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    元スレ新ジャンル「強がりな寂しがり屋」

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    351 = 33 :

    @女アパート
    「……」
    「後で聞くってさ」
    「……相手、してほしかったなぁ……」
    「……迷惑なのかな……」

    「……風邪薬、買って来ないと……」
    「……午後にしよう」
    「……最近、ご飯食べられなかったから、栄養が足りなかったのかな」
    「……ちょっとは食べないと……」
    「……料理、できないな……」
    「……ゼリー、確か買ってたよね、朝と昼は、これで済ませよう……」
    「……早く治さないと……」
    「……心配、かけたくない」
    「……――」
    どさ

    352 = 33 :

    @スーパーさいや
    「えっと……筍、人参、あと何だ?」
    「……バカらしいな、うん」
    「出でよ、携帯っ」
    「さすが文明の利器、インターネットで調べてやるさ」
    「……えっと……何で検索したら良いんだ……?」

    「カルパッチョ……ジェノヴェーゼ……ミネストローネ……」
    「……何語だ」

    「……スーパーは後だ、本屋行こう」

    353 = 33 :

    @本屋
    「なるほど、弱火よりも弱い火力をとろ火というのか」
    「料理ですか?」
    「おふっ!?いつの間に!!」
    「いえ、ここに先にいたのは私ですが……」
    「は?」
    「ここ最近、同じ料理ばかりなので、少し腕を磨こうかと」
    「それはすまんな」
    「いえ……和食ですか?」
    「ん?ああ、まあ……」
    「どんなものを作るつもりですか?」
    「とりあえず、まあ……何て言うか……」
    「手軽にできて、栄養があって、安くて、初心者向きの」
    「エゴイズムですね……」
    「うっせー……料理は最近教えてもらってるばかりなんだよ」
    「そうなんですか?」
    「おう……あ、これ良いな」
    「私も今度、お教えしましょうか?」
    「おう、頼むわ」
    「じゃあ、また明日な」
    「ええ」

    354 = 33 :

    @女アパート
    「電話出ないしな……寝てるのか」
    「確かこの部屋だよな、表札も合ってる……開いてるか……?」
    「って、鍵かけてねーじゃねーか……邪魔するぞ……」

    「女は……ロフトか」
    「……あ……しまった、買い物忘れた……」
    「……しゃーない、冷蔵庫借りよう……」

    「よし、一応揃ってるな」
    「でも、ほとんど賞味期限ギリギリじゃねーか……何してたんだ……」
    「台所借りるぞ」

    355 = 33 :

    @台所
    「冷やご飯は一応解凍しとくか」
    「卵に椎茸、水菜、葱、etc、etc……」
    「まず……出汁とるんだったっけ……?」
    「……スーパーより自宅の方が早いよな」
    「……開けっ放しはちっとな……鍵ないのか?」
    「……あ、これか?」

    ――ガチャン
    「ビンゴ」
    「さっさと鰹節と昆布とって来よう」
    「女は俺のために色々してくれたんだ、これくらいはしないとな」

    356 = 33 :

    @女アパート
    「――」
    「おい、女、大丈夫か?」
    「ん……あ、男……」
    「ほら、ご飯」
    「わぁ、すごい、卵雑炊?」
    「ああ」
    「でも、これ教えてないよ?」
    「ああ、驚かせようと思ってな、あらかじめ本屋で調べてきたんだ」
    「そんな……手間のかかることしなくても……」
    「いや、俺に色々してくれたんだ、これくらいできないと」
    「……ありがとう」
    「洗い物もしといたから、ゆっくり休め」
    「うん」

    357 = 33 :

    @ロフト
    「食えるか?」
    「!!だっ、駄目ぇ……」
    「は!?」
    「あまり、寄らないで……」
    「……あれ?俺、嫌われてる?」
    「そうじゃなくて……あの、汗かいてるから……」
    「ああ……悪いな」
    「……ごめんね、気分悪くしたよね……」
    「いや、全然」
    (むしろその仕草とにおいに意識しちまってムラムラしてるよ……ごちそうさま……)
    「……本当?」
    「ああ、汗のにおいっつーか、シャンプーの良いにおいだぞ」
    (洗剤とかと違って、シャンプーのにおいって女の子のにおいみたいで……うはっ、これはヤバい……)
    「男って、変態……」
    「うっせーよ、自覚はある」
    「……へーんたーい……ムラムラとか……しないでよ」
    「……ああ」
    (確信犯だろ、ごちそうさま)

