元スレP「その後のお話」
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1 :
:※当スレはアイマススレに見せかけた濃厚なモバマススレです。
伊織「……ちょっと!聞いてるのあんた!?」
P「ん、ああ、うん。聞いてる聞いてる。」
伊織「ったく、あんたってやつはいつもいつもぐーたらぐーたら……。」
P「いやはや、面目ない。マジで。」
P(どうも。こちらP。お初にお目にかかる。)
P(765プロというとあるアイドルプロダクションでプロデューサーとして働いてたりしていた、しがない30手前のおっさんだ。)
P(俺が765プロの地を始めて踏んでから、7年と少し。)
P(765プロが『解散』してから、もう4年が経とうとしている。)
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2 = 1 :
P(大学4年、22歳、就活も佳境。)
P(周りがみんな内定を決めて、ぼちぼち俺も焦っていたころ。)
P(不意に「ティンときた」とやけに黒いおっさんに絡まれたのが、そんな時。)
P(特に就職の目星もついていなかったちょうどその時、いわゆるスカウトというやつは俺にとってはまさに天の助けみたいなもので。)
P(とんとん拍子で話が決まって、俺は晴れて765プロデューサーになった。)
P(そして次年度、俺はほとんど何も知識を持っていないまま、プロデューサー業に身を投じることとなる。)
3 = 1 :
P(そこで待っていたのは、個性的な社長の下でも遜色ないほどの、個性的なアイドルたち、個性的な事務員。)
P(そのころには親も他界しており、取り立てて我が身以外に大事なものがなかった俺は、ひたすらに仕事に没頭した。)
P(毎日が楽しかった。最初のころはたくさん失敗もしたし、たくさん相手方にも怒られた。)
P(それも糧になると考えればある程度は楽観的に考えられたし、何より、アイドルたちの励ましが原動力となった。)
P(そして、それでも765プロは少しずつ有名になっていって、収入も上がっていって。)
P(961プロからの妨害や、一騎打ち。他にも色々あったりしたけれど。)
P(俺が入社してから、二年。)
P(アイドルたちの努力の結果として、765プロのアイドル全員が、Sランクアイドルへと登りつめた。)
4 = 1 :
P(一人がSランクになれば、みんなが我がことのように喜んだ。)
P(みんながSランクになったときは、それはもう狂気乱舞したものだ。社長が。)
P(その次の日と、そのまた次の日あたりまではみんなでどんちゃん騒ぎだったと思う。)
P(なぜかマスコミも、それをニュースにしていたりした。謎だ。)
P(そして、次の年。会社の経営がうるおいにうるおい、そろそろ新しくアイドルたちを雇おうと律子と話し合っていたころ。)
P(突如社長が、765プロ『解散』の報を、俺達に告げたのである。)
P(久々に…………およそ8か月ぶりに全員集合した、その事務所の中で。)
5 = 1 :
P(最初は意味が分からなかった。俺もその時は最高に調子が良かった時。律子も同様だったはずだ。)
P(他の一同も、ある人は口をぽかんとあけ、ある人は持っていたおにぎりを服の上に落とし。)
P(またある人は自分のハムスターを握り潰しかけ、とある事務員は酒を飲む手が止まった。)
P(代表して俺が理由を聞いてみると、理由はこうだった。)
社長『うむ。如月君もアメリカへ行くことが決まったし、近いうちに音無君も寿退職するだろう?一つの区切りになると思ってね。』
社長『………というのは言い訳だ。本当のところ、私は怖いのだよ。』
社長『この会社が、この事務所が、いったいどこまで登りつめるのか。そう考えると、不意に身震いがしてね。』
社長『…………私は、これ以上進むともう戻れないんじゃないか、と、不安に駆られたのだよ。』
社長『身勝手なのは分かっている。許してほしい。しかし、私は決意を変える気はない。』
6 = 1 :
P(その瞳を見て、誰も言い返さなかった。あるいは、言い返せなかった。)
P(社長の、『今ある765プロの資産は、ちょうど人数分に等分する。』という言の下、その後も粛々と最後のパーティは続けられた。)
P(意外なもので、涙を見せたのは春香と真美ぐらいなものだった。あるいは、みんなもその時はまだ受け入れられていなかったのかもしれない。)
P(事務処理の方も淡々と済まし、次々と舞い込んでくる仕事をすべて断ってお偉方に訝しげな視線を向けられ。)
P(そのころになって現実を受け入れ始め、泣きに泣くアイドルたちをあやしながら。)
P(その月の月末。縁担ぎのために吉日を選んで。)
P(765プロは、大々的な記者会見を開き、その前で正式に『解散』を発表した。)
P(そして、その日から三年。今日。)
伊織「あんた、やっぱり人の話聞いてないわね?」
P「………まさか。そんなわけないじゃないか。」
伊織「今の間は何なのよ………」
P(俺ことPは、絶賛ニートライフを満喫し、元765プロのアイドルの一人に説教を垂れられているのである。)
7 :
わかった、この話はやめよう!はいはいやめやめ!
