私的良スレ書庫
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元スレエリカ「入れ替わってる……!?」 みほ「貴女の名は」
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エリカ「――――――っ!」 ガバッ
エリカ「……」
エリカ「夢……」
エリカ「……」
エリカ「もう、1年にもなるっていうのに……」
エリカ「……」
エリカ(……もう、1年にもなるのね)
エリカ(下段ベッドの主がいなくなって、下が無人になってから)
エリカ「…………」
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【注意】
・映画『君の名は。』のネタバレがほんのりあるかもしれません
・地の文も少しですがあります
・戦車は火砕流の中だって突き進むように、多少の矛盾点があってもこのスレは突き進みます
また、彼女の夢を見た。
どこか苛つくのに放っておけなくて
いつもは頼りないのに、ここぞという時頼りになって
妬んで、憧れて、羨んで、追い掛けて――
色々な感情が混ざっていたせいで、結局、どんな関係だったのか、どう想っていたのかも分からない、彼女の夢。
分かる前に、私の前から消えてしまった。
もう1年も経つと言うのに、行き場のない感情だけが、ずうっと残り続けている。
まるで、主を失い空っぽになっても、次の主がやってこないこの下段ベッドのようだ。
代わりも現れず空っぽになったはずなのに、心の中の場所だけを取って邪魔くさいほどに居座っていた。
エリカ「……」
エリカ(結局……) ギシッ
エリカ(ここの下段は、新入部員にも割り振られなかった……) ギシッ
エリカ(それでも足りたから、というのはあるだろうけど……) ギシッ
エリカ(もしかしたら隊長は、まだあの子が戻ると期待しているんじゃ……) ギシッ
小梅「ん……」
小梅「あ、おはよう、逸見さん」
エリカ「ああ、ごめんなさい、起こしちゃったかしら」
小梅「んー……まあ、でも、練習休みだからってお昼まで寝るのも何だし、丁度よかったかも」
エリカ「丁度良くないときに起こさないためにも、そろそろベッドの梯子は取り替えて貰った方が良さそうね」 ギシッ
小梅「……いいの?」
エリカ「……何が?」
小梅「いや、てっきり、そういう部品一つとっても思い出があるから、ちょっと軋んでも敢えて換えてないのかなーって思ってたんだけど……」
エリカ「っ……馬鹿馬鹿しい」
エリカ「たかだか寝具に思い出なんてあるわけないでしょ」 ギシッ……トン
エリカ(そう、思い出なんてあるはずない)
エリカ(それこそ、あの子の寝ていた下段ベッドだって、私はなくなったって問題ないとすら思って――――)
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「ちょっと」
小梅「?」
エリカ「なにこれ」
小梅「?」
エリカ「空っぽであるべき下段ベッドに、何故かサーキット会場が出来上がっているのだけど」
小梅「ああ、それ……」
小梅「逸見さんが昨日寝た後、明日は戦車道の練習も学校も休みだってことで、皆でちょっと夜更かしをしちゃって……」
小梅「それで直下さんの提案で、皆でミニ四駆をしようってなって」
エリカ「なんでまた……」
小梅「ミニ四駆は火砕流の中だってかっとべマグナムをするし、戦車道に通じるものがあるって直下さんが」
エリカ「正気?」
小梅「それでコースを組み立てたんだけど、普通に歩くのに邪魔だからってことで、一旦そこに置いておこうってなって……」
小梅「あ、でも近いうちに皆でやるミニ四駆大会が終わったら、きちんと片付けるから安心してね」
