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元スレ男「王女助けたらどえらいことになってしまった」

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1 :

もう一つの作品の息抜きがてらに書きます。
とりあえずファンタジーっぽい設定だと思います。
場合によったら更新が遅れる場合があるのでご了承くださいませ。。。


SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1392215675

2 = 1 :

【それはとある休日】

「今日は新王女の継承式の集会だから支度なさい」

「ほい!」

「準備完了……ってんな訳あるか!! ジャージって!! スーツ着なさいはよぅ」

「仕方ないな……」

「さて、中央城下町行きが30分後だから早めに出るよ」

「行ってらっしゃい」

「死ぬ? 一回」包丁見せ

「すみませんでした」

「それにしてもあんたいっつも休日はブラブラしてていつも何してるん?」

「そりゃあまぁ、社会勉強という奴を」

「嘘つけ! そんなん言っていっつもどっかで遊んどるんやろ?」

(まぁ、空賊になるなんて言いたくても言えないしなぁ)

3 = 1 :

……中央城下町

「うげぇぇぇ……凄い人だかり……」

「じゃ、集会終わったらここ集合ね。はぐれるのは当たり前やし」

「はいはーい(どっかのカフェでのんびりしとこ)」

……裏路地

「うわぁ……浮浪者とか死骸くせぇ……でもここから行かないと繁華街抜けれないし」

「ん? なんの騒ぎだ?」

暴徒A「早く新王女を袋に詰めろ!! 上層幹部に見つかる前に」
暴徒B「そんなこと言ったって、王女が魔法で反撃してきやがる」
暴徒A「サイレスパウダー持ってこいってだから言っただろうが……」

「王女……? AVの企画物……? いや違う」

「やめて!! 誰か!」

暴徒C「残念でしたわね。ガーディアンというのは御手洗(トイレ)では無効ですからねぇ。いくら国規模の王女も便所ではただの便器ってことですわ」

暴徒A「いい加減に観念してくれや。まだ手荒なことはしないから。まだね」

「くっ……」

4 = 1 :

……

「手立てがねぇぇぇぇぇぇぇぇ……どうやって助けろって言うんだよ」

「こうなりゃ……入門空賊グッズで」

・ダガー
・かわのふく
・やくそう
・世界地図


「役にたたねぇぇぇぇぇぇ……と、とりあえず近くまで行こう」

「きゃああ」

暴徒C「やったわね。リフレクパックに入れば、その中で魔法を放っても自分に帰ってくるだけだわ」

暴徒A「よし軽トラに入れ込むぞ」

(これはガソリン缶。この中に入り込めば……。てかこっちは空か……よしここは賭けだ)

暴徒B「あと、お。こんなところにガソリン缶がラッキラッキー」

暴徒A「おいおい、そんな古そうなガソリンやめとけよ」

暴徒B「まぁ最悪やばい時に使えばいいんだよ。しばらくは大丈夫だが国境越えてからが大変だしな」

5 = 1 :

バタン……ブロロロロ……



(のっちまったああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ)

「とりあえずダガーで缶を壊して……うへぇガソリンくせぇ……」

「ばれないように……そーっと王女さんだいじょうぶですか~?(小声)」

「大丈夫なわけないでしょ……ってあなたは誰!?」

「えっと道端で見かけて着いてきた野次です」

「……助けに来たの……?」

「いやぁ、無理そうっすけどねぇえへへ……」

「通報してくれた!?」

「残念ながらあいつらが電波をシールドする魔法をかけていたから無理だった」

6 = 1 :

「そう……」

「一般人だから俺も……だが、メカニックだけはまかしてくれ!」

「機械得意なの?」

「そりゃあ俺は魔法学なんてこれひとつ知らないし、俺の家系は全員機械バカでさ……おっ、おっ、これはMASTUBISHI製のGR400かていうことは」

「それでわかるの?」

「うん。ここのね木の板の部分ぶっ壊せば、ほら空洞になって出れるんだ!」

「でもどうやって出るの……この走行中に」

「信号を待つしか無いね」

「でもね……気づかれてない?」

「……!!? しもうた!!」

7 = 1 :

