私的良スレ書庫
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元スレエリカ「入れ替わってる……!?」 みほ「貴女の名は」
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小梅「それにほら、日本有数のニンジャの土地じゃない、黒森峰」
エリカ「え?」
小梅「今でこそ履修者少なくてほとんど潰れてるけど、やっぱり地元の伝統は絶やしたくないなーって」
エリカ「ちょっと何言ってるか分からないんだけど」
小梅「こう、ドイツといえばゲルマンニンジャみたいなところあるし……」
小梅「特産品は畳返しに使えるい草だし」
小梅「あんころ餅みたいなの売ってるだけの忍者の里よりよっぽど忍者の系譜だよ黒森峰」
エリカ「伊賀と甲賀と熊本県に謝りなさいよ……あとドイツにも……」
小梅「それはさておき……」
小梅「本当に心配したんだよ?」
小梅「偵察にいって、持病で倒れたんだもん」
小梅「持病のせいでギャグっぽいけどさ……」
エリカ「……」
エリカ「悪かったわ」
小梅「……」
エリカ「なによその顔」
小梅「いや、その……」
小梅「やっぱり最近、逸見さん丸くなったよなーって」
エリカ「はァ?」
小梅「うん。上手く言葉に出来ないけど……」
エリカ「……」
エリカ「別に、変わらないわよ」
エリカ「何か劇的なことがあったわけじゃあるまいし」
気づけばこんな時間なので寝ます、申し訳ない
次の更新ではプラウダ戦に行けるように頑張ります
次の更新ではプラウダ戦に行けるように頑張ります
そりゃ身体の入れ替わった状態でエリカとⅣ号戦車さんの一騎討ちだろ
プラウダまで行けそうにない時間ですが、少しでも進めます
年を越してしまう……
年を越してしまう……
エリカ「それより……」
エリカ「隊長は?」
エリカ「……確か、隊長と偵察に出てたはずなんだけど」
小梅「詳しいことは分からないんだけど、何かトラブルがあったらしくて……」
小梅「個別で帰還するから、私達は私達で帰れってさ」
エリカ「そう……」
小梅「残念?」
エリカ「別に、そーいうわけじゃ……!」
小梅「うふふふふ」
エリカ「何よその笑みは」
小梅「なんでもー」
エリカ「ムカつくわね……」
小梅「なんでもないよ」 パシャコーン
エリカ「だから撮らないでよ」
小梅「でも逸見の森にあげないと……」
エリカ「ゴルフ場にでもしろっての」
小梅「でもほら、皆で逸見さんのことを知るためにはやっぱり不可欠だよ」
エリカ「いや要らないわよ」
小梅「最近では逸見さんらしさの判定のための評議会も出来たし……」
小梅「このまま集合知で逸見さんを分析して」
エリカ「しなくていいし、何組織だってやろうとしてるのよ」
小梅「ちゃんと最終ジャッジを下すエリ神さまの席は用意してるんだよ」
小梅「ちなみに問題を起こしてエリ神さまのクビがはねられると、でーだらぼっちになるの」
小梅「クビでぼっち……まるで私やみほさんみたいだよね」
エリカ「ツッコミ辛いわっ」
小梅「皆が逸見さんを理解する時まで、逸見の森は続くんだよ!」
エリカ「焼き払いなさいよ!」
エリカ「毎回毎回言ってるけど、無許可で顔写真アイコンとか普通に訴えたら勝てるやつよ!?」
小梅「えー」
小梅「じゃあこの動く逸見さんスタンプも……?」
エリカ「ダメっていうか何技術的にちょっと進化したことやってんのよ」
エリカ「普通そういうのは本人に許可とってから販売するものでしょうが!」
小梅「でも許可貰おうとしたら絶対くれないし……」
エリカ「わかってるなら売るなって言ってンのよ」
ミカ「許可――それは本当に必要なことなのかな?」 ポロローン
エリカ「」
ミカ「権利主義には賛同しかねるね」
エリカ「え、なにこの人……」 ヒソヒソ
エリカ「隣のベッドの患者さん? 頭の」 ヒソヒソ
小梅「ああ、この人は、継続高校のミカさん」
小梅「逸見さんのバタバタの際、乳首のイグニッションを切ってくれた人なの」