    358 :

    @食後
    「じゃあ、洗い物して帰るな」
    「うん……」
    「ああ、そうだ……女、鍵だけはしっかりかけろ、物騒だろ」
    「大丈夫だよ、この辺安全だから」
    「俺みたいに入ってきてたらどうすんだ」
    「襲わないもん」
    「襲うかもしれねーだろ?」
    「襲われちゃうの?」
    「……襲いません……」
    「ねー、えへへ」
    「でも、かけとけ」
    「心配?」
    「……まあ」
    「えへへ、ありがとう、かけるよ」

    359 = 33 :

    @翌日
    「今日も女はいないのか……」
    「男さん、お隣よろしいですか?」
    「え……お、おう……」
    「今日は午後の講義、二つとも休講になったのご存知ですか?」
    「そうなのか」
    「ええ、掲示板に先ほど掲示されていました」
    「そうなのか」
    (ヤバいな、疲れて気が回らなかった……)

    女>1「あれ、乙じゃん」
    女>2「男も」
    「おはようございます」
    「おう」
    女>1「あたしらも後ろ良い?」
    女>2「この辺、以外と陰になるから色々バレないんだよねー」
    「へー」
    女>1「そういやあんたら、最近よくいるけど、デキてんの?」
    「!?」
    「ちげーよ、たまたまだよ」
    女>2「前は違う子だったのにね」
    「ん?ああ、まあ」
    女>1「え?あのネクラ?ありえないって!」
    「?」
    女>2「ちょ、ちょっと……」
    (ネクラ?……まさか女か?)

    すいません、ここで>>119 に繋がります。
    順番ミスってまじでスンマセン

    360 = 33 :

    @昼休み
    「塩ラーメンお願いします」
    「食堂にも慣れたな……」

    「今日も寄った方が良いか」
    「……今日は何を作るか」
    「今日も本屋に寄ってから行くか……」

    「お」
    「あ、男さん、こんにちは」
    「おう」
    女>1「男は食堂?」
    「まーな」
    女>2「料理した方が良いよー」
    「む、俺だって料理くらいするぞ」
    女>1「例えば?」
    「……パックンチョとか、ジャムベーコンとか、ミネストロとかな」
    女>2「すごい、ヨーロッパ的なんだ」
    「まあな」
    (ぷふっ)
    (やっべー、あれ絶対見栄張ってるのバレてんじゃん……)
    女>1「今度教えてよ」
    「え!?」
    女>2「私もー」
    「こ、今度、機会があって、時間とれて、俺の右腕の調子がよくて、晴れてたらな」
    「天気、関係ないですよ、ふふふふふっ……」

    一回切ります

    362 :

    おつ

    363 :

    そういや、逆パターンの方は無事なのか……?

    @放課後
    「さて、夕方まで時間はあるが……どうすごそう」
    「男さん、これから何か予定ありますか?」
    「いや、夕方まで何も」
    「アルバイト先で、映画の格安券をいただいたので、見に行きませんか?」
    「……何で俺なん?」
    「え?……あ、その……他女1さんも、他女2さんも、都合が悪くて……男さんを見かけたものですから」
    「ああ、そう言う……じゃあ、行こうかな」
    「はい」

    364 = 33 :

    @女アパート
    「男、出ない、な……」
    「昨日より……悪くなっちゃった、から……うつしたら、悪い、から……」
    「来なくて、良いって……言いたい、のに……」
    「……ご飯、食べられない、かな……」

    はぁ、はぁ……

    「……何か、食べないと……」
    「……ゼリーは、あと三袋か……」
    「……駄目だ、だるい……」
    「明後日から連休だから、授業に支障はあまりないけど……」
    「……早く、治して……男に会いたいな……」
    「……えへへ……何、言ってるん、だろっ――」

    ――

    365 = 33 :

    sage忘れた……

    @映画館
    「恋愛モノか」
    「ええ、面白いと知り合いから聞いております」
    「へぇー」
    「苦手ですか?」
    「さあ……多分大丈夫」
    「そうですか……」
    「いや、俺は結構守備範囲広いぜ、安心しろ」
    「……はい」

