美琴は更に縮こまるように両足の間に頭をうずめた。
美琴「私が何をしたって言うの……?」
表通りから学校に向かう学生たちの楽しそうな声が聞こえてくる。
美琴「…………………」
「キャー! モウ! ナニスルンデスカ!」
美琴「…………………」
「イヤァー、コレヲシナイト、イチニチガ、ハジマラナクテサ」
美琴「…………………」
「モウ、ヤメテクダサイヨ、サテンサン!」
美琴「………!」ピク
「マァマァ、オチツイテヨ、ウイハル!」
美琴「!?」ガバッ
「モウ、サテンサンッタラ…」
美琴「…………ういはる? …………さてん?」
何かに驚いたように、美琴は顔を上げた。
午前8時。
通りに通学中の生徒がパラパラと増え始める頃、美琴は路地裏の一角にいた。
美琴「……路地裏に逃げ込んでからもう1時間は経ったかな……?」
彼女はキャラクター柄のパジャマのまま、足には靴下すら履かず建物の壁に背中を預けるようにして蹲っていた。
美琴「……何人電撃で倒したんだろ? 誰も死んでないよね……?」
ボソボソと美琴は暗い口調で独り言を呟く。
美琴「……何の罪も無い人たちを電撃で倒しちゃった……。敵でもない人たちを……。だって……みんな恐い形相で追いかけてくるんだもん……」
ふと、足の裏を見てみる。裸足のまま走ったせいか、右足の裏から僅かだが出血していた。
美琴「………グス………もう……何が起こってるの……」
体育座りをしていた美琴は更に縮こまるように両足の間に頭をうずめた。
美琴「私が何をしたって言うの……?」
表通りから学校に向かう学生たちの楽しそうな声が聞こえてくる。
美琴「…………………」
「キャー! モウ! ナニスルンデスカ!」
美琴「…………………」
「イヤァー、コレヲシナイト、イチニチガ、ハジマラナクテサ」
美琴「…………………」
「モウ、ヤメテクダサイヨ、サテンサン!」
美琴「………!」ピク
「マァマァ、オチツイテヨ、ウイハル!」
美琴「!?」ガバッ
「モウ、サテンサンッタラ…」
美琴「…………ういはる? …………さてん?」
何かに驚いたように、美琴は顔を上げた。
美琴「確かに今『ういはる』と『さてん』って……」
彼女は表通りから聞こえる会話に注意深く耳を傾けた。
「デ、キョウノウイハルノ、パンツハ、シマシマカァ」
「ダカラ、イワナイデクダサイ、サテンサン!!」
美琴「やっぱり!!」
勢いよく美琴は立ち上がる。
美琴「間違いない。それにあの声……どう聞いたって」
ダッ
希望の色を顔に浮かべ、美琴は表通りに向かって走っていた。
美琴「初春さん!! 佐天さん!!」
路地裏から出ると同時、彼女は叫んでいた。
初春「…………………」
佐天「…………………」
そこには、確かにいた。美琴の親友の初春と佐天が。仲良く一緒に歩きながら。
通学途中だからか彼女たちはセーラー服を着用し、学生鞄を手にしていた。
美琴「やっぱり! ねぇ初春さん!! 佐天さん!!」
初春「…………………」
佐天「…………………」
笑顔を浮かべ美琴は2人に話しかける。対して初春と佐天はそんな彼女を見てポカーンと口を大きく開けていた。
が、しばらくして、その表情に大きな変化が訪れた。
彼女は表通りから聞こえる会話に注意深く耳を傾けた。
「デ、キョウノウイハルノ、パンツハ、シマシマカァ」
「ダカラ、イワナイデクダサイ、サテンサン!!」
美琴「やっぱり!!」
勢いよく美琴は立ち上がる。
美琴「間違いない。それにあの声……どう聞いたって」
ダッ
希望の色を顔に浮かべ、美琴は表通りに向かって走っていた。
美琴「初春さん!! 佐天さん!!」
路地裏から出ると同時、彼女は叫んでいた。
初春「…………………」
佐天「…………………」
そこには、確かにいた。美琴の親友の初春と佐天が。仲良く一緒に歩きながら。
