私的良スレ書庫
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元スレいろは「わたし、葉山先輩のことが…」葉山「…俺は彼の代わりにはなれない」
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もうこの際偽物でもいいから続き書いてくれwww
長いこと付き合ってるから書き方でわかるだろみんなwww
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遅れててすまん!
一応ちょこちょこ書いてるがつまらんのでなかなか投稿できん
今日一日暇なんで今日中に投稿する
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SS作家は偽物があらわれたら生存報告してくれるから助かる
はよ
はよ
あれだけやっといて偽物だったんかいww
まあ末尾違ったしな
更新待ってる
まあ末尾違ったしな
更新待ってる
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2月も終わりが近づき、今年度も残すところあとわずかです。
3月といえば春の始まりというイメージではありますが、まだまだ寒さは続いています。
寒いのは嫌ですが、暑いよりはマシです。
半ばまでいくと学生には嬉しい春休みとなりますが、わたしはさほど好きではないです。
この休みが終われば学年が上がるという緊張感がどうも苦手なんですよねー。
クラスが替わったり学校が変わるということは、また一からコミュニティの作り直しということですから。
まぁ一からというのは大げさかもしれませんが、わたしをあまり知らない人に
気に入られるよう行動しなきゃいけないわけじゃないですか?
それはさておき。世間一般的には、卒業式という一大イベントがあるわけですが、
大体、3月1日ですけど、そっこーで終わるんですよ。
卒業生からしたら大事な日ですけど我々からしたら退屈な時間でしかないんですよねー。
あとはなんですかね?修了式?教師陣の長ったらしい話を聞くだけとかつまらなくないですか?
だから3月ってあまりいい印象はないです。ですが今年は違います!
3月14日、ホワイトデー。ぶっちゃけた話バレンタインと対をなす割には地味というか、あまり注視されてない日ですよねー。
しかしわたしの先輩は言いました。お返しの日に告白すると!まだわたしのではないですけど。
……いや告白するとは言われてませんけど、それしかないですよね?これで勘違いとかだったら刺します。
というかあの雰囲気でそれ以外なくないですか!?
逆にこんだけためておいてなんとも思ってなかったーとかありえます?
……ありえないとはいえないかもです。あの先輩のことですからひよったりしそう。
とはいえ、マイナスに考えていてもろくなことが無いので切り替えていきましょう!
具体的には14日の予定を考えて!運のいいことに休日ですし。
ようするにデートですよデート。どうしよう服買おうかな。服の趣味とかなんかあるんですかね。ニーソ?
ていうかそもそも何も予定聞いてない!……まさか忘れてませんよね?
まあいいです、とりあえず準備を進めましょう。
「というわけで、どういう服で攻めていけばいいですかね?」
「まず卒業式の挨拶を考えてくれ頼むから……」
副会長が呆れを隠そうともせず返してくる。もう恒例の流れですよね。
「それよりもホワイトデーですよ!もう時間は残されていないんですから!」
「卒業式のほうが時間残されていないのだが!?」
「挨拶のほうは問題ないです。どうせネットに転がっています」
「確かに転がっているだろうが、だめだろ……常識的に考えて」
「お堅いですねー、どうせ挨拶やらなんやらなんて誰も聞いてやしませんよ……冗談ですよ冗談!やります!」
マジでキレちゃう5秒前な気がしたのでそろそろまじめにやりましょうか。
こめかみぴくぴくしてますし。
「まあ、会長はなんだかんだ言ってしっかりやってくれるから心配はしていないが頼むぞ」
「おお、デレた」
「デレましたね」
「仕事しろ!」
いつものやり取りを境に皆作業に戻っていく。
やることといっても挨拶の内容とか段取り確認とかで特に大変なことはないんですけどねー。
面倒事といえば、卒業式のセットをするための委員会との連携くらいだろうか。
また先輩に頼もうかなー。人手は足りてるんですけどね。
挨拶の場を借りてもう一回先輩に告白とか!…いや、しませんけど。
てか先輩と会う暇ありますかねー。すぐ帰っちゃいそうで。
ま、いっか!
