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    元スレ八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」

    SS+覧 / PC版 /
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    みんなの評価 : ★★
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    251 = 63 :

    しかし思ったより好きなキャラが多くて迷うなぁ……
    恐らく次次回くらいに登場する事になるので、お楽しみに。

    それでは投下していきます。

    252 = 63 :







    月曜日。恐らくは曜日の中で人気投票をしたら断トツで最下位になるであろう曜日。

    世の学生、社会人が幾度となく憎み、来るなと願う曜日である。
    だが、祝日が多い点は喜ばれる。人って現金だよね。


    ちなみに俺は言わずもがな土曜が好きである。時間指定でもいいのなら、金曜の夜から土曜にかけてが至高。

    それだけに、先週の土曜が悔やまれる……!


    まぁそういうわけで、俺は月曜日の朝、久々に学校に登校しているのであった。



    八幡「…………だりぃ……」


    真に不思議なんだが、仕事をしていた時は「あぁ、なんだかんだで学校って楽だったなぁ……」とか思っていたのに、今学校に向かう足は非常に重い。蟹に遭ったりしてないよな俺?

    253 :

    千葉なら当然奈緒は出ますよね!?

    254 = 63 :


    八幡「あぁ……チーズ蒸しパンになりたい」


    「食べられちゃうけど良いの?」


    八幡「むしろそこが良いんだろ。是非とも戸塚に……」




    ……いや、何故いるし。




    未央「昨日ぶりだねっ、プロデューサー♪」



    いきなり独り言に反応があったかと思い振り返ると、何故かは知らんが本田がいた。うん。ダメだ、そのパーカー、どうしてもジャージに見える。



    八幡「お前、こんなとこで何してんだ?」


    未央「決まってんじゃん、学校だよ。まだプロデューサーもついてないしね~」


    八幡「学校? って事は、まさかお前……千葉出身?」


    未央「ピンポ~ン♪ ていうか、知らなかったの?」

    255 = 63 :


    確かにパーカーで気づかなかったが、コイツの制服、どこか見覚えがある。そういや、コイツ同い年だったな……ぶっちゃけ凛の方が大人びて見えるぞ。体型以外。

    というか、出身地なんて知るわけないだろ。担当アイドルならまだしも、他のアイドルのプロフィールなんていちいち覚えてられるか。



    八幡「なんだったっけな、な、な、……奈緒子? って奴は千葉出身って聞いたが」


    未央「直子? うーん知らないなぁ。私の知らない子なのかな?」



    世間ってのは狭いもんだな。この分じゃ、千葉出身ってもっといるんじゃないか? 知らないだけで、もっといるのかもしれない。



    未央「それにしても、プロデューサーの制服姿ってなんか新鮮だね。似合ってるよ♪」


    八幡「はは、ドーモ」



    壁だ、壁を張るんだ八幡。心の壁を。方位、定礎、結!

    256 = 63 :


    未央「あはっ、これ凛に教えてあげたら、悔しがるだろうな~♪』


    二ヒヒ、と笑う本田。

    何、そんなに俺の可笑しな所が見たいのアイツは?
    プロデューサー傷ついちゃうよ?


    つーか、俺からすればこっちの制服の方が慣れ親しんでるし、スーツなんて着てまだ一週間たってないぞ。



    「未央ちゃーん! 早くしないと遅刻しちゃうよー!」



    と、不意に俺とは違う方向の少し離れた所から、本田に向けて呼びかけが飛んでくる。

    見ると、後ろ髪を団子にした黒髪の女の子が手を振っている。あれは確か中学校の制服か? 小町が可愛いと褒めてたのを覚えてる。学校が近いから途中までは一緒に登校、という感じだろうか。

    しかしあの子も結構可愛いな。さすが上位カーストグループ。周囲のレベルも高いね。

    あと、あの子に似てる。うんたんの妹さん。人が隣に居ると優しくなる子。
    小町には劣るが、あの子も中々のシスターポイントの持ち主である。

    257 :

    みうさぎかな?

