元スレ浜面「一方通行×絹旗とかどうだろう?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
151 = 137 :
あれだな
面白いけど少々遅いな
152 = 74 :
一方通行「もういいわ。解散だクソッタレ。お前らの酔狂にこれ以上付き合ってられっか」
麦野「なるほどなるほど。第1位はこれから絹旗とあんなことやこんなことをしたくてたまらないと」
一方通行「第4位だったか…?今すぐテメェの首と体を分離させてやってもいいンだぜ?」
麦野「あぁ!?上等だよ第1位ィイ!!!貴様とはいつか本気でやりあってみたかったのさッ!!!」
上条「さて、じゃあ俺たちは帰るか」
美琴「そうね」
浜面「ちょ!そこで帰るか!?誰かこの人格破綻者たちの争い止めてくれよ!!?」
滝壺「心配しなくても大丈夫。絹旗がなんとかしてくれる」
絹旗「あの、一方通行。今すぐ遊びに行きたいんですが…ダメですか?」
一方通行「チッ。しょうがねェな。第4位、この戦いはお預けだ」
滝壺「ほらね?」
浜面「二人ともラブラブじゃねえか」
153 = 76 :
絹旗が可愛すぎて生きるのがつらい
154 = 129 :
ニヤニヤしちゃうな
155 :
滝壺って人名喋るとき平仮名になるよな どうでもいいけど
157 = 74 :
……
一方通行「というわけで、ようやく二人っきりになれたなァ」
絹旗「ここまでかかるのに長かったですね」
一方通行「騒がしいってレベルじゃなかったぞアイツら」
絹旗「でも、ちょっと超楽しかったです!」
一方通行「…今日本語おかしくなかったか?」
絹旗「気分が高揚してるとおかしくなっちゃうんですよ!」
一方通行「そォかそォか」
絹旗「では改めまして。どこへ行きます?」
一方通行「そうだなァ…ぶっちゃけあんなことがあった後だ。ぶっとんだ楽しみ方はできねェかもだなァ」
絹旗「ま、そんな気分ですよね。じゃぁちょっと遊ぶ程度にしましょうか。ゲーセンとかどうです?」
一方通行「別に構わねェ。何か好きなゲームとかあンのか?」
絹旗「いえ、ゲームが目的ではないんです」
一方通行「あン?」
158 :
ガンガン書いて毛!
159 = 74 :
一方通行「…まさか、俺がこんなものに触れる日が来ようとはなァ…」
絹旗「あれ。プリクラ嫌いですか?」
一方通行「そうじゃねェが…。なんかこう慣れねェっていうか、俺にとって新世界すぎるっていうか…!」
絹旗「ニューワールドですか?じゃあ私と一緒にそのニューワールドへ突撃しましょう!」
一方通行「お、押すなっての!ちゃんと中に入るからよォ…」
慣れない環境に戸惑いを隠せない一方通行だった。
絹旗「一方通行?もうちょっとこっちへ寄ってください!」ドサッ
一方通行「お、おう…?!」
一方通行(近ェ!ってか肌が触れ合ってるじゃねェか??
…なンでだ?以前こいつに顔近付けたときは、なんとも感じなかったのによ?)
そこで一方通行は、昨日の彼女の言葉を思い出す。
絹旗『あのときとは…状況が違うんです。意識してしまってるんですよ』
一方通行(…俺も意識しちまってるってか?いよいよ病気だなァこりゃ)
160 = 88 :
かわいい
二人とも
161 = 74 :
一方通行(って今気付いたが)
一方通行「目の前の画面、俺たちの姿が映ってンだな」
絹旗「そりゃ当たり前ですよ。じゃなきゃ、自分たちがどんな顔してるか分からないじゃないですか!」
一方通行「そ、そうだな…」
一方通行「……」
一方通行(俺って、こんな無愛想な顔してたのかァ…?