通学途中だからか彼女たちはセーラー服を着用し、学生鞄を手にしていた。
美琴「やっぱり! ねぇ初春さん!! 佐天さん!!」
初春「…………………」
佐天「…………………」
笑顔を浮かべ美琴は2人に話しかける。対して初春と佐天はそんな彼女を見てポカーンと口を大きく開けていた。
が、しばらくして、その表情に大きな変化が訪れた。
初春「きゃあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
美琴「え!?」ビクッ
初春「きゃあああああああああ!!!!! 佐天さん!!!」
突如叫び声を上げた初春は、鬼を見たように慄き、咄嗟に佐天の後ろに隠れた。
佐天「“御坂美琴”!!!!」
佐天もまた、信じられない、というような表情を浮かべた。
美琴「えっ!? 何どうしたの!?」
初春「や……やだ……どうしてこんな所に“御坂美琴”が……」
美琴「“みさかみこと”?」
佐天「こ、来ないで!! き、来たら殴るよ!!」
美琴「佐天さん……? 初春さん……?」
2人は、まるで凶悪な殺人犯に会ったように睨んできた。
美琴「………………っ」
美琴はそんな彼女たちの顔を見てポカーンとする。
地獄はまだ、始まったばかりだった。
乙
こ、これは期待せざるを得ない
上条さんならこの幻想をぶち壊してくれるはず…
こ、これは期待せざるを得ない
上条さんならこの幻想をぶち壊してくれるはず…
佐天「こ、来ないで!! き、来たら殴るよ!!」
震える初春と、彼女を庇うように学生鞄を正面に構える佐天。2人とも明らかに、親友と会う時の態度ではなかった。
美琴「な……何言ってるの? わ、私よ! 御坂美琴!」
敵意を見せる2人に対し、美琴はうろたえながらも笑顔で近付こうとする。
佐天「い、いくらレベル5だからって……舐めないでよ……っ」
美琴「佐天さん? ちょっと待って。何を怯えてるの? ねぇ、冗談やめてよ……」
佐天「来るな!!」
美琴「!!!」ビクッ
更に近付こうとしていた美琴を威嚇するように佐天は怒鳴った。
初春「もしもし? あ、アンチスキルですか? い、今御坂美琴に襲われそうになってて……」
美琴「!?」
ふと見ると、佐天の後ろで初春が携帯電話を片手にどこかと話していた。
彼女の怪物を見るような目が美琴に向けられる。
美琴「じょ、冗談やめてよ……何かのドッキリ? ……わ、私たち親友じゃない?」
佐天「お前なんか、親友じゃない!!」
美琴「!!!!!!!」
佐天「お前と親友だったなんて……あたしの人生の汚点だ」
迷いも無く、佐天はそう言い切った。
美琴「………佐天さん……」
呆然と美琴は2人を見る。
彼女たちの美琴に対する反応は明らかに親友に向けるものではなく、どちらかと言えばスキルアウト……否、スキルアウトならまだマシ、という感じだった。
震える初春と、彼女を庇うように学生鞄を正面に構える佐天。2人とも明らかに、親友と会う時の態度ではなかった。
美琴「な……何言ってるの? わ、私よ! 御坂美琴!」
敵意を見せる2人に対し、美琴はうろたえながらも笑顔で近付こうとする。
佐天「い、いくらレベル5だからって……舐めないでよ……っ」
美琴「佐天さん? ちょっと待って。何を怯えてるの? ねぇ、冗談やめてよ……」
佐天「来るな!!」
美琴「!!!」ビクッ
更に近付こうとしていた美琴を威嚇するように佐天は怒鳴った。
初春「もしもし? あ、アンチスキルですか? い、今御坂美琴に襲われそうになってて……」
美琴「!?」
ふと見ると、佐天の後ろで初春が携帯電話を片手にどこかと話していた。
彼女の怪物を見るような目が美琴に向けられる。
美琴「じょ、冗談やめてよ……何かのドッキリ? ……わ、私たち親友じゃない?」
