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    元スレ憧「吹き抜ける風」

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    251 = 1 :

    穏乃「なんで嘘なんかついたんだよ!」

    「大丈夫。これから本当になるから。嘘じゃなくて預言」

    穏乃「預言って……」

    「いいじゃない、咲としたいことの一つや二つ話したって。それに全部が全部嘘な訳でもないし」

    穏乃「あ、そうなんだ」

    「うん。仲直りの件だけは」

    穏乃「それ以外はフィクションなんですね?」

    「出来れば、いつの間にか麻雀部に入部させられていたこともフィクションであって欲しかったけど」ハァ…

    「まあ、いいじゃない」

    「良くないよ。お陰でバイトの無い日はここに来ないといけなくなっちゃったんだから」

    「まあ(私にとっては)いいじゃない」

    穏乃「凄く悪い顔だぞ。あれ……そう言えば……」

    252 = 1 :

    『でも咲ちゃんと毎日麻雀しなくて助かったよ。あんな麻雀打たれたら死んじゃうしね』HAHAHA


    HAHAHA……


    ガラッ

    「お疲れ様!今日も頑張ろ……う?」

    「昨日ぶりです」ペコリ

    「あ……」ジワッ

    穏乃(あっちゃー)

    (ごめん、玄)



    --嶺上、ツモりました。赤赤で6000オール--

    「遅れてごめんね……って、どうしたの玄ちゃん?」

    「もうやだ……」レイプメ

    「大丈夫ですか!?」

    「ドラが……」

    「へ?」

    「ドラが来ないの……一枚も……」

    「うわ……ドラが全て王牌で死んでるし……」

    穏乃「オマケに何度も直撃されて最後は箱下になっちゃったし……」

    「一体何が有ったの?」

    253 = 1 :

    穏乃「さっきまで宮永さんと打ってたんですよ……東風戦を三回」

    「……!?」ゾクッ

    (三回って……私と女ちゃんが来るまでに30分も無かったよ!?いったい何回跳ばされたの、玄ちゃん?)

    「きゅ、休憩……」←焼きトビ×3

    穏乃「あ、じゃあ私お茶煎れてきます!」ササッ

    「ねえ、なんで宮永さんが居たの!?」

    「入れちゃった。麻雀部に」てへぺろ

    「入れちゃったって……玄さん泣いてましたよ」

    「あ、ドラが……お空が近いよ……」レイプメ

    「……私も一回打ってみたかったかも」

    「え!?正気ですか!?」

    「咲ちゃんと打ったら自分の弱点が解りそうだし、ね」

    穏乃「まあ、それは確かに。宮永さんがきっかけで憧もかなり強くなってましたし」

    「そ、そう?」

    254 = 1 :

    穏乃「うん、昨日の憧、凄く強かった。宮永さんのリーチを一回はかわしたんだし。それに今日だって直撃は取られてなかったから!」

    「で、でも、玄さんが可哀想だよ……なんでこんなこと……」

    「いや、赤2とドラアンコの手に酔って雑に打った玄が悪い」

    「はうっ」グサ

    「そ、それより私達も練習しないと!大会まで日がないよ」

    穏乃(でも、私も一回本気で宮永さんと打ってみたいかもしれない)

    「ロン!一発と裏一で8000!」

    「筋引っ掛け!?」

    「こんなの普通よ」

    穏乃(いや、それは普通じゃないぞ……)



    憧 和了形


    123m222789p68s発発





    北6s1s中4s西1m⑤m



    穏乃(安牌の西を切ったくせに手牌とは全く関係の無い危険な赤5ワンを残してる……これじゃあ7ソウはほぼ出る)

    「さ、次行こ次!」

    穏乃(本当に気付いて無いのか……それ、宮永さんの打ち方にかなり近いぞ……)

    「っ……!」

    255 = 1 :

    夜 新子家

    「疲れた……」グッタリ

    「麻雀部?」

    「うん。県予選近いし、みんな気合い入ってるし」

    「そっか……ところでさ、最近彼女と話出来てる?」

    「咲のこと?まあ、ボチボチ……」

    「違う違う。中学の頃一緒だった……」

    「……初瀬?」

    (しまったぁぁあああ!完全に頭の中からイレイズされてた!)

