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元スレ新ジャンル「完璧な許婚」
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男「え……あ……の……」
許嫁「はい?」
男「そ、それじゃ……その……
き、気持ちち……とか……」
許嫁「気持ち?」
男「好き……とか……」
許嫁「好きとか愛情でなるのは、恋人ですよね?」
男「え……」
許嫁「わたしは『完璧な許婚』ですから」
男「――っ」
許嫁「気持ちじゃありません」
男「じゃ、なんでっ」
許嫁「お爺様に買われたんですよ?」にこり
男「あ、あ――」
許嫁「『完璧な許婚』ですから」
男「うっ。ううっ!!」
だんっ! ばたんっ! だだだだっ!
許嫁「はい?」
男「そ、それじゃ……その……
き、気持ちち……とか……」
許嫁「気持ち?」
男「好き……とか……」
許嫁「好きとか愛情でなるのは、恋人ですよね?」
男「え……」
許嫁「わたしは『完璧な許婚』ですから」
男「――っ」
許嫁「気持ちじゃありません」
男「じゃ、なんでっ」
許嫁「お爺様に買われたんですよ?」にこり
男「あ、あ――」
許嫁「『完璧な許婚』ですから」
男「うっ。ううっ!!」
だんっ! ばたんっ! だだだだっ!
>>102
すごく続き気になってるので楽しみにしてます
すごく続き気になってるので楽しみにしてます
>>106
お呼びですかい?
お呼びですかい?
>>107
続き早く
続き早く
>>107
つ・づ・き!つ・づ・き!
つ・づ・き!つ・づ・き!
許婚「男さん、今日はカレーが食べたいんですか?」
男「言うまえに先読みされていたとは」
許婚「なぜなら私はパーフェクトな幼馴染ですから(ビッ」
男「それ久し振りに出たな」
仔猫「みゃん」
許婚「仔猫は猫缶ですか」
男「猫語がわかるのかお前は」
許婚「なぜなら私はry」
男「もういいから」
男「言うまえに先読みされていたとは」
許婚「なぜなら私はパーフェクトな幼馴染ですから(ビッ」
男「それ久し振りに出たな」
仔猫「みゃん」
許婚「仔猫は猫缶ですか」
男「猫語がわかるのかお前は」
許婚「なぜなら私はry」
男「もういいから」
>>101読んでて花右京メイド隊思い出した
友「それにしてもお前は羨ましいよな」
男「そうか?」
友「羨ましいだろ!!お前俺の立場だったら絶対羨ましいって言われるからな!!」
男「まあたしかに許婚も家に馴染んでるし毎日楽しいかな」
友「ははっお前なんで生きてんの?」
それでは皆さん今日はこれにて
<⌒/ヽ-、___
/<_/____/
男「そうか?」
友「羨ましいだろ!!お前俺の立場だったら絶対羨ましいって言われるからな!!」
男「まあたしかに許婚も家に馴染んでるし毎日楽しいかな」
友「ははっお前なんで生きてんの?」
それでは皆さん今日はこれにて
<⌒/ヽ-、___
/<_/____/
>>113
おつ(´;ω;`)
おつ(´;ω;`)
――布団の中
男(こんなにラッキーで良いんだろうか。
なんて、俺はバカか。池沼かよっ)
(タコですよ。大きいですよっ。怖いですよっ)
男(あんな可愛くて美人な人が、俺のトコくるなんてのが
ネタだって気がつけよ、おせぇよ俺っ)
(沢山作りましたからね。召し上がれっ)
男(んな、あるわけねぇじゃんよ。おかしいじゃんよ。
それを疑いもせずに……。だから俺はゆとりなんだよ)
(好きとか愛情でなるのは、恋人ですよね?)
男「――」
(気持ちじゃありません)
男「――ですよね」
男「ですよねっ」ぎゅっ
男(こんなにラッキーで良いんだろうか。
なんて、俺はバカか。池沼かよっ)
(タコですよ。大きいですよっ。怖いですよっ)
男(あんな可愛くて美人な人が、俺のトコくるなんてのが
ネタだって気がつけよ、おせぇよ俺っ)
(沢山作りましたからね。召し上がれっ)
男(んな、あるわけねぇじゃんよ。おかしいじゃんよ。
それを疑いもせずに……。だから俺はゆとりなんだよ)
(好きとか愛情でなるのは、恋人ですよね?)
