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元スレ晴人「宙に舞う牙」
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乙
そうだよ、ドラゴンスタイルってよりドラゴンの力を引き出す=より絶望に近づくんだったよ
本編だとドラゴンが段々デレていくから結局何ともなかったけど
そうだよ、ドラゴンスタイルってよりドラゴンの力を引き出す=より絶望に近づくんだったよ
本編だとドラゴンが段々デレていくから結局何ともなかったけど
終盤じゃかませになっちゃうこともあったけど
ガタキリバほどじゃないにしろかなりのチートだよなドラゴタイマー
ドラゴン自体が強いしコピーと違って分身体自体が独立してるから汎用性高いし
単純な能力だったらインフィニティーをも超える奥の手もあるし
……デュープ?サバトマン?物理学ってすごいよな
ガタキリバほどじゃないにしろかなりのチートだよなドラゴタイマー
ドラゴン自体が強いしコピーと違って分身体自体が独立してるから汎用性高いし
単純な能力だったらインフィニティーをも超える奥の手もあるし
……デュープ?サバトマン?物理学ってすごいよな
香川教授といい笛木といいプロフェッサー凌馬といい、仮面ライダーの世界の科学者は強すぎじゃないだろうか
そりゃ初代の本郷の時点でレーサー兼科学者だったし。
最終回後の晴人ならその気になればインフィニティドラゴタイマーとか自力で生み出せるんだろうか。
最終回後の晴人ならその気になればインフィニティドラゴタイマーとか自力で生み出せるんだろうか。
ガタキリバやトリックベント、タイマーもヤバイけど一番の(敵にとって)絶望って
「「「「かかってこい!」」」」
;::::::;
-
「「「「かかってこい!」」」」
;::::::;
-
ドラゴンタイム! スタート!
ウィザードが右腕にまいている魔竜ブレス『ドラゴタイマー』のタイマーを握った手の親指型スイッチ『サムズエンカウンター』を押すとショーの第二幕が開演する。
カチカチカチカチ……と音を鳴らしながら赤・青・緑・黄の四色に塗り分けられた羅盤の上を針が動く。
ウィザードはルークにソードガンで斬りかかった。
ルークは真正面からウィザードの攻撃を受け止める。黒い肌にはしる衝撃から先程戦った時よりも力強く、速く、そして強大な魔力を感じ取れた。
ウィザードの扱うソードガンはフレイムドラゴンの変身によって活性化した魔力の影響を受けて刃こぼれしているにも関わらず切れ味が増していた。
しかし、それでもルークはダメージらしいダメージを受けていなかった。
ウィザードは攻撃を重ねながら羅盤の上を回る針の位置を見る。針は赤のゾーンから青のゾーンに移動したところだった。
「新品を届けてもらうか」
言って、ウィザードは後ろに飛び退くとサムズエンカウンターを押した。
ウォータードラゴーン!
簡略化された詠唱と共に何もない空間に青い魔法陣が浮かんだ。そこから水飛沫が噴水の様に上がり、流麗な青いコートを着たウィザードが現れる。
ウォータースタイルの水のエレメントの力を極限にまで高めたウィザード・ウォータードラゴンだ。
「ほら、新品ひと振りお待ち」
青いウィザードは赤いウィザードに自分が手にしていたソードガンを複製するとその片方を渡した。
「増えた? 幻か」
「いや、違う」
ルークの疑問に赤いウィザードが即座に否定する。
「俺はこいつで」
「こいつは俺だ」
互いを自分そのものだと言う赤と青のウィザード。
これがドラゴタイマーの持つ能力だった。晴人の持つ魔力を使うことで晴人の意識、肉体を持った分身体いわばもう一人の自分をこの世に実体化させるという大魔法だ。
赤いウィザードはソードガンをコピーの魔法で数を増やして二刀流で構える。一方、青いウィザードはソードガンをガンモードに変形させて同じ様に複製して二丁拳銃のスタイルをとった。
青いウィザードがソードガンを連射する。数十発もの銀の弾丸が雨あられとなってルークに降りかかった。弾丸の雨は乾いた金属音を立ててルークの肌に弾かれると地面にいくつも散乱した。
赤いウィザードは青いウィザードの援護射撃を受けながらルークに接近すると二刀流を駆使して攻撃する。振るわれる銀色の剣が光を幾重に反射して輝いていた。
右・左・右・左・右・右・左・右・左・左・右・左。
テンポよく繰り出される息もつかせぬような連続攻撃。
ルークは重厚な黒い皮膚で全ての攻撃を受けきりながら赤いウィザードの眼前にゆっくりと腕を突き出した。
徐々に視界を埋めていくルークの黒く巨大な掌に赤いウィザードは恐怖に似た感情を起こした。命の危険を感じた。
ヤバイ!