暴徒A「てめぇ何者だぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ちっ……王女体借りるぞ」

「え。ちょ…ま」カァァ

「フハハハ、俺は大航空賊エースの異名を持つものだ! 貴様らごときの暴徒に王女をさらう権利はない」

暴徒B「こいつ……どこから入ってきたんだ……若いのに只者じゃねぇぞ」

暴徒C「くっ、アジトの幹部さえ来ていただければ……」

「貴様らの様な下劣な集団より、高貴な空賊に攫われる方が王女もそして国家も誇りに思えるだろう」

暴徒A「撃つぞ……貴様」

「おいおい……王女様という世界一美しい盾を持ってしても撃ち抜ける弾丸が詰まっているとでも言うのか?」

暴徒C「ちっ……私は変身魔法は得意だが……その他魔法には及ばない……」

8 = 1 :

「……」

「ほいっと」ヒョィ

「んなっ!」お嬢様抱っこ

「さて、そろそろ潮時だな。グッドナイト!」ヒュッ

暴徒A「なっ、消えた!!」

暴徒B「違う、こんな所に人が通れる空間が!!」

暴徒C「どこに消えた!!」

暴徒A「あっちだ、お姫様抱っこしたまま走ってるあの不気味なやつだ」

暴徒B「マテやこらあああああああ」

9 = 1 :

「あ、すんません駅前まで」
運ちゃん「あいよ」

バタン ブロロロロロロ……


暴徒ABC「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

暴徒A「早く追え……くそ、対向車線じゃねぇか……そこの交差点で転回して早く回り込め」

暴徒B「だから言ったんだよ。軽トラで前座席に3人乗るとか暴挙に出るのはおかしいってさ」

暴徒C「そうよ! こんな汗臭い男どもと同じクルマの中に乗るなんて……とんでもないわ。あんたたちどっちかが後ろに乗ればいいのよ」

暴徒A「俺MT免許あるし」

暴徒B「俺も」

暴徒C「原付ぐぬぬ……」

10 = 1 :

【こうして逃亡成功となったわけだが】


(やべぇぇぇぇぇ死ぬかと思ったぜ……)

「……」

「本当に王女さん?(小声)」

「そう……です……」

「現女王はテレビで見たことはあるんだけど……本物は見たこと無かったから……でも無事でよかった。はい携帯。これで電話するといいよ」

「……」ケイタイポイー

「んなっ!! 俺の携帯電話があああああああ」

「ねぇ……あなた空賊のエースって本当?」

「え、え、え……そんなわけないっての!! あれだよあれ。カッコつけるべき状況だったもんで」

「でも車から私を助けだしてくれたし……只者じゃないよね……」

11 = 1 :

「タダモンだよ!! もう成績は中の下でむしろ馬鹿だようん」

「……そんな事言ったってダマされない。もう貴方の目に誓いを立てるわ」

「しんじてくれよぉぉぉ……奇跡的に助けれただけなんすからぁぁぁぁ」

「私を……拐って」

「無理」

「どうして?」

「リスクデカすぎぃィィィィィィ!! 俺どころか親戚中全員断罪じゃねぇか!!」

12 = 1 :

「空賊なら……人の一人や二人」

「駄目ですからね。空賊じゃないしまだ」

「そうなんですか?」

「それにさ、さらうなら空の上じゃないと……ここタクシーだよ」

「なるほど……」

(天然なのかこの子は)

13 = 1 :