8 = 1 :
伊織「……大体ねぇ。あんたに金はあるのは分かるわ。それは認める。」
P「おう。向こう十年は遊んで暮らせる金もらえたしな。」
伊織「でも、それはそれ。これはこれよ。働かずにいるなんて非生産的なこと、私は認めないわ。」
P「別に伊織に認めてもらったところでなぁ。」
伊織「………はあ。あんたがその気ならいつでも水瀬財閥系のところに入社させてあげるって、いつも言ってるのに。」
P「裏口入社は良くないぞ。」
伊織「働かないよりはよっぽど建設的よ!」
P(765プロが解散宣言をし、事務所を完全に取っ払った後、メンバーたちは次々と散らばっていった。)
P(律子はやはりプロデュースを続けたいらしく、退職金という名の膨大な資金を使って事務所をもう一回買い戻し、間もなく新生765プロを結成。)
P(やはりアイドルを続けたかったのであろう春香や、美希、真、やよいらはその後に続いた。)
P(あずささんはアイドルは引退し、新生765プロの事務員として勤めているらしい。いわゆる音無さんポジション。)
P(他のメンバーはと言えば、目の前にいる水瀬伊織は765プロの解散及び、竜宮小町の解散を期にアイドルを引退。)
P(そのまま水瀬財閥の跡取りとしての勉強を始め、現在は水瀬社長の傍らでその仕事っぷりを研究、習得しようとしている。)
P(音無さんは宣言通り寿退職、千早も同様にアメリカへ。)
P(見送りの際に春香が号泣したのは、それもまたいい思い出だ。)
10 :
P(他のメンバーはと言えば、雪歩は大学を卒業後、小説を出したり、詩を新生(ryに提供したりして大ヒット。)
P(真との親交も続いており、今彼女が書いているのは真をモデルにしている小説なのだとか。)
P(亜美、真美は現在医大生。どうやってやつらが合格できたのかは分からんが、親の仕事を継ぐために必死に努力中らしい。)
P(無駄に頻繁にメールで近況を知らせてくる。辺り、余裕なのかどうか判断しかねる。)
P(響は解散の後、すぐに沖縄に帰っていった。いや、普通にメールはするけど。)
P(トップアイドルになるまでは帰らない、ということはつまり、なったら帰る、ということで。)
P(仲違いしていた兄とも仲直り出来たらしいし、「プロデューサーも遊びに来なよ!」ともメールでお呼ばれしている。)
P(「働き始めたらな」と返事を返すと、電話がかかってきて「早く働くさぁあああああ!」と迫真の声で言われたが。)
11 :
ぶっちゃけ一度仕事でこれ以上ない成功収めてそれがすぐに上の意向でご破算になったら
そりゃ何をする気もおきなくなるのが普通だろって気もする
12 = 10 :
P(これを言うと、何かしらの言い訳になるかもしれないが。)
P(なんかこう、765プロが解散してから、すべてのことが億劫になってしまった。やる気が出ない。)
P(ちょっと調べてみると、どうも俺は燃え尽き症候群というものにかかってしまったらしい。)
P(燃え尽き症候群……英名バーンアウトシンドロームは、)
P(一定の生き方や関心に対して献身的に努力した人が期待した報酬が得られなかった結果感じる徒労感または欲求不満。)
P(あるいは、慢性的で絶え間ないストレスが持続すると、意欲を無くし、社会的に機能しなくなってしまう症状。)
P(………らしい。すべてWikipedia先生の受け売りであるが、症状?は大体一致していた。)
P(とどのつまり。今の俺が何が言いたいかと言えば。)
P「働きたくないでござる。」キリッ
伊織「あ゛?」
P「あ、いえ、なんでもないですよー。」
13 = 10 :
