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元スレ武内P「起きたらひどい事になっていました」
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魔王蘭子「あ、会いたいってあ、あの、あっ、あ……///」
魔王蘭子「きゅ、急にそんな事言われても、えっと……///」
魔王蘭子「そんな、勇者……ぷっ、ぷぷぷ……///」
凛「……『こいかぜ』、きいてるね」
美嘉「……アタシ、魔王やればよかったカモ」
魔王蘭子「ぷっぷプロプロ……プロヴァンスの風!」
武内P「巡る……こいかぜ!」
魔王蘭子「恋!?///」
魔王蘭子「あ……う……///」
ピシャーン! ゴロゴロゴロ!
凛・美嘉「『まおうは にげだした!』」
魔王蘭子「きゅ、急にそんな事言われても、えっと……///」
魔王蘭子「そんな、勇者……ぷっ、ぷぷぷ……///」
凛「……『こいかぜ』、きいてるね」
美嘉「……アタシ、魔王やればよかったカモ」
魔王蘭子「ぷっぷプロプロ……プロヴァンスの風!」
武内P「巡る……こいかぜ!」
魔王蘭子「恋!?///」
魔王蘭子「あ……う……///」
ピシャーン! ゴロゴロゴロ!
凛・美嘉「『まおうは にげだした!』」
・ ・ ・
武内P「魔王神崎さん……とても、強大な相手のようです」
凛・美嘉「どこが?」
武内P「……しかし」
武内P「『こいかぜ』をフルで歌う羽目になるとは……思ってもみませんでした」
凛「悪くなかったよ。ううん、かなり良かったと思う」
美嘉「アンタ、プロデュ……勇者よりも、そっちの方が向いてるんじゃない?★」
武内P「いえ、そんな事はありません」
武内P「私には、アイドルの皆さんを笑顔にする、プロデュ……勇者が一番です」
楓「天職なので、転職する気は無い、と?」
武内P「はい。転職する――」
楓「『こいかぜ』っ♪」
ぽわぽわ~ん!
武内P「――踏み出す力下さい!」
武内P「……やめてください!」
おわり
武内P「魔王神崎さん……とても、強大な相手のようです」
凛・美嘉「どこが?」
武内P「……しかし」
武内P「『こいかぜ』をフルで歌う羽目になるとは……思ってもみませんでした」
凛「悪くなかったよ。ううん、かなり良かったと思う」
美嘉「アンタ、プロデュ……勇者よりも、そっちの方が向いてるんじゃない?★」
武内P「いえ、そんな事はありません」
武内P「私には、アイドルの皆さんを笑顔にする、プロデュ……勇者が一番です」
楓「天職なので、転職する気は無い、と?」
武内P「はい。転職する――」
楓「『こいかぜ』っ♪」
ぽわぽわ~ん!
武内P「――踏み出す力下さい!」
武内P「……やめてください!」
おわり
絶対に武内Pから引き離そうとする専務(もしくは部長)VS絶対に引き離されない楓さん
見たいな!!!
見たいな!!!
武内くんをアイドルからNTRしようとする専務さんVS部長さんの仁義なき戦い?
