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    元スレ八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」

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    みんなの評価 : ★★
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    51 = 1 :


    「あの、何か?」

    八幡「げっ」

    「あ、さっきの」


    呼ばれて俺の目の前に現れたのは、先程事務所の前で会った長い黒髪の美少女。

    歳は俺とそう変わらない。着ているのは制服だろうか、黒いカーディガンを着ている。
    容姿や雰囲気としては雪ノ下に似ているが、制服の着崩し具合やピアスをしているあたりは由比ヶ浜に近い。
    なんというか、今時の女子高生といった感じだ。

    というか、わざわざ俺を紹介するって事はまさか……?

    52 = 1 :


    社長「紹介しよう、彼がキミを担当するプロデューサー、比企谷八幡くんだ!」



    やっぱりぃぃぃいいいい!!!??



    驚いてる俺をよそに、目の前の彼女は俺の事をジッと見る。

    うう……怖いよぉ……

    まさかよりにもよって担当するアイドルにニヤニヤしている所を見られるとは……
    さいさき悪過ぎて泣けてくる。


    俺の分析でも終わったのか、彼女は口を開いた。

    53 = 1 :


    「ふーん、アンタが私のプロデューサー? ……まぁ、目が腐ってるとこ意外は悪くないかな…。私は渋谷凛。今日からよろしくね」


    八幡「……よろしく」



    こうして、俺と彼女のなんとも言えない出会いが終わり、まちがったプロデュースが始まる。



    ……目が腐ってるは余計だ、ちくしょう。

    54 = 1 :

    という事で今回はここまで。
    嫁ステマです。スイマセン。

    そしてこんな時間まで見てくれた方々ありがとうございました!

    55 = 19 :


    安価あったなら途中でスカウトされてたサキサキとかヒッキーの魅力引き出しそうな乃々にしてたんだけどなww

    56 = 2 :


    るみるみプロデュースしようか

    57 :

    割と相性がよろしくないなww
    茜とかだと溶けそうだからクールなだけましか?

    58 :

    俺は期待してるよ

    59 :

    途中まで読んで杏と組ませたらおもしろそうかなとか思った。
    二人揃って仕事しなさそう・・・

    60 :

    途中でスカウトされてたのって奈緒じゃね?

    61 :

    面白そう、続きよろー

    62 :

    杏なんかと組んだら物語が進まないぞw

    63 :

    >>1です。

    これから投下しようと思うんですが、どなたか酉の付け方を教えてくれませんでしょうか?

    あとちなみに>>39は奈緒です。紛らわしくてすみません。

    65 = 63 :

    こんな感じですかね?

    67 = 63 :

    おお出来た。

    それじゃ投下します。

    69 = 63 :






    渋谷凛。
    高校一年生。15歳。


    8月10日生まれの獅子座。

    血液型はB型で利き手は右手。

    身体的プロフィールは割愛。察しろ。

    出身地は東京で趣味は犬の散歩。

    実家は花屋を経営しており、そこに客として来た社長にスカウトされたそうだ。


    ちなみに犬の名前はハナコ。

    70 = 63 :


    これが俺の担当する事になったアイドル、渋谷凛である。


    何と言うか、始めに抱いた感想は良くも悪くも“普通の女の子”といった印象だ。

    いや、どちらかと言えば“どこにでもいる女子高生”と言った所か。
    何せこの先俺は彼女以上に“普通な女の子”に会う事になるからである。


    ……いや、もちろん可愛いよ?


    そんなこんなで俺こと新米プロデューサー比企谷八幡は、担当アイドルである渋谷凛と、喫茶店にいた。何故だ。


    「私はコーヒーで。プロデューサーは何か頼む?」

    八幡「へ? あ、あぁ。それじゃ俺もコーヒーを……」

    71 = 63 :


    どうせMAXコーヒーは無いだろうしな……


    こんな事になったのは社長の一言「それじゃあ親睦を深める為にも、二人で話してみるといい。そうだ! この下の喫茶店はどうかね? ウェイトレスの子が大変可愛くてね。いつかスカウトしようと(ry」が原因である。

    マジ社長ェ……


    いやまぁこれから先やっていくには必要な事なんだろうけどさ。

    つーかプロデューサーって呼ばれるのがむず痒くてたまらん!
    これに慣れなきゃんらんとは、前途多難である。

    72 = 63 :


    「……」

    八幡「……」

    「……」

    八幡「……」


    き、気まずい……!


    やっぱこれはアレか!? プロデューサーとして俺が話を切り出さなきゃならんのか!?