自分の顔見るってのは、あんま気分の良いもんじゃねェな…)
機械「では撮影します。3、2…」
絹旗「一枚目撮りますよ一方通行っ!」
一方通行「え?ァ」パシャッ
撮られた画像を、目の前で確認する二人。
絹旗「ちょ、一方通行どこを向いてるんですか!?」
一方通行(本当だ…。何で俺、絹旗とは逆方向斜め下向いてンだ)
絹旗「ちゃんとカメラのほうを見てもらわないと困りますよ。それとも、何か見えちゃったんですか?」
一方通行「床に幽霊がいるとは思えねェな」
162 = 97 :
けしからんもっとやれ
163 = 74 :
絹旗「分かりませんよ?プリクラに未練を残して、ここで命を絶った自縛霊だったのかも…?」
一方通行「どんな未練だよ」
絹旗「じゃあ、なぜ幽霊が…」
一方通行「だから幽霊から離れろっての!!単にカメラに注意がいってなかっただけだ!」
絹旗「じゃあ、今度こそはうまく撮りますよ!」
機械「撮影します。3、2、1」パシャッ
一方通行「今度は上手に撮れたンじゃねェか?」
絹旗「確かに目線はいいですけど…。一方通行、もうちょっと笑ってください!」
一方通行「え」
一方通行(俺に… 笑 え 、だと!?)
絹旗「そういう一方通行の顔も見てみたいんです。それに、せっかく一緒に映るんです…」
一方通行「……」
164 :
ほわほわする
165 = 74 :
一方通行(…どうやら覚悟を決める必要があるようだなァ)
絹旗「あ、分かりました。もっと密着させればいいんですねっ!」ギュッ
一方通行「お、オイ…!?」
絹旗「男の人って、こういうことすると超喜ぶって聞いたんですが…!」
一方通行「いや、これは…ッ」
確かに、笑顔にはなるかもしれない。だが、その笑いとは純粋な笑顔ではなく…単なるニヤケ顔。
一方通行(そんな情けねェ顔した自分など、見たくねえッ!!!!)
必死に顔に力を入れる一方通行。そして、当然ともいえる結果が生まれる。
機械「2、1」パシャッ
絹旗「……」
一方通行「……」
絹旗「一方通行…。さすがにこれは、顔が引きつりすぎです…」
一方通行「プリクラってのは難しいなァ」
166 :
打ち止めとミサカワースト放置だな
167 = 74 :
絹旗「次が最後の一枚ですよ一方通行!」
一方通行「も、もうラストかァ…?」
一方通行(マズイ、自分としてもちょっと油断しすぎてた…。次こそはバッチリ決めねェとッ!?)
しかし気合いを入れようとすればするだけ、かえって顔に力が入るだけだった。
一方通行(どうすりゃいいンだァ…??)
絹旗「…一方通行。私はですね、あなたのことを考えながら…映ってましたよ♪さっきから、ずっと」
一方通行「…?」
絹旗「……」
一方通行(何かの…ヒントか?ってことは、何か?俺は俺で、
絹旗のこと考えながら…映りゃァいいのか?そしたら良い顔で撮れるって…)
機械「撮影します」
一方通行(…やるしかねェな。絹旗最愛…か。ヤツは俺にとって…)
3、2
一方通行(大切な…存在―?)
1、パシャッ
168 = 74 :
二人はゲーセンを出る。
絹旗「今日は超ありがとうございました!」
一方通行「何言ってやがる。もとはと言えば、呼びだしたのは俺だろうが。感謝すンのは俺のほうだ」
絹旗「一方的なのはナシですよ。今日会えるって連絡が浜面からあったとき、私は本当に
超嬉しかったんですから。もっとも、ちょっと急すぎてびっくりしたのも、また事実でしたけどね?」
一方通行「あぁ、確かに急だった。それはすまンかったな。だが、次からはそうはならねェよ」
絹旗「アドレスだって交換しましたもんね。
これで、好きなときに好きなだけ連絡を取り合うことができますからっ」
一方通行「そりゃ言いすぎだっての。風呂入ってるときとか―」
絹旗「私の裸、想像しちゃいました…?」
一方通行「!!?と、突然そんなこと言うンじゃねェ!!想像しちまっただろうがッ!!?」
絹旗「え」
一方通行「あ」
絹旗「…想像しちゃったんですね。一方通行の、エッチ///」
一方通行(くッ…!!!!)
