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    元スレ女友「アンタの体質って何なの?」男「…」

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    201 :

    戦闘描写がわけわからん
    スタンガン置いといたって、ボタン押さないと発電しないだろ
    あんたしか頼む人がいないとか言ってたけどドM体質の奴にでもたのめよ

    202 = 71 :

    つまんねえ奴だな

    203 = 71 :

    ウンコなげーよ

    204 = 201 :

    つまんないからもう書かなくていいよ

    205 = 170 :

    いまから書く

    206 = 170 :

    「…説明はする。だが今は」

    女友「んっ? あれ? こいつどうして…?」

    「どうした?」

    女友「……」じぃー

    「な、なに?」

    女友「…アンタもしかして、体質が無いの?」

    「え…」

    「なに、お前まさか…他人の体質が分かるのか?」

    女友「あれ? 言ってなかったっけ? アタシの体質は他人の弱点っていうか」

    女友「絶対的に強みだと確信している部分を、見破れるのよ」

    「…初耳だぞ」

    「なんなのさこの子!? 君は一体、ここでなにをしているんだ…っ?」

    207 = 170 :

    女友「ってか、うるさいわね。アンタは関係ないからどっか行きなさいよ」

    「っ…流石は南火校の生徒…! 別名鬼ヶ島校と言われてるだけあって、口が悪い…!」

    「だけどね、ここは譲れない! 男が何かあった場合はボクが許さないぞ!」

    (ああ、こいつ楽しんでるな)

    女友「な、なによ! こいつなんなの!? 意味が分かんないだけどッ?」

    「…簡単に言えば昔の戦友、だと言っておこう」

    女友「へっ? それって…その、東の吸血鬼と呼ばれてた頃の?」

    「ああ」

    「ふふん。って、あれ? どうして東の吸血鬼ってバレてるんだい?」

    「…どうかしたの?」

    「いや、なんでもない。待て待て、なぜ言い争っている」

    209 = 170 :

    女友「…喧嘩売られるのなら、買うわよ。この体質無し!」

    「ふふふ。安易に行動するのは頂けないなぁ…一辺倒にしか考えられない体質持ちのクセに」

    「…」カチャ

    「あ、眼鏡…」

    「…え? 待って! ごめんごめん! うそうそ! 冗談だから…!」

    女友「ぎゃー! なに、またエッチなことするつもり!?」

    「なら大人しくしてろ。話をするから、こっちにこい」

    ~~

    「──なるほどね、そういうことがあったんだ」

    「…まさにお前の言うとおりだったな」

    「え? あはは、そうだね。あのときは適当に言っただけなんだけどもさ~」

    「……」

    210 = 170 :

    女友「…ねえ、こいつ本当にアンタの仲間だったわけ?」

    「外見はそうは見えないが、なかなかの…強者だぞ」

    「あはは。よく女の子に見られるけどね」

    「…貴方は昔から知り合いなの?」

    「うん、そうだよ。男が東風校に入ってきて、それからの付き合いだね」

    「そして四校戦争、元【王】である『黒風の西』と呼ばれた存在を退けた──」

    「──その【東の吸血鬼】とは長い付き合いさ」

    「…一々名前を上げるな」

    「いやースッキリするよね。言わないでおくと溜まっちゃうし」

    女友「…んで、納得してくれたワケ? 今の状況ってやつを」

    「まぁそうだね。確かに納得は難しいけれど、男が…女の子と会話している」

    「それだけで十分に理解できるよ。なんだい、頑張ってるんじゃないか、男ってば」

    211 = 170 :