エリカ「え、あ、ああ、ありがとうございました……」
ミカ「なに、お礼を言われるようなことじゃないよ」
ミカ「ただ、風に呼ばれるがままに動いただけさ……」 ポロローン
エリカ「ねえ、この人なんだかよくわからないけど大丈夫?」 ヒソヒソ
小梅「初対面の人間の乳首をいきなり触ったってことだし、ヤバイ人だとは思う」 ヒソヒソ
ミカ「でも、よかったよ」
ミカ「わざわざ来て正解だったかもしれないね」
エリカ「はあ……」
ミカ「試合でも面白いものが見れたし、何より――」
ミカ「人生観を変えられたよ」 ポロローン
エリカ「はあ……」
ミカ「あの理解不能な振動と、未来を捨ててなくては出来ぬ警察官へのハンバーグ砲撃」
ミカ「常識という檻に縛られていた私の心を解き放てくれたよ」
ミカ「常識という檻は、決して人生にとって大切なものじゃない」
ミカ「本当に大切なものは何か――それを考えるいい機会を貰ったと言ってもいいんじゃないかな」 ポロローン
小梅「…………」
エリカ「な、何よ!? この面倒くさそうな変な奴を作ったのは私だって言うの!?」
小梅「……」
エリカ「その白い目やめなさいよ!」
小梅「はぁ……」
エリカ「露骨にため息を吐――」
小梅「……」 チッ
エリカ「チッ!? チッって言った!? 今舌打ちしたでしょ!? ねえ!?」
小梅「気のせいか空耳かシャブでもやってるんじゃないですか?」
エリカ「やってないわよ! つーかその白い目を辞めろって言ってるでしょ!」
エリカ「こじらせてる時の佐藤寿也じゃないんだから!!」
ミカ「どんな瞳の色をしていても『白い目』、か――」 フフ
ミカ「不思議だよね」 ポロローン
エリカ「だから何よ」
ミカ「実にふざけた言葉と言えるんじゃないかな」
ミカ「超ムカつく、というやつかもしれないね」 クソックソッ
小梅「突然キレ始めた……」
エリカ「何アンタそれ始めたばかりでキャラまだ固まってないの?」
ミカ「とはいえ、目に見えるものが全てとは限らないんじゃないかな?」
エリカ「はあ……」
ミカ「それに、知ってるかい?」
ミカ「ルビーとサファイアは、同じ材料で作られているんだよ」 キリッ
エリカ「……」
小梅「……」
ミカ「……」
エリカ「え!? 終わり!?」
小梅「完全に宴会でも滑るタイプのよく分からない雑学だったね……」
ミカ「まあ、何にせよ――」
ミカ「今日は改めて挨拶を、と思ってね」 ポロローン
エリカ「はあ……」
小梅「ご丁寧にまた……」
エリカ「っと、まあ、お礼はこちらから言いにいかなきゃいけなかったとは思うけど……」
ミカ「いや、そのことはもういいよ」
ミカ「私が言う挨拶とは、戦車道のことさ」
エリカ「!」
小梅「!」
ミカ「継続高校代表・ミカ」
ミカ「今度2回戦で見えるね」 ポロローン
エリカ(そうか、こいつが……!)
エリカ(去年、継続には練習試合で苦しめられた……)
エリカ(タイミング的に、西住姉妹に全権が与えられた直後だったのもある)
エリカ(不満に思った当時の3年がボイコットし、違う選択科目に移ったりと、大混乱があったタイミング)
エリカ(こちらの戦力は、未熟な1・2年中心だったというのはある)
エリカ(それでも黒森峰の、そんじょそこらの3年生よりよっぽど強いッ)
エリカ(継続の連中は、間違いなく強かった……)
エリカ(辛勝とはいえ、あの試合に勝ったことが、西住姉妹への信頼に繋がったくらいだもの)
エリカ(継続高校は、そのくらいの力がある)
エリカ「……」
エリカ「継続高校……」
エリカ「去年の練習試合ぶり、ね……」
エリカ(その継続高校に、挑む……)
エリカ(半数近いメンバーが、去年の練習試合と同じ)
エリカ(……それでいて、あの子がいない)
エリカ(あの子という右腕が、私に差し替わっている)
エリカ「……悪いけど、貴女たちには絶対に負けないわ」
エリカ(……負けるわけにはいかない)
エリカ(他のメンバーは、1年の練習で練度が上がっているんだもの)
エリカ(あの子がやったより、迅速に少ない被害で倒さないと、あの子に負けたことになるっ……!)
