元スレ武内P「凛さんの朝」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
251 = 1 :
まゆ「キュートな猫チャンアイドルさんって、みくさんの事だったんですねぇ」
まゆ「アイドル活動に対する一途な想い、まゆも負けません。そう、一途な、ね?」ニッコリ
みく「えっ? あ、はい」
愛梨「この間のマッスルキャッスルの収録、あれ評判だったらしいんですよ」
きらり「えぇっ? あの、きらり達がスイカ割りしたヤツのことぉ?」
幸子「久々に殺されるかなと思いましたよ、えぇ」
友紀「今日もかっ飛ばしていこー!!」ゲッツー!
未央「おぉーっ!! ユッキーもよろしく頼むっぜぇーぃ!!」ウォンチュッ!
志希「何か仲良いね?」
卯月「この間、二人で一緒に野球観に行ったみたいです」
252 = 1 :
加蓮「凛っ」
凛「……! 加蓮、奈緒も」
奈緒「へへっ、気合十分って顔してるな。
今日はあたし達、出番無いけど、その分しっかり勉強させてもらうぞ!」
加蓮「病み上がりを言い訳に下手なステージ見せたら、承知しないから」
凛「……まさか、加蓮からそんな事を言われるなんてね」ニコッ
加蓮「それって嫌味? ふふ」
かな子「この間話してた、新しく346プロに入ったっていう子達?」
凛「うん。先輩として、少しは私達、カッコいい所を見せてあげないとね」
李衣菜「まっかせてよ! この私がサイコーにクールでロックなステージ見せるからさ!」
奈緒「お、おう……」
李衣菜「どういうリアクション!?」
美嘉「今度もアタシがちゃんと会場温めてあげるから、しっかり楽しんで来な」ナデナデ
莉嘉「うんっ! えへへーっ☆」ニコニコ
253 = 1 :
早苗「そういえば、P君は元気?」
みりあ「うん! プロデューサー、皆の事をすっごくお世話してくれるんだー!」
瑞樹「へぇー……あの人も無愛想だけど、面倒見は良かったものね」
早苗「もうちょっと付き合い良けりゃあ言う事ナシなんだけどねー? ワハハハ!」
智絵里「は、はぁ……」
雫「それで、そのプロデューサーさんは今、どちらにいらっしゃるんですかー?」
アーニャ「今は、本番前の準備をしてい…」
裕子「おっとアーニャちゃん、それ以上は無用! このエスパーユッコにお任せあれ!」サッ
アーニャ「えっ? ……スプーン?」
裕子「私のパワーで、見事プロデューサーの居場所をズバリ当ててみせましょう!」
裕子「むむむーん! サイキック念写ぁッ!!」グッ
裕子「むんっ? ふ、ふんぎぎぎ……うおぉぉぉ…!!」ググーッ…!
瑞樹「まーた始まったわ……」
254 = 1 :
ポキンッ
裕子「あっ」
カチャン カラカラカラン…
美波「…………!」
255 = 1 :
早苗「あらら、折れたのなんて初めてじゃない?」
雫「いつもは曲がったり曲がらなかったりしますねー」
裕子「し、失礼ですよ雫さん! 普段は私、パワーを制御してるんです!
ただ、今回はちょっと良い所を見せたくてつい力が…!」
瑞樹「念写なのに、スプーンを物理的に曲げる意味があるのかしら」
ダッ!
アーニャ「あ、ミナミ……?」
256 = 1 :
タッタッタッ…!
スタッフA「あぁ、その人なら確か衣装部屋に行きましたよ」
タッタッタッ…!
スタッフB「え、こっちにはまだ来てないですねぇ。ていうか衣装まだかなぁ?」
タッタッタッタッ…!
スタッフC「さっきようやく届いたんですよ。お部屋へ運ぶのを手伝ってもらってます」
257 = 1 :
美波「はぁ、はぁ……!」タタタ…
コツ コツ…
今西「彼女達なら、この奥にいると思うのだが…」
美城「会場全体に、緊張感が足りないように思えます」
今西「落ち着いているとも言えるのでは?」
タッタッタッタッ…!
ドンッ!
