私的良スレ書庫
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元スレ提督「甘えん坊」
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朝起きて見るとそこは、リクの嵐でした。
流石にここで一旦締め切ります。
三十弱ですか……頑張ります。
それではまた。
朝潮「────司令官! 朝潮、帰投しました!」
提督「遠征お疲れ様。今回の遠征は長期に渡るものだったからな……流石の朝潮も疲れているだろう。部屋に戻ってゆっくり休んでくれ」
朝潮「了解です!」
黒い長髪は普段の輝きを些かくすぶらせ、服の裾は離れていても分かるほどによれており、そのつぶらな瞳の下にはうっすらと隈が見える。
よほど疲れているのだろう。
だというのに、言葉とともに行われた敬礼には一点の曇りすら見られなかった。
良く言えば実直。
悪く言えば頑固。
簡潔に言えば朝潮はそんな子だった。
朝潮「────それで、その……司令官……?」
提督「分かっている。早速いいか?」
朝潮「は、はい!」
…………故に朝潮のこんな姿を見れば、他の艦娘達は大いに驚き目をこすることになるだろう。
近付き、その頭を優しく撫でる。上目遣いをするかのように顎を少し上げたまま目を閉じた朝潮の、キュッと結ばれた小さく可愛らしい唇から「んっ……!」という駆逐艦とは思えないような艶やかな声が漏れた。
朝潮「……ふふっ♪」
そうして十数秒ほどが経ち、朝潮から笑みが零れる。普段の鋭い目つきとハキハキとした物言いからは想像出来ないその姿は、驚きこそあれど至極当然のこととも言える。どれだけ背伸びしても、朝潮はまだまだ幼い女の子なのだ。むしろこの姿の方が正しいだろう。
何かしてほしいことは無いか?
そう聞いた俺に対して恥ずかしそうに「それでは……その、撫でていただいてもよろしいでしょうか……?」と遠慮がちに言ってきた最初が今では懐かしい。
朝潮「も、もう少しだけ……」
提督「ああ、いいぞ」
小さな声で、そう願われる。
どうやら朝潮の頬の緩みは、まだまだ治まる様子がなさそうだった。
鳳翔「────してほしいこと……ですか?」
提督「はい、鳳翔さんには日頃お世話になってますし、たまにはこちらから何かしてあげたいと思いまして……」
執務室。
ソファを挟んで反対側に座った鳳翔さんが、俺の返事に先ほどまでその体に張りつめさせていた緊張を解く。
何せ館内放送を使って呼び出したのだ。加えて普段呼ばれることのない人が呼び出されたとなれば、周りの人はもちろん当の本人はそれ以上に戸惑うことは想像に難くない。何を言われるのか、何か取り返しの付かないことをしてしまったのだろうか、そういった面持ちで鳳翔さんが部屋に入ってきたときは、流石に罪悪感が湧いた。
今は状況を飲み込んだのかクスクスと口元を手で隠しながら笑っている。そして「私用でこういうことをしては駄目ですよ?」と前置きをしたうえで、鳳翔さんは俺の問いに答える。
鳳翔「してほしいことは特にありません」
鳳翔「…………と言っても、提督にはおそらく納得していただけないのでしょうね」
提督「……よく分かってらっしゃる」
鳳翔「そうですね、長い付き合いですから……」
そう言って鳳翔さんが目を伏せる。俺と出会って間もない頃のことを思い出しているのだろうか?
