欲しい！欲しいよ！！

メ「私の為の物だから野菜クズを使っているんだぞ？ 主人に普段そんな粗末な物を食べさせているわけではないぞ？」
男「……誰に言ってるんですか？」

メ「私の部屋？」
男「そう言えば、見たこと無いなって思いまして」
メ「使用人のものといえど、私室を覗こうと言うのはあまり感心出来た物ではないな」
男「う、それはそうですね……といいつつひょい」
メ「あ、こら！」
男「何もない部屋ですねえ……備え付けの家具以外は、一輪挿しに、家族の写真に……」
メ「……」
男「くまのぬいぐるみ？」
メ「フランツ君だ」
男「……」
メ「……」
男「……」
メ「なにか？」

それは反則だ

男「…………」
メ「御主人様…お部屋のお掃除をするので他の場所に移っていただけますか？」
男「あ…うんわかった」
メ「ありがとうございます」
・
・
・
メ「お待たせして申し訳ありません。お部屋のお掃除が終わりました…どうぞ」
男「ありがとう」
メ「いえ」
男「うーん…綺麗になったね…」
メ「綺麗？」
男「え？掃除でしょ？掃除機かけたりしたんじゃないの？」
メ「いえ？…私は本棚の裏のゴミを掃除しただけです」
男「…本棚の…裏…？」
メ「なかなか巧妙に隠されておりましたので探すに苦労しましたが…なんとか掃除出来ました」
男「…それって私の…」
メ「はい。俗に言うエロ本です」
男「…な、なんてことを…」
メ「よろしいですか？御主人様…あのようなものが部屋に置いてあれば御主人様…ひいてはこの家の品位を汚します。まして巨乳など…」
男「……うぅ…私の…」
メ「…御主人様があのようなものを…私の立場がありません。…女性の魅力は胸の大きさだけではありません。今後はこのようなことのないようお願いいたします…では失礼します」
男「…………男の浪漫が……メイドさんの鬼…」
メ「私の胸が…なにか？」
男「ぇあ？べ、別に……胸？」
メ「…なにか？」
男「い、いえ…」
メ「…………」

メ「……さて……」
男「あ……これは……」
メ「使用人としては、ここは見て見ぬふりをするべきか、きちんと叱るべきか」
男「……すみません」
メ「さっさと寝ろ。明日寝坊しても知らんぞ」

メ「起きろ。朝だぞ」
男「うう……あと5分……」
メ「朝食はベッドで食べられるように準備した。特別に苦いコーヒーも付けてやったからとっとと目を覚ませ」

とっくりとっくり

メ「すまない、一つ頼みがあるのだが」
男「ああはい、なんでしょう」
メ「一度行ってみたいレストランがあるのだが、少々敷居が高くてな」
男「それくらいなら、いくらでも」
メ「すまないな、支払いはこちらで持つ」
男「いえいえ、いつもお世話になっているお礼です。奢らせて頂きますよ」

メ「ふむ、なかなかの店構えだ」
男「うーん、少々緊張しますねえ」
メ「なぜだ？ これより格上のレストランも利用しているだろう」
男「いやあ、いつもはこんな美人をエスコートしていませんから」
メ「使用人を褒めても無意味だぞ」

男「……」
メ「どうした？ 食べないのか？ 評判通り、いい味を出しているぞ」
男「ああ、いえ……マナーもきちんとしているなあ、と思いまして」
メ「主人に恥をかかせるわけにもいくまい。当然の配慮だ」
男「はあ……(なんでじゃあいつもは……)」
メ「なにか？」
男「なんでも」

男「…ふぁ…よく寝たなぁ…」
メ「御主人様、おはようございます」
男「おはようメイドさん」
メ「お食事が出来ております。お早めにお越しください」
男「…あ！今日は友との約束が…！メイドさん！私、今日は朝ご飯いらないよ！時間が…」
メ「…いまなんとおっしゃいました？」
男「え？…朝ご飯はいらない？」
メ「御主人様…朝ご飯を抜くなどあってはなりません。毎日の規則正しい生活は朝ご飯からはじまるのです」
男「…でも…友との約束が…」
メ「約束も大事ですが、私の作った朝ご飯を御主人様に食べていただくことの方が重要です。友様には私から遅れるとのご連絡を入れましょう」
男「…いまからなら間に合うんだけどなぁ…」
メ「遅れると言ってもほんの３０分ほどです。…ではお待ちしております」
男「…………でもなぁ…やっぱり…メイドさんには悪いけど…」
メ「私が…なにか？」
男「ぇあ！？べ、別に？」
メ「…冷めないうちにおこしください」
男「……はい…」
メ「…………」
男「あの…私…着替えたいんだけど…」
メ「…失礼しました」
男「…………」