エリカ「もっと大事な大会があると思うのだけれど」
小梅「でも、ほら、息抜きって大事だし……」
小梅「直下さんも、『ミニ四駆はパーツの交換が死ぬほど楽だし軽くて泣ける』って言ってたし……」
エリカ「いや、まあ、そりゃあ、息抜きの範囲なら咎めはしないけど……」
小梅「……」
小梅「やっぱり、みほさんのベッドに物を置かれると、不満?」
エリカ「ハァ!?」
エリカ「何でそこであの子が出てくるのよ!」
小梅「だって、そりゃあ……」
エリカ「あの子は関係ない」
エリカ「ええ、関係ないわ」
エリカ「何も言わずに一人で抱えて、勝手に潰れて、戦車道から逃げ出した子なんか……!」
小梅「……」
小梅「でも、逃げちゃう気持ちも分かるかなあ……」
エリカ「はぁ!?」
小梅「私も……」
小梅「去年の大会以降、あんまり、戦車道の時間に居場所はなかったし」
エリカ「……」
エリカ「くだらない」
エリカ「誰にだってミスはあるし、それがたまたま大舞台で出ただけでしょ」
エリカ「それを大舞台に上がれもしない有象無象や普段のミスを棚上げしている奴らが好きに言ってるだけじゃない」
エリカ「もしも批難して許される人間がいるとすれば、それは一度もミスなんてしたことのない西住隊長だけよ」
エリカ「あの時がたまたまカバー出来るレベルを越えていただけ」
エリカ「敗戦は私も含めて全員が重く受け止めなくちゃいけないし、誰かのせいにだけすればいいわけじゃないわよ」
エリカ「だから、そんなくだらない罵倒や陰湿な嫌がらせなんて、気にもとめなければいいの」
エリカ「西住隊長だって、気にするなっておっしゃってたんだから」
小梅「……逸見さん、顔とか雰囲気に似合わず意外とちょっと優しいよね」
エリカ「当然のことを言ったまd……今しれっと小馬鹿にしなかった?」
小梅「気のせいだと思う」
エリカ「……まあ、いいわ」
エリカ「……そりゃあ確かに小梅はミスを、あの子は自分の選んだ選択肢と勝利を両立できなかったことを責められても仕方がないわよ」
エリカ「無責任で八つ当たりみたいな批判の言葉は無視していいけど、実力が足りなかったことは受け止めなくちゃいけない」
エリカ「……そのうえで、成長して黒森峰に恩返しをするのが、連覇の歴史に土をつけた者の責任でしょ」
小梅「……」
エリカ「なのにあの子は、逃げ出したのよ」
エリカ「一人で勝手に抱えて、潰れて……」
エリカ「逃げ出したのよ!」
小梅「……逸見さんは、強いよね」
エリカ「……はあ?」
エリカ「別に、強くは……」
小梅「私は……頭で分かってても、無理だった」
小梅「同じ車両に乗ってて一緒に戦犯扱いされた仲間と固まって、ずっと泣いてるだけだった」
小梅「……」
小梅「それで……ありがとうすら、言えなかった……」
小梅「同じ車両の人達からも責められてたみほさんは、きっと私よりも、孤独だったはずなのにね」
エリカ「……」
小梅「だから私は……みほさんを、責める気には、なれないかな……」
小梅「それにほら、私は何だかんだで成長できたなーって思うし、みほさんも、転校を切っ掛けに何か成長するかもだし……」
エリカ「そんなこと、あるわけないじゃない」
エリカ「……道っていうのは、前に向かう者にだけ開かれているのよ」
エリカ「あの子の気持ちなんて、理解できるわけないでしょ」
小梅「確かに、本人か、本人に近い存在にでもならなきゃ分からないのかも」
エリカ「……」
エリカ「ふん」
エリカ(何よ、それだとまるで私が近い存在じゃなかったみたいに……)
エリカ「……」
小梅「?」
小梅「あれ、どうかしたの?」
エリカ「……いいえ、なにかちょっと寝起きで思考が迷走しただけ」
エリカ「朝は弱いのよ」