    258 = 63 :


    未央「あっ、ホントだ! ごめんプロデューサー、またね!」


    ケータイで時間を確認すると、慌てて駆けていく本田。


    「ごめんごめん、凛のプロデューサーがいたからさ」
    「えっ、あの人がそうだったの? 言ってくれればよかったのに!」
    「まぁまぁ、今は時間無いし、挨拶はまた今度事務所でね♪」
    「うー……礼儀のなってない子だと思われてないといいけど……」


    よくは聞こえなかったが、姦しく学校へと向かっていく女子二人。

    なんで女子ってのはああも元気なんかね。というかリア充が。
    こっちの元気まで吸われた気分である。




    八幡「…………ハァ、行くか……」



    この後、もっと元気の無くなるイベントが控えているっていうのにな。

    259 = 63 :







    さて、久々の教室である。

    良かった、入ってみて「お前の席無ぇから!」とか言われたらどうしようかと思った。
    ちゃんといつものそこに俺の席はあった。少しだけ哀愁が漂っているのは気のせいだろう。


    俺が教室に入ってから、何人かが「あれ? コイツ来たんだ」みたいな視線でチラっと見てくるが、所詮はその程度。わざわざ話しかけてくる奴などいない。




    ……と、思っていたんだが。

    260 = 63 :


    席につき、背もたれに体重を預けた直後の事だった。

    ツカツカと急ぐような足音。
    誰かが近づいて来てるな、と思ったのも束の間。




    思いっきり机を叩かれた。




    めちゃくちゃ驚いた。当たり前だ。

    そして机に手を置き、こちら見据える人物ーー








    由比ヶ浜「今まで何してたのヒッキー!!?」






    奉仕部の一人。由比ヶ浜結衣だった。

    261 = 63 :


    ていうか、うるせぇよ……


    周りを伺うと、クラスの殆どの連中がポカンとした表情でこちらを見ている。
    そりゃあんだけ大声で叫べばなぁ。お前、空気を読むのが得意じゃなかったの?



    八幡「お、落ち着け由比ヶ浜。もう少し声のトーンを…」


    由比ヶ浜「落ち着いてられるわけないじゃん! 連絡も寄越さないし、来る時もいきなりだし!」



    近い近い良い匂いだし近いし後おっぱいだし近いって! おっぱい!



    八幡「分かったから。どうどう」


    由比ヶ浜「犬じゃないから!」



    おぁ、このプンスカ怒る感じも懐かしい。つーか、いい加減ホントに抑えてくれませんかね。さっきから獄炎の女王の目が怖ぇんだよ……!

    262 = 63 :


    チラッと時計を確認する。……もう授業が始まるな。仕方ねぇ。



    八幡「……由比ヶ浜。ここには荷物を置きにきただけなんだ。元々職員室に用事があって来ただけだから、俺はそろそろ行かなきゃならん」


    由比ヶ浜「でも、まだ説明してもらって…!」


    八幡「放課後にでもいくらでも説明してやるから。“部活を何日も休んで悪かったな”。“わざわざ注意させちまった”」



    俺は静かになった教室で、大き過ぎず小さ過ぎない、全員に聞こえるくらいの声で言ってやる。



    由比ヶ浜「……ヒッキー」


    八幡「用事が終わったら俺は部室にいるから。じゃあな」




    何かを言いたそうにしている由比ヶ浜の横を通り抜け、教室から出て行く。
    出て行く間際、複雑な表情をしている葉山と、一瞬だけ目があった。

    263 = 63 :






    場所は奉仕部の部室。

    俺が学校を休む前と、なんら変わりない。
    まぁ、一週間しかたってないんだから当たり前なのだが。



    八幡「……ヒマだな」



    由比ヶ浜にはああ言ったものの、職員室に用事なんて特にない。
    昨日の夜平塚先生に確認してみた所、必要な手続きは全てやってくれていたそうだ。
    ぶっちゃけ来なくても良かったのだが、平塚先生にも一応礼と、報告とかしておきたかったし、何より。


    奉仕部に、顔を出しときたかったしな。

    264 = 63 :


