元スレほむら「配給制の未来。完全管理社会。そしてまどかとの冒険」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×7
501 = 316 :
テキーラ
502 :
謎の白い液体の正体とは
503 = 218 :
いったい…
504 = 206 :
―――数秒後
私は目を閉じたまま、首を傾げることとなる
どうしたことか、いつまで経っても全身に液体が降りかかってこなかったのだ
ほむら「……?」
不思議なことに、唯一、両手にだけは液体が当たるのを感じるが、
身体のそれ以外の部分には、一向に何も起こる気配がない
さやか「ねえねえ! あーん!」
暗闇の向こう側で、さやかが大声で何かを言っている
いったい何が起きているのかを確かめるため、私はおそるおそる瞼を開いた
さやか「ムラにあげる!」
彼女は、お皿のような形にして謎の白い液体をためた両手を、私の口元へと差し出していた
505 = 221 :
さやさや
506 = 206 :
まどか「ほむらちゃん! このお水みたいなの、手でしか触れないみたいだね」
ほむら「そうみたいね」
上空から降り注ぐ白い液体に手をかざし、不思議そうに首をかしげるまどか
いったいこれはなんなのだろうか
さやか「ほら!」
さやかは嬉しそうな顔で、私に白い液体の溜まった両手を差し出し続ける
助けを求めるように、私はまどかの顔を見た
まどか「ごー!」
彼女は親指を立ててゴーサインを出していた
飲めというのね。他人事だと思って
507 = 339 :
しえん
508 = 219 :
続き出てたしえん
510 = 206 :
そういえば他の人間はどうしているのだろうか
ふと思い立ち、周囲を見渡してみる
「……!」
「……。……!!」
そうして気が付く
さやか以外の住人も皆、手の平で謎の白い液体をすくい、それを“他人に”飲ませている
奇妙なことに、他人から差し出された液体に限っては、口で触れることが可能なようだった
さやか「ムラ!」
その声で意識をさやかの方に引き戻される
さやか「いらないの?」
彼女はどこか不安げな顔で、私のことを見つめていた
ほむら「……」
意を決して、さやかの手に溜まった謎の白い液体に口をつける
砂糖を水に溶かしたような甘ったるい味が、口中に広がった
512 :
白い液体とかかれると卑猥な想像にしかならない
513 = 206 :
まどか「さやかちゃん、あーん!」
さやかとまどかが謎の白い液体を飲ませ合う光景を眺めながら、おぼろげに理解する
ここはきっと、そういう世界なのだ
「……?」
「……!!」
背丈のそっくりな2人の少女が、笑顔で液体を差し出しあっている
ほむら「ふふっ」
微笑ましい気持ちになった
心が、ようやく安らぐ
ほむら「……」
直接、自分のために何かをすることができない
できるのは他人に施すことだけ
いうなればB7階というのは、完全な相利社会なのだろう
この時の私は、そう思っていた
514 = 421 :
この時のだと
515 = 212 :
はーい2人組つくってー
516 = 206 :
まどか「謎の白い液体攻撃ー!」
さやか「あはは! やったなー!」
まどか「きゃっ! 助けてほむらちゃーん!」
白い液体を満足に飲んだのか、まどかとさやかは液体を、互いの口元にかけあって遊んでいた
どうも他人からかけられた白い液体でも、口以外は擦り抜けてしまうようだ
そこには何らかの意味があるのかもしれないが、
私には、その理由を推察だけで探り当てる自信はなかった
まどか「ほむらちゃん! この謎の白い液体の正体を教えて!」
考え事をしていた私の顔に、冷たい液体がかかる
ほむら「ちょっと!?」
まどか「えへへ!」
そうして私も無理やりに謎の白い液体遊びへと参戦させられた
遊びは、白い液体の噴出が止むまで続けられた
517 = 372 :
ほむ
518 = 206 :
白い液体は、高い栄養価を持っていたらしい
肉体的疲労はいつの間にかどこかへと吹き飛んでいた
まどか「なんだか楽しい世界だね」
ほむら「そうね」
こんな世界なら、それほど悪くはないのかもしれない
確かに、自由は少ないけれど、それでも
ほむら「皆が仲良くできるこんな世界なら、幸せにやっていけるんじゃ……」
しかし、私はすぐに、自分の考えを改めることとなる
さやか「それじゃ、ワッカ会議に参加しようか!」
ほむら「ワッカ会議?」
さやか「うん! 次のワッカを決める会議!」
何か嫌な予感がした
519 = 221 :
さやさや
520 = 316 :
ブリッツボール
521 = 203 :
さやかにも番号が割り振ってあるなら、桁がえらいことになりそうだな
522 :
俺「はいはーい!おれがワッカやりまーす!皆に俺の白い液体を飲んでもらいまーす」
524 = 206 :
ほむら「次のワッカを決める?」
さやか「うん。だってワッカは元がいないといけないから」
元? ワッカの、元?