    「ヒロインが病気になる話ですよ」
    「よくある設定だな」
    (そういや、女は大丈夫なのか……?)
    (……遊んでても、大丈夫なのか……?)
    「男さん?」
    「ああ、うん……メロンソーダで良いか?」
    「そんな、私が出しますよ」
    「まあ、チケットのお礼だ、とっとけ」
    「そう、ですか……?」

    366 = 33 :

    @上映中
    (……何で女を気にしてるんだ……?)
    (多分、まともに学校で話したの、女くらいだからだよな)
    (……本当にそうか?建前じゃないのか?)
    (……)
    (そういや、この前、しばらく避けられてたよな……何でだ……?)※大学編>>142>>171辺り
    (……確か、パソコンの講師がどうとかで……)
    (意外と話す、とか言ったら、何か変わったんだよな……)
    (……今思えば、あれ……気にしてたのか……?)
    (……)
    (あ、女のご飯、最近食べてないな……)
    (んー……どうして、大学になってから知り合った俺に、わざわざ飯を……?)
    (世話好きだな……)
    (……やっぱり、すぐ女の家行こう)

    367 = 33 :

    @エントランス
    「いかがでしたか?」
    「何かよく分からなかった」
    「そうですか……これから、他の映画見てから、夕食でもどうですか?」
    「あ、悪い……何か風邪っぽいから、家で休むよ……」
    「大丈夫ですか?」
    「ああ、ひきはじめだと思う」
    「……お大事に」
    「本当に悪いな」
    「連休中に、またいかがですか?」
    「……時間、とれたらな」

    368 = 33 :

    @買い物帰り
    「今日はすき焼きうどんとやらに挑戦だ」
    「あ、しまった、昨日鍵かけろって言ったから、あいてないかもな……」
    「……電話しとくか」

    「……出ないな、とかやってるうちに、もう目の前だけどな」

    「――っと、空いてるな」
    「お邪魔するぞー……」
    「……あれ?何か様子変だな……」
    「女ー?」
    「ふー……ふー……」
    「!?女、おい!?」
    「ふー……あ、男……駄目、うつしちゃう……」
    「バカか、こんなになるまで……」
    「……ただの、風邪、心配、しすぎ……」
    「……風邪でこんなにはならない」
    「持病とか、あるのか?」
    「……昔から、たまに」
    「どうしてた?」
    「……放っておいたら、治る、から……」
    「頼む、無茶すんな……」
    「してない……」
    「あのなぁ……」

    369 = 33 :

    @女部屋
    「水分摂るか?」
    「うん……」

    がつっ←階段踏み外した

    「あっ――」
    「ほら……病院、行こう……な?」
    「……うん……保険証、財布の中……」
    「財布……学食で見た、グレーのやつだな」
    「うん……机の上……」
    「おう……」

    「……着替え、覗かないでよ」
    「分かってるって」
    「……えへへ、心配してきてくれて、ありがとうね」
    「……おう」

    370 = 33 :

    @病院
    「ストレスですね」
    「はぁ……」
    「学生さんには多いんですよ、外因性ストレスでやられちゃうのが……」
    医:ホルモンバランス云々、白血球云々、内部環境云々、etc、etc……
    「一応お薬出しておきますから、一週間様子を見ましょう」
    「はい」
    「来週また来てもらいます」
    「はい……」

    「大丈夫か?」
    「うん」
    「とりあえずだ、一回帰るぞ」
    「うん……診察料、いくらだった……?」
    「今度一括でもらう」
    「ごめんなさい……」
    「ゆっくり休もうな」
    「うん……」
    「……晩飯、材料買ってきたから、食おうな」
    「えへへ、ありがとう」

    スレタイから脱線してるのは自覚してる
    だけどやりたいことはこの後なんだ
    しばらく付き合ってください

    371 :

    一旦乙か?