    「ももも勿論よ!」

    「めっちゃ動揺してるじゃない……」

    「べ、別に咲の事で頭が一杯だったとかそう言うわけじゃないんだからね!」

    「なるほどなるほど……テイ」

    「あイタ」

    「今度大会で会ったら謝っときなさいよ。急に進路変えたんだから」

    「解ってるわよ……」

    (大会……そっか。優勝すれば咲と一緒に全国に行けるんだ……負けられない)ムン

    (そうだ……東京に行ったら咲と何しよう?2、3日は暇だろうし……いや、今は目の前の大会、絶対に咲と一緒に東京に行くんだ……サキ)ニヘラ

    「こりゃダメだ……」

    256 = 1 :

    夜9時。公園

    「……」

    「来たわね」

    「こんな時間に呼び出し……いい趣味してますね」

    「……」

    「……これから用事があるので、話なら手短にお願いします」

    「こっちも大会が近いから宮永さんと話してる時間は無いの」

    「……」

    「単刀直入に言うから。もう、麻雀部に来ないで。迷惑だから」

    257 = 1 :

    今日はここまで……支援して下さってる方、ありがとうございます。因果応報って怖い言葉ですよね。

    258 :


    女め…

    259 :

    おつですー
    アコチャー壊れかけてる...

    260 :


    こういう時にレジェンドいてくれたらなあと思う

    261 :

    おつ
    アコチャー頑張れ

    262 :

    乙です
    俺にもコーヒーください

    263 :

    7月に入り、遂に予選までの準備期間が一週間をきった。部のエンジンもぎこちないながらも熱くなってきている。ただ、今和の際になって小さな事件の芽が、背中を這うように蔓を延ばしていた。

    「咲!今日は麻雀部は来れるよね?」
    「……ごめん」

    「そ、そっか……仕方ないわよ!咲、一人暮らしなんだから!」

    「うん…本当にごめん……」

    「……ねえ、そんなにバイト大変なの?ここ最近部に顔出してないけど……」

    「この間風邪で休んじゃったからね」
    「……私にも何か手伝わせてよ。何でもいいから……さ?」

    「……ありがとう。ごめんね」タッ

    「あ……」




    部室


    穏乃「ちぇっ……今日も宮永さんは休みか……」

    「仕方ないよ。咲ちゃんはバイトの掛け持ち--」

    「お餅!?」

    「玄ちゃん」ニッコリ

    「あう……」

    「バイトの掛け持ちをしてるんだからしょうがないよ……」

    穏乃「でも……私も宮永さんと打ちたいのに……」

    「……」

    穏乃「どうしたんだよ、憧?黙り込んで……」

    264 = 1 :

    「なんだか咲、無理してるような気がした……」

    穏乃「無理?」

    「本当は部に来たいけど、行けない理由があるとか……そんな感じ……」

    「……いいじゃない、居ない人の話なんて……」

    穏乃「なっ……」

    「来ない人の話しても仕方ないよ。やる気の無い人が居ても迷惑なだけだし」

    「ちょっと!そんな言い方無いでしょ!」

    「じゃあなんて言えばいいの?バイトが忙しいなら部活しなければいいじゃない」

    「いい加減にっ……」

    穏乃「二人ともストップ!」

    「け、喧嘩は駄目だよ……あったかく無い……」

    「でも……玄さんだって宮永さんのせいで……」

    「それはそうだけど……」

    「ほら!だったら……」

    「でも……せっかく麻雀部に来てくれた人が居なくなるのは……寂しいな」

    「……」

    …………。

    「み、みんな……!とにかく今は一局でも多く麻雀を打と。大会まで一週間切ってるし……」

    「……解ったわよ」

    穏乃(こんなので大会大丈夫なのか……?)

