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    元スレ京太郎「黄金に輝く時代を、もう一度」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - 京太郎 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    地区大会の1回戦で負けて、

    2回戦は俺に勝った奴が負けて、

    3回戦は俺に勝った奴に勝った奴が負けて、

    そんなことを何度も繰り返して、そして。

    男子と女子、それぞれ個人戦1位と2位の交流試合。

    男子は女子に、手も足も出なかった。

    いや、それだけなら良かったかもしれない。

    そこまでなら女子の方が強かっただけの話で、それで終わっただろう。

    でも聞いてしまった。

    どうしてだか、その言葉がいやにハッキリ聞こえてしまったのだ。


    「やっぱ、麻雀で男子が女子に勝てる訳ないよな」


    選手と何も関係の無い観客の言葉だったけど、

    俺はどうしようもなく悔しかった。

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1406312725

    2 = 1 :

    京一郎「成程な」

    俺の親父、須賀京一郎は俺の相談を受けてなお、食事の手を止めなかった。

    親父と俺、男二人の色気無い夕食である。

    親父は仕事で働き詰めで、家事は俺が担当している。他の家族については、まぁ事情が複雑なので説明は省こう。

    ちなみに、京一郎が父の名なのだから、息子の俺は京一と来るべきじゃないか?と聞いたところ、なんと『語呂が良いから』という理由で京太郎ちおしたそうだ。

    なんと愛のない名付け方だろうと思ったものだ。

    今でこそ須賀京一だとなんだかバランス悪いな、とは思うけど。

    京太郎「女が男より強いなんて有り得ない、とか馬鹿なことは言わないけどさ。
    そんな風に言われたら男としての面子がって言うのかなー...」

    清澄高校の夏は、全国優勝という最高の花を咲かして終わった。

    いつも騒がしいチビッ娘。

    面倒見の良い先輩。

    飄々とした部長。

    凛として、だけど情熱がある同級生。

    何をやらせてもダメだと思ってた幼馴染み。

    みんなが揃いも揃ってわんわん泣いてたときには、心の底から祝福したものだが、

    東京から長野に帰ってくる頃には、こんなブルーな気持ちだ。

    3 = 1 :

    京一郎「それで?」

    親父はサラダを箸で一つまみして聞いてくる。

    目線がどこを向いてようと、親父はちゃんと人の話を聞いているのだ。

    京太郎「それでって...」

    京一郎「お前はどうしたいんだ?」

    京太郎「............」

    京一郎「男が女に勝てないなんて決めつけられるのが悔しかったのは分かった。
    それで、お前はどうしたいと思った?」

    京太郎「そりゃ...」

    ...全く。

    やけに核心を突くのが上手いのは、昔から変わらないな。

    京太郎「見返してやりたい...って思った」

    京一郎「具体的には?」

    京太郎「あいつらに、勝ちたい」

    親父は、食事の手を止めていた。

    4 = 1 :

    京太郎「才能も技術も、ましてや運も無い俺だけど。

    才能がないまま、才能で戦う奴に勝ってみたい。

    技術がないまま、技術で戦う奴に勝ってみたい。

    運がないまま、運で戦う奴に勝ってみたい」

    だって、そういうもんだろ?麻雀って。

    ただの初心者が、プロに勝つことだって有り得る筈なんだ。

    こんな、

    こんな力が無くちゃ負けて当然なんて決まり、ある方がおかしい。

    京太郎「弱くたっていい。
    情けなくたっていい。
    神に嫌われててもいい」


    京太郎「それでも勝てるって思っていたいんだ」


    京一郎「そうか、分かった」

    食事の手をまた動かし始める親父。

    京一郎「食い終わったら勝てる方法を教えてやる。一回しか教えられんから、しっかり覚えておけ」

    京太郎「.........」

    頼み込む前に言われちまった。

    5 = 1 :

    今日はここまで。
    予定が決まってれば報告しますが、基本不定期の更新になりますのでご容赦ください。
    書いてませんでしたが、安価も取りたいと思います。

    >>2
    もう誤字ってる所があるし...。この先不安だ...。

    6 :


    期待してるかエタるなよ

    7 :

    期待してるよー

    8 = 1 :

    >>4 ごめん、抜けてた。



    二十年前。

    男子麻雀界の黄金時代と呼ばれる世代で、その頂点に立つ男がいた。

    彼の現在の名は、須賀京一郎。

    現在は引退して一線から退いた、世界最強の雀士である。

    9 :

    >>8
    その抜けてた部分、次始める時に差し込んどけばよかったんじゃねーの?

