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    元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」久「もうちょっと、近づいて」

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    みんなの評価 : ★★★
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    651 = 645 :

    652 :

    「あっ」

    「あ」


    ホテルから出て、会場へ向かう途中。

    ばったりと、久に出会した。

    指の怪我も少しずつ治ってきているようで、顔色も良くなっている。


    「こんにちは、先生」

    「おう……咲たちは?」

    「もう行ってるわ。私はちょっと忘れ物しちゃったから」

    「そうか……」

    「……先生、大丈夫? 顔色悪いけど」

    「いや……大丈夫だ」


    不快感は未だ胸に残るが、無視すれば問題ないレベルだ。

    とはいえ教え子に心配をかけさせたのは事実であるため、京太郎は少し気を引き締めた。


    「そう……なら、いいけど」

    「ああ……」


    二人並んで、会場までの道を歩く。

    久は個人戦には出ないが、いよいよ終わりが近付いているインターハイに向けて何か感じるものがあるのだろう。

    平静を装っているが、どこか緊張しているように見えた。


    「……ね、先生?」

    「ん?」

    「私ね――先生に会えて本当に良かったって、思ってるの」

    653 = 1 :

    久が、京太郎よりも三歩先に踏み出す。

    その表情を見ることはできないが――耳が少し、赤くなっているようだ。


    「んー……唐突だけどさ、言っておきたくて」


    「私ね、先生に憧れてここまで来たから」


    「画面の中じゃなくて、本物に触れて」


    「……」


    「うん」


    くるりと、久が振り返る。

    朱に染めた頰で、はにかみながら。


    「私の大好きな先生――本当に、ありがとうございました」


    「あは、それじゃ――私は行くからっ」


    恥ずかしいのか、久は再び踵を返すと京太郎を置いて駆け足で会場へと向かって行った。

    京太郎は段々と小さくなる後姿を見送りながら、照れ臭そうに頰をかいた。


    「……俺にも、お礼を言わせてくれよ」

    654 = 1 :

    担当した高校の全てに、個人戦出場選手がいる。

    まったくもって、誰を応援すればいいのやら。


    「……本当に、贅沢な悩みだよなぁ」


    こうして個人戦出場選手のリストを眺めるだけでも、教え子たちの優秀さに驚かされるばかりである。


    ――先生に会えて、本当に良かった


    さっきの久の言葉を思い出しても、頰が緩む。

    勧められるままに始めた麻雀講師だが、本当にやりがいのある仕事だ。



    最後っぽいキャラ安価、下三ー

    655 :

    いくのん

    656 :

    いくのん

    657 :

    コーチ

    659 :

    ここで来るかぁ

    660 :

    おお

    661 :

    さーてどうなる。

    662 = 1 :

    「……始まりますね」

    「……貴子」


    開始まであと間も無く、というところで話しかけて来たのは――かつての恋人。

    彼女は少し寂しげに微笑みながら、掲示されている個人戦出場者のリストを見上げた。


    「……長野では負けましたが、今度は勝ちますよ」

    「……あぁ。だけど、こっちだって負けちゃいないぜ?」


    風越からの出場者であり、長野個人戦では三位に食い込んだ福路美穂子。

    彼女の対局も何度か見てはいるが、油断ならない相手である。


    「……あと」

    「ん?」


    貴子が、少し目を伏せて――それから、京太郎の瞳を真っ直ぐに見上げて。

    その眼差しを揺らしながら、静かに問いかける。


    「……先輩は」

    「……」

    「先輩は……今は……」

    「……」

    「……いえ」



    「先輩は――ここまで来て、良かったって……思っていますか?」

    663 = 1 :

    貴子の問いに、京太郎は瞳を閉じた。

    思えば――彼女に振られてから、全てが始まった。

    拠り所をなくして、我武者羅にやってきて。

    小鍛治健夜に敗北して――郁乃に、拾われて。


    「……そうだなぁ」

    「……」

    「色々……うん、本当に色んなことがあったけど」



    「……心の底から、思うぜ。ここまで来て良かったってな」

    「……そうですか」

    「ああ……思えば困ってばかりだったけどさ。みんながいたから、ここまでやって来れた」

    「……」


    「もちろん――そのみんなの中にはお前もいるぜ、貴子」

    「先、輩……!」

    664 = 1 :

    もう、彼に迷惑はかけない。

    今更、昔の女の顔をして彼に接するなど余りにも図々しい。

    郁乃の言う通りだ。

    一番彼が辛かった時期に、彼を支えてやれなかった自分。

    そんな自分が、また彼に迷惑をかけるなんて。


    「せん、ぱい……!」


    わかっていても、涙は止まらない。

    その言葉に、救われたような気がして。


    「……今だけ、だからな」


    そんな自分に、彼は優しく頭を撫でてくれた。

    ただ、それだけで、良かった。

    665 :

    そういえば咲とのどっちを処理してなかったような

    666 :

    これは誰かに見られてますね…間違いない…

    667 = 1 :

    ――団体戦、そして個人戦。

    女子高生雀士の頂点を決める大会は、幕を閉じた。

    勝っても負けても、それは思い出として一生胸に残り続ける。


    「ぜーんぶ、終わってしもたなぁ」

    「そうですね……」


    夜。

    生徒たちが、消灯時間を迎えた頃。

    とある駅にて、二人の男女が向かい合う。

    668 :

    はたしていくのんの運命は

    669 = 1 :

    「ん……答え、聞かせてくれるんやろ?」

    「その前に、一つ」

    「ん~?」

    「この、イヤリング……あなたのですよね?」

    「せやで? 京ちゃんが寂しくないよ~にって」

    「はぁ……おかげで、生徒にからかわれましたよ」

    「ええやん、この色男~♪」

    「まったく……」


    「……」

    「……」



    「色々、考えました」

    670 = 659 :

