元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」照「ずっとずっと、愛してる」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
351 = 1 :
「ほら、この本だろ?」
「背が低くて届かないって……そりゃ本ばっか読んでるからなぁ」
「ちょっとは外に出て運動くらい――あ、失礼」
「……へいへい。お姫様は人使いが荒いことで」
その男の子は本当に無神経なのに。
「……その、さ」
「俺には……お前がなんでそんな顔してるのかは分からないけど」
「ああ、うん……言わなくてもいい。けど」
「愚痴ぐらいなら、聞くぜ?」
一緒にいても、嫌じゃない。
「お前はダメダメだからなー」
「……え、マジで? 料理できんのお前」
「今度食わせてくれよ」
「……ああハイハイわかったわかった。買い物でも何でも付き合うよ」
「全く、面倒くさいお姫様だこと」
何となく、これからも一緒にいるんだって。
そう、思ってた。
353 :
早スギィ!
354 :
「……今度、引っ越すことになった」
「九州の方だって、一月後に」
「……嘘じゃねえよ。冗談で、こんなこと言わない」
なのに。
「多分、暫く戻って来れない」
「カピーも向こうで設備が整うまで知り合いに預けるってさ」
どうして。
「だから、こうするのも……」
そんなこと、言うの――
355 :
「……そんな顔すんなって、今生の別れじゃないだろ」
「でも……」
今にも泣き出しそうな咲の顔。
京太郎にとって、彼女のこの表情は何よりも苦手だった。
だから、京太郎は――
「うりゃっ」
「わっ!?」
両手で咲の頬を包み込む。
そのままこねくり回す様に手を動かす。
モチモチの感触が弄くってて楽しい。
「手紙、書くから。毎日は流石に無理だけど」
「……」
「あと、メールも――ってお前携帯持ってなかったか。まぁ、手紙にアドレス書いとく」
「……」
「それにSkypeとか、ビデオチャットとか、色々あるんだ」
「……京ちゃん」
「……咲?」
手を降ろす。
咲の両肩がプルプルと震えて――
「仕返しっ」
「甘い」
「ひゃんっ」
――飛び掛かって来たので撃墜する。
彼女の行動など既に読み切っているのである。
356 :
ここから寝取られんのか・・・
358 :
逆寝取られってやつ
359 :
場が整ってきたな(白目)
360 :
アヘ顔ダブルピースが見られるのか…
361 :
信じて送り出した京ちゃんが(ry
362 :
なんか、導入と背景が随分と念入りじゃあないか(疑)
363 :
車の窓から覗ける景色が段々と知らないものに変わっていく。
長野に残した咲のことは心配だけれど、京太郎にも自分の生活がある。
彼女ばかりを気にしてはいられない。
「……やっぱり、か」
新しい環境への不安と期待。
京太郎の胸の内を読み取ったかのように、あの鎖が喉に巻き付く。
獲物を見付けた蛇のようだと、京太郎は思った。
――心なしか、道が進むにつれて、鎖の締め付けが強くなっているような。
そう考えたところで、鎖に身体の自由を奪われた京太郎には何もできない。
拘束に抗うことも考えることも放棄して、京太郎は目を閉じた。
364 :
もう拘束されることに慣れてしまったか
365 = 1 :
一旦区切りー
続きはまた次回に
お付き合いありがとうございました!
366 = 358 :
乙した
パンツ履いた
370 :
乙
咲ちゃんには寝取り返すくらいの気概(病み)は残しててほしいが、リザベで縛られてる以上哩姫を先に処理する必要があるからな…
371 :
咲ちゃんなら難しいだろう
でも大丈夫……そう、咲さんならね
372 :
咲さんなら縛られてるのをいいことに助けるって名目で京ちゃんを達磨にしそう(粉蜜柑)
373 :
咲さんならカラミティウォール(胸的に)で全て粉砕しちゃうんじゃないですかね~
374 :
最後には咲さん大勝利(物理)だって信じてる
375 :
宮守編でも高コンマ出しながらピュアッピュアだった咲ちゃんだぞ
376 :
あれはヘタレっつーか事無かれ主義って感じじゃないか?明らかに好意に気付いてたし
まあ応えたら応えたで酷いことになるのが見えてたから先送りにしたいって気持ちも分かるけど
377 :
でももう塞さんに昏睡レ○プされちゃったじゃん…どうしようもないじゃん…
378 :
あらあら~♪ 今日も豚がぶひぶひと~♪ 今日豚京豚 蔓延る世界~♪
砕けろ壊れろ京豚~♪ 失せろ消えろよ京豚は~♪
379 :
抗うことをやめた人間程、醜いものはない
380 :
>>377
先手をとったから勝者なのではない。
最後に全てを手に入れた者が勝者なのだ
381 :
どうあがいても死にそう
382 :
>>378
全ての咲に出てくる女キャラを愛してない百合豚の風上にも置けない屑
ソースは深堀さんが、ヒロインのスレ
383 :
>>380
世紀末覇者の思想かな?
384 :
>>380まるでニワカ先輩だな
385 :
パンツ脱いで哩姫の登場待ってます
386 :
ネクタイと靴下だけは忘れるなよ
387 :
あらたそと咲さんがどうした?
388 :
(2人のまな板を見ながら)戦闘力たったの5か
389 :
ゴミめって言う前に消されたのかな?
390 :
無茶しやがって(AA略
391 :
後で投下したい所存……
392 :
待ってた
394 :
待ってた
395 :
W杯期間だからね
しょうがないね
396 :
来たか…
398 :
九州の新居に着き、引っ越し後の荷解きを終えた夜。
新しく買った机を前に、京太郎は唸っていた。
「うーむむ……」
咲に手紙を送るとは言ったものの、いざペンを手に取ると何を書けばいいのかが分からない。
これが携帯のメールならばもっと気安いやり取りが出来るのだが、今手にしているのはシャーペンと便箋。
一言二言で済ませるのは何となく勿体無い気分になる。
「あー……わからん!」
考えるのが面倒になったのでペンを放り投げて背伸びをする。
全身からペキパキと小気味の良い音が響く。
引っ越しの手伝いで重たい荷物の持ち運びを繰り返し行ったことで、身体が疲れていた。
眠気もあり筆も進まない。
「……また明日にするか」
明日に少し、家の周りの散歩をしてみよう。
その方がアレコレと考えるよりも、話のネタが出て来るような気がする。
「……」
布団を被り目を閉じる。
何処からか視線を感じた気がするけれど、今はそれより眠気が勝る。
明日から始まる新生活への期待と不安を胸に、京太郎の意識は落ちて行った。
399 = 397 :
のっけから不穏
400 :
そして翌日。
よく晴れた青空の下、見知らぬ風景を前に京太郎は立ち尽くしていた。
「やべぇ……」
――迷子になった。
携帯と財布を持って意気揚々と出掛けたものの、帰り道がわからなくなった。
頼みの綱の携帯はバッテリー切れ。昨夜に充電し忘れた。
道を通り過ぎて行く車の音が無情に聞こえる。
「俺もアイツを笑えねえな……」
こんな時に脳裏に浮かぶのは幼馴染の困り顔。
放って置くとよく迷子になる彼女の気持ちが少しだけ理解できた。
ただこの場合、彼女と異なるのは、迷子になっても助けてくれる存在がいないことで――
「なんばしよっと?」
「……はい?」
みんなの評価 : ★★
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