    372 = 33 :

    >>371
    そう、一回切るっす
    ややこしくてすまん

    373 :

    すごく・・・・わくてかです・・・

    374 :

    ただいまです。
    今夜投下します、待たせてしまってすいませんでした。

    376 :

    気にするな

    378 = 14 :

    すまん、電源イカれたっぽかった。
    付け替えて急ピッチ、投下


    (翌日 昼休み 学食)
    「久しぶりだよね、昼が一緒なんて……」

    男友「学食が今週までだから、プリペイドカード使い切りたくてな。
       男のも払っておいてやるよ」

    「ありがとう。500円、先払いしとくよ」

    男友「別に今度おごってもらえればそれでよかったんだぞ?」

    「あ……」

    男友「まあ、いいか……」

    「要領の悪い人ですまない」

    男友「いいんじゃね?」


    男友「……女とは食わなくても大丈夫なのか?」

    「え? ……」

    男友「まー……俺も人のこと言えねーか」

    「……いつもお弁当作らせているのも、何だか悪いからね」

    (……嘘です、本当は自分が悪いのを隠しているだけです……
      男友、ごめん……俺、嘘吐きだ)

    男友「……まー、たまには良いんじゃねーか? 居すぎると冷めることもあるぜ?
       一緒に居るということは、相手の嫌なところも見るし、自分の嫌なところも見せなきゃならねーよ?」

    「……うん……」

    男友「……あー!!?」

    「え?」

    男友「丼もの、隣の列じゃねーか!!?」

    おばちゃん「鉄火丼終わりでーす」

    男友「ホァ゚ー!!?」

    (……何か、ごめん……男友……まるで声になってないよ……)

    379 = 14 :

    (中庭)
    女友「わー、とんかつだ」

    「つまむ?」

    女友「いえいえ、めっそうもない……このコロッケと交換しようよ」

    「ええ」

    女友(さーて……なにか男くんと話題の被らない話で盛り上げておかないと)

    女友「たまには中庭で食べるのもいいよねー」

    「そうね」

    女友「今度DVD借りて映画でも見ない?」

    「え、ええ……そうね」

    女友「スタジオジ○リはどう?」

    「好きよ……」

    女友「最近何か見た?」

    「隣の――とか、紅の――、耳を――くらいかな、本当についこの間見たわ」

    女友「へー……私もおと――(彼氏の話題はタブーだよね……?)うさんと、
       魔女の――とか、天空の――みたよ」

    「魔女の――は久しぶりに見てみたいわね」

    女友「そうしようよ」

    380 = 14 :

    女友「女ちゃんって、DVD借りるの?」

    「借りないわよ」

    女友「あれ……再放送やってたっけ……?」

    「やってないわね」

    女友「……?」

    「この間、男とみたのよ、借りたのも男」

    女友「ああ、なるほど」

    女友(地雷原フルアクセルノーブレーキ……あはははは、私ってばおばかさーん……)

    「……ごちそうさま」

    「……先に、教室に行ってるわね」

    女友「うん、じゃあ、放課後また会おうねー……」


    女友「…………」


    「……本当は、あんなこと言うつもりじゃなかったのかしらね……。
      ……夏休み明けには、仲直りしたいわ……できる、かしら……?」

    381 = 14 :

    (午後の講習)
    (あー……何か、罪悪感に押しつぶされそうだ……)

    (一応隣同士なのは構わないんだけど……気を使ってるのかな……)

    (俺が悪いのは分かってるんだ……)

    (……明日で終わるから、明日にでもどこかへ誘ってみるか)


    生物教師「キリが良いから一回休憩挟もうか、10分後にここな」

    「女さん、明日で講習終わりだから……よかったら、どこかへ行かない?」

    「え……あ、その……ごめんなさい、先約があって……」

    「そう、なんだ……」

    男友「男ー、遊びに来たぞー」

    「あ……じゃあ、また今度誘うよ」

    「ええ、ありがとう」


    (避けるよね……一度、俺は痛い目を見たほうが良い)


    「……避けたと思ったわよおね……タイミングが悪かったわ……」

    382 = 14 :

    (放課後)
    生物教師「男、片付け頼めるか」

    「はい。準備室ですか?」

    生物教師「そうだな。顕微鏡棚に空いてるところあるから頼んだ」

    「はい……」チラッ

    女友「女ちゃん、今日も一緒に帰れる?」

    「え……あ、もちろん……」

    「……」

    生物教師「……男、最近お前、変だぞ?」

    「あ、すいません、すぐ片付けます」

    生物教師「あー……やっぱいいや、帰って休め」

    「あ、でも――」

    男友「おーす、よってみたぜ」

    生物教師「男友、男連行していいぞ」

    「は!?」

    男友「了解です、警部! って、のってしまった……」

    383 = 14 :