ミカ「絶対か。そんなもの、本当にあるのかな」 ポロローン
ミカ「それに、そこまで恨まれる理由もないと思うけど」
エリカ「……そうね」
エリカ「別に恨みなんかじゃないわ」
エリカ「ただ、個人的に、絶対負けられないってだけよ」
エリカ(継続高校、じゃあない)
エリカ(あの子にだけは――――)
ミカ「……いいね」
ミカ「その眼は別の存在を映してそうだけど」
ミカ「全力でお相手するよ」
ミカ「今日は挨拶にきてよかったよ」
ミカ「試合を楽しみにしてるよ」
ブロロロロロロロロ
ミカ「迎えが来たようだね」
ミカ「それじゃあ――今度は、戦場で」
ミカー!
ハヤクノレー!
エリカ「…………」 ギリッ
小梅「賑やかな人……ううん、人達だったね」
エリカ「……そうね」
小梅「……」
小梅「あっ、御見舞のメロン盗られた!」
エリカ「……いいわよ別に」
小梅「一緒にハンバーグも入れてあったのに……」
エリカ「何その組み合わs――ばか! さっさと追うわよ!」
小梅「もう見えないよ……?」
エリカ「ちっ……ハンバーグの恨みも、試合で晴らさなくちゃ……」
小梅「……」
小梅「逸見さん、継続高校には、負けたくないんだ」
エリカ「当然よ」
エリカ「黒森峰は、もう負けることは許されないわ」
エリカ「……」
エリカ「ううん」
エリカ「それだけじゃない」
エリカ「認めるわ、私は個人的な事情で、継続には絶対勝ちたい」
エリカ「逸見の森とかいうふざけた森も、今だけは見逃してあげるわ」
エリカ「共有してもいいわよ」
エリカ「逸見エリカは、継続高校に勝ちたがってる」
エリカ「何が何でも絶対勝て――――ってね」 ギリッ
エリカ「ほら、そうと決まれば、さっさと帰るわよ!」
小梅「ええー」
小梅「観光……」
エリカ「いつでも出来るでしょう!?」
エリカ「いつでも飛行船で連れてきてあげるわよ!」
小梅「……本当?」 パァァァァ
エリカ「ええ」
エリカ「だから、帰って特訓するわよ」
エリカ「もう二度と、不運な敗北は許されないわっ」
エリカ(そして――証明するのよ)
エリカ(あの子より、私の方が、優れているって――――!)
小梅「ついに待ちに待ったプラウダ戦だね逸見さん!」
小梅「今日の日のために特訓した成果、見せてあげようね!」
エリカ「」
小梅「…………」
小梅「逸見さん?」
エリカ「」
小梅「…………」
小梅「ま、まさか……」 チクビポチー
エリカ「どぅるん」
エリカ「ドゥルルルルルルルル」
小梅「うわぁ……ここで……」
逸見ボディのほのぼのギャグパート、尺の都合でカットしまくってなんとかプラウダまでいけましたので今日は終了します
サクサクやって、できればこのスレで年内完結したいと思います
ただまあ埋まったら埋まったで次スレ立てるだけなので、感想とか頂けるなら遠慮なくやってもらえればと思います
サクサクやって、できればこのスレで年内完結したいと思います
ただまあ埋まったら埋まったで次スレ立てるだけなので、感想とか頂けるなら遠慮なくやってもらえればと思います
こんな時間なので触りだけですが、進められるところまで進めたいと思います
エリカ「ああ、雪」
エリカ「決戦の日にふさわしい、皮肉のきい たロマンチックさじゃない」 ハン
エリカ「あれから鍛え上げて生まれ変わったニュー逸見エリカを見せつけてやるわ」
エリカ「そう、この見違えるような新しい砲塔……」
エリカ「そして去年と変わらぬオドオドしたあの子の姿……」
エリカ「Ⅳ号になってるじゃないのよ!!!」
エリカ「ええ!?」
エリカ「このタイミングで!? ウッソでしょ!?」
エリカ「ちょ、継続相手に戦わせなさいよ!?」
エリカ「こーいう形でプラウダと闘うなんて想定してないんだけど!?」
ツチヤ「あれ、何かエンジン音がおかしいな」
麻子「ああ……試合の時はいつもそんなんだ……」
沙織「寒さでやられちゃったのかなあ」
エリカ「最悪だわ……本当に最悪……」
