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元スレ武内P「起きたらひどい事になっていました」
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美嘉「は? アンタ、何言ってんの?」
凛「寂しさが限界って、意味わからないんだけど」
ちひろ「あの……どういう事でしょうか?」
武内P「千川さん、お願いがあるのですが」
ちひろ「? はい、何ですか?」
武内P「こう、頭を抱きしめていただけませんか」
ちひろ「!?」
美嘉・凛「!?」
凛「寂しさが限界って、意味わからないんだけど」
ちひろ「あの……どういう事でしょうか?」
武内P「千川さん、お願いがあるのですが」
ちひろ「? はい、何ですか?」
武内P「こう、頭を抱きしめていただけませんか」
ちひろ「!?」
美嘉・凛「!?」
ちひろ「なっ、何言ってるんですか!?」
武内P「30分程度で、大丈夫だと思いますので……」
ちひろ「あの、一体どうしちゃったんですか……?」
武内P「寂しさが限界に――」
武内P「――ああ……うあああ……!」ブルブル
ちひろ「!!?」
美嘉・凛「!!?」
武内P「30分程度で、大丈夫だと思いますので……」
ちひろ「あの、一体どうしちゃったんですか……?」
武内P「寂しさが限界に――」
武内P「――ああ……うあああ……!」ブルブル
ちひろ「!!?」
美嘉・凛「!!?」
武内P「さ、寂しい……寂しくて、たまらない……!」ブルブル
ちひろ「ぷっ、プロデューサーさん!? 凄く震えてますよ!?」
武内P「お願いします……! お願いします、千川さん……!」ブルブル
ちひろ「そっ、そんな事言われても……」
武内P「ひぅ……うぅっ……! 寂しくてたまらない……!」ブルブル
ちひろ「あ……ううっ……!?」
美嘉・凛「……」
ちひろ「ぷっ、プロデューサーさん!? 凄く震えてますよ!?」
武内P「お願いします……! お願いします、千川さん……!」ブルブル
ちひろ「そっ、そんな事言われても……」
武内P「ひぅ……うぅっ……! 寂しくてたまらない……!」ブルブル
ちひろ「あ……ううっ……!?」
美嘉・凛「……」
武内P「ああ……! もう……!」ブルブル
ちひろ「……っ! もう!」
ぎゅっ
ちひろ「こっ、これで良いんですか!?///」
武内P「……ありがとうございます……あぁ、寂しさが消えていく……」
ちひろ「そ、そうですか……///」
美嘉・凛「……」
ちひろ「……っ! もう!」
ぎゅっ
ちひろ「こっ、これで良いんですか!?///」
武内P「……ありがとうございます……あぁ、寂しさが消えていく……」
ちひろ「そ、そうですか……///」
美嘉・凛「……」
武内P「……ありがとうございます、千川さん」
ちひろ「っ、はい! もう終わりです!」
パッ!
武内P「!?」
ちひろ「プロデューサーさん、寂しさが限界って――」
武内P「あっあっあっあっ!」オブオブ
ちひろ「――まっ、まだだったんですか!?」
美嘉・凛「……」
ちひろ「っ、はい! もう終わりです!」
パッ!
武内P「!?」
ちひろ「プロデューサーさん、寂しさが限界って――」
武内P「あっあっあっあっ!」オブオブ
ちひろ「――まっ、まだだったんですか!?」
美嘉・凛「……」
武内P「あっあっあっあっ」オブオブ
ちひろ「す、すみません! 急に離れて!」
ぎゅっ
武内P「……いえ」
ぎゅううっ!
ちひろ「……」
ちひろ「……」キュウンッ!
美嘉「アタシ、今のちひろさんの気持ちがわかった」
凛「うん。明らかに母性本能を刺激されたよね」
ちひろ「す、すみません! 急に離れて!」
ぎゅっ
武内P「……いえ」
ぎゅううっ!
ちひろ「……」
ちひろ「……」キュウンッ!
美嘉「アタシ、今のちひろさんの気持ちがわかった」
凛「うん。明らかに母性本能を刺激されたよね」
武内P「……申し訳、ありません」
ぎゅううっ!
ちひろ「だ、大丈夫ですよ。もう、急に離れませんから!」
武内P「……はい」
ぎゅっ
ちひろ「……」キュウンッ!
ぎゅうっ!
美嘉「ちひろさんの抱きしめる力、強くなった」
凛「あんなに不安そうな顔されたら、仕方ないかな」
ぎゅううっ!
ちひろ「だ、大丈夫ですよ。もう、急に離れませんから!」
武内P「……はい」
ぎゅっ
ちひろ「……」キュウンッ!
ぎゅうっ!