    265 = 1 :

    「あー!イライラする!」

    穏乃「落ち着けよ、憧」

    「落ち着けるわけないじゃない!箱下ラス食らったの数年ぶりよ!」

    穏乃「リーチ一発目に無筋の牌切ってたら普通跳ぶだろ」

    「だいたい何よあの言い方!咲だって休みたくなくて休んでる訳じゃないってのよ!」

    穏乃(やっぱりそれか……よっぽど頭に来てるんだろうな)

    「ぁ~もう!シズ!今日は遊ぶわよ!付き合って!」

    穏乃「遊ぶって……今からか?もう6時だし、一旦帰った方がって……あれ?宮永さんの匂いが……」

    「え!?どこ!?」

    穏乃「あっちから……」

    「喫茶店?」


    ガラッ


    メイド咲「いらっしゃいませ!何名さ……」

    266 = 1 :

    穏乃「あ、ここでバイトしてたんですか?二人でカウンターお願いします」

    「な、なんで……」

    穏乃「匂いを辿ってきました!」

    「へ!?私そんなに臭い!?」

    穏乃「いや凄くいい匂いですよ!宮永さんからは優しい桜の香りがするんですよ」

    「にしても何か嫌だよ!」

    穏乃「いや、一日中堪能したいですよ!出来ればメイド姿で」ボソッ

    「ひっ!?」

    穏乃「そう言えば憧は?宮永さんのメイド姿に一番喜びそうなの憧なのに……」



    「あのメイドさんテイクアウトお願いします!」

    店長「いやうちはそう言う店じゃないから……」

    「そこをなんとか!」

    店長「うーん……そこまで言われたらなあ……」

    「じゃあ料金だけど……」

    「なんで既に交渉の最終段階にに入ってるの!?」

    穏乃「しかも店長さん圧され気味だし……」

    267 = 1 :

    「咲ー!テイクアウトの許可出たわよ!」

    店長「先っぽだけ!咲っぽだけですよ!」

    「なんでOKしちゃうんですか……」

    「あ、着替えなくていいから。このまま三人でデートにしよ」

    「…………………………は?」




    「うぅ……恥ずかしいよ……」

    「羞恥で顔を赤らめてる咲も良いわね……」

    穏乃「いや、確かにそうなんだけどさ……流石に可哀想--」

    「うう……」

    穏乃「……!」キュン

    「今、少しいいなって思ったでしょ?」

    穏乃「ばっ……馬鹿言うなっ///」

    「あの……これからどうするの?」

    「どうしよっか?何も考えてなかったけど?」

    「何も考えずに連れ出したの!?」

    268 = 1 :

    穏乃「早くどこに入ろうよ、流石に暑い」

    「そうね……早く決めないと咲のメイド姿を曝し続けることにもなるし……」

    「そもそも憧ちゃんが変なオーダー出さなければ良かったんだよ……」

    「失礼ね。私は自分の欲望に忠実に従っただけよ」

    「それが問題だっていってるんだよ!」

    穏乃「失礼……御無礼……は!そうだ、今から雀荘に行こう!」

    「その連想ゲームは危険過ぎるからやめよ!?」

    「雀荘?」

    穏乃「一回宮永さんと本気で打ってみたかったんだよ!」

    「ああ……私はいいけど?」

    穏乃「どうですか、宮永さん!」

    269 = 1 :

    「……私は、あんまり行きたくないかな」

    穏乃「えー良いじゃないですか!」

    「大会近いんでしょ?私と打ったら結果に関係無くフォームがかなり崩れるよ」

    「あーそれはあるかも。咲の麻雀見てから打ち方変えたけど、馴れるのに大分時間使っちゃったし」

    穏乃「でも……最近宮永さん麻雀部寄ってないですし、偶には」

    「どうする?咲が強いのは知ってるけど、やっぱり万全は期した方が良いんじゃない?」

    穏乃「そうだよ!和は絶対に全国まで勝ち上がってくるから私達が負ける訳にはいかないし!」

    「……やっぱり止めとくよ」

    穏乃「えー」

    「そもそもこんな格好で雀荘なんかに行きたくない」

    穏乃「そっか……残念……」

    「まあいいじゃない。県予選が終われば嫌って言うほど打てるわよ」

    穏乃「……解ったよ。はぁ~宮永さんは当分お預けか……」

    「その代わり!」

    「……」

    「東京に行ったら目一杯付き合って貰うから!覚悟しておくこと!」

    「そっか……うん、楽しみだったな……」

    「咲?」

    「……。ねえ、雀荘の代わりに公園に行かない?少しだけ話したいことがあるの……」

    270 = 1 :