男「――」
(気持ちじゃありません)
男「――ですよね」
男「ですよねっ」ぎゅっ
――朝
許嫁「……さん、……さん」ゆさゆさ
男「……ぅぅ? ……ん」
許嫁「男さん? 男さん」ゆさゆさ
男「んー。うん」ぼへぇ
許嫁「おはようございます、朝ですよ」にこっ
男「うん。許婚さん、ありが」ぴきっ
許嫁「?」
男「――」
許嫁「朝ごはんの支度出来ていますよ。
顔を洗ったらいらっしゃってくださいね」
男「ん……」
許嫁「今朝はキッシュですよ」くすっ
男「ん……」
許嫁「……さん、……さん」ゆさゆさ
男「……ぅぅ? ……ん」
許嫁「男さん? 男さん」ゆさゆさ
男「んー。うん」ぼへぇ
許嫁「おはようございます、朝ですよ」にこっ
男「うん。許婚さん、ありが」ぴきっ
許嫁「?」
男「――」
許嫁「朝ごはんの支度出来ていますよ。
顔を洗ったらいらっしゃってくださいね」
男「ん……」
許嫁「今朝はキッシュですよ」くすっ
男「ん……」
――朝食
許嫁「はい、めしあがれ」
男「頂きます」
許嫁「……」
男「……」もそもそ
許嫁「コンソメいかがですか?」
男「はい……」
許嫁「お代わりよそいますね」
男「はい」
許嫁「どうぞ」
男「あの」
許嫁「はい?」
男「……なんでもない、です」
許嫁「はい」くすっ
許嫁「はい、めしあがれ」
男「頂きます」
許嫁「……」
男「……」もそもそ
許嫁「コンソメいかがですか?」
男「はい……」
許嫁「お代わりよそいますね」
男「はい」
許嫁「どうぞ」
男「あの」
許嫁「はい?」
男「……なんでもない、です」
許嫁「はい」くすっ
――学校
男友「うーぃっす」ぼかっ
男「何故叩く」
男友「お前の美人許婚がねたましいからだっ」
男「そか」
男友「……」
男「……」
男友「おい」
男「ん?」
男友「どうしたんだ? 反応薄いぞ」
男「そうかな」
男友「反応じゃなくてキャラが薄いのか」
男「うん」
男友「太陽拳っ!」
男「まぶしいよ。鏡しまえよ」
男友「おまえ、だって薄いんだもん」
男友「うーぃっす」ぼかっ
男「何故叩く」
男友「お前の美人許婚がねたましいからだっ」
男「そか」
男友「……」
男「……」
男友「おい」
男「ん?」
男友「どうしたんだ? 反応薄いぞ」
男「そうかな」
男友「反応じゃなくてキャラが薄いのか」
男「うん」
男友「太陽拳っ!」
男「まぶしいよ。鏡しまえよ」
男友「おまえ、だって薄いんだもん」
男「――ってなわけ」
男友「はーん。で、ショック受けてるのか」
男「うん」
男友「童貞くさっ」
男「うぐっ」
男友「だいたいなんだ、おまえちっとも損してねーじゃん」
男「好意は無いってはっきり云われたんだぞっ!?」
男友「それが普通なの。それが当たり前なのっ。
お前、道あるいてたらいきなり告白されて
そこからラブいちゃパラダイスか?
いい加減にしろよ? お前」
男「――」
男友「だいたい、お前。あれだよ。彼女いない暦=年齢
じゃんよ。許婚さんが来なかったら今でも記録続行じゃん。
許婚さんの言葉を借りれば好意無いかもしれないけど
おまえ、あんだけ美人と一つ屋根の下だぞ?
それだけでも一億円規模のラッキーだって自覚持てよ」
男「……」
男友「はーん。で、ショック受けてるのか」
男「うん」
男友「童貞くさっ」
男「うぐっ」
男友「だいたいなんだ、おまえちっとも損してねーじゃん」
男「好意は無いってはっきり云われたんだぞっ!?」
男友「それが普通なの。それが当たり前なのっ。
お前、道あるいてたらいきなり告白されて
そこからラブいちゃパラダイスか?
