元スレ男「……いよいよメラが使える様になるとか末期だな俺は」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
401 :
只でさえゲームと違って脆弱な人間なのに、知識から外れ始めるとつらいなぁ
402 :
男「主任! 俺に掴まって下さい!」ガシッ
主任「え、ぇっ? ちょっと男さんっ!?」
男「一度ここを離れる……囲まれたままで戦うよりも追ってきた奴を斬り伏せた方がマシだ!」
主任「でも……」
< ゴガァンッッ
地獄の鎧「ぐぉ……ぉおッッ!!」ガシャァッ…!! ドザァッ…!
男「んなっ…!? おい、お前っ……!」
地獄の鎧「チィ……正面からの一騎討ちでは私では勝てないと言うのか……ッ」
男「お前で勝てなきゃどうするんだ!」
地獄の鎧「……」
地獄の鎧「貴様と戦えば、或いは……」
男「無茶言うんじゃねぇよッ」
地獄の鎧「無茶なものか、貴様はあの日からやはり変わっておらん……そのレベルでこれだけ……」
男「……レベル…?」
地獄の鎧「ああ、貴様のレベルは……」
< ガシィッッ
地獄の鎧「グァッ……!!」ミシミシッ…!!
グール【…………】
男(い、いつの間に……っ)ぞくっ
403 :
きた
404 = 402 :
主任「やぁッー!!」バッ!
男「主任!?」
グール【ッ……!】
< ゴッ!!
グール【ォ"……ァ、よ、ヨくもヤッたな……】
主任「…………」
主任(今、何かが変わった……?)
地獄の鎧【シィィッ!!】バッ
主任「きゃっ……!」ガシッ
地獄の鎧「投げるぞ」ボソッ
主任「え?」
─── ブワッ ───
主任(嘘……でしょ…!?)ブワァアッ
男「テメェ!! 主任を上空に投げて何がしたいんだよ!!」ダッ!
地獄の鎧「手伝え人間! その剣は自分より弱い敵を切り裂く為の物ではない!!」バッ
男「けど、俺は……ッ」
男(俺は死にたくない……!)
406 :
やべぇ更新来たから久々に読んだけどホント面白いなこれ
今更だけど擬音の表現マジで上手いわ
407 :
グール【チッ、『グール』の肉体が一瞬……】フラッ…
地獄の鎧【シィィッ……!!】ザッ
グール【!】
< ダンッ!!
─────────【『兜割り』】 ─────────
────── ッズドォッッ!!
グール【ッ!? ……っ、ォ"オ"オ"ッッ!!】グラッ
グール【か、体の力が抜け……っ?】
地獄の鎧「今だ……!」ギシッ…!
男(ッ、畜生が……!)
男「らァアッ!」ブンッ
グール【ッ!】バッ
< グジュッ……! ガシッ!
男「!?」
男(手で受け止められた……しかも、引けねえ…!?)
408 :
更新増えてマジ嬉しい
409 :
グール【クク……所詮は人間の村人が剣を持っているだけ、刃を録に立てられぬ攻撃などひのきのぼうにも劣るッ】
< ギチギチッ……
男「く、ぁっ……!」
男(くそ、押しても引いても剣が動かない! これヤバいんじゃ……っ)
地獄の鎧【シィ……ッ!!】
< ザクッ……!
地獄の鎧「飛べ!!」
男「は?」
男(いやまて、剣を地面に突き刺す構えってまさか……)ビクッ
地獄の鎧【シー……ッ】ギシッ…!
< バチバチバチィッ……バリバリィッ…!!
男「ざっけんなお前ぇええええ!!」バッ!
地獄の鎧「地を走れ……雷ッ!!」
──────── ギィンッ……バリバリバリィィッ!!
410 = 409 :
グール【…………ッ……コホ……ァ"…】グラッ
< ビリビリッ…パチンッバチバチッ
男(……紫電を全方位に放つのか、『地を走る雷』って)スタッ
男(電圧とか感電率とかの法則は完全に無視、人間相手にこれをやったら……どう足掻いても感電死だな)
男(コイツ……さまようよろいの時とは本当に違う、今のコイツは序盤に出てきた終盤の敵みたいな理不尽な強さだ…!)
地獄の鎧【……シィィイ…】ギシッ…
地獄の鎧「……そろそろ降りてくるぞ、受け止めてやれ」
男「へ?」
< 「男……さぁぁぁぁあああああああん」
男「え」
主任「きゃぁあっ!」ドッ!
