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元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」久「もうちょっと、近づいて」
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はやりは、ずっと笑顔だった。
真深と別れた後も。
そんな人になるために、自分がどうするべきかを、ずっと考えて。
二年経った今でも、それは変わらない。
「頑張れよ」
「はいっ」
彼に頭を撫でて貰いながら、はやりはステージの上に立つ。
お客さんのみんなを笑顔にできるように。
「はーややー! みなさーん! こんばんはーっ!!」
どこか遠くにいる真深に届くように。
あなたの居場所はないと――歌声を、響かせて。
真深と別れた後も。
そんな人になるために、自分がどうするべきかを、ずっと考えて。
二年経った今でも、それは変わらない。
「頑張れよ」
「はいっ」
彼に頭を撫でて貰いながら、はやりはステージの上に立つ。
お客さんのみんなを笑顔にできるように。
「はーややー! みなさーん! こんばんはーっ!!」
どこか遠くにいる真深に届くように。
あなたの居場所はないと――歌声を、響かせて。
シノハユ3巻を読んだら京はやが熱い。京まふが熱い。京美月が熱い。
93ページのまふふホント良い
なおこの設定のまま書くと本編時の京太郎の年齢がとんでもないことになる模様
あと小ネタな気分なので小ネタ安価下2でー
93ページのまふふホント良い
なおこの設定のまま書くと本編時の京太郎の年齢がとんでもないことになる模様
あと小ネタな気分なので小ネタ安価下2でー
「なんもかんもセイ○が悪い」と言いながら京太郎の体液を摂取する羊
松実玄は献身的でありながら、少し自虐的である。
想い人の為に何かしてあげたい。
けれども、彼の周りには魅力的な女の子ばかり。
悩んでいるうちに、どんどん彼はどこかへと行ってしまう。
「……ああ、そっか」
だから、彼を誰の手も届かないところに閉じ込める。
準備はできた。
後は、彼をここに連れ込むだけ――
「で、ついうっかり自分が閉じ込められたと」
「……てへっ」
「……」
「……」
「あと一晩、そこで反省を」
「そんなーっ!?」
――惜しむべきは、彼女のうっかりである。
想い人の為に何かしてあげたい。
けれども、彼の周りには魅力的な女の子ばかり。
悩んでいるうちに、どんどん彼はどこかへと行ってしまう。
「……ああ、そっか」
だから、彼を誰の手も届かないところに閉じ込める。
準備はできた。
後は、彼をここに連れ込むだけ――
「で、ついうっかり自分が閉じ込められたと」
「……てへっ」
「……」
「……」
「あと一晩、そこで反省を」
「そんなーっ!?」
――惜しむべきは、彼女のうっかりである。
松実宥は、嫉妬心が強い。
彼が他の女と話しているだけで、胸の奥が焼かれるような気持ちになる。
「……いなくなっちゃえ」
邪魔をするなら、たとえ、妹でも。
その細い首を、このマフラーで――
「……自分のマフラー踏んづけて転ぶって……」
「うー……」
「まぁ、そりゃ長過ぎますもんね……これ」
「だって……」
「はぁ……とりあえず救急箱とってくるんで、待っててください」
「……うん」
――惜しむべきは、彼女の運動神経の低さである。
彼が他の女と話しているだけで、胸の奥が焼かれるような気持ちになる。
「……いなくなっちゃえ」
邪魔をするなら、たとえ、妹でも。
その細い首を、このマフラーで――
「……自分のマフラー踏んづけて転ぶって……」
「うー……」
「まぁ、そりゃ長過ぎますもんね……これ」
「だって……」
「はぁ……とりあえず救急箱とってくるんで、待っててください」
「……うん」
――惜しむべきは、彼女の運動神経の低さである。
新子憧は、玄以上に自虐的である。
彼が欲しい。振り向いてほしい。
