元スレ女友「アンタの体質って何なの?」男「…」
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52 = 49 :
男「どうした、男に抱きつかれるのは初めてか」
女友「っ…離しなさいよっ!」ぐいっ
男「…駄目だな。離したら攻撃してくるだろう」
女友「あったりまえじゃない! アンタ一体何をしたのよっ! 目にも止まらない早で立ち上がって…!!」
女友「──急にアタシを拘束してる!! もしかして……そ、それがアンタの〝体質〟ってワケ!?」
男「………」
女友「な、なにか言いなさいよ…!」
男「…そうだ、これが俺の体質だ」
女友「や、やっぱり…だけどねぇ…!? アタシも負けてないわよ!?」
男「抵抗は無意味だぞ。既にお前は、俺のシチュエーションに入ってる」
女友「…は?」
53 = 48 :
チート集団『転校生』は出てきませんように
54 = 49 :
男「……」すっ
女友「…何いってんのよ…?」
男「ほら。攻撃してくればいい」
女友「な、なに余裕ぶっこいてるわけ…? や、やるわよ!? こっちは本気よ!?」
男「いいぞ。こっちも本気だ」
女友「ッ…死んで後悔しろ!」だっ!
男「………」
ふわり
女友「え」
男「…そう何度も見たくないんだがな、お前の下着なんて」
女友「きゃあああ!?」ばばっ
男「──スカートめくりだ。ついでにお前の攻撃も当たらん」
55 = 49 :
女友「なっ…なんでなんで!? なにが起こってんのよ!?」バッ!
男「…懲りないやつだな」
ふわり!
女友「ぎゃああああー!!」
男「ほら、もう見飽きたぞパンツ」
女友「へ、へへへへ変態! なによそれ! なんなのよ!!」
男「………」
女友「アンタは何者なのよっ!? 一体、そんな体質なんて想像も……!?」
男「…気にしなくていい」
男「これでもだいぶ抑えてる方だ。もし仮に、本気を出したら───」
男「──お前はもう既に、丸裸だぞ」
女友「っ…」ぞくぅ
56 = 49 :
女友(…やばい、これ本気で言ってる…! じょ、冗談じゃないわ!)
男「……」
女友「…そ、そうなのね。アンタはアタシに手加減してるってワケね」
男「ああ、してる。俺はお前ととりあえず、会話がしたい」
女友「…なるほどね、じゃあお互いにまず自己紹介しましょうよ、ね?」
男「自己紹介?」
女友「そう、今までは確かに啀み合ってた…だけど、会話するならまずはそれからでしょ?」
男「…確かにな」
女友「わかってくれて、ありがたいわ。えっと、あたしの名前は女友よ、南火校の二年生」
男「東風校の男だ。学年はお前と同じ二年」
女友「同年代なんだ、へぇ~。それで、その」
女友「…アンタの体質ってのはなんなのかしら?」
57 = 49 :
男「随分と直球だな」
女友「い、いいじゃない! 自分の手札を曝け出すのは、潤滑に進む手助けになるでしょっ?」
男「…じゃあまずは、お前から言え」
女友「あ、あたし? あたしはそのー……えっと、あの…」
男「どうした」ずい
女友「っ! わ、わかったわよ! 言うわよ! いえば良いんでしょ?!」
男「ああ」
女友「……く、くず…体質よ…」
男「なんだって?」
女友「っ…く、クズ! クズ体質だって言ってんの!」
男「…なんだそれは? 本気で言ってるのか?」
女友「ほ、本気に決まってるでしょ? 黄泉市総合病院から診断書ももらってるわよ!!」
59 = 49 :
男「クズ体質……」
女友「な、なによ…」
男「うむ。確かにぴったりな体質だな」
女友「うるさいッ」
女友「ったく……それでっ!? アンタの体質はなんだっていうのよっ!?」
男「………」
女友「アタシも言ったんだから、アンタも言いなさいよ!」
男「…そうだな、きちんと会話するためには言わなければならないな」
男「俺の体質は──」
「ふわぁ」
男&女友「っ……!!?」がくん
60 :
めだか臭
61 = 49 :
男「なん、だっ…急に瞼が…!?」
女友「んっ…!? い、いけない…!」
女「…ふあ~」
女友「だ、ダメ! そんなに〝シンクロ〟させちゃダメよ女!!」
男「ッ…?」
女友「いけない…ッ…薬の効果が切れかけてる…! 早く飲ませてあげなきゃ…!!」ぐら…
男「お、おい……!」
女友「だ、だめ…女……それ以上…」
ドタリ
男「だ、大丈夫か…!? うぐ、駄目だ…視界が暗く…!」
女「むにゃむにゃ」
男(やはり…これは…アイツの体質か…っ!?)