窓から差す光によって作り出された明暗と、風に揺らされて靡くカーテンの動きが相まって、その最中にいる鳳翔さんがまるで名画に映っている人であるかのように見える。
鳳翔「……提督?」
提督「────は、はいっ?」
鳳翔「ふふっ、そんなに慌てて……どうかされましたか?」
提督「い、いえ、何も……」
見とれてました、とは恥ずかしくて言えなかった。
ただ俺の反応を見て楽しそうに微笑んでいる鳳翔さんを見ると、俺の内心を理解した上で言っているのではないかという錯覚に陥った。…………それはそれでまた魅力的だと思ってしまう辺り、ずいぶんと俺の頭の中は羞恥でゆだってしまっているのだろう。とにもかくにも恥ずかしかった。
鳳翔「──────提督、思い付きました」
そしてそんな俺をよそに、鳳翔さんはポン、とその手を叩いたのだった。
提督「……こんなことでいいんですか?」
鳳翔「ふふっ、良いものですね……」
鳳翔「駆逐艦の子達がねだるのも今ならよく分かります」
鳳翔「んっ……ふふっ……♪」
提督「────────っ!?」
楽しそうな声音にドキリと心臓が跳ねるが、撫でる手は緩めない。感触を楽しんでいる余裕はない。手汗をかいてしまっていないか、それだけが心配だった。
鳳翔「この後はそうですね…………、おんぶ……は恥ずかしいのでそれに近い『あすなろ抱き』をしてみてもいいでしょうか?」
提督「ど、どうぞご自由に!」
早く終わってくれないと身が持たない。
早く終わってしまうのはもったいない。
相反する感情に顔をますます赤く染めながら、俺の心は嬉しい悲鳴をあげるのだった。
鳳翔(……は、はしたないでしょうか……?)
鳳翔(ああ、でも……心地良いですね……)
投下終了ー。
何で鳳翔さんだけ2レス?
→軽空母では鳳翔さんが一番好きだから。
それではまた。
提督「────それで、今日一日どうだった? 楽しめたか?」
叢雲「………まぁ、ね」
淡く頬を染めた叢雲がそっぽを向く。
それでいて頼んだケーキに落ち着き無くフォークを抜き差しする様子が実に微笑ましい。
鎮守府から車で一時間ほど移動した商店街。そこで存分に羽を伸ばし終えた俺達は、今日一日の締めとして一画にあるカフェに入り、今日のことについて楽しく語り合っていた。
提督「それにしてもお土産を買う辺り実に叢雲らしいな」
叢雲「ふん、そんなの当然じゃない。常識よ常識」
そう言ってケーキを口に運ぶ。
いつも上から目線でものを言う叢雲だが、決して礼儀知らずという訳ではない。むしろ駆逐艦とは思えないほどしっかりしており、面倒見も良いというおまけ付きだ。尊大な態度もそれらが関係するのだろう。俺はもちろん仲間からの評価も高い。
……ただ一つ、仲間も知らない叢雲の一面を俺だけが知っている分、その評価は一味違うのだが。
叢雲「……ねぇ司令官?」
提督「ん、どうした?」
叢雲「さっき私に楽しかったかどうか聞いたじゃない? それなんだけど……」
提督「?」
叢雲「その……司令官はどうなのよ?」
叢雲「私と一緒で…………楽しかった?」
恐る恐る、といった風に口を開く叢雲。普段のそれは見る影もない。
言葉は自身を守る盾、とはよく言ったものだ。
叢雲が尊大な態度を取るのは、自身の弱さを悟らせないためというのもあったのだろう。このような叢雲を見れるのは、見せてくれるのは、知る限り俺だけである。もちろんこの姿を見せてくれるようになるまで相当な時間を要したのだが、その結果として得たものは何者にも代え難いものだった。
強気な少女の弱音。
何ともいえない庇護欲がそそられた。
提督「もちろん楽しかったぞ。また来よう」
そんな叢雲の不安を払うかのようにその頭を優しく撫で、柔らかく微笑む。
一瞬呆けた叢雲が、すぐさま不適な笑みを取り戻した。
叢雲「──────ふんっ」
その表情を確認した俺は、可愛らしい叢雲も悪くないがやはりいつもの叢雲の方が好ましいと思うのだった。
叢雲「仕方ないわね! また一緒に来てあげるわ!」
