私的良スレ書庫
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元スレ提督「甘えん坊」
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提督「──────なぁ、羽黒」
羽黒「はい。司令官さん、どうかいたしましたか?」
提督「これを見ていて思ったのだが……その名前はどれがモチーフなんだ?」
そう言って、持っていた本のタイトルを羽黒に見えるように向ける。
本のタイトルを見た羽黒は、すぐに納得のいったような表情をした。
座布団に座っている俺の横へと移動し、ちょこんと正座をしてから柔らかく微笑む。
羽黒「同じ名前が四つありますが、私の名前の由来は山形県の羽黒山です。出羽三山とも呼ばれていてそれなりに有名なんですよ?」
提督「ふむ、この山か……」
指を差し、教えてくれる羽黒。
俺は持っている本────『日本の山全集』を捲り、羽黒のモチーフとなった山に関するページを探す。
……因みに何故このような本が執務室にあるのかというと、艦娘達と共通の話題を作れるからである。
山に限らず艦娘達には自然現象や河川の名称を名前として与えられている者が多い。艦娘としての名とはいえ、それは紛れもなく自分の名だ。呼ばれ続けていると愛着が沸いてくるらしい。
そのため自身の名前に興味を持ち、自ら調べているという者が多数居るのだ。
つまりコミュニケーションを取るにはうってつけなのである。学んでおかない手はない。
提督「なるほどなるほど……」
羽黒「神社だけでなく石碑もあるんですよ?」
どこか楽しそうに羽黒が口を開く。
羽黒も例に漏れず、自身の由来をしっかりと調べていたのだろう。
そしてその文章にあった石碑に関する記述、その中にとある人物の名前を見つけた俺は、古い記憶を思い出しながらその人物に関する有名な言葉を呟いていた。
提督「『春風や 闘志抱きて 丘に立つ』……」
羽黒「……高浜虚子さん、ですか?」
提督「ああ、よく知っているな」
提督「夢や目標ではなく『闘志』という言葉を用いているのが好きでな……。学生時代に授業で習ったものだが未だに覚えている」
提督「……旧を守る高浜虚子の『闘志』は、少なくとも他者と矛を交えるためのものではなく、何かを『守る』ためのものだったんじゃないかと、俺は考えているよ」
提督「……俺の『闘志』もそうありたいものだ」
羽黒「司令官さん……」
俺の手の上に重ねられる羽黒の手。
ちらりと羽黒の方を見ると、その目と俺の目が合った。
しっかりと俺の目を見据える羽黒。
逸らさせない、そんな想いの籠もった力強さが感じられた。
羽黒「……私も、守ります」
その一言で、十分だった。
抑えきれなくなった笑みがこぼれ落ちる。
提督「ふっふっふ……そうかそうか……」
提督「……ところで羽黒。羽黒は女性に守られる男性をどう思う? 頼りない奴だと思うか?」
羽黒「そ、そんなことありません!」
羽黒「私達が頑張れるのは司令官さんが居てくれるからです!」
羽黒「頼りないだなんて思ったことなんか一度も……!」
提督「……羽黒」
提督「俺のことだとは一言も言ってないんだが?」
羽黒「────えっ、あっ……そ、そのぉ……」
提督「ふっ、くくっ……!」
提督「羽黒は可愛い奴だなぁ……」
羽黒「うっ、あうぅ……!」
羽黒「し、司令官さんのいじわる……」
恥ずかしくなってきたのか、徐々にその頬を染め始める羽黒。
その反応を見て俺は更に笑みを深くし、羽黒もまた熟れたトマトのように真っ赤になる。
それでもなお、重ねた手をどけようとする気配は微塵も無かった。
羽黒を見ていると自分の中にあるはずもないS心をくすぐられる気がする
重巡洋艦は山の名前、軽巡洋艦は川の名前、戦艦は昔の国の名前、空母は空を飛ぶものに関する合成語で駆逐艦は天候や気象、季節に関係あるものの名前なんやで
例外結構たくさんあるけどな金剛型とか赤城、加賀なんかやな
例外結構たくさんあるけどな金剛型とか赤城、加賀なんかやな