169 = 74 :
その後。絹旗と別れを済ませた一方通行は…家へと帰宅していた。
一方通行「……」
一方通行(まだ黄泉川と芳川は帰ってねェか)
ふと、携帯の待ち受けを眺める。
一方通行「…俺も、こんな表情できンだなァ…」
プリクラでの、その後の出来事を思い浮かべる。
……
絹旗『一方通行』
一方通行『お、おう』
絹旗『良いです!!これ、すっごく良いですよ一方通行!!』
一方通行『そ、そんなに絶賛するほどかァ?これ』
今までの写真で…最もうまく撮れてることには違いなかったが。そこまで笑顔…というわけでもないはず。
絹旗『自分で自分の表情が分かんないんですか?ほら、ちゃんと見てください!』
絹旗『凄く。優しい目をしてるんですよこれ』
170 = 74 :
一方通行『そ、そう…なのか??』
どうも、自分ではそのへんの感覚が分からない。だが絹旗がそう言っているということは…
つまりそういうふうに受け止めてもいい、ということなのだろうか。
絹旗『よし!この写真を携帯に転送しましょう!!その前に…落書きですね♪』
一方通行『ラ、落書き…?』
絹旗『撮り終えた写真に、上から自由に落書きできるんですよ!背景だって自由自在です』
一方通行『そんな機能まで付いてたンだな…』
絹旗『本当にプリクラのこと何も知らなかったんですね一方通行は』
一方通行『悪かったな』
絹旗『というわけで超編集タイムですが。一方通行も参加しますか?』
一方通行『いや…。俺は、先に外で待ってるぜ』
絹旗『えー、こういうのも結構楽しいんですけどね。分かりました!ちょっと待っててください♪』
171 = 164 :
しえーん
172 :
見ているし支援もするぜ
173 = 74 :
一方通行『焦らなくてイイからな』
絹旗『どのみち制限時間付きですから、すぐ終わります』
一方通行『そ、そォか』
一方通行(…なんつうか、いろいろ勉強になったな)
この一日で随分プリクラに詳しくなった…気がする。今までは触れることもなかった未知の世界。
これからもこいつといれば、もっといろんなことを見たり聴いたり…体験できたりするんだろうか。
絹旗自身はもちろんだが、絹旗と“一緒にいる”こと自体、それだけで何か重要な価値になりそうだった。
一方通行(大切にしねェとな…。あいつとの時間)
……
絹旗『終わりましたよ一方通行!っと、携帯に転送したいんで、あなたの携帯貸してくださいっ』
一方通行『おう、ほらよ』
ティロリン
絹旗『転送終了です♪携帯返しますね。それと…他の撮ったプリクラも渡します。どうぞ!』
一方通行『お前が編集したってヤツか。ご苦労さン。さて、一体どんなふうになって…』
一方通行『……』
174 = 74 :
絹旗『どうですか?私のアーティスティックな写真は!』
一方通行『何で俺、丸メガネかけてンの?』
絹旗『面白いでしょ?』キラキラ
一方通行『二枚目の写真にいたっては、鼻ヒゲや顎ヒゲだらけだなァ…』
絹旗『私にも注目してくださいよ!ほら、ここ!ツノが二本も生えてます!』
一方通行『そんな生物二人の背景は、宇宙ときましたかァ。お前センスありすぎ』
絹旗『いやいや。私の落書きなどまだまだオーソドックスなほうですよ。
世の中にはもっとカオスな落書きする人だって、いるんですからね』
一方通行『世界は広いンだな』
絹旗『三枚目はどうです?』
一方通行『…俺の口に、吹き出しで“最高!!”って書いてあるな』
絹旗『私の吹き出しには“ですよねー!”と書きました!』
一方通行『コントか』ビシッ
絹旗『はい、突っ込みいただきましたーっ』
175 = 74 :
一方通行『…ン?最後の四枚目は結構マジメだな』
絹旗『だって。最後の写真は凄く良かったですから…。これにはあまり、変な装飾は入れたくなかったんです』
一方通行(背景は…のどかな草原。空いた空間に“一方通行”と“絹旗最愛”、二人の名前が入ってンな)
絹旗『私、この写真は超大事にします。証拠に…。ジャーン!携帯の待ち受けにもしちゃいました!』
一方通行『仕事早ェなお前!』
絹旗『……』
