元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」憩「ナイショのキモチ」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×4
351 = 1 :
「私もなぁ、ホントはこんなこと言いとうないんよ~?」
末原恭子の成績が前回よりも落ちたのは、不純異性交友のせいである。
学校側はそう判断しかけていると、郁乃は言った。
「でもなぁ、客観的に見たら――そう判断しちゃうのも分かるしなぁ」
「そんな……」
暗に、自分のせいであると。
頑張っていた彼女の足を、自分が引っ張ってしまったと――京太郎は、俯いて拳を握り締めた。
「ああ、そんな顔せんでな? 末原ちゃんも京ちゃんも、可愛い教え子なんやから」
「なら……」
「うん。まぁ、結局現場で見てる私の言葉が一番通りやすいから」
「末原ちゃんも、京ちゃんも」
「み~んなが、幸せになれる方法」
「私の言う通りにすれば――ぜぇんぶ、上手くいくからなぁ」
郁乃が、肩に手を置いて微笑みかける。
京太郎は彼女の言葉に、必死に耳を傾けた。
全ては、恭子の為に。
「ん、それはな~?」
そんな彼を見て――郁乃は、今までで一番の微笑みを浮かべた。
352 :
まさか改造じゃないだろうな
353 = 1 :
いくのんって直接的な脅しはしないタイプだと思う
徐々に遠ざけて寝取るタイプ
小ネタ安価下三で
354 :
355 :
アサシンモモの独壇場
356 = 352 :
須賀京太郎サスペンス
有珠山高校殺人事件
357 :
西村京太郎的な何かを感じる
358 = 283 :
咲に西村さんいたっけ
359 :
……ボケだよな?そうなんだよな?
360 = 1 :
「あの子が……あの子が、悪かったんです……!」
長い前髪の間から溢れる涙は、彼女の激情を表している。
普段の彼女なら――人のことを、悪く言ったりはしない。
それを知っているだけに、揺杏たちは言葉が出ない。
「でも……やっぱり、どんな理由があっても。人殺しなんて、駄目に決まってるだろ」
部外者だからこそ、京太郎は深く踏み込むことができる。
泣き崩れる彼女に、彼はゆっくりと近付いて。
その小さな肩に、手を置いた。
「話は……後で。今は――」
「う、うああぁぁああああ……!!」
胸元に染み込む涙を、京太郎は黙って抱きとめる。
幼子をあやすように、その頭を撫でてやる。
彼女が落ち着くまで、ずっと。
「これで、一件落着か……」
深い溜息は――誰にも、受け止められなかった。
361 = 1 :
「ハイカットー。オッケー、いい画が撮れた!」
「別にカメラを回してるわけじゃないでしょうに」
爽の一言と誓子の苦笑で、場の雰囲気が一変する。
無理して重っ苦しい表情を作っていた京太郎と成香は、息苦しそうに深く呼吸をした。
「ホント、何部なんでしょうねココ」
「あはは……」
「まぁまぁ。やってみたら意外と楽しいっしょ?」
文化祭の出し物――揺杏の提案により決まった、有珠山サスペンス劇場。
苦笑しながらも、なんだかんだで迫真の演技に身を入れる京太郎と成香であるが――そこに、不満気な顔をした部員が一人。
「やっぱり……納得、いきません」
「おー? ユキは不満? 珍しくほっぺでお餅焼いてら」
「ええ。クライマックスは同学年同士でやるべきです。その方が須賀君も演じやすい筈ですから」
「しょーがないって。クジ引きで決まったんだからさ」
痴情の縺れで刺される役・由暉子。
刺す愛人役・成香。
京太郎は由暉子の彼氏役と刑事役の一人二役である。
揺杏や爽、誓子はその他諸々の友人役や警察役を演じることになっている。
「じゃ、リハーサルはこんなんで! 本番もよろしく!」
おー!と、約一名を除いてやる気満々な有珠山麻雀部員たち。
ある意味で――全国大会を目指した時以上の団結を見せていた。
362 :
平和に終わろう!なっ!