美嘉「ちひろさんの抱きしめる力、強くなった」
凛「あんなに不安そうな顔されたら、仕方ないかな」
武内P「皆さんに、不甲斐ない所をお見せしてしまいました……」
ちひろ「……良いんですよ、プロデューサーさん」
武内P「……千川さん?」
ちひろ「プロデューサーさん、いつも頑張ってますから」
なでなで…
武内P「……そう、でしょうか」
ちひろ「だから、たまには誰かに甘えても良いんです」
なでなで…
美嘉「頭! 頭を撫でだした! ねえ、凛!?」
凛「見ればわかるから! 落ち着いて美嘉んあああああ!」
美嘉「凛!? 落ち着いて、凛!?」
ちひろ「……良いんですよ、プロデューサーさん」
武内P「……千川さん?」
ちひろ「プロデューサーさん、いつも頑張ってますから」
なでなで…
武内P「……そう、でしょうか」
ちひろ「だから、たまには誰かに甘えても良いんです」
なでなで…
美嘉「頭! 頭を撫でだした! ねえ、凛!?」
凛「見ればわかるから! 落ち着いて美嘉んあああああ!」
美嘉「凛!? 落ち着いて、凛!?」
武内P「情けない話ですが……とても、落ち着きます」
ちひろ「うふふっ、そうですか?」
なでなで…
武内P「はい、とても」
ちひろ「……」キュウンッ!
なでなで…
凛「知ってる? 朝顔の種って、食べちゃいけないんだよ」
美嘉「初めて聞いたケド……なんで、急にその話を?」
凛「食べたら幻覚を見ると言う朝顔の種が、ここに」
美嘉「ヤバーイ★」
ちひろ「うふふっ、そうですか?」
なでなで…
武内P「はい、とても」
ちひろ「……」キュウンッ!
なでなで…
凛「知ってる? 朝顔の種って、食べちゃいけないんだよ」
美嘉「初めて聞いたケド……なんで、急にその話を?」
凛「食べたら幻覚を見ると言う朝顔の種が、ここに」
美嘉「ヤバーイ★」
凛「ちひろさん、喉、渇いてない?」
ちひろ「いつも頑張ってて偉いですよー」
なでなで…
武内P「……心が、洗われるようです」ホッコリ
ちひろ「私が、ついてますからねー」
なでなで…
武内P「……私は、此処に居ても良いのですね」ホッコリ
美嘉「聞いちゃいないね」
凛「……引き剥がすのは無理、かな」
ちひろ「いつも頑張ってて偉いですよー」
なでなで…
武内P「……心が、洗われるようです」ホッコリ
ちひろ「私が、ついてますからねー」
なでなで…
武内P「……私は、此処に居ても良いのですね」ホッコリ
美嘉「聞いちゃいないね」
凛「……引き剥がすのは無理、かな」
美嘉「こうなったら、アタシ達も――」
凛「――行くよ。蒼い風が、駆け抜けるように」
ぎゅっ!
武内P「!?」
ちひろ「凛ちゃん、美嘉ちゃん!?」
美嘉「べっ、別に? いつもお世話になってるお礼っていうか?」
凛「うん。ちひろさんだけに面倒をかけるのは、良くないかなって」
武内P「うわあああああっ!?」ブルブル!
ちひろ・凛・美嘉「!?」
凛「――行くよ。蒼い風が、駆け抜けるように」
ぎゅっ!
武内P「!?」
ちひろ「凛ちゃん、美嘉ちゃん!?」
美嘉「べっ、別に? いつもお世話になってるお礼っていうか?」
凛「うん。ちひろさんだけに面倒をかけるのは、良くないかなって」
武内P「うわあああああっ!?」ブルブル!
ちひろ・凛・美嘉「!?」
ちひろ「プロデューサーさん!? どうしたんですか!?」
美嘉「えっ、なんでアタシ達が抱きしめたら!?」
凛「ちょっと、どういう事!? 説明して!」
武内P「ああああ! うわあああ!」ブルブル!
ちひろ「っ! ウチの子に触らないで!」
ぐいっ!
美嘉・凛「!?」
ちひろ「もう大丈夫ですよー、怖いお姉ちゃん達は居ないですよ―」
なでなで…
武内P「はい……ありがとう、ございます」
ちひろ「……」キュウウンッ
美嘉・凛「……」
美嘉「えっ、なんでアタシ達が抱きしめたら!?」
凛「ちょっと、どういう事!? 説明して!」
武内P「ああああ! うわあああ!」ブルブル!
ちひろ「っ! ウチの子に触らないで!」
ぐいっ!
美嘉・凛「!?」
ちひろ「もう大丈夫ですよー、怖いお姉ちゃん達は居ないですよ―」
なでなで…
武内P「はい……ありがとう、ございます」
ちひろ「……」キュウウンッ
美嘉・凛「……」
美嘉「……ねえ、なんでアタシ達じゃ駄目なの?」
凛「美嘉が抱きしめたら、急に騒ぎ出した……?」
美嘉「は?」
凛「そういう怖い所が駄目だったんじゃない?」
美嘉「……怖かったのは凛の方じゃない?」
凛「あ?」
ちひろ「私がついてますから、安心してくださいねー」ニッコリ
なでなで…
武内P「……良い、笑顔です」ホッコリ
ちひろ「……」キュキュウンッ!
