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    元スレ千早「気が付けば私は、病棟の一室で眠っていた」

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    51 = 1 :

    「……この下に書いてあることって」

    「ん? 何か書いてる?」

    「ほら、ここ」

    千早(我那覇さんが指さした場所には、確かに何かが書かれていた)

    千早「これは……部屋番号かしら」

    千早(そこには番号の羅列が書かれていた)



    ① ― 302
    ② ― 304
    ③ ― 306
    ④ ― 310

    52 = 35 :

    丁度間の部屋ですか…

    53 = 1 :

    「部屋の番号ってことは……この選択肢を選んだらその部屋に行くってこと?」

    あずさ「……そのようね。ほらもう一枚の紙にも書いているわ」

    【選べる部屋は一つだけ】

    千早(なるほど。私たちは四人いるけれど、この中から選べる部屋は一つだけってことね)

    千早(仮に四人一度に部屋を開けてみれば……ということも考えられるけれど、向こう側の選択肢がある以上、それを実行しても無駄か、あるいは何かしらの危険が及ぶかもしれない)

    千早(となると、やはり――ここで一つの部屋を決断するしかないみたいね)

    54 = 1 :

    千早「……選択は、多数決でいいかしら?」

    「え!? 千早、もしかしてどれか選ぶつもり?」

    「そりゃあ、選ばないと進まない……けどねえ」

    あずさ「……ちょっとこれは」

    千早(三人とも、少し怖気づいている。いや、私が怯えていないだけかしら?)

    55 = 1 :

    千早「……何にせよ、これが向こう側の要求なのだとしたら、これを呑まないと先へは進めないはずよ」

    「……え、今向こう側って」

    千早「……ええ。そう言ったけど」

    「……これって誰かから仕掛けられてるんだ! うがー!」

    「当たり前だろ……。こんなこと、普通に起きるわけないじゃないか」

    あずさ「響ちゃんの気持ちもわかるけど……」

    56 = 1 :

    千早「とにかく、多数決で決めないと先へは進めません」

    「……そ、そうだな。千早の言う通りだ」

    「それじゃあ、せーので数字を指で表そうか」

    あずさ「それが、自分の選択ってことね」

    千早「ええ」

    千早(さて、皆の選択肢は――)




    安価
    千早 下1
    響 下2
    真 下3
    あずさ 下4 

    57 = 25 :

    あえての4
    一番やばい選択肢かもしれんが、一番手がかりが得られそう

    61 :

    怖くて眠れん

    62 :

    千早「一応、みんなが選んだ理由も聞かせてもらえないかしら?」

    「そうだなー。自分はやっぱり、他の人と連絡とった方が一番いいと思ったんだ」

    「連絡手段が貰えるなら、すぐに連絡して助けてもらおうって」

    千早「なるほど……」

    「ボクは……、うーん自分の勘なんだけど、こういうのって一番やばそうなやつが合ってたりするのかなって」

    あずさ「私は、逆に他の選択肢がひっかけに思えたから……」

    千早「……そうですね。私も概ね二人と同じ意見です」

    63 :

    頼むからバットエンドは勘弁

    64 = 59 :

    初見でハッピーエンドは無理な話やで

    65 = 62 :

    「うーん、そうなのかあ。自分、罠にはまるとこだったのかな」

    「一応、多数決だし……選択は4ってことでいいよね」

    千早「そうね」

    千早(でも、本当にこの選択で良かったのかしら?)

    千早(メアリーという言葉にどこか引っかかりを覚えて、4にしてみたけれど)

    千早(我那覇さんの言うとおり、ここは外部との連絡を優先した方が良かったのでは?)

    千早「……」

    千早(それに、他の選択肢もまだ気になるところはあった)

    千早(本当にこれで良かったのかしら……?) 

    66 = 62 :

    (そして私たちは移動して310号室の前にいた)

    千早「ここね」

    千早(そう言えば、308号室ではなくて先に他の偶数番号の部屋に入ってしまっていたらどうなっていたのかしら? ……もしかすると、308号室に入った後じゃないと入れなかったりしたのかしら)

    「それじゃあ……開けるよ?」ゴクリ

    「ゆ、ゆっくり開けてね……?」

    あずさ「……大丈夫かしら」

    千早(本当に私たちはこれで良かったのかしら?)

    千早(まだ見落としていたことがあったのでは?)

    千早(……いや、もう遅い。ここまで来たら、あとはそれに従わないと)

    67 = 62 :

    「よし……開けるよ」ガチャッ

    「……ど、どう? なにかあった?」

    千早(真が扉を開けると、私たちは頭だけを覗かせて部屋の中を見渡した)



    千早(そこには――)

    68 :

    やよいおりはいずこに

    69 = 62 :

    「……?」



    千早(結果から言えば――その部屋には何もなかった)

    70 = 62 :

    千早(あったものと言えば、308号室と同様ベッドが置いてあったくらいだ)

    あずさ「……それじゃあメアリーと遊ぶって」

    「どういう意味……なんだ?」

    千早「…………」

    71 = 62 :

    千早(私は少しの間、思案していた)

    千早(何も見当たらなかった、この部屋)

    千早(メアリーとは誰のことなのか?)

    千早(そして、メアリーと遊ぶとは?)