    女友「…ねえ、こいつ本当にアンタの仲間だったわけ?」

    「外見はそうは見えないが、なかなかの…強者だぞ」

    「あはは。よく女の子に見られるけどね」

    「…貴方は昔から知り合いなの?」

    「うん、そうだよ。男が東風校に入ってきて、それからの付き合いだね」

    「そして四校戦争、元【王】である『黒風の東』と呼ばれた存在を退けた──」

    「──その【東の吸血鬼】とは長い付き合いさ」

    「…一々名前を上げるな」

    「いやースッキリするよね。言わないでおくと溜まっちゃうし」

    女友「…んで、納得してくれたワケ? 今の状況ってやつを」

    「まぁそうだね。確かに納得は難しいけれど、男が…女の子と会話している」

    「それだけで十分に理解できるよ。なんだい、頑張ってるんじゃないか、男ってば」

    212 = 170 :

    「わかったようなことを言うな。お前には関係など無い」

    「わかっているよ。ボクには関係のないこと、うん、十分にわかってる」

    「けれど…そうだね、なにか困ってるのかな」

    「……」

    「少しだけな」

    「見たところによれば、聞いた所によれば、体質条件の詮索かな」

    「そう」コクリ

    「…どうやら苦労しているみたいだね」

    女友「…まぁそうだけど、なに?」

    「いや、少しだけなら手助けにならないかなぁって思ってさ」

    女友「いきなりなによ。アンタになにが出来るってのよ」

    「勿論、ボクには出来ないよ? だけど、そうだね。わかりやすく言えばだけど」

    「──探す手段を助言することは出来るかも」

    213 = 170 :

    数十分後

    女友「──じゃあ今日はもう帰るわね。門限もあるし」

    「ああ、気をつけろよ。あの黒猫とやらが…そろそろ感づいてる」

    女友「…うん、知ってる。だから時間がない、けれど」

    「……」

    女友「きっとうまくいくはず。だから頼んだから」

    「ああ、俺の条件も忘れるなよ」

    「…探してる女の子が南火に居るのは間違いないの?」

    「多分だが、これだけ探しても見つからなければ──そこかしかない」

    「お前たちと同じように、そっちの学校は調べにくいからな」

    「わかった。まかせて、きっと見つけてみせる」

    214 = 170 :

    「……」

    「じゃあなんだ、また明日に」

    「うん。また明日」

    女友「待ち合わせ場所は、なんだったかしら?」

    「〝縞パンの像〟だよ」

    女友「…〝生命の女神像〟でしょ」

    「あはは」

    「では、気をつけてな」

    「うん」

    すたすた…

    「……」

    「…大変だね、それが君の選択なのかい?」

    215 = 170 :

    「…そうなるのが運命だったらしい」

    「なるほど運命だね。あはは、君らしい──言い訳だよ」

    「……」

    「責めるつもりなんて無いさ。君がそうやって変わるために努力するのは素晴らしいことだよ」

    「変わることも十分に素敵なことさ。けどね、忘れることは出来ないんだ」

    「…忘れろといったはずだ」

    「無理な話だよ。東の吸血鬼」

    「……」

    「君がまたこの名を語ると言うのであれば、もう一度覚悟をするべきだよ」

    「『黒風の東』…その【王】を、」

    「やめろ」

    「…忘れてはいけないよ。君はそれが一番だというのだろうけれど」

    216 = 170 :

    「四年前にあったことは変わらない。君がどれだけ努力を重ね、今の君になったとしても」

    「過去は変わらないんだ、君は常に追われ続ける。そのチカラにね」

    「……」

    「さて、難しい話はこれでおしまい。明日から頑張るんだろう? なら、元気を出していかなくちゃね」

    「…ああ、本当にあの方法は上手くいくのか」

    「知らないさ。けど、そうじゃあないのかなって思ってる」

    「……」

    「頑張ってね、明日の──デートをさ!」

    ~~~

    東地区 生命の女神像前

    「……」

    「おまたせ」

    「…む、早かったな」

    「ううん、貴方のほうが早かった」

    217 :

    「時間にはまず、三十分前行動と心がけているからな」くいっ

    「…生真面目さんなんだね」

    「それが俺だ」

    「……」すっ

    「む。どうした?」

    「これが…生命の女神像…初めて見た」

    「そうか、そうだろうな。東地区ではかなり有名なのだが──」

    「──下着のクロリティーが凄いと」

    「だから友さんも、縞パンの像と言ってたんだ」

    「訳のわからん気合の入れようだ、なぜ石像にパンツの柄を入れ込む必要がある」

    「…南地区にも石像はあるけれど、あっちも凄いよ」

    218 = 217 :