小梅「でも夜もあんまり強くなかったような……」
小梅「一日通して最弱なんじゃない?」
エリカ「ちょっと」
小梅「強い時間帯とかあるの?」
エリカ「あるわよランチタイムとか」
エリカ「……っていうか、もしかして私のこと嫌いなの?」
小梅「そんなことないけど」
エリカ「どこか辛辣だし」
小梅「愛情表現だよ」
エリカ「……」
小梅「疑ってる?」
エリカ「……」
小梅「針の筵だった私達が戦車道の時間を何とかやれてたのは逸見さんのおかげなんだよ」
小梅「あの時から、逸見さんのことは大好き」
小梅「私、多分、逸見さんで、その……頑張ればヌけr」
エリカ「言わないで」
小梅「それに、証拠になるか分からないけど、味方についてもらった当時は逸見さんをオカz」
エリカ「聞きたくなかった!!」
小梅「何なら証拠としてこの場でヌk」
エリカ「そんな側面は知りたくなかったし出来ることなら夢であって欲しいほどなんだけれど」
小梅「まあ、それは冗談として……」
エリカ「その冗談は笑えないわよ」
小梅「逸見さんの恋愛遍歴ほどじゃないよ」
エリカ「……は?」
小梅「初恋の顛末とか」
エリカ「は?」
小梅「まあ、それは置いておくとして……」
小梅「実際、私は本当に逸見さんには感謝してるの」
エリカ「いや、ていうか恋愛遍……は?」
小梅「逸見さん、すごくひたむきで、だからこそ逃げるような子が駄目なんだろうけど……」
エリカ「っていうか恋愛トークとか黒森峰で誰かに話した覚えないんだけど誰から聞いたのそれ」
小梅「きっと、ゆっくり話し合えれば、みほさんとも、また昔みたいに仲良くなれると思う」
エリカ「いや今はその話はいいから」
小梅「いつか……みほさんの心も、分かるようになるといいね」
エリカ「今分かるべきはソレよりもどこから恋愛遍歴探ったのかと広めてる奴は誰なのかだからいやほんと教えなさい」
ピンポーン
小梅「あれ、誰だろ」 パタパタ
エリカ「ちょ、誤魔化s――」
小梅「あ、隊長」 ガチャ
エリカ「!?」
小梅「どうかされましたか?」
まほ「ああ、いや、エリカと約束がな」
エリカ「……」
エリカ「!?」
エリカ「ちょ、も、もうこんな時間……!?」
エリカ(し、しまった……赤星と戯れすぎた……!)
エリカ「す、すみません隊長、今急いで準備します!」
エリカ「化粧と着替えに20……いえ、10分だけ! 10分だけ頂けますか!?」
まほ「構わんが……」
小梅「あ、これ使う?」
小梅「化粧の手間が一気に削減できる――」
エリカ「えっ、何だか分からないけど助か――」
小梅「――目出し帽とサングラス」
エリカ「――らないわよ! いらないし、時間ないんだから冗談なら枕にでも言ってて!!」
エリカ「ええと、下着下着……」 バタバタ
エリカ(どうせ誰かに見せるでもないし……)
エリカ(とりあえず近くにあるやつを……!)
小梅「ねえ枕ちゃん、私ね、立派な車長になりたいの」
小梅「そうなんだ、じゃあ私操縦手やるから車長やってみなよ」 ウラゴエ
小梅「わあ、ありがとう」
小梅「ウィン」
小梅「なんで自動ドアなんだよ」 ウラゴエ
エリカ(本当に枕相手に冗談言ってるっ……!)
エリカ(っていうか枕と漫才やろうとしてる……!)
小梅「自動ドアだと弾飛んできたらウィンと開いて操縦席にダイレクトアタックするじゃねえかよ」 ウラゴエ
エリカ(突っ込んだら負け突っ込んだら負け……)
まほ「ふふっ、赤星はなかなかにユニークだな」
エリカ(嗚呼そいつを甘やかさないで下さいでもその優しさがマジキュートあんどリスペクトっ……!)
小梅「去年の大会の直後は、しばらく枕しか会話相手がいませんでしたから……」
エリカ「重ーーーーーーーーーいッ!」
エリカ(って、あの二人に意識を割いてる場合じゃあないッ!)