はー例の日が待ち遠しいですねー。
* * *
「先輩ってこの時期どう思います?」
「なんだ唐突に」
先輩は読んでいた本から目をはなし、訝しげな視線を向けてくる。
最近奉仕部にいることが当たり前になってきてる気がしますね。みなさんも違和感無いようで。
もう入部したいくらいなんですけどちょくちょく遊びに来てるシチュのほうが好感度高くないですか?
まぁさすがにサッカー部のマネまでしてるんでやるとなったらきついんですけどね。
でもあんまやることないですよね。この部活。
「わたしこの時期ちょっと憂鬱なんですよー。で、他の人はどう思ってるのかなーって」
「春休みが待ち遠しい」
「言うと思いました……。雪乃さんなんてどうですか?なんか春好きそうなイメージです」
雪乃さんはぴくっと反応し、陽?…好き?…と呟いて頬を引き攣らせてます。
なんか"はる"の字が違う気がしましたがめんどくさそうなんでスルーで。
あ、ちなみに名前呼びになったあたりちょっと親しくなれた感じです。
向こうは名前で呼んでくれないんですけどねー。
「じゃあ結衣さんどうですかー?」
「う~んあたしか~。虫が出てくるのは嫌だけど、割と好きかな!お花見とか!
あ、ゆきのんお花見しようよお花見!」
「ええ。いずれね」
「それ絶対やらないやつだ!」
結衣さんはえ~いこうよ~なんて言って抱きついている。
鬱陶しいといいつつも雪乃さんは満更でもなさそうです。
「いつも仲いいですよね~あの二人」
「居心地が悪くなるよな」
「先輩に居場所なんてあったんですか?」
「お前の居場所は生徒会室だろ?帰れ」
「冗談ですよ先輩ー。わたしのいる場所が先輩の居場所です!」
「ドヤ顔うぜぇ……。あと意味わからん」
クールに返したつもりでしょうけど照れてますねこれ。八幡検定2級の目はごまかせませんよ~?
可愛いですね~。このうぶな感じが。
「でもいいですね、花見。やりましょうよ先輩!」
「なんでせっかくの休みをんなくっそ人の多いところで、世間の闇を拝みにいかにゃならんのだ」
「マジで意味わからないんですけど」
先輩はふぅ~とうざったらしく溜息を吐いて語り始めます。
「いいか一色。花見をする人間てのはだな、社畜の宴会の場であったり、薄っぺらいご近所付き合い、
家族連れ、うぇーいな奴らが酒でもいれてさらにうぇーいする空間なわけだ」
「薄っぺらいとか、うぇーいという表現がもう先輩の卑屈さが伺えますね……」
まともなの家族連れしかいないじゃないですか……
まあなんとなく言いたいことが理解できてしまうわたしもどうかと思いますけどね。
いえ、これは逆手にとると先輩の理解者てことではないですかね?