    「時間にはまず、三十分前行動と心がけているからな」くいっ

    「…生真面目さんなんだね」

    「それが俺だ」

    「……」すっ

    「む。どうした?」

    「これが…生命の女神像…初めて見た」

    「そうか、そうだろうな。東地区ではかなり有名なのだが──」

    「──下着のクオリティが凄いとな」

    「だから友さんも、縞パンの像と言ってたんだ」

    「訳のわからん気合の入れようだ、なぜ石像にパンツの柄を入れ込む必要がある」

    「…南地区にも石像はあるけれど、あっちも凄いよ」

    「〝歴戦の悪魔〟と言われてる像があるのだけれど、その像のね…胸が…凄いの…」

    219 = 217 :

    「…胸?」

    「そう。ボンキュッボン、っていうのかな」

    「すっごくだいなまいとぼでぃ…みたいな」

    「なんなのだ。この街にはろくな石像がないな…」

    「くすくす、そうだね。それに西地区と北地区にもあるみたいだけれど…」

    「…いつかは見てみたいなって、思う」

    「そうか、そうなるためにも今日は頑張るぞ」

    「うんっ」

    ~~~

    女友「……」こそっ

    「……ふふっ」

    女友「な、なによっ…黙ってなさいっ」

    「いやいや、無理な相談さ。こんなにも楽しいなんて、久しぶりのことだよ」

    220 = 217 :

    めしくぅ

    221 :

    面白い
    頑張れ

    223 = 217 :

    ありがと
    今から書く

    224 = 217 :

    女友「…なんとなくわかってたけど、アンタ大概な性格してるわよね」

    「ありがとう、褒め言葉さ。特にこの街じゃキャラが濃くないと生きていけないんだよ」

    女友「…あっそ」

    「それにしても、なんにしても…くすくす。なんだろう、すごいね」

    「あの男が女の子と一緒にデートだなんて。昔の男であっても、今の男であっても」

    「まったくもって想像できなかった光景だよ」

    女友「んなわけないでしょうに。アイツの昔は、とんだ女ったらしだったみたいじゃない」

    「ん? なんだそこまで聞いてのかい? あはは、男も随分と口が軽いなぁ」

    「だけど違うよ。女ったらしじゃなくって、男は王様だったんだ」

    女友「王様? 確かに王だったけど…」

    「その意味ではなくてね、傲慢で気高くて、そしておおきい」

    「自分の存在が絶対として信じきった、凄い馬鹿げた人間だったんだよ」

    225 = 217 :

    「そうであるのが常識で、そうであったのが普通だった」

    「…なによりも強者として君臨してたんだ」

    女友「……」

    「そんな彼が、女の子とデート? 喜ばせるために努力? くっく、あはは、笑っちゃうよ本当に」

    女友「…どれほどのもんだったのよ、昔のアイツは…」

    「だから王様さ。誰よりも偉くて強い、王様」

    「だけど、変わったんだ…」

    女友「……。まぁ心底昔に会わなくてよかったと思うわ…」

    「そうだね。あ、そろそろ動き出しそうだよ!」そそくさ

    女友「あ、待ちなさいよ!」そそっ…

    ~~~

    「…随分と荷物を持ってるのだな」

    「え? あ、うん。今日はお弁当を持ってきたの」

    226 = 217 :

    「弁当だと…なぜだ」

    「そのほうがデートっぽい、って。女友ちゃんが言ってたの」

    「……」

    「…デートっぽい?」

    「む、そうかもしれないな。うむ」

    「そっか、良かった」にこ

    「………」

    「でも、今日は本当にありがとう…私のために時間を作ってくれて」

    「良い、約束だからな。お前も忘れるなよ」

    「うん。まだ情報は集まらないけれど…きっと見つけてみせるから」

    「…にしても、これで上手くいくのだろうか」

    「……」

    227 = 217 :