「さあさあ円になれ!」
マーライオンの周りに雑然と集まっていた人の群れが、綺麗な円の形にまとまっていく
1人の、どこか威厳ある老人が円の中心に立って、大きな声を上げた
「それでは次回のワッカを決める!」
「わーわー!」
「誰か立候補者! もしくは推薦者!」
一見すると、誰もが皆、楽しそうな笑顔を浮かべている
しかし、実は誰ひとりとして目が笑っていないことに気が付き、
私は背筋が凍るような感覚を覚えた
525 = 200 :
はーい俺は>>522さんがいいとおもいまーす
527 = 372 :
ほむ
529 :
>>522さんは適任だろーなー
530 = 206 :
円の中に、先ほどまで笑顔で液体を施し合っていた2人の少女を発見した
「……」
「……」
少女達は、変わらぬ笑顔で、互いの顔を見ている
しかし私には、彼女達の心の声が聞こえるような気がした
“絶対に私を推薦するなよ”
“もしそんなことをしたら、私も”
それはまるで呪縛のようだ、と思った
この階層の人間は、人間関係で雁字搦めに縛られている
ほむら「いいえ……」
まだ決まったわけではない
ワッカの元とやらが何かは、まだきちんと聞いていない
533 = 522 :
や、やっぱりやーめた!
534 :
カニバやっほぉ~
535 = 206 :
まどか「ほむらちゃん……」
他人に施すことのできる世界ではなく、他人に施さなくては生きられない世界
ここがそういう場所である可能性に、まどかも気が付きつつあるのだろう
とても不安そうな顔を浮かべてている
ほむら「さやか」
意を決して私は、小声でさやかに話しかける
考えすぎであって欲しいと、そう願いながら、確認をとる
ほむら「ワッカの元って、なんなの?」
さやか「ボーネ」
538 = 206 :
ほむら「ボーネ……」
ボーネ……、ぼーね……、BONE……
ほむら「……」
全ては、そういうことだった
539 = 216 :
ここはQBさんの出番だな
540 = 529 :
QBさんをすり潰した液体でいいんじゃないかな
541 = 217 :
西洋では虹は赤黄緑青紫の5色のみ
これ豆な
542 = 522 :
こっちのボーネは苦いぞー
543 = 206 :
ほむら「うっ、ぐっ……」
吐き気が、込み上げてくる
この階に下りた時の比ではない、底からくるような強烈な吐き気
私が、最後には嬉々として飲んでいた、あの液体は―――
ほむら「bone……、骨……」
まどか「……」
ほむら「人骨……」
人骨入りのジュースだったのだ
まどか「……」
人間関係から爪弾きにされた瞬間、マーライオンの生贄にされる
相利社会に思えたここは、一皮剥いてみればそんな世界だった
545 = 206 :
円の中心の老人が大声を上げる
誰か候補者はいないのかと、そう捲し立てているようだ
ほむら「……」
当然だ。誰かを推薦すれば、推薦し返されるのが関の山
今までよく候補を決められていたものだと、変な言い方だが感心してしまいそうになる程である
「……ん?」
その時、老人と目があった
546 = 336 :
やべえええええ!!!!
547 = 502 :
ほむちゃほねほね
548 :
さようならほむらちゃん、元気でね
549 :
寝るまでに終わる?
550 = 219 :
配給制なのに下に行くほど対価が高くなってるわけか
みんなの評価 : ★★★×7
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