    公園

    「それで、話って?」

    「うん……今週末の日曜日、県予選が有るよね?」

    穏乃「それがどうかしたんですか?」

    「……。ごめんなさい。その日は行けません」

    「え……嘘でしょ?」

    「嘘じゃこんな事は言わないよ」

    「バイトが忙しいの!?だったら私手伝うからっ」

    「……そう言う問題じゃないの」

    「じゃあどういうことなのよ!?」

    「私がいると迷惑に思う人が居る、それだけだよ」

    「何よそれ……私は咲と一緒に全国に行きたいのよ!」

    穏乃「そうですよ!咲さんだって麻雀部の一員……」

    「補欠、ね」

    穏乃「……」

    「大丈夫だよ。私が居なくてもみんな強いから……全国にだってきっと行けるよ」

    穏乃「宮永さん……」

    「……意味ないのよ」

    穏乃「憧?」

    271 = 1 :

    「意味ないのよ!咲が居なくちゃ意味ないのよ!私は咲と全国に行きたい!咲のいない所で勝ったって、私は嬉しくない!何で解らないのよ!?」

    穏乃「落ち着けって!」

    「……ごめんね」サッ

    穏乃「……あっ」

    「なんでよ……やっと……やっと一緒に……」

    穏乃「憧……」

    「やっと咲と……咲と一緒に……なんで咲のことになるとこんなに上手くいかないのよっ……なんで……なんでっ……」

    穏乃(駄目だ……こんなんじゃ和と遊ぶどころか部が……なんでこんな事に……)



    こうして、私達の一週間は終わった。咲は部室どころか学校にも顔を出さず、私もどうすればいいのか解らないまま、大会当日を迎えた。

    272 = 1 :

    今回はここまで。支援して下さっている方、ありがとうございます。返信出来てないですが、凄く嬉しいです。
    続きは今晩か、明日の夜かに挙げていきます。

    273 :

    おつ
    素の咲ちゃん相変わらずかわいい

    275 :

    流し読みしたけど京太郎ハーレム展開は?
    これ一応咲-saki-SSだよね?
    京太郎出ないっておかしいんじゃない?
    てかさ京太郎出さないならsageでやれよ
    クソレズキモSSを普通の人の目に付く形でやるな
    マイノリティだと自覚しろ糞が
    上がってるから開いてやったのに時間の損だったわ

    277 :

    乙 シズまでアコチャーに毒されてきたなw

    278 :

    おつ 凄く面白い
    頭のおかしい京豚は気にせず頑張って

    279 :

    おつおつー
    なんもかんも女が悪い

    280 :

    いかん、寝落ちてました。準備出来次第挙げていきます

    281 = 1 :

    大会当日


    --今年はどこが勝ち上がると思う?--

    --やっぱり晩成じゃない?安定感が違うし--

    --席とっとくよ。水買ってきて--

    --オッケー--


    ガヤガヤ……


    「ついに来たね、この場所に」

    穏乃「そうですね……」

    「大丈夫?元気無いけど?」

    穏乃「はい……」

    穏乃(なんだろう……思ってたよりドキドキしない……リラックスっていうよりは、少し褪めてるのかな……)

    「シズちゃん?」

    穏乃「あ!すいません、緊張してて……」

    穏乃(駄目だ……私まで落ち込んでたら……宮永さんがいないのは辛いけど、一番辛いのは--)

    「気合い、入れて、逝きます!」

    穏乃「ん゛?」

    「って何やらせてんのよ!」パシッ

    282 = 1 :