男「おぶっふぁあ!?」ドザァッ
男(主任……の桃尻が…………)ガクンッ
主任「や、やだ男さん!? 頭打ちましたか!? 大丈夫!?」
411 = 409 :
地獄の鎧「……」ザッ
グール【……ゥ、ウグッ……やはりグールでは駄目か】
地獄の鎧「途中から貴様ではない意志が表れていた、あれがその肉体の本来の持ち主だな」
グール【如何にも……俺は不完全な依り代を用いても力が減少しない術を見つけたのだ】
グール【力の弱い個体を媒介に、それ以上の個体を顕現させる事で種族的弱体化を防ぐ……あのバンパイアでさえ俺には勝てなかったろう】
地獄の鎧「……通常の不完全な顕現とは違う、恐らく精神体の貴様を通して『そちらの世界』でも無事では済むまい」
グール【暫くは顕現出来ないだろうな……だが、覚えておけじごくのよろいよ】
グール【……あと一月もせぬうちに世界が『近づく』、そうなれば完全な依り代も用いて数々のモンスターが一斉にこちらへ来るだろう】
グール【よく考えろ……お前は何のために戦っているのか】シュゥゥウ……
< 【…………悪夢に勝てる者など居はしないのだ…………】
────────── ポワァ・・・ン……ッ
地獄の鎧「……」
地獄の鎧【シー……】ギシッ…
412 = 409 :
腐った死体T【ォ"ォ"オ"オ"……】ピタッ
腐った死体U【……ォ"…オ"……】ユラ…ユラ…
男「くさったしたい達の動きが遅くなって来た?」
主任「やっぱりあのボスを倒したからですかね…?」
男「分からないけど、倒すなら今かもっすね」スタスタ…
< カランッ
男「……」
男(刃を立てられてない…か、もしかして俺……剣の振りとか間違ってたのかな)チャキッ
ベホマスライム【ホヨヨ…?】
男「いや、なんでもない」
男「……ん?」
ベホマスライム【ホヨヨ…♪】フワフワ
男「うぉわぁ!? ベホマスライム!?」
主任(やっぱりホイミスライムシリーズ可愛いなぁ…)
414 :
悪夢ってもしかしてダークドレアム?
415 = 409 :
地獄の鎧「よくぞ戻った我が右腕」
ベホマスライム【ホヨヨ】コクン
地獄の鎧「此度の現界はこちら側で死ねば死ぬ、完全な敵地遠征に近い」
地獄の鎧「覚悟はいいな」
ベホマスライム【ホヨヨ…!】ムキッ!
地獄の鎧「うむ、それでこそだ」
ベホマスライム【ホヨヨ…ホヨ……】
地獄の鎧「何?……そうか、わかった」
男(あの時のホイミスライムも実はベホマスライムって……)
地獄の鎧「人間、ここを早急に離脱する」
男「ああ、あれだけ暴れてたら警察も来るだろうしな」
地獄の鎧「ケーサツ? まぁいい、だが近くの『指揮官』級が集まる危険性がある」
地獄の鎧「そしてそれだけではない、我が右腕が傷ついた人間を保護したらしくてな」
男「モンスターにやられた怪我人か」
地獄の鎧「人間にやられたそうだ、まぁ行けば分かる」ギシッ…
男(……あー、なんだこれ)
男(いつの間にか流れでさまようよろい……じゃねぇや、じごくのよろいと一緒に戦って、一緒に歩いちまってる)
男(もしかして……ゲームや漫画の勇者や主人公達はこんな感じなのかもしれない)
男(余裕がないからこそ、こうなるのかもな……)
416 :
おつおつ
417 = 406 :
まさかの続き来てた
ホント面白いよこれ、続き期待してる
419 = 407 :
女「……」すぅ…すぅ…
男「女……さん?」
主任「大変っ! 血が……!」
ベホマスライム【ホヨヨ…】
地獄の鎧「既に回復しているそうだ」
男「そんな……何故女さんがこんな事に……」
主任「私達はモンスターと戦っていましたから、そればかりは仕方ないと思います……それにしてもこの出血量は、本当に何が起きたのか」
男(……俺のせいだよな)
男(人間にやられたって言ってた、それってつまり女さんが言うストーカーに殺されかけたんじゃないのか?)