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伊織「とにかく、働く気になったらすぐに私に電話なさい。相応のポストにつけてあげるように言ってあげるわ。」
P「なにもそこまでしなくていいだろうに。俺は今アラサーのニートだぞ?」
伊織「だからこそよ。知り合いに、しかも恩人にニートがいたってなったら私の沽券に関わるわ。」
P「………おっしゃる通りで。」
伊織「よろしい。素早い電話、待ってるわよ?」
P「………前向きに検討します。」
伊織「それでいいのよそれで。にひひっ♪」
P(そう言って、将来日本の経済を引っ張っていくであろう彼女は喫茶店を出て行った。)
P(ただいま、日曜日。時間は大体午後3時ぐらいか。まあ、向こうも暇じゃないだろうし、引き留めるのも悪いか。)
伊織「じゃあ、ね?」
P「おう、またな。」
伊織「………なんなら、今ここで返事をもらってもいいんだけど?」
P「働きたくn
伊織「あ゛ぁ?」
P「なんでもありません。」
伊織「そ。じゃあねー。」
14 = 10 :
こんな感じでどうでしょ?
15 = 11 :
いいんじゃね?
モバマス組をプロデュースして復帰していく流れっぽいが
最初に杏とであったら意気投合してそのまま俺とお前でWニートだからなという終わり方になってしまいそうだ
16 = 10 :
P(しかしまあ、することがない。)
P(765プロにいたころは家なんざ寝るための雨よけだったし、大学以前のころは生活費確保のためにバイトで忙しかったし。)
P(んじゃあバイトすりゃあいいんじゃないかってなると、そうするなら伊織に社畜として雇ってもらうし。)
P(んでもでも、今は働きたくないし。もう三年ぐらいこれ言ってるけど。)
P(じゃあ何かやること……趣味的なものはあるのかって聞かれれば、これもない。)
P(結局この三年間は、その考えの無限ループで、結論は「まだ働かなくていいや」になるんだよなぁ。)
P(………どうしようか。とりあえず、この喫茶店は出よう。歩きながらなら何か思いつくかもしれない。)
P「会計お願いしまーす」
アリガトウゴザイマスー
P「……あ、伊織のやつ、コーヒー飲み逃げしやがったな。ちくしょう、やられた………」
17 = 10 :
P(……さて、何をしよう。)
P(ゲーセン……一人で行くのはなんか空しい。映画館……確か見たい映画はなかったはず。)
P(立ち読み……するぐらいなら本買うよな。不景気には貢献しないと。)
P(………公園か。この時間帯に行ったら間違いなく子連れの主婦の方々に何か言われるな。)
P(「ママー、なんであのおじさんこのじかんに公園にいるのー?おしごとはー?)
P(「しっ、見ちゃいけません!○○ちゃんもああなっちゃうわよ!」)
P(「ええー!やだー!」)
P(………ってか。やめよう。泣きたくなって来た。)
P(俺ももう、おっさんって呼ばれる年になったんだよなぁ………)
P「……しゃーない。本買って公園でベンチに座って日向ぼっこしながら読もう。奥様方の視線を受け流せずに何が男か。」
18 = 10 :
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 ̄
P(公園にとーちゃーく。)
P(思ったよりも人は少ないなぁ。こんなもんなのか?)
P(見渡す限り、まばらに見えるのはウォーキング中の御老輩の方々ばかり……)
P(そういや、近くにもっと大きな公園あったはず。んじゃあ、みんなそっちに流れたのかな。)
P(………まあ、ありがたいことだ。読書しよう読書。本は教養を深めるからな。)
~♪~♪♪
P(………ん?)