エリカ(とりあえず最低限の化粧だけでも……) バタバタ
エリカ「お待たせしました!」
まほ「ん、そんなに慌てなくてもよかったが……」
エリカ「いえ、隊長をお待たせすることなど……!」
まほ「赤星の枕との冗談のおかげであまり待たされたという気はしないがな」 フフ
エリカ「は、はあ……」
まほ「ちなみに最終的にあの枕は今日からシュトゥットガルトと名乗ることになった」
エリカ「……?????」
まほ「聖グロリアーナは紅茶の名前、アンツィオは料理の名前と、校風の元となった国にちなんだ名前を名乗る学校は少なくない」
まほ「そこで我々も見習って、ドイツにちなんだ単語をつけようという話になってな」
エリカ「いや、あの、本当にこんなこと言っていいか分からないし何なら恐れ多いんですけど、その」
エリカ「枕ですよ?」
小梅「名前がつくと愛着がわきやすいって聞くし……」
小梅「それに、物にだって魂はあると思うから」
小梅「心と心を通わせれば、ヒトとモノとの友情だって……」
エリカ「へえそうよかったわね、隊長行きましょうか」
小梅「ひどい」
<神社>
まほ「悪いな、付き合わせて」
エリカ「いえ!」
エリカ「お供をさせて頂けて、光栄です」
まほ「……」
まほ「戦車道にまぐれ無し」
まほ「とはいえ去年のような不幸な事態が起こることもある」
まほ「勿論、そうなってももう同じ轍を踏まぬよう努力はした」
まほ「……だが、それでも……」
まほ「怪我をしないためにも、あんなこと、もう起こらないに越したことはないからな」 チャリーン
まほ「……」 パンパン
まほ「……」
まほ「気休め程度の神頼みと、気持ちを高める必勝祈願だ」
まほ「……神などという不確定なものに逃げるなんて失望した、とエリカに言われてしまうかもしれながな」 フフ
エリカ「そ、そんなこと言いませんよ!」
エリカ「隊長が逃げるなんてこと、ありえないのは私が一番良く知ってますし!」
エリカ「隊長は強い方ですから!!」
まほ「…………ああ」
まほ「折角だ、エリカも何かを願ったらどうだ?」
エリカ「私の願いも、隊長と同じくですが……」
エリカ「そうですね、折角ですので、私も自分でお賽銭をして、黒森峰の必勝祈願をしたいと思います」
まほ「……いや……」
まほ「黒森峰の戦車道のことは一旦忘れて、自分自身のことを願ってほしい」
エリカ「え?」
まほ「エリカには……来年、本格的に黒森峰を背負ってもらうことになるだろう」
エリカ「はい。その器があると、判断して頂けたのなら、是非とも」
まほ「3年のときは、嫌でも黒森峰全体のことしか考えることが出来なくなる」
まほ「そうなる前、今の間は、自分のやりたいことをして、自分だけの戦車道を積み重ねてほしい」
まほ「長い目で見れば――きっとその方が、黒森峰のためになる」
エリカ「隊長……」
エリカ「わかりました!」
エリカ「では不肖逸見エリカ、進言頂いた通り、戦車道に関する個人的望みを――」 バリバリ
まほ「……」
エリカ「……」
まほ「……見事なまでに小銭がないな」
エリカ「……」
エリカ(すっかり忘れてた……)
エリカ(後でオシャレなカフェでも行くだろうと思って、そこで財布に小銭ジャラジャラしてると格好悪いからって全部出したんだ……)
エリカ「えーい、こうなったらもう奮発して1万円よ!」
まほ「!?」
ヒラッ
パンパン
エリカ「……」
エリカ(誰よりも『戦車』というものを身近に感じられる存在になりたい……)
エリカ(そして『生ける戦車道』なんて呼ばれるくらいの存在になって、隊長達に肩を並べたい……!)