>>805
書きます
書きます
「キミ達の距離感について話したい」
彼女専用の執務室に、押し殺したような声が響いた。
震える彼女の肩から察するに、そうとうお冠のようだ。
だが、大声を張り上げないだけ、彼女も成長したのだろう。
年若い頃から知っている身からすれば、なんとも嬉しいものだ。
「私達の……距離感ですか?」
自分が、何を言われているかわからないといった様子の男。
不器用なこの男は、事態の深刻さを理解していないようだ。
己が誠実だからと言って、他もそうとは限らないのだよ、キミ。
「……」
私は、男の横に立つ高垣くんに目を向けた。
真剣な表情の男とは対照的に、その顔には押し殺したような笑みが。
……そう、高垣くんは、笑いをこらえながら、
「……」
彼の後頭部にいつも在る、チョロリと立った寝癖を人差し指で弄んでいる。
まるで、じゃれつく猫のような高垣くんは、彼女の方を一度も見ていない。
それが、ことさらに怒りを刺激するのだろう。
「……!」
鋭い目から放たれる眼光は凄みを増し、哀れな男はその余波に晒されている。
青ざめる男と、怒る女に、微笑む女。
「……やれやれ」
そして、巻き込まれた、哀れな私。
「そうだ。キミ達は、プロデューサーと……」
彼女が、男に視線を向ける。
その視線を受け、男は居住まいを正し直立不動。
背筋を伸ばした彼は、元から長身なのも相まってより、大きく見える。
「……アイドルだろう……!?」
彼女が、高垣くんに視線を向ける。
「……♪」
が、高垣くんはそれを無視。
寝癖を弄ぶ指の動きは激しさを増し、そしてリズミカルに。
パンチングボールを叩くボクサーのようなその姿は、無邪気な子供そのもの。
「……?」
先程から何も言葉を発しない高垣くんを不審に思ったのか、
男はチラリと横目で彼女の方を見た。
「――はい、その通りです」
早い。
そして、速い。
今の高垣くんは、両手を前で組み、とても美しい姿勢で専務に目を向けている。
凛としたその表情には、先程の無邪気さはどこにも見当たらない。
「……」
男が、少し高垣くんに見惚れたのがわかった。
が、それはプロデューサーとして正しいことではないと思ったのか、
かぶりをふって、また専務の方に視線を戻す。
「……♪」
そして、また寝癖弄りが再開された。
「……!」
彼女の額に、青筋がクッキリと浮かび上がった。
眉間に寄せられた皺、引き締められた唇。
瞳の奥に見える炎は、正に怒りの化身。
「……!?」
普段の彼女だったならば、詩的な表現で男と会話していただろう。
だが、今の彼女は明らかに冷静さを欠いている。
原因は、言うまでもなく、
「……♪」
高垣くんだ。
……しかし、彼の寝癖を弄ぶのはそこまで楽しいのかね?
なんだか、私もやってみたくなってしまったじゃあないか。
「……」
厳しい視線に晒され、男は右手を首筋にやり、困った顔をした。
彼も、随分と表情が豊かになったものだ。
これもアイドルの――プロジェクトの、彼女達の影響かね?
「~♪」
はっはっは、高垣くん。
彼の右腕が作った空間は、キミの手をスポスポと通すための場所じゃあないよ。
いやはや、あまり大きな空間では無いのに、器用に手を通すじゃないか。
うんうん、やめようね? 本当に。
「……!」
電流は通っていないが、それはイライラ棒だよ、高垣くん!
「……いい加減にしなさい……!」
人が感情だけで他者を害せる生き物だったならば、
恐らく私達は今頃物言わぬ躯になっていた事だろう。
その怒りを高垣くんも察したのか、手をスポスポするのをやめた。
が、
「……」
左の手を首筋にやり、男と鏡の様に対象な姿勢を取った。
「っぶふっ!?」
それはずるいよ、高垣くん!
そんなの、笑うに決まってるじゃあないか、ええ!?
「……部長?」
男が、不審げに私を見る。
「……」
高垣くんが、ニッコリとドヤ顔で私を見る。
「笑っている場合ですか……!?」
ハハハ、そうだろうね。
こんな時に笑ったら、いくらキミでも爆ギレするというものだろう。
「いや、すまなかった」
ゴホンと咳払いをし、今のは笑ったのでは無いとアピールする。
それを信じたのは……悲しいかな、不器用な男だけだった。
「……私は、専務の仰っている事が、よくわかりません」
そりゃそうだろう。
だって、キミは気付いていないんだから。
「はい……私も、ビックリしています」
私はね、キミがビックリした事にビックリしたよ?
