元スレほむら「配給制の未来。完全管理社会。そしてまどかとの冒険」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×7
701 = 605 :
朝まで残ってたらいいな
俺は寝る
702 :
>>699
車に乗せられて自動で走って会社に着いたところで、
同僚が死んでるのに気づくってオチのやつか?
それとは別のやつじゃないかなあ
星新一も似たようなシチュエーションの別の話が多いから特定できない
704 = 606 :
ほむら「……6階に、行きましょう」
まどか「……」
ほむら「もう、この部屋には、いたくないから」
まどか「うん、分かった」
志筑さんの瞼を手で閉じさせると、踵を返してエレベーターに向かう
ほむら「おやすみなさい、志筑さん」
最後に一言だけ残して、私はまどかと共にエレベーターに乗り込んだ
705 = 649 :
よくぞ戻った
706 = 699 :
>>702
そうそう、それだわ
食事が出るシーンを重ねて考えたんだが無理があったか
707 = 668 :
出れそうなサブキャラがもう一人いるな…
708 = 606 :
まどか「志筑さんには、申し訳ない言い方になっちゃうけど―――」
6階へと上昇し始めた狭い箱の中で、まどかが言いいにくそうに言葉を紡ぐ
まどか「上に行くほど自由で、下に行くほど不自由っていう考えの信憑性は、強まったね」
ほむら「そうね。B20階は本当に、何の自由もない場所だった」
まどか「さ、そろそろ6階に着くよ」
ほむら「今度はどんな部屋かしら?」
まどか「うーん」
まどか「どうだろうね。7階よりちょびっとだけ制限が多いんだろうから……」
まどか「講義をさぼったら補習がある! とか?」
ほむら「ふふっ。それは嫌な場所ね」
まどか「講義を無視しても罰の無い7階に慣れちゃったわたし達には、住みづらいかもね」
冗談半分の会話をしていると、心が軽くなる
こうしてまどかと会えて、本当によかった
710 = 664 :
え、寝た?
711 = 606 :
表示される数字が、6になった
エレベーターのドアがゆっくりと、割れるように開く
まどか「あれ……?」
ひたすら真っ直ぐ伸びた、先の見えない廊下
左右の壁に、等間隔に取りつけられた、数え切れないほどの扉
ほむら「7階とそっくりね」
まどか「うん。プレートの番号は06100001から始まってるけど」
まどか「それは階層が違うからだろうし」
ほむら「いったいどこが違うのかしら」
試しにと、06100001のプレートがついた扉を開けてみる
扉はあっさりと開いた
「おや?」
この階層の扉には、私達の扉のように鍵がかかってはいなかった
712 :
あと誰が残ってる
713 = 664 :
上条
714 = 646 :
糞きょうすけ
オクタン
ゲルルート
オリコ達
715 = 608 :
まどパパママと見た
6階は大人の階層的な
716 = 606 :
「お客さんかい?」
「珍しいな、上条。お前に女の子のお客なんて」
上条「中沢は一言多い」
部屋の中には、2人の少年がいた
2人は、どうも食事の最中のようだった
まどか「あの、実はわたし達エレベーターで、上の階からきたんですけど」
上条「エレベーター? 何だいそれ?」
まどか「えっ? エレベーターを、知らないんですか……?」
上条「知ってる?」
中沢「いいや、はじめて聞いた」
717 :
>>715
扉を開けたらパパンとママンの濃厚な絡みが……ゴクリ
718 :
朝まで頼んだおやすみ
721 = 606 :
まどか「どういうことだろう?」
ほむら「……行きましょう、まどか」
まどか「えっ!? ちょっと、ほむらちゃん!?」
ほむら「おじゃましました」
上条「あ」
私はまどかの手を引いて、軽く頭を下げると、この部屋をあとにした
まどか「急にどうしたのほむらちゃん?」
ほむら「何でもないわ。何でもないの」
嘘だ。本当は、なんとなく嫌だったのだ
まどかが、それなりに顔立ちの整った少年と、会話しているところを見るのが
嫉妬というのは、こういう感情のことをいうのだろうか
ほむら「とりあえず、他の扉も開くのか試してみましょう?」
私は誤魔化し気味に、まどかにそう提案した
722 :
一番自由な40階と一番不自由なB20階でどっちも自殺を選択する
ただB20階には自殺を選択する自由さえなかった
725 = 664 :
どうだろうか…扉開いてて行き来自由で、たまに客も来る口ぶり
726 = 606 :
―――調査の結果
この階層は、恐らく全ての扉に鍵がかかっていないということが分かった
少なくとも、私達が開けた100余りの扉は、どれも鍵がかかっていなかった
まどか「あっ。ここ誰もいないし、休憩していこうよ!」
ほむら「そうね」
また、この階では、独りきりでいる人間が少なかった
ただし、絶対に複数人でいなければならないということもなく、そこは自由のようである
まどか「うーん。この階層の方が、わたし達のところよりも自由そうだよねー」
この階にも、定時ごとのプログラムは存在するようである
しかし部屋間の移動が可能という点で、7階と大きな差があった
それから、もう1つ、決定的な違いが
ほむら「この階に住んでいる人間は、エレベーターという装置の存在を知らないわよね」
ほむら「これは一体どういうことかしら」