シーン
???『その願い、叶えてしんぜよう』
エリカ「え?」
まほ「どうかしたのか?」
エリカ「いえ、何か今聞こえたような……」
まほ「何か……?」
▼筋力があがった! ピローン
▼技術があがった! ピローン
▼敏捷があがった! ピローン
エリカ「なんというか、こう、パワプロチックというか、ミートカーソル上げられそうというか……」
まほ「……???」
エリカ「いえ、すみません忘れて下さい多分疲れてるんです私」
<自室>
エリカ(……その後も散々すぎて、思い返すだけで泣けてくるわ)
エリカ(もう内容も思い出せない変な夢のせいで寝不足だったし……)
エリカ(喫茶店でもさほど会話を盛り上げられずに終わった)
エリカ「……」
エリカ(ああ、余計な会話なんてしなくても落ち着けるような人間関係が欲s……)
エリカ「……」
エリカ(だめだめ、そんな非現実的な夢ばっか見ててもしょうがないわ)
エリカ(とりあえずさっさと寝ないと……寝不足の不味さは、自ら証明してしまったし)
エリカ「……」 zz...
エリカ「……」 zz...
エリカ「……」 モゾモゾ
エリカ「んっ……」 ピクン
エリカ(やだ、誰かに触られ――――!?)
エリカ「……」
エリカ「……」
エリカ「……ん?」
エリカ(誰かしら、これ……)
エリカ(少なくとも、黒森峰の戦車道メンバーじゃあない……)
エリカ(っていうか、体も全然動かないし……)
エリカ「……」
エリカ「……夢?」
エリカ(明晰夢ってやつかしら……初めて見るわね……)
エリカ(それにしても……) ピクン
エリカ「んっ……」
エリカ「ちょ、なんでさっきから体を弄られっ……!」 ビビクン
エリカ(明晰夢でこんな夢を見るなんて、も、もしかして欲求不満だとでも言うの……?) カァァァァ
???「んー。奥までよく見てみないとなあ」
エリカ「!?」
エリカ(ちょ、いくら夢でもソレは――――)
???「鏡ー」
???「はいよー」
エリカ(鏡ねえ……)
エリカ「…………」
エリカ「!?」
エリカ「う、嘘……この姿……」
エリカ「わ、私――――」
,___、
,_}=n==n{______、
/-/ /l_l| } =(二iニニO
,/-/ ,/ヘ__lノ----ノ フ
,---i-←'―‐'―‐‐`--.l-----`------、
__←―i='=====i=i__iニ1l|,ol[i==・|;;;;|llニニl_|_,o__、
/======================----,_ヽ....ヽ--\ヽ__\
'-ィ'''''"(,)'''''"(,)'''''"(,)'''''"(,)''''t''ヽ‐→――――→-==、
(大)_、,_、_、,_、_、,_、,_、,_ (><)==),,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,/))==)
ヽ'_i_,),i_,),i_,)i_,),i_,),i_,),i_,),i_,)>ノ==ノ ̄ ̄ ̄ ̄'ノ==ノ
` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´
そういえば注意書きに載せ忘れましたが書き溜めなしです
それでもさっさと終わらせたいとは思ってます
が、先程から眠気が限界なので、一旦区切りのいいここで投下を中断したいと思います
それでもさっさと終わらせたいとは思ってます
が、先程から眠気が限界なので、一旦区切りのいいここで投下を中断したいと思います
>小梅「それに、物にだって魂はあると思うから」
つまり戦車喫茶に居たエリカはⅣご...
つまり戦車喫茶に居たエリカはⅣご...