美嘉・凛「……」
凛「美嘉が抱きしめたら、急に騒ぎ出した……?」
美嘉「は?」
凛「そういう怖い所が駄目だったんじゃない?」
美嘉「……怖かったのは凛の方じゃない?」
凛「あ?」
ちひろ「私がついてますから、安心してくださいねー」ニッコリ
なでなで…
武内P「……良い、笑顔です」ホッコリ
ちひろ「……」キュキュウンッ!
美嘉・凛「……」
ちひろ「良い子良い子~」
なでなで…
武内P「あの……先程の、ウチの子、というのは……」
ちひろ「あっ……もしかして、嫌でしたか?」
なでなで…
武内P「いえ……悪くないものだと、そう、思いました」
ちひろ「……」キュキュキュウウンッ!
美嘉・凛「……」
なでなで…
武内P「あの……先程の、ウチの子、というのは……」
ちひろ「あっ……もしかして、嫌でしたか?」
なでなで…
武内P「いえ……悪くないものだと、そう、思いました」
ちひろ「……」キュキュキュウウンッ!
美嘉・凛「……」
武内P「――ありがとうございます。寂しさが、落ち着きました」
ちひろ「……」
なでなで…
武内P「あの、千川さん? もう、大丈夫ですので……」
ちひろ「そう、ですか? 本当に?」
なでなで…
武内P「はい。ご迷惑をおかけしました」
ちひろ「……」
美嘉・凛「……」
ちひろ「……」
なでなで…
武内P「あの、千川さん? もう、大丈夫ですので……」
ちひろ「そう、ですか? 本当に?」
なでなで…
武内P「はい。ご迷惑をおかけしました」
ちひろ「……」
美嘉・凛「……」
ちひろ「……」
なでなで…
武内P「……」
ぐいっ!
ちひろ「あっ……」ションボリ
武内P「……申し訳ありません、これ以上は」
ちひろ「そう……ですよね」ションボリ
武内P「ですが……また、お願いするかもしれません」
ちひろ「! も、もうっ! プロデューサーさんはしょうがないですね!」パアッ
美嘉・凛「……」
なでなで…
武内P「……」
ぐいっ!
ちひろ「あっ……」ションボリ
武内P「……申し訳ありません、これ以上は」
ちひろ「そう……ですよね」ションボリ
武内P「ですが……また、お願いするかもしれません」
ちひろ「! も、もうっ! プロデューサーさんはしょうがないですね!」パアッ
美嘉・凛「……」
武内P「申し訳ありません、お二人にも――」
美嘉・凛「ねえ」
武内P「? はい、何でしょうか?」
美嘉「アタシ達の――」
凛「――どっちが怖かったの?」
武内P「……すみません、寂しさが限界だったので、よく覚えていなくて」
美嘉・凛「……」
武内P「ですが、次の機会があっても、お気持ちだけ受け取っておきます」
美嘉・凛「……」
美嘉・凛「ねえ」
武内P「? はい、何でしょうか?」
美嘉「アタシ達の――」
凛「――どっちが怖かったの?」
武内P「……すみません、寂しさが限界だったので、よく覚えていなくて」
美嘉・凛「……」
武内P「ですが、次の機会があっても、お気持ちだけ受け取っておきます」
美嘉・凛「……」
美嘉「じゃあさ、今、抱きしめて確かめてみない?★」
武内P「いえ、アイドルの方がそのような事は……」
凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ?」
武内P「渋谷さん。だからこそ、です」
美嘉・凛「……」
武内P「絶対に、いけませんよ」
美嘉・凛「……」
武内P「いえ、アイドルの方がそのような事は……」
凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ?」
武内P「渋谷さん。だからこそ、です」
美嘉・凛「……」
武内P「絶対に、いけませんよ」
美嘉・凛「……」
・ ・ ・
美嘉「……うん、チョー安心する★」
凛「……私も。美嘉って、やっぱりお姉ちゃんなんだね」
美嘉「そうだよー★ 年上だし、ね!」
凛「でも、お姉ちゃんも甘えたい時、あるよね」
美嘉「……うん。だから、甘える」
凛「……私も、今は甘えさせて」
ぎゅっ!
未央「……何? アレ」
武内P「寂しさが、限界だったようです」
おわり
美嘉「……うん、チョー安心する★」
凛「……私も。美嘉って、やっぱりお姉ちゃんなんだね」
美嘉「そうだよー★ 年上だし、ね!」
凛「でも、お姉ちゃんも甘えたい時、あるよね」
美嘉「……うん。だから、甘える」
凛「……私も、今は甘えさせて」
ぎゅっ!