    「…日常生活に含まれる行動に、答えはあるなどという…」

    「でも、確かに本当かもしれない。もしかしたら、自分じゃ意識してない部分で条件があるのかも」

    「それを俺が見つければいいのだな」

    「うん。普段の私を確認して、そうかもって思えたら教えて」

    「今は薬を飲んで落ち着いているけれど、いつ発症するかわからない」

    「…絶対に見つけてみせる、私の体質の条件を」

    「…ああ、そうだな」

    「…だから、とりあえずね」

    ぎゅっ

    「むっ!?」

    「手、つなご?」

    228 = 217 :

    「な、何故だ…!?」

    「これがデートっぽいと思うから」

    「そ、それもあの女友の入れ知恵かっ!」

    「…ううん、違うよ」

    「私が手を繋ぎたかっただけ、だめ?」

    「っ……だ、だめではない、な」

    「…そっか、ありがとう」ぎゅっ

    「………………」

    ~~~~~

    女友「なにあれっ!? えーっ!? ちょ、女ぁ!? 大胆すぎよ!!」

    「っ…! っ……!!」びくんびくん

    女友「あ、アンタも腹抱えて笑うなっ!!」

    「うっ…くっ…! だ、だめだよっ…! おなか、痛い…!」

    229 = 217 :

    「あっははははは!!だめだめ! なにあの表情ぉ! 男っ…マジで…ッ! ひぃー!!」

    女友「アンタほんっと酷いやつよね…ったく、なんなのよ」

    女友(だけど…あの子の表情、久しぶりに見た。いつもなら無表情なのに、楽しそう…)

    女友「…頑張ってよ、応援してるから…」

    「あはははははは! 死んじゃう!!」


    ~~~~~

    「…………………」

    「どうしたの?」

    「…なれない空気だ」

    「そう? おしゃれなお店だと思うけれど」

    (周りがカップルだらけだぞ…店の装飾もキラキラ、目に悪い)

    「すみません」

    「…この〝ラブラブエキサイトパフェ〟をひとつ、お願いします」

    230 = 217 :

    「………!?」

    「どうかしたの?」

    「ど、どうかした…ではないっ。今なにを注文した…?」

    「ラブラブエキサイトパフェ」

    「なんだその頭の悪そうな名前はっ…!」

    「でも美味しそう」

    「知らん! お前はこれを食べるつもりなのか…!?」

    「デートだから」

    「で、デートであっても…! ここまでは…っ」

    「…じゃあやめるね」しょぼん

    「お、おおっ? む、いや…別に食べたくないと言ってるわけじゃあ…」

    「本当に?」

    (…見かけによらず食欲が強いな、この女)

    231 = 217 :

    (いや、路地裏で出会った時もフランスパンに泣いてたな…)

    「…なあ女」

    「じゅる」

    「おい。ヨダレを拭け」

    「あ、ごめんなさい」フキフキ

    「……。その、なんだ…あんまりにも、だな」

    「?」

    「互いのことを知らないものだと、ふと気づいてだな」

    「私たちのこと?」

    「ああ、確かに出会って間もないが。それでもだ」

    「…知っても楽しくないよ、きっと」

    「ふん、だれだってそうだ。なにも楽しい話ばかりではないだろう」

    232 = 217 :

    「……」

    「人はみなそれぞれ、過去を持っている。それにどう対処するのかも、人それぞれだ」

    「しかし、その努力こそが──人間の真価を発揮する」

    「俺はお前のその、真価を知りたい」

    「…もしかして口説かれてる?」

    「違う」

    「じゃあ好きになりかけてるとか」

    「もっと違う」

    「…デートっぽくない」

    「一体お前はデートになにを求めてるんだ。違う、そういった話じゃあない」

    「……」

    「…っはぁ~、わからん。最初から思っていたが、お前はわからん」

    233 = 217 :