「ですが……誤解を招くような事があったのならば、今後は気をつけます」
「はい。私も、彼と同じ気持ちです」
「ほう……!」
二人の真剣な表情とぶつかり合う、専務の怒り。
「……!」
勝ったのは、
「……良いでしょう。今後は気をつけたまえ」
不器用だが、誠実な男と、美しく、神秘的な女だった。
専務のその言葉を聞き、
「――はい」
男は、深々とお辞儀をした。
「――はいっ」
高垣くんは、そんな男の背中に両手を付き、馬跳びの要領で跳んだ。
フワリ、と、そう表現するのが的確だろう。
高垣くんは、女性にしては身長が高い方だが、とても軽い。
長い手足も相まって、それは跳ぶと言うよりも、飛んでいるように見えた。
「……」
カツンッ、と、高垣くんが履いていたサンダルが音を立てた。
「……」
誰も、言葉を発さない。
高垣くんは、やり遂げた顔をしている。
専務は、あまりの怒りで絶句している。
男は……さすがに気付いたのか、顔を上げられずにいる。
「……」
全く、彼女は本当に仕方ない子だね。
こんな状況じゃ、私が尻拭いをせざるを得ないじゃないか。
「――いやぁ、懐かしいね! 私も子供の頃はよくやったものだよ!」
張り詰める場の空気を切り裂くように、努めて明るく、大声で。
一斉に私に視線が集中するが、それを受け流して男の元へと向かう。
「ぶ、部長……?」
何をする気ですか? と、男が視線で問いかけてくる。
良いから合わせろ! と、私は視線で彼に命令する。
「――どうぞ」
男は、両手を膝にやり、馬跳びの馬の体勢を取った。
「……♪」
ワクワクと、動向を見守る高垣くん。
「……!」
イライラと、動向を睨んでいる専務。
「……」
ハラハラと、流されるがままの男。
正に、三者三様。
そんな彼らを前にして、私が出来る事などほんのちっぽけなものだ。
「ふむ……これは、少し助走が必要だな」
手を膝にやって腰を曲げている男を見ながら、つぶやく。
そして、距離を測るように少しずつ後ろ歩きを。
あと少し……もう少しで――
――ドアに辿り着く!
「……!」
ドキドキと、逃げるチャンスを伺う私!
……すまない、出来る事なら彼女の怒りを和らげてやりたかった。
だけどほら、見てみたまえ。
「……!」
専務の顔、とても人間とは思えない程歪んでいるよ。
無理だよ、私には。
尻拭いをしようと思ったけれど、出来ないものは出来ない。
だってね、彼女の視線を浴びただけで思考が停止してしまったんだ。
「……!」
――よし、ドアまで辿り着いた。
あとは、後ろ手でノブを回し、ドアを開けて――
ガチャリッ。
「……!?」
――開かない!?
何故!? どうしてだ!
「……♪」
高垣くん?
なんだい、その笑みは?
とても、良い笑顔じゃないか。
ふむ……何をしたかわからないが、キミが何かしたんだね。
「……」
良いだろう、私も腹をくくった。
本気を……出そうじゃないか!
結局、あの後専務の怒りが爆発する事は無かった。
何故かって?
馬跳びに失敗した私の足が、彼の側頭部にモロに入ってそれ所じゃなくなったからさ。
おわり
専務「いいえ、今すぐ離しなさい」
武内P「私も、そうしたいのは山々なのですが……」
楓「その話、お受け出来ません」
ぎゅうう!
武内P「……離してくれないのです」
楓「お話することは、ありません」
専務「……」
武内P「私も、そうしたいのは山々なのですが……」
楓「その話、お受け出来ません」
ぎゅうう!