「……いつさらってくれるんですか?」

「……(ここは具体的ではないが、説得力があるようにして……)」

「国家が総力上げても、ひらりと俺の飛空船で拐いに来るから、夜道には気をつけろよ」

「! ありがとうございます!エースさん!」

「それ、名前じゃないけど……まぁいいやエースでいいよもう。」

「さて城下表通りから降りれば安全だろう、そこまで行けばいいか?」

「はい……あれエースさん携帯は?」

「あなたがぶっこわしたんだろうがあああああああああ!!」

「す。すみませんでした……えっとどうしましょう弁償……わ…わたしを」

「もういいから、早く行けよ。はいバイバイ」

「えっ……あ、はい……じゃあ……また…」

14 = 1 :

「ふぅ……」

「さて、人混みに紛れよう」


…………城内

騎士団A「どういうことなんだ! いつ王女は攫われたというのだ」

騎士団B「どうやら御手洗のところであるらしい」

騎士団J「このままだと国内の治安はボロボロ……なんとかせな(アカン)」

騎士団A「ん? なぜ城内に人が……って王女様だ!!」

騎士団B「直ぐに上層部へ報告せよ! 王女は帰還したと」

騎士団C「王女様ご無事で何より……どのようなことがあったのですか?」

「私は、レジスタンスらしき集団に拉致されましたが、エースと名乗る空賊に助けられました。そして今があります」

騎士団B「怪我は…?」

「この通り、怪我はありません。エースのお陰です」

騎士団A「空賊エース……聞かぬ名だな。颯爽と助けるあたり、只者の空賊では無さそうだ。とりあえず……国王の元へ向かいましょう」

「はい」

15 = 1 :

【王室】

国王「王女……戻ったのか」

「心配させてしまい大変申し訳ございませんでした……」

国王「無事で何よりだ。私達は平和を何よりも望む。それは国民の総意でもある。それを踏み躙る暴君を守った英雄の話を聞きたいものだが…」

旧王「そろそろ向かいますわよ」

国王「そうだな。その話は式の終わりにしよう」

騎士団A「王女さまはこちらからどうぞ」
「はい……」

バタン

国王「びえええええええ!!! よかったよぉぉぉぉぉぉぉ!! もうどうなるかとおもったのねぇぇぇぇぇぇ」
旧王「キモイ。さっさと行くわよ」

16 = 1 :

……


「お、式が始まるみたいだな……」

「いよっ、男っち! ここで会ったが百年目結婚しよ~」

「……なにをいってるんだこいつ。お前、男だろ」

「てへっ! とまぁそれはいいとして、なんでお前ガソリン臭いんだ」

「ちょっと色々ありましてねぇ」

「油田にダイブしたのか? いつから億万長者に?」

「その発想はおかしい。まぁこぼれてたガソリンがついちまっただけだ。頼むから火をつけるなよ?」

「まかせとけ。チャッカマンは持ってるけど」

「その報告はいらん」

17 = 1 :

ワーワーワーワー

(やっぱり王女は本物だったんだな……)
「えらいべっぴんさんやなぁ……国の頂点はレベルが高い高い。うちの学校のマドンナですら足元に及ばない」

(よかったよ助けれて……誰にも自慢出来ないけど、誇れることだよな。携帯壊されたけど)

『みなさま! 今日から正式に王女を継承しました……よろしくおねがいします。
   これまでに非常に大変なことが御座いましたが……エースが救ってくれたお陰で私には今があります」

「ブッ」
「?」

『私は平和を望みます。過去の悲劇は起きてはならない……ですから…ですから…』


『エースさん!! 私を守ってください!!』


人々「????」ザワザワ

「」
「なにいってるんだろうか王女様は」

18 = 1 :

【即日。エースの名前で国中が騒ぎになった。】

「エースってなんぞ」
「俺、エースだけど質問ある?」
「エースって何、概念?」
「ワン○ースの死んだ奴? あいつ漫画で今があるの?」
「王女も読んでいる少年ジャ○プを信じろ」



……

「気安く名乗るものじゃないなぁ……」

「なにいってんだこいつ」

「母さん、王女救ったのおれって言ったら信じる?」

「んなあほな」

「まぁそういうもんだろうね」

「アホ言っとらんと、飯手伝え」

「おいーっす」

19 = 1 :