美城「むっ」
美波「あっ! す、すみませんっ!!」ペコリ!
今西「あ、おい君…」
タタタ…!
今西「彼女……新田美波君といったか。ただ事では無かったようだが……」
美城「…………」
258 = 1 :
美波「はぁ……はぁ、ぷ、プロデューサーさん……!」タタタ…
美波「……!!」ザッ…!
美波「ぷ、プロデューサー、さん……?」
美波「プロデューサーさん……プロデューサーさん!!」ユサユサ…
美波「しっかり!! しっかりしてください、プロデューサーさん!!!」ユサユサ!
美波「誰かっ!! 誰か来てくださいっ!!」
美波「人が倒れているんです、誰かぁ!! 早くっ!!!」
美波「プロデューサーさんっ!!!」ユサユサ!
259 = 1 :
――――――――――――
――――――
ぷ、プロデューサーっ!
あ、あの……
良かった……ライブが終わった途端、気を失うなんて、そこまで疲れて……
い、いえ、あの……お客さんの人達……とても、楽しんでくれたみたいでした。
私の歌、良かったよって……またここに来てねって、言ってもらえて……
プロデューサーの言葉のおかげで、私、とても楽しむ事ができたんです。
キラキラと眩しくて、私の歌が、ステージに溶けていくようで……素敵だなぁって。
私の歌が、あんなに喜んでもらえるなんて、思っていなかったから。
私、すごく嬉しいですっ。えへへ。
本当に……ありがとうございます、プロデューサー。
この次は、ちゃんとしっかり私の歌、聞いてくださいね?
――――――
――――――――――――
260 = 1 :
――――――――――――
――――――
武内P「………………」パチッ
茜「ボンバァァァァァァーーッ!!!」ゴアッ!
武内P「!?」ビクッ!
智香「ゴー、茜ちゃんゴー!! あともう一息ですっ!!
起ーきろ! ウェイクアップ! プーロデューサーーッ!!」フリフリ!
未央「お願い茜ちんともちん!! 私達のプロデューサーを助けてっ!!」
智香「言われるまでも無いですよ! ここで応援しなきゃどこでやるっ!!
ゴーゴーレッツゴー、あ、か、ねぇーーーッ!!!」フリフリ!
茜「うおおおぉぉ、応援が力に変わりますっ!!
そしてこのパワーをプロデューサーにぃぃぃっ……!!」ググ…!
ガシィッ!
茜「ボンッバァァァァァァァァァァァーーーッ!!!」ゴアッ!
武内P「あの……ち、近いです」
261 = 1 :
凛「プロデューサー!」
武内P「……私は、気を失っていたのですか」
卯月「美波さんが見つけてくれてなかったら、どうなっていたか…!」
みく「アイドルに気を遣いすぎて自分が倒れるなんて、笑えないにゃ」
武内P「……ご心配をお掛けしてしまい、申し訳ございません」ペコリ
杏「働き過ぎだよ、プロデューサーは」
志希「それにしても、良く気づいたねー美波ちゃん」
美波「私も以前、フェスの直前に倒れた事があって……嫌な予感がしていたの」
アーニャ「経験者は語る、ですね。ミナミ、グート ゲマハト! 良くやりました!」
裕子「私の力が、人を救う一助となった……サイキック冥利に尽きます」
奈緒「フィジシャン、ヒール・ユアセルフってヤツだな」
加蓮「何それ?」
奈緒「いや、この間見たアニメの一節」
262 = 1 :
ガチャッ
武内P「……!」
今西「やぁ」
武内P「今西部長……美城常務も、どうもお疲れ様です」ペコリ
美城「先ほどまで、倒れていたそうだな」
武内P「……はい。お恥ずかしい限りです」
美城「アイドルには代わりがいるが、プロデューサーはそうもいかない。
今後は気をつけるように」
武内P「! ……常務、お言葉ですが、私達のアイドルに代わりなど…!」
凛「代わりはいます」
武内P・美城「!?」「……?」
263 = 1 :
みく「Pチャンが育ててくれたみく達だもの」
未央「プロデューサーならどういう時にどう考えるか、分からない私達じゃないよっ」
かな子「だから、プロデューサーさんがちょっと体調崩したからって、
何もできなくなるような、そこまで情けなくは私達、ありません!」
