元スレ千早「気が付けば私は、病棟の一室で眠っていた」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
451 = 62 :
千早「さて、ゲーム画面が来たわね」
響「うう……タイトルがゆらゆら揺れてるぞ……」ブルブル
真「響はビビりすぎだよ……でも、確かにずっと見てたら何だか不安になるな……」ブルッ
あずさ「……『ゲームをはじめる』を選べばいいのかしら」
千早「ええ、そのようですね」
千早(私はタイトルの下に映し出された『ゲームをはじめる』を選択した……)
アリス『ここは びょういんのなか』
千早(ゲーム画面には真っ暗な背景にドット絵の女の子が一人映し出されていた)
千早(みんな、その画面を見ていた)
453 :
お前だー!!!
455 = 62 :
アリス『ここは びょういんのなか』
千早(ゲーム画面には真っ暗な背景にドット絵の女の子が一人映し出されていた)
千早(みんな、その画面を見ていた)
アリス『わたしは ここにずっと とらえられている』
千早(アリス、と表記されている少女は真っ暗な闇の中で独り言をつぶやいていた)
千早(なんだか……不気味ね)
千早(そして、真っ黒な背景は……明るくなる)
千早(これは……)
アリス『…………』
千早(アリスという少女は病室のベッドの上で寝たきりの姿勢になっていた)
千早(そして……そこには、もうひとり女の子が眠っていた)
456 = 62 :
アリス『このてじょうを はずさないと わたしはぬけだせない』
千早(どうやら、手錠はアリスともう一人の少女の腕にそれぞれつけられており、二人は拘束された状態になっていた)
千早(……このシチュエーション、まさか)
アリス『でも ひるまにかんしゅから かぎをとっておいたの』
千早(アリスはそう言うと、ベッドの中から鍵を一つ取り出した)
アリス『このかぎをつかえば きっとぬけだせるわ』
千早(アリスが鍵を使うと、錠は簡単に外れた)
アリス『これで わたしも じゆうね』
千早(アリスはそう言うと、病室を後にした)
457 :
クリムゾンの迷宮かと思ったが違った
458 = 62 :
千早「…………これって」
響「なんだか、今の自分たちを見てるみたいだぞ……」
真「怖いこと言わないでよ……」
あずさ「でも、似ているところたくさんあったわよね」
千早(そう、私も皆と同意見だった)
千早(いや、似ているところがたくさんあるというだけではすまない――これは、あまりにも似すぎている)
千早(どういうこと? ……でも、もしかするとこれは)
アリス『くらいろうか こわいわ』
千早(いや、間違いない――私はそう確信した)
459 = 62 :
千早「みんな、ちょっと聞いてくれないかしら」
真「どうしたんだ? そんな怖い顔して」
あずさ「何か気になることでもあったの?」
響「自分、ゲームの続き気になる……」
千早「ええ、恐らく……」
千早(……いや、まだみんなに言うのはよしておこう)
千早(恐らく、この先の展開でみんなも気づくだろう)
460 = 262 :
続きまってた
461 = 62 :
アリス『だれかのこえがする』
千早(アリスは小さくそう尋ねかける)
アリス『だれかいるの?』
千早(アリスが恐る恐る声の方へ行くと、そこには三人の少女たちがいた)
千早(やはり……これは)
462 = 62 :
アリス『みんな なにをしているの?』
『わたしたち ここからにげだそうと おもって』
アリス『そうなのね わたしもいっしょよ』
『でも にげみちがなくって こまってたの』
アリス『ほんとうね かいだんも ふうさされてる』
『あっ だれかこっちへくるわ』
アリス『たいへん! はやく かくれなきゃ!』
1 302ごうしつに にげる
2 304ごうしつに にげる
3 306ごうしつに にげる
4 310ごうしつに にげる
千早「選択肢が……」
響「でも……あれ? この部屋番号どこかで見た気が……」
真「あれ、ほんとだね」
あずさ「千早ちゃん……やっぱりこれって」
千早(あずささんが私の顔を窺ってきた)
463 = 62 :
千早「ええ、確実にそうでしょうね」
千早(私は力強くうなずいた)
響「え? どゆこと?」
真「ボクたちにも分かる様に説明してよ」
千早(二人は何が何だか分からない、といったように眉を寄せていた)