ドン引きするような内容をドン引きしつつも受け入れてあげる器量の良さ。
「やっぱり先輩にはわたししかありませんね」
「マジで意味わからないんだが。まあ聞け。一見、楽しそうな空間に見えなくもないが
その実、裏では互いの牽制、高度な情報戦、心理戦といったことが繰り広げられている」
「ああ、先輩がざいも……ざいもくざき?先輩と仲がいい理由わかりました。まあ一応聞いてあげます」
「ぐっ……。まあ要するに、だ。男女間であれば、集団であることで抜け駆けすることを許さず、
また的確に欲しい情報だけをかすめ取る。ああいう場では少なからず気が緩むからな」
「あー確かにそういうのはあるかもですねー女子は」
「これが社会人であれば、いかに上司のご機嫌をとるかであったり、ご近所様の自慢話大会だったりする」
うわぁ……先輩って何が楽しくて生きてるんですかね。
「でも少人数の友達ならいいんじゃないですか?あとカップルとか」
と訊ねると、卑屈な笑みで答える。
「これは知り合いの話なんだが」
「あ、100%先輩の話ですねこれ」
「……その知り合いは、友達といこうと思っていたらみんな用事があるようで断られたんだ。
だがまあ、家族で行こうという話になり行ったわけだ」
もう落ちが読めますねーこれ。
自分からトラウマを掘っていくスタイル。実はドMですか?ちょっとそれは困りますねーわたし的に。
「そしたらなんと、そこには用事があるといっていた友達がいるではないか。
少年は『あれ、なんでみんな揃ってるの』と大変居た堪れない状況になったそうな」
「先輩……もういいです。予想道理過ぎてなんか辛くなってきました……」
「ヒッキーまた自虐してるし……」
「相変わらず逸話に事欠かないわねあなたは……」
いつの間にか話を聞いていたお二人もドン引きのご様子で。
「よし!ヒッキー!お花見いこ!」
「いや、だから俺は別にいいって……」
「いきましょうよ先輩!いつまでも過去に囚われるのはよくないですよ!」
「どうせいつも行く流れになるのだし、潔く諦めなさい」
と、雪乃さんの止めの一言で、まあ特に用事もないしな、と頭を縦に振る。
ぶー、ちょっと複雑です。
まあ先輩も雪乃さんもなんだかんだ言って行きたい気持ちもあったんでしょうけどね。
「あ、っと……ちょっと長居しすぎましたね。ではそろそろ仕事しなきゃなんで、お暇します~」
「おお。いってこい。……あーちょっとだけいいか?」
失礼しますー、と部室を後にしようかと思ったら先輩に声をかけられる。
お二人には聞かれたくない話なのか部室を出て話始める。
「どうしました?」
「……14日、あいてるか」
内心キター!と思いつつもここは冷静に。とぼけた感じで。
「はい、あいてみゃすけど……」
かみまみた。
なんかちょっと気まずい空気が流れる。これは恥ずかしい!
「……まあちょっとあけといてくれ。詳しいことは後で連絡する」
「りょ、りょうかいで~す。では失礼します!」
気恥ずかしさから、ささっとその場を後にする。
「……ぅ~……顔あつい」
なんでそこで噛むかな~、と数秒前の自分を恨みます。
ちょっと座り込みたい気分でしたが、他の人に見られるのはあれなんで、
気持ちを切り替えるためにもさっさと生徒会の仕事を始めましょう。
その場で深呼吸してから早歩きで向かう。
……その前に顔洗ってきていいですかね?
『3月14日16時に駅前で』
先輩から来たメールは、ほんと簡潔に一言だけ。
えーもっとなんかないんですかー。まあ先輩らいいですけど。それで十分ですけど。
というかこの日に何をしようとか一切書かれてないんですけど、普通にデートでいいんですよね?
まあ先輩は否定するでしょうけどこれはデートですよ!
時間的にどこかぶらついてお食事て感じですかね?