62 = 49 :
男「薬、とか言っていたなっ…!」ぐぐっ…
男(スマンが少し漁らせて貰うぞ…)ゴソゴソ
男「あった…これか…ぐっ…!」
女「ぐぅー…ぐぅー…」
男「…〝安定剤〟かっ…俺もしばらく重宝させてもらった奴じゃあないか…」ずり…ずり…
男「……」ずりっ
女「すぅー…すぅ…」
男「お前は……」
男「……すまん、ちょっと乱暴に扱うぞ」ぐいっ
女「むぐ…むぐぅ!?」
~~~
男「ぐぅ…」
男「……ハッ!?」ババ!
63 = 48 :
体質の名前聞いただけじゃ能力わからんな
なんとなくうえきっぽい
64 = 49 :
男「ここは…そうだ、俺はたしか南火校と……」
男「居ない…二人共帰ったのか…?」
男「…む」くんくん
男「最悪だ…制服になんて匂いを…」
男「………」
男(しかし、あの女は──……まあ、いい)むくり
男「眼鏡を直しに行くか」
~~~~
女「ん…」
女友「起きた?」
女「…わたし」
女友「ううん、良いの。気にしないで、大丈夫だから」
65 = 49 :
女「…ごめんなさい。また体質を…」
女友「気にしないでいいから。そうでしょ? それがアンタとアタシの約束じゃない」
女「……」コク
女友「ともかく、そうね。あの東風校の奴…男だったかしら」
女「彼がどうかしたの?」
女友「…これも運命ってやつなのかしらね。アタシたちが求めてるその答えに近づくための」
女「……」
女友「二十年前に起こった大地震。それからずっと続くこの運命とやらは…」
女友「…あたしたちに、ちゃんと奇跡は起こしてくれるのかしら」
女「…」
女友「ほら、行くわよ。寮の門限過ぎちゃうしね」
66 = 49 :
女「…うん」
女友「絶対にアンタには、危険な目には合わせないから」
女友「…そのためにも」
女「……」
女友「四年前、絶対に収まることのないと言われた〝四校戦争〟を…」
女友「たった一人で止めたという───」
女友「──【東の吸血鬼】には会わなくちゃね」
~~~~
友「やあ、おはよう」
男「ああ」
友「今日もいい天気だねー、あれ? なにかテンション低め?」
男「何故そう思う」
67 = 49 :
友「何を言ってるのさ。ボクと君との仲じゃないか、顔色を見れば一発だよ」
男「…そうか」
友「なにか悩み事かい」
男「いや、そうじゃあない。気にするな」
友「それは無理な相談だよ。君のことだから、また抱え込むじゃないかって心配するよ」
男「……」
友「男は気にするなって言うかもしれないけれど、ボクはね」
友「凄く感謝しているんだ。君という存在にさ」
男「…気持ち悪い言い方をするんじゃあない」
友「良いから言わせてよ、ね? ボクは君のためにならなんだってするつもりだよ」
友「…それぐらいのことをしてもらったんだ。その過去はなくならないんだよ」
68 = 49 :
男「忘れろといったはずだ」
友「君はそういうけれど、四年前の四校戦争は…」
友「…なにがあってもなくすことはできないさ」
男「……」
友「ボクだけじゃない、他の人達だって、君の存在を知っている人間ならば──」
友「──誰だって感謝をするはずだよ」
男「………」
友「だって、そうだろう? 君はそういった意味でも英雄と語られていい存在なんだ……」
友「……【東の吸血鬼】と呼ばれた男なんだもの」
男「……」
69 = 49 :
友「まあ、なんにせよ」
男「…ああ、そうだな」
友「こっ恥ずかしい名前だよね、これ」
男「本当に忘れてほしいな。なぜ、そう呼ばれてるのかさっぱりだ」
友「かっこいいけど、字面的にセンスが飛び抜けてるよ」