P(何か音楽が流れてくる。確かこの曲、765プロの曲だよな。)
P(なんかイベントの準備でもあるのかもしれんな。行ってみるか。)
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?「……っ!………っ!」
??「よっ!ほっ!はっ!」
???「わっ………っとと!?」
P(ダンスの練習か。まあ、静かだし、誰もいないし、適所って言ったら適所か。)
P(………ふむ。)
19 = 10 :
P(お世辞でも、あまり上手とは言えないな。)
P(真ん中で踊ってる娘とか掛け声出してる娘とかはともかく、もう一人がとにかくこけそうで危なっかしい。)
P(後の二人が上手いかって言ったらそうでもなくって、ちょっと目を凝らして見てみれば息があってないのは一目瞭然。)
P(………765プロで目が肥えすぎたか。どうもよくないな。反省反省。)
???「……あわわっ!?」
P(あ、こけた。言わんこっちゃない。)
?「……大丈夫?卯月?」
??「ありゃー、やり直しかぁ。……あー、つ゛か゛れ゛た゛ー!」
卯月?「うう……ごめんね、凛ちゃん、未央ちゃん」
凛?「ううん。大丈夫。少し、休憩しようか。」
未央?「なに?休憩?やったー!ジュース買ってこよーっと!」
凛?「未央、私たちの分もお願い。」
未央?「おっけー!じゃあ行ってきまーす!」
20 = 10 :
P(どこかに行ったみたい、だな。)
P(こういうところで、社長はスカウトなんかもやってたんだろうか。)
P「…………」
P(まあ、いいか。明日から本気出す。さて、買ってきた『あれかこれか』でも読むかな)
凛?「……で、陰からこそこそ何してるの、おじさん?」
P「うげっ」
卯月?「ふぇ?凛ちゃん、だれかいるの?」
凛?「うん。あそこの陰。私たちが踊ってるの、ずっと見てたよ。」
P(ばれてたか。亜美真美や美希に捕捉されないように気配を消す練習もしたんだがなぁ。)
P(やっぱり年、か。アラサーは泣けるぜ。)
凛?「出てきたら?出てこなかったら通報しちゃうよ?」
P「………そりゃあ、困るなぁ。」
卯月(あ、ちょっとかっこいいかも。)
21 = 10 :
凛?「こんにちは。初めまして、かな?」
P「こんな可愛い子たちだったら、一度会ったら忘れないと思うんだがなぁ。)
P(スカウト的な意味で。)
卯月?「えと、おじさん?はどうしてここに?もしかして、その……」
P「おう、ニート街道一直線。この道三年目だな。」
凛?「……うわ。」
P「マジで引くなよ。悲しくなっちゃうじゃないか。」
凛?「この時間帯にここに大の大人がいる時点で、もう結構悲しいことだと思うけど。」
卯月?「り、凛ちゃん……」
P「や、いいさ。事実だし。」
P「ところで話は変わるけど、君らってさ。」
P(そこから、三本飲み物を持って帰ってきた女の子を含め四人で、少しだけ会話をした。)
P(俺の心を容赦なく抉ってきた子も、決して悪気があって言ったわけではなく、ただ少し無愛想なだけなんだ、とかもわかったりもして。)
P(そして、胸の中に秘めていた確信めいた事実を裏付ける言葉が、彼女らの口から漏れ出た。)
P(………彼女らは、アイドル候補生である、という事実を。)
22 = 10 :
P(SGプロダクション。)
P(シンデレラガールズの名を略したそのプロダクションは、ごくごく最近出来たばかり。)
P(道理で、今でもそこそこアイドルに関する知識はある俺でも知らないプロダクションのはずだ。)
P(候補生たちは今のところ俺の目の前にいる三人だけで、あとはプロデューサー兼マネージャー、事務員が一人ずつ。)
P(実力が足りないのは本人たちも百も承知で、日曜日は一日中特訓に飽きくれる日々。)
P(体を壊さないか、いささか心配でもある。)
P(で、一応、それぞれの名前も聞いておいた。)
P(少し無愛想な子が、渋谷凛。コミュニケーションはあまり得意ではないらしいが、よく気配りが利くんだとか。)
P(この中でのリーダー格らしい。まあ、確かにダンスは少しこの子が秀でていた気がするが。)
23 = 10 :
P(もう二人のうち、ダンスの途中でこけたほうが島村卯月。)
P(普通に会話していても「頑張ります!」しかあまり言わないのは何なんだろうと思うが、普通にいい子である。)
P(………なぜか、春香と似た香りがする。頑張ります以外の個性はあるんだろうか。)
P(そして、もう一人、最後の一人が、本田未央。)
P(ダンスは勢いで押している感があるが、まあ踊れていないことは無い、といった程度。)
P(性格もかなり元気はつらつと言った感じで、どうもテンションだけを見れば亜美真美を思い出してしまった。)
P(………とまあ、こんな感じ。未来のスターアイドルかもしれないし、顔だけでも覚えてもらうのもいいのかもしれない。)
24 :
正妻きてたか
恋愛とかありますかね?