エリカ「あーーーーもお!」
エリカ「いくら黒森峰が副隊長不在でも戦えるチームづくりをしたとはいえ、所詮はやって一年の特訓」
エリカ「知波単レベルならともかく、継続相手には厳しい戦いになる……」
エリカ「どうする、さっさと気絶する……?」
エリカ「今までの法則性からいって、意識を手放せば戻れそうだけど……」
ビュオオオオオオオ
エリカ「……さ、寒い……」
エリカ「戦車なのに寒さを感じる……」
エリカ「眠る、っていうのは現実的じゃない寒さだわ……」
エリカ「眠ってられない寒さだし、やっぱり試合で早々に負けてもらうしかなさそうね……」
ボフッ
エリカ「わぷっ!?」
エリカ「……雪玉……?」
キャッキャキャイキャイ
エリカ「あ、遊んでるーーーーーっ」 ガビーン
エリカ「準決勝よ!? この子達自覚ないの!? ええ!?」
エリカ「いや、もう、この際いいわ……さっさと負けなさい!!」
ブロロロロロロ
優花里「あっ」
沙織「だれ?」
みほ「あれは……」
エリカ「げっ」
カチューシャ「……」 フフーン
みほ「プラウダ高校の、隊長と副隊長……」
優花里「“地吹雪”のカチューシャと、“ブリザード”のノンナですね」
華「地吹雪野カチューシャさん……代わった名字をされているんですね」
沙織「異名じゃないの?」
エリカ「この黒髪どか食いロングヘア、ダージリンとかも本名だと思ってたんじゃないでしょうね……」
華「異名ですか……」
華「と、いうことは――」
沙織「それに見合った強さってことなんだろうなあ」
梓「でも地吹雪って、どういうことなんだろう?」
あや「ブリザードはあれかな、冷酷の象徴とか」
エリカ「それはあながち間違っちゃいないわね」
優花里「プラウダの恐ろしいところは、異名が決して通称じゃないところにあるんです」
エルヴィン「と、いうと?」
優花里「聖グロリアーナなんかだと、見た目とか語感の響きで身内が名付けますが……」
カエサル「ソウルネームみたいなものか」
エリカ「ハンドルネームみたいなものでしょ」
優花里「プラウダの異名は、むしろ外部の人達がその強さを恐れるままに名付けたものが浸透したとされています」
優花里「それほど恐ろしい相手なのです……!」
エリカ「……ま、うちは真摯に戦車道をしてるからあだ名なんて用いないし、黒森峰という集団で最強だから異名なんていらないんだけど」
エリカ「でもああ見えて、腕は一流」
エリカ「さすがにアンタも年貢の納め時じゃない?」
みほ「……」
カチューシャ「ぷっ……」
カチューシャ「クク……」
エリカ「?」
カチューシャ「あははははははははははは!!」
カチューシャ「このカチューシャを笑わせるためにそんな戦車を用意したのね!?」
あや「あのパンタローネ様ばりに心底楽しそうに人を煽る笑い方してる子供が……」
エリカ「ええそうよ」
エリカ「……といっても、傍受機もないみたいだし、私が解説しても伝わらないのだけれど」
杏「やあやあカチューシャ」
杏「よろしく、会長の角谷だ」
エリカ「まあ伝わらないと分かったうえで言うけど、そのお子ちゃまにその角度から握手求めたら――」
カチューシャ「……」
カチューシャ「ノンナ!」
エリカ「ほら、面倒くさいことになった」
カチューシャ「貴方達はね、全てカチューシャより下なの!」
カチューシャ「戦車も技術も身長もね!」
エリカ「まーたはじまった」
カチューシャ「聞こえたわよ!」
カチューシャ「人の話を遮るように突然エンジン音が大きくなるなんて、とんだポンコツね!」
エリカ「むっ……」 イラッ
カチューシャ「この中じゃマシな戦車みたいだけど、精々が中の上」
カチューシャ「弱い相手に活躍できても、一流相手には通用しないのよ!」
エリカ「……」
エリカ「Ⅳ号に向けて言ってるんだろうけど……」
カチューシャ「井の中の蛙にバイカル湖の凄さを教えてあげるわ!」