そう思ったときにはもう遅かった。ルークの指が赤いウィザードの顔面を覆うように添えられた。
一瞬、嘲笑うように唸り声をあげるとルークは力を込めて赤いウィザードの顔面を握りつぶそうとする。
直後、赤いウィザードの肩が力いっぱい後ろに引かれた。ルークの手はむなしく宙を掴んだ。
赤いウィザードは後ろを見ると青いウィザードが魔法陣に両手を入れていた。そして、その手の先は赤いウィザードの両肩にあった。
青いウィザードはコネクトの魔法で赤いウィザードの肩に自分の両手を置いて赤いウィザードをすばやく後退させたのだ。
ルークは突き出した掌から衝撃波を放った。
赤いウィザードは両手のソードガンを交差させて防御の姿勢をとった。力の波の中でウィザードは踏ん張ったが吹っ飛ばされた。
衝撃で空高くに舞う二振りのソードガン。
受身を取りながら赤いウィザードは回り続ける針の位置を確認してサムズエンカウンターを押し込んだ。
ハリケーンドラゴーン!
大空に緑の魔法陣が浮かびあがると二人目の分身体――緑のコートを纏うウィザード・ハリケーンドラゴンの登場だ。
緑のウィザードは宙に舞うソードガン二つをハリケーンスタイル同様に逆手持ちでキャッチする。そのまま竜巻のように凄まじい回転。描く螺旋の気流音は竜の咆哮に聞こえた。
緑のウィザードは嵐そのものになってルークめがけて一直線に突っ込んでいく。
嵐に襲われたルークの全身が切り刻まれる。堅牢な要塞を思わせるルークの巨体ごと揺らし、吹き飛ばしそうな暴風とハリケーンスタイルを上回る高速の連続攻撃にルークは微かにうめき声を漏らした。
「もっと速く! 激しくなるぞ!」
緑のウィザードは左中指にとっておきの指輪をはめて魔法を発動する。
チョーイイネ! スペシャル!
ドラゴンの力を現実で扱う、この姿での真骨頂である『スペシャルウィザードリング』の効果によって緑のウィザードの背中に巨大な竜の翼『ドラゴウィング』が生えた。
翼を得た緑のウィザードは文字通り目に見えないスピードでルークの周囲を飛び回った。
瞬く間に巨大な竜巻が起こり、地面のアスファルトをひっペ返し、ルークを暴風と瓦礫の牢獄へと閉じ込めた。
チョーイイネ! ブリザード!
すると示し合わせていたのように同時に青いウィザードが凍結の魔法を発動させる。
かざした手から強烈な冷気と吹雪が発生するとブリザードは竜巻と混ざり合い、竜巻に雪化粧をした。
轟音と共に渦巻く新雪の白さで染まる美しい竜巻は破壊的であるはずなのに美しい。
音が次第に小さくなり白い竜巻が消えていく。竜巻のあった場所には巨大な氷柱が出来上がっていた。
竜巻の渦中にいたルークは魔法使いの造り上げた氷の柩の中に一切の隙間もなく収まっていた。
ウィザードが右腕にまいている魔竜ブレス『ドラゴタイマー』のタイマーを握った手の親指型スイッチ『サムズエンカウンター』を押すとショーの第二幕が開演する。
カチカチカチカチ……と音を鳴らしながら赤・青・緑・黄の四色に塗り分けられた羅盤の上を針が動く。
ウィザードはルークにソードガンで斬りかかった。
ルークは真正面からウィザードの攻撃を受け止める。黒い肌にはしる衝撃から先程戦った時よりも力強く、速く、そして強大な魔力を感じ取れた。
ウィザードの扱うソードガンはフレイムドラゴンの変身によって活性化した魔力の影響を受けて刃こぼれしているにも関わらず切れ味が増していた。
しかし、それでもルークはダメージらしいダメージを受けていなかった。
ウィザードは攻撃を重ねながら羅盤の上を回る針の位置を見る。針は赤のゾーンから青のゾーンに移動したところだった。
「新品を届けてもらうか」
言って、ウィザードは後ろに飛び退くとサムズエンカウンターを押した。
ウォータードラゴーン!
簡略化された詠唱と共に何もない空間に青い魔法陣が浮かんだ。そこから水飛沫が噴水の様に上がり、流麗な青いコートを着たウィザードが現れる。
ウォータースタイルの水のエレメントの力を極限にまで高めたウィザード・ウォータードラゴンだ。
「ほら、新品ひと振りお待ち」
青いウィザードは赤いウィザードに自分が手にしていたソードガンを複製するとその片方を渡した。
「増えた? 幻か」
「いや、違う」
ルークの疑問に赤いウィザードが即座に否定する。
「俺はこいつで」
「こいつは俺だ」
互いを自分そのものだと言う赤と青のウィザード。
これがドラゴタイマーの持つ能力だった。晴人の持つ魔力を使うことで晴人の意識、肉体を持った分身体いわばもう一人の自分をこの世に実体化させるという大魔法だ。
赤いウィザードはソードガンをコピーの魔法で数を増やして二刀流で構える。一方、青いウィザードはソードガンをガンモードに変形させて同じ様に複製して二丁拳銃のスタイルをとった。
青いウィザードがソードガンを連射する。数十発もの銀の弾丸が雨あられとなってルークに降りかかった。弾丸の雨は乾いた金属音を立ててルークの肌に弾かれると地面にいくつも散乱した。
赤いウィザードは青いウィザードの援護射撃を受けながらルークに接近すると二刀流を駆使して攻撃する。振るわれる銀色の剣が光を幾重に反射して輝いていた。
右・左・右・左・右・右・左・右・左・左・右・左。
テンポよく繰り出される息もつかせぬような連続攻撃。
ルークは重厚な黒い皮膚で全ての攻撃を受けきりながら赤いウィザードの眼前にゆっくりと腕を突き出した。
徐々に視界を埋めていくルークの黒く巨大な掌に赤いウィザードは恐怖に似た感情を起こした。命の危険を感じた。
ヤバイ!