きらり「きらり達みぃーんなで、Pちゃんの代わりになれば良いんだにぃ☆」
アーニャ「ダー。支え合うのが、私達の強さです」
美波「だからプロデューサーさん。どうか大人しく、医務室で休んでいてくださいね」
武内P「皆さん……」
今西「ははは。一本取られたようだな」
武内P「…………」ポリポリ…
武内P「……?」
楓「……」クスッ
264 = 1 :
ガヤガヤ…
ちひろ「いよいよですね……!」ワクワク
ザッ
ちひろ「あ……プロデューサーさん」
武内P「現場にいない事には、話になりませんので」
ちひろ「……本当にプロデューサーさんは、お仕事の虫ですね」
瑞樹「さぁ、楓ちゃん。掛け声をお願いね」
楓「はい」
凛「ダジャレは禁止だよ、楓さん」
楓「……茜ちゃん、代わりにお願いします」
茜「おぉっとキラーパスですねっ!? ありがとうございますっ!!」
茜「346プロおぉぉぉっ!! ファイトおぉぉぉぉぉぉっ!!!」
一同「おおーーーっ!!」
茜「いっぱああぁぁぁぁぁぁぁぁつっ!!!」
一同「えっ?」
265 = 1 :
ワアァァァァァァァァァ…!!
卯月「凛ちゃん……」
未央「リベンジする時が来たよ、しぶりん」
凛「卯月、未央……今までずっと、待たせてごめん」
凛「これからも、ずっと、よろしくね」
卯月「……はいっ!」ギュッ
未央「今まで溜めてた分! ニュージェネらしくハデにぶちかましちゃいますかぁっ!!」
凛「うん……!」コクッ
三人「チョコッ!!」タッ
三人「レイッ!!」タッ
三人「トオオォォォォーーーーーッ!!!」タンッ!
ワアアアアアァァァァァァァァァァァァァッ!!
――――――
――――――――――――
266 = 1 :
――――――――――――
――――――
ガチャッ
凛「…………」バタン…
凛「誰も来てる訳ない、か……」
ヒョコッ
卯月「凛ちゃんっ」
凛「わっ!? う、卯月……!」
卯月「今日はお仕事、お休みですよね?」
凛「うん、でも……何となく、事務所に来たくなっちゃって」
卯月「私もです、えへへ」
凛「ふふっ」
267 = 1 :
卯月「誰も来ないですね……未央ちゃんも、家遠いし」
凛「寂しい?」
卯月「ううん」フルフル
卯月「凛ちゃんがいなかった時の方が、寂しかったです」
卯月「当たり前のようにいてくれた人がいなくなって、未央ちゃんも、皆、
賑やかにしてくれてはいるけれど、とても沈んでいて……」
凛「…………」
卯月「凛ちゃんがいてくれたから、昨日のフェスは皆、あんなにも楽しめたんです」
凛「私の方こそ、皆に感謝しないとね」
凛「私の事をずっと待っていてくれた、シンデレラプロジェクトの皆……
もちろん、私を救ってくれたプロデューサーと志希」
凛「何より、夢みたいに楽しいあの時間を、共に分かち合ってくれた事に」
卯月「凛ちゃん……」
凛「でも、卯月……ありがとうは、言わないよ」スクッ
卯月「えっ?」
268 = 1 :
凛「ありがとうって、一度言ったら、それが最後になっちゃう気がするから」
凛「しきれないはずの感謝を、これまでもこれからもしていくのに、
ありがとうの一言では、とても表しきれないから……」
凛「だから、私は態度で示す事にする」
凛「皆からもらった励ましの心を、私も誰かに与えていきたい」
凛「こんな私でも、誰かを元気づける事ができるなら……眩しく輝かせる事ができたなら」
クルッ
卯月「……!」
凛「どんなに嬉しいだろうって、思えるようになったんだ」
凛「卯月や、皆のおかげだよ」ニコッ
卯月「凛、ちゃん……」
凛「ありがとう、うづ…」
凛「あっ! い、いや……今のはナシ、ナシだから」ブンブン
卯月「……ふふっ、凛ちゃん今ありがとうって言いましたよね?」
凛「言ってない! 思っただけ!」
卯月「えへへへ」ニコニコ
269 = 1 :
【経過報告】
報告日:9月1日
報告者:多田 李衣菜
おはようございます。
すみません。つい疲れすぎて寝ちゃって、昨日の報告を書けませんでした。
昨日のフェスは、文句ナシの大団円!!