でも、自分の女としての魅力は足りてない。
まだ足りない。
なら、無理矢理彼を振り向かせる為に。
「……あはっ」
彼女は、ハサミを手に――
「おーい、憧ー。ハサミ持ってなにやってんだ?」
「ふきゅっ!?」
「もしかして工作? 久しぶりにアレ作るか?」
「あ、アレ?」
「クジだよ。指令引くやつ……でも紙がないな。よし、一緒に貰ってこようぜー」ぐぃっ
「あ、あんた……て、手……!?」
――惜しむべきは、手を握られただけで満足する、彼女のチョロさである。
彼が欲しい。振り向いてほしい。
でも、自分の女としての魅力は足りてない。
まだ足りない。
なら、無理矢理彼を振り向かせる為に。
「……あはっ」
彼女は、ハサミを手に――
「おーい、憧ー。ハサミ持ってなにやってんだ?」
「ふきゅっ!?」
「もしかして工作? 久しぶりにアレ作るか?」
「あ、アレ?」
「クジだよ。指令引くやつ……でも紙がないな。よし、一緒に貰ってこようぜー」ぐぃっ
「あ、あんた……て、手……!?」
――惜しむべきは、手を握られただけで満足する、彼女のチョロさである。
鷺森灼は、努力家である。
好きな人に振り向いて貰いたければ、何だってする。
「……あぁ」
それこそ、自分の体にメスを入れる覚悟も――
「……バイトし過ぎで倒れたって」
「……面目ない」
「おばあちゃんも心配してましたよ?」
「……」
「とりあえず、今日は一日看病しますから……」
「ありがと……」
――惜しむべきは、彼女の懐事情である。
好きな人に振り向いて貰いたければ、何だってする。
「……あぁ」
それこそ、自分の体にメスを入れる覚悟も――
「……バイトし過ぎで倒れたって」
「……面目ない」
「おばあちゃんも心配してましたよ?」
「……」
「とりあえず、今日は一日看病しますから……」
「ありがと……」
――惜しむべきは、彼女の懐事情である。
穏乃は、依存している。
彼がいなくなったら、生きていけない。
二度と離したくない。
ずっと一緒にいたい。
「あは……だったら……」
彼と、山の深いところで――
「おーいシズー。久しぶりにうちでマリカーやろうぜー」
「おー、やるやるー!!」
「おわ、引っ付くなっての!」
「いーじゃん、どーせ一緒に行くんだしー」
「はぁ……んじゃ、さっさと行くぞ」
「おー! ゴーゴー!」
――惜しむべきは、三歩歩いたら全て忘れる彼女の能天気具合である。
彼がいなくなったら、生きていけない。
二度と離したくない。
ずっと一緒にいたい。
「あは……だったら……」
彼と、山の深いところで――
「おーいシズー。久しぶりにうちでマリカーやろうぜー」
「おー、やるやるー!!」
「おわ、引っ付くなっての!」
「いーじゃん、どーせ一緒に行くんだしー」
「はぁ……んじゃ、さっさと行くぞ」
「おー! ゴーゴー!」
――惜しむべきは、三歩歩いたら全て忘れる彼女の能天気具合である。
赤土晴絵は、生徒思いである。
いつだって、彼に立派な教育を施したいと思っている。
毒牙を向ける女から、彼を守るために。
「こうすれば……良かったんだよ」
そうして彼女は、彼を自分の部屋に監禁し――
「ほら、起きろ!」
「あ、あと五分……」
「今日のゴミ当番レジェンドだろ!?」
「う、明日もやるから……」
「んなこと言ってると今日メシ抜くぞ!!」
「あ、待って! それだけは勘弁!!」
――惜しむべきは、彼女のプライベートのだらしなさである。
いつだって、彼に立派な教育を施したいと思っている。
毒牙を向ける女から、彼を守るために。
「こうすれば……良かったんだよ」
そうして彼女は、彼を自分の部屋に監禁し――
「ほら、起きろ!」
「あ、あと五分……」
「今日のゴミ当番レジェンドだろ!?」
「う、明日もやるから……」
「んなこと言ってると今日メシ抜くぞ!!」
「あ、待って! それだけは勘弁!!」
――惜しむべきは、彼女のプライベートのだらしなさである。
>>864
この穏ドツボすぎる!