    (帰路 女、女友)
    女友「女ちゃん、明日の午後、空けてるよね?」

    「ええ……」

    女友「……久々に、女ちゃんの家によってもいい?」

    「ええ、もちろん」


    「あ、女ちゃんと女友ちゃん発見」

    鞍井「ポテト食べる?」

    「今帰り?」

    「そう、しばらく工事するから教室使えないかもね」

    「そう……二人とも、今から時間空いてるかしら?」

    「恋バナかな? もちろん空いてるよ」

    鞍井「スーパーで差し入れ買って行こうか」

    女友「それはいいね」

    「あ、そうね……洗剤なくなりかけてたから、ついでに買って行こうかしら」

    384 = 14 :

    (帰路 男、男友)
    男友「男ー、明日の午後、暇なら一緒に帰らねーか?」

    「そうしようかな」

    男友「なんか最近、孤独なんだ」

    「……まあ、居すぎるとダメって、男友も行ってたから、いい機会なんじゃない?」

    男友「まあ、な……」


    男友「……なあ、何かあったろ?」

    「……まあ」

    男友「ふーん……イジメか?」

    「ちがうよ」

    男友「成績か? あ、そりゃ俺か、気にしてねーけどな」

    「男友も悪いことないと思うけどね、俺と同じくらいじゃない?」

    男友「はん、そりゃねーよ。
       言いたくねーなら詮索もやめるけど、お前、ここ最近プレッシャー受けすぎじゃね?」

    男友「ツンデレとかそんなんじゃねーけどさ、それでお前が倒れたらどうすんだ。
       それで女にも心配かけるんだぜ、分かってるか?」

    「あ」

    男友「は? 意識してねーのかよ……」

    「いや、うん……」

    385 = 14 :

    (女宅)
    「私の部屋に行ってて、何か用意するわ」

    鞍井「私、手伝う」

    「ありがとう」

    女友「じゃあ、私らは先にお邪魔してようか?」

    「さんせーい」


    「メールで読んだ通りだと、ヤバいよね?」

    女友「そうだね」

    「あーあ……ちょっと、マズったなー……」

    女友「……うん、何か、あの後何かあったらしくて、まともに話もしてなかったみたい」

    「~~~。軽率だったのは認めるけど……」

    女友「まあ、男くんに非がないといえばそうではないんだけどね」

    「……あのさ、女友ちゃん」

    女友「んう?」

    「あのさ――」

    386 = 14 :

    (台所)
    鞍井「明日で前半終わるけど、女ちゃんは何か夏休みにするの?」

    「まだ考えてないわね……」

    鞍井「ふーん……まあ、高校って自由なのか拘束されてるのかよく分からないもんね」

    「ええ」

    鞍井「……近々、近くに遊びに行こうよ」

    「え?」

    鞍井「といっても、ウィンドウショッピングとか、ケーキバイキングとか、
       本当に遊びきっちゃう気持ちでさ」

    「ケーキバイキング……って何?」

    鞍井「……それはマジ聞き?」

    387 = 14 :

    (女の部屋)
    女友「はー、なるほど」

    「軽蔑した? 見そこなった?
       当然といえば当然、それは分かってるんだけど、でも……」

    女友「見下したり見そこなったりなんてしてないよ」

    「……」

    女友「でも、だからと言って、今の問題が解決できるわけじゃないんだよね」

    「んー……」

    女友「……会わせてみるか」

    388 = 14 :

    (台所)
    「それは興味深いわね」

    鞍井「今日びケーキバイキングを知らない人間がまさかの女子高生だとは」


    「お湯沸いたわ」

    鞍井「……ときにさ、女ちゃん」

    「何?」

    鞍井「男君とはどうなの?」

    「え? あ! 台拭き……」

    鞍井「手伝うよ……で、どうなの?」

    「……男は好きよ」

    鞍井「そうじゃなくて……最近、遊んでる?」

    「どうして、急にそんなこと?」

    鞍井「そりゃ、きになるもん。
       女ちゃんって、男君の前だと活き活きしてるように見えるよ?」

    「……ちょっと、ケンカした、かしら」

    鞍井「ふーん……ケンカするほど仲が良いって?
       僻むよ? 妬むよ? そろそろ彼氏のほしい独り身の女が呪っちゃうよ?」

    「……何かごめんなさい……」

    389 = 14 :