25 = 10 :
未央「ねーねーPさん、私たちの踊り見てたんでしょ?」
P「ああ、まあな。」
P(当然と言っちゃあ当然だが、俺が元765プロのプロデューサーだということは伏せてある。)
P(特別語る必要もないと思ったし、レッスンに協力するよ、と言った時にも「少しダンスには心得があるんだ」と言えば納得してしまったし。)
P(ぶっちゃけ、3年も前の時の人なんて覚えていないだろう。その点、一発芸芸人に通ずるところがあるのかもしれない。)
卯月「あ、そうでしたね!Pさんから見て、私たちのダンスってどうでした?」
P「……ふーむ。」
P(難しい話だ。ここで現実を突きつけるか、ちょっと持ち上げとくか。)
P(現実を突き付けてへこんでしまったら、SGプロのプロデューサーに何を言われるか分かんないし。)
P(あるいは、もし持ち上げてしまったら将来のこの子たちのためにならないようにもなるな。)
P「……甘めか辛め、どっちがいい?」
凛「……辛めで。甘く見られてもあんまり嬉しくないし。」
P「そうか?んじゃあ、あー、うん、まあ………
9点ぐらいかな。辛めに評価したら。」
26 = 10 :
未央「………へ?」
卯月「きゅ、きゅう?」
凛「……結構、辛辣だね。アドバイスとか、あるかな?」
P「いくらでもあるけど、とりあえず一人一つずつ言うなら………
………島村さん」
卯月「あ、はい!」
P「転ばないように」
卯月「」
P「本田さん」
未央「はいっ!」
P「勢いだけでダンスは踊れん。まずは振りつけ覚えてから出直して来い。」
未央「」
P「凛さん」
凛「……ん。」
P「全体的にちょっと周りを見過ぎかな。センターを踊るんなら、自分が合わせるんじゃなくて自分に合わさせないと。」
凛「………。」
27 = 10 :
>>25
訂正:P「凛さん」→P「渋谷さん」
P「そうだな、他には……。おいお二方。寝なさんなや。渋谷さん起こしてあげて。」
凛「あ、はい……。ほら、二人とも………。」
未央「う、うー……?」
卯月「が……がんばりま………」
P「起きたな?よーっしゃ。ダメ出しタイム行くぞー。」
P(そこから先は、延々とダメなところを片っ端から挙げていった。)
P(ここまで自分の考えを喋るのも、ずいぶんと久しぶりな気がする。)
P(765プロのやつらと喋ってると、どうも脱線しがちだしな。)
P(まあ、そんな感じで、大体20分は延々といびりタイムを続けていた。)
P(まるで律子みたいだな。鬼軍曹と呼ばれる日も近い、か。」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
P「ざっとこんなもんか」
卯月「うー、頭がくらくらするよー……。」
未央「指摘されると、結構来るね。一生懸命踊ってたつもりなんだけどなぁ。」
凛「…………。」
P「? 渋谷さん、どうかしたか?」
28 = 10 :
>>27
ミスた。>>25じゃなくて>>26や。
凛「ね、おじさん。」
P「んー、何?」
凛「おじさんがよければさ、その、私たちにダンス教えてくれないかな。」
P「!?」
未央「あ、それいいね!Pさん結構詳しいみたいだし、いい先生になるよ!」
