私的良スレ書庫
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元スレエリカ「入れ替わってる……!?」 みほ「貴女の名は」
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おつ
ここまで一気に読んだ(スレタイにガルパンが入ってないから今の今まで存在を知らなかった)
ギャグがみんな秀逸で面白い。期待
ここまで一気に読んだ(スレタイにガルパンが入ってないから今の今まで存在を知らなかった)
ギャグがみんな秀逸で面白い。期待
エリカ(あれから時は流れて……)
エリカ(練習の中心は、徐々に徐々に1・2年生へと移ってきていた……)
エリカ(残された時間を使って、3年性が培ったものを後輩達に伝えるためかのように……)
エリカ(私はとしては、まだまだ第一線で活躍する隊長の傍にいたかったのだけれど)
エリカ(隊長が後輩の育成より勝利を優先する試合など、もう早々訪れないのは分かっていた)
エリカ(……あれから入れ替わりも起こっていない)
エリカ(今はただ、残り少ない時間を、隊長に自分を魅せるのに使うだけだ)
エリカ(少しでも、後継者に相応しい姿を――)
小梅「それでは続きまして逸見さんによる大爆笑一発ギャグです」
エリカ「……」
エリカ(隊長の道は間違っていないという証明を……)
直下「上下関係の厳しさはすぐには変えられない……しかし宴会によって距離を詰めることはできる……」
直下「なるほどこれが大洗から学んだ、新たな黒森峰の形……!」
小梅「ほら逸見さん、最上級生様のグラスが空だよ!」
小梅「いつもみたいにアツアツの鉄板ジョークを言いながらお酌して!」
エリカ「……」
直下「ああもう、笑顔でやらなきゃ! これだって一応カリキュラムの一つなんだし、ちゃんとしないと成績に響くよ!」
まほ「……」
まほ(なんだろう、思っていたのと全然違う光景が繰り広げられている気がする……)
まほ「あー……」
まほ「今日は久々にアンツィオの面々が来てくれた」
アンチョビ「やあやあやあ、ノリと勢いとパスタの国からドゥーチェ参上だあ!」
ペパロニ「黒森峰のポテトやウインナーを使ったピザに加えて、今回は新作ピッツァもあるっすよ!」
カルパッチョ「お安くなってるし、お昼ごはんに是非♪」
エリカ「第一声でいきなり商魂逞しいわね」
まほ「まあ、そう言うな」
まほ「今回はこちらが無理して来てもらっているんだ」
まほ「少しくらい貢献してやろう」
エリカ「はあ……」
エリカ「まあ確かに、そろそろ紅白戦もマンネリしてきてますし、決勝じゃ小兵相手にしてやられましたから、交通費払ってこいつら呼ぶのは分かるんですけど……」
エリカ(……勝てるようになるまで、大洗とはやりたくないし)
ペパロニ「いやーマジ助かるっすわ」
カルパッチョ「どんな戦車より優先して屋台の整備をしてきてよかったですね」
アンチョビ「だな! 勿論戦車も手入れしなくちゃだめだけどな!」
エリカ「……こいつらかあ……」 ボソ
まほ「エリカ」
エリカ「……すみません」
エリカ「でも、その、継続高校とかの方がよかったのではないかと」
まほ「……そう言うな」
まほ「色々と事情があるんだ」
まほ(……アンツィオの楽しそうな雰囲気のコツとかこっそり聞きたいし……)
まほ(継続はエリカのアレがあるせいで何か招待しづらいしな……)