武内P「……離してくれないのです」
楓「お話することは、ありません」
専務「……」
専務「キミ達は、プロデューサーとアイドルだろう」
武内P「はい、その通りです」
楓「それが、何か?」
専務「手を繋ぎ続けるというのは、許されない」
武内P「はい、私もそう思います」
楓「……腕を組めと、そう、仰るんですか?」
専務「違う。そうではありません」
武内P「はい、その通りです」
楓「それが、何か?」
専務「手を繋ぎ続けるというのは、許されない」
武内P「はい、私もそう思います」
楓「……腕を組めと、そう、仰るんですか?」
専務「違う。そうではありません」
専務「イメージに傷がつくだろう」
武内P「本当に、その通りだと思います」
楓「まあ……私、傷物にされてしまうんですか?」
専務「そういう意味では無い」
武内P「アイドルが男性と手を繋ぎ続けるのは良い事ではありません」
楓「そんな……握手会も、やってはいけないんですか?」
武内P「そういう意味ではありません」
武内P「本当に、その通りだと思います」
楓「まあ……私、傷物にされてしまうんですか?」
専務「そういう意味では無い」
武内P「アイドルが男性と手を繋ぎ続けるのは良い事ではありません」
楓「そんな……握手会も、やってはいけないんですか?」
武内P「そういう意味ではありません」
専務「そもそも……何故、キミ達が手を繋いでいる?」
武内P「私にも、よくわかりません」
楓「とても大きい手で、握っていると安心出来ます」
専務「彼の手の感想を聞いているのではない」
武内P「高垣さんの手は……とても柔らかいと、そう思います」
楓「……///」
専務「イチャつくのはやめなさい」
武内P「私にも、よくわかりません」
楓「とても大きい手で、握っていると安心出来ます」
専務「彼の手の感想を聞いているのではない」
武内P「高垣さんの手は……とても柔らかいと、そう思います」
楓「……///」
専務「イチャつくのはやめなさい」
専務「いつからだ?」
楓「わかりません……気付いていたら、でしょうか」
専務「高垣くんは黙っていたまえ」
武内P「お互い専務に用があると話していて、気付いたら……」
専務「手を繋がれていた、と」
楓「貴女のおかげです」
専務「私のせいにするのはやめなさい」
楓「わかりません……気付いていたら、でしょうか」
専務「高垣くんは黙っていたまえ」
武内P「お互い専務に用があると話していて、気付いたら……」
専務「手を繋がれていた、と」
楓「貴女のおかげです」
専務「私のせいにするのはやめなさい」
専務「まあ良い、強引にでも引き離しなさい」
武内P「待ってください! それは――!」
専務「キミの意見は聞いていない」
楓「貴女とは、目指す場所が違う」
専務「キミの意見はもっと聞いていない」
武内P「……わかりました。努力は、してみます」
楓「!?」
専務「よろしい」
武内P「待ってください! それは――!」
専務「キミの意見は聞いていない」
楓「貴女とは、目指す場所が違う」
専務「キミの意見はもっと聞いていない」
武内P「……わかりました。努力は、してみます」
楓「!?」
専務「よろしい」
武内P「高垣さん、手を離してください」
楓「その話、お受け出来ません」
武内P「……!」
ぐいぐいっ!
楓「一緒に階段を登っていきたいんです!」
バシバシッ!
武内P「ぶっ!? へぶっ!? 顔は! 顔は叩かないでください!」
楓「笑顔で!」
武内P「……と、このようになるのです」
専務「笑顔どころか、涙目ではないか」
楓「その話、お受け出来ません」
武内P「……!」
ぐいぐいっ!
楓「一緒に階段を登っていきたいんです!」
バシバシッ!
武内P「ぶっ!? へぶっ!? 顔は! 顔は叩かないでください!」
楓「笑顔で!」
武内P「……と、このようになるのです」
専務「笑顔どころか、涙目ではないか」
専務「なるほど……事態は、理解できた」
武内P「わかって、いただけましたか」
専務「顔を叩かれても我慢しなさい」
武内P「待ってください! それでも――」
専務「キミの意見は聞いていない」
楓「お仕事に、大きいも小さいもありません」
専務「今、その話は全く関係が無い」
武内P「わかって、いただけましたか」
専務「顔を叩かれても我慢しなさい」
武内P「待ってください! それでも――」
専務「キミの意見は聞いていない」
楓「お仕事に、大きいも小さいもありません」
専務「今、その話は全く関係が無い」
武内P「高垣さん、手を離してください……!」
ぐいぐいっ!
楓「笑顔! 笑顔!」
バシバシッ!
武内P「うぐぐっ……!」
…ぱっ!
専務「よし、手は離れましたね」
楓「一緒に!」
ぎゅううっ!
武内P「い、いけません! 抱きつかないでください! いけません!」
専務「ふむ、状況が悪化するとは思わなかった」
ぐいぐいっ!
楓「笑顔! 笑顔!」
バシバシッ!
武内P「うぐぐっ……!」
…ぱっ!
専務「よし、手は離れましたね」
楓「一緒に!」
ぎゅううっ!