    くそ、ぼっちにはハードルが高過ぎるぞ!
    しかしそうも言ってられまい。こいつは雪ノ下こいつは雪ノ下こいつは雪ノ下……

    73 = 63 :


    「……ねぇ」

    八幡「ファッ!?」



    俺が何から切り出そうか頭を悩ませている間、彼女の方から話しかけられてしまった。
    面目次第もございません……



    「プロデューサーって、歳いくつ?」



    何気ない仕草で訪ねてくる渋谷。

    う……こうやって見てみると、やっぱり可愛いな。
    容姿は雪ノ下に似ているが、どこか違った可愛さがある。
    なんだろう、渋谷にはどことなくあどけなさがあるというか。いまいち言葉に出来ん。
    雪ノ下が達観し過ぎているというのもあるだろうがな。

    74 = 63 :


    八幡「17だ」


    別に女の子じゃあるまいし、特に言い淀む必要も無いのですぐに答える。
    それに対し渋谷は「ふーん」とホントに気のない返事をする。なぜ訊いたし。



    「どこの高校に通ってるの?」

    八幡「千葉市にある総武高校ってとこだけど、知らないだろ?」

    「うん。知らない。へぇ、プロデューサーって千葉出身なんだ。奈緒と一緒だね」

    八幡「奈緒?」

    「うん。ウチのアイドル。この間スカウトされて入ってきたの。アニメ好きらしいよ」



    ほう。そりゃまた気が合いそうだな。
    チバテレビでアニメの再放送を見ているに違いない。

    75 :

    追い付いた。超期待

    76 = 63 :


    「ちょっと気が強いっていうか、つんけんしちゃうけど、でも良い子だよ。すぐに仲良くなれたしね」

    八幡「……へぇ」



    なんとなく、分かった。この渋谷凛という少女が。

    もちろん、この程度で彼女の本質が見抜けるとまでは言わない。俺にそんな分かりきったような事を言う資格はない。
    それでも。なんとなくだが、彼女がアイドルとして何故スカウトされたのかが分かった気がする。


    こうして会って間もない俺に自然に話しかけ、自然に笑う。

    普通なら知りもしない相手の交遊関係なんぞ聞かされても、俺は苛立ちしか募らない。
    自慢話とまでは言わなくても、そんな話を聞かされた所で、興味も関心も湧かないのである。
    むしろ「何? 暗に俺に友達がいない事を皮肉ってんの?」と思うまである。


    しかし彼女が話すその口は、その言葉は、不思議と苦にならない。

    77 = 63 :



    きっと彼女の言葉には、嘘が無いから。

    本当に思った事を話して、思った通りに笑うから。



    聞いていて、落ち着くのだ。

    素直というのとは、またちょっと違うのだろう。



    「それでね、加蓮っていう子が……どうしたの?」

    78 = 63 :


    八幡「へ? 何がだ?」

    「いや、なんか笑ってたから。気持ち悪いよ?」

    八幡「うるせぇ!」



    前言撤回。コイツはただ思った事を口にしているだけだ!
    なんなの? 俺のお前への好印象を返してくんない?
    そうやって俺が勘違いしてのお決まりパターンなのそうなの?



    「そう言えば、今朝も事務所の前でニヤニヤしてたよね。……何? そんなにアイドルのプロデューサーになれるのが嬉しかったの?」

    八幡「んなわけねぇだろ。俺はそんな変態じゃない」

    79 = 63 :


    まぁ、完全に下心が無かったかと言われれば返答に困るが。
    お、俺には戸塚がいるから(震え声)



    「じゃあ、どうして?」

    八幡「……このネクタイ」

    「ネクタイ?」

    八幡「…………妹に選んでもらったんだ」

    「……」



    何か言えよ! つーか俺も上手く誤摩化せる言葉が見つからなくて正直に答えちゃったし!


    「そう……妹さんが……」

    80 = 63 :


    ど、どうくる?


    「プロデューサーって兄妹中が良いんだね」と笑ってくれるか?

    「うわぁ……きもっ…シスコンかよ」とゴミを見るような目で見られるか……?

    (注:後者だったら死にます。俺が)





    「……う、うん。良かった……ね?」ヒキッ




    引き笑いで流されたぁぁぁぁああああああ!!!??



    やめて! 一番それが傷つくから!
    気遣われる方が下手な罵倒よりも傷つくから!!

