元スレ浜面「一方通行×絹旗とかどうだろう?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
701 = 667 :
>>699
レベルの高さと頭のよさはだいたい比例する
702 = 587 :
美琴「さぁて。じゃあ、どこ行って花火を見ようかしら?」
一方通行「そうだなァ…」
絹旗(上条さん上条さん…っ)小声で
上条「?どうしたんだ?」
何やら、絹旗が上条に向かって手招きをしている。
上条(何でせうか?)
絹旗(あの…御坂さんの気持ちには気付いてますか?)
上条(…?何のことだ??)
絹旗(ですよね…気付いてないと思ってましたよ)
一息ついて、絹旗はささやく。
絹旗(上条さん!祭りの定番といえば何だと思いますか?)
上条(…定番?)
絹旗(たこ焼き、クレープ、焼きそば、かき氷…何でもいいんです。
どうか、そこに御坂さんも誘ってあげてください。彼女…きっと喜ぶと思いますからっ)
上条(そっか…。分かった!アドバイスありがとな絹旗!)
703 :
最愛ちゃんは空気読める子
704 :
>>703
いや、最愛ちゃんは空気を読んだんじゃなくて操っただけ
705 = 613 :
空気使いみたいなもんだしな
706 = 592 :
寝れない
707 = 587 :
美琴「なぁにコソコソ話してんのよアンタらは」
絹旗「あれー。もしかして嫉妬ですか?」
美琴「バッ…!?ちょ、何言ってんのよ!?そんなわけないでしょ!!?///」
絹旗「そんな御坂さんのためにも、今日はここでさよならです!」
美琴「え?」
絹旗「上条さんと二人、仲良くやっちゃってくださいね!♪」
美琴「ええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
一方通行「二手に別れンだな」
上条「…?あぁ、そっか!そういやお前らデートしてたんだっけ。すっかりお邪魔しちゃったなー」
絹旗「そんなことなかったですよ。ただ、御坂さんが上条さんと一緒のが良いって顔をしてたんで…」
美琴「は、はぁ!?どういう顔よそれ!?//」
上条「よく分かんないけど、とにかくここでお前らとはお別れみたいだな。お疲れ!また会おうぜ!!」
一方通行「ン。またな」
絹旗「また今度遊びましょうね」
美琴「ッ!わ、分かったわよ!!こいつと一緒にいればいいんでしょ!?じゃ、じゃあ…二人ともバイバイっ!」
708 = 704 :
そろそろ寝るか
>>1は新たな可能性を見せてくれてサンクス
また明日来る
・・・いいかそれまでゼッテー落とすなよお前ら!
709 = 587 :
上条「行っちゃったな」
美琴「…そうね」
上条「花火もだけどさ、それが終わったら… 一緒にたこ焼きでも食いに行こう」
美琴(ぁ…)
上条「せっかくの祭りだし、楽しまなきゃ損だもんな。お前も!一緒に楽しもうぜ!!」
美琴(…ホント、このバカときたら…)
上条「どうだ?」
美琴「い、行くに決まってるでしょ!!今日は…いろいろ付き合ってもらうんだから…っ//」
……
絹旗(御坂さん…頑張ってくださいね)
絹旗「さて!どうしましょうか?」
一方通行「どうするも何も、花火のよく見える場所に行きゃァいいンだろ?」
絹旗「ですね。どこか良い場所はないでしょうか?」
一方通行「そうだなァ…この辺なら―」
710 = 587 :
あの、ちょっと中断します。これから載せるところで
修正したところがちゃんと修正されてなかったっぽいんで
30分くらいお時間をいただけないでしょうか。すみません!