武内P「い、いけません! 抱きつかないでください! いけません!」
専務「ふむ、状況が悪化するとは思わなかった」
・ ・ ・
武内P「……おわかり、いただけましたか」
専務「よくわかった。彼女は、キミから離れる気がないらしい」
楓「おわかり、いただけましたか」
専務「ぶっとばすぞ」
武内P「手を繋いだ状態が一番マシと、そう、考えます」
専務「……そのようですね」
ガチャッ
凛「――待って」
専務「渋谷凛くん、ノックぐらいしなさい」
武内P「……おわかり、いただけましたか」
専務「よくわかった。彼女は、キミから離れる気がないらしい」
楓「おわかり、いただけましたか」
専務「ぶっとばすぞ」
武内P「手を繋いだ状態が一番マシと、そう、考えます」
専務「……そのようですね」
ガチャッ
凛「――待って」
専務「渋谷凛くん、ノックぐらいしなさい」
凛「この状況は何なの? 説明して」
専務「今は大事な話をしている。出ていきなさい」
武内P「渋谷さん、今は……」
凛「アンタが私のプロデューサー」
ぎゅっ!
武内P「あの……何故、手を握ってくるのですか?」
凛「ふーん。悪くないかな」
専務「良くありません」
専務「今は大事な話をしている。出ていきなさい」
武内P「渋谷さん、今は……」
凛「アンタが私のプロデューサー」
ぎゅっ!
武内P「あの……何故、手を握ってくるのですか?」
凛「ふーん。悪くないかな」
専務「良くありません」
専務「キミ達は何だ? 仲良し三人組か?」
武内P「誤解です!」
楓「はい、それは誤解です」
凛「うん。仲良し二人組が二つあるだけ」
楓・凛「ねー」
専務「私は、あまり気が長い方ではない」ギロッ!
武内P「あの、私を睨むのは何故ですか!?」
武内P「誤解です!」
楓「はい、それは誤解です」
凛「うん。仲良し二人組が二つあるだけ」
楓・凛「ねー」
専務「私は、あまり気が長い方ではない」ギロッ!
武内P「あの、私を睨むのは何故ですか!?」
専務「三人で、ユニットデビューでもするつもりか?」
武内P「待ってください! それは、あまりにも!」
楓「私と貴女の進む道は違う」
凛「だけど……分かり合えることは出来る」
楓「共に、歩んでいこうと思います」
凛「私達三人から、目を離さないでよね」
武内P「乗り気にならないでください!」
武内P「待ってください! それは、あまりにも!」
楓「私と貴女の進む道は違う」
凛「だけど……分かり合えることは出来る」
楓「共に、歩んでいこうと思います」
凛「私達三人から、目を離さないでよね」
武内P「乗り気にならないでください!」
専務「しかし、キミ達も理解しているはずだ」
楓・凛「?」
専務「彼は、両手が塞がってしまっている」
武内P「途轍もなく不便だと、そう、思います」
専務「キミ達は、彼を困らせたいのか?」
楓・凛「……」
専務「ようやく、話が通じるようになりましたね」
楓・凛「?」
専務「彼は、両手が塞がってしまっている」
武内P「途轍もなく不便だと、そう、思います」
専務「キミ達は、彼を困らせたいのか?」
楓・凛「……」
専務「ようやく、話が通じるようになりましたね」
専務「選びなさい」
専務「彼を困らせ続けるか……」
楓・凛「……」
専務「自らその手を離し、困らせるのを辞めるか」
楓・凛「……どっち?」
武内P「私が、選ぶのですか……!?」
楓・凛「どっちを選ぶ?」
武内P「これは……どっちの手を離すか選ばせていますね!?」
楓・凛「……」
武内P「……!」
専務「彼を困らせ続けるか……」
楓・凛「……」
専務「自らその手を離し、困らせるのを辞めるか」
楓・凛「……どっち?」
武内P「私が、選ぶのですか……!?」
楓・凛「どっちを選ぶ?」
武内P「これは……どっちの手を離すか選ばせていますね!?」
楓・凛「……」
武内P「……!」
武内P「……とりあえず、利き手が自由になった方が」
凛「ふ、ふーん?」
武内P「……申し訳ありません、手を離して頂けますか」
凛「アンタ……私と手を繋ぐの、嫌なんだ」
武内P「あっ、いえ! そういう訳では!」
凛「そういう事でしょ? それ以外考えられない」
武内P「そ、そうではなく……!」
凛「良いよ、わかった。手、手を……は、離せば、い、良いんでしょ!」グスッ!