CPの一番手、志希ちゃんの『秘密のトワレ』でイッキにフルスロットルになって、
それからキャンディアイランドの『Happy×2 Days』、
凸レーションの『LET'S GO HAPPY!!』、
蘭子ちゃんの『LEGNE』、
もうずぅーっとコールコールの嵐で、すっごかったんです!
でも、何といっても一番の目玉は、未央ちゃん達でした。
これまでの営業で、だいぶ凛ちゃんの事が広まってたのかな。
ニュージェネがステージに立った時から、歓声がおおぉぉーー、って。
それに、私から見ても、ステージの完成度はニュージェネが一番でした。
ボーカルの伸びも、ダンスのキレも。
何より、凛ちゃん達の本当に楽しそうでうれしそうな顔!
もーこっちまでうれし泣きだよ。卯月ちゃん未央ちゃん良かったね、本当に。
逆に私とみくちゃんがその次やりづらくなっちゃって、少しヘマしたぐらいです。
美波ちゃんとアーニャちゃんが、しっかりフォローしてくれたけどね。
本当に夢のようなステージでした。
皆でがんばれて、本当に良かったなぁ。
凛ちゃんが、皆がいてこそのCP。
諦めずに凛ちゃんを救ってくれたプロデューサーや、志希ちゃんに感謝です。
むしろプロデューサー、体調は大丈夫かな?
270 = 1 :
【経過報告】
報告日:9月2日
報告者:渋谷 凛
少し筋肉痛は残っているけれど、体調は普通です。
薬もちゃんと飲んでいます。
実は昨日、学校が午前中で終わった後、帰りに事務所に寄りました。
もちろん、元々休みの予定だったから、誰もいるはずがないんだけど、
何だか無性に行きたくなって。
前の日の興奮が、まだ残っていたのかも知れない。
プロデューサーもいない事務所で、同じように来ていた卯月と雑談。
その後、ちひろさんにたまたま会えたから話をしたけど、次の日も休ませるとのこと。
でも、今日来てたよね、プロデューサー。
休む時はしっかり休むのがプロの務めだと思う。
あの時、常務の言い方にカチンと来たから、つい口走っちゃったけど、
代わりになれるからと言って、どうでもいい訳じゃないんだよ。
私なんかに言われる筋合いは無いかも知れないけど、
ちゃんと、体は労わってほしいと思う。
私達のプロデューサーなんだから。
273 = 1 :
【経過報告】
報告日:10月6日
報告者:P
渋谷凛の健康状態に支障は無し。薬も適正に処方しているとのこと。
346プロにて、アイドルプロジェクトの大幅な見直しが行われる模様。
一斉に解体を迫られるものではなく、新たな可能性を追求するという名目で、
プロジェクト間の枠を超えたユニットの結成が常務主導で検討されていく予定。
当シンデレラプロジェクトも例外ではなく、実績あるアイドルより優先的に、
常務率いるプロジェクトチームからスカウトされていく見込み。
関係者より得られた情報によると、現在までに予定されたアイドルは下記の通り。
・一ノ瀬志希
・渋谷凛
・アナスタシア
アイドル達にその旨を周知したところ、当初は戸惑いこそあったが、
概ね好意的に受け入れている様子。
結束の強いニュージェネレーションズのメンバー、本田未央と島村卯月も、
これを渋谷凛のさらなる成功の足掛かりと捉え、応援する姿勢を見せている。
一方で、プロジェクト運営の根幹に関わるため、状況を着実に精査した上で、
慎重な判断が求められる。
三日後、高垣楓のミニライブの応援にニュージェネレーションズを配する予定。
高垣楓より直接のオファーがあったため。
なお、彼女も件のプロジェクトに声が掛かっているアイドルの筆頭である。
より良い経験とモチベーションの維持に繋がる事が期待される。
以上
276 = 1 :
21~22時頃まで席を外します。
あと半分ほどあります。4時頃までに終われれば良いなぁと思います。長くてすみません。
278 :
これで……この密度で、後半分だと?