友「で、お前がすげえ貴婦人のお供をしてレストランに現れたって噂で持ちきりだぞ」
男「あはは……はあ」
友「誰なんだよ、とうとう逆玉か？」
男「メイドさんだよ」
友「え？ いやだって、どう見てもお前の方が下って感じだって……ああ、まあなあ……」
男「まあねえ……」
友「……」
男「……」
メ「紅茶を淹れてきたぞ……なにか？」
友・男「いえなんでも」

友「どうやって、デートにこぎ着けたんだ？」
男「そんなんじゃないんだよ、あっちからお願いされたんでエスコートしただけで」
友「むう、まさかそんな高等テクニックをお前が使うとは……」
男「ないない……ないと思うよ？」
メ「夕食の支度が出来たが…… 私の顔に何かついているか？」

男「……！ これは」
友「あの店の名物料理、だな」
男「そういや食べてたなあ」
友「しかもこれ……」
男「あの店よりも数段おいしいねえ」
友「あの店のシェフがこれ食ったら泣くぞ」
男「だね……」
メ「なにか？」

どんうぉーりー　どんうぉーりー

オーケーオーケー、続きを要求する

男「はい、メリークリスマス」
メ「なんだこれは？」
男「クリスマスプレゼントですよ、いつもお世話になっている感謝を込めて」
メ「メイドとして当然の仕事をしているだけだといつも言っているだろう」
男「それでもお礼をしたい気持ちに変わりないですから。
　まずはメイドさんにヘアピン。
　何にしようか迷ったのですが、これなら仕事の邪魔にもなりませんし」
メ「む。ありがたく使わせて貰う」
男「それから、フランツ君に蝶ネクタイ」
メ「む。彼も喜ぶだろう」

男「わあ、豪勢なディナーですねえ」
メ「こちらも一年の感謝を込めて、な。身一つだけに、この程度しかできないが」
男「いえ、何より嬉しいですよ」
友「だよな！ メイドさんの料理うまいし」
男「って、いつの間に！」
友「はっはっは、気にするな。
　……はい、メイドさん、俺からも指輪のプレゼント」
メ「……む」
友「あれ？反応がさっきと違いますよ？」
男「……君ねえ……水仕事じゃ指輪は邪魔でしょ」
友「しまったあああ！」
メ「まあ有り難く飾っておいてやろう」
友「うう……」


男「久しぶりに賑やかなクリスマスだった……と、
　ベッドサイドのこれは肩掛けに膝掛け？ 手編みだな……
　有り難く使わせて貰いますよ」

メ「…御主人様、友様がいらしたようです」
男「…え？今行くよ」
・
・
・
男「友…遅れてごめん…」
友「…いやいや気にしてないよ！…おはようメイドさん！…相変わらずお美しい」
メ「…………」
男「…メイドさん？」
メ「…これは申し訳ありません。友様おはようございます。休日の…それもこんな朝早くからご苦労様です。ほんとうに」
友「…なんか刺が…」
メ「いえ普通です」
男「…うん、メイドさんは普段からこんな感じでしょ？」
メ「…はい…では失礼します」
友「…そうか？なーんか…」
メ「…………」
友「…何て言うか…不機嫌？」
男「え？メイドさん機嫌悪いの？」
友「っぽい気が…」
メ「…なにか？」
友「い、いや？別に…メイドさんが綺麗だなぁって…なぁ？」
男「え？あ、うん…今日も綺麗だなぁって…」
メ「…それは…ありがとうございます…ふふ…」
男・友「！？」
メ「…失礼します」
友「メイドさんが笑ったの初めてみた…」
男「わ、私は二ヶ月ぶりくらい…」

支援

男「そう言えばメイドさんが笑っているところを見た覚えがありませんね」
メ「なんだいきなり」
男「笑ってみて貰えますか？」
メ「別に構わないが……こうか？」
男「すみませんごめんなさい生きててもうしわけありません」
メ「……大丈夫か？」
男「いえ、なぜか唐突に全人格をばっさり否定された気がしまして」

wktk支援！

>>1が消えないことを祈る

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　￣（_,ノ ￣￣￣ヽ､_ノ￣￣ 　　　　;;;*;;;〇;ゞ;*::;;;;;*ゞ;*::o,　〇;;; ＊
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : : : :　llllllll　: : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　田田田