佐天「お前なんか、親友じゃない!!」
美琴「!!!!!!!」
佐天「お前と親友だったなんて……あたしの人生の汚点だ」
迷いも無く、佐天はそう言い切った。
美琴「………佐天さん……」
呆然と美琴は2人を見る。
彼女たちの美琴に対する反応は明らかに親友に向けるものではなく、どちらかと言えばスキルアウト……否、スキルアウトならまだマシ、という感じだった。
「おいどうした!?」
と、そこへ誰かが声を上げ近付いてきた。見てみると、大学生風の学生3人だった。
佐天「助けて下さい!! 御坂美琴です!! 御坂美琴に襲われてるんです!!!」
「御坂美琴だと!!??」
「本当だ!! 見ろ!! あれ、御坂美琴だ!!!」
「この野郎!! 子供たちに手を出そうなんてどんだけ卑劣なやつなんだ!!!」
口々にそう叫び、大学生たちは憤怒のような形相で走ってきた。
美琴「!!!」
美琴は佐天と初春に振り返った。
美琴「何で!?」
佐天「消えろ!!!」
美琴「!!??」
佐天「2度とあたしたちの前に姿を現すな!!! 次見かけたら、あたしが殺してやる!!」
まるで美琴を親の仇のように啖呵を切る佐天。彼女の背後に目を向けると、相変わらず怯えたような、それでいてどこか恨みが篭ったような目で初春が見つめていた。
美琴「佐天さん……初春さん……」
と、そこへ誰かが声を上げ近付いてきた。見てみると、大学生風の学生3人だった。
佐天「助けて下さい!! 御坂美琴です!! 御坂美琴に襲われてるんです!!!」
「御坂美琴だと!!??」
「本当だ!! 見ろ!! あれ、御坂美琴だ!!!」
「この野郎!! 子供たちに手を出そうなんてどんだけ卑劣なやつなんだ!!!」
口々にそう叫び、大学生たちは憤怒のような形相で走ってきた。
美琴「!!!」
美琴は佐天と初春に振り返った。
美琴「何で!?」
佐天「消えろ!!!」
美琴「!!??」
佐天「2度とあたしたちの前に姿を現すな!!! 次見かけたら、あたしが殺してやる!!」
まるで美琴を親の仇のように啖呵を切る佐天。彼女の背後に目を向けると、相変わらず怯えたような、それでいてどこか恨みが篭ったような目で初春が見つめていた。
美琴「佐天さん……初春さん……」
「捕まえろ!!!」
美琴「!!!!」
大学生の声が間近に聞こえた。再びそちらに顔を向けると、大学生の1人がパイプのようなものを持って接近してくるのが見えた。
ダッ
美琴「………っ」
思わず、美琴は走り出していた。
「あ、待てコラ!! 逃げるんじゃねぇ!!!」
「追え!! 追え!! みなさん!! あそこに御坂美琴がいます!!! 協力して下さい!!!」
背後に追っ手の足音が増えるのを感じながら、美琴は全速力で走った。
「君たち、大丈夫だった?」
佐天「あ、あたしは大丈夫です……」
初春「恐かったぁー」
佐天「まさかこんな所で御坂美琴に会うなんて思ってなかったよ……」
初春「でも殺されなくて良かったです」
そんな会話が聞こえた。
美琴「…………………」
美琴は唇を噛み締めながら走る。
今自分の身に何が起こっているのか、何が原因でこうなったのか、まるっきり検討もつかなかった。だが、これだけは分かった。もう彼女はかつての親友だった黒子や佐天、初春と一緒に楽しく過ごせないことが。
美琴「ううう……ヒグッ…グスッ…」
涙が風に流されていくのが感じられた。
美琴「!!!!」
大学生の声が間近に聞こえた。再びそちらに顔を向けると、大学生の1人がパイプのようなものを持って接近してくるのが見えた。
ダッ
美琴「………っ」
思わず、美琴は走り出していた。
「あ、待てコラ!! 逃げるんじゃねぇ!!!」
「追え!! 追え!! みなさん!! あそこに御坂美琴がいます!!! 協力して下さい!!!」