【後日】

「ふーんエースを国が探しているみたいだってさ」

「そうなん」

「顔写真をネットで送って王女が見て探すみたい。どうも王女はエースというのを本格的に探したくて税金使ってやっとるみたい」

「しょうむね(棒読)」

「前、救ったとか言ってたなぁ。よっしゃ。ここであんたが嘘つきのピノキオか確かめたるわ」

「いらんて、そんなんせんでええって」

「なんや自分……」パシャ―

「あぁぁぁ! 」携帯奪い

「あっ…」

「削除ぉ!!」

20 = 1 :

「……残念でしたね。iClo○d……」

「おのれえええええええええ母親!! 」

「なんも起きひんし、そんな怖がらんでも」

21 = 1 :

【……3時間後】

トゥルルルル

「…」ビクッ

「はいもしもし。あらお隣の…そうようふふ……それでねぇ~そうなの」

「よかったぁ……」

22 = 1 :

ピンポーン

「!」ビクッ

サアガワキュービーンデース

「…ほっ」

ガチャッ

23 = 1 :

「?」

騎士「貴様がエースか?」

「え? え? え?」

騎士「エースなのか?」

「ち……ちがいます他人の空似じゃないでしょうか?」

騎士「そうなのですか? 王女様」

「いいえ。紛れも無くエースです」

騎士「そうか。隠しても無駄だ。悪いが来てもらおう」

「待って……待って。ストップ ママァァァァァ」



「それでねぇ~うちのバカ息子が俺はエースなんだってww 情けないわよねぇ~」

24 = 1 :

【……車内】

「あの…せめて、母親に外出の報告ぐらい」

騎士「そんなもの、後でいいだろう。電話ぐらい貸してやる」

「ふふ……久しぶり。エースくん」

「なんか俺がさらわれているんですが……」

騎士「只者じゃないという話だと思ったが念の為にネットを使ったらあっさりと釣れた。案外エースというのは大したものじゃないようだな」

「いえ、本当ド素人ですから…えぇ」

騎士「じゃあ何故空賊を名乗った?」

「いや、空賊が夢だったので……それでへへ……」

騎士「この平和な地域で空賊なんかしてもすぐに警察に捕まって、一生出れない牢屋に追いやられるだけなんだが」

「……かっこいいじゃないっすか……というわけなんで……王女様もういいっしょ? 帰っていい?」

「……だーめ」ニッコリ

「えっ」

25 = 1 :

【……城内】

「ねぇ俺殺されるの?」

騎士「本物の空賊だったらそうなっていたかもしれないが、その様子じゃスーパーのガムすら盗んで無さそうだしそれは無い
    善良治安国家は容易く重罪にはしない。それに王女様もそれは望まない」

「……感謝状くれるの?」

騎士「感謝状なんて与えるものか。素人で盗人を目指すものに感謝など与えぬ」

「……あははははは」ニゲル

騎士「なっ、貴様……」マワリコミ

「!! はえええ こんな重そうな鎧着てるのに」

騎士「大人しくしないのであれば、首を落としてもいいんだぞ? 私はお前をエースとは認めたくないんだからな」

「はびずびばべん(はいすみません)」

26 = 1 :

【王の間】


「そこになおれ。女騎士は下がれ」

騎士「はっ」

「貴様がエースか?」

「一応……エースと名乗りました……」

「ふむ。人は見かけによらぬとは言うが、特技は機械イジリとのことだが」

「えっと、機械術高等学校に行ってまして……それと家族から機械のスキルは常日頃教わっていまして……」

「そうか。憧れの人物が日の有名な空賊ではあるが…これは?」

27 = 1 :

「えっと、その……その人の生きざまがかっこよくて……とそれと、航空術を大いに発展させた技術者としても尊敬していまして……」
(あれ? 俺履歴書とか書いてましたっけ?)