いい加減にしろよ? お前」
男「――」
男友「だいたい、お前。あれだよ。彼女いない暦=年齢
じゃんよ。許婚さんが来なかったら今でも記録続行じゃん。
許婚さんの言葉を借りれば好意無いかもしれないけど
おまえ、あんだけ美人と一つ屋根の下だぞ?
それだけでも一億円規模のラッキーだって自覚持てよ」
男「……」
男友「大体よ」
男「……」
男友「お前、今日だって弁当持ってきてんだろ」
男「うん……」
男友「捨てちまえよ、気に入らないなら」
男「やだよっ。せっかく作ってくれたんだしっ」
男友「あー。なんか薄い上にむかつくな」
男「……」
男友「おまえな。自分のラッキーさを自覚しろ。
あと、ヘタレさも。いいか、教えてやる。
おまえはこれからは毎日ナンパ出来るんだ。
許婚さんを。一つ屋根の下はチャンス満載だ」
男「……」
男友「阿呆っ」どかっ
男「痛っ」
男友「いまので判らなかったらお前は氏ね。
氏ねじゃなく、死ねっ!!
お前、『突然一つ屋根の下』っていう男の夢を
安く見積もりすぎだっ。
その状況になった主人公の責任ってのを果たしやがれっ!」
男「……」
男友「お前、今日だって弁当持ってきてんだろ」
男「うん……」
男友「捨てちまえよ、気に入らないなら」
男「やだよっ。せっかく作ってくれたんだしっ」
男友「あー。なんか薄い上にむかつくな」
男「……」
男友「おまえな。自分のラッキーさを自覚しろ。
あと、ヘタレさも。いいか、教えてやる。
おまえはこれからは毎日ナンパ出来るんだ。
許婚さんを。一つ屋根の下はチャンス満載だ」
男「……」
男友「阿呆っ」どかっ
男「痛っ」
男友「いまので判らなかったらお前は氏ね。
氏ねじゃなく、死ねっ!!
お前、『突然一つ屋根の下』っていう男の夢を
安く見積もりすぎだっ。
その状況になった主人公の責任ってのを果たしやがれっ!」
――駅前
許嫁「あ、男さん」
男「……あ」
許嫁「お帰りなさい」
男「どうしました?」
許嫁「雨、降りましたから」にこっ
男「はい」
許嫁「傘をお持ちしましたよ」
男「そんな……」
許嫁「お買い物もありましたから」
男「すみません」
許嫁「いえいえ、お気遣いなく」にこり
男「……」
許嫁「……」
男「そうじゃなくて」
許嫁「はい?」
男「ありがとうございます。嬉しかったです」
許嫁「はい」にこり
許嫁「あ、男さん」
男「……あ」
許嫁「お帰りなさい」
男「どうしました?」
許嫁「雨、降りましたから」にこっ
男「はい」
許嫁「傘をお持ちしましたよ」
男「そんな……」
許嫁「お買い物もありましたから」
男「すみません」
許嫁「いえいえ、お気遣いなく」にこり
男「……」
許嫁「……」
男「そうじゃなくて」
許嫁「はい?」
男「ありがとうございます。嬉しかったです」
許嫁「はい」にこり
――帰宅
男「ただいま」
許嫁「おかえりなさい」
男「一緒じゃないですか」
許嫁「そういえば、そうですね。ふふふっ」
男「おかえりなさい」
許嫁「ただいまです」にこり
ごそごそ
許嫁「雨、当たってしまいましたか?」
男「いえ、そんなに」
許嫁「傘小さかったですね」
男「大丈夫ですよ。春の雨ですから」
許嫁「お風呂沸かしますから」
男「あ、自分でやります」
許嫁「……? そうですか?」
男「はい」
許嫁「では、ゆうごはんの支度をしますね。
今日はクレソンとトマトのサラダですよ」にこり
男「ただいま」
許嫁「おかえりなさい」
男「一緒じゃないですか」
許嫁「そういえば、そうですね。ふふふっ」
男「おかえりなさい」
許嫁「ただいまです」にこり
ごそごそ
許嫁「雨、当たってしまいましたか?」
男「いえ、そんなに」
許嫁「傘小さかったですね」
男「大丈夫ですよ。春の雨ですから」
許嫁「お風呂沸かしますから」
男「あ、自分でやります」
許嫁「……? そうですか?」
男「はい」
許嫁「では、ゆうごはんの支度をしますね。
今日はクレソンとトマトのサラダですよ」にこり
>>130なら許婚の顔は谷亮子
>>130
こらぁぁぁぁぁ!