背後に追っ手の足音が増えるのを感じながら、美琴は全速力で走った。
「君たち、大丈夫だった?」
佐天「あ、あたしは大丈夫です……」
初春「恐かったぁー」
佐天「まさかこんな所で御坂美琴に会うなんて思ってなかったよ……」
初春「でも殺されなくて良かったです」
そんな会話が聞こえた。
美琴「…………………」
美琴は唇を噛み締めながら走る。
今自分の身に何が起こっているのか、何が原因でこうなったのか、まるっきり検討もつかなかった。だが、これだけは分かった。もう彼女はかつての親友だった黒子や佐天、初春と一緒に楽しく過ごせないことが。
美琴「ううう……ヒグッ…グスッ…」
涙が風に流されていくのが感じられた。
午後・とある高校――。
上条「はぁ~~」
椅子の背もたれに全体重を預けるように、その高校生――上条当麻は深く溜息を吐いた。
上条「やれやれ……」
上条は今、自分が置かれている状況に辟易するようにやる気のない目を天井に向けた。
青髪ピアス「何やカミやん。あからさまに溜息なんか吐いて。退屈そうやなぁ」
上条「ああ?」
と、そんな上条をどこか楽しげに語りかけてくる隣の席の男が1人。友人の青髪ピアスだった。
上条「いやだって、当たり前だろ? せっかくの休み時間に補習なんて……」
青髪ピアス「そうかぁ? 僕は楽しいけどなあ。こんな密室に近い状況で小萌先生との個人レッスン♪ ああ『個人レッスン』……なんて甘美な響きやろー」
上条「お前のその性格見習いたいぜ」
彼らは今、補習中だった。
日頃の成績の悪さがたたって、担任教師より空き教室を使って補習をするよう言い渡されていたのだ。
上条「朝も補習、昼も補習、放課後も補習。勘弁してくれよマジで」
至極ダルそうに上条は言う。今も窓の外から校庭で昼休みを満喫する生徒たちの楽しそうな声が聞こえてくる。
青髪ピアス「カミやんはネガティブすぎるで。もっと前向きに考えなぁ。1日に3回も小萌先生と個人レッスンとか恵まれてんねんで。まあ贅沢言うなら、約1名ちょいと邪魔な人がおるけどなー」
上条「何気に俺を邪魔者扱いしてんじゃねぇ! 大体お前はわざと成績悪くしてるだろ。俺だって補習したくてしてるんじゃねぇよ。こっちだって色々と事情があるんだよ!」
青髪ピアス「まぁまぁそう怒らんといてぇなー。僕は常に新たな刺激を求めてるんや。そのためにはどんな状況にでも顔を突っ込む図太さが必要なんや」
上条「お前の事情なんて知らねーよ! 大体何だ刺激って。こっちは刺激だらけの毎日に辟易してるところなんです!」
青髪ピアス「ん? それを僕に説明させんの? ええで、今日は特別や」
上条「って聞いてねーし!」
上条「はぁ~~」
椅子の背もたれに全体重を預けるように、その高校生――上条当麻は深く溜息を吐いた。
上条「やれやれ……」
上条は今、自分が置かれている状況に辟易するようにやる気のない目を天井に向けた。
青髪ピアス「何やカミやん。あからさまに溜息なんか吐いて。退屈そうやなぁ」
上条「ああ?」
と、そんな上条をどこか楽しげに語りかけてくる隣の席の男が1人。友人の青髪ピアスだった。
上条「いやだって、当たり前だろ? せっかくの休み時間に補習なんて……」
青髪ピアス「そうかぁ? 僕は楽しいけどなあ。こんな密室に近い状況で小萌先生との個人レッスン♪ ああ『個人レッスン』……なんて甘美な響きやろー」
上条「お前のその性格見習いたいぜ」
彼らは今、補習中だった。
日頃の成績の悪さがたたって、担任教師より空き教室を使って補習をするよう言い渡されていたのだ。
上条「朝も補習、昼も補習、放課後も補習。勘弁してくれよマジで」
至極ダルそうに上条は言う。今も窓の外から校庭で昼休みを満喫する生徒たちの楽しそうな声が聞こえてくる。