このメールが来てから毎日のように携帯見てはニヤニヤしてしまいます。
あ、自分の部屋でですよ?さすがに誰かに見られでもしたら不登校ものですよ。
……少し浮かれすぎかなぁ?でもわたしにとって初めての出来事になるわけですからね。
自分にこんな乙女心があるとはほんと驚きですよ。
ちなみに、卒業式は特に問題なく終わりました。はい終了。
いや、ほんと何も思うことなかったのでー。
前生徒会長ことめぐり先輩とすこし話したくらいですかね。
……先輩と親しげなことに何も思わなかったということはありませんが。
まあ特に語るような出来事もありません。
「いろはすー水頼むわー!」
「はーいりょうかいでーす!」
で、今日は久々にマネとしてサッカー部に顔を出しています。
いつもなら葉山先輩に黄色い声援を送っていたところですが、それがないわたしを不審に思ったのか、
体調悪い?なんて他のマネから言われますがむしろ調子いいです。絶好調です。
まあアピールしまくっていたのにそれが一切感じられないんだから変にも思いますよね。
先輩に思いを馳せるようになってからもそれは続いていましたし、
他に好きな人がいるなんて思いませんよねー。
なんか今彼キープしながら別の人にアタックしてるみたいな気分でいい感じはしませんね……。
まあ今彼ではないですけど。フラれてますけど。
それから特に問題もなく練習が終わり、みんな片付けにはいっていく。
わたしも片付けを手伝っていたのですが、声がかかり一旦手を止めます。
「よっ!いろはすおつかれさん!」
「戸部先輩お疲れ様です!どうかしましたかー?」
「いやぁちょっと急で悪いんだけどさ~……」
なにか言い辛そうに頭をガシガシと掻きながら切り出す。
どうやら楽しそうな話ではなさそうですが。
「14日なんだけど親睦会てきな感じで練習試合入ってよ~?それ参加できないもんかなぁーってさ」
「あー……すみません、その日は用事あるのでちょっと―――」
と、言いかけのところで戸部先輩がパン!と顔の前で手を合わせ頭を下げる。
あぁ――これはまずい。
「そこをなんとか!他の子にも声かけたんだけど外せない用事あるってやつ多くてよ~
まじやばいんだわ~」
……わたしだって外せない……外したくない用事あるんですけど。
ほんとは断るべきところですが、性格上断りきれません。
「えーっと……何時くらいまでやる予定ですかね?」
「多分14時には帰れっと思うんだわ!」
まあ仕方ないですね。その時間であれば多分大丈夫でしょうし。
先輩に恋してからいろいろ変わったところはありますが、みんなから好かれる存在でいたい
というところはなかなか変わらないので、つい引き受けてしまう。
「その時間なら大丈夫ですね。参加します!」
「助かるわ~まじ感謝!今度なんか奢るわ!」
戸部先輩はおつかれさ~ん、とぶんぶん手を振り去っていく。
……まあ大丈夫。準備含めても約束の時間には間に合う。
遅れたとしても、1時間くらいならだいじょうぶ……ですよね?
一応少し遅れるかもという報告だけはしておきましょう。
慣れた手つきでスマホを操作しメールを送る。
割と早い返信にドキッとしたが、特に問題はないとのこと。
すこし予定が狂ってしまったが、楽しみなことに変わりはない。が、一抹の不安が脳裏をよぎる。
―――もし、遅れてしまったら。
こういう時ってどうしようもなく胃が気持ち悪くなるんですよね……。
その不安を取り除くように。あるいは周囲からの評価を大事にしてしまう自分への苛立ちを拭うかのように
ふるふる、と頭を振り、無理やり作った笑顔でその場を後にした。
――――――
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>>690
勝手に捏造すんなよ
勝手に捏造すんなよ
囲め!>>1を囲むんだーっ!
やばいんだよなー日付変わる前に書きおわっかなー
7割がた終わってるんで急ぎます
7割がた終わってるんで急ぎます
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――――
3月14日
ホワイトデー
メディアはホワイトデーのお菓子やら、グッズやらを宣伝し
カップル、あるいは社交的にバレンタインのお返しをする日ではあるが特に大したイベントでもない。
何故そう思われがちなのかというと、男性というのはあまり記念日を重要視しない傾向にあるからだ。
バレンタインの『お返し』であることもそれに拍車をかけているのだろう。
バレンタインを実感しなかった人たちは特にこの日ほど、どうでもいいものはない。
想いを伝える後押しであるバレンタインとは違うのも理由の一つかもしれない。