    穏乃「痛っ何するんだよ!?」

    「シズが暗い顔してるからじゃない!シズが作ったチームなのに、気合い入れていかなくてどうすんの!」

    穏乃「そう、だよな……よし!みんな、行くぞ!」


    五人「おー!」


    穏乃(今は私がこのチームを預かってるんだ……私が弱音吐く訳にはいかないよな……)

    「対戦表貰ってきましたよ!」

    「ありがとう。えーと、私達のチームは……」

    「Bブロック……うん、これなら決勝まで晩成とは当たらないね」

    穏乃「おー!幸先いい!」

    「それよりオーダーはどうします?」

    「それはもう私が考えてきた」

    「憧ちゃんは頭いいから私がお願いしたの。こういう所は頼りっぱなしになっちゃってごめんね」

    「いいっていいって!それでは発表します……先鋒、玄!」

    283 = 1 :

    「わ、私?」

    「先鋒は各校のエースが出てくる激戦区だけど、玄のドラ爆なら相手の打点を抑える防御にも使えるから。行けそうなら吹き飛ばしちゃって」

    穏乃「頑張って下さい、玄さん!」

    「お任せあれ!」

    「で、次に次鋒……宥姉にお願いする。万が一玄が失点したときに宥姉で悪い流れを断ち切って欲しい」

    「玄ちゃんが?」

    「先鋒は何が起きるか解らないから。万が一、咲みたいな怪物が出て来たら先鋒戦は厳しくなる……宥姉は玄のサポートお願い」

    「うん」

    「で、中堅は私が努めさせてもらうとして、副将は女に任せる」

    「副将?いいの、そんな重要なところ……」

    「いや、この中で言ったら副将の役割が一番軽いと思う。他校もそこまで気を配る余裕は無いはずだし……多分」

    穏乃「メイビー!?」

    284 = 1 :

    「……で、最後は任せたわよ、シズ」

    穏乃「ん。任された」

    アナウンス「間もなく開局です。選手の皆さんは対局室へ……」

    「では、行ってくるのです!」


    対局室

    「よろしくお願いします!」

    モブABC「よろしく」

    タン……タン……タン……


    「あ、ツモりました。ツモドラ4で2000・4000」

    モブABC「ファッ!?」
    「よーし!調子が出てきたしどんどん行くよ!」

    ロンです!タンヤオ一盃口ドラ4赤赤で24000!


    次鋒戦


    ツモ……門混自模三暗刻中ドラ3赤1で6000・12000


    中堅戦


    ロン!リーチ一発赤赤裏裏で12000!



    司会「跳んだー!一回戦、阿知賀女子の中堅が止めを刺したー!」

    はやりん「若いっていいですね☆」

    アナウンサー「いやいや!はやりさんも十分若いですよ!」
    はやりん「ありがとうございます☆」

    285 = 1 :

    はやり(ふーん……阿知賀か……ノーマークなだけに楽しみじゃない)

    はやりん「今後も阿知賀の活躍には期待ですね☆」

    二回戦 中堅戦終了


    「ふう……疲れたぁ~」

    穏乃「お疲れ」

    「頑張ったね」

    「まあ、トップ維持しての+15000なら上々でしょ。玄のリードも有るわけだし」

    (女がよっぽどのことをしない限り安全圏でしょ)

    「あ、女ちゃんの試合が始まったよ」


    阿知賀 178500

    A校 91500

    B校 74600

    C校 55400



    『チー!』

    司会「おっと、阿知賀がまず先手を取った!」



    「……あれ」

    はやりん「ん?」

    286 = 1 :

    はやり「ペンチャンを鳴いて処理……」
    司会「どうかしましたか?」

    はやりん「いえ☆随分思い切りのいい仕掛けをするな☆と思って」

    はやり(どういうこと……?)