アンチョビ「まあまあ、そう冷たくしないでくれ」
アンチョビ「うちも財政難でな……」
アンチョビ「引退前に、せめてP40の修理費くらい稼いでおいてやりたいんだ」
エリカ「は?」
エリカ「……修理費も確保してないのに大会に導入したと?」
アンチョビ「ああ、いや、一応最低限の修理費は勿論速攻確保したんだ」
ペパロニ「なんだかんだで一番の戦力っすもんね」
アンチョビ「でもなー、最低限直した所で、ダージリンに壊されちゃって……」
エリカ「?」
アンチョビ「いや、何か乗ってみたいっていうから乗せてやったら、こう、ボカーンって」 シクシク
エリカ「???」
まほ「……それなら、聖グロリアーナに賠償請求でも出来るんじゃないのか?」
アンチョビ「そ、それが……」
ペパロニ「全員揃って、なーんか言いくるめられちゃったんすよねー」
カルパッチョ「確かに非はこちらにあるかも、って思わされちゃったんですよね」
エリカ「本ッ当に何やってンのよアンタ達は……」
エリカ「大体P40って秘密兵器みたいなもんだったんじゃないわけ?」
エリカ「どうしてソレにホイホイ他校の隊長を乗せちゃったのよ」
アンチョビ「そ、それが私にもわからないんだ……ダージリンのやつにそそのかされて……」
エリカ「ったく……あんな紅茶馬鹿を信用するからそんなことになるのよ」
アンチョビ「うう……」
アンチョビ「でもほら、疑うよりは、信用する方がいいかなーって」
エリカ「はあ?」
アンチョビ「ほら、戦車道もだけどさ、何事も一人でやれることって限界があるだろ?」
アンチョビ「だけど、誰かと手を取り合えば、一人じゃ出来ないことだって出来る」
アンチョビ「だから、誰かのお願いとかは、突っぱねるより、出来るだけ受け入れた方が、後々自分のためにもなるかなって」
エリカ「……ふん」
エリカ(私は……誰かと馴れ合った力なんかに頼らず、自分だけの力で……)
エリカ(……そう、私は自分の力をこれからも伸ばしていく)
エリカ(もう以前ほどのわだかまりはないけど、それでもあの子に負けっぱなしじゃいられないから)
エリカ(あの子が甘っちょろい馴れ合いのチームで勝とうとするなら、私は西住流の築き上げた厳しく統率されたチームで勝ってみせる)
小梅「どうしたの逸見さん、眉間に皺をよせて」
直下「いつものことじゃない?」
小梅「確かにそうだけど」
直下「どうせまた何か一人であれこれ考えてるんだよ」
エリカ(……アホの赤星達のおかげで、天下の黒森峰とて異常に戦車道に賭けているのは一部だけだと分かった)
エリカ(それでも厳しくしていかないと、捲土重来は夢のまた夢)
エリカ(下級生が楽しめているかはともかく、厳しい訓練のガス抜きで宴会を導入したのは隊長のファインプレー)
エリカ(これからもガス抜きはさせつつ、ビシビシ鍛え上げていくッ)
エリカ(次こそは、絶対に優勝旗を取り戻すッ)
エリカ(あの子のせいで暗黒期になるだなんて、絶対に御免だわッ)
エリカ(あの子が変わったように、私も変わった)
エリカ(……変われなかったところだって沢山あるけど)
エリカ(あの子とは、とうとうしっかり仲直りもできなかったけど)
エリカ(でも、今は満足している)
エリカ(あの日Ⅳ号戦車と入れ替わったことも、今ではいい思い出)
エリカ(きっともう、二度とあんなことはないけど)
エリカ(あの経験を活かして、絶対に来年こそはあの子を追い抜いてみせる――!!)