    しかしそれにしたってやる事がない。

    本当はテキトーに授業に出て放課後まで時間を潰すつもりだったのに、これではサボっているみたいじゃないか。サボってるけど。
    いつも読んでいる本もカバンの中だ。あんだけ言って教室になんて今更戻れるはずもない。



    八幡「紅茶でも入れてみますかね。……いや、勝手に触って雪ノ下に怒られるのも嫌だしな」



    いつからか用意されてあった湯沸かしポットを動かしてみようかと思い、身の保身を優先する事にした。
    つーか、そもそも使い方も分からんしな。


    まぁ、最近忙しかったし、たまにはボーっとするのもいいか。

    窓を開け、緩やかな風を部屋の中へと招き入れる。

    265 = 63 :


    そういや図書室があったな。
    後で本でも借りてくるとしますかね。

    ……授業中って開いてんのかな。


    椅子にもたれ、窓の外を眺めながら、風に当たる。



    何故だか、図書室にずっと居るという発想は無く、俺は結局しばらくの間、奉仕部の部室で時間を過ごしていた。





    266 = 63 :








    八幡「……んぅ…」



    ふと、目が覚める。


    どうやらいつの間にか寝てしまっていたみたいだ。……こうやって机に突っ伏して寝るのも久しぶりだな。

    昼休みにパン食ってたのまでは覚えてんだけどなーと記憶を辿りながら上体を起こし、伸びをする。






    雪ノ下「……」






    目が合った。


    八幡「おおぅッ!?」ビクッ

    267 = 63 :


    っくりしたー……!

    いやいやいや。怖過ぎんだろオイ……



    雪ノ下「ようやく起きたわね。いつまで私を待たせるつもりだったのかしら」



    ハァ……と視線を落とし、ため息を吐く雪ノ下。
    いちいち様になっているのがまた腹が立つ。可愛いけど。



    八幡「いや、別にそんなつもりは無かったし。つーか、お前いたのかよ。起こしてくれればよかったのに」

    雪ノ下「そんな事よりも比企谷くん」



    無視ですかそうですか……



    雪ノ下「久々に会った私に、何か言う事は?」

    268 = 63 :


    八幡「……髪切った?」

    雪ノ下「本気で言っているのなら逆に関心するわ……」



    呆れたような表情で俺を見る雪ノ下。

    ええー。だって思いつかないしなぁ。
    ホントは「少し太った?」ってボケてみたかったが、さすがに自重。目で殺されちゃう。



    雪ノ下「久々に会った人には、最初に言う言葉があるでしょう。そんあ事も分からないのかしら」

    八幡「……あー…」


    まぁ、あれだな。
    挨拶ってのは大事なことなわけで。




    八幡「……久しぶりだな。雪ノ下」


    雪ノ下「ええ。久しぶりね。比企谷くん」



    ただの挨拶。それをすませると、雪ノ下雪乃は、満足したように微笑んだ。

    269 :

    わーいデレのんだ!デレのんが出たぞ~

    270 = 63 :




    由比ヶ浜「ヒッキー! いる!?」


    何だか良よくわからない空気になっていると、ドアが勢いよく開け放たれ、由比ヶ浜が入ってくる。
    はいはいここにいますよ。俺は……ここにいる!



    由比ヶ浜「良かった、ちゃんといた……それじゃあヒッキー。何があったか説明して…」


    八幡「まぁ待て由比ヶ浜。その前に大事なことを忘れているぞ」



    俺の姿を確認して安堵している由比ヶ浜に、訊かれるにこちらが攻める。



    由比ヶ浜「? 大事なこと?」

    八幡「あぁ。そうだよな雪ノ下?」

    雪ノ下「ええ、そうね。大事なことだわ」

    271 = 63 :