青髪ピアス「カミやんはネガティブすぎるで。もっと前向きに考えなぁ。1日に3回も小萌先生と個人レッスンとか恵まれてんねんで。まあ贅沢言うなら、約1名ちょいと邪魔な人がおるけどなー」
上条「何気に俺を邪魔者扱いしてんじゃねぇ! 大体お前はわざと成績悪くしてるだろ。俺だって補習したくてしてるんじゃねぇよ。こっちだって色々と事情があるんだよ!」
青髪ピアス「まぁまぁそう怒らんといてぇなー。僕は常に新たな刺激を求めてるんや。そのためにはどんな状況にでも顔を突っ込む図太さが必要なんや」
上条「お前の事情なんて知らねーよ! 大体何だ刺激って。こっちは刺激だらけの毎日に辟易してるところなんです!」
青髪ピアス「ん? それを僕に説明させんの? ええで、今日は特別や」
上条「って聞いてねーし!」
青髪ピアス「例えばな……こうやって普通に補習受けてる最中に、どこか他所の学校の女の子が教室に乱入してきて僕に駆け寄ってきてこう言うんや……『私追われてるの! 助けて!』」
上条のことなど知った風でないように青髪ピアスはどや顔で語り始めた。
上条「…………………」
青髪ピアス「で、その直後、黒服の集団が教室に入ってきて女の子を連れて行こうとすんねん。けどそこで僕が勇敢に立ち上がって黒服の集団とカミやんをボコボコにして一緒に教室から逃げ出すんや」
上条「ちょっと待て! 何か無関係な俺ボコられてるんですけど!」
青髪ピアス「2人はもう、家にも学校にも戻れない追われの身。そうやって僕と女の子は決死の逃避行を繰り返して、いつの間にか2人の間には強くて太い愛の絆が生まれてんねん。ああ、何てロマンスやろー」
キラキラと不思議空間を身の回りに作りながら、青髪ピアスは自分の世界に浸る。
上条「妄想でそこまで語れるなんてある意味羨ましいぜ」
青髪ピアス「けっ。万年フラグばかり立ててるカミやんには僕の気持ちなんて一切分かるはずないんや!」
上条「フラグって俺がいつどこで立ててんだよ……」
青髪ピアス「あー! もう! それがカミやんのいかんところや! まったく、自覚無いのが一番腹立つでー!」
下らないことを真面目に語る青髪ピアスに対し、上条はどこかつまらなさそうだった。
青髪ピアス「なあカミやん。平均的な1日のスケジュールを思い出してみ? で、1人1人、どんな女の子に会ってるんか数えてみるんや」
上条「いや、女の子って言われても……」
青髪ピアス「いいからする!」
上条「………ハァ…ったく」
上条のことなど知った風でないように青髪ピアスはどや顔で語り始めた。
上条「…………………」
青髪ピアス「で、その直後、黒服の集団が教室に入ってきて女の子を連れて行こうとすんねん。けどそこで僕が勇敢に立ち上がって黒服の集団とカミやんをボコボコにして一緒に教室から逃げ出すんや」
上条「ちょっと待て! 何か無関係な俺ボコられてるんですけど!」
青髪ピアス「2人はもう、家にも学校にも戻れない追われの身。そうやって僕と女の子は決死の逃避行を繰り返して、いつの間にか2人の間には強くて太い愛の絆が生まれてんねん。ああ、何てロマンスやろー」
キラキラと不思議空間を身の回りに作りながら、青髪ピアスは自分の世界に浸る。
上条「妄想でそこまで語れるなんてある意味羨ましいぜ」
青髪ピアス「けっ。万年フラグばかり立ててるカミやんには僕の気持ちなんて一切分かるはずないんや!」
上条「フラグって俺がいつどこで立ててんだよ……」
青髪ピアス「あー! もう! それがカミやんのいかんところや! まったく、自覚無いのが一番腹立つでー!」
下らないことを真面目に語る青髪ピアスに対し、上条はどこかつまらなさそうだった。