そう思ったときにはもう遅かった。ルークの指が赤いウィザードの顔面を覆うように添えられた。
一瞬、嘲笑うように唸り声をあげるとルークは力を込めて赤いウィザードの顔面を握りつぶそうとする。
直後、赤いウィザードの肩が力いっぱい後ろに引かれた。ルークの手はむなしく宙を掴んだ。
赤いウィザードは後ろを見ると青いウィザードが魔法陣に両手を入れていた。そして、その手の先は赤いウィザードの両肩にあった。
青いウィザードはコネクトの魔法で赤いウィザードの肩に自分の両手を置いて赤いウィザードをすばやく後退させたのだ。
ルークは突き出した掌から衝撃波を放った。
赤いウィザードは両手のソードガンを交差させて防御の姿勢をとった。力の波の中でウィザードは踏ん張ったが吹っ飛ばされた。
衝撃で空高くに舞う二振りのソードガン。
受身を取りながら赤いウィザードは回り続ける針の位置を確認してサムズエンカウンターを押し込んだ。
ハリケーンドラゴーン!
大空に緑の魔法陣が浮かびあがると二人目の分身体――緑のコートを纏うウィザード・ハリケーンドラゴンの登場だ。
緑のウィザードは宙に舞うソードガン二つをハリケーンスタイル同様に逆手持ちでキャッチする。そのまま竜巻のように凄まじい回転。描く螺旋の気流音は竜の咆哮に聞こえた。
緑のウィザードは嵐そのものになってルークめがけて一直線に突っ込んでいく。
嵐に襲われたルークの全身が切り刻まれる。堅牢な要塞を思わせるルークの巨体ごと揺らし、吹き飛ばしそうな暴風とハリケーンスタイルを上回る高速の連続攻撃にルークは微かにうめき声を漏らした。
「もっと速く! 激しくなるぞ!」
緑のウィザードは左中指にとっておきの指輪をはめて魔法を発動する。
チョーイイネ! スペシャル!
ドラゴンの力を現実で扱う、この姿での真骨頂である『スペシャルウィザードリング』の効果によって緑のウィザードの背中に巨大な竜の翼『ドラゴウィング』が生えた。
翼を得た緑のウィザードは文字通り目に見えないスピードでルークの周囲を飛び回った。
瞬く間に巨大な竜巻が起こり、地面のアスファルトをひっペ返し、ルークを暴風と瓦礫の牢獄へと閉じ込めた。
チョーイイネ! ブリザード!
すると示し合わせていたのように同時に青いウィザードが凍結の魔法を発動させる。
かざした手から強烈な冷気と吹雪が発生するとブリザードは竜巻と混ざり合い、竜巻に雪化粧をした。
轟音と共に渦巻く新雪の白さで染まる美しい竜巻は破壊的であるはずなのに美しい。
音が次第に小さくなり白い竜巻が消えていく。竜巻のあった場所には巨大な氷柱が出来上がっていた。
竜巻の渦中にいたルークは魔法使いの造り上げた氷の柩の中に一切の隙間もなく収まっていた。
どんどん各種ドラゴンの見せ場を作っていかないといけないし、ルークの強さも維持しなきゃいけない……むずいね
乙
先代ルークはキバの最強フォーム(初期)と互角の強さだったが
このルークはどうなんだろう
先代ルークはキバの最強フォーム(初期)と互角の強さだったが
このルークはどうなんだろう
乙
単純に数の暴力ってだけじゃなくて
この一糸乱れぬ連携と魔翌力の許す限り使える魔法に制限が無いってところが
ドラゴタイマーの恐ろしいところなんだよな
つよい(確信)
だからこれを退けられるファントムを瞬殺できるオールドラゴンとインフィニティーが
本気で頭おかしい強さだってことになるんだけどね
単純に数の暴力ってだけじゃなくて
この一糸乱れぬ連携と魔翌力の許す限り使える魔法に制限が無いってところが
ドラゴタイマーの恐ろしいところなんだよな
つよい(確信)
だからこれを退けられるファントムを瞬殺できるオールドラゴンとインフィニティーが
本気で頭おかしい強さだってことになるんだけどね
>先代ルークはキバの最強フォーム(初期)と互角の強さだったが
四天王の一番手は最弱というのが相場なのにエンペラーで初めて互角ってよく考えなくてもすごいよねー
肩のウィークポイント知ってなきゃ、めぐみん絶対勝てなかった
四天王の一番手は最弱というのが相場なのにエンペラーで初めて互角ってよく考えなくてもすごいよねー
肩のウィークポイント知ってなきゃ、めぐみん絶対勝てなかった
大ちゃんが強かったのもあるけど、むしろキング級の潜在能力はあるくせに
エンペラー持ち出さなきゃ太刀打ちできない渡自身の問題も大きかったように思う