武内P「……!?」
凛「ふ、ふーん?」
武内P「……申し訳ありません、手を離して頂けますか」
凛「アンタ……私と手を繋ぐの、嫌なんだ」
武内P「あっ、いえ! そういう訳では!」
凛「そういう事でしょ? それ以外考えられない」
武内P「そ、そうではなく……!」
凛「良いよ、わかった。手、手を……は、離せば、い、良いんでしょ!」グスッ!
武内P「……!?」
武内P「あ、あの……渋谷さん、話を!」
凛「話すことなんかない!」
楓「――そうよ、離すことなんかないわ」
凛「楓さん……?」
楓「自分に正直に、しっかりと握らないと」
楓「うふふっ、手を離すのは、悪手だと思うの♪」
凛「……うん、そうだね」
ぎゅううっ!
武内P「……申し訳ありません、恋人繋ぎにされました」
専務「まさか、状況が悪化するとは私も思っていなかった」
凛「話すことなんかない!」
楓「――そうよ、離すことなんかないわ」
凛「楓さん……?」
楓「自分に正直に、しっかりと握らないと」
楓「うふふっ、手を離すのは、悪手だと思うの♪」
凛「……うん、そうだね」
ぎゅううっ!
武内P「……申し訳ありません、恋人繋ぎにされました」
専務「まさか、状況が悪化するとは私も思っていなかった」
専務「……仕方がない」
武内P「この状況を見過ごす、と?」
楓・凛「……」
ぎゅううっ!
専務「そうではない。だが、時間が解決してくれるだろう」
武内P「そう、でしょうか?」
専務「考えてもみたまえ」
武内P・楓・凛「?」
専務「トイレに行く時は、どうする?」
武内P・楓・凛「!」
武内P「この状況を見過ごす、と?」
楓・凛「……」
ぎゅううっ!
専務「そうではない。だが、時間が解決してくれるだろう」
武内P「そう、でしょうか?」
専務「考えてもみたまえ」
武内P・楓・凛「?」
専務「トイレに行く時は、どうする?」
武内P・楓・凛「!」
武内P「成る程……それなら、手を離さざるを得ないですね」
専務「手を離した瞬間、その場から離れなさい」
武内P「わかりました。専務の、仰る通りにします」
楓・凛「……」
凛「ちゃんと見ててよね。手を離したら、承知しないから」
武内P「何を言ってるんですか!?」
楓「一緒に……笑顔で!」
武内P「あの、さすがにそれは! 落ち着いて下さい、お二人とも!」
武内P「わかりました! 逃げませんから!」
武内P「離れませんから、手を離してください!」
おわり
専務「手を離した瞬間、その場から離れなさい」
武内P「わかりました。専務の、仰る通りにします」
楓・凛「……」
凛「ちゃんと見ててよね。手を離したら、承知しないから」
武内P「何を言ってるんですか!?」
楓「一緒に……笑顔で!」
武内P「あの、さすがにそれは! 落ち着いて下さい、お二人とも!」
武内P「わかりました! 逃げませんから!」
武内P「離れませんから、手を離してください!」
おわり
凛凛蝉
主にプロデューサーにくっつき、匂いを嗅ぎながら「ふーん。ふーん。」と鳴いて求愛行動をとる
主にプロデューサーにくっつき、匂いを嗅ぎながら「ふーん。ふーん。」と鳴いて求愛行動をとる
未央「そうなんだよ!」
武内P「様子がおかしいとは……どのように、ですか?」
卯月「なんと言うか……とにかくおかしいんです!」
武内P「!……まさか」
未央「! 何か、心当たりがるの、プロデューサー!?」
武内P「いえ……凛凛蝉は、時期外れなので……」
未央・卯月「……」
未央・卯月「は?」
武内P「様子がおかしいとは……どのように、ですか?」
卯月「なんと言うか……とにかくおかしいんです!」
武内P「!……まさか」
未央「! 何か、心当たりがるの、プロデューサー!?」
武内P「いえ……凛凛蝉は、時期外れなので……」
未央・卯月「……」
未央・卯月「は?」
未央「待って……今、何て?」
武内P「時期外れ、ですか?」
卯月「その前です!」
武内P「凛凛蝉、ですか?」
未央・卯月「そう、それ!」
武内P「凛凛蝉は夏の風物詩ですか……それが、何か?」
未央・卯月「……」
未央・卯月「は?」
武内P「時期外れ、ですか?」
卯月「その前です!」
武内P「凛凛蝉、ですか?」
未央・卯月「そう、それ!」
武内P「凛凛蝉は夏の風物詩ですか……それが、何か?」
未央・卯月「……」
未央・卯月「は?」
未央「夏の風物詩って、あの、どゆこと?」
武内P「毎年、夏になると渋谷さんがなる症状ですね」
卯月「症状って……凛ちゃん、病気なんですか!?」
武内P「似たようなもの、でしょうか」
未央・卯月「……!?」
ガチャッ!