    『ツモ!1000・2000!』

    「頑張れ、女ちゃん!」

    穏乃「やった!初めての大会なのに落ち着いて打ててる!」

    「……」

    穏乃「憧?どうしたんだ?」


    「べ、別に!初めてにしてはいい感じだなと思って……」

    (なんだろう……大量リードが有るのは解るけど、今の仕掛けは何か違和感が……)

    はやり(中堅の子が予想外に巧かったからかな……この子だけレベルの見劣りが激しい)

    287 = 1 :

    2388m66p246s中中
    チー123p

    ドラ8ワン

    はやり(まず私ならトップだろうとあの形からは絶対に喰わない……人にもよるけど123の三色があったしツモも良かった。これじゃあ自分は4順後の満貫より目の前の3900を欲しがるタイプだって公言してるようなもの)

    (私なら6pの対子を切る……これなら手がチャンタ系に行っても中を使い切れる。点差があるからこそ、あの仕掛けは勿体なさすぎる)

    『ロン!2000点!』

    はやり(加えて、対戦者を全然見てない。実力者が見れば主導権が取れてないことが一目で見破られる……チームの基礎体力が高いから決勝戦は行けるだろうけど……)

    はやり「これは……決勝戦が楽しみですね」

    288 = 1 :

    試合後

    「じゃあ、私達はここで」

    穏乃「また明日な~」

    「うん、また明日!」バイバイ

    「……行ったわよね?」キョロキョロ

    「もう……いいわよね……」グッタリ

    「本当に来てくれなかった……」

    (来てくれると思ってたのに……いや、まだ……まだ明日がある。咲は絶対に来てくれる)

    『私は憧ちゃんと喧嘩してたつもりはないよ』

    『確証なんて無いよ……でも、憧ちゃんは人を傷付けるような人じゃない。私がそう信じたかった、それじゃ駄目かな?』

    『私は憧ちゃんのこと、大好きだよ』

    (咲は私を信じてくれた……次は私が信じる番だから……待ってるから、咲……)

    289 = 1 :

    二日目 決勝戦

    穏乃「……相手は晩成に、去年のベスト3と4だ」

    「順当な所が勝ち上がって来たわね……晩成の先鋒は小走やえか……やっかいね」

    「絶対に勝と!」

    「当然だよ!最初は私にお任せあれ!」


    一回戦


    東 1 立ち親 玄

    ドラ 9ワン

    玄 配牌


    12599m2589p3⑤s北北東


    アナウンサー「これはまた豪華な手が来ましたね!」

    はやりん「この配牌ならあっさり和了するんじゃないかなぁ☆」


    10順目

    ⑤6999m⑤p234⑤6s北北4m

    アナウンサー「松美選手、4ワンを引いて役無しドラ5の三面待ち聴牌!リーチツモでいきなり親満が見えます」

    はやりん「あっちゃー……ピンズが延びちゃったか……」

    アナウンサー「何か問題でもあるのでしか?」

    はやり「ドラが弾かれる聴牌ですよね?あの子がリーチに行くかな……」

    アナウンサー「瑞原プロはリーチに行きませんか?」

    はやりん「いえ☆私なら断然リーチです。この手はどう頑張っても手役はツモ以外付きませんから☆ただ……この子は……」

    290 = 1 :

    (不味いのです……聴牌に取るとドラが……)

    アナウンサー「打北?慎重……というよりは少し弱気な打ち回しですね?」

    はやりん「まあ、リーチしたらみんなベタ降りしますからね。ドラも赤も一枚も見えない状況は怖いですし」

    はやり(或いは、リーチがかけられなかった理由でも有るのかな?)


    次順

    ツモ 1s

    アナウンサー「これは痛いですね……赤切っていたら一発も付いて親倍の手でした」

    15順目

    「ツモ!ツモドラ6で6000オールです」

    アナウンサー「これは……反応に困りますね。確かに上がれたものの……」


    はやりん「見えた!」

    ぴきゃん!


    アナウンサー「目がー!目があぁぁぁ!」

    オイ!イキナリハヤリンガヒカッタゾ!

    291 = 1 :

    はやり(見えたっ……!リーチを書けなかった理由はこれか!)


    ドドド……


    はやり(恐らく松実玄はドラを引き寄せる対価としてドラを捨てたら何らかのペナルティーが発生する!加えて純正三面待ちを蹴ってまで5ピン単騎にしたということは、そんな愚を犯してでもドラ切りのペナルティーを避けなければならない事情があった……!考えられる事態は二つ!)