期待せざるをえねぇじゃねえか!! 乙!!
279 :
え、まだ半分もあるの!?
もうそろそろ終わりかなーとか思ってた
もう一波乱あるってことか……
とりあえず一旦乙です。
280 :
乙乙
281 :
すげえ量だ…一旦乙です
283 :
乙と言わざるを得ない
285 :
更新止まらなくてビックリした
10時までに読み終わるかな、乙
287 :
乙
半分…だと…?
288 :
一旦乙!
289 :
マジかよ…乙
290 :
おつんつん
291 = 1 :
――――――――――――
――――――
美城「…………」ペラッ
美城「仕事に大きいも小さいも無い、か……」
今西「奇しくも今日は、彼女がその言葉を得た会場でのミニライブがあるそうだ」
今西「シンデレラプロジェクトの子達、そして彼をわざわざそこに呼んだという事は、
彼女自身、それだけ思い入れがあるという事だろうな」
美城「……彼は、彼女のプロデュースを担当していましたが、何か関係が?」
今西「うん。それはあるだろうね」
美城「マネージメントのみに徹し、ロクにプロデュースらしい事をしていなかった……
強い思い出を抱かせるシーンなど、あり得たのでしょうか」
今西「ふむ……おそらく、無かっただろう」
今西「無口な歯車に変わった後の彼に対しては、ね」
292 = 1 :
~ミニライブ会場~
ブロロロロ… キキィッ
ガチャッ
未央「いよっと! 楓さん、もう着いてるかな?」スタッ
卯月「早く行きましょうっ!」ダッ!
未央「あっ、しまむーズルい!」ダッ!
凛「何で楓さん、私達を応援に呼んだんだろう」
武内P「正確には把握しかねますが、やはり、事務所の後進に経験を積ませようと…」
凛「……違う」
武内P「えっ?」
クルッ
凛「プロデューサー。本当に楓さんと、何も無いの?」
293 = 1 :
武内P「何も、とは……アイドルとプロデューサーですので、何、という…」
凛「別にいかがわしい事聞いてるんじゃなくてさ!」
凛「気づいてるでしょ? 楓さん、ずっとプロデューサーの事見てるよ」
凛「今日だって……絶対、何か理由があるんだよ、きっと」
凛「気づいてあげなきゃいけない事、本当に、何も無いのかな……」
武内P「………………」
294 = 1 :
~控え室~
楓「サインをしなさいん♪」サラサラ-
ガチャッ
楓「……あっ」
一同「お疲れ様ですっ!」ペコッ
武内P「……どうも、お疲れ様です」ペコリ
楓「お疲れ様です。今日はよろしくお願いします」ペコッ
武内P「こちらこそ」
未央「あれっ? うわぁ、直筆サイン入りうちわだーっ!!」
卯月「本当ですっ! お土産に、ぜひ一枚だけ……!」
凛「バカ。みっともないからやめようよ」
ガチャッ
スタッフ「すいませーん! ちょっと物販スペースの応援お願いできませんか!?」
295 = 1 :
卯月「うえぇっ、まだ開場の三時間以上前なのに、そんなにお客さん来てるんですか?」
未央「楓さんクラスだと、ミニライブでもグッズの倍率はハンパじゃないんだね。
うちわの配布だって控えてるのに」
武内P「かしこまりました。すぐに行きま…」
凛「待って」
武内P「?」
凛「物販の応援なら私達でもできるから、私達で行くよ。ねっ、卯月、未央?」
卯月「へっ?」
未央「おっ、それもいいねー!