    あと名前欄のそれ、トリップのつもりだとしたらやり方間違えてるから

    確か適当な文字打ち込む前に#だったはず。試してみて

    10 = 9 :

    とりあえず試す。あとメール欄にsagaって入れると規制されてる言葉が表示されるようになる

    11 = 1 :

    話が出来てるだけじゃ立てちゃ駄目だな、ほんとにもう。

    >>9
    演出上どうしても終わりに入れたかった

    12 = 9 :

    ごめんな、余計なこと言うけど

    京一郎と京太郎が雀卓なりなんなりを囲んで相対したときにでも、>>8の文章ねじ込んどけば格好がついたんじゃないかなって思っただけなんだ。

    ではまた次回を楽しみにしております

    13 :

    面白そう

    14 :


    期待してるぞ

    20年前ってことはちょうどアラフォーがプロ入りする頃か

    15 :

    また京豚の自己満偽造話か
    背景は背景らしく大人しくしとけばいいのに

    16 :

    球磨川京太郎か
    期待

    17 :

    運と才能はまだ分かるけど技術ないままあるやつに勝ちたいとかとんでもねーな

    18 :

    京太郎自体は好きだが、ここの京太郎はアカン

    才能と運はともかく、せめて技術は育てろよ
    なんもないまま勝とうというのは、さすがにないわ、と思う

    あと言ってる事おかしい
    一局だけの戦いなら、素人でも運よければ勝てるさ
    ただ何局も打って全体収支見たら、打ち方もままならない素人が運だけで+なるわけないだろ京太郎
    かおりんのは運どころか才能(オカルト)だ
    そのかおりんにしたって基礎がなってないから結局個人戦優勝どうこういうレベルにゃなれないわけだし

    技術もなってないのに、「なんもないまま勝ちたい」って何さ

    19 :

    まあ咲さんとかネト麻を麻雀じゃないとか言っちゃってるし衣は素人の打ち筋とか言われてたはずだし、
    オカルト勢は技術が無いまま勝ってるようなもんでしょ。まあ球磨川の台詞だし軽く流そうや

    20 = 1 :

    みんな何か誤解してるなと思ったら、そういやこの世界における麻雀について説明してなかった。
    次回の更新で京一郎さんに解説させたいところです。

    22 :

    クマーリスペクトだし

    23 :

    それでは、解説編です。
    投下しますね

    24 = 23 :

    京一郎「まず聞いておきたいんだが」

    夕食後。

    親父はテーブルに敷いた麻雀卓に牌をぶち撒けていた。

    うちは結構裕福だから金には全く不自由してないはずなのに、何故全自動卓ではなくシートなのか。

    こっちの方が気軽に場所を選ぶことが出来るからだ。

    京一郎「お前はさっき才能も技術も運も無いままで勝ちたいって言ってたな」

    京太郎「まぁ、うん」

    京一郎「普通そこまでなかったら勝てるわけ無いと思うだろう?」

    京太郎「......」

    そりゃそうだろうな。

    長野の決勝戦で見た鶴賀の妹尾佳織さんなんかは、技術は他に圧倒されてるにも関わらず大量得点してたけど、
    あの人はあの人でとんでもない豪運を秘めていた(むしろ才能の一種なのかもしれない)からな。

    京一郎「さっきのはどういうつもりで言っていたんだ?」

    京太郎「...総合的に見たら運がいい人でも、時の運に左右されるってのはあると思うから、かな」

    迷いながら、というか、頭の中で言葉を探しながら言う。

    京太郎「咲を例に挙げると、あ、うちの部で大将張ってる奴なんだけど。
    あいつは麻雀だと、こうなんか、カンしたらほとんど嶺上開花で和了るんだけどさ、
    でもあいつ麻雀以外のことは基本ポンコツだし、結構嫌な思い出もあるから。
    能力とか才能とか言われたら、それで終わりなんだけど」

    ...その嫌な思い出に俺も少なからず関わってるわけだが。

    いや、やめとこう。

    もう終わったことを考えて、せっかくの親父の特訓の時間を減らす手はない。

    照さんとの仲直りだって、ちゃんと出来たんだし。あいつ。

    25 = 23 :

