私的良スレ書庫
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元スレ提督「甘えん坊」
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艦娘とは父と娘に見える程の歳で天然ジゴロ…艦娘以外で今まで何人の女を泣かせてきたのやらw
知ってても知らなくても特に影響は無い設定。
・提督は30代後半。見た目は40代前半
・艦娘達は基本2人部屋。駆逐艦は4人部屋
・同じ艦娘に安価3回でオマケ
・艦娘のお仕事
→遠征・出撃・演習、催しへの参加(PR)
・提督のお仕事
→日程管理、帳簿記入、報告書作成、艦娘達とのスキンシップ
・提督ラブ勢の数<提督ライク勢の数
・鈴谷・時雨・夕立可愛い
・初期に深海悽艦がリクエストされたら書くつもりだった(今はスルーします)
・秘書艦は半日交代
・提督からの好感度が一番高いのは曙
もちろん後付けもあります。
龍田『……初めまして、龍田です。これからどうぞよろしくお願い致しますね?』
提督『ああ、こちらこそよろしくお願いする』
初めて提督と出会った時のことは今でも鮮明に覚えている。
椅子に腰掛け机の上で手を組み眼光鋭くこちらを捉えるその様相は、『三十代の新人提督』と前もって伝えられていた情報からは想像出来ないものだった。
予想外の出来事に調子を外され、威圧感から来る恐怖と必死に戦いながら何とか声を絞り出すと、提督はその雰囲気よりかは若干柔らかい声で応対してくれた。
そのことに、緊張が少しほぐれる。
怖いと言えば怖いが、根は悪くない人なのだろう。
それに天龍ちゃんにも下手なちょっかいを出しそうにないし、そういった心配はしなくても良さそうだ。
────そんなことを考えながら、私は知らずくすりと微笑んでいた。
提督『龍田、次の出撃の旗艦はお前だ』
龍田『はい、がんばりますね♪』
教えられた知識とは違う、何とも不思議な提督だった。
大抵の提督は一番強い艦、もしくはお気に入りの艦を旗艦及び秘書艦として運用するらしいのだが、この提督はコロコロとその役割に従事するものを変えていた。
後になって知ったことだが、『スキンシップの手段』としてそれらの役割を捉えていたらしい。
旗艦は出撃中の通信を一手に引き受けるため提督と必然的に会話を交わすことが多くなるし、秘書艦は提督の仕事の補佐をするためにその傍に付きっきりとなる。
なるほど。確かにそういった考え方もあるだろう。
だがしかし、旗艦として固定すれば出撃が多くなるため練度がより高い艦娘になるというメリットや、秘書艦を固定すれば作業慣れすることによって仕事をスムーズに片付けることが出来るようになるという点を鑑みると、提督の試みは非効率なものだったといえる。
──────だとしても。
文句を言う娘なんて誰一人として居なかったし、私もその考え方が嫌いではなかった。
提督『龍田と居ると、落ち着くな』
龍田『──────えっ?』
木枯らしが吹く季節を迎えたそんな折、提督は突如としてそう呟いた。
『どういう意味ですか?』と聞き返すと『そのままの意味だ』と返される。とりあえず『そうですか』と返すと、私はその意味を考えた。
落ち着く、というのは安定しているという意味だったはず。何度か秘書艦を務めたことがあるが、目立った失敗はしたことがない。正に安定していると言って良い。それにこの鎮守府にいる娘達は皆個性が強い。それは秘書艦を務める時にも存分に発揮されるため、騒がしい娘が秘書艦となればやはり落ち着かないだろう。私も他の娘を言えた義理ではないが、比べて大人しく仕事をこなしている自信はある。この点も落ち着くと評されていいポイントのはずだ。
言われてみれば当然のことだった。
何ら気にする必要もない。
────そう結論付けて仕事へと戻る。
その日私はお茶を二回こぼし、三度転びかけ、数え切れないほど提督の視線から目を反らすことになったのだが、その理由に気付くことはなかった。
朝、挨拶を交わすために提督を探すようになった。
昼、食堂で提督の隣に座ろうとするようになった。
夜、おやすみを言わないと眠れないようになった。
名前を呼ばれると心臓がドクンと跳ねる。
撫でられるとドキドキが止まらなくなる。
目と目が合うと恥ずかしいのに嬉しくる。
提督が他の娘と仲良くしているのを見ると何だか悲しくなるのに声をかけられるだけでそんな感情は溶けて消えた。
傷付いた体は痛いはずなのに心配そうな表情を浮かべてギュッと抱き締められるだけで痛みなんか忘れてしまった。
一人で布団に寝転んで天井を見上げて何となくだらだらと過ごしているときに私はついにそれに気付いてしまった。
────蝉が鳴く、そんな季節。
足取り軽やかに廊下を歩く。
何時の間にか鼻歌を奏でてしまうほどに、私の心は浮かれていた。
扉を開け、中へと入る。
視界に映るいつもと変わらないその姿に、私はにっこりと微笑んだ。
龍田「今日の秘書艦は私、龍田です」
龍田「────よろしくお願い致しますね♪」
投下終了。
頑張りましたけどそんなに糖度が高くなりませんでした。龍田さん難しいです。