711 :
ほしゅりーな
713 = 592 :
インザネームオブラブさん
715 :
保守?違うな
これは支援だ
716 = 592 :
厳島神社さん
717 = 592 :
インフルエンザさん
718 = 587 :
絹旗「あ!あそことか良いんじゃないですか!?」
一方通行「……」
一方通行「まァ、花火はよく見えそうだな」
絹旗「超穴場っぽいですよね!」
一方通行「いや、そりゃァそうだろ」
絹旗「人も誰もいません!」
一方通行「そりゃそうだろうなァ…」
あそことは。ふと近くにあったデパートに備え付けられた、一般人立ち入り禁止の非常階段だった。
一方通行「…いいのか?入って?」
絹旗「元暗部の人間が何言ってんですか?」
一方通行「そこで暗部を出すかお前は」
そのとき。一方通行にある考えが浮かんだ。
一方通行「お前…。どうせなら、もっとイイとこで見てェだろ?」
絹旗「え?」
719 = 587 :
カチッ
電極のスイッチをONにする一方通行。
絹旗「一方通行…何を??」
一方通行「お前、しっかり俺につかまっとけよ」
絹旗「キャ!?//」
絹旗をお姫様抱っこしたかと思うと、ベクトルの方向を上にかけ…そのまま急上昇する一方通行。
絹旗「あ、あの、どこへ行くんです!?//」
一方通行「非常階段より、もっと高ェとこだ…っと、着いたぜ」
絹旗「な…なるほど」
そこは。デパートの屋上だった。
絹旗「確かに…ここなら思う存分花火を見れそうですっ」
加えて、もうすぐ閉店時間ということで屋上には誰もいなかった。
絹旗「ところで一方通行…っ。あの、いつまでこうやってるんですか…?///」
一方通行「…っ!」
お姫様抱っこの解除を忘れていた一方通行だった。
720 :
睡眠時間大丈夫なのか
721 = 592 :
このスレで終わるのか
722 = 587 :
慌てて彼女を降ろす一方通行。
絹旗「私としては、別にこのままでもよかったんですけど//」
一方通行「ンな状態で花火を見るつもりかテメェは」
絹旗「はいっ」
一方通行「勘弁してくれよ…」
そして―
ドオオオオオオオオオオン
そんな話をしてる間に、一発目の花火が上がった。
絹旗「あっ!もう8時になったんですね!!」
一方通行「みてェだな」
絹旗「うわぁ…綺麗です…っ」
続いて二発目、三発目の花火も上がっていく。
絹旗「光景はもちろんなんですけど、ドンッ!って音もなんか良いですよね。花火だー!って感じがして!」
一方通行「…そォだな。分かる気がする」
普段は意識することすらなかった花火だが。そばにいる“彼女”の存在が…それについて考えさせてくれた。
723 = 587 :
続いて四発目、五発目…と、ここまでくるともう何発目か分からなくなる。
それくらいに大量の花火が打ち上げられ、漆黒の夜空を彩っていた。
絹旗「たーまやー!♪」
一方通行「……」
絹旗「たーまーやー!!♪」
一方通行(相変わらず元気だなァこいつは)
嬉しいのか何なのか、定番ともいえる掛け声を連発する絹旗。
絹旗「たーま…」
絹旗「……」
一方通行「ン?どうした?」
絹旗「一方通行は言わないのかなぁと思いまして」
一方通行「……」
一方通行「ま、待て。俺も叫ばなきゃダメ…って流れかァ?」
絹旗「はい!ぜひ叫んじゃってください!!」
一方通行「…ターマヤー!」
724 = 587 :
絹旗「…棒読みだった気がするのは気のせいですか?」
一方通行「きっと気のせいだ」
絹旗「まぁ…いいですけど。でも、いつかは本物の叫びも聞かせてくださいねっ」
一方通行「お、おう」
もっとも。別の叫び声なら、今までだって幾度もしたことあるのだが。
『三下ァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!』
『木ィィィ原クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!』
一方通行(…せっかくの興が台無しだァっ)
くだらないことを思い出すのはヤメにした。
絹旗「…あ、そうだ!」ゴソゴソ
一方通行「どうしたァ?」
絹旗「いえ、記念ってことで花火を携帯に収めておこうと!」
一方通行「あァ…それもそうだな」