一方通行『…ン?絹旗?』
その待ち受けを見ながら、彼女は何かを考えてる様子だった。
絹旗『今日、麦野たちが乱入してきたりいろいろありましたけど…。
最後に、こうやって一方通行と形になるもの残せてよかったなって、そう思ってたんです』
一方通行『…そうだな。俺も、お前と一緒に撮れて本当に良かったと思ってる』
絹旗『正直、最後のあの表情は反則でしたけど…』ブツブツ
一方通行『?何か言ったか?』
絹旗『超なんでもないです//』
176 = 74 :
一方通行「絹旗…」
回想をやめ、もう一度待ち受けを眺めてみる一方通行。
一方通行「あいつに触発されて俺もつい、待ち受けにしちまったが。
…こういう写真ってのも、悪くないもンだな」
感慨にふけていた一方通行だったが…。突如として、そういう時間は終わるものだ。
番外個体「ギャハハハハハ!!一方通行が!一方通行が女の写真見ながら呆けてるっ!!!!♪
あの一方通行がっ!!こりゃキモイってレベルじゃねーぞアハハハハハハハハ!!!」
一方通行「…俺としたことがァ」
不覚。後方に番外個体が迫っていたことに気付かなかった。…絹旗のことを考えていたせいか。
打ち止め「お、女の写真!?一方通行…!!それってどういうことなのかな!?ま、まさかまさか
女の人のエッチな写真でも見てたんじゃ…?!ってミサカはミサカは問い詰めてみたり!!」
一方通行「…だったらどうすンだァ?」
打ち止め「そ、そんなもの見ちゃダメなの!ってミサカはミサカは怒ってみる!!///」
顔を真っ赤にし、彼の携帯を取りあげようとする打ち止め。
178 = 74 :
一方通行「別に変な写真なンかじゃねェよ」
素直にも、一方通行は見ていた画像を打ち止めへと見せる。
打ち止め「……」
一方通行「ン?どうした黙りこくって?別におかしいもンじゃねえだろ??」
打ち止め「あ、いや…。あまりにも一緒に映ってるあなたが良い表情してるからって、
ミサカはミサカはつい見とれてしまってみたり」
一方通行「なンじゃそりゃ」
番外個体「へえー。一方通行にしては、ちょっといい絵だったりするかも」
同じく写真を眺める番外個体がそう言い放つ。
一方通行「お前まで何言ってンだ」
番外個体「あれ。そういえば、この女は誰!!?」
打ち止め「そ、そうだよ!一緒に映ってるこの人は誰なの!?
ってミサカはミサカは全力で問い正してみたり!!」
一方通行「今更そこに気が付いたのかお前ら」
179 :
ばいさる
180 = 74 :
……
一方通行「…というワケだ」
番外個体「ミサカ、分かんない~!」
一方通行「二度は説明しねェぞ」
打ち止め「この絹旗さんって人については、とりあえず分かったけれど…」
一方通行「どォした?何か不満か」
打ち止め「この人とはどういう関係なのかなって、ミサカはミサカはつい聞いてみたり…」
一方通行「あン?どういう関係も何も、最近知り合った女ってだけだがァ…」
番外個体「いやいやいや、それはないねえー!!だってだって~!何でもない女の前で、
一方通行がこんな表情するわけないもんねえ??しかもプリクラを一緒に撮る仲ときたッ!!」
打ち止め「そうだよ一方通行。もしかして…彼女さんだったり?」
一方通行「彼女だァ!?それは違―」
番外個体「彼女!?一方通行に彼女ッ!!そんなの、天地がひっくり返ってもナイナイ!!♪
だってあの一方通行だよ??こんな奴、彼女の『か』の字も…って、あれ?二人っきりで写真を撮る、
そういう関係を世間一般じゃ恋人って言うんだっけ??じゃあまさか本当に彼女!!?信じらんねえ!!」
181 = 74 :
一方通行「誰かこいつを黙らせろ…」
打ち止め「そうだよ番外個体。少し静かにしてほしいかもって、ミサカはミサカはお願いしてみる!」
番外個体「んな悠長なこと言ってる場合じゃないっつーの!!もしそうだとしたら、
昨日こいつの様子がおかしかったのは本当に恋煩いだったってワケー!?
うわああああああ!!一週間分のオヤツが!!ミサカとしたことがぁ…!!」
打ち止め「はっ、そうだった!?やったー!オヤツはいただき!!