それではまた。
大和「────おはようございます提督。こちらは日頃の感謝の気持ちです。どうぞお受け取り下さい」
提督「むっ……」
そう言って花束を差し出してくる大和。
執務室の扉を開けた状態のまま、俺はしばし固まった。
大和が秘書艦を勤めるのは久方ぶりのことだ。よほどこの時を心待ちにしていたのだろう。その表情には普段の笑顔とはまた違った色が含まれていた。
そんな大和の表情とは裏腹に、俺の表情は少し陰りを帯びる。
花を贈られたということ自体は大変喜ばしいことだったのだが、その花の種類が問題だった。
提督「……菊、か」
紅、黄、白の三色で彩られた花束。
しかしその花は全てが菊なのである。
菊といえば縁起の悪いイメージしかない。
はて、これは一体どのような意図があるのだろうか? と、眉をしかめると、その俺の表情から察したのか、大和が慌てたように口を開いた。
大和「提督、菊は確かにお供えなどに使われるため縁起の悪いイメージが強い花ですが、本来はそうではないのですよ?」
提督「……そうなのか?」
大和「はい。着物などにもよく描かれますが、縁起の悪い花ならば描かれると思いますか?」
提督「確かに……」
大和「言わずと知れた菊家紋も、縁起が悪い花ならば使われませんよね?」
提督「……ふむ」
大和「菊はめでたいことの時にも使われる花なんです。ですのでその……受け取っていただけますでしょうか?」
言われてみれば確かにそうだった。
言い訳をするようだが花が似合わない男であったため、そういったことを俺が知らなかったことも無理はないと言えるだろう。
だがしかし一瞬とはいえ大和の想いを無碍にしてしまっていたという事実は消えない。
花を受け取りながら、謝罪と感謝を述べる。
提督「すまない……。そしてありがとう、大和」
大和「……菊の花言葉には『私を信じて下さい』というものがあります」
大和「──────戦艦大和の名にかけて、提督に勝利を約束しましょう」
提督「────ああ、期待している」
にっこりと笑みを見せる大和と微笑む俺。
早朝の執務室。
扉を開けたまま相対して立ち合う二人。
吹き込んだ風に乗った菊の香りが、妙に印象に残っていた。
提督「────そう言えば大和の船首に付いているのも菊を形取ったものだったな」
大和「はい、確かにそうですが……」
提督「ならば一輪贈ろう。見目麗しい大和にはとても似合うだろうしな」
大和「か、からかわないで下さいっ」
大和「──────っ!?」
提督「ん? 紅色は嫌か? 白か黄が良いのならそちらを贈るが……」
大和「い、いえっ! こちらで構────これがいいんです!」
提督「そ、そうか? ならいいのだが……」
大和(…………………………)
大和(提督から、紅色の菊……)
大和(………………ふふっ♪)
提督「浜風、ちょっと来てくれ」
浜風「はい、何でしょうか?」
棚の資料を漁る俺と、座布団に座って書類への書き込みを行っている浜風。
せわしなく手を動かしながら仕事を片付けていくその表情は真剣そのものだ。
そんな浜風を見ていてふととあることを思った俺は、その場で浜風を呼び出した。
手を止め立ち上がった浜風が俺の目の前に移動する。
提督「……なぁ浜風」
提督「右目、見えにくくないか?」
浜風「……はい?」
眉根を寄せ、疑問の声を上げる浜風。
しかし俺の言わんとしていることが分かったのか、納得したかのような表情へと変わる。
そして右目を覆い隠すかのように伸びた前髪を指で弄りながら、浜風は口を開いた。
浜風「確かに見えにくいといえば見えにくいかもしれません。ですが隙間から見えないわけではありませんし、業務及び出撃においても支障をきたしたことはありません」
浜風「……切りましょうか?」
提督「……いや、問題無いのならば切る必要はない」
提督「それもまた尊重すべき個性だからな。しょうもないことで呼び寄せてすまなかった」
浜風「いえ、提督の意見もごもっともですので」
浜風「こちらこそ配慮いただき感謝します」
ペコリ、と頭を下げる浜風。
頭部が元の位置へと戻る際、前髪がだらりとぶら下がる。それを指でさっと直す浜風を見て、思わず俺の手が伸びた。
浜風「────て、提督っ!?」
撫でるように左手を動かし、覆う髪を端へと寄せる。普段は滅多に見ることのない左目と同様に蒼く透き通った右目が、その姿を覗かせた。
物珍しさにじっと見つめる。
浜風は顔を朱に染めながら固まっていた。
提督「……綺麗だな。吸い込まれてしまいそうだ」
浜風「────────っ!?」
提督「これを見せないというのはもったいないことだとは思うが……、こればかりは浜風の決めることだ。好きにすると良い」
提督「…………しかし俺だけが知っているというのもそれはそれで楽しいものだな」
提督「………………浜風、どうした?」
浜風「────は、はいっ! 問題ありませんっ!」
提督「そうか? それならいいが……」
手を離すと重力に従って浜風の前髪が垂れ下がる。
その前髪をまた指で弄りながら、浜風はしばらくの間ぶつぶつと何事かを呟いていた。
浜風(き、綺麗って言われるなんて……)
浜風(それに提督の顔があんなに近くまで……!)