再開します
戦車知識はガバガバなので、エリカIN大洗とかによくある本格戦車戦とかはないです
戦車知識はガバガバなので、エリカIN大洗とかによくある本格戦車戦とかはないです
エリカ「……」 ポカーン
???「うん、この子は、これで大丈夫そうかな」
エリカ「……」 ポカーン
エリカ「……はっ!」
エリカ「そっか、私、戦車になって整備されてる夢を見てるのね……」
???「意外となんとかなりそうだね」
???「一晩で壊れた戦車五台修理って聞いた時はどうなることかと思ったけど」
エリカ「夢じゃなきゃ、そんなワタミも驚くブラック業務委託があるわけないものね……」
???「もうこんな時間か」
???「仮眠は終わってからにして、総仕上げにかかるか!」
エリカ「……」
エリカ「よく見たら、窓からうっすら陽が……」
エリカ「明け方まで作業して五台も直したのね……」
エリカ「私が人間としてこの夢を見ていたら、お疲れ様でご飯くらい奢るのだけど」
???「あー、さすがに授業休みたいなあ」
エリカ「!?」
エリカ「学生!?」
エリカ「このブラック労働従事者の娘達、若々しいと思ったら学生なの!?」
エリカ「労基は何をやっているのかしら……」
エリカ「いや夢にそんなこと言ってもしょうがないんだけど……」
???「よし、完璧!」
???「これなら生徒会も納得するよね」
エリカ「生徒会が依頼主なのね……」
エリカ「……下請けイジメ、みたいなもの?」
エリカ「別にウチの生徒会に不満はないはずなんだけど……深層心理じゃ生徒会ってものをこんな風に思っているのかしら……」
エリカ「私が動けたら、生徒会にドカンと一発ぶち込んでやるんだけど……」
エリカ「……」 グググ
エリカ「うーん……」 グググ
エリカ「駄目ね」
エリカ「やっぱりそもそも動けないわ……」
エリカ「そもそも体のどこに力を入れたら砲撃できるかも分からないし……」
エリカ「戦車は単独じゃ動けないってことね」
エリカ「喋っても誰にも通じてなかったし、戦車は会話出来ないとか、変なとこだけリアルな夢ね……」
<数時間後>
エリカ「……」
エリカ「ひ、暇ね……」
エリカ「倉庫の中の景色はさっぱり変わらないし、やることないし……」
エリカ「夢ならもうちょっと色々起きてくれるか、私が起きてくれたらいいのに……」
エリカ「時間をあまりに持て余すわ……」
エリカ「……」
エリカ「歌でも歌おうかしら」
エリカ「……」
エリカ「やーってやるやーってやーるやーってやるぜ」
エリカ「……」
エリカ「……やっぱり駄目ね」
エリカ「これじゃ、まるで……」
エリカ「……」
<さらに数時間後>
エリカ「……暇すぎる……」
エリカ「夢の中だからか眠るってことも出来ないし……」
エリカ「なんだかやることがなくて枕と喋っていた赤星の気持ちが少し分かってきたわ……」
エリカ「うろ覚えの歌を頭で再生してみるのも大分飽きたし……」
エリカ「結局デイドリームビリーバー、ラストどうやって終わるのか思い出せず頭の中で15分ぐらいずっと流れてたわ……」
エリカ「ずっと夢を見てるけどそろそろ覚めてくれないかしらほんと……」
エリカ「もしくはいっそ荒唐無稽な展開でもしてくれないと、夢の中で退屈に殺されそう……」
ガラガラガラガラガラ
エリカ「!?」
エリカ(誰か来た……?)
ワイワイガヤガヤ
エリカ「結構大所帯ね」
エリカ「まあ、五台あるっていうし、そりゃ大勢なんだろうけど」
エリカ「それにしても他の戦車って何なのかしら」
エリカ「首も振れないから確認できないわね……」
???「うーん、皆結構乗り気だねえ……」
???「初陣ですからねえ。むしろ武部殿のテンションの下がり具合がおかしいのでは……」
沙織「だってぇ! てっきり東京からイケメン高校生講師くらい来るかと思ってたのに!」
エリカ「うーん、この頭のネジも股も緩そうなのが私の車長なのかしら」
パンパン
エリカ「ん?」
エリカ「あれは確か……西住師範の元に何度か来ていた、西住流の1等陸尉……」
亜美「はい、皆乗り込んで!」
エリカ「あの人が率いるチームの夢を見る、ね……」
エリカ「師事でもしろってお告げかしら」
エリカ「それにしても、私に乗り込むのは誰なのかしら」
エリカ「さっき見かけたロングのゆるふわとショートのゆるふわとストレートの三人でやるには難しいんじゃあ……」
エリカ「……っと」
エリカ「重みが加わった……あの三人はまだ視界にいる……」
エリカ「どうやら死角にまだメンバーがいたようね」
エリカ「見た目のバランス的に、ショートのストレートかしら」
???「あの、これ、どうやって登るんでしょう……?」
沙織「えっ、分かんない、見てなかった……!」
沙織「あっ、生徒会の人達、踏み台を使ってる」
???「踏み台? でしたら次借り――」
???「どうやら踏み台と言っても人間踏み台みたいですねえ……」
沙織「でも華は私の親友だし、踏み台になんて出来ないよ……」
華「そもそもやるとは言ってないんですけど……」
???「しかも自分が乗る方になる前提なんですね」
エリカ「何やってんのよこの子達……」
???「ええと、Ⅳ号の場合は、こちら側から足をかけて――」
エリカ「――――!?」
エリカ(この声……)
エリカ(気のせい!?)