千早「……ええ、恐らく――私たちは、このゲームの構成と同じ状況に立たされているわ」
響「ん? ……余計分かんないぞ」
千早「このアリスという女の子を含めて四人がゲームの中に出てくるわよね?」
真「そうだね……」
千早「これが、今の私たちということになるわ」
響「ええ!? それじゃあ、自分たちゲームの世界にいるってことか!?」
真「たぶんそれは違うんじゃないかな……」
千早(それから、私は二人に分かりやすく説明することにした)
千早(この現状がゲームの作りに沿っているということを理解してもらうまでには少しだけ時間がかかった)
465 = 62 :
響「……うう、それじゃあ自分たちどうなっちゃうの?」
千早「……でも、私たちは恐らく」
千早(そう、私たちはある種ゲームの中にいると言ってもよかった)
千早(現実にゲームの設定を持ち込んだと言うこと……。私たちはそれを知ることが出来た)
千早「きっと、これは正解だったのよ」
あずさ「正解?」
千早「ええ。私たちは恐らく、正解の選択肢を選んだんです」
響「なんでそんなことが分かるんだ?」
千早「だって、私たちは今このゲームの中にいる……そう言ってもいいってことでしょ?」
真「まあ、そうだけど。……千早は何が言いたいんだ?」
千早「……だから、このゲームの中に私たちのするべき行動が全部書かれているってことよ」
「!」
千早(全員が驚いたように顔を見合わせた)
466 = 62 :
千早(だが、私の仮説は間違っていなさそうだ)
千早(あの最初の選択肢、一番危険だと感じた『メアリーとあそぶ』というのはある意味で正解だったと言うことになるのかしら)
千早(こういう訳の分からない状況では、情報を得ていると言うことはかなり有利になる)
千早(このゲームをすれば、私たちは先の行動で何をすべきか分かると言うことになるのだから)
468 = 62 :
千早「……選択肢、どれを選ぶ?」
響「うーん、千早の言うことが本当だったら、この4を選べばいいんだよね?」
真「でも、他の部屋に入ったら、どうなってたのかも気になるよ」
あずさ「うーん、ゲームだしやり直しがきくからねえ」
千早(確かに、ゲームだからやり直しはきくだろうが……)
千早「私たちは、ここにずっといる余裕もありませんよ」
響「……確かに、お腹もすいてきちゃうだろうし」
千早「ええ、ライフラインは何一つない状況。一番重要なのは、時間だと私は思います」
千早(私はちらっと画面を眺める)
千早「他の選択肢を選んでもいいとは思いますが……私は4を選ぼうかと」
469 = 62 :
千早「……みんなはどうしたい?」
千早を含め、ゲームの選択肢をどれを選ぶか、多数決
響 安価下1
真 安価下2
あずさ 安価下3
473 = 62 :
千早「それじゃあ、多数決で4ということでいいかしら」
響「まあ、他の選択肢もきになるけど……多数決なら仕方ないね」
真「4、選ぼうか」
あずさ「……そうねえ」
千早「それじゃあ――」
千早(私は、ゲーム画面の4を選択した)
474 = 62 :
アリス『このへやに はいりましょう』
『わかったわ』
千早(アリスたちは、私たちと同じ310号室に足を踏み入れた)
475 = 62 :
アリス『ここは だれもいないみたいね』
『そうね でもだれか いたみたいよ』
アリス『どういうこと?』
『ほら あそこ』
アリス『ベッドのうえに なにかおいているみたいね』
『あれ なにかしら』
アリス『これ にっきみたいよ』
『にっき?』
千早(日記……? 私たちはゲーム機だったのに、この世界では日記が置いてあったの?)
476 = 62 :
アリス『にっきってかいてあるもの』
『メアリーのにっき?』
『ねえ メアリーってだれのこと?』
アリス『さあ わからないわ』
『なか みてみましょうよ』
アリス『そうね』
千早(アリスたちが日記を開くと、画面に文字が映し出された)
477 = 62 :
《わたしはメアリー このびょういんでくらしてる》
千早(メアリーという少女の名前が出てきたとき、私の頭に引っかかりを覚えた)
千早(私たちがここに来る前の選択肢……あれも『メアリー』が出てきた)
千早(このメアリーという女の子は、この病院で入院していたのかしら)
《びょういんは すこしだけ さみしいの》
『だって だれもわたしとは あそんでくれないから』
千早(メアリーは、遊び相手を探していた?)