大体バレンタインで上手くいけばそのままお付き合い、とりあえずお返しという流れ。
もうその時点で新鮮ないちゃらぶしているのであれば
この日に更に気持ちが盛り上がる、ということはないだろう。
まさに蛇足、である。
どっかそこらの企業の金儲けや、報道のネタにはなる程度。
ぶっちゃけわたしも気にしたことない日ですしねー。
でも、今年は違います。少なくとも今年は。
どっかの誰かさんがひよったのか、迷ってるのか知りませんが答えを先送りにしたせいです。
ま、先輩らしいといったら、らしいですが。
もう答えなんてわかっているようなものですが、それでも胸の高鳴りが抑えられません。
それを紛らわす、落ち着かせるという意味では本日の蛇足こと、サッカー部の練習試合は丁度良かったのかもしれません。
少女漫画だとこういう日は曇天からの雨、風邪を引くまでのコンボがありそうですが、
見事な快晴となりました。特に前日風邪気味であったーなんてこともないですし。
試合が雨天中止だったらそれはそれでよかったかもしれませんが。
というわけで、がやがやとした喧噪に包まれた総武校となっていますが、まだ相手の学校は到着していません。
それまでの間にグラウンドの整備、フィールドのセッティング、本部作りなどいろいろやることがあります。
力仕事は男子に任せ、細かい仕事はマネがやっていきます。
しかし今日はマネの数が少ないということで、みんなの便利屋戸部先輩をはじめとする何人かが補助してくれています、が。
「スポドリの作成お願いしまーす」
「りょーかい」
「いろはすー!ビブスどこー?」
「部室を入って左手にあります!」
「いろはちゃん、ラインってどうやって引けばいいんだっけ?」
「それなら……はい!ここに書いてある通りで!」
「ありがとー!」
「あれ?冷却スプレーもうなくね?」
「あとでわたしが貰いにいってきます!」
「うちはなにすればいいー?」
「倉庫にコーンがあるのでアップ用に並べておいてください!」
これがなかなか忙しいです。
いつもはやらないことをやってもらっているので、何がどこにあるとか指示する必要があるんですよねー。
大体女子は数人で固まってなにするんだっけー、こうじゃなーい?的なノリで進むのですが、
一人一人に役割与えないと終わらない勢いです。
本来指示出しなんてしないのですが、生徒会で慣れていて助かったーと今回ばかりは生徒会長であったことに感謝します。
ガラじゃないんですけどね、こういうの。
「おつかれ、いろは」
「わ、葉山先輩!どもです」
接近に気付きつつも、さも今気付いたかのようなスタイルー、さすがいろは選手策士だー。
「戸部から聞いたが、いろはも用事があったらしいな。すまない」
「いえいえ!どのみち夕方からなので大丈夫ですよ!」
そうか、と少し気負いしていたのか安堵した様子の葉山先輩。
きょろきょろと辺りを見渡し、それにしても、と続ける。
「さすがは生徒会長、ってとこかな?手際がよくて助かってるよ」
「いえいえそんな。まだまだですよ~。でも生徒会やっててよかったと思います!」
てへへーと謙虚にアピールという、もはや癖ですねこれは。
「これも、彼のおかげかな」
ボソッ、とわたしにしか聞こえないような声でつぶやく葉山先輩の顔は誇らしいような、悔しいようなよくわからない顔をしている。
が、それも一瞬で、気づけばいつもの爽やかな笑みを浮かべている。
「え~彼って誰です?葉山先輩ですか~?」
「はは、誰だろうね。それはさておき先方から連絡があったんだが、少し到着が遅れるらしい。
まあ早く準備を終わらせて練習もいいんだけど、今日は手間かかりそうだしゆっくりで大丈夫だよ」
「あ、そうなんですか。助かります」
「俺は選手のほうに伝えてくるから、サポートのみんなにはいろはから伝えてもらえると助かる」
「はい!りょうかいでーす!」
葉山先輩はそれじゃ、と小走りでグラウンドのほうに向かい、集合をかけている。
んー大変だけど準備が間に合わないってことはなかったんですが、お言葉に甘えて少しペース落としますかね。
作業しつつサポートのほうに声をかけていく感じで。
そう思った矢先にくせーと顔をしかめてビブスを持つ戸部先輩が現れる。
「あれ、昨日雨とか降ってませんでしたよね?臭いますか?」
「そーなんだけどさー。だれか水ぶっかけたっしょー、まじないわー」
あ、ほんとだ。何枚か湿ってます。
塗れたビブスはもはや凶器ですからねー。
例えるなら牛乳拭いた雑巾を首にぶらさげるような……そこまで臭くないか。
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