男「はじめにこいつを呼んだ奴を殴りたい」
友「あはは。もしそれがボクと言ったらどうするかい?」
男「…問答無用で殴る」
友「おー怖い怖い。安心してよ、ボクが作ったわけじゃないからね」
男「それは安心した」
友(まあ広めたのはボクなんだけどね)
70 = 49 :
男「…それにしても」
友「うん?」
男「どうして急に昔話を持ちだしたんだ」
友「……」
男「…次からは本気で怒るぞ。俺はもうその名前を捨てたつもりだ」
男「変わったんだ。あの頃の俺はもう居ない、過去の俺とは踏ん切りをつけた」
男「──この体質で全てを牛耳ろうとした、四年前の馬鹿な俺は存在しない」
友「…そうだね」
男「お前ならわかるだろう。だから、」
友「うんわかってるさ。これからはもう、昔の話はしないよ」
男「…そうか」
友「君は変わったんだ。昔とは違う、新しい男だ」
友「ボクはそんな君にも満足しているし。ずっと親友で居たいと思ってる」
71 :
面白いね
72 = 49 :
友「だからこそ、この話を持ちだした。もうしないって約束するためにね」
男「……」
友「でもね、きっとまた何か起こると思うんだ」
男「なにがだ」
友「君のチカラ──体質が必要となるような運命ってのがさ」
友「ボクはそう予感してる。あはは、君は信用してくれないと思うけれど」
男「…ああ、信用しない」
男「この体質はもう、俺の勝手な都合で使えないものなんだからな」
放課後
男「……」がた
「おーい、男~」
男「む。どうした」
73 = 49 :
「いやなによ、とにかくこっち来てくれないか」
男「…急にどうした」
東風校裏庭
男「ここまで連れてきてどうするつもり……」
女友「……」
男「だ…なんでここにいる!?」
女友「秘密。とにかくソイツに連れてきてってお願いしたの」
男「お、おい…お前…なんで南火校の生徒の…!」
「うぇっへっっへぇ~! もっと罵ってくださぁ~~~~いい!!!」
男「……」
女友「なんか知らないけれど、こいつ『ドM体質』らいいのよねッ」ゲシ!
「あっひいいいいいいい!!!」
女友「罵ってあげるって言ったら、なんでもいうこと聞いてくれるって言ったわ」
75 = 49 :
男「…そうか、確かそういえばそうだったな」
「あへあへっ」
女友「ほら、あんたはもう用済みよ。ハウス!」
「きゃいーん!」だだだ
男(なにも四足歩行で行かなくとも…)
女友「…それで、アンタ」
男「な、なんだ」
女友「これから暇でしょ。ていうか、暇っていいなさいよ」
男「おい、なんだその言い草は…」
女友「……お願いがあるのよ」
男「は? お願い?」
~~~~
76 = 71 :
女友じゃなくて、こいつを女にしろよww
77 = 49 :
北地区・喫茶店
カランカラーン
男「…この店を知ってるのか」
女友「有名じゃない。そもそも北地区にはこういった店多いし」
男「俺もよく使わせてもらってる、だが、南地区からは遠いだろう」
女友「アタシを舐めないでくれる? アタシの体質にかかれば、ひと目につかず行動できるわよ」
男「…クズ体質か」
女友「い、いちいち声に出さないでよ!」
男「む。アイツは…」
女友「ったく、ごめんね。待たせちゃった?」
「…大丈夫」
女「時間通りだったから。平気」
78 = 49 :
女友「そっか」
男「………」
女「………」
女友「なに棒立ちなのよ。早く座りなさいってば」
男「…今日は平気なのか」
女「…この前はごめんなさい。私、薬が切れかけると」
女「…制御ができなくて」
男「………」
女友「…大丈夫よ、今日は薬飲んでるから。心配しないで」
男「…わかった」がた…