「はい。分かりました。あと数点質問があります。学園経由の交通費は受給出来ますが、自宅への交通費は出ません。
  ですので寮での生活となりますよろしいですか?」

「へつ?」

「へつ? はいと捉えますね。次に、寮内では基本自由行動です。また高等学校の学費は国家負担しますが
  もし途中棄権された場合は全額即日徴収になりますのでよろしいですか?」

「待って待って……学費は母さんが払っているから……そんなこと言ったら……」

28 = 1 :



「お願いします。エースの名に恥じぬ様ビシバシと鍛えてやってください」



「主の母親からは同意はもらったのでこれで全ての質問は終わりです。貴方は今日から守護者の一員だ。
  王女の洗礼を受けた以上、真剣に王女含め、国家の治安を守り給えよ」


「…えぇぇ」

「さて、私はここにて失礼するよ。期待しているよエース君」

バタム

29 = 1 :

「……そんなぁぁぁぁ」

「エース君、はい携帯新品で返すね」

「おせぇぇぇぇよぉぉぉぉぉぉ……」

騎士「立て、そこのエースを名乗る者よ」

「ななな…なんすか」

騎士「今日から私は貴様の教官だ。平和であり続ける理由は国の強さにあるんだ。それ故にそこいらの軍隊程生ぬるくないからな覚悟しろよ」

「」

「あまり無茶させないでね女騎士さん」

騎士「…っ。王女さまの頼みとは言え、こいつを一人前にするためには並ならぬ訓練が必要なんです」

「……お願い」

騎士「し……死なない程度にはしますから。ええ」カァー

「」

30 = 1 :

【寮室】

「部屋は……ゲフゲフ……ホコリだらけ… 窓開けよ」

「……」

「どうしてこうなった」



コンコン

騎士「エース、明日は学校だろう。時間を考慮し4時起床で通学時間まで訓練だ。遅れたら死ぬと思え」

「……はい」

バタム

「もう12時なんですけどね」

31 = 1 :

【翌日】


騎士「起きろォォォォ」

「うわああああああ」

騎士「訓練だ」

「あぁ、そうでしたね……」

騎士「これが訓練用のアーマーだ」

「はい……っておもぉぉぉ」

騎士「情けない。実戦用はそれより5キロ以上重いぞ。着いて来い」

「えっとどこへ向かうんですか?」

32 = 1 :

騎士「敷地内にある訓練場だ。ここには魔物がたくさんいる」

「やっぱ魔物とか本当にいるんっすね……ってひぃ」

騎士「この国が平和な理由を も う 一 度 聞 く の か?」

「ずびばべん」

騎士「国家には守護者以外にも討伐隊や自衛軍や騎士団が存在する」

「はい、それは社会で教わりました」

騎士「ここの城に直結して軍隊を常に配下にしている。そして全国に派遣されている」

「はい」

騎士「万が一、市街地に魔物が現れたとすれば瞬時に討伐する必要がある。それが討伐隊の役割だ。
    次に自衛軍。これは他国との戦争になったときの攻防の要だ。基本は討伐隊と同じだが、違いは対人間か魔物かだ」

33 = 1 :

「はい(そうなんだ)」

騎士「そして騎士団。これは守護者とも似たものだが、城下内を警備する役割を持つ」

「そうなんだ(そうなんだ)」

騎士「そして守護者。別名ガーディアン。王家を護る為の最後の要だ。守護者の最期は王家の最期だ
    そしてそれはあってはならない……にも関わらず」

「なんでさらわれたんでしょうね(……)」

騎士「それを言うなぁァァァ!! それになんで貴様みたいなひ弱な奴が王女を救えたっていうんだよ!!
    おのれエース、もう二度とあんな過ちをおかしてはならぬのだ……」

(あんまり女騎士さんを怒らさないほうがいいみたいだ)

34 = 1 :

