元スレ新ジャンル「完璧な許婚」
新ジャンル覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
101 = 71 :
男「え……あ……の……」
許嫁「はい?」
男「そ、それじゃ……その……
き、気持ちち……とか……」
許嫁「気持ち?」
男「好き……とか……」
許嫁「好きとか愛情でなるのは、恋人ですよね?」
男「え……」
許嫁「わたしは『完璧な許婚』ですから」
男「――っ」
許嫁「気持ちじゃありません」
男「じゃ、なんでっ」
許嫁「お爺様に買われたんですよ?」にこり
男「あ、あ――」
許嫁「『完璧な許婚』ですから」
男「うっ。ううっ!!」
だんっ! ばたんっ! だだだだっ!
102 = 71 :
ごはん作ってたべてくるー
103 = 1 :
>>102
すごく続き気になってるので楽しみにしてます
104 :
世にも奇妙な物語みたい
105 :
幼馴染みが始めにビチグソとか言ったのもジョジョ的演出か
106 = 8 :
許嫁→男←幼なじみの人はどこいったー
107 = 1 :
>>106
お呼びですかい?
108 = 105 :
>>107
続き早く
110 = 1 :
許婚「男さん、今日はカレーが食べたいんですか?」
男「言うまえに先読みされていたとは」
許婚「なぜなら私はパーフェクトな幼馴染ですから(ビッ」
男「それ久し振りに出たな」
仔猫「みゃん」
許婚「仔猫は猫缶ですか」
男「猫語がわかるのかお前は」
許婚「なぜなら私はry」
男「もういいから」
111 :
>>101読んでて花右京メイド隊思い出した
113 = 1 :
友「それにしてもお前は羨ましいよな」
男「そうか?」
友「羨ましいだろ!!お前俺の立場だったら絶対羨ましいって言われるからな!!」
男「まあたしかに許婚も家に馴染んでるし毎日楽しいかな」
友「ははっお前なんで生きてんの?」
それでは皆さん今日はこれにて
<⌒/ヽ-、___
/<_/____/
114 = 52 :
はや!
116 :
寝るの早いよ!
乙
117 :
>>110
>許婚「なぜなら私はパーフェクトな幼馴染ですから(ビッ」
!!!!!!????
118 :
寝た……?ネタ……?
121 = 68 :
かなすぃよ
122 = 71 :
――朝
許嫁「……さん、……さん」ゆさゆさ
男「……ぅぅ? ……ん」
許嫁「男さん? 男さん」ゆさゆさ
男「んー。うん」ぼへぇ
許嫁「おはようございます、朝ですよ」にこっ
男「うん。許婚さん、ありが」ぴきっ
許嫁「?」
男「――」
許嫁「朝ごはんの支度出来ていますよ。
顔を洗ったらいらっしゃってくださいね」
男「ん……」
許嫁「今朝はキッシュですよ」くすっ
男「ん……」
123 = 71 :
――朝食
許嫁「はい、めしあがれ」
男「頂きます」
許嫁「……」
男「……」もそもそ
許嫁「コンソメいかがですか?」
男「はい……」
許嫁「お代わりよそいますね」
男「はい」
許嫁「どうぞ」
男「あの」
許嫁「はい?」
男「……なんでもない、です」
許嫁「はい」くすっ
124 = 71 :
――学校
男友「うーぃっす」ぼかっ
男「何故叩く」
男友「お前の美人許婚がねたましいからだっ」
男「そか」
男友「……」
男「……」
男友「おい」
男「ん?」
男友「どうしたんだ? 反応薄いぞ」
男「そうかな」
男友「反応じゃなくてキャラが薄いのか」
男「うん」
男友「太陽拳っ!」
男「まぶしいよ。鏡しまえよ」
男友「おまえ、だって薄いんだもん」
125 = 71 :
男「――ってなわけ」
男友「はーん。で、ショック受けてるのか」
男「うん」
男友「童貞くさっ」
男「うぐっ」
男友「だいたいなんだ、おまえちっとも損してねーじゃん」
男「好意は無いってはっきり云われたんだぞっ!?」
男友「それが普通なの。それが当たり前なのっ。
お前、道あるいてたらいきなり告白されて
そこからラブいちゃパラダイスか?
