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    元スレ苗木「ゲームをしようよ。闇のゲームをね……」

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    151 = 135 :

    セレス「……苗木君、勝負ですわ!」

    苗木「そう言われると……逃げるわけには、いかないよね」

    売り言葉に、買い言葉。
    苗木は自分のカードを確認すらせずにコールする。
    しかしそれは、ゲームのセーフティラインを超えていた。
    これ以上負けが込めば、苗木は次の勝負には参加できるかすら怪しい。
    つまりこの戦いで負けるか降りるかすれば、彼はかなり不利に立たされる事になる…!
    セレスの挑発には、そんな意図があったのだ。

    152 = 135 :

    セレス「ではわたくしから、2枚換えますわ……うふふ」

    不敵な笑みを浮かべるセレス。

    セレス「レイズですわ」

    どうやらかなりの手を持っているようだ。彼女は更に賭け金を釣り上げる。

    セレス「うふふ、降りてもよろしくてよ?」

    苗木「……いいや、みすみすここで引き下がりはしないよ……」

    153 = 135 :

    セレス「あら、そうですか……ではカードの交換を」

    苗木「いいや、交換はしない。ボクはこのままでいい……」

    苗木「そして、レイズだ。ボクは……残りの命(チップ)を……全て賭けるよ!」

    セレス「なんですって…!?」

    セレスのポーカーフェイスが一瞬崩れたのも無理はない。
    苗木は見もしていない自分のカードに、残りのチップ全てを賭けると言ってのけたのだ。

    セレスの手はポーカーの中でも2番目に強い、ストレートフラッシュ。
    これを上回る組み合わせとなれば、ロイヤルストレートフラッシュ以外は存在しない。
    1度も交換せずに勝てる確率は、わずかに0.0001539%……
    誰がどう見ても、ゲームを捨てにきているとしか考えられなかった。

    154 = 135 :

    セレス「苗木君…見損ないましたわ……最後の最後に、こんな形でわたくし達の勝負を侮辱するなんて!」

    苗木「それはどうかな…?」

    ゾクッ

    冷たい、氷のような眼だ。
    しかしその瞳の奥で…苗木誠は確かに笑っていた。
    多くのチップが失われ、身体の大半が闇の呑まれたにも関わらず、だ。

    155 = 135 :

    苗木「確かにみんなに比べたらゴミのような能力だけどさ…」

    苗木「ボクは…ボクの唯一の"才能"に賭けてみたんだ」

    セレス(……"超高校級の幸運"!)

    けれど、セレスは知っていた。
    苗木誠の"幸運"は、所詮抽選で希望ヶ峰学園に選ばれただけの、偶然の産物でしかないものだと。
    それは苗木も嫌という程、昼間の対決で痛感させられたはずだった。

    156 = 135 :

    苗木「ボクは誰よりも信じているんだ……ボク自身の"幸運"をね……」

    確信、いや、もはや盲信と言っても良いほどの自信だった。
    そんな苗木の気味の悪さに、セレスは別の可能性すら模索し始める。

    セレス(一旦、落ち着きましょう)

    セレス(ゲームは、自分自身との戦い……自分のペースを見失った者が敗北する……)

    間近に見える勝利や、異常とも言える男を前にしてもなお、冷静な分析を行う……
    それは、"超高校級のギャンブラー"にしかできない芸当だった。

    157 = 135 :

    セレス(苗木君は、カードを交換するどころか、見もしていない……)

    セレス(そして、残り全てのチップを賭けてきましたわ……)

    セレス(考えられるのは2つの可能性)

    セレス(一つは、ハッタリで脅しをかけ、わたくしをゲームから降ろす作戦)

    セレス(現実的に考えれば、これが一番考えられる戦略)

    セレス(ですが、苗木君は自分の役に絶対の自信があるようですわ……)

    158 = 135 :

    セレス(だとしたら警戒すべきは……"カードのすり替え"!?)