「────あいつまた作戦への参加断ったんだってな」
「はあ? 日頃戦果を挙げてるからって調子に乗ってるのか? これで何回目だよ」
「足りない部分穴埋めする俺達のことなんて考えてないんだろうな…………ちっ」
「……いくら上に気に入られてるからって、これ以上は流石に我慢出来ねえぞ」
「『先輩』としてちゃんと礼儀ってもんを叩き込んでやらねぇとなぁ?」
「……おい、来たぞ」
「はっ、生意気な面してやがる」
「秘書艦も同じ面してるな。似たもの同士ってか?」
霞「…………………………」
────────────────
────────────
────────
霞「何よあれ! あったま来るわね!」
司令部への報告を終えた帰り道。
車を運転する俺の横、助手席に座る霞が、顔を憤怒の色に染めながら声を荒げて罵詈雑言を並べ立てる。矛先は先ほどまで居た司令部に俺と同じく報告をしに来た同業者、つまり提督達に向けられている。
自分で言うのもなんだが、俺はかなり早いペースで出世を果たしている。周りのキャリアが同じ奴らからすれば、妬みの対象になるのは仕方ないとも言えるだろう。どうにかなる話でもないという理由で俺は気にしていないのだが、霞はそうでなかったらしい。
あらゆる罵倒の言葉を並べ立てる霞の語彙力に、俺はただただ舌を巻くしかなかった。
霞「──────それにあんたもあんたよ! 男でしょ! 言い返しなさいよ!」
提督「波風は立てないに限る。俺が悪く言われるのを我慢するだけでいいんだからな」
霞「あんたがそうでもあたしが気にするのよ!」
霞「無理な作戦だと分かってるから断ってるのよ!」
霞「日頃戦果を挙げてるのはあんたたちなんかよりこいつの方が優秀だからよ!」
霞「礼儀知ってる奴がコソコソ陰口言うかっての! 言うなら堂々と言いなさいよ! そんな覚悟もないくせに!」
霞「…………似た者同士ってのは悪くないわね。悪口なのがマイナスだけど、あたしが認めてるこいつと似てるってのは悪くない気分だわ」
提督「その理論はおかしい」
俺が鎮守府に着任してかなりの時間が経った。
時間とともに艦娘の皆との信頼をコツコツと地道に築き上げた結果、最初は冷たい対応をしていた艦娘達も次第に心を開いてくれるようになり、トゲトゲしかった言動も丸いものへと変貌を遂げている。
だがしかし、どんなことにも例外というものがある。それがこの霞の例だ。
艦娘の中でもトップクラスの罵倒を浴びせてきた霞は、自分のプライドなのか俺のことを認めてはくれても、その態度を変えることはしなかった。もしかすると今更変えるのが恥ずかしいという理由があったのかもしれないが、確かめる術はない。
ともかく俺としては不意打ちのようにこの態度を見せる霞に、何とも言えない表情を向けるしかない。
霞「なに変な顔してんのよ! このクズ!」
案の定、聞き慣れたフレーズが耳に飛び込む。
そしてふと横に目を向けると、その顔が少し赤く見えたが、霞のプライドのために見間違いということにしておこう、と決め、俺は軽く微笑むのだった。
霞「────っ!? 何なのよ、もうっ!」
投下終了。
だんだん文章が長くなる……。
まだまだリクエストあるし、削らないと(使命感)
それではまた。
>>81
恥ずかしそうにしながら甘えてくる摩耶様じゃなくて、いろいろ吹っ切れて爽やかにさも当然であるかのように甘えてくる摩耶さんと逆に慌てる提督、というのを思い付いてしまった。
どうしよう(困惑)
それを見た鳥海さんがムスッとしながらも提督にさりげなく甘えてくるというシチュエーションも同時に思い付いてしまった。
本当どうしよう(混乱)
なに>>1、求められたであろうシチュとは別の物を思いついた?
逆に考えるんだ、そのシチュも良いじゃないかと思わせればいいと考えるんだ
逆に考えるんだ、そのシチュも良いじゃないかと思わせればいいと考えるんだ
書きたいのは山々……!
が……リクエストが先……!
更に言えば睡眠時間は大事……!
今はまだ構想を練る……!