エリカ「ん……」
エリカ「……」
エリカ「あれ……?」
エリカ「目をこすろうとしても、手が動かない……」
エリカ「……」
エリカ「金縛り……?」
エリカ「……」
エリカ「顔すら動かない……」
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「待って……何この逆に慣れ親しんじゃったかのような感覚……」
エリカ「ま、まさか……」
エリカ「ひっ、“あのやり方”で視界が動く……」
エリカ「こ、これって……これってぇ……」
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エリカ「また入れ替わってる――――!?」 ズガビーン
エリカ「ど、どうして……」
エリカ「あれが精神的なものに起因していて、私の願いに呼応したものだとしたら……」
エリカ「もう、前ので終わったはずなのに……」
エリカ「……」
エリカ「と、とにかく、状況を整理しないと……」
エリカ「ええっと、またⅣ号よね私」
エリカ「視線移動の方法とか完全にあの時と同じだし……」
エリカ「……」
エリカ「でも……大洗の車庫、こんな見た目だったかしら……?」
エリカ「……」
エリカ「ああ、最近何もなかったから”私の身体“に対策施してないっ……!」
エリカ「いやああああああお願い私の身体、変なことしてないでえ~~~~!!」
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「うう……」
エリカ「誰も来ないせいで嫌な予想ばかり膨らんでいくわね……」
エリカ「何やってんのよ大洗の連中は! 戦車の様子を見もしないで!」
エリカ「優勝したからって気を抜きすぎでしょ……」 ブツブツ
エリカ「……」
エリカ「それにしても、何だか揺れるわね……」
エリカ「……」
ガッコン
エリカ「ひゃっ」
エリカ「な、なに!?」
エリカ「一体何が――」
バシュウッ
エリカ「何か開――」
エリカ「壁が開いた……」
エリカ「光のおかげであたりが見渡しやすくなったけど、もしかして、これって……」
ケイ「よっと……」
ケイ「うん、どうやら全車輌無事に運べたようね」
エリカ「サンダースのスーパーギャラクシーの中……!?」
ナオミ「大洗の車輌、どうします?」
ケイ「うーん、サンダースの車庫には入れない方がいいわよねえ」
アリサ「まあ、どこから情報が漏れるかわかりませんしね」
ケイ「オッドボール三等軍曹の件もあったものね」
ナオミ「じゃあこのままスーパーギャラクシーに格納しておく、ってことにしておきますか」
ケイ「そうね」
ケイ「念のため、この機体は故障中ってことにして人払いもしておこうかしら」
アリサ「まったく……こんなことバレたら大事ですよ」
ナオミ「そう言いながらも協力するんだ?」 クク
アリサ「……あのまま放っておくのも気分が悪かっただけよ」
ナオミ「まあ、グレーゾーンの行いは得意だもんね」
アリサ「もうっ」
ケイ「HAHA……まあでも、今回は100%政府の方が不義理だし、力も貸したくなるわよ」
ケイ「……あそこまで頑張った大洗が、まさか改めて廃校だなんて」
エリカ「…………」
エリカ「……………………は?」
スローペースですが寝ます
投下レス数多くない分サクサク回していきたひ
投下レス数多くない分サクサク回していきたひ
続き乙
思ったより話が進んでて嬉しい
P40の件はドラマCDのアレだとしたら、戦車道連盟にも責任あるよなぁ
というか、まほはその場にいたやん
思ったより話が進んでて嬉しい
P40の件はドラマCDのアレだとしたら、戦車道連盟にも責任あるよなぁ
というか、まほはその場にいたやん
エリカ「廃校……?」
エリカ「大洗が……!?」
エリカ「ちょっと、どういうことなのよ!」
エリカ「あの子達はそれを撤回させるために戦ってたんじゃないの!?」
エリカ「っていうか、優勝校が廃校ってなによ!」
エリカ「勝ち逃げされちゃうじゃない!」
エリカ「あ、こら行くんじゃないわよ! 待って!」
エリカ「ああ~~聞こえてないんだ!」
エリカ「ちょっと待ちなさ、こら!」
バタン
エリカ「……」
エリカ「くっ……」