まどか「そこなんだよねー」
729 = 606 :
まどか「あ、見てほむらちゃん!」
ほむら「どうしたの?」
まどか「この階のスケジュール表が壁に貼ってあるよ!」
まどかの指差す先には、24時間の予定がのったプレートがかかっていた
7:00 起床
7:20 朝食
8:00 運動
8:45 けん玉(06101200号室固有プログラム)
ほむら「固有プログラム?」
私達の部屋では講義となっていた時間帯の予定が、
ここではまったく別のものに置き換わっていた
730 = 646 :
今日終わるみたいだからほしゅ
731 = 646 :
支援のまちが
732 = 606 :
ほむら「どういうことかしら、固有プログラムって?」
まどか「そのまんま解釈すると、この部屋特有のプログラムってことになるよね」
ほむら「試しに他の部屋の予定表も見てみましょう」
まどか「そうだね!」
向かいの部屋、隣の部屋、そのまた隣……、と、数部屋の予定表を確かめてみる
結果、どの部屋も固有プログラム部分は異なっていた
まどか「あみもの、あやとり、オセロ、ドミノ倒し、じゃんけん」
まどか「好きなのを自由に選べるんだね」
まどかの言う通り、移動可能なこの階でなら、確かに好みのプログラムを選べるのだろう
まどか「やっぱりここ、7階よりも自由だよ」
しかし、どの固有プログラムも、新しく何らかの知識を得られるような類のものではなかった
その点が、講義プログラムとは大きく異なっていた
734 = 668 :
学べることって幸せなことなんだよな
735 = 606 :
まどか「それにしても……、失敗したね」
ほむら「えっ?」
まどか「ここに着いたのがちょうど晩御飯の時間だったみたい」
埋め込み式のデジタル時計と予定表を交互に指差し、溜め息をつくまどか
まどか「色々調べてる間に、もうその時間を過ぎちゃった」
現在時刻は20:07
夕食は、19:00~19:50
ほむら「今晩は夕食抜きなのね」
まどか「みたいだね」
そうして今度は2人して、大きなため息をついた
あまりに息が揃っていたものだから、私達は落胆を通り越して笑ってしまった
736 :
頑張れ
俺も頑張る
737 :
眠くてしぬ
738 :
この>>1によって寝る自由が奪われた
大した奴だ…
739 = 606 :
20:29
私達は、床に二の字になって寝そべっていた
疲れたのと、体力節約のためというのと、その2つの理由から、
どちらからともなくこのようなだらけた状態になった
まどか「ねえ、ほむらちゃん」
ほむら「うん?」
まどか「まだ、自由を探す気はある?」
まどかの声は、どこか疲れきっているように聞こえた
まどか「わたしね、思うんだ!」
まどか「あの手紙に書かれていた虹の根元っていうのは―――」
まどか「やっぱりここのことだったんじゃ、ないかなって」
ほむら「……」
740 = 720 :
そこに気付くとは
やはり天才…
741 = 650 :
しかし同時に我々は“自分の意思で”支援しているのであった
743 = 606 :
まどか「ここは自由だよ」
ほむら「……」
まどか「色々制限もあるけど、一定の自由はあるし、みんなそれなりに楽しそう」
ほむら「……でも」
その時―――
いつの間にか大好きになっていたまどかの言葉なのに、私はうんと頷けなかった
まどかの意見を否定しなければならない気がした
ほむら「ここには、本当の意味での自由はないわ」
まどか「えっ……?」
まどかにとって予想外の答えだったのだろう
彼女は不思議そうな声をあげた
まどか「本当の、自由……」
745 = 736 :
ここまで来たら付き合う
746 :
追いついただと?
747 = 606 :
ほむら「まどか、私は明日も今日のように探索を続けたい」
まどか「……」
ほむら「自分が納得できる自由の形を見つけたいから」
ほむら「だけど―――」
何故だか、胸が激しく脈打つ
ほむら「もし、まどかがここに、ずっと住みたいと言うのなら……」
顔が熱を帯びるのを感じる
ほむら「その時は私も、貴女と一緒にここに……、私は……」
何故だか、涙がこぼれそうになってくる
ほむら「ずっとまどかと一緒に、いたいから……」
引かれはしなかっただろうか、と、不安を覚える
会ってそれほど時間も経っていない相手に、
このようなことを言われて、気味が悪くはないかと
まどか「えいっ」
私の顔の上に、ぽんと小さな手がのせられた
748 :
代理保守の敷島です
749 = 606 :
まどか「行こう、ほむらちゃん」
ほむら「まど、か……」
まどか「本当はね、わたしも頭のどこかで分かってたんだ」
顔の上に置かれた手が、私の頬を優しく撫でる
まどか「ここは虹の根元なんかじゃないって」
ほむら「……」
まどか「探そう。2人が納得できるまで、探しちゃおうよ」
ほむら「……ありがとう、まどか」
まどか「ううん。わたしの方こそ、勇気を取り戻させてくれてありがとう、ほむらちゃん」
私達は顔を見合わせた
まどかは、7階で鍵の使い道を想像していた時よりも、もっと楽しそうな笑顔を浮かべていた
きっと私も同じような顔をしていることだろう
750 :
ホムラチャン!!
みんなの評価 : ★★★×7
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