同じく携帯を取り出し、夜空で炸裂する花火群を撮影する一方通行。花火が綺麗だから…というよりも、
“絹旗と一緒に花火を見た”という思い出を、こうやって写真という形で残しておきたかった。
725 = 587 :
絹旗「ついでにあなたも♪」パシャッ
一方通行「って、オイ!?」
絹旗「あなたも…記念に撮っておきたかったのでっ」
一方通行「はァ…」
まさに不意討ちとはこのこと。
絹旗「というか、花火を背に一緒に映りましょうよ!!ちょうど今が花火の数的にもピークみたいですし!」
そう言って、彼女は一方通行の手を引っ張り…ちょうど花火が自分たちの背となる場所を選ぶ。
一方通行(マジかよ…)
いや、別に彼女と一緒に映るのが嫌なわけではない。ただ…いまだにこういうのは慣れないというか、
突然『写真を撮るぞ!』と言われても、どうも上手く心の切り替えができない。
そんな困惑した、引きつった顔をした一方通行に…絹旗最愛が一言。
絹旗「…プリクラ」
一方通行「ン??」
絹旗「あのとき撮った、4枚目の写真のこと思い出してください」
一方通行「…ぁ」
絹旗「あのときの一方通行…凄く良い顔してましたよね。今から撮る写真だって、それと同じです♪」
726 = 591 :
青春だなぁ
727 = 587 :
一方通行(あのとき…)
絹旗「ええっと、準備はいいですか?」
一方通行(…あァ。難しく考える必要はねェんだよな。あのときもただ、こいつのことを―)
絹旗「あぁぁぁぁ、花火は待ってくれませんから、いきますよ一方通行っ!」
一方通行(考えてただけだ)
大切な存在―ってな
……
絹旗「…というわけで撮ってみたわけですが」
一方通行「おう」
絹旗「ホント、本番には強いんですね一方通行。撮る直前はあんなにマヌケな顔してたのに…」
一方通行「ほォ。動揺した俺はマヌケ面だったか?そりゃァ、悪かったなァ??!」
絹旗「冗談ですよっ!そんな顔してませんでしたってば。あたふたしてる一方通行可愛い♪と思っただけです」
一方通行「…そっちのが、よっぽどタチ悪い気がするぜェ…」
728 = 587 :
絹旗「とにかく…。私、この写真は大切にします。後であなたにも送りますねっ」
一方通行「ン。後は、花火終わるまでゆっくり眺めとくとすっか」
絹旗「ですね♪」
こうして。二人は夜空に舞い散る夏の風物詩を…心行くまで堪能したのだった。
……
絹旗「いやー!絶景でしたね!!」
一方通行「あァ。最後の大型花火の連発は、まさにそれだったな」
絹旗「でかい花火ももちろん見応えはあったんですけど、個人的にはハートや星の花火が超印象的でした!」
一方通行「あれには驚いたなァ…花火ってのはあんな形にも映せンだな」
絹旗「UFOの形なんかはちょっと感動しちゃいました。空にUFOってまんまですもんねっ」
一方通行「ン?ありゃァUFOだったのか。てっきり土星だと思ってたぜ」
絹旗「…そう言われれば土星の気もしてきました。どっちなんでしょうね?」
一方通行「好きなほうでいいンじゃねェの」
絹旗「じゃあUFOで!!」
一方通行「俺は土星派だァ」
730 = 587 :
絹旗「あ、そうだ。忘れないうちに、さっきの写真送っときますね」ティロリン
一方通行「おォ、来た来た。サンキューな」
絹旗「さて…。では、これからどうしましょうか?」
一方通行「そうだなァ。祭り自体はまだ続いてンだし、適当にぶらつくとすっか」
絹旗「そうですね。ちょうど行ってみたい屋台もありましたし」
一方通行「…の前に。まずはこっから降りねェとな」
絹旗「屋上には屋台ありませんからねえ。仕方ないです、下の世界に行くとしましょう!」
一方通行「行くっつうか戻るンだけどな。じゃァ…前みたく、またしっかりつかまれよ」
絹旗「あっ!ちょ、ちょっと!いきなりお姫様抱っこするのはやめてください///」
一方通行「ァ…悪ィ、驚かせちまッたな」
絹旗「べ、別に私はいいんですけど…。なんか、このままじゃ癖になっちゃいそうで//」
一方通行「癖って…この体勢が、か?」
絹旗「は、はい//その…一方通行とも超近いですし…//」
そういえば。持ち上げてるから当たり前なのだが、顔が近い。そしてこれも当たり前なのだが、体に触れている。