エリカ(いや、そんな……)
エリカ(でも、あの子が戦車道をしてるはずなんて……)
沙織「あ、ほんとだ」
沙織「ここからだと登りやすいかも」
華「スカートですので、どこからでも少し躊躇ってしまいますけどね」
エリカ「……」
エリカ「いや……」
エリカ「聞き間違えるはずがないわ……」
エリカ(ずっと隣で鎬を削ってきたのよ)
エリカ(夢に見るほどに)
エリカ(今回だって、夢に見てもおかしくない)
沙織「でも、さすがみぽりんだよね」
沙織「知識が豊富っていうか」
みほ「え、そ、そんなこと……」 アワアワ
エリカ「みほ――――!」
亜美「じゃ、各チーム役割を決めてくれる?」
亜美「3名のチームは、車長と砲手、装填手」
亜美「4名はそれに加えて装填手、5名は通信手ね」
???「あの、うち6名なんですけど、どうすれば……」
亜美「あら? 貴女は――」
???「あ、ええと、澤梓です。1年の」
亜美「そう。6名チームもいるのね」
エリカ「6人で運用する戦車でも持って無きゃ、無駄な人員ね」
亜美「問題ないわ、役割は色々あるの」
亜美「囮とか」
梓「囮」
亜美「捕虜要員とか」
梓「捕虜要員」
亜美「南斗人間砲弾とか」
梓「ごめんなさいそれはよくわかりません」
エリカ「多分大人しく自分達の乗る戦車名と6人って単語でググった方が早いわよ」
エリカ「……いや聞こえてないでしょうけど」
沙織「何とかチョウとか何とかシュとか、何が何だか分かんないよお!」
華「もっと私達にも分かりやすい呼び名だといいんですが……」
エリカ「そのくらい理解しなさいよ……」
沙織「だよねー。運転手とかさあ」
華「隊長とか……」
沙織「狙撃手とか」
華「会長とか……」
沙織「養命酒とか」
華「モンシロチョウとか……」
エリカ「ふざけてないで早く決めなさいよ」
???「アレがオチも笑いどころもないのにダラダラ喋るガールズトークというやつなのでありましょうか?」
みほ「わ、私に聞かれても……」 アハハ・・・
沙織「でも実際どうしましょう?」
沙織「私達のチーム、四人しかいないですし……」
みほ「じゃあ、装填手は通信手と兼任ね」
???「勿論、西住殿がコマンダーですよね」
みほ「ええ!?」
エリカ「そうなるに決まってるじゃない」
みほ「無理無理!!」
エリカ「!?」
???「……」
エリカ「何よそれ……」
エリカ「昔っから自信なさそうで癇に障る所はあったけど……」
エリカ「他の連中に任せられないことくらい、分かるでしょう!?」
エリカ「渋々でもちゃんと適所に収まって働く程度の責任感はあったじゃない……!」
エリカ「それなのに……」
エリカ「こんな脳みそにカニ味噌詰め込まれてるみたいな脳みそゆるふわ女子に命を預けようって言うわけ!?」
沙織「なんだろう、どこかで見ず知らずの人にすっごく馬鹿にされてる気がする」
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