この穏ドツボすぎる!
>>351の続きで九面があっさりとぶちのめされて涙目の姫様
神。
それは本来ならば、人の手に負えるものではない。
彼女たちが借りている力も、あくまで一時的なもの。
過ぎたように扱えば、それは己の身を滅ぼす――
「オラァッ!!」
「ひっ!?」
――などと、格好付けても。
目の前の光景は、何一つ変りなく。
それは本来ならば、人の手に負えるものではない。
彼女たちが借りている力も、あくまで一時的なもの。
過ぎたように扱えば、それは己の身を滅ぼす――
「オラァッ!!」
「ひっ!?」
――などと、格好付けても。
目の前の光景は、何一つ変りなく。
とある執事の元で修行を積んだ。
金色の気を身に纏い、そう語る京太郎には、どのような神であれ通用しないだろう。
一歩ずつ近付いてくる彼に、小蒔はヘタレ込み――
「……すいません。俺が、間違ってました」
「……え?」
そっと、涙を拭われる。
それは、小蒔が予想していなかった――けれど、ずっと欲しかった優しさ。
「全部……ウソだったんですね」
「あ……あぁあああっ!!」
彼の鍛え抜かれた胸の中で、子どものように泣きじゃくる。
京太郎は彼女の涙を染み込ませ――もう二度と離さないと、彼女を強く抱き締めた。
金色の気を身に纏い、そう語る京太郎には、どのような神であれ通用しないだろう。
一歩ずつ近付いてくる彼に、小蒔はヘタレ込み――
「……すいません。俺が、間違ってました」
「……え?」
そっと、涙を拭われる。
それは、小蒔が予想していなかった――けれど、ずっと欲しかった優しさ。
「全部……ウソだったんですね」
「あ……あぁあああっ!!」
彼の鍛え抜かれた胸の中で、子どものように泣きじゃくる。
京太郎は彼女の涙を染み込ませ――もう二度と離さないと、彼女を強く抱き締めた。
なんか混ざった
九面があっさりぶちのめされて涙目って時点でギャグにしか見えぬ……
小ネタ安価下ニでー
九面があっさりぶちのめされて涙目って時点でギャグにしか見えぬ……
小ネタ安価下ニでー
東横桃子には、悩みがあった。
それは、同じ一年生の男子のことで――
「おーモモ。よかったら一緒に学食いかね?」
「っ……」
ズケズケと、心の中に踏み込んでくる男。
何故か自分のことが見えているようで、ベタベタ構ってくる男。
なんと昨晩は夢にまで出てきた男。
それも、内容は――
「お、おい……モモ? 頭痛か? なんか凄い顔してるけど――」
「……大丈夫っす。ええ。問題ないっすよ」
「そ、そうか……?」
「はい……ちなみに、今日は私はお弁当持参」
「あら、残念。なら――」
「ちょい、待つっす」
「……ちょっと、量が多過ぎるんで。ちょっとくらいなら、分けてやってもいいっすよ」
それは、同じ一年生の男子のことで――
「おーモモ。よかったら一緒に学食いかね?」
「っ……」
ズケズケと、心の中に踏み込んでくる男。
何故か自分のことが見えているようで、ベタベタ構ってくる男。
なんと昨晩は夢にまで出てきた男。
それも、内容は――
「お、おい……モモ? 頭痛か? なんか凄い顔してるけど――」
「……大丈夫っす。ええ。問題ないっすよ」
「そ、そうか……?」
「はい……ちなみに、今日は私はお弁当持参」
「あら、残念。なら――」
「ちょい、待つっす」
「……ちょっと、量が多過ぎるんで。ちょっとくらいなら、分けてやってもいいっすよ」
「……なんてことがあったんですよ」
「それは……珍しいな。モモが男子に……」
「……お返しとか、した方がいいんですかね?」
「まぁ……別にモモはそういうつもりだったわけじゃないだろうが――ふむ」