未央「……何? アレ」
武内P「寂しさが、限界だったようです」
おわり
「はぁ……んっ……はぁっ……!」
千川さんの、美しい桃色の唇から艶めかしい吐息が漏れる。
本来ならば聞くことはない、普段とは全く違う彼女の声。
悶える姿から発せられる色気は、まるで極上の娼婦のよう。
「千川さん……!」
千川さんに、声をかける。
「プロデューサー……さぁん……!」
彼女も、息を切らしながらそれに応える。
「っ……!」
私はプロデューサーであり、彼女は事務員だ。
アイドル達よりも、近い関係。
「もう……! もう、私……!」
彼女の、限界が近い。
爪を立ててもがく千川さんが、苦しげな声を出している。
私は、そんな彼女にかける言葉は一つしか思いつかない。
「……頑張ってください!」
此処は、346プロダクションの社用車内。
運転するのは私で、
「ぐっ……こ、こきゃっ、こ……!」
千川さんは、助手席で腹痛に悶えていた。
「っ……!」
千川さんは、今日は午後からの出勤だった。
プロジェクトメンバーを仕事先に送る、帰り道。
その道程で、千川さんの自宅が近い事を知ってしまっていた。
「あっあっ……!」
故に、事務所に戻る途中で千川さんを拾って帰る。
そんな結論に至ったのは、至極当然の事だろう。
仕事上の付き合いとは言え、人間関係は円滑にすべきだ。
「ひぃーっ! はっ、ほひぃーっ!」
千川さんは、最初はその申し出を固辞していた。
その事に彼女との距離を感じたものの、そのまま引き下がった。
あくまでも、彼女の意思を尊重するべきだ、と。
しかし、プロジェクトメンバー達が「せっかくだから」と強引に彼女を説得したのだ。
「……ふぅ……ふぅ……!」
私達だけ、いつもプロデューサーさんに送迎をしてもらったりしている。
だから、せっかくだからちひろさんもお願いしちゃいなよ、と。
その時のプロジェクトメンバー達の、輝く笑顔が今は懐かしい。
「あっ……また波が……!」
そんなメンバー達に説得された時の千川さんは、少し困った顔をしていた。
しかし、上目遣いで茶目っ気を出しながら、はにかんだ千川さんの笑顔。
ほんの少しの間だけど、ドライブデートですね……と、冗談交じりで。
ああ、その台詞を聞いたメンバー達は、盛り上がっていましたね。
「ぐっ……おおお……!」
千川さんは、今、何を思っているのだろう。
出来ることならば、メンバー達を恨むような事は、しないで欲しい。
「うん……うん……うっ……!?」
波をやりすごそうとして、失敗したのだろう。
チラリと横目で見た千川さんの顔は、普段の彼女とは似つかない。
腹筋に力が入らないよう、顔の筋肉を全て弛緩。
口はパカリと開き、視線は定まることなく宙を彷徨っている。
「はぁー……ほぉー……」
最早、人の発する言葉ではない。
壊れる寸前の蓄音機が奏でる、断末魔の音色。
それを断続的に響かせる千川さんは、一体、何なのだろう。
「千川さん、もう着きます!」
そんな事は、決まっている。
プロデューサーの私を支えてくれる、大事な仲間だ。
「あっあっあっあっ!」
千川さんが、一際大きな声をあげた。
虚ろな目に飛び込んだ、城。
私達が共に働く、346プロダクションの事務所だ。
「間に、合いましたね!」
チラリと、横目で千川さんの様子を確認する。
私の口元には、笑みが浮かんでいた。
「いいえ」
だが、その笑みは続くこと無く、一瞬で掻き消えた。
いつも、朗らかな笑みを浮かべる千川さん。
彼女が一切の表情をなくしているというのに、どうして私が笑顔でいられようか。
「プロデューサーさん」
先程までとは違う、とても落ち着いた声。
まるで、いつもの、優しい笑みを浮かべている時の彼女の声のようだ。
しかし、
「私ね、今日はちょっと楽しみだったんです」
無。
今の彼女からは、何も感じない。
そこに確かに存在するのに、その存在が虚空に飲み込まれているようだ。
それは、彼女が消えて無くなりたいと、そう願っているからだろうか。
「お待たせしちゃいけないな、って準備もバッチリして」
彼女の声を聞きながら、私は事務所の前に停車した。
運転の片手間に聞くような、そんな話ではない。
千川さんは今、とても大事な話をしているのだから。
「でも、こんな事になっちゃいました」
彼女が目尻に涙を浮かべているのは、己の不甲斐なさからか。
それとも、打ち寄せる後悔からか。
「……すみません、千川さん」
私も、右手を首筋にやり、左手で自らの目元を軽く拭う。
「プロデューサーさんが、泣く必要は無いですよ」
そう言って、千川さんは女神のような笑顔を私に向けた。
「……申し訳、ありません」
違うんです、千川さん。
あまりの臭さで、目がシパシパしてきただけなのです。
「プロデューサーさんは、悪くありません」
窓を開けても、良いだろうか。
このままの状態が続くのは、非常にまずい。
しかし、此処は事務所の前だ。
いつ、誰が通って、窓から流れ出る悪臭を浴びるともわからない。
「全部、私が悪いんです」
嗚呼、何故、私はこんな所に車を停めてしまったのだろう。