    仮説 1

    松実玄がドラを切った場合、必ず振り込む。

    はやり(無い!振り込みが怖いなら使えないドラは序盤で撒き餌にしてしまえばいい!仮に振ってもリーチがかけられてない状況なら2600止まり、振り込みを恐れる手には絶対ならない!仮説1は赤を捨てない理由を説明しきれない!)

    アナウンサー「あのー瑞原プロ?顔が劇画タッチになってますよ」

    はやり(つまり、ドラ捨てのペナルティーはもっと大きいはず……例えば、捨てたらその試合中、どうしようもならない程の痛手を負う……)

    仮説 2

    ドラを捨てたらその局中はドラが来なくなる。

    はやり(これだぁ!)

    292 = 1 :

    アナウンサー「……瑞原プロ?」

    はやりん「あ、ごめんなさい☆つい考え事をしていて☆年甲斐も無くはしゃいじゃいました☆」

    アナウンサー「またまたーまだまだお若いですよ」

    はやりん「きゃっ☆お上手なんですからっ」キャピキャピ

    「キツい……色んな意味で」

    はやりん(でも、この子の体質に気付いたのは私だけじゃないと思うけど?)

    王者「見えた……!(以下略)」

    293 = 1 :

    一本場


    (またドラが一杯なのです!)ムフー
    ドラ 北

    34⑤88m⑤p⑤67s北北北西6p

    アナウンサー「絶好の所を引きましたが……」

    (今度は聴牌に受けてもドラを話さなくて済むのです!)ポイ

    王者「ロン。和了出来る方だ」

    345p44777s西西
    チー123m

    王者「西のみ。1000点だ」

    「は、はい!」

    (へ?その捨て牌、なんかおかしくない?)

    王者の河
    1s北3m5m中8s2s東1m4m3s

    アナウンサー「出だしでいきなり35のカンチャンを嫌って、結果的に4ワン引きで失敗してますが……」

    はやりん「なるほど……考えましたね☆」

    王者(あの右端の安牌は捨て牌状況からして西だろう……いずれ切られるのが私の風牌なら門前での両面リーチじゃなくても充分……加えて)

    294 = 1 :

    はやりん(ドラを手放せないとなると鳴きは必然的に放棄されることになる……なら両面移行の中ぶくれカンチャンより鳴きやすい端牌を残した方が聴牌速度は速い……)

    王者「さあ、お見せしよう……王者の打ち筋を!」



    晩成 128500

    A   101500

    阿知賀 88500

    B    71500

    王者「フゥァアッハッハ!にわかじゃ話にならんのよ!」

    「」チーン

    後半戦焼き鳥


    「予想外だ……トップと3万以上も開けられるなんて……」

    穏乃「流石は王蛇……簡単には勝たせてくれないか……」

    295 = 1 :

    (ていうか、これ咲がやったのと似た戦法じゃない……ちゃんと復習してれば……いや、この場合晩成の先鋒を誉めるべきか……)

    「ごめん、宥姉。任せていい?」

    「うん、任せて。玄ちゃんの分も頑張るから」

    「目の前全てが危険牌だよ……おもち、おもちを……」


    次鋒戦

    次鋒「やーやーやー!遠からん者は音にも聞け!」

    はやりん「色物ばっか☆」

    (これ本当に偏差値70の高校?)

    296 = 1 :

    今日はここまで。咲の牌譜が完成次第投下します。支援して下さってる方、ありがとうございます。もう暫くお待ち下さい。
    個人的に、初見でドラ爆相手に収支をプラスにした小走先輩は無茶苦茶に強いと思うの。

    297 = 1 :

    一応補足。小走先輩がやったのは、端牌の狙い撃ちです。赤が入る状況ですと2、8、1、9の牌は基本的に余剰牌となりますし、クロチャー相手にはわりかし刺さります。

    298 :

    王者は前試合の牌譜で看破してそう

    299 :

    乙 さすが小走パイセン

    300 :

    まぁ、小走先輩一応個人優勝だから普通に強いよね


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