メ「……何をやっている。書斎の引き出しを全部引っかき回して……」
男「すみません、友に借りていたしおりがどこかに行ってしまって。確かにこの辺に置いたはずなんですが……」
メ「あれなら書庫の一番奥の書庫の最上段、左から4冊目の年次資料に挟まっていたぞ」
男「よくわかりますね……」
メ「昨晩しまったときに挟んでいただろうが。ほら、とっとと取りに行け」

男「やあ、ありましたよ。助かりました。友のやつ、あれでなかなかうるさくて……
　あれ？
　さっきちらかした引き出しが綺麗に……うわ、中まできっちり整頓されてる」

男「書庫の中も全部覚えているんですか？」
メ「当たり前だ」
男「えっと、じゃあ去年の四季報」
メ「手前の書架、中段左から13冊」
男「紳士録」
メ「真ん中の書架、最上段一番左」
友「男のエロ本」
メ「寝室のサイドボード」
男「って、うわああ！」
友「サイドボードって……隠してないのか？」
メ「普通に並んでいるな」
男「昔、そういうのを見つけ出すのだけに血道を上げるメイドさんがいたのでねえ」
友「なんだつまらん」

男「メイドさん、ただいま」
メ「御主人様…おかえりなさいませ。ずいぶん遅かったですね」
男「うん、盛り上がっちゃってね。…はい、これお土産」
メ「…これはギョーザですか？」
男「うん、私はもう食べてきちゃったけど…」
メ「…お食事はお済みということですか？」
男「ん？うん、そう」
メ「そうですか…」
男「メイドさん…どうしたの？」
メ「…いえ、外食なされるとは知らなかったので二人分作ってしまいました」
男「…あ！ご、ごめんね…」
メ「困りますので今後は事前に電話をお願いします。知らなくてはまた無駄に作ってしまいます」
男「…ご、ごめん…約束するよ…」
メ「お願いします…では失礼します」
男「…こんな時間まで待っててくれたんだ…」
メ「…どうしました？」
男「いや…ありがとうね」
メ「…私はメイドです。メイドは御主人様に使えるのが仕事です。お気になさらずともけっこうです」
男「…うん」
メ「はい…今度こそ失礼します」
男「……………いくらなんでも夜中の２時までは勤務時間じゃないと思うけど…」
メ「…なにか？」
男「…行ったんじゃなかったの…？」
メ「あ！そうでしたね。おやすみなさいませ…」
男「…おやすみ」

友「でもそういうのってメイドさん的にはどうなの？」
メ「散らかっていれば当然片づけるが？」
友「いや、そうでなく。……なんかこう『やらしー』とかさ」
メ「男として当然の生理現象だ。特につき合っている女性もいないようだし、仕方なかろう。
　むしろ興味がない方が問題ではないか？」
友「はあ、さいで」
男「ﾓｳﾔﾒﾃ…」
友「メイドさんはいないの？ 特定の異性」
メ「プライバシーを詮索するのは失礼と思わないのか？」
友「そこを押して……一応おつきあいを申し込んでいる身としては気になるわけで」
メ「ふむ……まあいないな」
友「え、そうなの？」
メ「今はメイドの仕事で充実しているからな。恋愛沙汰にまで手が回らん」
友「ふーん……」
男「？」
メ「なにか？」
友「いえなにもー」

>>1
男とメイドさんが結婚するまでは居てくださいね

男「嵐ですね……」
メ「もう少し窓から離れていろ。万が一でもガラスが割れると危険だ」

男「あっ、電気が消えました」
メ「停電のようだな。少し見回ってくるか……手を離してくれないか？」
男「すみません……ついて行っていいですか？」
メ「まったく……子供のような……ここでおとなしくしている方が安全だろうが」
男「あの、なにを？」
メ「エプロンを渡しておく。これでも抱えておとなしくしていろ。少しは落ち着くだろう」

>>75
え？ 結婚するの？

>>77
そらそうだろ…

なんとなくカオヘのアイスバー女で再生される

脳内イメージはシグナムさんだな

>>78

娘「メイドー、遊べー」
メ「洗濯の邪魔をするな。手が空いたら遊んでやるから、宿題を片づけておけ」
男「メイドさん、例の件の資料だけど……」
メ「不足分は明日友が持ってくると連絡があったぞ」
妻「…これじゃ誰がお母さんで奥様だかわかんないや」