卯月「ルキトレさん、プロデューサーさんに言われてレッスンは甘くするように言われてるみたいだし。」
凛「うん、週に一回の鬼軍曹、みたいな感じでさ。どうかな?」
P「うーん…………」
P(どうするかなぁ。まさかこうなるとは思いもしなかった。まるで意味がわからんぞ。)
P(でもまあ、いいのかもしれないな。少なくともすることのない一週間のうち一日は潰れるわけだし。)
P(なにより、ダンス見るのは楽しいしな。向こうがやる気なら、こっちもやる気になるってもんだ。)
P「よし、引き受けた。授業料は一回ジュース一本な。」
未央「やたっ!」
卯月「が、頑張りますので、ご指導よろしくお願いします!」
凛「……うん。よろしくね、おじさん。」
P「おう、よろしくー。」
P(……こんな感じで。)
P(俺の奇妙な日曜日は。毎週一日の変わったレッスンは、幕を開けた。
29 = 10 :
―――次の週、日曜日。
P「とりあえず、先週踊ってたのの振りの確認から始めるか。んじゃ、音楽流すぞー。」
~♪~♪♪
未央「よっ!とっ!せっ!」
P「本田さん振りちがーう。そこはここをこうやってこう!」
未央「は、はい!」
P「島村さーん。こけかけてるこけかけてる。もっと軸足安定させて!」
卯月「が、頑張ります!」
P「渋谷さん、周り見るな!先週も言ったけどセンターがみんなを引っ張るんだ!君が合わせてどうする!」
凛「……!はいっ……!」
―――そのまた次の週。日曜日。
P「島村さんだいぶ安定してきた!その調子!」
卯月「はいっ!う、うわわっ!?」
ズッテーン
P「……はあ。おだてるとすぐこれか。」
P「本田さんあとちょっと!そこはこれをこう………」
未央「! 分かった!ここをこうだ!」
P「そう!そこをこうやってここにこうしてこうしてこうだ!」
未央「はい!」
凛(………文面だけだとなにがどうなってるのかわかんないな)
P「ほーら渋谷さん、ぼーっとしないで。動け動けー!」
凛「あ、はいっ!」
30 = 10 :
―――さらに二週間後、土曜日。
ルキトレ「すごい……!この一か月ですごい成長ぶりよ!」
モバP「やるなお前ら!さすが社長がティンときただけある!」
卯月「えへへ………。これも一重に、Pさんのおかげです!頑張りました!」
モバP「Pさん?」
凛「うん。毎週日曜日にね、公園で教えてもらってるんだ。すっごい的確なアドバイスしてくれるんだよ。」
未央「ルキトレさんより上手かもねー」
ルキトレ「うっ」
モバP「未央!
………とにかく、何かしらお礼もしなくちゃいけないな。この一か月ずっと教えてもらったのか?」
凛「うん。授業料は週一に一本のジュースだよ。」
未央「チェリオだと怒るんだけどね。」
モバP「そうか……。うーん」
ちひろ「せっかくですし、事務所に来ていただいたらどうですか?お礼もそこならしやすいでしょうし。」
モバP「そう、ですね。よし、そのPさんって人がよければ、うちの事務所に来てもらえないか頼んでくれないか?」
卯月「はい!頑張ります!」
モバP(にしても、Pさんか。どこかで聞いたことがあるような………?)