    何の事だか分からず、頭の上にはてなマークを浮かべている由比ヶ浜。

    しかし雪ノ下って、由比ヶ浜を弄る時も結構ノリノリだよな。絶対に楽しんでやってるだろ。



    八幡「久々に会った奴には、言う事があるだろ?」

    由比ヶ浜「…っあ! そっか! やっはろーヒッキー!」

    八幡「……」




    うん。まぁ確かに挨拶に変わりはないんですけどね。
    なんだろう、なんか嫌だ。返したくない。



    八幡「……さて。そんじゃ要望通り説明しますかね」


    由比ヶ浜「無視!? これじゃなかったの!?」

    272 = 63 :


    雪ノ下「それじゃあ、私は紅茶を入れるわね」


    由比ヶ浜「ゆきのんまで!?」



    こういう時だけは俺に合わせてくれる雪ノ下。ドSの鏡である。
    しかし今日は会ってからというもの、少しばかり優しい気がする。
    はっはー。何か良い事でもあったのかい?



    雪ノ下「比企谷くんは水道水で良かったかしら」

    八幡「安心した。お前jはいつもの雪ノ下だ」

    由比ヶ浜「もー! 二人とも聞いてよ!」



    一週間ぶりの奉仕部。

    友達でも、親友でも、ましてや恋人でもない俺たちの関係。


    それでも、居心地は悪くなかった。


    273 = 63 :







    俺が二人にここ一週間の事を説明すると同時に、俺がいない間の学校での出来事を聞く。

    俺が気になったのは、俺が休む理由を平塚先生がどう告げているかだ。
    別に俺がいない事に疑問を抱く奴はいないと思うが……まぁ、こいつらを除いて……一応確認したかったのである。
    一応担任だからな。クラスの奴らには何かしら報告はしているはずだ。



    由比ヶ浜「あー、平塚先生は『家庭の事情』って言ってたよ。なんか、凄く真剣な風に」



    オイ。なんだその典型的なあまり良くない休みの理由は。
    ウチは全然そんな事ないですよ? 兄妹仲も良いしな。良いよね?



    由比ヶ浜「どうにも怪しいからさ、授業が終わった後に先生に訊きにいったの。ゆきのんと一緒に」



    そう言われて雪ノ下を見やる。

    274 = 63 :


    雪ノ下「わ、私は奉仕部の一員として、部員の状況を正確に把握しておきたかっただけで……」



    はいデレのん頂きましたー。あ、やめて、ボールペンを振りかぶらないで。さすがに抜き身はヤバいから。



    由比ヶ浜「で、その時にヒッキーに直接聞きなさいって言われたの。それと、忙しいだろうから電話やメールは控えるように、って」



    なるほどな。あれだけ何してたか知りたがっていたのに、連絡を寄越さなかったのは不思議だったんだが。納得した。

    つーか、やっぱりアイドルプロデュースの事は伏せてたんだな。まぁ、俺としても助かる。
    もしもそんな話が広がったら、今後のプロデュースに影響が出ないとも限らんし。

    275 = 63 :


    由比ヶ浜「ホントはすっごい気になってたから、すぐにでも連絡取りたかったんだけど……」


    雪ノ下「私が送らないと言ったら、彼女も我慢する事にしたそうよ」

    由比ヶ浜「だって、あたしだけ必死で恥ずかしいじゃん!」



    顔を赤くする由比ヶ浜に、それを微笑ましく見る雪ノ下。
    コイツら仲良いなぁ……



    八幡「まぁでも、別に夜とかだったら問題無かったけどな。返したかは分からんが」

    由比ヶ浜「そこは返してよ……あ、それとねヒッキー」



    少しだけしょんぼりしたかと思うと、何か思い出したかのように笑顔になる。なんだ、やけに嬉しそうだな。

    276 = 63 :


    由比ヶ浜「先生に聞いたんだけど、私たち以外にも、ヒッキーの事聞きにきた人いたんだって!」



    なん…だと……?

    一体誰だその物好きは。……はっ、まさか…!?



    由比ヶ浜「んっとね、一人はさいちゃん」



    うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!!!!

    戸塚キターーーー!!




    雪ノ下「とても心配していたらしいから、後でちゃんと謝っておいた方が良いわよ」


    こればっかりは雪ノ下の言う通りだ。
    くそう……何故俺は戸塚だけにでも説明しておかなかったんだ……!
    そもそも、何故戸塚をプロデュースしなかったんだ俺は!!