男「ぁぁ……俺、なんてこと……っ」
地獄の鎧「後にしろ、今はその人間も連れて離脱する事を考えろ」
ベホマスライム【ホヨヨ…】
地獄の鎧「うむ、そうだな、何処か落ち着いて話せる場所を知らぬか? 家屋内ならば良いのだが」
主任「……男さん」
男「………」
男「俺の家に行こう」
420 = 407 :
【自宅】
地獄の鎧「ヌゥ、狭いな」ギシッ…
ベホマスライム【ホヨヨヨ】フワフワ
男「そりゃー、180越えの鎧甲冑のフル武装なんて一般家庭に住むなんて想定されないしな 」
主任「着替えてきました、あと男さん? シャワーが出たままになってましたよ」
男「あれ? 俺、朝以降は入ってないんだけどな……分かった」
主任「女さんは私が借りてる寝室で寝てます」
男「ん、りょーかい」
男「………それじゃ、そろそろ話して貰うぞ」チャキッ
主任「………」スッ
地獄の鎧「フ、いつ戦闘になっても良いように臨戦態勢か……おかしな奴等だ」
ベホマスライム【ホヨヨ…】プークスクスクス
男「何がおかしい」
地獄の鎧「我等がこの家屋に入れた時点で、敵意が無いという事なのだ」
421 :
招かれないと入れない的な?
422 :
あれだろ、仲間モンスターのゴーレムとかすごい巨体だけど平然と民家に入れるとかそういうやつ
423 = 407 :
男「敵意が無いって……俺達が?」
地獄の鎧「『モンスターの』、だ」
主任「それって……」
地獄の鎧「いわば『仲間』という事だ、今の我々は貴様のな」
ベホマスライム【ホヨヨ…!】フンスッ
男「……」チラッ
主任「……」コクン
男(ある程度の警戒は続けながら、今は静かに話を聞くか)
地獄の鎧「では何処から話すべきか………やはりまずは今、こちら側で起きている事からにするか」
地獄の鎧「お前達の分かる事から話していった方が早かろう」
男「ああ」
地獄の鎧「そうだな……今、こちら側で起きているであろう混乱、それは私達モンスターの侵攻によるものだ」
424 = 406 :
遂に事態の全貌がみえてくるか
シャワーが嫌な予感しかしない
425 = 407 :
地獄の鎧「事の全ての始まりは四年前、我等の世界に一つの門が現れたのだ」
地獄の鎧「それは黒い、煙の様にも、闇そのものにも見える不可思議な渦……」
地獄の鎧「そこを潜ると、ランダムでこちら側へ顕現する事が出来るのだ」
男「……旅の扉か?」
地獄の鎧「やはり面白い男だな、何故それを知っているのか理解できんが……違う」
地獄の鎧「我等モンスター、そして『アレフガルド』『ムーンブルク』等といった地下世界の者は皆……『衣の残滓』と呼んでいる」
男「衣……?」
地獄の鎧「全ての魔物の王、魔王の纏っていた衣だ」
男(……!)ピクッ
主任「魔王……やっぱりいるんですね」
男「その魔王って……」
地獄の鎧「『魔界の大賢者』にして、『全てを滅ぼす者』……魔王をも統べる真の王」
地獄の鎧「………大魔王・ゾーマ様だ………」
男(………………………)
男(本物の……大魔王ゾーマが、現実にいるってのか……)
426 = 407 :
━━━━━━━━ 【予兆】
< ザッ
「……RPGでも撃ち合ったのか、この惨状は」
機動隊員A「三佐殿! 付近の住民の聴取終わりました!」ザッ
三佐「ああ、どうだった」
機動隊員A「男女が黒い西洋鎧姿の男と並び、『ホテル事件』の時みたいに暴れていた……と」
機動隊員A「それと、この現場から少し離れた路上では銃声がしたという情報もあります、同時に薬莢らしき物も見つかり、現在鑑識に回しています」
三佐「……死人は」
機動隊員A「奇妙な話ですが0……血痕らしい血痕も発見されていません」
三佐「だぁー……滅茶苦茶だな世の中、深夜に爆発騒動に銃声が当たり前とかどこの戦地だよここは日本だぞバァーロォー」
機動隊員A「うんなこと言われても……」
三佐「とりあえず異常無し、陸自に指示を仰いでから移動!」
三佐「『聖水』を付近に撒いてから、修繕業者を手配……だな」
機動隊員A「ハッ」
< 【シィィイ……】ガシャッ
三佐「『ピオリム』ッ!」キィン! < キィンッ!