リクエスト優先……!
今度こそそれではまた……!
好きなように書けよ
自分に嘘ついてまで書かないといけない場所じゃないんだぜ?
さあリビドーを吐き出せよ
自分に嘘ついてまで書かないといけない場所じゃないんだぜ?
さあリビドーを吐き出せよ
>>89
摩耶「げ、解せねぇな……」
摩耶「げ、解せねぇな……」
皆さんこんばんは。
リクエストは現在熊野のところまでで停止しております。お手数ですがまたリクエストを再開したときに書いて下さい。
とりあえずリクエスト消費に専念します。
リクエストが10を切ったらいろいろと考えることにしました。
リクエスト無視して好きなように書いたりリビドー吐き出したりすると、鈴谷がしおらしくなったりあきつ丸の肌に赤みが差したり鳳翔さんがそこはかとなく艶やかになったり時雨と夕立が甘噛みしたりするから気をつけないといけませんね。
曙投下しますー。
曙「──────で、何でここにいるのよクソ提督」
提督「すまない、至急片付けたい仕事があってな。急なことで悪いが借りてるぞ」
曙「女の部屋に無断で…………はぁ、もういいわ。好きにすれば?」
提督「感謝する」
扉を開けた状態で立ち止まっていた曙が、盛大なため息を吐きながら乱暴に扉を閉め、自身のベッドへと向かいその腰を降ろす。
そして座布団に胡座をかいて書類とにらめっこしている俺を一瞥し、枕の横に置いてあった本をその手に取った。
挟んでいたしおりを外した曙が、その続きに視線を動かしながらその口を開く。
曙「それにしても毎度毎度よく来るわね」
提督「執務室にいるとちょっかいをかけてくる奴が多いからな。賑やかなのは歓迎するが、仕事が滞るのは看過出来ない。まして重要書類ともなれば尚更だ」
提督「……最近じゃ曙の部屋に居る方がむしろ仕事が捗る気さえするよ」
曙「ふーん……」
曙「……そういうのって普通は機密扱いよね? 私が居ても平気なわけ?」
提督「何だ、誰かに告げ口するか?」
曙「馬鹿にしてるの? そんな面倒くさいことするわけないでしょ」
提督「ははっ、そうだな。疑って悪かった」
そういった理由も相まって、俺は一週間に最低でも一回はこの部屋に来ている。
最初は罵倒の嵐を浴びせてきた曙も、今ではすっかり大人しい。時折思い出したように不平不満、愚痴や弱音をぶつけてくる時もあるが、曙自身によって相当鍛えられた俺からすればじゃれているに等しい。恐らく本人も同じ気持ちだろう。言葉に棘がないのが明らかなのだから。
めくられた紙と紙が擦れ合い、乾いた音が俺と曙二人の空間を支配する。会話も何もないが、心地良い時間が流れているのを感じた。
ふと横を見れば、読書に集中している曙が視界に入る。心なしか曙の表情も柔らかい。
そしてそんな俺の視線に気付いたのか、曙は手に持った本で口元を隠し、その上部から覗く目つきを鋭いものへと変えた。
曙「……何見てんのよクソ提督」
提督「たまたまだ。他意はない」
曙「…………どうだか」
本によって遮られているため表情は分からないが、何かを思いついたのだろう。おもむろにベッドから立ち上がった曙が、部屋の隅に積まれている座布団を一つ手に取り俺の後ろへと移動する。
バサッ、という座布団を床に敷く音に続いて、ドン、と俺の背中に衝撃が走った。……どうやら俺を背もたれ代わりにする心算らしい。
そうして背中合わせになった状態で、また紙と紙が擦れる音が生まれ始める。
提督「…………曙」
曙「何よ? これなら見たくても見れないでしょ?」
提督「…………そうだな」
それだけ言って、俺も書類に目を戻す。じんわりと熱を感じられる背中に、思わず笑みがこぼれるのが抑えられない。
そしてその日も俺は、無事に仕事を終えることが出来たのだった。
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