女友「……」がた…
男「それで、お願いとはなんだ」
79 = 49 :
女友「…そのまえに」
男「?」
女友「ごめんなさい。アンタには昨日と、一昨日…迷惑をかけたわ」
男「…随分と下手に出るな」
女友「あたしだって、謝るときは謝るわよ…この体質でもね」
男「……」
女友「これが最善だって思うのよ。アンタには色々と、謝らなくちゃって」
男「…そうか、ならいい。許そう」
女友「本当に?」
男「謝ることは大切だ。出来る人間と出来ない人間、俺は出来る人間のほうが好きだ」
男「だから許す。それだけだ」
女友「…そ、ならイイケド」
81 = 49 :
女友「…じゃあ本題に映らせてもらうわね」
男「ああ」
女友「アンタ、四校戦争っては知ってる?」
男「…この街に住む奴らは知らないはずは無いだろ」
女友「まあそうよね。じゃあ、その時に──その四校の〝トップ〟の存在は知ってるかしら」
女友「東風、西林、南火、北山」
女「その四校には四年前、【王】と呼ばれる強力な体質持ちが居たことを」
男「…知ってる」
男「北山校には【不動の北】…西林校には【静寂の西】…南火校には【情熱の南】」
男「そして東風には──【東の吸血鬼】」
女友「詳しいわね。知ってるなら話は早いわ」
女友「その四人の【王】によって、四年前──四校戦争が起こりそうになった」
83 = 49 :
女友「争いの理由──その渦中の原因はただひとつ、〝最強〟は誰か」
女友「そんなくだらない理由で、この街は、黄泉市は、争いの場所になりかけた」
男「…そうだな」
女友「だけど、そうはならなかった。寸前まで行った前線は、たった一人の【王】の存在で…」
女友「…休戦することになる」
男「……」
女友「それを行ったのは当時、中学生と思われる東風校の生徒──」
女友「──【東の吸血鬼】」
男「それが、どうした。なぜその話を急に持ち出す?」
女友「アンタは知ってるかしら。その【東の吸血鬼】の伝説を」
女友「…その存在に出会ったものは〝体質を消される〟って奴」
84 = 71 :
とある~系の主人公と似てますね
85 = 49 :
男「…ただの噂だ」
女友「そうよ噂よ。けれど、何人も見たという証言が在る」
男「信ぴょう性がないだろう。この街にどれほどの馬鹿げた噂があるのか知ってるだろうに」
女友「っ…だけど! 信じるしか無いのよ!」
男「……どうした、急に」
女友「っ…東の吸血鬼…その名前の由来は〝相手の存在意義〟を消し去るって聞いたわ…」
女友「だからこそ…四校の中で最強と恐れられた…東風校の…元の【王】の座を奪ったって…!」
男「………」
女友「そうしなければ、勝てないほどの体質持ちを…倒したんだって…」ぎゅっ
男「…それで、願いとはそのことか?」
女友「そう、そうよ! 四年前に突如、四校戦争を食い止め! そして、一瞬で姿をくらました…!」
女友「東の吸血鬼…ソイツに会わせてほしいのっ」
86 = 49 :
男「…なぜ俺に訊くんだ。俺にわかるわけがない」
女友「色々と情報を調べたけれど、やっぱり違う学校だと限界があるのよ…!」
男「だからって俺に手助けは無理だ」
女友「調べるだけでいいの! ただ、そんな人物が居なかったか…それだけで…」
男「……無理だ、俺も長くあの学校にいるが」
男「東の吸血鬼と名乗る生徒に──……出会ったことはない」
女友「……」
男「ましてや四年前の話だろう。そもそも本当かどうかもわからん噂だ」
男「…四校戦争も勝手に休戦しただけだ、大人たちもそう言っているだろう」
女友「ち、違う! 絶対に吸血鬼は居るはずよ!」バン!