瑞鶴「────私の名前って何が由来とかそういうのが無いのよねー」
提督「……確かに『瑞鶴』という言葉は聞いたことがないな」
瑞鶴「でしょ?」
瑞鶴「調べてみたんだけど『瑞』の字は『めでたい』っていう意味で、『鶴』もこれまた『めでたい鳥』らしいのよ」
瑞鶴「つまり同じ意味を掛け合わせて作られた造語ってわけね。何かあるかと思ったけどそんなことなかったわ」
提督「ふむ……」
提督「それじゃあ『瑞亀』とか『瑞兎』とかになる可能性もあったわけだな」
瑞鶴「ズイキ? ズイト? あははっ、中々面白いこと言うじゃない!」
瑞鶴「ちなみに『めでたい動物』を『瑞獣』って呼ぶこともあるらしいわよ? 古代中国の話だけどね」
提督「古代中国というと……四神か」
瑞鶴「そうそう、それそれ」
提督「……『瑞龍』」
瑞龍「何だか私より強そうよね」
提督「……『瑞亀』」
瑞鶴「ふふっ、それはさっき言ったじゃない」
提督「……『瑞麟』」
瑞鶴「……『麟』ってメスのきりんって意味なんだけど、知ってた?」
提督「初めて聞いたな」
瑞鶴「ちなみに『麒』はオスのきりんって意味よ」
提督「へぇ……」
瑞鶴「……さて、それじゃもう分かってるけど、最後のやついっちゃおっか?」
提督「…………『瑞鳳』」
瑞鶴「それはもう居るわよっ!」
瑞鶴「────ふふふっ♪」
提督「…………………………」
提督「…………なぁ、瑞鶴」
瑞鶴「何?」
提督「そろそろ俺の膝からどいてくれないか?」
瑞鶴「嫌よ。座り心地良いんだもん」
願いも虚しく一蹴される。
……あまりこういうことは言いたくないのだが、はっきり言って……重い。駆逐艦や軽巡洋艦、潜水艦の奴らならまだしも、空母組の奴らとかとなるとこれが割とシャレにならないのだ。
すでに瑞鶴が居座り続けること数十分。
俺の足はもう悲鳴を上げ始めているのだが、動かすと文句を言われるため、どうすることも出来なくなっていた。
瑞鶴「胡座って丁度良いわよねー♪ こう、ぽっかりと私が座るためのスペースが出来るし!」
提督「お前のためじゃないんだがな……」
瑞鶴「そういうことは言わないでよね。嘘でもそういうことにしといた方が私の気分が良いんだから」
ぽふっ、と俺の胸へと背中を預けてくる瑞鶴。
その長く艶やかな髪からふんわりと漂う甘い香りが鼻腔をくすぐり、俺は深々とため息を吐いた。
……いつまでも瑞鶴のペースに付き合っている訳にもいかないだろう。
意を決し、ちゃぶ台の上にある書類に手を付けるべく、体を前へと倒す。
「きゃっ!?」という可愛らしい声があがったが、無視することにした。
瑞鶴「……提督さんってば大胆」
提督「……座っててもいいから仕事の邪魔はするな」
瑞鶴「……はーい」
提督「……………………」
提督(……絶対邪魔するなこいつ)
提督「…………はぁ……」
瑞鶴「────うふふっ♪」
声音から何となく分かる瑞鶴の思惑。
それに気付き大きなため息を吐くと、瑞鶴は嬉しそうに笑い声をあげるのだった。
瑞鶴「そういえばこれ、端から見たら提督さんに抱きしめられてるみたいよね?」
瑞鶴「…………ふふっ、手が止まったわよ?」
瑞鶴「提督さんも可愛いとこあるじゃない♪」
投下終了。
一枚上手な女性って良いと思います。
それではまた。
いちおう航空母艦の命名基準は「空を飛ぶものに由来する」ことなのよねぇ
ズイキと聞いて肥後芋茎をすぐに思い浮かべる私は何の病気ですか
乙乙
……すごく細かいツッコミんをするとそれは四神ではなく四霊だったりする
……すごく細かいツッコミんをするとそれは四神ではなく四霊だったりする
──────くじ引き
提督「くじ引き、か……」
鈴谷「一等はえーと……ゲーム機だね」
夕立「夕立はいらないっぽい?」
時雨「僕もいらないなぁ……」
見つけたのはくじ引きの屋台。
箱の中にくじが入っていて、それを取り出して書かれている番号の賞品を受け取るタイプのものらしい。
立ち止まっておいてなんだが、これっぽっちもやる気はしない。荷物がかさばると動きにくくなるからだ
鈴谷「ふーん……」