    苗木「それは違うよぉ…」

    セレス「ひっ…」

    心すら見透かされれているような錯覚。
    思わず嘘の壁に隠された、彼女の素の声が漏れてしまう。

    苗木「ボクなんかが"超高校級のギャンブラー"であるセレスさんを出し抜けるわけないじゃないか…」

    159 = 135 :

    訂正

    >>158
    ×心すら見透かされれているような錯覚。

    ○心すら見透かされているような錯覚。



    160 = 135 :

    苗木「…ボクはスタンドを出せるわけでもなければ、ミュータントでもない。自分が大したことない人間だってことくらいは、ボク自身が誰よりも理解してるつもりだよ」

    苗木「夢や希望を持つのもおこがましいほど…努力をするのも図々しいほど…」

    苗木「ボクは決定的に最低で最悪で愚かで劣悪で…何をやってもダメな人間なんだ」

    ゾクゾクッ

    呪詛のような自己否定。
    誰よりも前向きな事だけが取り柄だと言っていた少年の口から出た、誰よりも後ろ向きな言葉。
    そこに苗木誠という人間の面影は、もはや皆無だった。

    161 = 135 :

    苗木「さぁ、セレスさん!ボクと勝負してくれるよね?」

    セレス「…ッ!」

    誰がどう見ても、セレスの勝利は確実なはずだった。
    手札はほぼ完璧で、手持ちのチップは相手を上回り、相手はカードの交換すらしていない。
    このまま勝負に乗れば、全てに決着が付くはずだった。
    しかし、考えれば考えるほど、セレスの思考は泥沼に嵌り、安全策に逃げたくなる。

    162 = 135 :

    セレス(ここで勝利を焦らなくとも、アンティとベットで賭けたチップが失われるだけ……)

    セレス(無理に勝ちを急がなくても、依然優位に立っているのはわたくし……)

    セレス(そうですわ……念には念を、それがギャンブルの鉄則!)

    セレス「……降りますわ」

    苗木「えっ?」

    セレス「降りる、と言ったんですわ」

    163 = 135 :

    苗木「…ふぅん、まぁいいけどね」

    口ではそう言いつつも、露骨に落胆の感情をあらわにする苗木。

    苗木「あーあ、なんだかガッカリだなあ。でも仕方ないよね……ボクみたいなゴミクズ、勝負する価値もないって事か……」

    セレス「そんな事は…」

    苗木「それとも、ボクの見込み違いだったのかな?」

    苗木「"超高校級のギャンブラー"の持つ"希望"が……ボク程度の存在から逃げ出すなんて……なんだか絶望的だね」

    164 = 135 :

    セレス「……聞き捨てなりませんわね」

    苗木「だったらさ…ボクに見せてよ……キミの"希望"をさ」

    苗木「キミの"希望"で、ボクを殺してみせてよ!」

    ゾクゾクゾクゾクッ

    おぞましい程の寒気。
    苗木の目の焦点は合わず、もはやどこか別の世界を見ているような気さえする。
    セレスは、そんな彼に恐怖と畏怖を感じずにはいられなかった。
    ……今までギャンブルで対峙してきたどんな対戦相手よりも。
    しかし、同時にそれを打ち負かしたいという欲求にも駆られる。

    165 = 135 :

    セレス(ここで引いたら、"超高校級のギャンブラー"の名折れ……ですわ!)

    何も恐れる必要はない。今までもそうやって、数多の命がけのゲームを勝ち抜いてきたではないか。
    その武勇伝に、今日の対決が加わるだけだ。
    そう自身に言い聞かせ、セレスは……

    セレス「よろしいですわ……この勝負、受けましょう。コールですわ!」

    苗木「そうこなくちゃ…!それじゃ…勝負だ!」

    そして、運命の時は来た!

    「「ショー・ダウン!」」

    166 :

    ライターをどう考えても指一本以外を動かして酒の上に落とす畜生のアテムさんじゃないっすか!