前進し、社用車専用の駐車場に車を停め、脱出。
後退し、どこか適当な所に車を停め、脱出。
進むことも戻ることも、今となっては出来そうにない。
「……全部、私が」
そう、全ては千川さんの許可を取ってからだ。
この場に留まっていても、何も解決はしない。
「千川さん」
可能な限り、優しく千川さんに話しかける。
今の彼女は、とても傷ついている。
自らを責め、全てを背負い込もうとしている。
仲間として……断じて、見過ごすわけにはいかない。
「はい……何ですか?」
気丈にも、彼女は涙を流していなかった。
その強さは、私も見習いたいと、そう、考えます。
しかし、私はこうも思うのです。
その強さをお腹にも、少しだけ分けてあげて欲しい、と。
「……すみません。少し、待ってください」
彼女が首を傾げた時に香った、シャンプーの香り。
それが合わさった異臭が私の鼻を直撃し、意識が飛びそうになった。
手を口元にやり、考え事をするフリをする。
そうすれば、自然と鼻の穴を手で塞げるから。
「……」
千川さんが、私の言葉を待っている。
次に発する言葉が、彼女のこれからに大きく関わってくるのは明白だ。
出来ることならば、最善を。
私と、千川さんのためになる、最も良い選択をしなければならない。
「……千川さん」
「……はい」
だが、私はどの選択肢も選ばなかった。
「兎に角、この場を移動しましょう」
選ばないという選択を選んだのだ。
問題の先送りでしかない提案だが、今は、それで良い。
私は今、一刻も早く窓を開けて新鮮な空気を肺に送り込みたい。
申し訳ありません、千川さん。
このままこの状態が続けば、私は地上で溺れてしまいそうなのです。
「そう、ですね」
千川さんは、薄々だが私の様子を見て察していたのだろう。
自分の生み出してしまったものが、とんでもない代物だという事に。
自分だとわからないけれど、他人は鮮明に感じるという、アレです。
「では発車します」
千川さんの同意を得た私は、すぐさま行動に移った。
普段よりも口調が早くなってしまったのは気付いていたが、それは許して欲しい。
この場を離れられるという事は、遂に、窓を開けられるのだから――!
「……!」
しかし、焦った私は発車する前に窓を開けてしまった。
「あっ、ちひろさんにプロデュー……うえっ!? げほっ、ごほっ!」
それが、さらなる悲劇を産んだ。
「は、鼻が……!? それに、目が……!?」
窓から解き放たれた悪臭の直撃。
不意を付かれる形のそれは、彼女から嗅覚だけでなく、視覚まで奪ったようだ。
突然の事に驚き、その両手は何かを探すように前に突き出されている。
「っ……!」
彼女には申し訳ないが、時間とともに回復して貰うしか無い。
今は、一刻も早く臭いの原因を取り除かなければならない。
しかし、本当に申し訳ありません。
外の世界を知ってしまった今、また、窓を閉めるのはとても難しいのです。
「どこ……!? どこ……!?」
だが、このままでは発車出来ないのも事実。
彼女の両の手が、車体に触れてしまう可能性がある。
それだけは、なんとしても避けなければ。
だから――
「Let’s go~♪ あのヒ~カリっ目指して~♪」
――私は、歌った。
闇の中を彷徨う彼女を導くように、高々と、大声で。
「!」
私の声は、彼女に届いた。
その結果、彼女は『Star!!』の振り付けの通り、人差し指を天に向けていく。
はい、これで安全に発車出来ますね。
「では、発車します」
私は、感情を殺してつぶやいた。
千川さんも涙と鼻水によって、視覚と嗅覚を奪われていた。
だが、きっと私の声は届いただろう。
その証拠に、千川さんの泣き声が一際大きくなったのだから。
おわり
このスレはキワモノ多めでやろうと思っていました
キョン「ッ……仕方がない、変身ッ!」
http://punpunpun.blog107.fc2.com/blog-entry-760.html
8年前に書いた二次創作とのクロスオーバー三次創作を書きます
諸々やるので遅くからになります
面倒な人は飛ばしちゃってください
キョン「ッ……仕方がない、変身ッ!」
http://punpunpun.blog107.fc2.com/blog-entry-760.html
8年前に書いた二次創作とのクロスオーバー三次創作を書きます
諸々やるので遅くからになります
面倒な人は飛ばしちゃってください
宇宙人、未来人、異世界人、超能力者。
そんなもん居るわけねぇ! なんて思ってたのは、もう随分と昔のような気がするな。
今の俺を取り囲む日常とやらは、そんな非日常的な人間達に囲まれるものになっている。
宇宙人――長門有希。
未来人――朝比奈みくる。
超能力者――古泉一樹。
そして、我らがSOS団の団長――涼宮ハルヒ。
異世界人は残念ながら所属してないが、その代わりに神様が団長をやっている。
そう考えると、お釣りが来る所かそれだけで大金持ちだ。
そうは思わないか?
『異世界人と神の価値の違いとは』
そんなもん知るわけねぇ!