    277 = 63 :


    俺がうぐぐ、と自責の念にかられていると、由比ヶ浜が話に戻る。



    由比ヶ浜「あとね、中二」

    八幡「あ。そう」

    由比ヶ浜「軽ッ!?」

    雪ノ下「今初めて彼に対して同情したわ……」



    大丈夫だ。アイツはドMだからな。むしろありがとうございますってなもんだ。


    まぁでも予想通りだったな。
    確かにその二人なら訊いてもおかしく…

    278 = 63 :


    由比ヶ浜「あとね、もう一人いるんだ」


    八幡「え?」


    由比ヶ浜「隼人くん」





    ……それは、正直以外だったな。





    八幡「……そうか」

    雪ノ下「……」

    279 = 63 :


    あいつがどういったつもりで俺の事を訊いたのかは知らないし、興味も無い。

    ただ、一つ言える事は……






    この事実を、海老名さんには絶対に教えてはいけないという事だ……!!






    最悪日血の雨が振るやもしれん(海老名さんの)。ダメ。絶対。

    とりあえずは、聞きたい事は聞き、こちらのアイドルプロデュースの事についても説明した。

    280 = 63 :


    由比ヶ浜「うっそ……」


    雪ノ下「……まさか、本当にプロデューサーになるなんてね」




    説明し終えると、二人はとても信じられないといった顔でコチラを見ている。まぁそりゃそうか。まず自称社長の真っ黒な人にスカウトされるという時点で信憑性が無い。俺だって信じれるかい。



    由比ヶ浜「アイドルのプロデューサー……か。……ねぇヒッキー」


    八幡「なんだ?」


    由比ヶ浜「その担当アイドルの子って、可愛い?」

    281 = 63 :


    いきなり何を言い出すんだコイツは。俺が可愛くないなんて言ったらどうするんだ? いや可愛いんですけどね。


    しかし素直に可愛いと言うのも気が引けたので、写メを見せてやる事にした。
    写メはこの間の宣材写真を撮った時のもの。三人が仲良く身を寄せ合い、笑顔を振りまいている。

    言っておくが、撮ってくれと頼まれたから撮ったんだからな?



    雪ノ下「……三人いるわね」


    由比ヶ浜に写メの写ったケータイを渡すと、隣の雪ノ下も覗き込む。


    八幡「真ん中の黒髪だ」

    由比ヶ浜「可愛い……どことなくゆきのんに似てるね。


    それは同意。

    282 = 63 :


    雪ノ下「そうね。是非一度会って話を聞いてみたいわね。セクハラは無いか、とか。パワハラは無いか、とか」


    もうハラスメントするのは決定なのかよ。
    俺はそんな事はしない。する度胸も無い。
    だからその怖い視線をどうにかしてくださいお願いします。



    由比ヶ浜「この他の二人の子は?」

    八幡「同期のアイドルだよ。まだプロデューサーがついてないらしくてな、俺が面倒を頼まれたんだ」


    あの守銭奴事務員のおかげでな。
    どうでもいいけど、あの人なんで会う度にドリンク勧めてくんの? セールスマンなの?

    283 :

    いいぞ

    284 = 63 :


    由比ヶ浜「……ヒッキー、楽しそうだね。女の子に囲まれて」


    見ると、由比ヶ浜がなんかムスッとした顔をしている。
    おいおい、お前は何にも分かっちゃいないな。


    八幡「楽しいわけあるか。専業主夫を希望する程働くのを嫌っていた俺が、学生から社畜になってんだぞ?」


    まさに苦行。リアルどうしてこうなったである。


    雪ノ下「けれど、辞めるつもりはないのでしょう?」


    雪ノ下がなんて事のないように言う。
    少しだけ頬が緩んでいるようにも見える。

    285 = 63 :


    八幡「……今の所は、な。頼まれた以上、中途半端で投げ出すわけにもいかないし、それに…」


    由比ヶ浜「それに?」



    八幡「……担当アイドルを、放っとくわけにもいかないからな」




    やれやれ、放任形式プロデュースはどこへいったのやら。
    どうやら俺は、子供が出来たら親バカになるタイプらしい。

    286 = 63 :