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「廃校になって、私――というかⅣ号がスーパーギャラクシーに居る……」
エリカ「……戦車の没収を避けるため?」
エリカ「……」
エリカ「あーもう、考えても埒が明かないわ」
エリカ「明日には元の身体に戻れるだろうし、少しそっちで調べてみようかしら……」
エリカ「まあ、その前に今日の私が何かやらかしてないかのチェックが最優先だけど……」
エリカ「……」
エリカ「それにしても……」
エリカ「この感じだと様子見に来てもくれなさそうだし、やることないのが難点ね……」
エリカ「……」
エリカ「72時間何もない所に閉じ込めると発狂するって聞いたけど、あと何時間あるのかしらこれ……」
アンチョビ「はいよ、パスタお待ち」
まほ「すまない、ありがとう」
アンチョビ「いやいや、こっちこそ金を落としてくれることに有難うだ」
まほ「学食も悪くはないのだが、どうしても食べるものが定番化してしまうからな……」
アンチョビ「あー、好きなのばかり選んじゃったりするもんなー」
まほ「一応、バランスも考えて、様々なカレーを日替わりで頼んでいるのだが……」
アンチョビ「え、毎日カレー? まじで?」
まほ「お前たちだって毎日パスタなんだし似たようなものだろ?」
アンチョビ「いやいや、毎日ちゃんといろんなもの食べてるし」
アンチョビ「それに売り物こそイタリアンオンリーだけど、自炊じゃ色々作ってるからな?」
まほ「そうだったのか……」
アンチョビ「お前も戦車だけじゃなくて、料理とか色々趣味を持った方がいいぞー?」
アンチョビ「まあ名門跡取りだから忙しいのかもしれないけどさ」
アンチョビ「一つしか熱中しているものがないと、そこに行き詰まった時にしんどいぞー?」
まほ「……オペラなんかは好きだが……」
アンチョビ「おお、いいんじゃないかー?」
アンチョビ「まあ私はオペラはさっぱりだけどな」
アンチョビ「戦車道で行き詰まる度に息抜きで楽しめるものがあるっていいよなー」
まほ「私は行き詰まったことなどないが」
アンチョビ「うえー、マジかー」
バタン
小梅「大変です隊長、逸見さんが久々に全裸でブリッジ進行した挙句アンツィオの戦車とレースを始めてます!!」
まほ「すまん前言を撤回する進行形で色々行き詰ったかもしれない」
エリカ「……」
エリカ「ふああ……」
エリカ「いつの間にか寝てたみたいね……」
エリカ「戦車になってると横になるってことができないからきっついわあ……」
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「え、ちょ、待って……」
エリカ「身体が動かない……」
エリカ「私――元の身体に戻ってない……!?」
エリカ「日付が変わっていない……?」
エリカ「いやそんなはずはない」
エリカ「身動きが取れなくて暇すぎて、ひたすら頭の中で音楽を流したりしてたけど……」
エリカ「寝落ちてなお日付が変わってないなんてことはないはず……」
エリカ「それどころかこの感覚、寝すぎた時のソレと同じだわ」
エリカ「一体どうなってるのかしら……」
エリカ「……」
エリカ「クソッ、外はどうなってるのよ」
エリカ「ここを開けて外を見せなさい外を!!」
ガコン
エリカ「!」
エリカ「開いた……って……」
エリカ「ちょ、ま」
エリカ「誰も入ってこないどころか、この景色って……」
ビュオオオオオオオオオオ
エリカ「空!?」
エリカ「ちょ、待って、まさかスーパーギャラクシー飛行中なの!?」
エリカ「なのになんで扉を開け――」
ガコン
エリカ「え、ちょ、ま、ウソでしょ!?」
エリカ「ここから私達を落とす気!?」
エリカ「ま、待ちなさい馬鹿!」
エリカ「こんな高さから人間が落ちて助かるわけが……!」
エリカ「い、いや、今は戦車かもしれないけど!」
エリカ「無理無理、さすがにこれは無理だってば!」
エリカ「やめ――」
エリカ「ひぃえあああああああああああああああああああああ!!」
エリカ「ひ、ひぬ……」 ガクガク
エリカ「ひぬかとほもっは……」 ガクガク
エリカ(な、なによあの高さから放り捨てるって……)
エリカ(そ、そりゃあれからグッと地面に近づいたとはいえ……)
エリカ(本当にそのままポーンと放り出すなんて!)