エリカ「私が一番言われてムカつくことを言ってくれるわね……」 ビキビキ
カチューシャ「所詮強者を気取った二流であることを教えてあげるわ!」
エリカ「西住流こそ一流、そして黒森峰こそが一流ッ」
エリカ「身長と違って本当に高い鼻っ柱、へし折ってやる……!」
桃「そもそも肩車してるじゃないか……」
カチューシャ「アンタも聞こえたわよ!」
カチューシャ「よくもカチューシャを侮辱したわね、粛清してやる!!」
カチューシャ「行くわよノンナ!!」
エリカ「フン、やれるものならやってみなさい」
エリカ「今年こそ、私達2人でアンタを――」
エリカ「……」
エリカ「……何言おうとしてるのよ、私」
エリカ「これじゃあまるで、私があの子と2人でリベンジしたかったみたいじゃない」 チッ
カチューシャ「あら、西住流の」
みほ「あ……」
カチューシャ「去年はありがとう」 ニタァ
カチューシャ「貴女のおかげで、去年は私達優勝できたわ!」
みほ「……っ」
エリカ「まったくね」
エリカ「この子が余計なことしてなければ、勝ってたのは私達だった……」
エリカ「余計なことをされただけで負けた自分の不甲斐なさも腹が立つけど、でも……」
エリカ「自分の行いに胸を張って、アンタみたいなやつの嫌味に反論できないこの子にも苛立つわ……」
エリカ「何とか言ってやりなさいよ……っ」
エリカ「アンタ、友達が出来て変わったんでしょう!?」
エリカ「黒森峰に居たときみたいに、ただ黙って困ったような顔をしている気!?」
カチューシャ「今年もよろしくね、家元さん」
エリカ「……はあ!?」
エリカ「西住流の後継者は隊長!!!!!!」
エリカ「この子じゃな――こら聞け! 聞きなさい豆粒ドチビ!!!」
カチューシャ「本当に何かあのⅣ号にむかっ腹立つんだけど、クラーラにでも破壊させようかしら」
ノンナ「さすがに破壊工作をするには試合直前すぎるかと」
沙織「直前じゃなきゃやるんだ!?」
カチューシャ「まあいいわ」
カチューシャ「じゃあね、ピロシキ~」
ノンナ「ダスビダーニャ」
あゆみ「ロシア語……?」
あや「うわ、どうしようロシア語わからないよ?」
梓「とりあえず、知ってるロシア語を返しておけばいいんだよ!」
桂里奈「ぼ、ボルシチー」
典子「ええと、キャービアー!」
おりょう「ザンギエフ」
華「アスタラビスタベイベー」
沙織「それ違うくない?」
エルヴィン「それにしても、あれが“地吹雪”と“ブリザード”か……」
カエサル「ブリザードにふさわしい、凍てつくような視線だったな……」
あや「地吹雪はやっぱりよくわからなかったけどね」
梓「確かに」
優花里「昔は小さな巨人ってフレーズもあったみたいですけど、本人が怒り狂うから地吹雪に落ち着いたらしいですよ」
左衛門佐「ほう」
沙織「そうなんだ」
優花里「ちなみに先程ちらっと出たクラーラ選手はロシアの人で、特殊部隊の親御さんに仕込まれた工作技術も有してるんですよ」
エルヴィン「詳しいな」
沙織「……もしかして、また?」
優花里「いや、今回は潜入まではできなかったので、ネットを駆使して調べました」
優花里「戦車道は好きなんですけど、主に戦車にばかり目が行っていて、選手の知識はそこまで膨大なわけでもないので」
沙織「それでも私達より全然詳しい気がするけど」
優花里「はは、光栄であります」
エルヴィン「ちなみに、どれがクラーラとやらなんだ?」
カエサル「あ、双眼鏡」
優花里「ええっと、あの金髪の方です」
優花里「通称・ロシアの核弾頭ですね」
エルヴィン「結構留学生が多いんだな」
優花里「国際色豊かなんですよね。クラーラさんの傍にいるのがクラーラさんの車輌の砲手ですね」
優花里「彼女の異名は、ロシアのプラスチック爆弾です」
沙織「あっという間に異名が被ってきた」
エルヴィン「その奥の少女は?」
優花里「操縦手で、通称・ロシアの爆竹ですね」
沙織「そんでどんどんショボくなってきた」