青髪ピアス「なあカミやん。平均的な1日のスケジュールを思い出してみ? で、1人1人、どんな女の子に会ってるんか数えてみるんや」
上条「いや、女の子って言われても……」
青髪ピアス「いいからする!」
上条「………ハァ…ったく」
上条「そうだなー。朝起きたらインデックスに『食事まだー』と頭を噛まれ……」
青髪ピアス「何で朝起きていきなり女の子やねん!」
上条「いや…その……これは……」
青髪ピアス「まあええわ。続けや」
上条「寮から出る時に、土御門の妹の舞花に寝癖を馬鹿にされて……」
青髪ピアス「土御門の妹かい! 今度チクっといたろ」
上条「………登校中に、常盤台中学のジャッジメント、白井に何故か罵られ……」
青髪ピアス「常盤台のお嬢さまやと!? 贅沢すぎんで!」
上条「学校に着いたら姫神に『おはよう』って声掛けられて……」
青髪ピアス「ウソやん! 僕1度も声掛けられたことないで!?」
上条「吹寄に『今日も冴えない顔してるわね』って馬鹿にされて……」
青髪ピアス「あいつはどうでもええわ」
上条「ホームルームで小萌先生に補習を言い渡されて……」
青髪ピアス「ムー! それがいっちゃんムカつく! ムキー!!」
上条「………帰り際に姫神に『また明日ね』って声掛けられて……」
青髪ピアス「1日に2回もか! 僕なんて1日に0回や!」
上条「そんなとこかな。で、これのどこがフラグ立ってるんだ?」
青髪ピアス「立ってるやんけ! 合計5人は立ってるやんけ!」
上条の1日の戦歴報告を聞き終え、何故か青髪ピアスは激昂する。
上条「あ」
と、そこで上条は何かを思い出したように声を上げた。
青髪ピアス「何や!? まさかまだあるとか言わないやろうな!?」
上条「もう1人いたな。よく放課後、公園とかで会うんだけど」
青髪ピアス「誰や!?」
青髪ピアス「何で朝起きていきなり女の子やねん!」
上条「いや…その……これは……」
青髪ピアス「まあええわ。続けや」
上条「寮から出る時に、土御門の妹の舞花に寝癖を馬鹿にされて……」
青髪ピアス「土御門の妹かい! 今度チクっといたろ」
上条「………登校中に、常盤台中学のジャッジメント、白井に何故か罵られ……」
青髪ピアス「常盤台のお嬢さまやと!? 贅沢すぎんで!」
上条「学校に着いたら姫神に『おはよう』って声掛けられて……」
青髪ピアス「ウソやん! 僕1度も声掛けられたことないで!?」
上条「吹寄に『今日も冴えない顔してるわね』って馬鹿にされて……」
青髪ピアス「あいつはどうでもええわ」
上条「ホームルームで小萌先生に補習を言い渡されて……」
青髪ピアス「ムー! それがいっちゃんムカつく! ムキー!!」
上条「………帰り際に姫神に『また明日ね』って声掛けられて……」
青髪ピアス「1日に2回もか! 僕なんて1日に0回や!」
上条「そんなとこかな。で、これのどこがフラグ立ってるんだ?」
青髪ピアス「立ってるやんけ! 合計5人は立ってるやんけ!」
上条の1日の戦歴報告を聞き終え、何故か青髪ピアスは激昂する。
上条「あ」
と、そこで上条は何かを思い出したように声を上げた。
青髪ピアス「何や!? まさかまだあるとか言わないやろうな!?」
上条「もう1人いたな。よく放課後、公園とかで会うんだけど」
青髪ピアス「誰や!?」
上条「御坂だよ」
青髪ピアス「え?」
上条「御坂美琴」
青髪ピアス「………何やて?」
その名を聞いた途端、青髪ピアスの顔が明らかに曇った。
上条「いや、だから御坂美琴だよ。知ってるだろ。常盤台中学2年の、学園都市第3位のレベル5、御坂美琴お嬢さま」
上条は一瞬、青髪ピアスの顔に違和感を覚えたが、彼が御坂美琴のことを知らないのかと思い、詳しく説明してみることにした。
青髪ピアス「………みさか………みこと………」
上条「?」
ガシィッ!!!