エリカ「せ、戦車じゃなきゃ死んでたわよほんと……」
エリカ「うう……あんなの人間の状態でやってたら間違いなく漏らしてたわ……」
エリカ「っていうか今も足がじんじんしてるし……」
ケイ「ちゃんと届けたわよ!」
エリカ「何がちゃんとよ!」
エリカ「ちゃんとって言うなら丁寧に下ろしなさいよね!」 ムッキー
みほ「……!」
エリカ「……チッ」
エリカ「Ⅳ号に向けてるって分かってても、どうもこのキラキラした目には慣れないわね……」
エリカ「……」
エリカ(それにしてもこの状況……)
エリカ(本当に廃校になったみたいね……)
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「じゃあ、何で私はⅣ号と入れ替わったのかしら……」
エリカ「……」
エリカ「てっきり、この入れ替わりにも、意味があると思ってたのだけど……」
エリカ「……あの時の願い事が、結果的に叶った形になったし……」
エリカ「蓋を開けてみたら、私が戦車道をするうえで、必要な入れ替わりだったようにも思える……」
エリカ「……」
エリカ「いやまあ、失ったものを考えると、なくてよかった入れ替わりなのに違いはないけど……」
エリカ「でも……」
エリカ「結局あれ以降何もなかったことも含めて、そういうものだと思ってた……」
エリカ「呪いの類にしろ、精神疾患にしろ……」
エリカ「私の内面に、入れ替わりの原因やきっかけがあるのだとばかり……」
エリカ「……」
エリカ「確かに、あの決勝戦で吹っ切れたものもあれば、新たな道を探して迷ったりもしてるけど……」
エリカ「でも、廃校になった大洗にきて、何が得られるというのかしら」
エリカ「……あの子との確執に関することなら、それこそスーパーギャラクシーに詰め込まれた後でなく、詰め込まれる前よね」
エリカ「どうせ今生の別れみたいな顔で一夜を共にしたりしたんだろうし」
エリカ「……謎ね……」
アンチョビ「……なあ、大丈夫か?」
まほ「……ああ……」
ペパロニ「見るからにゲッソリっすねえ」
カルパッチョ「まるで絶食してるみたいね」
アンチョビ「いやまあ、信頼してた副官がアレなことになってたらそりゃそうなるだろうけどさー」
ペパロニ「いやー、頼りない副官だと大変っすね」
アンチョビ「ちなみにお前もなかなかになかなかで来年を思うと私も胃はキリキリ痛み続けてるからなー?」
ペパロニ「へー、消化に優しいもの作りましょうか?」
アンチョビ「おまえなー」
まほ「……」
まほ(完治したと思ったのに、また再発とはな……)
まほ(ひとまず何とか収めたし、アンツィオの連中も丁重にもてなしていればエリカのことを忘れてくれるだろ……)
まほ(一日でひとまず治まってくれることだけが救いだな……)
バーン
小梅「た、大変です隊長!」
まほ「どうした赤星」
小梅「い、逸見さんが……」
まほ「どうした、昨日の痴態を苦に手首でも切ったか?」
小梅「そ、それが……」
小梅「壊れたコントローラーでやるゴールデンアイの如く、ひたすら壁に向かってゴツンゴツンと前進を続けていて……」
まほ「」
小梅「直前に乳首のイグニッションに触れたせいだとは思うんですけど……」
まほ「」
アンチョビ「ど、どうした西住、世界の終わりみたいな顔をして……」
ペパロニ「ホラゲナイトって感じっすね」
小梅「……考えにくいんですけど……」
小梅「多分、今日も“例のアレ”です……」
まほ「」
エリカ「……」
エリカ「やっぱり、今日も元に戻ってない……」
エリカ「周囲の明るさから言っても、日付は絶対変わってるのに……」
エリカ「これにも何か意味が……?」
エリカ「いや、それとも、意味があると思ってたのが間違いだった……?」
エリカ「今までのはただの予兆で、これが本番……?」
エリカ「……」
エリカ「ダメね……考えてもさっぱり答えが出ないわ……」
沙織「まさかコンビニに戦車で行くことになるなんて……」
エリカ「私だってまさかコンビニに戦車で行くことになるなんて思わなかったわよ」
エリカ「……“戦車で”のニュアンスが大きく違うけども」 ハァ
エリカ「……」
エリカ「それにしても、本当に廃校で、この子達もそれを受け入れたなんてね……」
エリカ「……」
エリカ「どこに転校してくるのかしら」
エリカ「ひょっとして……うち……?」
エリカ「転校手続きには保護者の印鑑がいるし、黒森峰以外の転校で判を押すわけが……」
華「……みほさんは?」
沙織「一緒に行こうか?」
エリカ「はあ? 小学生じゃないんだから……」