一方通行(…思考停止するかァ)
731 = 587 :
というわけで、何も考えないままに地上へと降りた。いちいち意識してたら…。こんなお姫様抱っこなど
やってられない。特に今日、その彼女は浴衣等で普段の倍可愛く見せてるのだから…尚更だった。
絹旗「また、やってくださいね♪//」
一方通行「…機会があればな」
そう答えるしかなかった。
絹旗「それにしても…?」
一方通行「?どうしたァ?」
絹旗「いえ、なんか周りの人がこっちを見てるような気がして…」
一方通行「いや…そりゃァそうだろ。空からいきなり人が降ってきたンだ。注目もするわ」
絹旗「あぁーなるほど。確かにそうですね」
一方通行「じゃ、歩くとすっか」
絹旗「あ…。ちょ、ちょっと待ってください」
一方通行「まだ何か用か?」
絹旗「その、なにか重要なことを忘れてる気がして…」
一方通行「…あァ、そういや花火終わったらアイツらと合流するンだっけか」
絹旗「そうでした―!!?急いで麦野たちと連絡取らないと…っ!!」
732 = 587 :
慌てふためき、絹旗は携帯を開く。
絹旗「あ…あれ」
一方通行「今度はどうしたァ?」
絹旗「麦野たちから…メールが来てるみたいなんです。いや、“来てた”みたいなんです!!」
一方通行「…それはつまり、結構前に来てたのに気付かなかったと…そういうことか?」
絹旗「そういうことです…」ガックシ
一方通行「?でもお前…花火見るとき写真撮ってたよなァ。そンときに分からなかったのか」
絹旗「そういえば何かメールがあった気も―」
一方通行「マジか」
絹旗「花火に浮かれてて、全然メールはそっちのけでした…」
一方通行「…まァ、今からでも遅くねェじゃねェか。花火も終わったばっかだしよ。ひとまず内容見てみようぜ」
絹旗「そ、そうですね。特に麦野…怒ってなければいいんですが」
若干の不安を抱きながらも、彼女はメールを開いた。そこにあった三つのメール…それは―
733 = 587 :
麦野沈利『私たちのことは気にしなくていいからさ。せいぜい楽しめψ(*`ー´)ψケケケ』
滝壺理后『くれぐれも、ハメをはずしちゃダメだよ(´・ω・`)』
浜面仕上『二人とも爆発しやがれ!!そして爆発しやがれ!!ヽ(`Д´)ノ』
……
絹旗「……」
一方通行「……」
絹旗「とりあえず、合流する必要はないそうです」
一方通行「…みたいだなァ」
絹旗「麦野も滝壺も私たちに気を使ってくれて…。私は、本当に嬉しいです…!ありがとう二人とも…っ」
一方通行「…良い仲間に恵まれたな」
絹旗「はいっ!」
一方通行「ところで浜面の野郎―」
絹旗「日本語でおkな人なんか知りません」
一方通行「何が言いたかったンだろうなアイツ…」
734 :
しあん
735 = 591 :
浜面は木っ端微塵に(ry
736 = 599 :
上条さんがどんな女の子とくっつこうが何も思わないが
浜面が女の子といちゃいちゃするのは絶対に許さない
737 = 587 :
絹旗「しかも二回同じこと言ってました」
一方通行「大事なことだから二回言ったのかもな」
絹旗「…ですね。きっとあのメールの真意も、私たちを応援したものだったんですよ」
一方通行「根は良いヤツだからなァ浜面」
絹旗「…はい。あんな超浜面ですが、それでも。私たちの仲間には変わりないですからねっ」
一方通行「良い仲間を持ったな」
絹旗「はい!」
一方通行「よし、じゃァ円満にまとまったところで。さっき行きたい場所があるとか言ってたよな。どこだ?」
絹旗「綿飴屋さんですっ!」
一方通行「あァ…あのフワフワ菓子のことか」
絹旗「また甘いものが食べたくなっちゃって…。というわけで行きましょう!」
一方通行「ン?場所知ってンのか?」
絹旗「はい。屋上からさっき、さりげに調べてたんです。こっちですよ!」
一方通行「まったく…貪欲な奴だなテメェは」
そんな彼女が愛しい一方通行だった。
740 = 587 :
店に着き、綿飴を購入する絹旗。
絹旗「あ、そういえば一方通行はいらないんですか?」
一方通行「だからリンゴ飴のときも言ったろうがよォ。俺は甘いもンが苦手だってな」
絹旗「そのリンゴ飴のときも思いましたけど…甘いものが苦手って、絶対人生損してると思いますよ?