    由比ヶ浜「ヒッキー……」


    雪ノ下「そう……なら、応援しているわ」


    由比ヶ浜「うん…そうだね! 頑張ってヒッキー! あたしも応援してるから!」




    応援は俺じゃなくて凛にしてやってくれ。

    まぁでも、今日は来ておいて良かったかもな。



    二人の微笑む姿見て、少しだけそう思った。



    287 = 63 :







    帰り道。
    珍しく今日は奉仕部三人組で道を歩いていた。


    「今日は折角の休みなんだから、遊ぼうよ! 明日からまた仕事なんでしょ?」とは由比ヶ浜の談である。

    「あなたが遊びたいだけでしょう……」ちなみにこれは雪ノ下談な。


    ま、少しくらいなら付き合ってやりますかね。
    俺もそろそろ千葉成分を補給しておかないと東京の空気にやられてしまいそうだし。



    由比ヶ浜「それでねーその時散歩で会った犬がちょー可愛くてさ! 飼い主さんもすっごい美人でー、なんて言ったかな? 確かアッキーって名前!」

    288 :

    デレタああああああああああ

    289 = 63 :


    それは犬の名前がアッキーなのか? それとも飼い主の名前がアッキーなのか? どっちでもいいけど。



    雪ノ下「ところで由比ヶ浜さん。この後どこに行くかは決めてあるの?」

    由比ヶ浜「え? この後? んー……っと。どこに、しよっか?」

    雪ノ下「……そんな気はしていたわ」



    こめかみを軽く押さえながら目を伏せる雪ノ下。
    諦めろ、コイツはこういう奴だ。



    由比ヶ浜「ほ、ほら! 折角なんだし、ヒッキーの行きたい所に行こうよ!」

    八幡「帰りたい」

    由比ヶ浜「家以外で!」

    290 = 63 :


    えー? わがままだなぁ、家最高じゃん。小町いるし。



    雪ノ下「埒が明かないから、さっさと決めてちょうだい」


    ならお前も考えろよ。
    なに、そんなに俺の行きたい所に行きたいわけ?



    八幡「そんなん言われてもな。別に…」





    「プロデューサー?」

    291 = 63 :


    こ、この声は……!?


    背後から聞こえてきたのは、最近よく聞き馴染んだ澄んだ声。

    ゆっくりと、振り返る。



    八幡「……!」



    そこには、我が担当アイドル。



    「昨日ぶりだね。プロデューサー」



    渋谷凛が、そこにいた。
    何故だ。

    292 = 63 :


    八幡「な、なんでお前がここにいるんだ?」



    ここ千葉よ? なに引っ越してきたの? 良いセンスだ。いやそうじゃくて。



    「前に奈緒が千葉出身って言ったでしょ? だから遊びに来てたんだ。もしかしたらプロデューサーに会えるかもって思ってたけど、ホントに会えたね」クスッ



    なんだコイツ可愛い。

    俺が思わず担当アイドルの可愛さに惑わされていると、今度は更に背後から話しかけられる。



    雪ノ下「比企谷くん。その子は……」

    由比ヶ浜「なになに、どうしたの? って、あーっ!!」

    293 = 63 :


    「? そちらの方たちは……?」



    なに、なんなのこの状況!?
    別に悪い事はしてないのに冷や汗が止まらない!

    なんかコイツら睨み合ってるし!



    ……これは、あれだな、うん。








    俺の同級生と担当アイドルが修羅場すぎる。

    294 = 63 :

    今回はここまで! 長引かせた割に短くてすみません! 眠いんだ!

    誤字脱字も多いですけど、脳内補完していただければ。

    295 :

    続きはよ

    296 = 63 :

    たぶん明日も来ますので。

    それでは皆さん良い週末をー

    297 :


    大好物な展開だ

    298 :

    乙‼

    続き期待してます

    299 = 283 :

    面白い


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