陳列されている賞品をまじまじと見つめる鈴谷。
一通り見定めを終えると、その口を開いた。
鈴谷「やってみる!」
自信満々にお金を出し、箱の中へと手を突っ込む鈴谷。しばらくガサガサとくじを探る音が聞こえた後、鈴谷は勢いよく手を引き抜いた。
そのまま期待に目をキラキラとさせながら、三角に折られているくじを開く。
覗きこむ俺の視界に入った数字は『132』。
賞品に目を向けてみると百番台はどう見ても値段に釣り合わないガラクタばかりだった。
それでも鈴谷は笑う。
鈴谷「よしっ、熊野へのお土産ゲット♪」
夕立「それは流石にひどいっぽい!」
鈴谷「なーんて、じょーだんじょーだん♪」
鈴谷「単なる思い出作りだってば。あわよくば、って気持ちは確かにあったけどね♪」
ケラケラと楽しそうに笑う鈴谷。
最初から何が当たろうとも関係なかったらしい。
満足したのか歩を進める鈴谷と、それに着いていく夕立。
その背中を見ながら、俺は先ほどから静かにしている時雨へと声をかけた。
提督「どうした、時雨?」
時雨「────あっ、うん。何でもないよ」
時雨「ただちょっと、珍しいなぁって思ってたんだ」
提督「珍しい?」
時雨「うん。このくじ引き、ちゃんと一等が入ってるみたいだからさ」
そう言って屋台の主人にお金を渡し、鈴谷と同じように箱の中へと手を入れる時雨。
サッと引き抜きくじを開く。
書かれている数字は『1』。
俺はその結果に目を見開くが、屋台の主人は他の客の対応をしているため、まだ気付いていない。
時雨はにっこりと笑うと、そのくじを箱へと素早く戻した。そしてくじは『77』と書かれたものへとすり替わる。
時雨「ほらね♪」
幸運艦って凄い。
俺は改めてそう思った。
──────林檎飴・苺飴
時雨「いい飴だね」
提督「言いたかっただけだろう」
夕立「ぽひぃ……」
鈴谷「夕立、欲張っちゃダメじゃーん♪」
チロチロと舌を出して林檎飴を舐める時雨と、二つの苺飴を同時に頬張る夕立。
そして鈴谷はその手に持った林檎飴に手を着けず、夕立の膨らんだ頬を見て笑っていた。
それを横目に俺はイカ焼きを食べる。
飴? ここまでチョコバナナ・かき氷・クレープ・わたあめと続いていたのだ。そろそろ塩っ気を求めてもいいだろう。
夕立「提督さんは食べないっぽい?」
提督「ああ、これで十分だ」
こてん、と首を傾げて言う夕立に、持っているイカ焼きをくるくると回して見せる。
じー、っと回るイカ焼きを見ていた夕立が、不意に声をあげた。
夕立「一口ちょーだい♪」
提督「ん、いいぞ」
夕立「いただきまーす♪」
言うや否や、差し出したイカ焼きにかぷりと食いつく夕立。
……おい待て、こいつ一口で半分持っていったぞ。
顔をひくつかせる俺をよそに、夕立はイカ焼きを食べ終える。
夕立「……飴の後に食べるものじゃないっぽい」
提督「……だろうな」
今頃夕立の口内は飴の甘さとイカのしょっぱさに蹂躙されているに違いない。
夕立は唸りながら不満の声をあげていた。
夕立「提督さんも試してみるっぽい!」
提督「ちょっ──────もがっ」
鈴谷「────なっ!?」
時雨「へぇ……」
避ける間もなく俺の口の中へと侵入を果たす夕立の苺飴。
鈴谷と時雨が驚きの声をあげたのが聞こえた。
……しょっぱさと甘さが悪い感じに混ざり合って非常に美味しくない。げんなりとした表情を表に出すと、夕立は楽しそうに笑った。
その横で鈴谷が、慌てた様子を見せる。
鈴谷「か、かかかか、関節き────っ!?」
時雨「うーん……状況が状況だけに、結構ディープだよね……」
時雨「ねぇ提督? それさっき夕立が頬張ってたやつだよね? 何か思うところとかあるかな?」
提督「…………別に?」
鈴谷「き、キスだよっ!? 何言ってんの提督っ!? 関節とはいえキスなんだよっ!?」
鈴谷「……す、鈴谷的にはノーカンだけど!」
提督「……あのな、鈴谷。俺と夕立の年齢差を考えてみろ。これがマウストゥーマウスならまだしも、これぐらいなら犬に噛まれたものだろう?」
夕立「わんわんっ♪」
提督「ははっ、夕立は可愛いな」