    167 = 135 :

    セレス「……そんな、こんな事って!」

    セレスティア・ルーデンベルクは、我が目を疑った。
    目の前に広がる光景、それは……

    苗木「ロイヤルストレートフラッシュ……これがボクの答えさ」

    スペードのA、K、Q、J、10。
    "最強"にして"最高"の役が、そこにはあった。
    "超高校級の幸運"の……紛れもない勝利だった。

    168 = 135 :

    セレス「あ、ありえませんわ…!」

    この土壇場で、戦況をひっくり返す大逆転。
    文字通り命がけの大勝負に、苗木誠は見事勝利したのだ。

    セレス「こんな……ことがっ……」

    奇跡、そんな言葉が陳腐になるほどの、幸運っ…!
    圧倒的幸運っ…!
    まさにこの男、悪魔っ…!
    幸運に愛されし悪魔っ…!

    169 = 135 :

    苗木「これで形勢逆転だね……さあ、次のゲームを……」

    セレス「……ありませんわ」

    苗木「えっ?」

    セレス「その必要は……ありませんわ」

    確かに、まだセレスにはチップが残されていた。
    しかし、彼女の精神(マインド)からはギャンブラーとしての"闘志"が失われていく……

    170 :

    あれこれセレスさん死なね?

    171 = 135 :

    セレス「わたくし、王手を宣告されても最後まで諦めない質ですの……」

    苗木「だったら……」

    セレス「ですが、勝てないと解っている相手にみっともなく足掻くほど、往生際は悪くありませんの」

    大一番のあの勝負で、セレスは確信した。
    苗木誠の持つ、"超高校級の幸運"は、紛れもなく"本物"だと。
    それも、命がけの戦いにおいてのみ力を発揮する、絶対的な"力"であると。

    それを相手にすれば、いくら"超高校級のギャンブラー"としての才能が、ギャンブルにおける幸運を自身にプログラミングしていたとしても、決して勝ち目はないと。

    172 = 135 :

    セレス「さあ、ゲームはわたくしの負けですわ……いくらでも、殺してくださいな」

    苗木「そうかい……」

    その言葉に呼応するように、彼女の周囲に黒いもやがかかる。
    敗者は消える、それが闇のゲームのルールだ。

    セレス「だけど、もし生まれ変わったら……その時は勝ちますわ……このセレスティア・ルーデンベルクが……必ず!」

    173 = 135 :

    苗木「ふふふ、それは楽しみだよ……」

    セレス「それでは、ごきげんよう」

    セレス「うふふふふふ……」

    最期まで笑いながら、彼女は漆黒の闇へと溶けていった。

    苗木「また、いつでも受けて立つよ」

    テーブルに残されたトランプを見つめながら、苗木はつぶやくように言った。

    苗木「ボクなんかでよければね……」

    GAME OVER!!

    174 :

    セレスさんまさかのバクラ枠……?

    175 = 135 :

    ―NOON TIME―

    セレス(結局、あれは夢だったのでしょうか……?)

    セレス(それともここは既に現世ではない、とか……冗談にしても笑えませんわね……)

    ロイヤルミルクティーを口にしながら一人考え込むセレス。

    気がつけば朝になっており、朝食会でそれとなく尋ねてみたものの、山田も葉隠も昨晩は何もなかったと話すばかりだった。

    もちろん、目の前のこの男も。

    176 = 135 :

    苗木「どうかな?……初めて淹れたから、美味しくなかったらゴメンね……」

    セレス「そうですわね……ギリギリ及第点、にしておいてあげますわ」

    苗木「あはは…それはよかった、のかな?」

    セレス「初めてにしては、ですわよ。……これから毎日手ほどきして差し上げますから、早く上達して下さいね?」

    苗木「えっ、毎日?」

    セレス「当然ですわ。苗木君はゆくゆくはわたくしのナイトとなるお方……よろしいですわね?」

    ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

    177 = 135 :

    有無を言わさぬセレスの威圧に、

    苗木(強制、なんだ……)

    半ば諦める苗木。

    苗木(けど、セレスさんのマイペースに振り回されるのも、悪い気はしないかな……)

    セレス「それでは、これを飲んだら参りますわよ?」

    苗木「えっ?どこに……あ、そうか、わかったぞ!」

    セレス「うふふ、それはもちろん……」

    「娯楽室だ!」「娯楽室ですわ」

    …To be continued?

