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元スレ刹那「インフィニット・ストラトス?」
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夕方までの水先案内人は、このグラハム・エーカーが引き受けた!
気持ちせっさんを強くしました
試合開始前、選手はアリーナの中心で待機することになる。
そこに、刹那たちはいた。
当然、向かい合う敵手は――――ラウラ・ボーデヴィッヒ。
「一戦目で当たるとはな……待つ手間が省けたと言うものだ」
「…………」
確かに、一回戦で当たれたのは幸運ではあった。
先の模擬戦闘を見るに、ラウラの実力は本物である。
加えて、あの攻撃性だ。大会と言う空気も相まって、生徒達も危機感が薄れている。死人が出かねない。
それを阻止できたのは、不幸中の幸いであった。
ラウラと刹那、シャルルの視線が交差する。
そして、一人尋常でない疎外感と場違い感に苛まれている女子生徒は、涙目になりながらも敵意に耐えていた。
そんな連中をよそに、カウントダウンが開始される。
――――3。
「……ラウラ・ボーデヴィッヒの相手は俺がする」
「えっ、でも……」
――――2。
「勝算は有る。もう一人を頼む」
――――1。
「……わかった。でも、無理はしないでね」
――――0。
電子音の音階が高くなり、それに合わせ、刹那とラウラはお互いに向け突撃。
「叩きのめす!」
「駆逐する!」
エクシアのGNソードが、太陽光を反射してきらめいた。
その鋭い刃が、ラウラの喉仏へ迫る。
急所へ直撃すれば、たちまちシールドゲージは空になるだろう。
だが、そんなことはラウラとて百も承知だ。
予定調和とばかりに右腕をかざし、AICを起動。
進路上に展開されたそれへ、GNソードが突き刺さる。
慣性を失い、エクシアの動きが止まった。
「開幕直後の先制攻撃か……分かりやすいな」
ラウラが、口端を吊り上げる。
――――馬鹿が。
口に出さずそう告げると、シュヴァルツェア・レーゲンのレールカノンが稼動。
フレキシブルに動かせるためか、その巨大な砲身を自在に操り、刹那へ銃口を押し付ける。
エネルギーが充填され、レールカノンが放たれた。
刹那とて、AICの特性は把握している。
右腕のGNソードを、刹那は躊躇なく‘取り外した’。
そのまま地面を蹴り、空中へと舞い上がる。
AIC力場に進入していたのは、GNソードの先端。
その部位を外すことで、AIC力場から抜け出したのである。
前回の戦闘で、有効範囲を見切っていたのが有効に働いた。
ラウラの頭上を取った刹那は、GNロングブレイドを抜刀。
GNロングブレイドは、GNソード以上の重量と刃渡りを誇る。
切れ味では劣るが、斬馬刀の要領で叩き斬ることを目的とした兵装なため、デメリットとしては薄い。
そのGNロングブレイドを、刹那は重力の加護を受けつつラウラに押し付ける。
AICは、同時に二つ展開することが出来ない。多方向からの攻撃には、対処しきれないはずだ。
ラウラは舌打ちをこぼすと、GNソードを捉えたAIC力場を解除。
上空から襲い来る刹那へ、右腕のビームブレードを構え、迎撃。
迎え撃たれることなど、刹那は予測できている。
GNロングブレイドとビームブレードがぶつかり合うその寸前、刹那はGNビームサーベルを引き抜く。
自らの得物を持ち替え、ラウラの虚を突き、GNビームサーベルを両肩に突き刺した。
しかし、ラウラとて一流の兵士。揺さぶりにも動じることなく、
ビームブレイドでロングブレイドを弾き、右肩を狙うビームサーベルとのつばぜり合いに持ち込む。
結果、シュヴァルツェア・レーゲンの左肩に、エクシアのビームサーベルが差し込まれた。
眉をひそめると、ラウラは刹那に向けAIC力場を発動しようとする。
動きからそれを読み取った刹那は、ラウラの肩をえぐったままのビームサーベルを踏み抜き、中空へと退避した。
AICの間合いを、大体ではあるが把握しているのだ。
更に肩部装甲をえぐったビームサーベルを無造作に引っこ抜くと、
ラウラは苛立ちを隠そうともせず、足元のGNソードとGNロングブレイドをまとめて蹴り飛ばす。