そもそも、異世界人とやらには会ったことすら無いんだぞ。
もしかしたら、とんでもなく不細工な奴だったら、見た目が良い分ハルヒの方がマシだ。
『そう』
「そうだとも」
なんて、他愛の無いやり取りをするのはいつもの事だ。
俺がくだらない事を言って、律儀に長門がそれに答える。
まあ、大抵は今みたいにグダグダになって終わっちまうんだけどな。
それもまた、‘らしく’て良い。
『目標まで、あと20メートル』
ああ、そうかい。
この路地を曲がった先に――怪人が居るって訳だな。
やれやれ、嫌になるぜ、本当。
「……変身」
そう、俺は人知れずつぶやいた。
体中の細胞の一つ一つが、別のものに置き換わっていく。
俺自身は、至って平凡な男子高校生だ。
けど、変身をした後の俺は、違う。
「っ……!」
腕が、脚が、体が、頭が、人間のそれとはかけ離れていく。
――化物!
なんて、言われた事もあったっけな。
……そう、強がってみても、今でもハッキリと思い出せる。
俺の今のこの姿を見た、ハルヒの怯えた表情を。
「…………」
ああ、いかんいかん!
アイツのあんな顔を思い出したら、余計に滅入っちまう。
今はただ、いつもの、俺が愛する日常を守る事だけ考えよう。
平凡で、たまに平凡とはかけ離れた刺激のある、あの日常を。
ズシャリ、ズシャリ。
地面を踏みしめる音が、ハッキリと聞こえる。
強化された今の俺の聴覚は、ほんのささいな音すらも拾い上げる。
普通だったら、まともじゃいられないんだろうな。
だが、今の俺は普通ではないし、まともでもない。
異形の――化物だ。
そんな俺の耳に、いつもとは違う、電子音混じりの二人分の女の声が響いた。
『LIVE SUCCESS!!』
……やれやれ、一体何だってんだ?
あんな奇っ怪な音を聞かされて、はーいこんにちはー、
なんてヒョッコリと顔を出す程俺は間抜けじゃない。
今はこんな見た目をしちゃいるが、本当は平和を愛する凡人だからな。
……なんて言っちゃみたが、どっちの姿が本当なんだろうな。
わからんし、わかった所でやる事は変わらないが。
「…………」
路地裏の突き当り、行き止まりの所に、男は居た。
大柄で、無表情な男。
黒いスーツの上下を着ちゃいるが、その顔つきはどう見ても一般人じゃない。
現に、その男の足元からは、虹色の粒子が立ち上っている。
……仲間割れでもしたのか?
だとしたら、アイツは‘どっち側’なんだ?
「――新手、ですか」
低い声が、路地裏に響く。
地の底から聞こえてくるようなそれは、隠れていても無駄だと、そう言っているようだ。
やれやれ。
どうやら、やるしかないみたいだな。
「…………」
男は、姿を見せた俺の姿を見て、一瞬目を見開いた。
おいおい、何を驚く必要があるんだ?
アンタも、俺と似たようなもんだと思ったんだが。
「言葉を話す相手は、初めてだったものですから」
顔に似合わず、随分と丁寧な口調だな。
だけどな、油断させようと思ってしているなら、そいつは無駄だぞ。
「話し合いで終わるとは、思ってないだろ?」
「はい。そして、それは貴方も、でしょう?」
「違いない」
男は、バサリと上着を翻し、銀色に光るベルトを露出させた。
「…………」
男は、右のポケットからスマートフォンを取り出した。
見たことの無い機種だな。
ホームボタンを三回押し、画面を起動。
流れるように、暗証番号を画面を見ずに……って、器用だなオイ。
――3――4――6!
『LIVE――』
スマートフォンから、さっきと同じ二人分の声が聞こえる。
そして、男はスマートフォンを銀色のベルトにかざし、
「変身ッ!」
言った。
『――START!』
光に包み込まれた男の体に、黒い鎧が纏われていく。
その胸元には、ピンク、ブルー、イエローの宝石のような物が輝きを放っている。
目付きの悪い……なんだったっけか、あのキャラ。
なあ、アンタのそのフルフェイス、どっかで見たことがあるんだ。
こういうのって、すぐに思い出さないとボケるって言うだろ?
戦う前に、教えてくれないか。
「……ぴにゃこら太、です」
ああ、そうかい。
「不細工で、殴りやすそうな顔で助かったぜ!」
可愛い顔だったら、殴ると心が痛むからな。
今のアンタの顔なら、そんな心配はしなくて済む。
変身前の顔だったら……おっかなくて、逃げ出してたかもな。
「おおっ――」
地を蹴り、一瞬で相手との間合いを詰める。
その拍子にアスファルトがボゴリと凹んだが、後で長門に言わきゃならん。
でないと、あの穴に躓く人が出ちまう。
……なんて、そんな考え事をしながらのパンチは、
「――らあっ!」
「善処します!」
黒い不細工面の放った拳で、容易く迎撃された。
「っ……!?」
速い。
コイツ、直線で放った俺のパンチを‘横から’撃ち落としやがった!
想定外の出来事に、あっけなく体勢を崩す。
間違いない。
コイツは、今まで戦ってきたどの怪人よりも、強い!