ってミサカはミサカは空前絶後の大勝利にお祭り騒ぎをしてみるっ!!!」
番外個体「!?もしかして今の、私が言わなきゃ最終信号は賭け自体忘れてた!?
な、なんということを私ってば、しちゃったの~!??もう、ミサカってばドジっコなんだから~♪」
打ち止め「あー。番外個体が一週間オヤツが食べられない苦しみから現実逃避して気分がハイに
なっちゃってるのって、ミサカはミサカは勝者としての余裕を含みながら彼女を分析してみたり!!」
一方通行「…自分の部屋に戻るとするかァ」
打ち止め「あ!ま、待って一方通行!あ、あの…っ」
一方通行「まだ何かあンのか」
番外個体「これから一週間ミサカはどうやって生きよー!?ってミサカは空想してみたり~♪」
打ち止め「と、とりあえずあそこで壊れてる番外個体は置いとくとして…」
182 = 74 :
打ち止め「あの写真の絹旗さん、とても楽しそうな顔してたって…ミサカはミサカは告げてみる」
一方通行「…まぁ、確かにヤツは楽しそうだったが」
打ち止め「楽しそうっていうか、幸せそうな顔だったかな。一方通行は彼女のことどう思ってるの?」
一方通行「どうって…。少なくとも、どうでもいいとかは思っちゃいねェがなァ」
打ち止め「もっと具体的に!ってミサカはミサカはさらに追究してみる!」
一方通行「具体的ィ?!っていうか、何でそンなことまでお前に教えなきゃなンねェんだよ??」
打ち止め「あなたの口からそれを聞きたいの。絹旗さんのことを…。どう思ってるのか」
一方通行「……」
いつになく真剣な眼差しで見つめる打ち止め。そんな彼女に、一方通行は渋々答えてやることにした。
一方通行「まぁ…大切かなとは思ってるが」
打ち止め「そ、そっか…!そうなんだね」
一方通行「…?」
打ち止め「それって…。私や番外個体、黄泉川や芳川と同じ“大切”って意味なのかな」
一方通行「それは―」
183 = 97 :
素直になれよ
184 = 74 :
同じ、と言おうとした一方通行だったが…。どうもその言葉の手前で、彼は違和感を覚えた。
一方通行(…同じ?絹旗が、打ち止め・番外個体・黄泉川・芳川と“同じ”…?)
ここの家に住む4人に対して。彼女たちは自分にとって大切な存在であり、なくてはならない存在。
その事実は変わらない。今でもその考えは変わらない。だが…絹旗に対してはどうなのだろうか。
確かに彼女も、“大切な存在”であることには違いない…のだが。
一方通行(俺は…)
ここで一方通行は気付いてしまった。4人への感情にはない、ある決定的に異なったものに。
一方通行(俺は絹旗に…“それ以上”を求めちまってる…??)
目の前にいる打ち止めを…見据える一方通行。
一方通行「……」
打ち止め「…?一方通行…?」
一方通行「…っ」
今まで多々あった危機の中でも、特に自分の命を投げ出しまで守ってきた…この打ち止めという存在。
大切な存在。そんな彼女に、彼は一度として“それ以上”の関係を望んだことがあっただろうか。
もちたいと思ったことがあっただろうか。そんな気持ちを一度でも抱いたことがあっただろうか。
一方通行「……」
一方通行「打ち止め。抱きしめてもいいか?」
185 = 74 :
打ち止め「え?」
ギュッ
打ち止め「え!?ちょ、一方通行!?ど、どうしちゃったの急に??///」
一方通行「……」
打ち止め「一方通行…//」
一方通行「……っ」
一方通行(こいつといると、心が落ち着くンだよな…)
……
しばらくして、一方通行は打ち止めを離す。
一方通行「打ち止め。さっきの答えだけどなァ」
打ち止め「!う、うん」
一方通行「その“大切”ってのは、違う大切だ」
打ち止め「…っ。そっか。あなたの気持ち…ミサカにちゃんと伝わったよっ」
一方通行(さっきの…わずかな時間。俺に、“それ以上”の欲求はなかった。それで…。十分だったンだ)
186 :
窒素通行スレ書いてた方の麦茶は一体どうなったんだ…
187 = 74 :
打ち止め「……」
一方通行「……」
打ち止め「一方通行って…」
一方通行「…ン?」
打ち止め「変わったよね。良い意味で。ミサカはミサカは素直にそう思ってみたり」
一方通行「…?」
打ち止め「絹旗さん、大事にしてあげて。ミサカは信じてる。今のあなたにならそれができる!