こらぁぁぁぁぁ!
>>130
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ
>>134
よくやった
よくやった
――お風呂の中
ざざーっ
男「ま、ね」
男「別に俺が努力して手に入れたものじゃないし」
男「棚ぼただしね……」
男「友の云う通りなんだけどさ」
ぶくぶくぶくぶく
(もちろん、友達にも恋人にもなれません)
男「なんだろ。そうじゃなくて……」
男「何でこんなに力入んないのかなぁ」
男「彼女いないのも、1人なのも、
慣れてるじゃんなぁ、俺。何でこんなに悲しいのかなぁ」
ざざーっ
男「ま、ね」
男「別に俺が努力して手に入れたものじゃないし」
男「棚ぼただしね……」
男「友の云う通りなんだけどさ」
ぶくぶくぶくぶく
(もちろん、友達にも恋人にもなれません)
男「なんだろ。そうじゃなくて……」
男「何でこんなに力入んないのかなぁ」
男「彼女いないのも、1人なのも、
慣れてるじゃんなぁ、俺。何でこんなに悲しいのかなぁ」
コンコンっ
許嫁「男さーん」
男「はーい」どきっ
許嫁「着替えはこちらに置きますね」
男「ありがとうございますっ」
許嫁「ごゆっくりー」
ぶくぶくぶくぶく
男「……」
男「いまのだって、友なら楽しめるんだろうなぁ」
男「ときめきイベントなんだろうな」
男「――なんか、辛いや」
許嫁「男さーん」
男「はーい」どきっ
許嫁「着替えはこちらに置きますね」
男「ありがとうございますっ」
許嫁「ごゆっくりー」
ぶくぶくぶくぶく
男「……」
男「いまのだって、友なら楽しめるんだろうなぁ」
男「ときめきイベントなんだろうな」
男「――なんか、辛いや」
――食卓
男「ご馳走様でした」
許嫁「お粗末さまでした」にこり
男「美味しかったですのに」
許嫁「はい、嬉しいです。でも、あれは挨拶ですからね」
男「はい……」
許嫁「?」
男「……部屋に戻っています」
許嫁「はい。――あ。男さん?」
男「はい?」
許嫁「ちょっとじっとしていてくださいね」
男「え?」
ふわり
許嫁「髪、まだ濡れていますよ」もふもふもふっ
男「あ、そんなの自分で」
許嫁「良いですから」もふもふもふもふっ
男「ご馳走様でした」
許嫁「お粗末さまでした」にこり
男「美味しかったですのに」
許嫁「はい、嬉しいです。でも、あれは挨拶ですからね」
男「はい……」
許嫁「?」
男「……部屋に戻っています」
許嫁「はい。――あ。男さん?」
男「はい?」
許嫁「ちょっとじっとしていてくださいね」
男「え?」
ふわり
許嫁「髪、まだ濡れていますよ」もふもふもふっ
男「あ、そんなの自分で」
許嫁「良いですから」もふもふもふもふっ
男「――」
許嫁「もうちょっと」もふもふ
男「――」
許嫁「はい、できましたよ」
男「あの……」かぁっ
許嫁「?」
男「ありがとう、ございます」
許嫁「はい」にこり「ああ、そうでした」
男「はい?」
許嫁「新しい綿棒を買ってきたんですよ。お耳の掃除を
して差し上げます」
男「――」
許嫁「こちらですよ、どうぞ?」
ぽむぽむ
男「……それは」
許嫁「耳掃除、苦手ですか?」
許嫁「もうちょっと」もふもふ
男「――」
許嫁「はい、できましたよ」
男「あの……」かぁっ
許嫁「?」
男「ありがとう、ございます」
許嫁「はい」にこり「ああ、そうでした」
男「はい?」
許嫁「新しい綿棒を買ってきたんですよ。お耳の掃除を
して差し上げます」
男「――」
許嫁「こちらですよ、どうぞ?」
ぽむぽむ
男「……それは」
許嫁「耳掃除、苦手ですか?」
――耳掃除中
許嫁「高さ、平気ですか? 首痛くないですか?」
男「いえ、平気です……」
許嫁「はい。では、少しだけ動かないで我慢してくださいね」
男(ふともも枕、柔らかいな。――それに、いい匂い。
なのになんだろう。
嬉しいのに、悔しくて
どきどきしてるのに辛くて
なんだろ、すごく惨めな気分だ)
許嫁「……痛いですか?」
男「大丈夫です」
許嫁「痛くしないように、気をつけますからね。
……ちょっとだけ我慢してくださいね」なでなで
男(許婚さん、なんでこんなに優しい声出せるんだ?