    81 = 63 :


    八幡「し、渋谷? お前は勘違いをしてるぞ。それはもう壮大な勘違いだ」


    このままではあれだ、俺が妹にネクタイを選んでもらってニヤニヤしている変態扱いになってしまう。

    ……あれ間違ってなくね?



    「大丈夫だよ、プロデューサー。私は気にしないから」

    八幡「いや気にしないとかじゃなくてね、俺は別に……」

    「私はプロデューサーがシスコンでも、頼りにしてるから」

    八幡「言っちゃったよ! もうオブラートに包まずハッキリと!」

    82 = 63 :


    いや確かに俺は小町の事を愛している。もちろん妹として。
    その辺の野郎になんて絶対嫁がせないと思うくらい大切に思っている。妹として。

    なんだっけ、あの川なんとかさんの弟の、クラーク博士みたいな名前の奴とか、絶対に小町は渡さんからな!





    八幡「……」






    あれ、俺シスコンじゃね?

    83 = 63 :


    「まぁプロデューサーのシスコン話はどうでもいいとして」


    どうでもいいとかって言っちゃったよこの子……

    思った事ハッキリ言い過ぎだぞ。
    ホント、正直というか素直というか。



    「そろそろ戻ろ? なんか企画説明があるらしいから、ちゃんと聞いとかないとね」

    八幡「……へいへい。会計は俺が払うから、渋谷は先に…」

    「凛」

    八幡「あ?」

    「これから先、一緒にやっていくんだから、私の事は凛って呼んで」

    84 = 63 :


    席を立ちかけた俺に、ズズイと寄ってくる渋谷。ち、近いから!
    しかも名前呼びを強要されてしまった。これもプロデューサーの勤め…か……?



    八幡「お、おう…………凛……」



    うぉぉぉおおおお!! はっ…ハッズィィィイイイイ!!!



    俺は気恥ずかしさのあまり顔をそらす。たぶん顔は真っ赤になっているだろうな。
    名前とかハードル高ぇよ! ぼっちのコミュ力舐めんな!

    85 = 63 :


    しかしその反応で満足したのか、渋谷…ではなく凛はニッコリと微笑むと、嬉しそうに頷いてみせた。



    「うん。改めてこれからよろしくね。プロデューサー」

    八幡「……おう」



    まったく。勘違いしたらどうすんだよ、くそ。


    しかしなんとなく、これで分かってしまった。

    彼女の人となり以上に、分かってしまった。
    おそらく俺は、彼女には敵わないのだろう。



    まるでどこかの、奉仕部の彼女達と同じように。


    86 = 63 :

    短くてすみませんが、今回はここまで!

    キャラがちゃんと書けてるか不安だ……

    87 = 68 :

    かわいい

    88 :

    モバマスのキャラがわからんのだけどオススメの画像とかある?

    89 :


    嫁ステマもここまでくると素直にすげぇなww

    90 :

    しぶりんキタコレ
    これは支援せざるをえない

    91 :

    渋谷凛はモバマス知らない人にもオススメ出来るしかわいいし良いチョイスだと思う。

    期待。

    92 :

    まったくプロデュースできる気がしない
    期待

    93 :

    おつおつ
    かまわんやれ

    94 :

    >>88
    ぐぐると公式カードイラストくらいならぼろぼろ出てくるで
    多分暫くしたらここに画像貼ってくれる人が出てくるやもしれんが

    95 :

    投下したいと思いますー。

    人いるかな?

    97 :

    ここにいるぞ!

    99 = 63 :





    プロデューサー。


    映画やテレビ番組などの映像作品、ポスターや看板など広告作品、音楽作品、テレビゲーム作品制作など、制作活動の予算調達や管理、スタッフの人事などをつかさどり、制作全体を統括する職務。


    以上、ユキぺ…じゃなくてウィキペディア先生より抜粋。

    元々プロデュースの意味が生産や制作といった意味なので、こういった意味になるのは仕方がない。
    しかし、アイドルのプロデューサーともなれば、また意味は違ってくる。


    アイドルの魅力を引き出し、共に成長し、導いていく。

    大抵の人は、概ねそういった印象を抱いているだろう。

    100 = 63 :


    しかし、だ。


    俺はプロデュースのプの字も知らないが、むしろ最初に明記した“制作活動”こそがアイドルプロデュースの実態なのではないかと思う。



    魅力を引き出すのではなく、大衆の流行りや好みを擦り付け。


    望むと望まないとに関わらず、成長という名の決められた変化を強いられて。


    結果、それはただの偶像へと成り下がる。


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