機動隊員A「『スクルト』ッ!」キィン!
< ババッ!!
────────── パララララララッッ!!
さまよう鎧【ッ…!? ッッ……~~ッ!?】ガガガガッ!! ゴシャァアッ!!
< ポワァ・・・ンッ
427 = 407 :
三佐「……今の何のモンスターだった?」カシャッ
機動隊員A「ちゃんと見て下さいよ!? 一般人だったらどうするんですか! ……『さまようよろい』ですよ」カシャッ
三佐「いやいや、君も気づいてるだろ? モンスターと戦闘になる瞬間に……こう、何だ? 空気が変わってるだろ」
機動隊員A「……三佐殿もそうですか」
三佐「ニュータイプとか、レベルが高いからとかとは違うねこれは」
三佐「多分そういう存在なんじゃねえかな、もしくは世界がそういう風に変わってきてるとかな」
機動隊員A「怖いこと言わんで下さいよ……」
三佐「怖がろうぜ、んでもって慣れろ、国民を守るだけじゃなく『見ることの出来ない仲間』を助けられる様にもな」
< ザザッ…「三佐さん! 応答願います! 防衛省から緊急の連絡が!」
三佐「!」
< カチャッ
三佐「こちら三佐、モンスター一体と交戦し撃破した」
< 「至急、都内の○○公園に向かって下さい! 他の機動隊や陸自の小隊も向かっています!」
三佐「何があったんだ」
< 「分かりません! 黒い……高さ約15mに半径30mにドーム状の何かが出現したんです!」
< 「おまけに第一発見者の近隣住民が通報した後に消息不明、向かった警官三名が遺体で発見されています!」
< 「この警官三名は『聖水』を摂取済みです! 各部隊が揃った後に緊急避難警報を出す予定です!」
機動隊員A「……三佐」
三佐「行くぞ、他の隊員に伝えてここを撤収……目的地へ向かう」
三佐(……今日は夜になってからやけに湿った空気だ……気味が悪い)
428 :
乙乙
430 :
・・・【男の自宅】
地獄の鎧「……最初は誰もそこへ近づこうとはしなかった、不気味なその渦を見た誰もが怯えていたのだ」
地獄の鎧「だがしかし、僅か数日後に『声』が聴こえてきた」
地獄の鎧「『声』は全ての生物に聴こえたらしい、まるで頭の中に何者かが居るようにな」
主任「その声は何と…?」
地獄の鎧「……」
地獄の鎧「『声』は自らを大魔王ゾーマと名乗った 」
地獄の鎧「『再びこの世界に蘇る時、二つの世界を悪夢で包んでやろう』」
地獄の鎧「『逃げられる者はいない、生き残れる者はいない』」
地獄の鎧「『我は破滅と殺戮の神となり蘇るのだ』、そう言っていた」
地獄の鎧「以来、世界は混乱した」
地獄の鎧「人間達は我等が王の復活の原因を探し、モンスターはどうすればいいのかを模索した 」
地獄の鎧「そんな時に現れたのが、今のこちら側へ侵攻している『魔王軍』のトップ……エビルマージという魔導士だったのだ」
431 = 430 :
主任「エビルマージ……!」ギリッ
地獄の鎧「どうやら初めて聞く名では無いようだな、なら話が早い」
男(大魔王ゾーマにエビルマージ、まさかキングヒドラとかバラモスまで出て来ないだろうな……)
男(それに……今の話、何か引っ掛かる)
男(あのゾーマが自分を『大魔王』って名乗ったのか? リメイク版ならともかく……自分を大魔王って名乗るもんか…?)