勢いよく地面を転がったそれは、アリーナの壁にぶつかった。
回収は難しいだろう。背を向けていては、レールカノンの餌食だ。
◆
「ねえ、あれ……」
「ええ、動きがよくなっていますわ……」
観客席から試合を観戦している鈴音とセシリアの二人は、思わず刹那の動きに目を奪われていた。
刹那の挙動が、前とは違うのだ。反応が早く、対応が正確になっている。
そう、刹那はこれまでこなしたISでの戦闘は、模擬戦を含めれば相当な数に達するのだ。
それほどの時間をかけたことで、刹那はようやくISに慣れた。
セシリアの指導の下での特訓と、シャルルとの訓練が、実を結び始めたのである。
そうなれば、刹那はガンダムマイスター。いくつもの戦場を渡り歩いた、戦いのプロフェッショナルだ。
たかが十五年の歳月しか重ねていない小娘に、引けを取る要素がない。
刹那の本領が、発揮されようとしていた。
◆
刹那「ロックオン・ストラトスのDVDが発売されるんだ・・・もしよかったら一緒に見ないか・・・?いいのか!もちろんガンダムもティエリアも一緒だ」
ISのDVDのCM風にやってみたが難しいなtk適当にやりすぎた
ISのDVDのCM風にやってみたが難しいなtk適当にやりすぎた
今度はラウラから、刹那に吶喊してくる。
直線を引くような、単純な軌道。しかし、それは恐ろしく早く、それでいて隙がない。
高速で接近しながら、ビームブレードを横に振るう。
しかし、ここは刹那の距離だ。
エクシアの武器は、残り少ない。セブンソードのうち、四つを失っている。
それ故、ラウラは攻め込んだのか。
ならば、それは見当違いだ。
ラウラのビームブレードと、刹那の‘GNソード’がぶつかり合う。
突如として出現したGNソード。その事実に、ラウラの目が見開かれる。先ほど、ラウラは刹那の武器を移動させたはずなのに。
その前提からして、間違っているのだ。遠くにやるだけでは、刹那の武器を奪えない。
今やISを構成しているのは、ELSなのである。ELSはMSと同等の速度での単独行動が可能なのだ。
刹那が手ずから拾わなくとも、武器の方からエクシアに戻ってくるのである。
その事実を、ラウラは知らなかった。知りえなかった。
故に、動揺する。太刀筋が、わずかに鈍る。
刹那が、それを見逃すはずもない。
ビームブレードと打ち合ったGNソードをそのままに、刹那は空いた左手でGNショートブレイドを抜く。
そのまま、無防備なラウラの鳩尾へ、ショートブレイドを突き立てる。
それに気づいたラウラは、地面を蹴り後方へ撤退。
体勢を立て直すべく、刹那から離れようとする。
それを、刹那は許さない。
GNショートブレイドを投擲し、自身も直進。二つの弾丸が、ラウラに迫る。
咄嗟に、ラウラは正面へAIC力場を展開。
GNショートブレイドが、慣性を失って落下する。
GNショートブレイド、だけが。
後方から、気配。
気づいても、振り返れない。
ラウラは、たった今AICを使用したばかりである。
だから、刹那は容赦しない。
今が好機とばかりに、袈裟斬り、横薙ぎ、縦斬りの三連撃を、ラウラの背に刻み込む。
ラウラは苦悶の表情を浮かべつつ、しかしされるがままではいてやらぬ、と、シュヴァルツェア・レーゲンの装甲の一部をパージ。
四本のペンデュラムが、刹那に向かう。
刹那は一時攻勢を緩め、空中へと上昇。
円を描くように動き回り、ペンデュラムから逃れようとする。
そこを、ラウラは狙う。
レールカノンのサイトを定め、刹那の進路を予測。
直撃するようにタイミングを計り、トリガーを引く――――
それが、出来ない。
背中に、実弾の乱射。
舌打ちをこぼしながらラウラが振り向けば、アサルトライフルを二丁構えたシャルルが、射撃体勢に入っていた。
彼女の相手をしていた生徒は、既に戦闘続行は不能。
刹那がラウラとやりあっている間に、シャルルは片をつけたのだ。
銃に気を引かれたラウラは、ひとまずうっとうしいシャルルを仕留めようとターゲットを切り替え、
「お前の相手は、この俺だっ!」
背後から、GNダガーの奇襲を受ける。
シールドゲージが削れる音がするが、構わずラウラはシャルルに接近。
シャルルもバックブーストで逃げ回るが、しかし、世代差が出る。