……全然判らないよ。おかしいだろう、そんなの)
許嫁「大丈夫ですよー」なでなで
許嫁「高さ、平気ですか? 首痛くないですか?」
男「いえ、平気です……」
許嫁「はい。では、少しだけ動かないで我慢してくださいね」
男(ふともも枕、柔らかいな。――それに、いい匂い。
なのになんだろう。
嬉しいのに、悔しくて
どきどきしてるのに辛くて
なんだろ、すごく惨めな気分だ)
許嫁「……痛いですか?」
男「大丈夫です」
許嫁「痛くしないように、気をつけますからね。
……ちょっとだけ我慢してくださいね」なでなで
男(許婚さん、なんでこんなに優しい声出せるんだ?
……全然判らないよ。おかしいだろう、そんなの)
許嫁「大丈夫ですよー」なでなで
男「――」
許嫁「はい、反対です」
男「はい……」もそもそ
許嫁「髪の毛を濡らしたままだと、風邪を引きますよ?」
男「子供じゃないですから」
許嫁「そうですね」にこり
男「――」
許嫁「はい、動かないで下さいね」むぎゅっ
男「あの……」
許嫁「?」
男「……なんでもないです」
許嫁「奥のほう、かりかりしますよ?」くすっ
男「はい……」
許嫁「大丈夫ですからね」なでなで
許嫁「はい、反対です」
男「はい……」もそもそ
許嫁「髪の毛を濡らしたままだと、風邪を引きますよ?」
男「子供じゃないですから」
許嫁「そうですね」にこり
男「――」
許嫁「はい、動かないで下さいね」むぎゅっ
男「あの……」
許嫁「?」
男「……なんでもないです」
許嫁「奥のほう、かりかりしますよ?」くすっ
男「はい……」
許嫁「大丈夫ですからね」なでなで
男「ありがと」
許嫁「はい? まだですよ」
男「いや。もう、いいや」
許嫁「そうですか?」
男「うん」
許嫁「何か不手際でも……」
男「違うけど」
許嫁「ああ」ぽむり
男「はい?」
許嫁「男さん、そろそろ夜伽をご所望ですか?」にこり
男「はぁっ?」
許嫁「大丈夫ですよ。――もちろん清い身体ですが、
現代の風潮では結婚まで許さない。
というのは少数派であると理解しています。
男さんの気持ちも察せずに居心地の悪い
思いをさせてしまっていたら、すみません。
今晩にでもお伺いしますね」
男「――許婚さん」
許嫁「はい? まだですよ」
男「いや。もう、いいや」
許嫁「そうですか?」
男「うん」
許嫁「何か不手際でも……」
男「違うけど」
許嫁「ああ」ぽむり
男「はい?」
許嫁「男さん、そろそろ夜伽をご所望ですか?」にこり
男「はぁっ?」
許嫁「大丈夫ですよ。――もちろん清い身体ですが、
現代の風潮では結婚まで許さない。
というのは少数派であると理解しています。
男さんの気持ちも察せずに居心地の悪い
思いをさせてしまっていたら、すみません。
今晩にでもお伺いしますね」
男「――許婚さん」
許嫁「シャワーを浴びたらすぐに支度をして向かいますから」
男「許婚さんっ」
許嫁「お任せください」
男「そうじゃなくてっ」
許嫁「私ではお気に召しませんか?」
男「――っ」
許嫁「大丈夫ですよ」なでなで
男「どうして」
許嫁「『完璧な許婚』ですから」
男「――うう」
許嫁「男さんはただ抱いていただければ。
その他の事は――私も未経験ですけれど、
お任せくださって大丈夫ですよ」にこっ
男「――っ」
許嫁「男さん?」
男「一人で寝ますっ。いいですからっ」