――先輩に手作り弁当とか、貰えたらなぁ。
――そうか。モモが……。
「そうだな。良ければ次の休みに一緒に何か探しに行くか? モモの好みは私の方が知ってるからな」
「マジすか!」
――どれ。可愛い後輩のために一肌脱ごうじゃないか。
――先輩と一緒に買い物……いや、そういう目的じゃないけど……でも。
交わらない感情のベクトル。
それは、少しずつ歪みを生んでいく。
「それは……珍しいな。モモが男子に……」
「……お返しとか、した方がいいんですかね?」
「まぁ……別にモモはそういうつもりだったわけじゃないだろうが――ふむ」
――先輩に手作り弁当とか、貰えたらなぁ。
――そうか。モモが……。
「そうだな。良ければ次の休みに一緒に何か探しに行くか? モモの好みは私の方が知ってるからな」
「マジすか!」
――どれ。可愛い後輩のために一肌脱ごうじゃないか。
――先輩と一緒に買い物……いや、そういう目的じゃないけど……でも。
交わらない感情のベクトル。
それは、少しずつ歪みを生んでいく。
後輩の恋を応援してたら本命は自分でしたと知らされた時のかじゅが見たい
小ネタ安価下3でー
小ネタ安価下3でー
「京太郎くん……今日は、どこに行きますか?」
頬を赤らめて、はにかみながら聞いてくる成香は本当に可愛らしいと思う。
周りから聞こえてくるヒソヒソ話さえ無ければ、だが。
「京太郎……くん?」
何も答えないのを不安に感じたのか、上目遣いで袖をくいくいと引いてくる。
全国大会が終わってから、成香は本当に積極的になった。
その潤んだ瞳が何を求めているのか。
今なら――それを、理解できる。
「あの……良かったら、私のお家に――」
「先輩」
成香の言葉を遮って、手を払う。
困惑したように彼女は眉を寄せるが、止めるわけにはいかない。
だって――
「俺、ユキと付き合ってるんで……先輩と一緒には、行けません」
頬を赤らめて、はにかみながら聞いてくる成香は本当に可愛らしいと思う。
周りから聞こえてくるヒソヒソ話さえ無ければ、だが。
「京太郎……くん?」
何も答えないのを不安に感じたのか、上目遣いで袖をくいくいと引いてくる。
全国大会が終わってから、成香は本当に積極的になった。
その潤んだ瞳が何を求めているのか。
今なら――それを、理解できる。
「あの……良かったら、私のお家に――」
「先輩」
成香の言葉を遮って、手を払う。
困惑したように彼女は眉を寄せるが、止めるわけにはいかない。
だって――
「俺、ユキと付き合ってるんで……先輩と一緒には、行けません」
「あーあ、泣かしてやんの」
「先輩」
全てが終わった後で。
物陰から様子を伺っていたらしい爽が顔を出した。
「でも……キツく言わないとダメだと思って」
「そう、ユキに言われたのかー?」
「……」
「ふーん……ま、別に私がどうこう言うのもアレだけどさー」
「成香、泣かすとこわいぞー?」
「先輩」
全てが終わった後で。
物陰から様子を伺っていたらしい爽が顔を出した。
「でも……キツく言わないとダメだと思って」
「そう、ユキに言われたのかー?」
「……」
「ふーん……ま、別に私がどうこう言うのもアレだけどさー」
「成香、泣かすとこわいぞー?」
次の日。
京太郎と由暉子が手を繋いで下校すると――下駄箱に、成香が立っていた。
「……なんですか」
京太郎が何かを言う前に、由暉子が一歩前に出た。
不機嫌な様子を隠そうともせず、眉に皺を寄せて。
「……ごめんなさい」
「……はい?」
「昨日は、ごめんなさい」
それだけを言うと、成香は振り向いて去って行く。
よく見ると、右手の人差し指には包帯が巻かれていた。