【……】




「訓練って……ランニングとか……腕立て伏せとか」

騎士「そんなものは不要だ。筋肉やスタミナなど後に付いてくる。戦いで必要なのは何より実戦」

「えっと……うわっこれって?」

騎士「C級魔物のオーガだ。命果てた人を媒体にした魔物だ。貴様武器は?」

「あっ、ダガーしか無い」

騎士「本当に憧れだけはあったみたいだな……ダガーは扱いやすい分イマイチ威力に欠ける。私は好かんな」

「えっとどうすればぁぁぁ」

騎士「私の後ろに立ってろ。見せてやる。守護者の力を」

35 = 1 :

ドシュッ

オーガ「」ドサッ

「つえぇぇぇ……」

騎士「C級なんて一撃じゃないと困る。だが貴様だとE級ですら苦戦しそうだな」

「えぇぇ……」

騎士「早速来た。E級だ」

36 :

ラビットウルフ「?」

「う……うさぎじゃねぇかただの」

騎士「ふっ、人参でも与えるのか?」

「女騎士さん。これ魔物じゃなくてどうb……ぎゃあああ」

ラビットウルフ「グルルルル」

「えぇぇぇ!? なんすかあれ!?」

騎士「ラビットウルフは姿はウサギだが正真正銘の魔物だ。見た目に騙された人間や肉食動物等を捕食する特徴がある」

37 = 1 :

「先にいええええ!!」

ラビットウルフ「グルルルルル」

「と、とりあえず構えて……」

騎士「ダガーの扱い方だが、右脇をしめろ。脇を開けていると、クイックトリック出来ないし威力も劣る。
    左手はいつでも別行動に切り替えれるようにしておけ。もう一つ武器を持つことも出来るのがダガーの強みだがな」

「ほいっさ……」

騎士「ラビットウルフはアゴ周りは獣だが足腰は所詮ウサギだ。ギャップに惑わされずに行け」

38 = 1 :

「おらぁぁぁ」ザンッ

ラビットウルフ「」

「一撃……」

騎士「浮かれるな。しょせん獣に毛が生えたレベルの奴だ。それがE級だ。それじゃあペースを上げていくぞ」

「あ……ちょっとまって……」

39 = 1 :


【朝の訓練は終わったもよう】


「あぁぁぁぁぁ」←声にならない声

騎士「ひ弱な。それでエースを名乗るのだから大したものだ」

「もう黒歴史でいいから……エースとは言わないで」

騎士「ふんっ、そろそろ学校に向かわないと遅れるのではないのか?」

「あぁぁ!! そうだった準備しないと」

騎士「……騒がしいやつだ」

40 = 1 :

【学校】

(もう学校は寝る場所と取っていいよね)

「よっ、男。今日はずいぶんと疲れた顔をして。どうしたんだい?」

「……諸事情。すまん授業始まるまで寝かせてくれ そしてそのまま昼前まで」

「お、おう」

「だけど今日から武器工学の実習が始まるんですがそれは」

「それを早く言ってください……ちくしょおおおお」


(あいつそんなに武器工学好きだったけなぁ……?)

(一刻も早くいい武器鍛錬しないと体が持たぬわ!!)

41 = 1 :

……

Gさん「みなさんようあつまったのう……さっそくじゃが各自製作に入るんじゃ……マニュアルはそこじゃあ」

(投げやりだなぁ……ん?ガンブレード……どこぞやの魔女の騎士も使っているあの伝説の武器じゃないっすか)

Gさん「男君、きみはダガーをもっとるみたいじゃな」

「ひぇっ……」

Gさん「しっとるしっとる。事情は職員の一部は知っとるんじゃ。君は戦闘はなよなよだが、手先は器用じゃからのう
    力でねじ伏せるよりかは知識で戦ってほしい」

「はい……」

Gさん「ちゅーわけでじゃ、さっそくきみのダガーとオートガンと組み合わせ加工しようじゃないか
    市販有り合わせの武器より、自作のオリジナルカスタマイズウエポンで国を守ってくれ」

42 = 1 :