ちひろ(Pさんって人にはたっぷり青田買いしてもらいましょうか。ふふっ)ニッコリ
31 = 10 :
―――翌日、日曜日。レッスン終了後。
P「……ほう?SGプロに来い、と?」
凛「うん。ちひろさんも、そこならお礼もしやすいだろうって。」
卯月「是非来てください!お茶ぐらいならありますよ!」
P「んー………。」
P(まあ、断る理由もないか。別に用もないし。暇だし。)
P「よし、わかった。寄らせてもらうか。」
未央「よし!んじゃあモバPさんに準備するように電話しとくねー。」
凛「うん、頼んだよ、未央。」
P「んじゃ、片付けして、とっとと行くぞー。」
卯月「はいPさん!今日の授業料です!」
P「おう……。ん?おい島村さんン?」
卯月「はい?………あ」
P「これチェリオじゃねぇかあああああああああああ!」
卯月「ヌワーーーーーーーーーーッ!」
未央「……置いて行こう、凛。」
凛「うん。」
32 = 10 :
P「……で、ここがそのSGプロ事務所か。」
凛「うん。ちょっとビル自体は古いけどね。」
未央「よーし!行こう!」
P(一個下には料理亭、そしてなぜか使えないエレベーター……。なんでだろう。すごく765プロを彷彿とさせるな。)
P(……うわ、階段のボロさまで再現かよ。いつも思ってたけど大丈夫かこれ。)
卯月「足下、気を付けてくださいね。滑らないように……」
P「お前がな。」
凛「まあまあ……。さ、ついたよ。ようこそ、SGプロへ。」
未央「モバプロデューサー!Pさん連れてきたよー!」
モバP「うわ、もう来たのか!?マズイ、まだ昼飯食って……な………」
P(あ、固まってカロリーメイト落とした。もったいないな。)
33 = 10 :
眠気がピークだぜーッ!寝るぜッ!起きて残ってたらまた書くぜッ!消えてたらこのまま消えるぜッ!
34 :
速報なんだから一晩で消えるわけないだろ
35 :
ここは申請しないと消えない
36 :
おっつおっつばっちし!
ここは2ヶ月くらい経たないと消えないから大丈夫だ
37 :
初めてきた人へスレで仕様ぐらい読んどいた方がいい
特にsagaとか終わった場合の申請とか
38 :
SGプロダクションの社長ってもしや高木殿?
ビルとかティンとか…モバPはこのPに憧れて入ったが憧れの人はいなくて自分もその人みたく頑張ろう!としてたからPを知ってるのかな?
だから憧れてるPが目の前に現れて硬直してるとか?
とりあえずシンデレラはSSとジョーカーやビッグでしかしらないがこのメンバーだから作者は漫画を読んでるのかな?乙
39 = 10 :
モバP「あ……な……は………?」
未央「プロデューサー?どうしたの?」
P(現在までのあらすじ。)
P(お呼ばれしたら俺の顔見て固まった人がいた。以上。)
P(なんだ?俺そんなに不細工か?一応律子には「もうすこし頑張れば完璧」って言われた程度の顔は持ってるらしいけど。)
P(それとも何か?知らない間に俺指名手配されてたとか?っべー。マジべーわ。どーしよ。)
モバP「も、もしかしてあなたは……」
P「?」
モバP「な、765プロのプロデューサーではありませんか!?」
40 = 10 :
P「は、はぁ……。そうですけど……。」
モバP「やっぱりですか!っくぅーッ!感激だなァーッ!」
凛「……プロデューサー、おじさんのこと知ってるの?」
モバP「おじさんなんて失礼な呼び方をするんじゃないッ!」
卯月「うわわ!? び、びっくりした……。」
モバP「当時ほとんど無名だった765プロダクションを、自分が入社してからわずか数週間である程度の知名度を誇らせッ」
モバP「しかも入社わずか二年で所属するアイドルを全員Sランクアイドルに押し上げた、まさにプロデューサー界の生ける伝説!」
モバP「彼に憧れてプロデューサーになって挫折した人も多いと言う……。まさか本人に相見える日が来るとはッ!」
凛「……おじさんって、偉い人だったんだね。」
未央「本当!びっくりですよ!」
P「……よく分からんなぁ。自分は遮二無二やってただけなんだが。」
ちひろ「モバPさん?もうお客さん来たんでしょう?お茶入れて……は?」
卯月「あ、ちひろさんも固まりました!」
P(お茶こぼした。もったいないな。)
41 :
モバマス知らないけど面白い
頑張って
42 = 10 :
ちひろ「どうぞ。粗茶でございます。」
P「あー、はい。どうも。」