京太郎と由暉子が手を繋いで下校すると――下駄箱に、成香が立っていた。
「……なんですか」
京太郎が何かを言う前に、由暉子が一歩前に出た。
不機嫌な様子を隠そうともせず、眉に皺を寄せて。
「……ごめんなさい」
「……はい?」
「昨日は、ごめんなさい」
それだけを言うと、成香は振り向いて去って行く。
よく見ると、右手の人差し指には包帯が巻かれていた。
部活でも――どこか、ギスギスした空気が流れているように感じる。
京太郎は、その原因が自分たちだということに気が付いてはいるが――
「京太郎くん。良かったら一緒に」
「……須賀くんの指導は、私がしますから」
成香が伸ばした左手を、由暉子が押し退ける。
叩くような勢いだが、成香は何も言わず。
「……」
ただじっと、赤くなった自分の手の甲を見つめていた。
京太郎は、その原因が自分たちだということに気が付いてはいるが――
「京太郎くん。良かったら一緒に」
「……須賀くんの指導は、私がしますから」
成香が伸ばした左手を、由暉子が押し退ける。
叩くような勢いだが、成香は何も言わず。
「……」
ただじっと、赤くなった自分の手の甲を見つめていた。
「……なぁ、ユキ」
「なんですか」
「少しさ……その、先輩に厳し過ぎないか?」
「……」
「あ、いや……ユキの気持ちもわかるんだ……でも」
――あの人も、俺を思ってのことだから。
喉まで出かかった言葉は、由暉子に見つめられて引っ込んでしまった。
「……わかりました」
「え?」
「須賀くんは、あの人を気にかけるんですね」
「……」
「なら……私も」
「考えることが、あります」
「なんですか」
「少しさ……その、先輩に厳し過ぎないか?」
「……」
「あ、いや……ユキの気持ちもわかるんだ……でも」
――あの人も、俺を思ってのことだから。
喉まで出かかった言葉は、由暉子に見つめられて引っ込んでしまった。
「……わかりました」
「え?」
「須賀くんは、あの人を気にかけるんですね」
「……」
「なら……私も」
「考えることが、あります」
「あなたが、邪魔なんですよ」
二人っきりの部室で――由暉子は、成香に言い放った。
二人っきりの部室で――由暉子は、成香に言い放った。
「私が……」
「はい」
成香を見やる由暉子の眼差しには、軽蔑の色が宿っている。
理解していない様子の彼女に、由暉子は更に苛立った様子で口を開いた。
「あなたの存在そのものが。須賀くんにとって邪魔なんです」
「そんな……」
「その指の包帯は、自分でつけた傷でしょう?」
「……」
「その左手のガーゼも……私が叩いた場所ですが、そこまで強くは叩きませんでした」
「……」
「そうやって、自分を傷付ければ彼が見てくれるとでも?」
「……っ」
「あなたは彼の優しさに付け込んで……だから、もう一度いいます」
「あなたは――邪魔です」
「はい」
成香を見やる由暉子の眼差しには、軽蔑の色が宿っている。
理解していない様子の彼女に、由暉子は更に苛立った様子で口を開いた。
「あなたの存在そのものが。須賀くんにとって邪魔なんです」
「そんな……」
「その指の包帯は、自分でつけた傷でしょう?」
「……」
「その左手のガーゼも……私が叩いた場所ですが、そこまで強くは叩きませんでした」
「……」
「そうやって、自分を傷付ければ彼が見てくれるとでも?」
「……っ」
「あなたは彼の優しさに付け込んで……だから、もう一度いいます」
「あなたは――邪魔です」
それ以来――成香を、部室で見ることはなかった。
一人がいなくなると、少しずつみんなも来なくなって。
自然と――有珠山麻雀部は、消えつつあった。
一人がいなくなると、少しずつみんなも来なくなって。