「は……はいぃ…」

Gさん「でだ授業でも習ったと思うが、このダガーとオートガンはどう合成する?」

「基本的には金属製なので、切断後溶接ですよね?」

Gさん「あぁ。だが、それでは切るか、撃つかしかの2択にならないかね?」

「でもガンブレードってそういうものなんじゃ…」

Gさん「甘い。ガンブレードは火薬の爆発の衝撃に合わせて剣の威力を増幅させる役割を以ってようやくガンブレードじゃ。2択じゃただの銃剣じゃ」

「なるほど……」

Gさん「だが、その銃口の傾きじゃと剣が衝撃を受け止めすぎて折れてしまうぞ?」

「難しい」

Gさん「なぁに昼休み返上すればいいもの作れるぞい」

43 = 1 :

【……】

Gさん「あっぱれじゃ。本来ダガーでガンブーストは安全性の問題で誰も着手しなかったんじゃが
    やればなんでもつくれるもんじゃのう……」

「えぇぇ!? そんなもの作らせたの?」

Gさん「その調子でどんどん進化していっておくれ」

「……」

44 = 1 :

【放課後】

「……もうだめぽ」

「帰りにカラオケ行かね?」

「お、行く。そして寝る」

騎士「そうはさせんぞ」

「女騎士さん!!? こんなところに!?」

「何どういう関係? そして何その騎士装備」

騎士「放課後に寄り道等されては困るからな失礼」

45 = 1 :

【学校→ヘリコプター→魔物訓練所】

「10分で着いてしまった……」

騎士「さっさと来い」


「……あぁぁ」
騎士「その武器は? ダガーにガンが着いているみたいだが」

「今日実習で作ってきました。まだ実戦では使ってませんが……ガン&ダガーすかねぇ……ブレードじゃないし」

騎士「ふんっ、魔物の前では結局は己の力が必要になることを覚えておけ」

「はい。これを踏まえての俺の力だと信じてるので…」

騎士「……と、とにかく行くぞ」

46 = 1 :

【……】

騎士「ほれ試してみろE級だ」

「ラルド……っすか」

騎士「あぁ。動きは鈍いし攻撃はへなちょこだが……硬さだけは一級品だから舐めるなよ」

「は……はい(えっとジョグダイアルを銃から爆発に切り替えて……)」

ラルド「…」

「振りかざした時点でトリガーを引くぅぅぅぅ」ドォン

ラルド「!?」


「!!?wwwwwwwwwwwwwwww??wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww??wwww???????」

騎士「ふむ……並の短剣使いの威力ではないな。だがそれに甘んじていると肝心な剣捌きが下手になるから気をつけろ
    というより何故泣いている?」

「うでがじびれる……」ヒリヒリ

騎士「やっぱりお前には基礎体力も必要なようだ」

47 = 1 :

【夜】


「死ぬ……くそ……女騎士め おれを放っていきやがって」

魔術師「? のたれじに?」

「だれだ…? 天使?」

魔術師「ぁぅ!? のんのん…白魔術師だよ」

「そうかぁ……もううごけなくってさぁ……へへっ、今日は忙しくてさ 飯もろくに食ってないしさ」

魔術師「ふぬー……。!! これたべるー?」

48 = 1 :

「シチュー! いいの?」

魔術師「うん~」

「うめぇうめぇ……これなんの肉?」

魔術師「えへへ~ラビットウルフ」

「ブフッー」

魔術師「だいじょうぶだよぉ のーぷろぶれ! ちゃんとじょうかしてるから」

49 = 1 :

「あ…ありがとおなかいっぱいだよ」

魔術師「いいの? もう」

「君魔術師なんだね。何歳?」

魔術師「17さいだよー」

(同い年じゃねぇか……)

魔術師「じゃ、しょことくんれんじょうとまじゅつしついききしているから、またね~」

(あれはぶりっ子なのか……それとも天然なのか……)

50 = 1 :

【宿舎】

「……ここにロープがある」

「だが、残念ながら天井に紐を引っ掛ける場所はない」


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