    鞍井「まあ、悪ふざけはなしにして……
       ケンカ、って、どういうこと?」

    「……男を本当に好きなのか、とか、男が本当に私を好きなのか……
      ちょっと分からなくなって、この前、距離を置きたいって言ったのよ……」

    「……何、こんなこと話してるのかしら……」

    鞍井「ふーん……で、今は会いたいとか思わないの?」

    「……別に、大丈夫よ、これくらい……」

    鞍井「……ふだん家に居るときって、男君とはメールで話ししてるでしょ?」

    「え?」

    鞍井「最近てっきりメール来ないなー、あーあ、私寂しい、と思っている、マルかバツか」

    「え? え?」

    鞍井「マル?」

    「え、ええ、まあ……55:35でマルかしら……本当に僅差よ?」

    鞍井「(あれ、10足りなくない?)さっきからしきりにメール気にしてるもんねー」

    「!?」

    鞍井「なんちゃって探偵、鞍井がお送りしました。
       会いたいなら、仲直りしちゃえばいいと思うよ?」

    「……ええ、それは、分かってはいるのよ……」

    390 = 14 :

    「……もし、あなたが久女さんとケンカしたら……すぐに仲直りできるかしら?」

    鞍井「んー……どうだろう」

    「難しいものなのかしら?」

    鞍井「そりゃね、互いに気まずいと思うよ。
       だけど私らはケンカなんてしないよ」

    「どうして?」

    鞍井「だって、友達っていうかは弱いからフォローし合って生きてる感じだし」

    「……ドライ……」

    鞍井「……ただの、照れ隠し……気付いてほしいな……。
       でも、ケンカしたのは、納得できないからケンカしたんだよね?
       だったら、理由とか経緯くらいは知る権利、あるんじゃない?」

    「……どうして、そんなに他人に気をかけれるの?」

    鞍井「ん? んー……身近に手間のかかる方想いが一人いるから、かなぁ……」

    「そうなの?」

    鞍井「まあ……あ、そろそろ部屋行かないと、遅くなりすぎじゃない?」

    「あ! そうね、早く持っていかないと……バスケットお願いできるかしら?」

    鞍井「良いよー」

    391 = 14 :

    金曜日(翌日)
    生物教師「男、ずっと片付け頼んでわりーな」

    「いえ、優先してすることないんで」

    生物教師「男友もなー」

    男友「いえ、部下がお世話になっているもので」

    「ぶつぞ」

    男友「すまんって」

    生物教師「ほれ、二人で自販機の飲みモン買って帰れ、さんきゅーな」

    「あ、ありがとうございます」

    男友「物理の成績になればいいのに」

    生物教師「はっはっは、学生がんなこというもんじゃねー」

    男友「いてっ」

    392 = 14 :

    「男友と帰るのって、めったになかったよね」

    男友「まあな」

    「すぐに彼女作っちゃうんだもん」

    男友「いやー、もててもてて仕方ねーな」

    「……」

    男友「すまんって、他人のふりすんなって」

    「……なんで牛歩なの?」

    男友「そうか? これがマイペースだが」

    「ふーん? まあ、いいけど」

    男友「お、千円みっけ」

    「紙幣が落ちてるの初めて見たよ……届ける?」

    男友「無論、懐に――いや、悪い冗談はよさないとな。近くに交番あるし、行くか」

    「……駅寄りになるよ?」

    男友「まー、いいじゃねーか、用事でもあるのか?」

    「いや、ないよ(バイト疲れで休みたいだけだよ)」

    男友「よし、じゃあ行くか」

    393 = 14 :

    (交番)
    婦警「一年間落とし主が現われなかったら君の物になるけど――」

    男友「いや、良いっす」

    婦警「良いですか? たいてい現れないから遠慮しなくてもいいですよ?」

    男友「権利は破棄できるんですよね? お金欲しさじゃないですから構いませんよ」

    婦警「あら、そう? あなた、その制服、新分野高校のですよね?
       校長先生に連絡入れておきますね」

    男友「いやいや、いいっすよ」

    (男友も、芯はしっかりしてるんだよね……女友さんが惚れるのも分かるよ)

    ……

    男友「男、飴もらった、一個やるよ」

    「じゃあ、もらおうかな」

    男友「今の雄姿、女友にも見せてやりたいぜ」

    「うん、格好良いと思うよ」

    394 = 14 :