いい加減にしろよ? お前」
男「――」
男友「だいたい、お前。あれだよ。彼女いない暦=年齢
じゃんよ。許婚さんが来なかったら今でも記録続行じゃん。
許婚さんの言葉を借りれば好意無いかもしれないけど
おまえ、あんだけ美人と一つ屋根の下だぞ?
それだけでも一億円規模のラッキーだって自覚持てよ」
男「……」
126 = 19 :
ふむ
127 = 71 :
男友「大体よ」
男「……」
男友「お前、今日だって弁当持ってきてんだろ」
男「うん……」
男友「捨てちまえよ、気に入らないなら」
男「やだよっ。せっかく作ってくれたんだしっ」
男友「あー。なんか薄い上にむかつくな」
男「……」
男友「おまえな。自分のラッキーさを自覚しろ。
あと、ヘタレさも。いいか、教えてやる。
おまえはこれからは毎日ナンパ出来るんだ。
許婚さんを。一つ屋根の下はチャンス満載だ」
男「……」
男友「阿呆っ」どかっ
男「痛っ」
男友「いまので判らなかったらお前は氏ね。
氏ねじゃなく、死ねっ!!
お前、『突然一つ屋根の下』っていう男の夢を
安く見積もりすぎだっ。
その状況になった主人公の責任ってのを果たしやがれっ!」
128 = 71 :
――駅前
許嫁「あ、男さん」
男「……あ」
許嫁「お帰りなさい」
男「どうしました?」
許嫁「雨、降りましたから」にこっ
男「はい」
許嫁「傘をお持ちしましたよ」
男「そんな……」
許嫁「お買い物もありましたから」
男「すみません」
許嫁「いえいえ、お気遣いなく」にこり
男「……」
許嫁「……」
男「そうじゃなくて」
許嫁「はい?」
男「ありがとうございます。嬉しかったです」
許嫁「はい」にこり
129 = 71 :
――帰宅
男「ただいま」
許嫁「おかえりなさい」
男「一緒じゃないですか」
許嫁「そういえば、そうですね。ふふふっ」
男「おかえりなさい」
許嫁「ただいまです」にこり
ごそごそ
許嫁「雨、当たってしまいましたか?」
男「いえ、そんなに」
許嫁「傘小さかったですね」
男「大丈夫ですよ。春の雨ですから」
許嫁「お風呂沸かしますから」
男「あ、自分でやります」
許嫁「……? そうですか?」
男「はい」
許嫁「では、ゆうごはんの支度をしますね。
今日はクレソンとトマトのサラダですよ」にこり
130 :
>>130なら許婚の顔は谷亮子
132 :
>>130
こらぁぁぁぁぁ!
133 :
>>130
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ
134 :
135 = 68 :
>>134
よくやった
136 = 71 :
――お風呂の中
ざざーっ
男「ま、ね」
男「別に俺が努力して手に入れたものじゃないし」
男「棚ぼただしね……」
男「友の云う通りなんだけどさ」
ぶくぶくぶくぶく
(もちろん、友達にも恋人にもなれません)
男「なんだろ。そうじゃなくて……」
男「何でこんなに力入んないのかなぁ」
男「彼女いないのも、1人なのも、
慣れてるじゃんなぁ、俺。何でこんなに悲しいのかなぁ」
137 = 71 :
コンコンっ
許嫁「男さーん」
男「はーい」どきっ
許嫁「着替えはこちらに置きますね」
男「ありがとうございますっ」
許嫁「ごゆっくりー」
ぶくぶくぶくぶく
男「……」
男「いまのだって、友なら楽しめるんだろうなぁ」
男「ときめきイベントなんだろうな」
男「――なんか、辛いや」
138 = 71 :
――食卓
男「ご馳走様でした」
許嫁「お粗末さまでした」にこり
男「美味しかったですのに」
許嫁「はい、嬉しいです。でも、あれは挨拶ですからね」
男「はい……」
許嫁「?」
男「……部屋に戻っています」
許嫁「はい。――あ。男さん?」
男「はい?」
許嫁「ちょっとじっとしていてくださいね」
男「え?」
ふわり
許嫁「髪、まだ濡れていますよ」もふもふもふっ
男「あ、そんなの自分で」
許嫁「良いですから」もふもふもふもふっ
139 = 71 :
男「――」
許嫁「もうちょっと」もふもふ
男「――」
許嫁「はい、できましたよ」
男「あの……」かぁっ
許嫁「?」
男「ありがとう、ございます」
許嫁「はい」にこり「ああ、そうでした」
男「はい?」
許嫁「新しい綿棒を買ってきたんですよ。お耳の掃除を
して差し上げます」
男「――」
許嫁「こちらですよ、どうぞ?」
ぽむぽむ
男「……それは」
許嫁「耳掃除、苦手ですか?」
140 = 71 :
――耳掃除中
許嫁「高さ、平気ですか? 首痛くないですか?」
男「いえ、平気です……」
許嫁「はい。では、少しだけ動かないで我慢してくださいね」
男(ふともも枕、柔らかいな。――それに、いい匂い。
なのになんだろう。
嬉しいのに、悔しくて
どきどきしてるのに辛くて
なんだろ、すごく惨めな気分だ)
許嫁「……痛いですか?」
男「大丈夫です」
許嫁「痛くしないように、気をつけますからね。
……ちょっとだけ我慢してくださいね」なでなで
男(許婚さん、なんでこんなに優しい声出せるんだ?