363 :
「んん……」
「お疲れさまです」
「あ、先輩もお疲れさまです」
帰り道――伸びをしながら帰宅する京太郎に、声をかける成香。
京太郎は肩をグリグリと回しながら振り向いた。
「にしても先輩の演技、凄いですね。俺が観客だったら見入っちゃいますよ」
「須賀くんも凄いですよ! とってもいい声で……惚れ直しちゃいました!」
「はは、光栄っす」
キラキラ輝く瞳で見つめてくる成香がこそばゆくて、京太郎は頬をかきながらそっぽを向く。
「でも、やっぱ先輩には負けちゃいますよ。なんつーか……演技だとは思えない、というか」
「そう……ですか?」
「はい。まるで本人そのものというか――ああ! 別に先輩が人を刺しそうだとか、そんな意味じゃないっすよ!?」
「あは、わかってますよ」
「でも、きっとそれは――」
――私が、この役の子に、自分を重ねているからでしょうね。
それが、何を意味するのか。
問い質そうとした時に、由暉子からの電話がかかってきて。
何で――成香がそんなに嬉しそうなのか、それは最後まで知ることはできなかった。
365 = 1 :
――後日。
爽「あー、ダメだし食らっちったアレ」
揺杏「……マジ?」
誓子「まぁ、一応ミッション系だし。あんまり過激なのは駄目なんでしょうね」
成香「ほっとしたような……残念なような」
爽「また一から考え直しかー……京太郎、ホストでもする?」
京太郎「うぇっ!?」
揺杏「声は良いしパッと見イケメンだから……仕込めば案外イケるかも!」
由暉子「……アリですね」
成香「……すてき、かも」
誓子「……またダメ出し食らうのがオチでしょうに」ハァ
有珠山高校は、今日も平和だった。
366 :
今のところはね
367 = 1 :
正直サスペンスってよくわからんけどこんなんでいいのかしら
小ネタ安価下三でー
368 :
踏み台
369 :
クスリを盛って犯ったり殺ったりする荒川さん
370 :
清澄の乱
371 :
謎の覆面ヒーロースバラーマンがマスコットの羊を連れて修羅場大爆発の新道寺を平定する
372 = 1 :
全国大会を終えてから――どうにも、部がピリピリしているように感じる。
「須賀くん……今までごめんなさいね。これからは、ちゃんと私が――」
「部長……いえ、竹井先輩は進路のことで忙しいでしょう? 気を使わなくて結構ですよ」
久と和が、睨み合う。
それは京太郎の勘違いでも、何でもない。
あからさまな敵意を持って、二人は会話をしていた。
「京太郎、タコスパワーが尽きそうだじぇ……」
「お、おぅ。わかった、ちょっと待って――」
「優希ちゃん、たまには自分の足を動かしたら? ブクブクに太ったら気持ち悪いよ?」
「そうじゃな、ちと京太郎に甘え過ぎじゃ」
その矛先が京太郎に向かうことはないが――飛び散る火花は、確かに感じている。
練習で以前より親密に教えてもらっても、居心地の悪さは感じている。
これならまだ、雑用に従事していた頃の方がマシだった。
――だから。
「須賀くん、話って?」
「俺……部活、辞めようと思って」
373 :
流石京太郎!地雷を踏み貫いて逝くとは!
374 = 1 :
久は、少し目を見開いてから――一つ、咳払いをした。
彼女がこうして動揺する姿を見るのは、卓の外では始めてかもしれない。
「……どうして?」
「いや……その、少し。部に居づらいって思って」
刺々しい雰囲気の中で、練習を続けるのは難しい。
誤魔化そうかと思ったけれど、京太郎は正直に打ち明けることにした。
「……部活を辞めた後は、どうするの?」
「特に考えて無いんですけど……バイトとかしようかな」
「……」
「すいません、折角先輩に誘ってもらったのに」
京太郎が最初に打ち明けた相手が久だった理由は、彼女に誘われて入部したからだ。
麻雀の楽しさを深く知る前に退部するのは勿体ないと思うし、申し訳ないとも思うが、もう決めたことだ。
「……それじゃあ、今からみんなにも。話してきます」
深く礼をして、教室を後にする。
――何か、物を強く叩き付けた音が聞こえた気がした。
375 = 1 :
「あなたの、せいよ」
「みんなが、悪いんだ」
「あなたたちが、悪いんですよ」
「お前らの、せいじゃ」
「絶対に……許さない」
彼がいないなら――この部活に、意味はない。
376 :
オオゥ…
377 = 1 :
深夜零時を過ぎた頃。
戸を叩く音がして、京太郎は目を覚ました。
「……なんだ?」
インターホンのチャイムではなく、ノックの音。
気のせいかと思っても、それが繰り返し続くなら見逃すことはできない。
「……」
嫌な予感がする。
京太郎は携帯を片手に持って、ドアの覗き窓から外を除いて――
378 = 1 :
「ごめんなさい。うまく、ボタン押せなくなっちゃって」
379 = 1 :
持っていた携帯を取り落とし、絶句する。
とんとん、とドアを叩く音。
「開けて、くれる?」
赤だか黒だか、よくわからない液体で髪を、頬を、制服を、スカートを染めている彼女。
両手首から先は、包帯で巻かれている。
「ねぇ、いるでしょ?」
とんとん、とドアを叩く音。
ドアスコープに何かがかかって、視界が塞がる。
「ねぇってば」
それでも、彼女の声は止まらない。
とんとん、とドアを叩く音。
「ねぇってば」
とんとん、とドアを叩く音。
閉じられたドアの先で続くそれは、いつまでも、耳にこびりついた。
380 :
勝者はだぁれ?