まあ、自分がハーフファンガイアだってことすら知らなかったし
何よりもそん時はまだそんなに覚悟決まってない時期だったからあんまり強くなくても仕方ないけど
エンペラー持ち出さなきゃ太刀打ちできない渡自身の問題も大きかったように思う
まあ、自分がハーフファンガイアだってことすら知らなかったし
何よりもそん時はまだそんなに覚悟決まってない時期だったからあんまり強くなくても仕方ないけど
体を硬化するファントム相手には一点に銃弾を打ち込むことでダメージを与えたりソードガンをビッグで巨大化させて攻撃してたな
>肩のウィークポイント知ってなきゃ、めぐみん絶対勝てなかった
あと事前に名護さんが適度にボコってたのもデカいように思える
口では色々言いつつ、恵の意思汲み取ってのお膳立てしてくれてるキバ後半の名護さんマジ最高です
あと事前に名護さんが適度にボコってたのもデカいように思える
口では色々言いつつ、恵の意思汲み取ってのお膳立てしてくれてるキバ後半の名護さんマジ最高です
青いウィザードは緑のウィザード同様にスペシャルリングを発動させると腰から長い尻尾が生えてきた。
ウォータードラゴンの姿で発動できる力はウィザードラゴンの尻尾の部分に当たる『ドラゴテイル』だ。ドラゴンの体の中でも特にパワーに優れており、強靭でしなやかな尾のひと振りは常人が受ければ全身の骨が砕け散ってしまう破壊力を持っている。
青いウィザードは全身で竜の尾を振り、ルークを氷の柩ごと砕こうとした。
だが氷の柩は竜の尾が叩きつけられるより先に硝子の割れるような音を立てて砕け散った。柩を破壊したルークは迫り来る竜の尾に拳を叩き込んで攻撃の軌道を逸らす。
「うげっ!? マジか……これを破るのかよ。自信あったのにさ」
「まったく台無しだな。俺が凍る前に竜巻から抜けるタイミング、シビアなんだぞ」
青と緑のウィザードの二人はルークの怪力にげんなりとして愚痴をこぼす。
二人の魔法使いによるコラボレーションをこうもあっけなく無碍にされてしまえば当然だった。
「なに、変幻自在・攻め手は無限! ショーのネタはまだまだあるさ!」
赤いウィザードは二人を励ましながら三度エンカウンターを押し込んだ。
ランドドラゴーン!
地面に黄色の魔法陣が浮かぶと地面が盛り上がり、もぐらの通り道のように蛇行しながらルークに迫った。
地面が一段と大きく盛り上がり、爆発する。
撒き上がる土埃の中からは、黄色のコートを着たウィザード・ランドドラゴンがびっくり箱に仕掛けられた人形のように勢いよく飛び出してきた。
黄色のウィザードは既にドラゴンの力を解放して両手には竜の爪『ドラゴヘルネイル』を装着していた。
ファントムの強固な皮膚を安々と引き裂く竜の爪と堅牢で力強いルークの腕が激しく音を立ててぶつかり合り、火花を散らす。
「はっ!」
黄色いウィザードは両手の竜の爪を思い切り振り上げて下ろした。
途端、爪から強大な魔力が込められた衝撃波が放たれた。衝撃に呑まれて後ろに後ずさるルーク。真横から声が聞こえた。
「余所見はいけないな」
青いウィザードが二刀流で斬りかかる。
ルークは青いウィザードの腹に拳を叩きつけた。拳が深々と刺さり、青いウィザードを貫く。しかし青いウィザードは水のように弾けて飛び散るとまた再生した。
「!?」
「残念。本命はこっち」
次は頭上から声がした。見上げた先に翼を大きく広げた緑のウィザードが両手をスパークさせて、雷の魔法を放つ瞬間だった。
ルークは衝撃波で上空のウィザードを墜とそうとしたが、抜群のスピードを誇る緑のウィザードを捉えることは出来なかった。
「違う違う。本命は俺だって」
今度は正面からの声。急接近した黄色のウィザードが鋭い竜の爪を突き立てようとするが、ルークは爪を両手で受け止めると黄色のウィザードを投げ飛ばした。
その隙を突くようにして赤いウィザードが巨大化の魔法で何倍の大きさにもなった手で掌底を叩き込んだ。
四色の魔法使いは入れ替わり立ち代り、時には入り乱れてルークを攻め続ける。どのウィザードが攻撃の起点になっても見事な連携を魅せてルークを翻弄する。
その様子はまさしくショーのタイトル通り、ドラゴンたちの乱舞だった。
やがて青、緑、黄色の三人のウィザードはルークを囲むと一斉に捕縛の魔法を発動した。
バインド! プリーズ!