    京太郎「でも、そういうのが無いうちの副将の和だって、普段運も良いし、技術なんか誰よりもあると思うけど、
    それでも負けることはあるからな」

    京一郎「個人が生まれ持った運と時の運は別物で、お前が言った運はその前者の方だと」

    京太郎「確証がある訳じゃないけどね」

    でも、そういうものなんだろうとは思ってる。

    にも関わらず、まるで大番狂わせ無しで予め決められたことみたいに男子が負けるって言われたのが悔しかったんだろう。

    京一郎「それにしたって、技術無いまま勝ちたいは若干甘えた発言だったろ?」

    京太郎「.........」

    ぐうの音も出ない。

    京一郎「お前の言ったように生まれ持った運と時の運は別物だし、それが上手く自分に傾いてくれれば、技術が無くても勝てることはあるだろう。
    だが、技術があるに越したことはない」

    京太郎「うん、肝に銘じとく...」

    京一郎「まぁ気持ちは分かるがな」

    親父は洗牌(山を積む前に牌を混ぜる作業)しながら、表向きになっている牌を裏返しにしたりしている。

    なんだなんだ?

    これから、『とりあえずお前の力を見せてもらおうか』的なノリで、親父と麻雀とかすんのか?

    元世界王者の親父と?

    果たして何局目で心が折れるんだろう。普段焼き鳥にされ慣れているとはいえ、不安だ。

    京一郎「お前は周りと比べて麻雀に触れていた時間は短い。
    必死に努力して技術を磨いても、周りはお前より先に行ったまま走っているようなものだ。
    技術じゃどうしたって敵わないから、時の運に身を任せたくなるだろう」

    一通り牌を混ぜ終え、裏返しにし終わると、親父はテーブル横に置いておいたメモ帳に何か書き込み始めた。

    京太郎「......?」

    京一郎「まぁ、大体こんな所か」

    27 = 23 :

    京一郎「こうすると、技術がいかに大事か分かるだろう?」

    京太郎「それは分かるけど、精神状態ってのが絡んでるのは?」

    京一郎「神様も自暴自棄な奴よりは前向きな奴の方が好きって事だな。まぁ、時の運はサイコロを振るみたいに気紛れだが」

    京太郎「ふむ...」

    京一郎「お前と同じで確証はないが、俺の経験上大体このような形だ」

    統計的に、ってことか。

    まぁ筋は通ってるからこれが正しいと思う。

    京太郎「でも、やっぱこれだと咲の嶺上開花とかが説明つかないんだよなぁ...」

    京一郎「そうだな。次にそっちについて説明するが...」

    親父は書き込んだ一枚を切り取ってから


    京一郎「そもそも、麻雀において才能とは生まれ持った運のことだ」


    と言った。

    京太郎「...え?」

    京一郎「能力だなんだと言うが、それは才能とは言わん」

    京太郎「いや!いやいやいや!親父も全国大会のテレビは見てたろ!?あれを才能と言わずになんと」

    京一郎「習得方法さえ分かれば、誰でも出来る事だ」

    さっきみたいに確証がない状態での話し方とは違った。

    確証がある。

    確信している。

    実体験を話しているだけのような。

    京一郎「そういった能力には、これの通り6つの系統がある」

    新たに書き込んだメモ帳には、次の通り。


    強化系:自分の勝負運に+補正を掛ける。

    干渉系:相手の勝負運に-補正を掛ける。

    変化系:精神状態や状況などによって、自分の補正を+にも-にも変える。

    蒐集系:特定の牌を自分の元に集める。

    支配系:強化系と干渉系の両方の性質を持つ。

    特質系:他のどの系統にも属さないもの。

    28 = 23 :

    京太郎「系統...って」

    京一郎「この系統には個人差があって、これも生まれ持ったものだが、しかしどれほどの能力に昇華出来るかはまた別だ」

    運や技術も、これには関係しない。と言う親父。

    京一郎「大抵のテーブルゲームにおいて、縛りが強い程点数が高いというのは共通したもの事柄だが、能力においても例外ではない。
    縛りがきつい条件や-補正を自分に掛けることで、能力は昇華する」

    京太郎「...咲の嶺上開花とかも」

    京一郎「それをしない時の勝負運に-補正を掛けるなどだろうな」

    京太郎「........」

    咲のプラマイ0。

    あれも条件の内だとして、その時の勝負運に+補正を掛けているのだとすれば、合点がいく。

    京一郎「そういった役の限定でなくとも、自分で定めた条件をクリアさえすれば、能力は発動する」

    京太郎「その定めた条件、リスクが大きい程、能力も昇華される、と。意識的かどうかは」

    京一郎「無関係だが、意識的に出来た方が習得しやすいのも確かだ」

    ...そういうカラクリだったのか。

    29 = 23 :