    「…私はわたしだよ」

    「む?」

    「なにも変わらない。ここにいるが、私」

    「心に鍵を掛けていた私も、私。今こうやってデートしているのも、私」

    「全てが本当で、全てが嘘」

    「……私はきっと、結局何処にも居ない」

    「哲学的な話だな」

    「そうじゃないよ、もっと簡単な話だよ」

    「だから知っても楽しくなんかないんだよ…」

    「…難しい女だ。それじゃあモテないぞ」

    「…いいの、私は」

    「それが私って知ってるから」

    234 = 217 :

    「……」

    「……」

    「お待たせしました~ラブラブエキサイトパフェでーす」ゴトン!

    「……」

    「……」

    「ごゆっくりどうぞ!」

    「…でかいな」

    「…うん」

    「それにストローが、こう、ぐにゃんぐにゃんで絡まってる」

    「そうだね」

    「…食うか」

    「うん」

    235 = 217 :

    ~~~

    「あれ? なんだか空気がおかしいね」ズゾゾゾ

    女友「…そうね空気がちょっと悪い、それにアンタとこの店に入ったことも最悪だわ」

    「あははー気にしないでいいよ?」

    女友「ちょっとは気にしないさいよ。ったく…」

    「ねえ、ひとつ聞いてもいいかな」

    女友「なーによ」

    「君の体質って『クズ体質』らしいね。男から聞いたんだけれども」

    女友「…口が軽いわねアイツもッ…」

    「あはは。話を進めるけれど、それって何のチカラがあるのかな?」

    女友「…聞いてどうすんのよ」

    「うん? 決まってるじゃないか、対策を立てるんだよ」

    236 = 217 :

    女友「対策?」

    「そうだよ。それがボクの特技っていうのかな、とりあえず──」

    「──相手の力量を図ること、それがボクのちからなんだ」

    女友「…アンタ体質無しじゃない、この街じゃ珍しいけど」

    「そうだね。ボクは〝転校生〟だから仕方ないことなんだけれども」

    女友「ってか、対策ってなによ。アンタ、アタシになにするつもり?」

    「クセみたいなもんだよ。危害を加えるつもりはないから、安心していいよ?」

    女友(全然安心できない…)

    女友「…ま、アイツの友達だから信じてあげなくもないけど」

    女友「あたしの体質は──『クズ体質』」

    238 = 217 :

    女友「例えば──人の弱点を最適化して攻撃できる」

    女友「例えば──他人を陥れることを無意識に行動できる」

    女友「例えば──心の傷を見破ることが出来るの」


    女友「特に人が持つ〝体質〟──それが何処までのものなのか、それを若干把握できる」

    女友「相手の心の内側を感じ取り、自分の立場が常に上に立てるように動き回れる」

    女友「…それがあたし、『クズ体質』のチカラよ」

    「なるほどね。だから男を選んだんだ」

    女友「…え」

    「東風校生徒は気が緩んだ人たちが多いんだ。
      君みたいな体質持ちは、手足のように使える存在がいっぱい居たはずだ」

    「…けれどその中で、男を選んだ」

    「それはつまり、自分にとって最善な存在を見破ったわけだ。その体質で」

    239 = 217 :

    女友「……」

    「素晴らしいね、素敵な体質だよ。惚れ惚れしちゃうね」

    女友「…なにか言いたそうね」

    「そんなことはないさ。君が行う一つ一つの仕草が、相手を油断させるものだったとしても」

    女友「っ……!」

    「ボクはなにもしないよ。するこはないよ、だから──」

    「──安心してね?」にこっ

    女友「…条件はなに」

    「うん?」

    女友「アンタがそういうやつだってことは…なんとなく、わかってた」

    女友「それにこれだけですまないってことも、なんとなくわかる」

    「流石はクズ体質。話が早くて助かるよ」

    240 :

    女友の体質強いな

    241 = 217 :