「くっ――!」
慌てて後ろに飛び退こうとするが、奴の左手が銃を模した握りになっているのが見えた。
……おいおい、マジか。
「――企画!」
「う、おおおっ!?」
夜の闇を照らすような、イエローの光が俺の体を貫いた。
『Passion!!』
うるせえ!
パッションだかファッションだか知らないが、飛び道具なんて聞いてねえぞ!
「――検討中です!」
『Cute!!』
そんな俺の抗議の声は、輝くピンクの拳が腹に打ち込まれた事で中断させられた。
「ぐ、あっ……!」
強い。
イエローの光が打ち込まれてから、全身が痺れる。
ピンクのパンチをもらった腹は、まるで爆発したみたいだ。
相手を舐めていた。
そう、言わざるを得ない。
「…………」
ズシャリ、ズシャリと、重量を感じさせる足音。
それが近づいてくる事に、俺は恐怖を――……覚えない。
例えコイツが何だろうと、俺は負けるわけにはいかない。
負けは、俺の愛すべき日常が壊れる事と、同じなのだから。
それに比べれば、どんな敵だろうと恐れる必要は無い。
「なあ……アンタの戦う理由は、何だ?」
呼吸を整え、腰を落とした状態で、男に問いかける。
悪いな、この技はちょいとばかし溜めが必要なんだ。
卑怯だと思うかい? 必死なんだよ、俺だって。
「……笑顔です」
その笑顔ってのは、アイツを殺して、って事か。
だったら、こっちも全力でいかせて貰う。
さっきと同じと思ったら、大間違いだぜ。
「アイツを殺して? あの、仰っている意味が、よく――」
初めて見せた、大きな隙。
それを見逃してやる程、俺はお人好しじゃあない。
最も、今の俺が人と言えるかは微妙な所だけどな。
「ライダー――」
両足に溜めた力を――
「――キック!」
――爆発させた。
「っ!?」
『Cooooo――』
ブルーの光を纏った右足で迎撃しようとしたようだが――遅い。
悪いな、これは俺の必殺技なんだ。
相手を必ず殺す技――ライダーキック。
「ぐおおおおっ!?」
俺の脚が、男の体の中心を捉えた。
すさまじく硬いが、確かな手応え。
激突時に発生した衝撃波が、ビリビリと空気を揺らす。
「あ――ぐ、あっ!」
吹き飛んだ男は背後の壁に叩きつけられ、磔になった。
凄いな、壁にめり込む程硬いのか、アンタ。
『LIVE Failed……』
響く二人の女の声と共に、変身が解けていく。
だが、その姿はズタボロで、体中は傷だらけ。
シャツには血が滲んでいるし、口からは血を流している。
悪いな、上着の袖、取れちまいそうだ。
「貴方は……」
男は、そんな姿になりながらも、倒れる事は無かった。
歯を食いしばり、手で膝を掴み、必死の形相でこちらを見ている。
良いぜ、最期の言葉くらい聞いてやるさ。
「アイドル達を狙う怪人、では……無いのですか?」
……は?
「……アイドル?」
・ ・ ・
「…………」
不幸な事故や、争いごとが無くならないのには、理由がある。
その時は最善だと思った行動や、自分が正しいと信じて取った行動。
そいつが、何の因果かおかしな形で噛み合って起こっちまう。
神様の気まぐれだってんなら、俺はハルヒの頭にチョップをくらわさにゃいかん。
prrrr!prrrr!
携帯が音を立てる。
着信音の変更はしてなかったが、この機会だから着歌とやらを
ダウンロードしてみるのも悪くないかもしれないな。
「――はい、もしもし」
通話ボタンを押して、日本人が電話に出たらよく言う台詞を口にする。
電話の向こう側で、ハァハァと疲れたような息遣いがした。
『あの……すみません。道に……迷ってしまって……!』
いや、説明しましたよね?
さっき、イチゴとティラミスのクレープを買ってきたって聞いたばかりなんですが。
あの、迎えに行った方が良いですか?
『! 申し訳ありません。少々お待ちを』
電話口の向こうで、息を飲む声がした。
やれやれ。
年上だってのに、こんな高校生相手にも真面目なんですね、アンタって人は。
『すみません。アイドルに、興味はありませんか?』
通話はそのままに、胸のポケットにスマートフォンを入れているのだろう。
スカウトしようと、誰かに声をかけている様子が伝わってくる。
『あたし、アイドルには興味無いの。不思議探索の邪魔しないで』
おい、今の声は……!?
『待ってください! せめて、名刺だけでも――!』
おわり
「…………」
不幸な事故や、争いごとが無くならないのには、理由がある。
その時は最善だと思った行動や、自分が正しいと信じて取った行動。
そいつが、何の因果かおかしな形で噛み合って起こっちまう。
神様の気まぐれだってんなら、俺はハルヒの頭にチョップをくらわさにゃいかん。
prrrr!prrrr!