    京一郎「諸注意をしておこう。
    まず支配系は強化系と干渉系の両方の性質を持つとあるが、その代わりに強化系の能力を強化系と同等に手に入れるには、強化系以上に強いリスクを背負わなくてはいけない

    。干渉系においても同じだ」

    京太郎「そうしないと、バランスが崩れるから、か」

    京一郎「そうだな。それと、変化系は見分けが難しいこと。
    例えば東場での自分に+補正を掛ける代わりに、南場では自分の補正を-にするなどだが。
    東場を自分が定めた条件としているか、それ以外の何かは判断しづらい。
    多くの場合はv,すなわち精神状態のブレ幅を大きくするのが多いが」

    京太郎「.........」

    ピンポイントでタコス娘の話が出やがった。

    あいつはタコスパワーとかなんとか言ってるから、多分変化系だろうけど。

    京太郎「特質系っていうのは?」

    京一郎「勝負運や補正も関係無しの能力が多い。千里山女子の先鋒は一巡先を見るとされているが、あれも特質系だろう。
    代わりに、払う代償も特殊なものになるケースが一番多い」

    無意識につけたものではな、と付け足す親父。

    京太郎「成程...。いや、まぁ突飛な話で正直ついて行けないけど、合点はいく」

    京一郎「で、ここからが重要な話なんだが」

    メモ帳を横に置いて、親父は言う。

    30 = 23 :

    京一郎「正直に言って、お前はお前の言うように、才能も技術も運もない」

    京太郎「.........」

    京一郎「だから、それでも勝つには能力が必要だ」

    真っ直ぐ、目を逸らさず言われる。

    試されるかのようだ。

    いや、実際試されているんだろう。

    京一郎「俺も自分に重いリスクを背負わせて、世界最強と呼ばれるようになった。
    逆に言えば、重いリスクを背負わなければ勝てない。
    それでも勝ちたいか?」

    京太郎「...勿論」

    真っ直ぐ、目を逸らさず言った。

    試すというなら、試されてやる。

    生半可な気持ちだったら、相談さえしない。


    京太郎「どうしても見返してやりたい。
    男が女に劣るなんて決めつけてる奴等に」

    31 = 23 :

    今日はここまでです。
    それで次回ですが、京太郎が習得する能力を決めたいと思います。
    一応考えてあるのがありますが、良い能力の案があれば、どうぞ提供してください。
    展開を大きく曲げない能力であり、かつ自分の考えたのより面白いと思ったら採用するかもしれません。
    それが複数ある場合、次回安価で決めたいと思います。
    期限は次回の更新までとさせていただきます。その次からは闘牌の予定ですので、安価やコンマをとります。
    それではお休みなさい

    33 = 23 :

    それと、区別しやすいように能力名をつけるかどうかも聞きたいです。
    ただし、中2チックになる可能性大です

    34 :

    乙!これは面白そう

    35 :

    京一が子供に京太とは名付けないだろ

    36 :

    なんか面白そうなの始まったな!期待してる!

    37 :

    念能力みたいだな、>>1はジャンプっ子?
    エタらず頑張って

    38 :

    ディスウェイ…

    39 :

    次回の更新までと言いましたが、やっぱり8月1日くらいにしたいと思います。その頃に更新が出来ないようであれば、追って連絡します。
    ちなみに、解説で良く分からない所などあれば、質問をどうぞ。見たときに随時お答えしますので。

    >>35
    名付けに関しては既に>>2に書いてある通りです。

    40 = 9 :

    あれ、なんかまたトリップ変わってる...。
    何がいけないんだろ

    41 :

    雰囲気的に200レスいくかいかないかって感じと見た

    42 :

    それどころか依頼出されてるんじゃないか心配になるレベル

    43 :

    案が出なかったようですので、予定を繰り上げて今日チュートリアルとして闘牌(安価、コンマ)をしたいと思います。
    22時頃に始めます

    44 = 9 :

    では、投下しますねー。
    書き溜めしてる分としてない分で投下できる速度がかなり違いますので、あしからず。

    45 :

    なんか案って能力の案か。どんな能力なのかでイメージ変わるだろ。火炎系にえたふぉブリザード☆とかつけないように
    それに>>1に案があるならそれでいいんじゃね?
    だから書かなかったんだけど

    46 = 45 :

    あと始めるならsageないほうが客来るんじゃないかなと思う。安価スレで人来ない理由の3番目くらいにsage進行とかあるくらいだし

    安価した

    47 = 9 :