    178 :

    乙ー
    着々と周囲の好感度上げてるな

    179 :

    王様、自力ではなく宿主の力で勝っちゃうのはどうかと思うの

    180 = 135 :

    王様というか、コマエd……ゲフンゲフン

    181 :

    そういや苗木と狛枝って20cmほど身長差あるんだっけか
    闇のゲーム中は身長伸びてんのかね

    182 = 135 :

    ネクストヒナタズヒント:髪型

    183 :

    こんな苗木最高

    184 :

    最後は苗木対狛え……中の人か

    185 :

    苗木対狛……この王様とか王様が初手エクゾ決めてきそうで怖いんだけど……

    187 :

    アレだろ
    ほら
    アホ毛が20cm伸びて(ry

    188 :

    初期の心の中でゲームを始めて勝手に罰ゲームするヤツやってほしい

    189 = 185 :

    アニメだと遊戯と闇遊戯だったら身長違うし別に身長が変わっててもおかしくはないはず……

    190 :

    風間さんの演技は悪くないけどやっぱ緒方さんがいいわ

    191 = 135 :

    苗木「ボクと」

    狛枝「キミで」

    「「オーバーレイネットワークを構築!」」

    「「現れろ!No(ナンバーズ).39、希望王ホープ!」」

    192 = 178 :

    >>187
    桑田(なんだよコイツ、昼間と全然違う)
    (な、なんだこいつ。本当に苗木かよ?)
    不二咲(苗木クン、だよね?……まるで別人みたいだったなあ……)
    ジェノ(ナニコレ…)
    セレス(苗木君?まるで人が変わったようですわ)

    (((((アホ毛がデカい!)))))

    193 :

    圧倒的存在感で身長を誤認するのかもしれない

    194 :

    この作品最近知って、アニメ見たときに思い付いたネタ

    言うなれば運命共同体
    互いに頼り 互いに庇い合い 互いに助け合う

    一人が五人の為に 五人が一人の為に

    だからこそコロシアイ生活で生きられる

    78期生は兄弟

    78期生は家族




    嘘を言うなっ!

    猜疑に歪んだ暗い瞳がせせら嗤う
    無能
    怯懦
    虚偽
    杜撰
    どれ一つ取ってもコロシアイ生活では命取りとなる

    それらを纏めて無謀で括る
    誰が仕組んだ地獄やら、兄弟家族が嗤わせる  
    お前もっ!

    お前もっ!
    お前もっ!

    だからこそ俺の為に[ピーーー]っ!

    俺たちは何のために集められたのか…

    195 = 135 :

    >>194
    すみません、元ネタ教えてもらっていいですかね?

    あと、私は構わないのですが、長文でネタレスをすると叩かれるリスクが高くなりますので、お気をつけて

    196 :

    >>1がそれに触ってどうする

    197 :

    むせる

    198 = 135 :

    なるほど、ボトムズですか。

    このまま原作準拠でさくらちゃんルートに行くか、寄り道して他のキャラのエピソードを交えるか、ネタ不足で悪戦苦闘しているので、アンケートではないですけど、何かいいアイデアがあればどんどん書き込んじゃって下さい。

    199 :

    改心?させた仲間同士のエピソードとかあれば見たいなー(チラッチラッ

    200 :

    夜中にパトロールしてる霧切さんにスパイもしくは黒幕の情報を知っているのではないかと疑われる


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