上条「!!!???」
青髪ピアス「御坂美琴やとぉ!!!???」
青髪ピアス「え?」
上条「御坂美琴」
青髪ピアス「………何やて?」
その名を聞いた途端、青髪ピアスの顔が明らかに曇った。
上条「いや、だから御坂美琴だよ。知ってるだろ。常盤台中学2年の、学園都市第3位のレベル5、御坂美琴お嬢さま」
上条は一瞬、青髪ピアスの顔に違和感を覚えたが、彼が御坂美琴のことを知らないのかと思い、詳しく説明してみることにした。
青髪ピアス「………みさか………みこと………」
上条「?」
ガシィッ!!!
上条「!!!???」
青髪ピアス「御坂美琴やとぉ!!!???」
突然、青髪ピアスが上条の両肩を掴み揺さぶってきた。
上条「な、何だよ急に!!??」
青髪ピアス「カミやん、ホントに御坂美琴に会ったんか!!??」
それまでの雰囲気とはまるで違い、青髪ピアスは必死の形相で上条を揺さぶる。
上条「1週間に3、4回は会ってるけど、一体それがどうしたってんだよ!? 必死すぎだろお前!!」
青髪ピアス「何てことや……」
ピタと青髪ピアスが動きを止め、上条から手を離した。
上条「?」
青髪ピアス「カミやん!!」
と、そこで青髪ピアスは上条に真剣な表情を見せた。
上条「な、何だよ?」
青髪ピアス「あいつはあかん……。いくらカミやんでも御坂美琴にだけは会ったらあかん!!!」
上条「は、はぁ?? 何言ってんだお前?」
青髪ピアス「あいつは危険や……あいつは……」
何か、怯えたような、それでいて恨みが篭ったような声で青髪ピアスは言葉を紡ぐ。
上条「いや確かにあいつレベル5の超能力者だけど、俺にはこの右手があるし……」
青髪ピアス「違うんや!!!」
上条「!!!」
青髪ピアス「ああ……何でカミやん今まで言ってくれんかってん!? カミやんがこんな目に遭ってたっていうのに……僕は友達失格やぁ……」
青髪ピアスは本当に悩んでいるように頭を抱え込む。
上条「??????」
青髪ピアス「カミやん」
そこで再び青髪ピアスは真剣な表情を上条に据えた。
青髪ピアス「これは友達である僕からの忠告や。これから御坂美琴には絶対に会ったらいかん!!!!」
上条「はぁ!!??」
上条「な、何だよ急に!!??」
青髪ピアス「カミやん、ホントに御坂美琴に会ったんか!!??」
それまでの雰囲気とはまるで違い、青髪ピアスは必死の形相で上条を揺さぶる。
上条「1週間に3、4回は会ってるけど、一体それがどうしたってんだよ!? 必死すぎだろお前!!」
青髪ピアス「何てことや……」
ピタと青髪ピアスが動きを止め、上条から手を離した。
上条「?」
青髪ピアス「カミやん!!」
と、そこで青髪ピアスは上条に真剣な表情を見せた。
上条「な、何だよ?」
青髪ピアス「あいつはあかん……。いくらカミやんでも御坂美琴にだけは会ったらあかん!!!」
上条「は、はぁ?? 何言ってんだお前?」
青髪ピアス「あいつは危険や……あいつは……」
何か、怯えたような、それでいて恨みが篭ったような声で青髪ピアスは言葉を紡ぐ。