携帯が音を立てる。
着信音の変更はしてなかったが、この機会だから着歌とやらを
ダウンロードしてみるのも悪くないかもしれないな。
「――はい、もしもし」
通話ボタンを押して、日本人が電話に出たらよく言う台詞を口にする。
電話の向こう側で、ハァハァと疲れたような息遣いがした。
『あの……すみません。道に……迷ってしまって……!』
いや、説明しましたよね?
さっき、イチゴとティラミスのクレープを買ってきたって聞いたばかりなんですが。
あの、迎えに行った方が良いですか?
『! 申し訳ありません。少々お待ちを』
電話口の向こうで、息を飲む声がした。
やれやれ。
年上だってのに、こんな高校生相手にも真面目なんですね、アンタって人は。
『すみません。アイドルに、興味はありませんか?』
通話はそのままに、胸のポケットにスマートフォンを入れているのだろう。
スカウトしようと、誰かに声をかけている様子が伝わってくる。
『あたし、アイドルには興味無いの。不思議探索の邪魔しないで』
おい、今の声は……!?
『待ってください! せめて、名刺だけでも――!』
おわり
申し訳ない、何故か下ネタ銀英しか浮かばないので寝ます
おやすみなさい
おやすみなさい
武内Pって山田孝之ばりの便利さがあるな
それで思ったのが勇者タケウチの語感の良さ
それで思ったのが勇者タケウチの語感の良さ
武内P「……」
専務「今日は、まずは王様にご挨拶しに行く予定の筈です」
専務「誕生日を迎えた貴方は、魔王を倒す旅に出るのでしょう」
武内P「あの……母親役、ですか?」
専務「早く行きなさい。私は、あまり気が長い方ではない」
武内P「……」
武内P「はい。行ってまいります」
専務「今日は、まずは王様にご挨拶しに行く予定の筈です」
専務「誕生日を迎えた貴方は、魔王を倒す旅に出るのでしょう」
武内P「あの……母親役、ですか?」
専務「早く行きなさい。私は、あまり気が長い方ではない」
武内P「……」
武内P「はい。行ってまいります」
・ ・ ・
武内P「すみません。王様と、会う約束があるのですが」
兵士A「なんだ貴様は! 怪しい奴め!」
武内P「勇者と、そう言えば良いと聞いています」
兵士B「勇者だと? ならば、何故黒のスーツ上下なのだ!」
武内P「クライアントが最初に会うのは私です」
武内P「身だしなみには気をつけろと、そう、言われました」
兵士A「ええい、何を言っている!」
兵士B「捕らえろ! 牢にぶち込んでやる!」
武内P「!? 待ってください! せめて、話を!」
武内P「すみません。王様と、会う約束があるのですが」
兵士A「なんだ貴様は! 怪しい奴め!」
武内P「勇者と、そう言えば良いと聞いています」
兵士B「勇者だと? ならば、何故黒のスーツ上下なのだ!」
武内P「クライアントが最初に会うのは私です」
武内P「身だしなみには気をつけろと、そう、言われました」
兵士A「ええい、何を言っている!」
兵士B「捕らえろ! 牢にぶち込んでやる!」
武内P「!? 待ってください! せめて、話を!」
・ ・ ・
部長「おお、勇者よ! 捕まってしまうとは情けない!」
武内P「……申し訳、ありません」
部長「さて、気を取り直して、キミには旅立ってもらう」
武内P「……」
部長「魔王、蘭子くんの影は世界中に広がっている」
部長「なんとかできるのは、勇者アカバネの息子のキミしかいない」
部長「やって、くれるね?」
武内P「それが……はい、必要な事でしたら」
部長「……ふっ、キミならそう言うと思っていたよ」
部長「おお、勇者よ! 捕まってしまうとは情けない!」
武内P「……申し訳、ありません」
部長「さて、気を取り直して、キミには旅立ってもらう」
武内P「……」
部長「魔王、蘭子くんの影は世界中に広がっている」
部長「なんとかできるのは、勇者アカバネの息子のキミしかいない」
部長「やって、くれるね?」
武内P「それが……はい、必要な事でしたら」
部長「……ふっ、キミならそう言うと思っていたよ」
部長「キミには、これを贈ろう」
チャ~ラ~ラ~リ~ラッチャッラ~ン♪
武内P「……カバンと、名刺ですか」
部長「必要な書類はカバンに入れ、スカウトする時はその名刺を使い給え」
武内P「……モンスターにはどう対処すれば」
部長「行け、勇者よ! 世界を頼んだぞ!」
武内P「あの! モンスターには、どう対処すれば!?」
部長「行け、勇者よ! 世界を頼んだぞ!」
武内P「……」
武内P「行って、まいります」
チャ~ラ~ラ~リ~ラッチャッラ~ン♪
武内P「……カバンと、名刺ですか」
部長「必要な書類はカバンに入れ、スカウトする時はその名刺を使い給え」
武内P「……モンスターにはどう対処すれば」
部長「行け、勇者よ! 世界を頼んだぞ!」
武内P「あの! モンスターには、どう対処すれば!?」
部長「行け、勇者よ! 世界を頼んだぞ!」
武内P「……」
武内P「行って、まいります」
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