好き嫌い言ってないで試しに食べてみるべきだって、私は超そう思いますね。
いや~、それにしてもこの綿飴とってもおいしいです。っていうか超甘いです♪」ハグハグ
一方通行「食うなァ…そンなにその綿菓子はうめェか」
絹旗「だから美味いって言ってるじゃないですかぁ。とはいえ、いくら私が力説したって実際これは食べて
みないと分からないと思いますけど。っていうか、一方通行はこの食べ物…“綿菓子”って言うんですね」
一方通行「?綿菓子だろ?」
絹旗「私はさっき“綿飴”って言ってましたよ」
一方通行「……」
一方通行「え?同じもンなんじゃねェの??」
絹旗「さぁて。どうでしょう?♪」
一方通行(…待て、マジで違うもンなのか?綿菓子の中に綿飴って種類があるとか、そんな話じゃねェのか!?)
まさかの綿菓子(綿飴?)に大苦戦する学園都市最強のレベル5だった。
こ、こんなフワフワしたふざけた形のお菓子が分からない。とても悔しい一方通行だった。
741 = 587 :
絹旗「答えを言ってしまうとですね。基本的には両方同じものを指すんですが、状況や場合によって
呼び名が変わるんだそうです。こういうお祭りのときは“綿飴”。そうじゃないときは、例えば普通に
駄菓子屋なんかで買うときは“綿菓子”になるそうです」
一方通行「あの、一つ聞いていいか。何でそんなどうでもいいこと知ってンだ??」
絹旗「うーん…いわゆる雑学ってやつですよ。たまに『アイテム』で集まったとき、こういうバカ話してんです。そのためのネタ集めってとこですね。もっとも、綿飴ネタを使ったのは…あなたが初めてですけどねっ!♪」
一方通行「“初めて”なのに嬉しくないこの不思議…ッ」
絹旗「あー。一方通行がすねちゃいました」
一方通行「そりゃァすねるわ」
絹旗「しょうがない人ですね…。そんなに綿飴が欲しいんですか?」
一方通行「待て。いつから俺が綿飴が欲しいと錯覚していた?」
絹旗「糖分は頭をリフレッシュしてくれます」
一方通行「科学的説明なンぞ求めてねェ!!」
絹旗「じゃあ、純粋に欲しいんですね♪」
一方通行「もうそれでいいわ」
742 = 587 :
絹旗「でも…残念。もう遅かったんです」モグモグモグモグ
一方通行「……」
絹旗「超食べちゃいました」
全部なくなってしまった。残ったものは木の箸一本である。
一方通行「お前は一体何がしたかったンだ」
絹旗「やっぱり欲しいですか?」
一方通行「欲しいも何も、その綿飴はもうねェけどな」
絹旗「何でですか?」
一方通行「お前ってヤツは…。そこまでして俺に突っ込みを入れさせてェか…?」
絹旗「ワクワク♪」
一方通行「本性を表しやがったか。じゃァ、ご褒美に突っ込ンでやる。お前が食っちまったンだろうが…ッ!」
絹旗「正解です♪」
一方通行「正解も何も自明だろが」
絹旗「でも…半分不正解です」
743 = 587 :
一方通行「…は?それどういう―」
絹旗「ちょっと、こっち来てくださいっ」
一方通行「??ど、どうしたンだァ急に?」
引っ張られるがままに、絹旗に付いていく一方通行。
一方通行(…?屋台のほうから遠ざかっていく…?)