夕立「ぽいー♪」
鈴谷「────ぐぬぬっ……!」
髪をわしゃわしゃと掻きながら悔しがる鈴谷と、顎に手を当てて何かを思案する時雨。
「────よし」と、何かを決心したのか、時雨が俺の方へと近付いてきた。
そこに鈴谷が割り込む。
鈴谷「い、行かせないからっ」
時雨「……鈴谷も僕も同じ林檎飴。チャンスは一人だけだよ? 勝負するかい?」
鈴谷「えーと、えーと……!」
鈴谷「そう! ここはお互い退くってことで!」
時雨「却下」
鈴谷「ちょっと待って! 考えるから!」
何やら俺の預かり知らないところで、口論が始まっていた。
提督「……ん?」
そこで俺は気付く。
鈴谷の持つ林檎飴が、祭りの熱気のせいなのか、溶け始めていた。
串を伝って飴が垂れていく。
このままではせっかくの浴衣が汚れてしまうだろう。
提督「鈴谷、飴を食べなくていいのか?」
鈴谷「──────ふぇっ!?」
バッとこちらを振り向く鈴谷。
その顔は林檎飴のように赤い。
鈴谷「えっ、あぅ……でも……!」
提督「……鈴谷?」
鈴谷「──────あうううううっ」
そう言って人混みの中へと逃げ去っていく鈴谷。
取り残された俺達は顔を見合わせる。
時雨「やれやれ……」
夕立「ぽいー……」
提督「……俺のせいか」
呆れた視線を向ける二人。
その視線を受けた俺は二人に一言告げて、鈴谷の後を追うのだった。
久しぶりの艦これ。
大型二回→長門×2
違う。そうじゃない。
長門投下ー。
長門「────ふむ、ふむ……」
提督「……………………」
長門「悪くないな、皆がねだるというのも頷ける」
提督「……………………」
長門「こう、何だ? 胸の奥が暖かくなるというか、満たされていくというか…………」
長門「とにかくこれは良い。私は今まで何故これをしてもらわなかったのか分からんな」
提督「……そうか」
提督「なら、もういいか?」
長門「いや、足りん。もうしばらく撫でてくれ」
提督「……了解」
夕暮れに染まる鎮守府、その執務室。
座布団に胡座をかく俺の胸に顔をうずめ、幸せそうな表情で頭を撫でられている長門。
背中側に腕を回されているため離れることも出来ず、かれこれ三十分はこの状態が続いていた。
時折こちらの様子を伺うように顔を上げる長門。
それに合わせて撫でてやると、その表情が綻ぶ。
長門「もしかすると提督の手の平からは私達艦娘を魅了する成分が溢れているのかもしれんな」
提督「……そんなわけあるか」
長門「いや、分からないぞ? 提督は私達艦娘を統べる存在なんだ。そういう力があってもおかしくはない」
提督「だとしたらいらない能力だな」
長門「だが私達には必要だ。体験するとよく分かる」
そう言ってスリスリと額をこすりつけてくる長門。回された腕に力が込められたため、少し息苦しい。
長門「────ふふっ」
楽しそうな笑い声があがる。
普段何も望まない長門が珍しく頼みごとをしてきたものだから快く了承したが、まさかこういうことになるとは露にも思わなかった。
『私の頭を撫でてくれ』だなんて、言われた時の俺の顔は、さぞ愉快なものだったことに違いない。
長門「どうした、手が止まっているぞ」
考え、つい手が止まる。
催促を受け、ため息を吐いた。
提督(……これ、いつ解放されるんだ?)
そんなことを考える俺をよそに、長門はこちらに向けて不敵な笑みを浮かべるのだった。
長門「────よし、今日はこれくらいでいいだろう」
長門「これからはMVPを取る度によろしく頼む」
長門「……狙い目は駆逐艦かな?」
提督「お願いだから戦艦を狙ってくれ」
長門「ふふっ、善処しよう」
長門「────期待しているぞ?」
乙
変態じゃない長門久しぶりに見た
早くうちにも来て欲しい……
変態じゃない長門久しぶりに見た
早くうちにも来て欲しい……
リクエスト飛ばしておきます。
八時に近いレスから三人分です。
一人一名です。
ぞろ目の場合枠が一つ増えます。
よろしくお願いします。
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