スピードにおいては、シュヴァルツェア・レーゲンの方が上だ。
AIC力場の中へ、シャルルが取り込まれ――――
迂闊だった……
五分間隔だし大丈夫だろとたかをくくっていた
本当にごめんなさい
時間を置いてまた再開します
五分間隔だし大丈夫だろとたかをくくっていた
本当にごめんなさい
時間を置いてまた再開します
「刹那!」
シャルルが、声を張り上げた。
それは、助けを求める弱気なそれではない。
ならば、これは、仕組まれた状況なのだ。
「オーバーブーストモードを使う! ティエリア!」
≪了解! GNドライヴの安全装置を解除する!≫
ティエリアの手によって、太陽炉を抑えるパーツが外される。
一時的ながらも最大出力を誇る、ガンダムエクシアの奥の手、オーバーブーストモード。
GNソードを真っ直ぐに突きつけると、エクシアの背中が‘爆ぜた’。
いや、違う。爆発したように見えたのだ。あれは、GN粒子の光。
桁外れの加速力を得たエクシアが、ラウラを襲う。
あの勢いでGNソードが突き刺されば、大破は免れまい。
ラウラはシャルルのAIC力場を解き、刹那に対して自ら攻める。
ラウラと刹那との間に、直線が結ばれた。
当然、ラウラはAICを使用し――――
ならば、>>1に宣誓しよう
私グラハム・エーカーは、フラッグを駆ってガンダムを支援すると
私グラハム・エーカーは、フラッグを駆ってガンダムを支援すると
背後から、GNソードによる一撃を受けた。
何故? ラウラが思考するが、しかし答えは出ない。
糸の切れた人形のように、シュヴァルツェア・レーゲンが落下する。
地面に墜落したそれは、アリーナを揺るがす轟音と、視界を覆う砂埃を立てた。
何故、刹那はAICの影響を受けなかったのか。
簡単な話である。
後ろ側に、回り込んだだけなのだ。
オーバーブーストモードであれば、エクシアの機動力は第四世代ガンダム――――ツインドライヴ搭載型に匹敵する。
それに、MSで養われた刹那の操縦技術が加われば、敵機のシールドを避け、弱点に攻撃をねじ込むことなど容易い。
――――だが。途中で強引に進路変更した以上、破壊力は大きく削がれた。
試合終了のアナウンスがないことからも、未だ敵機は健在であることが知れる。
(ティエリア、太陽炉は?)
≪……エクシアのGNドライヴはしばらく使えないだろう≫
(了解した。準備を頼む)
≪わかった。最中は無防備だ、警戒を≫
◆
十分だと長いなあ 七、八分なら大丈夫かな
――――私は、負けられない。負けるわけにはいかない!
「遺伝子強化試験体、C-0037。
君の新たな識別記号は、『ラウラ・ボーデヴィッヒ』だよ。
……『ラウラ・ボーデヴィッヒ』」
頭の中に、男の声が反響する。
高くもない。低くもない。くせもない。感情もない。
およそ個性と言うものを没した声が、頭の中で、ぼんやりと響く。
――――私は、負けられない。負けるわけにはいかない!
「遺伝子強化試験体、C-0037。
君の新たな識別記号は、『ラウラ・ボーデヴィッヒ』だよ。
……『ラウラ・ボーデヴィッヒ』」
頭の中に、男の声が反響する。
高くもない。低くもない。くせもない。感情もない。
およそ個性と言うものを没した声が、頭の中で、ぼんやりと響く。
尊敬させて頂きますよ、>>1
>>1は文章が上手いな
――――私はただ、戦いのために作られ、生まれ、育てられ、鍛えられた。
ラウラ・ボーデヴィッヒは、兵器であった。
――――私は優秀だった。最高レベルを維持し続けた。
ラウラ・ボーデヴィッヒは、機械であった。
――――しかしそれは、世界最強の兵器、ISの出現までだった。
ラウラ・ボーデヴィッヒは、軍人であった。
――――ただちに私にも、適合性向上のため、肉眼へのナノマシン移植手術が施された。
ラウラ・ボーデヴィッヒは、機材であった。
――――しかし私の体は適応しきれず、その結果……出来損ないの烙印を押された。
ラウラ・ボーデヴィッヒは、無用であった。
――――そんな時、あの人に出会った。
ラウラ・ボーデヴィッヒは、
人間に、なった。
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