    >>46
    そうなんですか、以後気をつけます。



    須賀京一郎の麻雀能力講座(生徒数一名)から一週間後。

    清澄高校麻雀部の面子は、染谷先輩の店『roof-top』に来ていた。

    「さて」

    俺、咲、和、タコス、染谷先輩が並んでる前で、部長が仕切り出す。

    「今日は靖子とそのお友達が来るそうだから、咲と和のリベンジマッチ。ついでにまこの店の売り上げ貢献とするわ。頑張ってちょうだい」

    「は、はい!」

    「分かりました」

    優希「了解だじぇ!」

    まこ「ついでとはなんじゃおい」

    京太郎「...はい」

    メイド四人、執事一人の面子が五者五様の反応。

    四人共メイド姿が中々様になってるのは良いが、部活動の一環だからって好き勝手しすぎじゃないかなとか思うこの頃だ。

    ちなみに張本人たる部長はいつもの制服姿。

    なんとサービス精神の無い事だろう。

    京太郎「................」

    しかし、藤田プロか。

    女子麻雀界のプロの中でも注目株。

    持ち点が対局者より負けている状態から、持ち点一位の対局者をまくる試合が多いために、『まくりの女王』と呼ばれている。

    県大会前強化合宿より以前の、咲と和を破った実力者。

    まこ「おーい、京太郎」

    京太郎「あ、はい?」

    まこ「お前さんにはドリンクと簡単な料理もしてもらうけぇ、やり方教えるから来い」

    京太郎「分かりました」

    『あれ』を試すには良い相手だが、今は店の貢献が先決だ。

    チャンスが来ればいいけど、それを気にして仕事がおろそかになるようじゃ、染谷先輩に申し訳が立たない。

    「咲ー、ウーロン茶持ってきてもらえるー?」

    「は、はい!只今!」

    部長は既に申し訳が立たなくなっていた。

    ていうか、あんたの貢献ってそっちかよ。

    48 = 9 :

    チャンスは結構早く来た。

    優希「おーい京太郎ー。藤田プロ御一行のお出ましだじぇ。お前も入れー」

    席、というか卓に座ったタコスが呼んでくる。

    注文のレモンティーを営業スマイルで置いてからそっちの方に行くと、藤田プロと切れ目の女性が座っていた。

    靖子「ああ、君が清澄の男子部員という子か。よろしく」

    京太郎「これはご丁寧に。須賀京太郎です。藤田靖子プロですよね、どうぞよろしくお願いします」

    優希「こっちは風越の鬼コーチと名高い久保貴子さんだじぇ」

    貴子「よろしく。ところで、その鬼コーチってのは誰から聞いた?」

    優希「風越のイケダだじぇ」

    貴子「池田ァ...」

    京太郎「...よろしくお願いします」

    なかなかに大変そうだ。

    ま、それは良いとしても。

    京太郎「最初は咲と和が入るんじゃなかったのか?」

    優希「咲ちゃんとのどちゃんは他の卓で始めたばっかだじぇ。他のお客さんも他の卓で埋まってるし、仕方ないからお前にも打たせてやろうと思ってな!」

    京太郎「...さいですか」

    その言い方は腹が立つが、冗談にしてもそうじゃないにしても、それくらいが今のこいつの俺への評価ということだろう。

    その通り。俺は素人だし、技術そのものは劇的に変わったわけでもない。

    どちらにせよ、『あれ』を試す機会を手に入れられたのだから、良しとしよう。

    靖子「それじゃあ、早速始めさせてもらって良いかな?」

    京太郎「ええ、勿論」

    49 :

    この京ちゃん糞偉そうだな

    50 = 9 :

    >>49
    心の中で思うくらいは誰にでもあると思います。
    それでも偉そうというのであれば、自分の国語力のせいです。



    それでは、闘牌パートのチュートリアルを始めます。

    まずはステータスについて説明します。

    生運:生まれ持った運の数値。これが変動することは基本無い。
    技術:技術の数値。体力や集中力によって変動することはある。
    能力:そのキャラが持っている能力。

    次に、判定について。

    ・和了り判定

    {生運+(時運/精神)}×{(1/技術)×100}+補正値=勝負運

    時運はキャラ指定のコンマ、精神はその時のキャラの状態などによって決まります。補正値は、能力の影響がないときは0です。

    勝負運の数値が一番大きいキャラの和了りとなります。

    なお、一番大きい数値を出したキャラと差が最も大きいキャラが放銃となります。ただし、このときの差が30以下の場合、ツモ和了りとなります。


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