女「っ…!」びく
女友「あ…ごめんね…びっくりしたわよね…」
87 = 49 :
男「……」
女「……」
男「…こいつの体質を、消したいのか」
女友「っ……」
男「だからお前は情報を集めているってワケか」
女友「…わかるでしょ、この子の体質はすっごく危険なの…」
男「そうだな。身を持って経験した」
女友「……」
男「…だか薬で抑えられるだろう。安定剤、あれさえあれば───」
女「──効果が短いの」
男「なにっ?」
女「私の〝体質〟に適応する薬が存在しない」
男「…馬鹿な。そんな話など聞いたことも」
88 = 49 :
女「現在──数千種類の〝体質〟が確認されている」
女「けれど、私の体質は〝UNKNOWN〟…と診断された」
男「なんだと…?」
女「だけどなんとなく理解できる。私の体質はきっと──」
女「──〝シンクロ体質〟」
女「私の感情と体感を、他人に共感させる」
女「この人が泣いたら自分も泣きたくなった───」
女「この人が怒っていると自分も怒りたくなった───」
女「この人が喜ぶと自分も嬉しくなった───」
女「私はそんな人物に成り代わることが出来る」
女「発信源として、他人の心を動かすことが出来る」
男「…ば、馬鹿げている。そんな規格外の体質など…しかし…っ」
89 :
うんこノウと読んで、少ししてアンノウって読むことに気づいた
90 = 49 :
女友「…出来るのよ、できちゃうのよこの子には」
男「……」
女「それに薬も効果が短く、それに性格がブレることもある」
女「今は安定してる、けれど、いつまた体質を発症させるか…わからない」
男「…初めて聞いた、そのような体質など」
女友「そうよね。アタシもこの子出会って、すっごく驚いた」
女友「けど、どうしようもないほどに…この子は危険に晒されてる」
女友「…今、南火校でトップ争いが在るのは知ってる?」
男「ああ知っているぞ」
女友「元々、南火校には派閥ってのがあって、それぞれのボスが居るのよ」
女友「…それもここ最近では、一人の強力な体質持ちが牛耳ろうとしているのだけれど」
女友「だけど、一つの派閥が対抗してて───それが通称〝黒猫組〟」
91 :
今の所拳銃一丁で無双出来そうな能力バトルなんですけどそれは
92 = 48 :
だって銃持ってたら銃刀法違反じゃないですか
93 :
しえん
94 = 49 :
男「ああ、あの西地区にあった倉庫での…」
女友「そう、あの黒猫組のボス…黒猫と呼ばれる生徒」
女友「他校に忌み嫌われてる南火校でも、更に南火校の生徒の中で恐れられてる存在…」
女友「その黒猫が、どうやら強力な体質持ちを探しているのよ」
男「…対向するためにか」
女友「その通り。その黒猫組は酷い噂が絶えなくて…もし仮に…この子の…」
女「……」
女友「この子の体質が彼女にバレてしまったら…」
男「…酷いことになりそうだな。争いがの火種が、更にまた酷くなる」
女友「その通りよ…だから守らなきゃいけないのっ…! この子を、あいつらから…!」
女友「だから、だから…東の吸血鬼をアタシたちは探してる…この子の…体質を消すために…」
96 = 49 :
男「…なるほどな」
女友「…出来ればアンタに手助けをしてもらいたいの、
何を都合のいいこと言ってるのかって…それはわかってるつもりよ…」
女友「けど…頼れるのは…アンタだけで…」
男「……」
女友「黒猫組の活動も活発になってる…最近は西林校と争いで、だんだんとチカラもつけてるみたいなの…」
女友「もう時間の問題…この子の体質がバレてしまうのも、残り僅かのはず…」
女友「だから…! お願い、この通り…! この子のためを思って、いや、アタシもなんだってするつもりよっ!」
女友「……手助けをして欲しいの」ぐぐっ
男「……」
男「お前はどう思ってるんだ」
女「……」
男「こいつは、お前の為を思って頼んでる。けれど、お前の意思はどうなんだ」
女「…私は」
97 :
しえん
98 = 49 :
女「私は…彼女に迷惑はかけたく、ない」
女友「っ…」
女「この体質で…人が傷付く所も…悲しむ所も見たくない…」
女「だから、そのためにできることがあるのなら」
女「──貴方にお願いしたい、です」ぺこ
男「……」
男「…そうか」
男「お前らの気持ちは分かった。どういう状況なのか、どういった理由なのかも分かった」
男「だが、承諾は出来ない」
女友「そんなっ…! 酷いじゃない!こんなにお願いしてるのに…ッ!」
男「無理なものは無理だ。手助けをしたい気持ちはある、だが、ものごとはそう簡単じゃあない」
男「…いいか、体質によって苦しめられてる人間など──この街では沢山いる」
男「やりたくないことも、体質のせいでやってしまう」
男「苦しくて大変でも、それでも人は乗り越えて生きている」
100 = 48 :
そういやなんで男と女は捕まってたんだ
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