自然と――有珠山麻雀部は、消えつつあった。
本当に、これで良かったのか。
一人での登校中に、物憂げな溜息が出てくる。
もっと、うまいやり方はあった筈だ。
誰も傷付かない、そんな方法が。
「……?」
携帯に、着信。
その相手は――成香だ。
「先輩……?」
「……」
「先輩ですよね? 何を――」
「さようなら」
一人での登校中に、物憂げな溜息が出てくる。
もっと、うまいやり方はあった筈だ。
誰も傷付かない、そんな方法が。
「……?」
携帯に、着信。
その相手は――成香だ。
「先輩……?」
「……」
「先輩ですよね? 何を――」
「さようなら」
ぐちゃり、と。
目の前に、何かが落ちてきて。
嗅いだことのない、酷い匂いが鼻を突き刺す。
「……え?」
理解が、できない。
目の前には、黒いような、赤いような。
ぐちゃぐちゃになった、何か。
「……あ」
その中にある、包帯が巻かれた何か。
そして、糸のようなアレは、きっと髪の毛で。
その色と、リボンには、見覚えが――
目の前に、何かが落ちてきて。
嗅いだことのない、酷い匂いが鼻を突き刺す。
「……え?」
理解が、できない。
目の前には、黒いような、赤いような。
ぐちゃぐちゃになった、何か。
「……あ」
その中にある、包帯が巻かれた何か。
そして、糸のようなアレは、きっと髪の毛で。
その色と、リボンには、見覚えが――
「――っていうお話を考えたんですけど……」
成香が考えたという話のあらすじに、言葉を失う麻雀一同。
ハッキリ言うならばドン引き状態であるが――部長である誓子が咳払いをしつつ、真っ先に口を開いた。
「却下よ」
「ダメですか……」
しゅん、と肩を落とす成香。
普段なら誰かが何かしらの慰めの言葉をかけるのだが、今は誰も何も言えない。
何を言えばいいのか、かける言葉が見つからない。
「あ、じゃあ――」
「そ、それじゃ! 次は爽が話してくれる? 文化祭の案!!」
「お、おう。じゃあ、こんなのはどうよってか――」
妙な空気を払拭すべく、全力で話を爽に振る。
とりあえず成香をキレさせるのは絶対によそう――と、麻雀部一同は堅く心に誓ったそうな。
【有珠山愛憎劇場.V3】
成香が考えたという話のあらすじに、言葉を失う麻雀一同。
ハッキリ言うならばドン引き状態であるが――部長である誓子が咳払いをしつつ、真っ先に口を開いた。
「却下よ」
「ダメですか……」
しゅん、と肩を落とす成香。
普段なら誰かが何かしらの慰めの言葉をかけるのだが、今は誰も何も言えない。
何を言えばいいのか、かける言葉が見つからない。
「あ、じゃあ――」
「そ、それじゃ! 次は爽が話してくれる? 文化祭の案!!」
「お、おう。じゃあ、こんなのはどうよってか――」
妙な空気を払拭すべく、全力で話を爽に振る。
とりあえず成香をキレさせるのは絶対によそう――と、麻雀部一同は堅く心に誓ったそうな。
【有珠山愛憎劇場.V3】
有珠山は書いてて楽しい
成香有珠山で一番好き
ショタ阿知賀が終わったら普通の有珠山かショタ有珠山をやろう
有珠山が終わったら臨海の続きにしよう
臨海終わったら……どうしよう
という予定
それでは、今夜の更新はここまでで
お付き合いありがとうございましたー
成香有珠山で一番好き
ショタ阿知賀が終わったら普通の有珠山かショタ有珠山をやろう
有珠山が終わったら臨海の続きにしよう
臨海終わったら……どうしよう
という予定
それでは、今夜の更新はここまでで
お付き合いありがとうございましたー
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