水、風、土の三つのエレメントの力を宿した魔力の鎖が伸びてルークに絡みつく。鎖は黒い体を締めながら鈍い音を立てる。
「あああああああああああああああああっ!」
ルークは怒号をあげると力で無理やり引き千切ろうするが、鎖は更に力を増してルークを縛り上げた。
「あんたのバカ力にはうんざりなんでね」
「この魔法には、いつもより魔力マシマシの更にマシでやらせてもらってる。正直かなりしんどいけどな」
「並みの奴ならとっくにバラバラだってのに流石だよ。でも簡単には抜け出せないだろ?」
「そして……これが大本命」
チョーイイネ! スペシャル!
赤いウィザードがドラゴンの力を具現化させると胸に竜の頭蓋『ドラゴスカル』が出現した。
「やれ、ドラゴン!」
その言葉と同時にドラゴンは雄叫びをあげると一瞬、息を吸うような静かな間を作り上げると口から紅蓮の炎を吐いた。
全てを焼き尽くす凄まじい龍の息吹がルークに吹き荒れる。辺り一体は火の海と化した。
ウォータードラゴンの姿で発動できる力はウィザードラゴンの尻尾の部分に当たる『ドラゴテイル』だ。ドラゴンの体の中でも特にパワーに優れており、強靭でしなやかな尾のひと振りは常人が受ければ全身の骨が砕け散ってしまう破壊力を持っている。
青いウィザードは全身で竜の尾を振り、ルークを氷の柩ごと砕こうとした。
だが氷の柩は竜の尾が叩きつけられるより先に硝子の割れるような音を立てて砕け散った。柩を破壊したルークは迫り来る竜の尾に拳を叩き込んで攻撃の軌道を逸らす。
「うげっ!? マジか……これを破るのかよ。自信あったのにさ」
「まったく台無しだな。俺が凍る前に竜巻から抜けるタイミング、シビアなんだぞ」
青と緑のウィザードの二人はルークの怪力にげんなりとして愚痴をこぼす。
二人の魔法使いによるコラボレーションをこうもあっけなく無碍にされてしまえば当然だった。
「なに、変幻自在・攻め手は無限! ショーのネタはまだまだあるさ!」
赤いウィザードは二人を励ましながら三度エンカウンターを押し込んだ。
ランドドラゴーン!
地面に黄色の魔法陣が浮かぶと地面が盛り上がり、もぐらの通り道のように蛇行しながらルークに迫った。
地面が一段と大きく盛り上がり、爆発する。
撒き上がる土埃の中からは、黄色のコートを着たウィザード・ランドドラゴンがびっくり箱に仕掛けられた人形のように勢いよく飛び出してきた。
黄色のウィザードは既にドラゴンの力を解放して両手には竜の爪『ドラゴヘルネイル』を装着していた。
ファントムの強固な皮膚を安々と引き裂く竜の爪と堅牢で力強いルークの腕が激しく音を立ててぶつかり合り、火花を散らす。
「はっ!」
黄色いウィザードは両手の竜の爪を思い切り振り上げて下ろした。
途端、爪から強大な魔力が込められた衝撃波が放たれた。衝撃に呑まれて後ろに後ずさるルーク。真横から声が聞こえた。
「余所見はいけないな」
青いウィザードが二刀流で斬りかかる。
ルークは青いウィザードの腹に拳を叩きつけた。拳が深々と刺さり、青いウィザードを貫く。しかし青いウィザードは水のように弾けて飛び散るとまた再生した。
「!?」
「残念。本命はこっち」
次は頭上から声がした。見上げた先に翼を大きく広げた緑のウィザードが両手をスパークさせて、雷の魔法を放つ瞬間だった。
ルークは衝撃波で上空のウィザードを墜とそうとしたが、抜群のスピードを誇る緑のウィザードを捉えることは出来なかった。
「違う違う。本命は俺だって」
今度は正面からの声。急接近した黄色のウィザードが鋭い竜の爪を突き立てようとするが、ルークは爪を両手で受け止めると黄色のウィザードを投げ飛ばした。
その隙を突くようにして赤いウィザードが巨大化の魔法で何倍の大きさにもなった手で掌底を叩き込んだ。
四色の魔法使いは入れ替わり立ち代り、時には入り乱れてルークを攻め続ける。どのウィザードが攻撃の起点になっても見事な連携を魅せてルークを翻弄する。
その様子はまさしくショーのタイトル通り、ドラゴンたちの乱舞だった。
やがて青、緑、黄色の三人のウィザードはルークを囲むと一斉に捕縛の魔法を発動した。
バインド! プリーズ!