    男友「お、メールだ」

    「今日は多いね。メルマガ?」

    男友「んー、ちょっと違うな。
       そういや、随分と駅の方まで来ちまったな」カチカチカチ

    「そうだね」

    男友「……男、たまには喫茶店行ってみないか?」カチカチカチ

    「喫茶店?」

    男友「ああ、日頃世話になってるし、何かおごるぜ」パタン

    「……何かたくらんでる?」

    男友「いや?」

    「……小腹もすいたし、行ってみてもいいか」

    男友「さすが男、話の分かるやつだ」

    「……本当に何もないよね……?」

    男友「あっはは、騙されたと思ってついてこいよ、こんな機会二度とないかもしれないぜ?」

    「……騙される気がする……男友、待てって……」

    395 = 14 :

    (喫茶店)
    ウェイトレス「いらっしゃいませ、何名様ですか?」

    男友「知り合いが待ってるんですよ」

    「え?」

    ウェイトレス「あちらの方ですか?」

    男友「あ、はい。女友!」

    「あ、ちょ……聞いてない――」

    女友「あ、男友くん。男くんも。こっちだよー」

    「仲のよろしいことで」

    女友「んもう、余計な御世話!」

    「女友さんたちと一緒なら大丈夫か……」

    (……あれ? まさか、ね……)

    396 = 14 :

    「いらっしゃーい、男君」

    鞍井「旦那も一緒か」

    男友「悪い悪い、信号が全部赤で、踏み切にも引っかかって、向かい風がひどくて、
       落ちてた1000円札交番に届けて、クロスワード解いてたら遅くなっちまったよ」

    (どうしてガラス張りで嘘吐くかな、1000円札は本当だったけど)

    鞍井「ほらほら、旦那も早く座りなさいって」

    「は――?」

    男友「じゃあ、俺は廊下側な」


    「……」

    「……」

    「おはよう」

    「ええ」

    「……」

    「……」

    男友『何か、じれったいな』

    女友『待て (犬の絵文字)』

    男友『……ひくわー……』

    397 = 14 :

    ※席順 たのむ、ズレないでくれ;

    女友 久女 女 │
    ┌─────┐ │
    │   机 │ │窓
    └─────┘ │
    男友 男 鞍井 │

    398 = 14 :

    ズレたー!? わからんかったらレスください;
    イメぴたつかいます。


    「皆に星占いをやってあげよう」

    男友「星占い? いつもカウントダウンで見てるよ」

    「男友くんは何座?」

    男友「モナリ――」

    女友「××座だよ」

    男友「……」

    「えっと……うん、まあ……ふふふっ、がんばれー」

    男友「いえよ!?」

    「だって、ねぇ……
       ダ・ヴィンチのボケかましちゃうほど占いには興味ないみたいだもんね?」

    男友「ははっ、言いかえせねー……」


    「……」

    「……」

    399 = 14 :

    「男君はいつ生まれ?」

    「……9月生まれのおとめ座だよ」

    「!」

    「へー……えー、おとめ座なんだ」

    「良いじゃないか、おとめ座を選んで生まれたわけじゃないんだから」

    「はいはい、照れない照れない。えっと……うわ、えー……」

    「……」

    「ふう、さて、女さんは?」

    「あ、俺のは?」

    「後回し後回し。女さんは何月生まれ?」

    「……9月生まれ、おとめ座よ」

    「おとめ座おとめ座、っと……って、同じ月なんだ!?」

    「……久女さん、前にも同じこと聞いて、同じ答えを――」

    「同じおとめ座がそろったところで、結果発表ー!」

    400 = 14 :

    「『夏休みはとてもいい日が過ごせそう』だってさ」

    「そうなんだ」

    「充実してて、いいんじゃない?」

    「んじゃ、引き続き、相性占いをしてみたいと思います!」

    「く、久女さん……」

    「相性占いはいいよ……」

    「良いって良いって、当たるもホッケ、当たらぬもホッケって言うでしょ?」

    一同(何で魚だ)

    「えっと、『お互いに言いたいことを言えず、すれ違いでケンカしてしまうかも。
       お互いに相手のためだと思って、逆に失敗してないですか?』」

    「な!?」

    「それで、『それでも二人は互いに相手をよく見て思い遣れるので、すぐに仲直り。
       二人とも、手をつないで帰っちゃえ☆』だって」

    「!?」

    男友「おー、スゲーな、最近の占いは」

    女友(相性占いのくだりから全部アドリブなのにね)


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