凛「ふーん」
武内P「! 渋谷さん……まさか、本当に凛凛蝉に!?」
未央・卯月「……」
武内P「毎年、夏になると渋谷さんがなる症状ですね」
卯月「症状って……凛ちゃん、病気なんですか!?」
武内P「似たようなもの、でしょうか」
未央・卯月「……!?」
ガチャッ!
凛「ふーん」
武内P「! 渋谷さん……まさか、本当に凛凛蝉に!?」
未央・卯月「……」
凛「ふーん、ふーん」
武内P「待ってください! 渋谷さん、今は冬です!」
凛「ふーん、ふーん」
ぷぃぃぃん!
武内P「凛凛蝉の季節ではありません! 渋谷さん!」
凛「ふーん、ふーん」
ぴとっ
武内P「くっ……! 本当に、凛凛蝉のようですね……!」
未央「ねえ……緊迫した空気を出されても、その」
卯月「はい……ちょっと、困っちゃいます」
武内P「待ってください! 渋谷さん、今は冬です!」
凛「ふーん、ふーん」
ぷぃぃぃん!
武内P「凛凛蝉の季節ではありません! 渋谷さん!」
凛「ふーん、ふーん」
ぴとっ
武内P「くっ……! 本当に、凛凛蝉のようですね……!」
未央「ねえ……緊迫した空気を出されても、その」
卯月「はい……ちょっと、困っちゃいます」
武内P「まさか……冬にも凛凛蝉の症状が出るとは……!」
凛「ふーん、ふーん」
すりすりっ
武内P「これは……今日の予定をキャンセルするしか、ありませんね」
未央「あの……引き剥がせばよくない?」
武内P「いえ、それは出来ません」
卯月「えっと……どうしてですか?」
武内P「以前そうした所、オシッコを撒き散らしてギャン泣きしたからです」
未央・卯月「!?」
凛「ふーん、ふーん」
凛「ふーん、ふーん」
すりすりっ
武内P「これは……今日の予定をキャンセルするしか、ありませんね」
未央「あの……引き剥がせばよくない?」
武内P「いえ、それは出来ません」
卯月「えっと……どうしてですか?」
武内P「以前そうした所、オシッコを撒き散らしてギャン泣きしたからです」
未央・卯月「!?」
凛「ふーん、ふーん」
武内P「恐らく、今も引き剥がしたら同じ事をすると、そう、思います」
凛「ふーん、ふーん」クンクンッ
未央「しぶりん、プロデューサーの匂い嗅いでない?」
武内P「はい。それも、凛凛蝉の症状の一つですね」
凛「ふーん、ふーん」クンクンッ
すりすりっ
卯月「ああ、あのっ! ほっぺたスリスリしてますよ!?」
武内P「はい。それも、凛凛蝉の症状の一つですね」
未央・卯月「……!?」
凛「ふーん、ふーん」
凛「ふーん、ふーん」クンクンッ
未央「しぶりん、プロデューサーの匂い嗅いでない?」
武内P「はい。それも、凛凛蝉の症状の一つですね」
凛「ふーん、ふーん」クンクンッ
すりすりっ
卯月「ああ、あのっ! ほっぺたスリスリしてますよ!?」
武内P「はい。それも、凛凛蝉の症状の一つですね」
未央・卯月「……!?」
凛「ふーん、ふーん」
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