ってミサカはミサカは自信満々にズバッと言い放ってみたり!!」
一方通行「打ち止め…」
打ち止め「そして、やっぱりミサカの思った通りだった!」
打ち止め『一方通行はいざとなったら女の子のことも…ちゃんと考えてくれる、そんな頼りになる人!』
打ち止め「ミサカはね、実は昨日番外個体と賭けをしてたんだよ。あなたがボーッとしてるのを見て、
もしかしたらそれは恋煩いなんじゃないかって。そして見事にそれは当たり、
ミサカは勝者となったのであった!!ってミサカはミサカはあなたに戦勝報告をしてみる!!」
一方通行「…何かこそこそ話してンなと思ったら、ンなくだらねェことやってたンかい」
188 = 172 :
面白い
189 = 74 :
一方通行「…まぁ実際は番外個体のヤツも、それはそれで正しかったンだろうがな」
打ち止め「?どういうこと?」
一方通行「あいつ、天の邪鬼だろォ。逆の意見を言いたかったンだとしたら、
それは打ち止めの予想したもンと同じになるだろがよ」
打ち止め「え、ええぇ!!まぁ、た、確かにそうなるけど…何か強引のような―」
番外個体「聞いーちゃった♪聞いちゃった♪というわけで最終信号?この賭けは引き分けってことで♪」
打ち止め「う、うっそおおおお!?せっかくの戦勝報告の後で、その流れは無いかも!!
正直無いかも!!ってミサカはミサカは猛抗議してみるッ!!」
一方通行「ていうか、いつのまに復活してたンだよお前」
番外個体「ん?実は結構前から。ところで、話は聞かせてもらったよ?」ニヤリ
一方通行「え」
番外個体「いやぁ、びっくりしたねぇ!最終信号に抱きついたときは、さすがに
“このロリコンまじ無いわぁマジきもいドン引き~”状態だったんだけどねン?そこでそれを口に出すほど、
ミサカもKYではなかったってワケ♪あんたの覚悟は、確かに伝わったよ。…最終信号同様に、ね。
ま、だから。後はあんたの好きなようにやればいいんじゃないかなーん?もっとも、それで上手くいくと
思ったら大間違い~!!あんたの恋路を邪魔することが、ミサカの生きがいなんだからねッ!!♪」
一方通行「よく舌が回るヤツだなァ」
190 = 74 :
一方通行(二人とも…ありがとな)
……
黄泉川「というわけで、今日はすき焼きじゃんよ!!」
打ち止め「えー!?冬でもないのにすき焼きなの??ってミサカはミサカは驚いてみる!」
黄泉川「何言ってんじゃんよー。食べ物に、暑さも季節も関係ない!!」
一方通行「いや、それはおかしいだろ」
芳川「さすがに今のはね。でも、すき焼きがいつ食べてもおいしい定番食なのは、確かよ?」
打ち止め「へえー、そうなんだね!」
番外個体「そんなのどうでもいいから、ミサカお腹すいた~!!」
黄泉川「今から作るじゃんよ!!というわけでテーブルの上、片づけた片づけた!食器並べるじゃん!?」
打ち止め「はーい!」
番外個体「ミサカはお腹減って動けない~」
191 = 74 :
一方通行「……」
打ち止め「?どうしたの一方通行?」
一方通行「あ、いや、なンでもねェ」
一方通行(らしくもねェ。この団らんに、しみじみとしてましたなンて…言えるワケもねェ)
番外個体「あれー?どうったのー?♪もしかして!早速 き・ぬ・は・た・ちゃんのことでも考えてた?♪
わー!!わー!!一方通行が女の子のこと考えてるぅー!!好きなコのこと考えてるぅー!!」
一方通行「ッ!?お前さっきまでの元気の無さはどこ逝った!!?」
芳川「ん?好きなコ?今好きなコって、確かにそう言ったわよね?」
黄泉川「おぉ!?ついに一方通行に女の話!?詳しく聞かせるじゃんッ!?」
打ち止め「あ、そういえば、今絹旗さんとはどこまで仲は進展してるの?ってミサカはミサカは―」
一方通行「テメェら…すき焼きの準備はどうしたァァァァァァァァァァァァァァッ!?!?」
黄泉川家の、とある日常であった。
192 :
乙
最愛ちゃん可愛い
193 = 74 :
翌朝
一方通行「……」
……
一方通行「体が重い」
一方通行(はァ…)
体が重いと言っても、別に病気にかかってるわけでも、ましてやケガをしているわけでもない。
一方通行(まさに、心労ってヤツだぜ…ッ)
※心労とは、あれこれ心配して心を使うこと。また、それによる精神的な疲れ。気苦労。気疲れ。
一方通行(黄泉川たちに根掘り葉掘り聞かれまくったってのもあるが…。正直、極めつけは)
……
一方通行「俺が、絹旗のことを“好き”だって、自覚しちまったことだよなァ…」
昨日の打ち止めとの掛け合いで、ようやく自分の気持ちを知るに至った一方通行。
194 = 164 :
おゥ
195 = 74 :
一方通行「まぁ自覚したからといって、何がどうなるってわけでもねェが…。どうも調子狂うぞオイ」
一方通行(…ン?)