上条「いや確かにあいつレベル5の超能力者だけど、俺にはこの右手があるし……」
青髪ピアス「違うんや!!!」
上条「!!!」
青髪ピアス「ああ……何でカミやん今まで言ってくれんかってん!? カミやんがこんな目に遭ってたっていうのに……僕は友達失格やぁ……」
青髪ピアスは本当に悩んでいるように頭を抱え込む。
上条「??????」
青髪ピアス「カミやん」
そこで再び青髪ピアスは真剣な表情を上条に据えた。
青髪ピアス「これは友達である僕からの忠告や。これから御坂美琴には絶対に会ったらいかん!!!!」
上条「はぁ!!??」
青髪ピアス「あいつは危険でこの世の人間とも思えない外道や。カミやんの安全を考えるとこれからは……」
と、そこまで聞いていた上条がいきなり立ち上がり怒鳴り声を上げた。
上条「ふ、ふざけんなよお前!! お前、何の恨みがあってあいつをそんな悪いように言うんだよ!!??」
青髪ピアス「カミやん、どうしたんや? 何でそんな御坂美琴を庇うようなこと言うん?」
本当に心配するように青髪ピアスは訊ねてくる。
上条「お、お前こそ、あいつのこと知らないくせに、一体何でそんな罵倒できるんだよ!?」
青髪ピアス「まさかカミやん、御坂美琴に騙されてるんとちゃうやろな? あいつは悪女や。いや、悪女どころやない。世界史上最悪の人間……」
上条「ふ、ふざけ……」
小萌「はいはいそこまでー」
上条が切れ掛かった直前、横合いから子供のような声で制止の合図が入った。
上条「こ、小萌先生……」
小萌「まったく……。仲良く2人で補習をやってると思って見に来たらこれは一体どういうことですか? いくら先生でも怒っちゃいますよ」
上条と青髪ピアスの担任、小萌だった。
青髪ピアス「先生! 聞いてぇな! カミやんったらな……」
上条「先生!! 青ピったら酷いんですよ!!」
と、そこまで聞いていた上条がいきなり立ち上がり怒鳴り声を上げた。
上条「ふ、ふざけんなよお前!! お前、何の恨みがあってあいつをそんな悪いように言うんだよ!!??」
青髪ピアス「カミやん、どうしたんや? 何でそんな御坂美琴を庇うようなこと言うん?」
本当に心配するように青髪ピアスは訊ねてくる。
上条「お、お前こそ、あいつのこと知らないくせに、一体何でそんな罵倒できるんだよ!?」
青髪ピアス「まさかカミやん、御坂美琴に騙されてるんとちゃうやろな? あいつは悪女や。いや、悪女どころやない。世界史上最悪の人間……」
上条「ふ、ふざけ……」
小萌「はいはいそこまでー」
上条が切れ掛かった直前、横合いから子供のような声で制止の合図が入った。
上条「こ、小萌先生……」
小萌「まったく……。仲良く2人で補習をやってると思って見に来たらこれは一体どういうことですか? いくら先生でも怒っちゃいますよ」
上条と青髪ピアスの担任、小萌だった。
青髪ピアス「先生! 聞いてぇな! カミやんったらな……」
上条「先生!! 青ピったら酷いんですよ!!」
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