みたいな、「家の主(ぬし)」化しているイメージだった

偉そうなメイド妻

>>81
ならん、それはならんぞ

友「さーて、今日もメイドさんのおいしい手料理をいただきに参りますかー」
男「君のとこのコックがいい加減泣くんじゃないか？」
友「だって、おいしいんだもーん」
男「とはいえ、今日はメイドさん休みだけど」
友「なに？ 前聞いたときは休みなんてないと……」
男「親戚が来るとかでどうしても外せないんだと」
友「ふーん……て、あれ、メイドさんじゃね？」
男「あ、ほんとだ。誰かと一緒だな」
友「よし、ついて行こう」
男「あ、おい、ちょっと」

ギョギョギョー！！

ｋｔｋｒ

微エロも欲しかったりするけど我慢しようと思います

>>87
夜はコレカラ

wktk

メ「やれやれ、はるばるド田舎からご足労ご苦労様だな」
？「いっぱしの口をきくようになったじゃないか。いったい誰に似たのかねえ」
メ「母の躾が良かったからな。お褒め頂いたとあらば、母も喜ぶだろう」
？「ふむ、是非ともそのお母上の顔が見たいものだねえ」
メ「見てどうする」
？「柄の悪い娘を持った苦労をお互い慰め合うのさ」

友「なんというか……どえらく険悪な空気がだな……」
男「半径3mに誰も近寄ってないな……」
友「止めないとやばそうだが……命は惜しいな……って、おい、男！」

男「や、やは、メイドさん。き、奇遇ですね」
メ「ああ、すまない。身内の恥をさらしてしまったようだ」
男「えっと……ご親戚の方？」
？「はい、私メイドの母でございます」
メ「……ということだ」
男「お、お母様？」
メ母「はい。そちらは？」
メ「今私が勤めている家の主人だ」
メ母「これはこれは、不調法者の娘が大変お世話になりまして」
男「いえいえこちらこそ……ﾏｼﾞｽｶ」
メ「なにか？」

>>87-88
オマエラ……

とりあえず、結婚ENDは正直想定外なので今晩は無理ぽ…
明日会社で引き直すぜ

>>91
結婚ENDはともかくとして楽しみに待ってるぜ

結婚エンドに行くとメイドっぽさが無くなるんだよなぁ………
まぁ書き手の自由だから何とも言えんが

これは良スレ

>>93
だよなー
結婚しないからこその話もあると思うんだよ。

今晩は完徹の予定なので深夜早朝の保守は任せろ。

>>95
なんて頼もしい！

結婚したらメイドから専業主婦に進化します

メ母「いえ娘と来たらこんな性格でしょう、まともな勤めが出来るか不安でしてね。
　ちょうど知人を訪ねる用が出来たものですから、ついでに顔でも見ていこうかと」
メ「3年もほったらかしにしておいてよく言う」
メ母「何か言ったかい？」
メ「いや何も」
メ母「でもこんな立派な方がご主人様だなんて良かったですよ、本当に。
　……で、結婚はいつのご予定？」
男「ぶふぉっ！…… い、いえ、私たちはそういう関係ではなくてですね」
メ「まったくだ。使用人が主人とそういう仲になるなど、はしたない」
メ母「あら。時代も変わったんだし、はしたないと言うほどでもないでしょ？
　二人とも若いんだし、一つ屋根の下で暮らしていれば間違いの一つや二つ……」
男「い、いえあの」
メ「しつこい。大体『間違い』という時点で私にはあり得ないだろうが」
メ母「いいんですよ、男さん。 どうせほっといたら一生縁がないような娘ですから。 ぱぱっと襲っちゃって」
男「さ、さすがに合意もなくと言うのはその、ねえ…？」
メ「なにか？」
男「ﾅﾝﾃﾞﾓﾅｲﾃﾞｽ……」

男「嵐のような人だった……」
メ「すまない、すっかり迷惑をかけたようだ。だが、あれでも女手一つで私を育ててくれたのだ」
男「そうだったんですか。いや、いいお母さんじゃないですか」

友「そして、すっかり置き去りにされてる俺であったよ……寒いぜ……」

バッファロータスク！！