水、風、土の三つのエレメントの力を宿した魔力の鎖が伸びてルークに絡みつく。鎖は黒い体を締めながら鈍い音を立てる。
「あああああああああああああああああっ!」
ルークは怒号をあげると力で無理やり引き千切ろうするが、鎖は更に力を増してルークを縛り上げた。
「あんたのバカ力にはうんざりなんでね」
「この魔法には、いつもより魔力マシマシの更にマシでやらせてもらってる。正直かなりしんどいけどな」
「並みの奴ならとっくにバラバラだってのに流石だよ。でも簡単には抜け出せないだろ?」
「そして……これが大本命」
チョーイイネ! スペシャル!
赤いウィザードがドラゴンの力を具現化させると胸に竜の頭蓋『ドラゴスカル』が出現した。
「やれ、ドラゴン!」
その言葉と同時にドラゴンは雄叫びをあげると一瞬、息を吸うような静かな間を作り上げると口から紅蓮の炎を吐いた。
全てを焼き尽くす凄まじい龍の息吹がルークに吹き荒れる。辺り一体は火の海と化した。
「…………どう思う?」
「叫び声は聞こえないな」
「上げる間もなく燃え尽きた……か」
「だと、いんだけどね」
青いウィザードの問いかけに三人が答えた。
「プレーンシュガーでも賭ける?」
「「「食べれるのお前だけじゃん」」」
即座に三色からのツッコミが入り、提案者である赤いウィザードは小さく笑った。
「まっ、賭けなんて成立しないと思うけど」
「同感」
「全員同じ所に賭けたら意味ないからな」
「希望はあって欲しかったけど、そう都合良くはいかないか」
漫才をしていた四人は一斉に構える。
眼前には火の海しかなかった。しかし、四人はその中にある確かな存在に気づいていた。
揺れうごく赤い波。その波をかき分けるようにして衝撃の波が四人に押し寄せた。
黄色いウィザードが一歩前に出て、防御の魔法を発動した。四人の目の前に土の壁が一枚出てきた。
「三十枚お得セット!」
更にそれをコピーすると土の壁は土の壁を守るようにドンドン増えて、幾層の壁をもつ土の塊になった。
衝撃のが塊を呑み込んでいく。塊を形成する土の壁の層を次々と破壊していき、最後の一枚まで辿りついたところで勢いが失くなった。
崩れ落ちる壁の向こう――そこにはルークが全身から煙を上げながらも何事もなかったように立っていた。
「さっきの蹴りの時よりはマシになったな。ようやく火と言える熱さだったぞ」
何度も指を鳴らすルーク。瞳には嘲りと狂喜が宿り、ギラついていた。
ルークはこの戦いを楽しんでいた。
圧倒的な力を持つ自分に対して魔力がある「だけ」の人間――餌が必死に立ち向かってくる。滑稽に思えた。
それでも目の前の餌はけして引かない。姿を変え、数を増やし、あの手この手と様々な方法で自分に仕掛けてくる。
ルークは、そこに自分が餌の力を引き出してやっているのだという指導者的な優越感を覚えた。
それは絶対的な立ち位置、いわば神にも似た視点によるもので完全に自分が上で、相手が下という前提からのものだった。
餌である人間をただ支配するだけではなく、あえて導いていく。案外面白いかもしれない。
自分が作り出す未来を想像するとルークは笑い声をあげた。
「叫び声は聞こえないな」
「上げる間もなく燃え尽きた……か」
「だと、いんだけどね」
青いウィザードの問いかけに三人が答えた。
「プレーンシュガーでも賭ける?」
「「「食べれるのお前だけじゃん」」」
即座に三色からのツッコミが入り、提案者である赤いウィザードは小さく笑った。
「まっ、賭けなんて成立しないと思うけど」
「同感」
「全員同じ所に賭けたら意味ないからな」
「希望はあって欲しかったけど、そう都合良くはいかないか」
漫才をしていた四人は一斉に構える。
眼前には火の海しかなかった。しかし、四人はその中にある確かな存在に気づいていた。
揺れうごく赤い波。その波をかき分けるようにして衝撃の波が四人に押し寄せた。
黄色いウィザードが一歩前に出て、防御の魔法を発動した。四人の目の前に土の壁が一枚出てきた。
「三十枚お得セット!」
更にそれをコピーすると土の壁は土の壁を守るようにドンドン増えて、幾層の壁をもつ土の塊になった。
衝撃のが塊を呑み込んでいく。塊を形成する土の壁の層を次々と破壊していき、最後の一枚まで辿りついたところで勢いが失くなった。
崩れ落ちる壁の向こう――そこにはルークが全身から煙を上げながらも何事もなかったように立っていた。
「さっきの蹴りの時よりはマシになったな。ようやく火と言える熱さだったぞ」
何度も指を鳴らすルーク。瞳には嘲りと狂喜が宿り、ギラついていた。
ルークはこの戦いを楽しんでいた。
圧倒的な力を持つ自分に対して魔力がある「だけ」の人間――餌が必死に立ち向かってくる。滑稽に思えた。