浜風(…………今思い出しても顔から火が出そう)
提督『…………しかし俺だけが知っているというのもそれはそれで楽しいものだな』
浜風(…………………………)
浜風(……替えのヘアピン、使いましょうか)
おつー これは天然ジゴロですわ
コーヒー? MAXなやつならあるけど
コーヒー? MAXなやつならあるけど
>>384
それMAXに甘いやつじゃねーか!
それMAXに甘いやつじゃねーか!
提督「────おめでとう、由良」
由良「────えっ?」
空が橙色に染まる夕暮れ時。
執務室に入ってきた由良の表情は何か問題を起こしてしまったのかと心配する戦々恐々としたものだったのだが、それが今はポカンと口を開けたまま固まるという何とも間抜けなものに変わっている。
反応から察するに、本当に気付いていないらしい。
提督「気付いていなかったのか? 今月の撃沈数のトップは由良だぞ?」
由良「…………わ、私っ?!」
由良「えっ、嘘っ! どうして……?」
提督「どうして、と言われてもな……。由良が頑張ったということだろう」
提督「強いて言うなら今月は潜水艦を相手取る戦闘が多かったということくらいだ」
提督「信じられないなら撃沈数に関する書類も見せるが……」
提督「………………由良?」
由良「………………提督さん」
由良「由良が、由良が一番なの……?」
由良「ほんとに……?」
提督「ああ、本当だ」
由良「そう、そうなのね…………」
由良「……………………」
由良「やったぁ……!」
ぎゅっと拳を握り、歓喜の声を漏らす由良。
その瞳は若干潤んでおり、そのあまりの喜びようにこちらまで嬉しくなる。俺は無意識に微笑んでいた。
基本的に戦艦や雷巡、空母組の奴らが毎月のトップに立つことばかりのため、由良のような軽巡洋艦がトップを取ることは極めて珍しい。
俺も他の鎮守府ではそういうこともあると聞いたことがあったが、この鎮守府でそうなるとは夢にも思わなかった。
由良「ふふっ♪ ふふふっ♪」
とにかく、大変喜ばしいことには違いない。
しばしの時間を置いて、落ち着きを取り戻してきた由良へと問いかける。
提督「さて、由良も知っているとは思うが……何か欲しいものはあるか?」
由良「そうね……」
頬に手を当てて考え始める由良。
うちの鎮守府では月間のトップを取った者は無理の無い範囲で『お願い』を聞いてもらえる権利を与えられる。
そして当然由良にもその権利が与えられるのだが…………、まさか自分がトップを取るとは考えていなかったのだろう。
腕を組んだり頭を捻ったりしながらうんうんと唸って、一向に口を開く気配がなかった。
提督「……別に今すぐ決めなければいけないわけではないぞ」
由良「うーん……確かにそうよね……」
由良「……今度にしても良い?」
提督「もちろんだ」
伺うようにこちらを見る由良にそう返し、近付いてその頭を撫でる。
由良は一瞬驚きに身をこわばらせたが、すぐに目を細めてにっこりと微笑んだ。
由良「……ねぇ、提督さん?」
提督「どうした?」
由良「私、これからも精一杯頑張るからね、ねっ」
提督「……ああ、よろしく頼むよ」
そうしてぎゅっと抱きついてくる由良。
やれやれ、と思いながら抱きしめ返してやると、由良は楽しそうに満面の笑みを見せるのだった。
由良(あ……提督さんにぎゅってされてる……)
由良(……あったかいなぁ)
由良(もうこれがお願いでもいいかも……)
由良(……なーんて、ね♪)
投下終了。
由良さんはうちの大切な対潜要員。
軽巡洋艦で一番レベルが高いのも彼女です。
それではまた。
おつ~
うちの由良は初期から遠征だけ出し続けてたらlv60越えてたな
うちの由良は初期から遠征だけ出し続けてたらlv60越えてたな
あと6人+夏祭り番外編。
残り3人になったらリクエスト取ります。
多分3人分くらいしか取りませんし、それでラストになると思われます。ご了承を。
それではまた。
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