一方通行「メールが来てやがる。何々…?」
メール『よっ!元気してたか一方通行?突然だが、今日の9時にいつものファミレスに集合ってことで。
結標や海原も呼んである。じゃ、よろしく頼むにゃ~!from土御門元春』
一方通行「土御門?誰だったか」
……
一方通行「と、誰もいねェのにボケ入れてもしょうがねェな。ったく、急すぎんぞ土御門ォ…
テメェのことだから、どうせ9時ってのも午後じゃなくて午前のほうなンだろうがよォ?」
まだ時間は8時。とりあえず外へ出る身支度をする一方通行。
一方通行(しっかし、見事に面々が“グループ”ときた。なんだァ?また暗部に首でも突っ込もうってか?)
面倒に巻き込むンじゃねェよと考える一方通行だったが
一方通行(…最近は絹旗のことばっか考えてたからなァ…。たまには違う空気入れるのも悪くねェ)
あくまでポジティブに。一方通行はその指定場所へと向かうことにした。
197 = 74 :
そして午前9時。例のファミレスにて。
土御門「久しぶりだにゃー!一方通行!」
一方通行「はっ、相変わらずだなテメェはよ。エイワスの一件以来、てっきりくたばったとばかり思ってたが」
土御門「俺を見くびってもらっちゃ困るぜぇ!妹舞夏のためにも、俺はまだまだ死ねないんだにゃーっ」
海原「僕も同じく、まだまだまだ死ねないんですよ!」キラキラ
一方通行「…うぜェ野郎どもだ。…結標さんよォ。俺が来るまで、こいつらのお相手ご苦労」
結標「別に。ただ、男ってのはバカで低俗な生き物だってのが改めて分かっただけだから」
一方通行「おォ?なかなか達観してらっしゃるな」
結標「…これも、事あるごとに便利屋扱いされてきた賜物なのかもねえ…?
ねえ??一方通行さん…?おかげでそりゃ、随分と忍耐力はついたものよ?」
一方通行「忍耐力ついたンか。よかったな結標」
結標「好きでつけたわけじゃないわよッ!」
198 = 74 :
一方通行「で、用事ってのは何だ土御門。こんなバカ話するために集まったわけじゃねーンだろ?」
土御門「そうだな。事態はもっと深刻だ。正直、こんなバカ話をしてられる余裕はない」
一方通行「ほォ…。相当切羽詰まってンのな」
一方通行(チッ。糞が)
また、この学園都市で面倒なことでも起きてしまうのか。自分の周りの…“大切な存在”。
彼女たちを巻き込まずに…。なんとかして、速攻で事態の収拾を図れりゃいいんだが。
そう考えていた一方通行だったが
土御門「本当に深刻だ。あの一方通行に、 好 き な 人 ができたっていうんだからな…」
海原「これは由々しき事態ですよ本当に…」
一方通行「……」
……
一方通行「バカ話じゃねェかッ!!?」
200 = 97 :
情報網スゲー
みんなの評価 : ★★★
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- 櫻子「向日葵はレズだからハブろう!」 (117) - [41%] - 2013/12/10 15:15 ○
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