それでも目の前の餌はけして引かない。姿を変え、数を増やし、あの手この手と様々な方法で自分に仕掛けてくる。
ルークは、そこに自分が餌の力を引き出してやっているのだという指導者的な優越感を覚えた。
それは絶対的な立ち位置、いわば神にも似た視点によるもので完全に自分が上で、相手が下という前提からのものだった。
餌である人間をただ支配するだけではなく、あえて導いていく。案外面白いかもしれない。
自分が作り出す未来を想像するとルークは笑い声をあげた。
乙
これだけやって全然効いてないって硬すぎる…
バハムートも四ドラゴンを圧倒したがそれより遥かに強そう
これだけやって全然効いてないって硬すぎる…
バハムートも四ドラゴンを圧倒したがそれより遥かに強そう
「笑ってるよ。タフすぎだな」
「ボスはタフで、しんどくて、とんでもなく強い。よくある話さ、「アレ」が、そうだった」
言って、緑のウィザードは空に浮かぶ太陽に指差した。
「だったら、もうショーの大とりで決めるしかないだろ」
青、緑、黄色の三人のウィザードが赤いウィザードの方を見る。
「そうだな、もうフィナーレにしないとな」
赤いウィザードがサムズエンカウンターを押そうとする。
その時、遠くから鎖を鳴る音と一緒に誰かの足音が聞こえてきた。一同が音の方を向くとキバが立っていた。
「…………」
「ゲストの登場か」
「キバ! 遂に会えました!」
キバの姿を見たルークは興奮気味に叫んだ。言葉使いが、それまでの荒々しいものから一転して敬語になっていた。
ルークは王に謁見する臣下がそうする様に、その場で膝をついて身を低くした。
あまりの態度の急変ぶりに四人のウィザードは困惑した。
ルークは顔を上げて、一切の言葉も発せずキバをじっと見つめた。
今まで話の中でしか聞いたことのない存在だった。キバと相対したファンガイアは例外なく葬り去られているからだ。
「素晴らしい……」
熱い視線を送りながらルークはただ一言そう漏らした。
キバはファンガイアにとって伝説の存在だった。その伝説が今目の前にいる。かつてない興奮と情熱がルークの胸を高鳴らせていた。
「全ての生物の頂点であるファンガイアの中でも選びに選ばれた最強の存在だけが身に纏うことを許される王の鎧。高貴であり、威厳に満ち、歴史を持ち、王たちの誇り高き魂を宿し、世界を滅ぼす力を有する。その姿は……ああっ……なんて美しくも恐ろしい……」
まるで恋人に想いの丈を告白するかのようにルークは言葉を紡いだ。
「ボスはタフで、しんどくて、とんでもなく強い。よくある話さ、「アレ」が、そうだった」
言って、緑のウィザードは空に浮かぶ太陽に指差した。
「だったら、もうショーの大とりで決めるしかないだろ」
青、緑、黄色の三人のウィザードが赤いウィザードの方を見る。
「そうだな、もうフィナーレにしないとな」
赤いウィザードがサムズエンカウンターを押そうとする。
その時、遠くから鎖を鳴る音と一緒に誰かの足音が聞こえてきた。一同が音の方を向くとキバが立っていた。
「…………」
「ゲストの登場か」
「キバ! 遂に会えました!」
キバの姿を見たルークは興奮気味に叫んだ。言葉使いが、それまでの荒々しいものから一転して敬語になっていた。
ルークは王に謁見する臣下がそうする様に、その場で膝をついて身を低くした。
あまりの態度の急変ぶりに四人のウィザードは困惑した。
ルークは顔を上げて、一切の言葉も発せずキバをじっと見つめた。
今まで話の中でしか聞いたことのない存在だった。キバと相対したファンガイアは例外なく葬り去られているからだ。
「素晴らしい……」
熱い視線を送りながらルークはただ一言そう漏らした。
キバはファンガイアにとって伝説の存在だった。その伝説が今目の前にいる。かつてない興奮と情熱がルークの胸を高鳴らせていた。
「全ての生物の頂点であるファンガイアの中でも選びに選ばれた最強の存在だけが身に纏うことを許される王の鎧。高貴であり、威厳に満ち、歴史を持ち、王たちの誇り高き魂を宿し、世界を滅ぼす力を有する。その姿は……ああっ……なんて美しくも恐ろしい……」
まるで恋人に想いの丈を告白するかのようにルークは言葉を紡いだ。
乙ー
そしてコーカサスルークがキバに対し、こんなリアクションするとは予想外すぎて一瞬頭がフリーズしてしまった
続きが待ち遠しい
そしてコーカサスルークがキバに対し、こんなリアクションするとは予想外すぎて一瞬頭がフリーズしてしまった
続きが待ち遠しい
MOVIE大戦のボスくらいは平気で務まるよな、きっと
戦闘力だけならば
戦闘力だけならば
キバってキングの鎧の中ではつい最近作られたばかりで歴史は浅いんじゃないか?