《だから わたしはにっきをつけることにしたの》
千早(日記を見ていると、四人のうちの誰かがぽつりとささやいた)
481 = 62 :
千早(意味不明な文字の羅列の後に、一文が添えられていた)
《わたしはだれ?》
アリス『きみがわるいわね』
『なんなのかしら』
アリス『あら もういちぶん なにか かいてあるわね』
千早(アリスが顔を近づけると、そこには小さな文字でこう書かれていた)
《かぎはべっどのしたに》
アリス『ベッドのしたを みてみましょう』
『ええ』
千早(アリスたちがベッドの下を漁ると……そこには、一つの鍵が落ちていた)
482 = 62 :
アリス『これ にっきのとおりね』
『でも なんのかぎかしら?』
千早(私はここで一旦、ゲームから顔を離した)
千早「……ねえ、みんな」
あずさ「……ええ。もしかすると」
千早(あずささんがベッドの下を漁る。私たちはそれを真剣な目で見つめていた)
千早「……どうですか?」
あずさ「……これ」
響「うわァ! 本当に鍵があったぞ!」
真「やっぱりこのゲーム、ボクたちの現状に沿ってるみたいだね」
千早「ええ……」
千早(私は顔を曇らせた)
千早(やはり、私の仮説は正しかった)
千早(もう少し、ゲームを進めてみる必要があるみたいね)
483 = 170 :
どきどき
484 = 60 :
できればこのまま一気にエンディングまでクリアするのがベストだが、さすがに時間がないか…
486 = 170 :
昔のゲームボーイは単四4本使うくせに結構すぐ切れてたんじゃよ……
487 = 62 :
アリス『どうしようかしら』
千早(ゲームの中でもアリスは戸惑っていた)
千早(だが、それにつられて一人が言葉を漏らした)
『これ たぶんロッカーのかぎよ』
アリス『ロッカー?』
『ええ そなえつけのロッカーが このへやにもあるでしょ?』
アリス『そうね たしかあったわ』
『たぶん そのかぎよ』
千早(これは……)
488 = 59 :
おもしろいー
死縁
489 :
メアリーと遊ぶが正解選択肢っぽいけど他の選択肢はBADEND行きだったのかね
そっちも見てみたい気もするが
491 = 62 :
響「これ、ロッカーの鍵なのか? ……でも、確かにあそこにもロッカーおいてるぞ……」
千早(私たちが目をやると、確かにそこにはロッカーが置かれていた)
真「でも、ほんとかなあ」
あずさ「もう少し、先を見てみないと分からないわね」
千早「そうですね……」
千早(どうやらアリスは自由に動かすことが出来るみたいだった)
千早(私はアリスを動かし、この部屋のロッカーに近づいた)
アリス『あいたわ』
千早(ロッカーのカギを使うと、『ロッカーが開いた』という文字が映し出された)
千早「さて、このあとね……」
千早(アリスはロッカーを開くと、中を覗いた)
千早(そして、不可解な言葉を吐いた)
492 :
わたしはわたしがわからなくなって
494 = 62 :
アリス『まあ たいへん ロッカーに どうぶつのしたいが はいっているわ』
千早(私たちは顔を強張らせた)
千早(特に響は眉にしわを寄せ、怪訝な表情を見せていた)
『あら ほんとうね』
アリス『なんでこんなところに どうぶつのしたいが?』
千早(アリスは三人の顔を見る)
495 = 170 :
わたしはわたしがわからなくなって だから逃げることにした
でもそれもできなかった
496 = 62 :
『ねえ このしたいのなか なにかひかってない?』
アリス『ほんとうね』
千早(アリスたちが開いたロッカーの先、そこにはドット絵で四肢のある何かの動物の死体が描かれていた)
千早(そして、その内部に何かが光っていた)
千早(まさか……)
アリス『とりだしてみましょう』
千早(私たちは絶句した)
千早(あろうことか、アリスはその動物の中に入っていた光るものを取り出したのだ)
497 = 457 :
アリス謎のグロ耐性
499 = 62 :
アリス『これ なにかのかぎかしら?』
『そうみたいね』
アリス『でもメアリーは このかぎで なにをしたかったのかしら』
『わからないわね』
千早(そして……再び、アリスを自由に動かせるようになったとき――私たちは誰も動くことが出来なかった)
500 = 492 :
わたしは実験されてた
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