男「許婚さんっ」
許嫁「お任せください」
男「そうじゃなくてっ」
許嫁「私ではお気に召しませんか?」
男「――っ」
許嫁「大丈夫ですよ」なでなで
男「どうして」
許嫁「『完璧な許婚』ですから」
男「――うう」
許嫁「男さんはただ抱いていただければ。
その他の事は――私も未経験ですけれど、
お任せくださって大丈夫ですよ」にこっ
男「――っ」
許嫁「男さん?」
男「一人で寝ますっ。いいですからっ」
――布団の中
男「あははっ。あはははっ」ぽろぽろ
男「判った。判りました」
男「よーっく、判りました」ぽろっ
男「俺、好きなんだ。惚れちゃってるんだ。めろめろなんだ」
男「あんな見え透いた餌で、
恋愛なんて微塵も関係ないって宣言されている釣り針で。
そんなのが嬉しくて、
引っかかりたくてたまらないほど好きなんだ」
男「膝枕だって、耳掃除だって、嬉しかったよ。
あー。嬉しすぎですわ。女に免疫無いからな、俺っ。
だから惨めな気分だよっ。最悪だよっ」
男「優しくされた経験ないから、どんな餌でも引っかかるよっ」
男「一つ屋根の下って、毎日チャンスかもしれないけど」
男「――それって毎日毎日失恋を続けて
傷口から血が止まる暇がないって意味じゃんね」
男「それって地獄じゃんね……」
男「あははっ。あはははっ」ぽろぽろ
男「判った。判りました」
男「よーっく、判りました」ぽろっ
男「俺、好きなんだ。惚れちゃってるんだ。めろめろなんだ」
男「あんな見え透いた餌で、
恋愛なんて微塵も関係ないって宣言されている釣り針で。
そんなのが嬉しくて、
引っかかりたくてたまらないほど好きなんだ」
男「膝枕だって、耳掃除だって、嬉しかったよ。
あー。嬉しすぎですわ。女に免疫無いからな、俺っ。
だから惨めな気分だよっ。最悪だよっ」
男「優しくされた経験ないから、どんな餌でも引っかかるよっ」
男「一つ屋根の下って、毎日チャンスかもしれないけど」
男「――それって毎日毎日失恋を続けて
傷口から血が止まる暇がないって意味じゃんね」
男「それって地獄じゃんね……」
l / ヽ / ヽ \
/ / l ヽ / | \ お
| し な 間 〉 // l_ , ‐、 ∨ i l | | \ は
| ら っ に |/ l ,-、,/レ‐r、ヽ | /`K ,-、 < き
| ん て あ / | l``i { ヽヽ l | / , '/',` //`|_/ や
| ぞ も わ |> ヽl´、i '_ 。`、llィ'。´ _/ /,) /\ ろ
| | な |`/\ヽ'_i ,.,.,.⌒´)_ `_⌒ /__/l \ く
っ | く |/ / l´,.-― 、l`ー一'_冫 /l l | / っ
!!!! | \ ', / /`7-、二´、,.| /// | /
lT´ { / / ト、 |::| /// / / !!!!!
l´ ヽ、 > ー ,/ |ニ.ノ-' / / _
i``` 、/ } ',,,..' |-'´,- '´  ̄/ ヽ∧ ____
\/ ' \_ `´ノ7l´ / // ヽ l ヽ
/ ̄ |  ̄ ̄/ ノ L___/ ★ U |
/ ヽ /`ー´ /l |
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