……全然判らないよ。おかしいだろう、そんなの)
許嫁「大丈夫ですよー」なでなで
141 = 71 :
男「――」
許嫁「はい、反対です」
男「はい……」もそもそ
許嫁「髪の毛を濡らしたままだと、風邪を引きますよ?」
男「子供じゃないですから」
許嫁「そうですね」にこり
男「――」
許嫁「はい、動かないで下さいね」むぎゅっ
男「あの……」
許嫁「?」
男「……なんでもないです」
許嫁「奥のほう、かりかりしますよ?」くすっ
男「はい……」
許嫁「大丈夫ですからね」なでなで
142 = 71 :
男「ありがと」
許嫁「はい? まだですよ」
男「いや。もう、いいや」
許嫁「そうですか?」
男「うん」
許嫁「何か不手際でも……」
男「違うけど」
許嫁「ああ」ぽむり
男「はい?」
許嫁「男さん、そろそろ夜伽をご所望ですか?」にこり
男「はぁっ?」
許嫁「大丈夫ですよ。――もちろん清い身体ですが、
現代の風潮では結婚まで許さない。
というのは少数派であると理解しています。
男さんの気持ちも察せずに居心地の悪い
思いをさせてしまっていたら、すみません。
今晩にでもお伺いしますね」
男「――許婚さん」
143 :
やるのかいやっちゃうのかい
144 = 71 :
許嫁「シャワーを浴びたらすぐに支度をして向かいますから」
男「許婚さんっ」
許嫁「お任せください」
男「そうじゃなくてっ」
許嫁「私ではお気に召しませんか?」
男「――っ」
許嫁「大丈夫ですよ」なでなで
男「どうして」
許嫁「『完璧な許婚』ですから」
男「――うう」
許嫁「男さんはただ抱いていただければ。
その他の事は――私も未経験ですけれど、
お任せくださって大丈夫ですよ」にこっ
男「――っ」
許嫁「男さん?」
男「一人で寝ますっ。いいですからっ」
145 = 71 :
――布団の中
男「あははっ。あはははっ」ぽろぽろ
男「判った。判りました」
男「よーっく、判りました」ぽろっ
男「俺、好きなんだ。惚れちゃってるんだ。めろめろなんだ」
男「あんな見え透いた餌で、
恋愛なんて微塵も関係ないって宣言されている釣り針で。
そんなのが嬉しくて、
引っかかりたくてたまらないほど好きなんだ」
男「膝枕だって、耳掃除だって、嬉しかったよ。
あー。嬉しすぎですわ。女に免疫無いからな、俺っ。
だから惨めな気分だよっ。最悪だよっ」
男「優しくされた経験ないから、どんな餌でも引っかかるよっ」
男「一つ屋根の下って、毎日チャンスかもしれないけど」
男「――それって毎日毎日失恋を続けて
傷口から血が止まる暇がないって意味じゃんね」
男「それって地獄じゃんね……」
147 = 71 :
おっし、寝ますなり。おやすみなさい。
148 :
それって地獄じゃんね……
150 :
ち ょ っ と ま て
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