しばらく歩き到達したその先は…人通りの少ない路地裏だった。そこまで中心街から離れているわけではない。
祭りの会場から横道にそれた、通路の狭い小道。誰かが近道で利用する以外は…とても人が歩こうと思うような
道ではない。ゆえに人目にも触れにくい、いわゆる死角ポイントとなっているような場所だった。
一方通行(…何でこンな場所に、最愛は俺を連れ込んだンだ…?)
思考がハテナ状態の一方通行に、絹旗がようやく口を開く。
絹旗「そ、その…口の周りがベトベトで―」
一方通行「ン??」
絹旗「綿飴にかぶりついちゃって…口の周りがベトベトしちゃってるんです。だからその…」
あぁ、なるほどと一方通行は思った。つまり絹旗は“それ”を取りたいから、こうやって死角となる
路地裏に入り…人目のないところでハンカチで拭こうと、そういう算段なのか。って、ちょっと待て―
一方通行「お前…人前でハンカチ使うことすら躊躇ったってか??」
744 = 715 :
漲ってきた
支援
745 = 587 :
いくらなんでも、それは“シャイ”という言葉で片付けられるレベルではない。
しかも絹旗最愛という女の子が、基本的にはそのカテゴリーには属さない人間なのだから、尚更だった。
一方通行(ぁ…)
自分で言ってて気付いた。そういえば、絹旗のハンカチは俺の口元を拭くために使ったではないか。
リンゴ飴により付着した食紅を取ったのだから、当然そのハンカチは赤くなっているはず。
一方通行「…すまねェ。ハンカチは使えなかったンだよな。となると―」
ここで、少しだが謎が解けた気がした。ハンカチは使えなくとも、毎度お馴染み“一方通行の能力”を
もってすれば…そのベトベトは取れるはず。絹旗の服を乾かすため、中に入った水分や塩分を外へと抽出した
あの方法と原理は全く同じだ。それが“ベトベト”だから、今回はその対象が砂糖になったというだけ。
もしかしたら彼女は、人前で彼が能力を行使することを躊躇ったのかもしれない。だからこんな場所へと
彼を誘い入れた…?もっとも、それだけでは人目に付かない場所に彼女が入り込んだ理由としては弱いが。
先ほどの“ハンカチ”よりは強い理由だろうが、それでも彼女がそんなことを気にする性格には見えない。
746 = 599 :
頭がいいな一方通行は
747 = 587 :
それでも、一応そのことについては聞いてみる。いや、いちいち聞くより実際にやったほうが早いか。
一方通行「顔、近付けろ。俺が能力でなんとかしてやっから」
これで解決…と思っていた一方通行だったが。それに対する彼女の返答は意外なものだった。
絹旗「だ、大丈夫です。あなたの能力を使わなくても…なんとかなりますからっ」
一方通行「??」
ますますもって訳が分からなかった。まさか、浴衣の袖を口に擦りつけ…って、そんなバカな話はない。
仮にも女性がそんな真似、それも彼氏の目の前でやることとは思えない。じゃあ…一体どうするというのか。
748 = 587 :
絹旗「…舌を使えば、なんとかなります」
一方通行「そうきたか」
それならできないことはない…?かもしれない。ただ…ちょっと取るのに大変かもしれないが。
とにかく、そういうことならさっき考えてた理由もクリアできる。というか、そりゃそうだろう。
人前でやるにはあまりにハードルが高すぎる。
一方通行「じゃァ、さっさとやれ。俺は後ろ向いとくからよォ」
人前が嫌なら、俺の前でもそれは同様のはず。そう思って背を向けようとする一方通行だったが―
絹旗「あ、ち、違うんです!」
一方通行「あン?」
絹旗「その…“あなたの舌”で取ってもらえればなって…っ//」
一方通行「……」
一方通行「今、なんつった?」
とりあえず、『何が起こった』と思った
みんなの評価 : ★★★
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