地獄の鎧「エビルマージはゾーマ様から受けた言葉を我等モンスターに伝える役目を与えられたと、そう言った」
地獄の鎧「新生魔王軍としてエビルマージを筆頭に八体の魔将……『ゾーマ八魔将』と共に、我等は知能やレベルの高いモンスターを中心に構成された」
地獄の鎧「……そして数日もしないうちに世界各地に出現した渦を使い、多くのモンスターがこちら側へ送り込まれたのだ」
地獄の鎧「当時は侵攻よりも『調査』に近く、私も戸惑いながら入った物だ」
地獄の鎧「時間をかけ、我等は渦の仕組みを解き明かし……こちら側の文化を知るために人間に擬態できるモンスターを通して、徐々に水面下から根を伸ばしていった」
男「………」
主任「……」
地獄の鎧「私が貴様に敗北して元の世界に戻されるまではこの戦争に勝ったと確信していたのだ」
地獄の鎧「お前達の周囲は既にモンスターが隠れ潜み、今も各地域を私や先程戦ったバンパイア達の様な『指揮官』が制圧しようとしている」
地獄の鎧「今にして人間の側に付けば分かるが、もう段階としては人間は遅いのだ……ここからの形勢逆転は奇跡に等しい」
433 :
乙乙
434 :
男「………」
男「何故、俺達にモンスターは見えない? なのに何故、人間にモンスターは危害を加えられる?」
地獄の鎧「何度も口に出していた『依り代』と、ここが完全な別世界なのが関係している」
地獄の鎧「まず、こちら側の人間に我等を見る事が出来ないのは元々『存在しない者』だからだ」
地獄の鎧「空想の存在であり、こちらの法則により生み出された訳でもない」
地獄の鎧「無いものを見る事が出来ないのは当たり前だろう? 我等は『まだ』そういう存在なのだ」
主任「まだ…? それってまるでこの先見えるようになるみたいな……」
男「見えるようになる、そうなんだろ? じごくのよろい」
地獄の鎧「……」コクン
地獄の鎧「ここ数ヶ月で人間と接触が可能になった時から、触れられる理由となる」
地獄の鎧「約三ヶ月前を境に、こちら側へ改めて来たモンスター達が次々とこちら側の物や人間に触れられる様になった」
435 = 433 :
乙乙
437 :
男「……は?」
男「何だよそれ、本当につい最近じゃないか……たった三ヶ月で俺達の世界に根を張り巡らせたってのか?」
地獄の鎧「否、そうではない」
地獄の鎧「モンスターという意味ではそうなるが、こちら側の世界で我等が知り得た事は多くある、しかしそれら全てを説明できる訳ではない」
地獄の鎧「話が戻るが……要は、『モンスターの姿』ではこちら側の世界にほぼ干渉出来なかったのだ」
地獄の鎧「そこで擬態が可能な……つまり人間の姿を維持できるモンスターをこちら側に送った……結果は成功、人間社会に溶け込む事ならば可能だった」
地獄の鎧「我等は元からこの世界に触れられた訳ではなかった、モンスターの姿をしている限りな」
地獄の鎧「……それが三ヶ月より以前の話だ、突然として変化が起きたのだ」
地獄の鎧「改めてこちら側に来たモンスターの多くがモンスターの姿を保ったままで、この世界に干渉出来るようになった」
地獄の鎧「一番の変化は……呪文の行使、人間に見られる事なく使える事で我等の世界よりも、非常に有効に使えた」
地獄の鎧「………こちらの存在に勘付いた者を抹殺するのにも、な」
男(やっぱりか)
主任「じゃあ……貴方達にも分からないんですね、モンスターが触れられる様になった原因は」
地獄の鎧「分からぬ」
地獄の鎧「何がきっかけで変化が起きたのか、見当も付かないと八魔将の連中も言っていた」
地獄の鎧「だが依り代が僅かに関係しているかもしれないと、そう言ったのがエビルマージだ」
438 :
乙乙
439 :
う~む、原因の方は取り敢えず棚上げするしかなさそう
それよりも問題は敵の強さだよなぁ
440 :
地獄の鎧「最初は一定量の魔力を依り代にしていたがな」
地獄の鎧「それ以外に代わりの何かを代用してはどうか、エビルマージのその言葉を基に我等は様々なモノを依り代に使った」
地獄の鎧「結果、依り代として適しているのは二種類だと分かったのだ」
地獄の鎧「一つは、私が敗北して貴様が手に入れた鋼の剣……」
男「あれか」
地獄の鎧「あのように、そのモンスターを象徴するアイテムを依り代に使う事で顕現出来る」
地獄の鎧「が、これは後に不完全な依り代と呼ばれるのだ」
地獄の鎧「完全な顕現を実現させる物……それが今まで変化の無かったこちら側と、我等モンスターの関係を一変させるだろう」