    女友「……」

    「ボクの願いはただひとつさ。男に不幸になってほしくない」

    女友「…アイツが?」

    「そうだよ。彼は過去の自分を──乗り越えようとしている」

    「君たちに出会ったこともまさにそれだ。運命として、立ち向かおうとしている」

    「心の傷を見ることが出来る君なら──」

    「──きっと男の意思も知れているだろう?」

    女友「……」

    「ま。そこに漬け込んで頼んだんだろうけどね、君はさ」

    女友「…なんとでも、言いなさい」

    「怒ってないよ、むしろ感謝してるぐらいだよ」

    「だけどね、それでもね、女友さん」

    「──もし男を不幸にさせたら、殺すから」

    242 = 217 :

    トイレ

    243 = 148 :

    長い

    244 = 217 :

    ありがと
    すまんかった

    246 = 217 :

    女友「…………」

    「なんてね、嘘だよ冗談さ。あはは」

    女友「…どうして、アンタはそこまで」

    「うん? それはね、そこまでのことをしてもらったんだ。彼には──彼女を止めてもらった」

    女友「彼女…?」

    「うん、ボクの妹だよ。北山校の──〝不動の北〟の【王】のことさ」


    東南方面地区 とある路地裏

    「はぁ~あ、どうすんべ」

    「どうしようもなっしょー黒猫さんがいうには、まだ動くなって話っすし」

    「大変だよなぁ…最近は西林校の奴らも本格的に動き始めたし…」

    「南火も派閥もすっかり取り込まれて…」

    「うちら黒猫組もかたみが狭いぜ…」

    「そうっすね~」

    「…もうさ、いっちょ抜けね?」

    「えっ? なにってるんすか!?」

    247 = 217 :

    「だってよぉ。体質のレベルを上げるために西林と喧嘩」

    「…それに南火の体質もちを探しまわってるけどよぉ」

    「まあ…ろくに成果が無いっすからね」

    「ウチらの場所が亡くならないうちに…あの〝赤髪〟の派閥によぉ…」

    「ちょ、先輩っ」

    「あ? どうした?」


    「──随分とまぁ楽しそうな話をしてるのねぇ、ふふふ」


    「っ…!!」

    「どうもっす! こんちわっす!」

    黒猫「うん、うん、ご機嫌麗しゅう。今日も元気そうでなりよりだわぁ」

    「く、黒猫さん…!」

    黒猫「一つ聞きたいのだけれどぉ、こんな所でなにをしているのかしら? うん?」

    248 = 217 :

    「う、ウチラはただ…そのっ、あの東風生徒の噂で来てまして!」

    「は、ハイっす! そのとおりっす!」

    黒猫「あら、あら、そうだったのねぇ。お疲れ様、疲れたでしょう、大変だったでしょう?」

    「え、ええ…」

    「うっ……」

    黒猫「いいのだわぁ。きっとそんな頑張ってる人たちには、幸運が訪れるはずねぇ」

    「こ、幸運…が…」

    「………」

    黒猫「そうよー、うふふ」

    「そ、それでその…黒猫さんはどうしてこの方面に…?」

    黒猫「あらいい質問ね。実は私もついに、ついにだけれども」

    黒猫「──幸運が舞い降りたみたいなのよ」

    249 :

    250 = 217 :

    「えっ…!? こ、幸運が…!?」

    「そんなわけないっすよ! だって黒猫さんはっ…!」

    黒猫「…黒猫さん、は?」

    「お、おい! 何いってんだお前!」

    「あえぁあっ! す、すんませんっす!」

    黒猫「……」

    黒猫「いいのよぉ、大丈夫。わかってるからきにしてないのだわ」

    黒猫「まぁ幸運っていうのは、こういうことなのだけれどもね」すっ

    「…映画のチケット?」

    黒猫「そうなのっ! 前から見たかった映画のチケット…さっきくじ引きで当たったのよね!」

    「そ、そうなんすか…」

    黒猫「しかも四人用よ? いち、にい、さん…ちょうど三人いるみたいだから、どうかしら?」


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