優花里「何だかんだで昨年度優勝校」
優花里「その前から四強の一角でしたからね」
優花里「異名がつく程度の実力差はゴロゴロしています」
カエサル「そうなのか」
桃「だからあんなに態度がデカイんだな」
エリカ「チームの強さを自分の強さと勘違いしてるフシがあるわね」
桃「まったく、無駄に威圧的で自分を偉いと勘違いしているやつはこれだから」
麻子「どの口が言うんだ……」
桃「あんな奴らに負けてられないぞ、西住!」
エリカ「そうね」
エリカ「いや私としてはさっさと気絶させられたいんだけど、でもあんなのに黙って負けるなんて御免だわ」
エリカ「ベストはカチューシャをさっさとボコボコにして、でもプラウダのフラッグ車は潰せないまま負けることね」
杏「んで、どーすんの」
みほ「とにかく、相手の車輌の数に飲まれないで、冷静に行動して下さい」
みほ「フラッグ車を守りながら、ゆっくりと前進して、まずは相手の動きを見ましょう」
カエサル「……ゆっくりもいいが、ここは一気に攻めてたらどうだろう?」
みほ「ええ!?」
エリカ「あーあー、見事な突撃希望の嵐ね」
エリカ「……もしかして、これをさせるために、わざわざ煽りにきたのかしら」
エリカ「まあだとしても、そのうえで叩き潰すのが強者なんだけど」
エリカ「……でもコレは、あまりにも素人集団特有のソレね」
エリカ「黒森峰なら、隊長の言葉は絶対だし、こんな時でも一喝で収めて自分達のスタイルを貫かせるけど――」
みほ「……」
みほ「わかりました」
みほ「一気に攻めます」
エリカ「……アンタは、隊長とは違って、やっぱりそうするのね」
ものすごい亀だが338のワッパツヨシて超速スピナーだっけか
あいつ後からめちゃ強くならなかったっけ
あいつ後からめちゃ強くならなかったっけ
エリカ「昔っから、アンタは隊長の考えをすぐに理解した」
エリカ「……でも、決して隊長と同じ考えではなかった」
エリカ「だから互いに高めあってたし、隊長を追いかけてるだけの私じゃ勝てなかった……」
エリカ「……」
エリカ「早く、負けちゃいなさいよ」
エリカ「アンタが負けて、そのプラウダに私達がリベンジすることで、ようやく私はアンタを越えられるんだかr」
エリカ「……」
エリカ「そのためには、まずは継続戦だけど……」
エリカ「……早急に戻れたとして、私の出る幕あるのかしら……」
エリカ「……」
エリカ「もしかすると……」
エリカ「病気で倒れてると思われてる私の席なんて、とっくに、補欠に――――」
まほ「…………」
小梅「今回も、例の病気みたいですね……」
まほ「前回でわかったんだが、こうなると、一人じゃ歩くのが困難らしい」
直下「まるでバイクですね」
小梅「スクーターかも」
まほ「まあ、概ねそんな感じだな……」
まほ「胸を揉めば移動するが――」
直下「以前、エクソシストブリッジしたまま学園中を走行してましたよね」
まほ「あれをやるのはさすがにまずい」
まほ「初戦敗退の数十倍は各方面から恥さらしとして怒られる」
小梅「慎重に肩を担ごうとしても、変な所を触ると……」
まほ「ああ、変なことになる可能性がある」
直下「うーん……」
まほ「試合会場までは運搬出来るし、戦車に乗せてしまえば後は何とかなるんだが……」
小梅「最悪、逸見さんの車輌は動きが鈍ってる前提で指揮を執ればいいですもんね」
まほ「問題は、試合前の挨拶だ」
まほ「エリカは副隊長」
まほ「出ないわけにはいかない」
まほ「黙っているとしても、立ち会わないわけにはいくまい」
まほ「……問題は、その顔合わせをどうするかなんだ」
小梅「うーん……」
直下「サラシでおっぱいを固定して、自動で歩かせるとか……」
小梅「それだと止まれないから問題じゃ」
直下「あ、そうか」
まほ「それにドルンドルン言うしな」
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