    千早(私の考えがぐるぐるとめぐっていた――そのときだった)

    72 :

    山田悠介で見た

    74 = 62 :

    あずさ「これ、なにかしら?」

    千早(あずささんの言葉に、私は振り返った)

    千早「それって……」

    「これ……なんか真美がやってるの見たことあるぞ?」

    「亜美も……そうだったような」



    千早(そう、そこには――ゲームボーイと書かれたゲーム機らしきものが置かれていた)

    千早(これは……一体……)

    76 = 62 :

    あずさ「……懐かしいわね。ずっと昔のゲーム機よ、これ」

    千早「そうなんですか?」

    あずさ「ええ……この後ろにゲームソフトをセットしてね……」カチャカチャ

    千早(あずささんが後ろを触ると、そこには確かにソフトが刺さっていた)

    あずさ「……なにかしら、このゲームソフト……。聞いたこともないわね……」

    千早(あずささんが、ソフトを取り出したのを私たちは後ろから覗き込んだ)

    77 = 62 :

    「……なんだこれ?」

    「なんか、悪趣味だね」

    千早「……」

    千早(そのソフトは真っ黒な背景に、女の子が一人こちらを眺めているような装飾だった。そしてそのソフト名は――)

    千早「『HOSPITAL:ALICE』……?」

    千早(私が読み上げると、みんな顔を顰めた。どうやら誰も知らないみたいだ)

    千早(しかし、このアリスという言葉……。あのとき、紙で見たアリスという言葉に関連しているのかしら……)

    78 = 63 :

    怖い

    79 :

    メアリー、アリス…なんだモバマスか

    80 = 59 :

    なんぞ?

    81 = 62 :

    千早「どうしますか?」

    「ど、どうするって?」

    千早「これをやってみるか? ってこと」

    「これ……やるの?」

    あずさ「でも、メアリーと遊ぶって……このことなのかもしれないし」

    千早「あずささんの言う通りよ。手がかりがこれしかないんだから、やるしかないでしょ?」

    「……これ、ホラーゲームっぽいんだけど」

    「そうだね……」

    千早「……」

    千早(そう、恐らくこれはホラーゲームだろう。しかし、聞いたこともないゲーム……そんなゲームがここに置いてあると言うことは何か意味があるに違いない)

    82 = 62 :

    千早「ゲーム、起動させましょうか」

    千早(私は、あずささんからゲームボーイを預かると、すぐにゲームを起動させた)

    千早(そのとき――私は、どこか耳鳴りのような音が聞こえた)

    千早「……?」キョロキョロ

    「どうかしたのか?」

    千早「いえ……なにも」

    千早(耳鳴りは時々あるけれど……でも、あんな耳鳴りは初めて……)

    千早(まるで、肩口から響いてきてたみたいな……)

    83 = 62 :

    「あ! 始まったよ!」

    千早「ええ……」

    千早(しかし、そんな疑念も真の言葉にかき消された)



    【HOSPITAL:ALICE】



    千早(タイトルが映し出され――そして、ゲームは始まった)



    ――――
    ――

     

    85 = 59 :

    私怨

    86 = 62 :

    「ここは……」

    (俺は病院の廊下のような場所で立っていた)

    「律子……」

    (そうだ、俺は律子を置き去りにして今ここに立っている)

    「絶対、助けてみせるからな」

    (鎖に繋がれたままの律子の姿を思い出し、俺は辺りを眺めた)

    87 = 62 :

    「……何もないな」

    (部屋から出てきた後、俺は何もない場所をうろついていた)

    (廊下には、少しだけ明かりがさしかかっているが……)

    (待てよ……)

    「……まずは状況を整理しなければいけないな」

    (そのときだった)



    「……な………ここ……」



    (誰かの声が聞こえる)


    「これは……行くべきか?」



    安価下3
    1一旦落ち着いて、考えをまとめる
    2声のする方へ行く 

    95 = 62 :

    「気になるな……向こうへ行ってみるか」

    (俺が声のする方へ行くと、そこには誰かが怯えながら立っていた)

    伊織「な、なによここ……誰か――キャッ! だ、誰!?」ガタガタ

    「い、伊織……?」

    伊織「ふ、ふぇ……?」

    「伊織じゃないか! こんなところで、なにやってるんだ!」

    伊織「なっ! あ、あ、アンタこそ……なんでこんなとこ……」

    「律子と俺だけじゃなかったんだな……」

    伊織「ば、バカぁ……こ、怖かったのに……」プルプル

    96 = 62 :

    「す、すまん。怯えさせちゃって」

    伊織「ちょ、ちょっとだけこっちへ来なさい……」

    「……?」

    伊織「……少しだけ、こうさせて」ダキッ

    「あ、ああ」

    (伊織は俺に抱き付いたまま震えていた)

    (どうやら、こんな暗い廊下を一人で歩き回っていたようだった)

    (まだ幼いのに無理もない。俺でも少し怖かったくらいだ)

    98 = 62 :

    「……少しは落ち着いたか?」

    伊織「…………まだ」ギュッ

    「……そうか」

    真美「……なーんか、お熱いムードですなあ」ムスッ

    (そのとき、俺たちの背後から声がかかった)

    「ま、真美!?」

    真美「……真美も怖かったけど……なんか、今そういうの見たら少しだけすっとんでっちゃったよ」

    99 = 62 :

    伊織「……ま、真美?」カタカタ

    真美「と言うか、兄ちゃんもいおりんもいたとは……」

    「伊織、少しだけ……いいか?」

    伊織「う、うん」

    (俺は伊織を話すと、真美に向き合った)

    100 = 62 :

    「真美……こっち来な」

    真美「な、なんだそんなの乗らないぞ」

    「……怖かったんだろ?」

    真美「…………」テクテク

    「……?」

    真美「…………うん」キュッ

    「よく頑張ったな……」

    (それから、真美と伊織を宥めると、俺たちは今の現状について考えることにした)


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