    未処理の爆弾が5つ、6つあるんでどう転ぶか分からんね

    671 = 1 :

    「みんなのおかげで、俺はここまで来れた……でも」

    「……」


    「一番は、あなたが――あなたが助けてくれたおかげだって」

    「……」


    「郁乃さん」

    「……」



    「これから――これからも、俺をそばで支えてくれませんか?」

    672 :

    (血で染まってる的な意味で)

    673 = 665 :

    えんだあああああ

    674 = 1 :

    「私、嫉妬深い女やで?」

    「知ってます」


    「意地悪、いっぱいするかもしれんよ?」

    「どんとこいですよ」


    「……ほんまに、ええの?」

    「また、始めましょう」



    「……京ちゃん」

    「郁乃さん」



    ――結婚してください。

    675 = 666 :

    えんだああああああああああああああああ

    676 :

    こわいよー

    677 :

    処理していない爆弾がどうなるか……

    678 = 1 :

    電灯の下で、二つの影が一つに重なる。

    互いの温もりを分け合うように、二度と離れないように。


    「……」


    そして。

    その、重なった影に――


    直下判定
    1~50 「っ! 郁乃さん!」
    51~00 ホームのベンチが、赤く染まった。

    679 = 665 :

    ひゃあ

    680 = 659 :

    うむ
    なんとかエンディングにたどりついたみたいね

    681 = 656 :

    不発弾爆発せずっと

    682 = 666 :

    京太郎が刺されたな(確信)

    683 = 1 :

    ――頰が、焼け付くように痛む。

    ぞくりと、背筋に冷たい何かが走った。


    「っ! 郁乃さんっ!」

    「え?」


    咄嗟に彼女を庇い、前に出る。

    灯りを受けて、白く光るナイフ。

    簡単に人の命を奪えてしまう刃物を持って――かつての教え子が、そこにいた。


    「先生……どいて、くれませんか?」

    「……その、刃物を捨てたらな」

    「それは、できません」


    彼女の瞳には、理性は無い。

    その歩みの先、刃物を向ける先は――


    「戒能プロ……」


    京太郎の背にいる郁乃、ただ一人。

    684 = 665 :

    傭兵時代のナイフ捌きが冴え渡る

    685 = 1 :

    「……どうしても。何をしてでも。私は、あなたが欲しい」

    「……だからって」

    「ええ。わかっています。あなたの心は、手に入らない」


    ――ですが。


    「そこの女に取られるよりは、ずっと良い」


    ナイフを躊躇わずに構えて、良子は踏み込んだ。

    彼女の瞳に映るのは、郁乃だけ。

    ならばせめて、彼女だけは守ろうと、京太郎は一歩踏み出し――



    「女々しいんだよテメェッ!!」

    686 = 1 :

    「――は?」


    京太郎も、良子も、そして郁乃でさえも。

    完全に、意識の外からの怒声。

    そして、振るわれた拳は容赦なく良子の頬を打ち抜いた。


    「がっ!?」


    良子の手から落ちたナイフが、ホームの床を跳ねる。

    彼女――貴子は、躊躇いなくナイフを蹴り飛ばした。


    「た、貴子……!?」

    「……すいません。陰から、見てました」


    貴子は、蹌踉めく良子を睨みつける。

    何度か瞬きをして、良子はようやく状況を理解した。

    687 = 1 :

    「あ、あなたも……彼女、に……」

    「あぁ……けど、一緒じゃあねえよ」

    「そんな……筈、は……」


    「手に入るとか、入らないじゃねえだろ……」

    「……」

    「……好きな人に……」

    「あ……」


    「先輩に……京太郎さんに、幸せになってもらわなきゃ、ダメだろうがっ!!」

    688 = 1 :

    自分と同じ、あの時郁乃に何も言い返せなかった筈の貴子。

    けれども、今の彼女は――


    「一番、大事なのは……それだろ?」

    「……」

    「良子……お前は……」


    「……わかり、ました」


    ようやく、良子は。

    どうやっても、彼が手に入らないことに。

    例え、郁乃を殺してでも――彼は郁乃のものでしかないことを、理解した。

    689 = 1 :

    「……先生」



    「私は、その人を殺そうとしました」

    「……」

    「自首をします……罪を、償います」

    「戒能プロ……」


    「……良子」

    「先生……」

    「全部、終わったら……また、色々教えてやる」

    「……」

    「だから……待ってる。みんなと、一緒に」



    「……はい」

    690 = 1 :

    先生。


    人にものを教えて導く立場でありながら、多くの教え子を悲しませて、歪めてしまった。

    その事実は、彼の心を重く縛る。


    けれど――


    「でも……京ちゃんは、また行くんやろ?」

    「うん……大丈夫」

    「私が、私たちが――ついとるから」


    多くの人が支えているから。

    彼は、折れない。

    どんな障害があっても、乗り越える。


    側に、彼女の温もりを感じている限り。




    【いつまでも】

    691 = 1 :

    というわけで先生編、一旦終わります

    次は
    1.臨海編、続き
    2.有珠山編、ちょっと今までと感じが違うかも。場合によってはすぐ終わる
    3.その他

    をやりますが今夜はここで切ります
    それでは、お付き合いありがとうございました!

    695 = 665 :

    おつおつ

    コーチもこの気合いをもっと前に出していれば……

    696 :

    おおふ……
    おつでし!
    ネリーが足りてない ネリー見なくちゃ

    697 :

    おつなのよー

    >>695
    ですな

    698 :

    これはつまりかいのーさんがうたちゃん殺して来たのかな

    699 :

    >>698
    咏ちゃんとの会ったのは安価の結果だけど戒能さんは関係無く出てきてるし多分無事かと


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