凛「さすがちひろさん、相手がお偉方だと分かるとコロッと態度が変わるね。」ヒソヒソ
未央「本当にね。まさしく運営のいn……」
ちひろ「」ニッコリ
未央(アカン)
モバP「ええっと……。今回はPさんにうちのアイドル候補生たちにダンスを教えていただいて……。」
P「ああ、気になさらんでください。アラサーのおっさんの道楽ですよ。」
モバP「あー……。失礼ですが今何をなされて?」
P(やべぇ。ここでニートなんて答えたらどんな空気になるか……。)
卯月「Pさんは、ニートさんなんですよ!その道三年のベテランさんなんですって!」
モバP「」
P「」
ちひろ「」
未央「あーあ……。」
凛「ダメだよ、卯月。そんなこと言っちゃ。」
卯月「?」
43 :
P巡って765世代とモバ世代が正妻の座を争うのか……
あ、モバPは重い人達が居るから大丈夫だよな。
44 = 10 :
モバP[えと……その……なんと言えばいいのか……。」
P「いや、お気になさらず。事実ですし。ハハハ……。」
未央(哀愁漂ってるなぁ。あの笑い方。)
ちひろ「そうだ!」
凛「?」
モバP「ちひろさん、どうかしましたか?」
ちひろ「Pさん、今働いてないんですよね?」
P「は、はい」グサッ
ちひろ「無職なんですよね?」
P「……はい」グサグサッ
ちひろ「ニートなんですよね!?」
P「ええ!そうですとも!ニートですとも!」グサグサグサッ
卯月(あ、開き直っちゃった。)
ちひろ「そこで……。どうでしょう?Pさんにもここで働いてもらうって言うのは?」
P「はっ?」
45 = 10 :
モバP「そりゃあいい!Pさんがいればこの事務所も安泰です!どうですかPさん!是非!是非にッ!」
P「…………」
P(まさかこんな展開になるとは思わなかった。なんで俺は就職勧誘受けてるんだ。)
P(…………)
P(仮に、受けたとする。そうするとどうなる?)
P(特にデメリットは何もないな。何より職にありつけるっていうのはありがたい。んじゃあ、もし受けなかったら?)
P(……受けなかったら、また退屈な日を過ごすことになるのか。)
P(毎日何もせずに生きて、惰性に過ごして、一日を終える。)
P(この一か月は日曜日を楽しみに生きてたぐらいだし、本当に、暇なんだよな。)
P(…………)
P(迷う必要はない、か。じゃあ、伊織には悪いけど……)
P「わかりました。私なんかでよければ。」
モバP「ほ、本当ですか!?」
P「ええ、ただ、差し出がましいようですが、一つお願いがあるんです。」
ちひろ「ええ、なんでしょう?」
P「私を、事務員として雇ってくださいませんか?」
46 = 10 :
ちひろ「事務員として……ですか?」
P「見たところ、そこの三人には十分にトップアイドルになるための気質はあると思います。」
P「プロデューサーも大事なんでしょうけど、765プロで働いていて、いかに事務仕事が苦行かって言うのは身に染みて分かってるつもりです。」
P「……うちの事務員もそうだったんですが、そこの方も、あまり真面目には仕事をなさらないようですし。」チラッ
ちひろ「!?」
凛(ちひろさんの本質を一瞬で見抜いた……!)
未央(この人………できる!)
P「ですので、事務員が二人いても差し支えは無いと思います。給料はそこまで必要とはしてないですし。」
P「それに、モバPさんにはプロデューサーとしての仕事を全うしてほしいですし。どうでしょう?」
47 = 10 :
モバP「うーん……。」
ちひろ「……こちらに来てくれるのはありがたいのですが、さすがにそこまでは私の一存では。社長に伺わないと……。」
モバP「大丈夫ですッ!俺がッ!説得して見せますからッ!」
ちひろ「あのですね……、私はそれが一番心配で」
タダイマカエッタヨキミィ
卯月「あ、噂をすれば社長さん帰ってきましたよ!」
ちひろ「Pさん、とりあえず社長室に行っててくれませんか。モバPさんが案内しますので。」
P「はい、そりゃあ構わないですけど。」
モバP「ではではPさんッ!こちらへッ!」
P(思ったけどこの人の喋り方なんなんだ。変わってるなぁここも。)
48 = 34 :
>>43
>>重い人
かな子は関係ないだろ!!
49 :
>>48
屋上行って来いよ
50 :
>>48
そっちの重さじゃねーよ馬鹿!
みんなの評価 : ★
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