男「俺達の世界にあるゴールド、つまり金だよな? その……完全な召喚みたいなのになると、どうなるんだ」
地獄の鎧「今、こちら側で起きている事件は殆どが小規模なものだろう?」
地獄の鎧「スライムか下位のモンスターに襲われた村人が怪我をした、老人が歩けなくなったとかな」
男「……死人だって出てるんだぞ」
主任「私のいたマンションだけで何百人の人が殺されたのか……!」ガタッ
地獄の鎧「だとすれば想像しやすかろう、完全な依り代を用いて全モンスターがこちら側へ来た場合……」
地獄の鎧「その被害、そしてモンスター個々の能力は十倍以上になるのだ」
441 = 440 :
男「じ、十倍!? スライムとかもか……!?」
地獄の鎧「そのスライムすら、元々は上位の種だった可能性がある」
地獄の鎧「我等は『軍』なのだ、一匹とて『野生』のモンスターなど居ないのだぞ?」
地獄の鎧「寄せ集めとはいえ、連携が行える程度の知能と力を持ったモンスターが約三十万……そしてそれらモンスターが従える下位のモンスターの数が総勢千二百万……」
地獄の鎧「下位とはいえそのレベルは野生のそれとは比べ物にならん、こちら側の世界にいる人間ならば一匹で十人は殺せる」
地獄の鎧「………だが、これまでは不完全な顕現で一定のレベルのモンスターしか来れず、更に力も十分の一以下となっていたのだ」
地獄の鎧「私がそうだった様に……な」
男「………」
男(三十万に……、千二百万? 12000000………?)
男(いや、考えてみれば世界中に侵攻しているとすればその数は少ない……のか?)
男(……一つの国に数十万のモンスターが……? 少なくない、じごくのよろいみたいな化け物が一体いるだけで大惨事だぞ……!!)
442 = 440 :
主任「……あの、いいですか?」
地獄の鎧「なんだ」
主任「貴方達がこちらの世界に侵攻しているのは分かったんです……けど、何のために…?」
地獄の鎧「何のためかだと?」
地獄の鎧「フム……」チラ…
ベホマスライム【ホヨヨ…】
地獄の鎧「……表向きはエビルマージ達八魔将をトップとした、魔族の支配下に置くつもりらしい」
地獄の鎧「だが、訳が分からんのだ……」
主任「わけがわからない? 何故? 訳も分からないままに貴方達は私達を殺して傷つけて侵略をしているの?」
地獄の鎧「…………」
地獄の鎧「エビルマージからの指示がバラバラなのだ、ある地ではそこの人間を虐殺せよと命じ……ある国ではトップの人間に成り代われと命じる」
地獄の鎧「そしてこの国……『ニホン』だったか、ここでは各地域を制圧した上でいつでも人間を殺せるようにと命じられている」
地獄の鎧「……よく、分からんのだ」
地獄の鎧「まるで人間を痛め付ける事を目的としているかのように動かされている」
地獄の鎧「私はそう感じたのだ」
ベホマスライム【ホヨヨ!】
地獄の鎧「すまんお前もだったな」
主任「……」
443 :
─────【困ったことになりました】─────
─────【脳内の書き貯めが落ち着かない為、地獄の鎧の説明回で何を書けば良いのか思い付かなくなったのです】─────
─────【よって、当スレは安価モノではないのですが進行速度上昇のために緊急措置を取ります】─────
男(………何か聞きたいことがあるような気がする)
主任(………)
>>450までで地獄の鎧に聞きたい事を自由に書き込んで下さい。
ただし、神目線による考察からのメタな質問は遠慮して頂けると有り難いです。
現時点で男や主任の知り得る情報から思い付く、或いは『ゲーム』を元にした作品内メタな質問をするのは構いません。
444 :
DQ世界に勇者的なやつ居ないの
居たとして、依代に宿る前の魔物向こうで倒して貰えないの
445 :
結局のところ地獄の鎧の目的がいまいちわからん
446 :
裏ステージの敵の有無。
こいつら居たらまず勝ち目無い。
447 :
ワイトキングとの関係性について
448 :
向こうの世界の勢力均衡と人間について
自分が、効率的に強くなるための方法
強力な武器をくれないかとの要望
449 :
ルビスについて
あとこちらの教会や聖水について
450 :
そもそも男や主任はこっちの世界の勇者になるのか
みんなの評価 : ☆
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