学園祭のたこ焼き店で慣らした、未央ちゃんの売り子術にお任せあれ!」フンスッ
武内P「し、しかし本番前の…」
凛「プロデューサーは、よく分かんないけどほら、楓さんと打合せとか、あるでしょ?」
楓「えっ?」
296 = 1 :
凛「それじゃあ行こう、卯月、未央」
卯月・未央「はいっ!」「合点承知の助!」
タタタ…
武内P「…………」
楓「……ふふっ、何だか分かりませんけれど、気を遣わせちゃいましたね」
武内P「えぇ……そのようです」
楓「調子は、いかがですか?」
武内P「えぇ。渋谷さんは、ご覧の通りすっかり良く……?」
楓「……ふふっ」ニコッ
武内P「…………私の体調、ですか?」
楓「凛ちゃんの誕生日の時も、本当は、そっちをお聞きしたかったんですよ?」
楓「自分の事には気を配れない所……本当に、変わらないんですね」
武内P「……ところで、あなたにお伺いしたかった事が」
楓「はい」
297 = 1 :
~物販スペース~
客A「えーっ、もうTシャツ売り切れっすかぁ!?」
客B「散々待たせておいてそりゃないよぉ!」
客C「ていうか誘導ヘタすぎるでしょー!」
ブーブー…!
スタッフ「じゅ、順番にご案内しておりますのでどうか焦らずゆっくりとー!」
タタタ…!
卯月「お待たせしましたぁ!」
スタッフ「あ、ありがとうございます! って、えぇっ!?」
未央「ふっふーん、さぁ私達が来たからにはもう大丈…」
凛「あ、あれ……アンタ……?」
同僚P「り、凛……お前達……!!」
一同「(元)プロデューサーさんっ!?」
298 = 1 :
ガヤガヤ…
同僚P「いやぁ捌いた捌いたっ! 本当助かったぜ、ありがとな。はいジュース」サッ
未央「ありがとー、プロデューサー!」
同僚P「よせやい、俺はもうお前達のプロデューサーじゃねぇんだ」
同僚P「いや……むしろもう、プロデューサーですらないんだけどな」
卯月「えっ?」
同僚P「346の子会社のイベント屋に出向さ。左遷ってヤツだ」パコッ
同僚P「ま、社長に盾突いたバツだな。悔いはねぇけどよ、ハハハ」グビグビ…
凛「ひょっとして……話、聞いた事あるんだけど、私の医療費の事で?」
同僚P「まぁ色々あるが、一言で言えばオトナの事情だよ。気にすんな」
凛「…………」
同僚P「それにしても……」グスッ…
凛「……?」
同僚P「本当に……本当に良かったなぁ、凛よぉ……お前本当に、よく…!!」ボロボロ…
凛「や、やめてよ! なんか鼻水すごいっ!」
299 = 1 :
未央「おぉ、どうどう。よしよし」ナデナデ
同僚P「ヒック、ヒック……おう、うぉう……」
凛「大の大人が女子高生に介抱されてるよ……」
卯月「それだけ凛ちゃんが元気になった事が嬉しかったんですねっ」
凛「まぁ……そうなんだろうけどさ」
同僚P「ところで、お前達はアレか? 高垣楓の前座か何かで呼ばれたのか?」
未央「うん、そうだよ」
同僚P「ふぅーん、彼女も随分とCPの肩を持つんだなぁ」
卯月「何か、あったんですか?」
同僚P「ん? いや、何……」
同僚P「俺がCPを離れる時、俺に代わってアイツを担当にしてくれるよう、
俺から常務にお願いしたんだけどよ」
同僚P「もう一人、同じお願いを常務にしたアイドルがいたらしいんだよな」
同僚P「で、そのアイドルってのが……」
凛「えっ……」
300 = 1 :
~控え室~
武内P「やはり、そうだったのですね」
楓「余計なお世話、だったでしょうか?」
武内P「…………」
楓「自らプロデューサーとしての道を閉ざして、私達の単純な世話役に徹して、
抑揚の無い日々を求めて……」
楓「そんな折、未来ある子達が生み出す激動の渦になど、巻き込まれたくなかった?」
武内P「……ありがた迷惑、と思っていました」
武内P「それを言い渡された当初の私には」
武内P「ですが、今では……充実した日々を送れる事に、心から感謝しています」
楓「……良かった」ニコッ
武内P「加えてお聞きしたいのですが……なぜ、私を推薦したのですか?」
みんなの評価 : ☆
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