エリカ「……」
エリカ「アンタの親友の座、気付けばすっかりこのアホどもがしっくりくるようになったわね……」
優花里「西住流家元も見てみたいですし……」
エリカ「はァ~~???」
エリカ「何言ってンのよアンタは!」
エリカ「あの人は黒森峰の指導や西住流の指導で多忙なのよ!?」
エリカ「娘の友人ってだけでアンタみたいな小汚いマルチーズみたいな奴に会うわけないでしょ!」
みほ「……ううん。大丈夫。一人で帰れる」
エリカ「よーしよく言ったわ!」
優花里「そうですか……」
エリカ「そうよそうよ、ほらもっと言ってやんなさい!」
みほ「また今度遊びに来てね」
優花里「……はいっ!」 パァァァ
エリカ「はぁぁぁぁ!?」
エリカ「何甘やかしてンのよ!」
エリカ「大体アンタ、まだ西住家に許されきったわけじゃないでしょうが!」
華「私は明日、家に帰ります」
沙織「私もそうしようかなあ」
みほ「私も……」
エリカ「!?」
エリカ「ちょ、待ちなさい!」
エリカ「アンタ明日帰ってくるわけ!?」
エリカ「だ、ダメよそんなの!」
エリカ「それってつまり、その、暴走してる私の身体に会っちゃうってことでしょ!?」
エリカ「ダメダメ絶対、そんなのダメ!!!」
エリカ「ちょっとポンコツ戦車!」
エリカ「いい加減私の身体に戻しなさいよ!」
みほ「!」
みほ「止まって下さいっ!」
キキーーーーッ
エリカ「どわっぷ!」
エリカ「な、何よいきなりっ!」
エリカ「急停止されるとこっちは結構苦しいんだからね!?」
みほ「そのままバックして!」
キュラキュラキュラ
優花里「どうしたんですか……?」
みほ「わあ~!」
エリカ「げっ……この看板に書かれたボコって……確か……」
みほ「知らなかった!」
みほ「こんなとこがあるなんて!!!」
沙織「今までで一番テンション上がってるよ……」
エリカ「はん」
エリカ「ファンとか言ってる割に情報収集がおろそかなのね」
エリカ「私はネットサーフィンのついでに調べたことがあるから知ってたけど?」 ハン
エリカ「……あ、べ、別にアンタといつか行く気だったとかそういうんじゃ――」
ワイワイガヤガヤ
エリカ「……」 ポツーン
エリカ「……そりゃそうよね……」
エリカ「私は戦車で、声も聞こえてないんだから、そりゃ私は駐車場で留守番よね……」
エリカ「……」
エリカ「ふん、別にいいわよ、あんな子供だましみたいなキャラクターのミュージアムなんてハナっから興味ないし」
エリカ「ほんっと、待ってる間は暇ねえ……」
エリカ「……」
エリカ「それにしても、あの子はマジで全然変わってないわね……」 ハァ
エリカ「……」
エリカ「やっぱり、こういう交流が目的なら、スーパーギャラクシーに幽閉されてるタイミングで入れ替わる理由がないのよねえ」
エリカ「ってことは、本当に意味も法則性もなく入れ替わってるのかしら」
エリカ「……」
エリカ「……入れ替わり……」
エリカ「向こうの私は乳首のイグニッションで動いている……」
エリカ「つまり、言うならば、Ⅳ号戦車の魂は、私の魂と入れ替わるようにして私の身体に入っている……」
エリカ「……」
エリカ「もし……」
エリカ「Ⅳ号戦車にも魂みたいなものがあるといたら……」
エリカ「いつか赤星が言っていたように、物にも魂が宿るとしたら……」
エリカ「廃校が決まって、スーパーギャラクシー収納前にあの子達と何かの交流をして……」
エリカ「それで、あの子達や大洗を救おうと考えるかもしれない……」
エリカ「……」
エリカ「考えづらいけど……元々考えづらい意味不明な事態だものね……」
エリカ「ありえるのかもしれない……」
エリカ「これまでが、私の方の我儘でホイホイ入れ替わっていたのだとしたら……」
エリカ「今回のコレは、Ⅳ号戦車の方の意思――」
スレも1000行きそうですし、もう朝なので投下を終わります
次の更新の時に新スレ建てよう
次の更新の時に新スレ建てよう
乙。戦車お届けシーン期待通りwww
あとまほさん冷静に手首切ったかとか言わないであげてw
990越えてるなら早めに次スレ立てて誘導リンク張った方がいいかと。感想で埋まる可能性あるし
あとまほさん冷静に手首切ったかとか言わないであげてw
990越えてるなら早めに次スレ立てて誘導リンク張った方がいいかと。感想で埋まる可能性あるし
>>1000なら最後の再開シーン後以降も話が続く
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