381 :
ごめんなさいって言い方と敬語じゃない事から考えるとヒッサかこれは……
382 = 1 :
なおこの後キャップが掻っ攫う模様
小ネタ安価下三でー
383 :
ネリーが可愛くて故郷に一緒に観光に行った結果大参事世界大戦勃発
384 :
プッツン誓子VS余裕の爽
385 = 371 :
386 :
>>385
このお題すげー難易度たけーな
387 :
スバラーマン... 一体何者なんだ......
388 = 371 :
確かに無茶振りだったかな
再安価でも
389 = 384 :
修羅場に美子参戦の可能性
390 = 1 :
魂の絆で結ばれた二人だからこそ――本気で、憎しみ合う。
雁字搦めの鎖は、最早どうすることもできない。
「部長……」
「姫子……!」
包丁に、ナイフ。
普段ならキッチンで振るわれる刃物でも、平気で人の命を奪うことができる。
それが、相手への殺意を持って振るわれたものなら――当たり前のように。
「あ、ぁ……」
薬で痺れた体では、二人を止めることはできない。
床に転がされた京太郎の心の中を、絶望が満たす。
「く、そ……」
自分が優柔不断でなければ。
早く、彼女たちのどちらかを選んでいれば。
ここまで、彼女たちが、憎しみをぶつけ合うこともなかった。
ただ、赤い結末を、見届けるしかできない。
流れた涙は、頬を伝い――
「なんもかんも、政治が悪い」
391 :
捌くか、このお題を
392 :
普段忘れてるけどここの>>1って高性能だな
修羅場だけでこんなに書けるとは
393 = 1 :
二つの刃物は、肉を切り裂くことなく。
まるで、甲虫の角のように鋭く頑強な何かに阻まれて。
「実に――すばらく、ないっ!!」
憎しみの強さがそのまま衝撃となって跳ね返されたかのように、二人の体が吹き飛ばされる。
壁にぶつかって苦しげな呻き声を上げ――哩と姫子は、揃って意識を失った。
「あ……ぇ?」
状況についていけないのは、京太郎である。
某特撮番組、三分間の光の戦士のお面を付けた先輩が、二人の修羅場の間に割って入ったかと思えば。
あっという間に、事態を片付けてしまった。
「これで、この場は大丈夫ですが……所詮、その場凌ぎに過ぎません」
「よっこらせ」
「え、うわ――」
羊のような癖っ毛の先輩に俵担ぎにされる。
薬が効いている体では、碌な抵抗も許されない。
「ヒーロースバラーマンとして……原因となった貴方を、責任を持って私が管理します!」
「は、へ――え?」
――それから。
新道寺において、須賀京太郎の姿を見たものはいない。
「なんもかんも、政治が悪い」
真実を知るのは、一匹の羊だけだ。
394 :
うわぁBAD ENDじゃないですかー
395 :
すばらーの一人勝ち
396 = 384 :
潜伏先は長野
397 :
ヒッサって基本的に修羅場っても勝ってるイメージがある
ただ幸せなゴールは難しいし負けるときはとことん負けてるイメージ
398 = 371 :
乙すばら
400 :
スバッと参上スバッと解決!人呼んで流離いのヒーロー!怪傑スバーット!(解決するとは言ってない)
みんなの評価 : ★★★×4
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