最近つっても、出来立ての闇の鎧を纏ったキングがレジェンドルガを殲滅した後に作られたのが黄金の鎧だから
恐らく千年以上も昔の話だろう
恐らく千年以上も昔の話だろう
フェニックスは今でも死に続けてんのかな…
大ショッカーが拾ってきでもしたら手がつけられなさそうだ
大ショッカーが拾ってきでもしたら手がつけられなさそうだ
リスポーン地点に即死トラップあるようなもんだから復活!→パワーアップ!する前に死んでいる気もする(確か翼が生えたのも直ぐじゃなかったはず…)
だからこその「永遠に死と再生を繰り返せ」なんだろうし
だからこその「永遠に死と再生を繰り返せ」なんだろうし
フェニックスさん戻ってきたら
1,太陽の高温に耐えられる耐久力
2.太陽の引力から戻ってこれるパワー
が確定して勝てないと思うんですけど
1,太陽の高温に耐えられる耐久力
2.太陽の引力から戻ってこれるパワー
が確定して勝てないと思うんですけど
付け加えるなら、無限回死に続けても自我を保っていられるメンタルも備えるな
「しかし、だからこそ許せません」
途端、最前までの熱を帯びていたルークの声が冷たいものに変わった。
「混ざり物の出来損ないのファンガイアが、キバの鎧を扱うということが!」
「混ざり物?」
「そうだ! そこの混ざり物は二七年前にかつてのファンガイアの王を殺した男と厳粛なるファンガイアの掟を破った女王の間に出来た子供なのだ!」
再び語気を荒げて、キバを出来損ないと詰るルークの言葉にウィザードは驚きキバを見る。
キバは無言を貫いた。その無言はルークの言葉を事実だと証明していた。
「そして、そこの混ざり物は今日までキバの力を使って多くの同胞を手にかけてきた!」
「一族の裏切り者、ってことか」
ウィザードは以前ファンガイアがキバに向けて放った言葉を思い出す。次いでキバの「僕は人間だ」という言葉が出てきた。
混血であるキバが、自分は人間だと主張する。そしてファンガイアから裏切り者と罵られる。
もしかしたらキバは自分がファントムからゲートを守るのと同じで、ファンガイアから人を守るために戦っているのだろうか?
ウィザードはキバを一瞥するがキバは何も喋らない。
「キバは王が身に付けるべき神聖な鎧。それを! それをおおおおおおおっ!」
ルークは血を吐くような叫びをあげて、キバの装着者にあらん限りの怒りと憎悪を向けた。
民を守るべき王の力が同胞を殺すために使われている。
その対象が稀にいる他種族と恋に落ちて誇りを失ったファンガイアになら納得できた。
だが、目の前のキバはそういったファンガイアへの粛清には使われなかった。
生物の頂点に君臨するファンガイアが人間を餌とする。いわばファンガイアがファンガイアとしてあろうとするファンガイアを殺すために使われた。
ルーク――コーカサスビートルファンガイアには耐えられなかった。
キバはこれ以上になく汚されたのだ。
それが純血のファンガイアではなく人間とファンガイアの間の子供という混ざり物の手によるものと思えば余計にだ。
「キバを継ぐ者よ。そこの魔法使い共々ここで死んでもらうぞ」
ルークの指が鳴り、殺意がドッと溢れ出た。
「この地に眠る同胞の魂よ。ここに集え!」
ルークが吠えると地震が起きたかのように地面が激しく揺れだした。
地面からは光り輝く珠が無数に現れる。それは、かつてこの地で死んだファンガイアの魂だった。
魂は空の一点を目指して集まるとみるみる膨れ上がっていく。
ウィザードは見たことのない魔法に目を凝らした。
やがて空に輝く魂は人の数十倍の大きさになると異形へと姿を変えた。
「シャンデリアの化物……」
空に浮かぶ異形を見上げたウィザードは小さく漏らす。
それは『サバト』というファンガイアの魂の集合体だった。
シャンデリアのような外観と複数の腕とレリーフ状に刻まれた無数の顔。そして、ファンガイアであったことを象徴するかのように美しいステンドグラスの模様があった。
サバトはおどろおどろしい呻き声を上げるとウィザードとキバに向かって光弾をいくつも放つ。四人のウィザードとキバはそれぞれ迫り来る光弾を避けた。
光弾が辺り一体で爆発し、火柱を作りあげる。まるでミサイルだ。
「キバ、あんたは今までファンガイアと戦ってきたんだろ。何かあのシャンデリアの化物に対抗する手段はないのか?」
「…………」キバは答えるようにフエッスルのひとつを取り出した。
「なるほどな。ちゃんと「それ」用があるわけだ」
キバはフエッスルをキバットの口にくわえさせた。
「キャッスルドラン!」
キバットが笛を鳴らすと空から城と竜が合わさったモンスター『キャッスルドラン』が飛んできた。キバは飛び上がってキャッスルドランに乗ると命令を下した。
主の命を受けたキャッスルドランはサバトに体当たりして鋭い牙で喰らいた。
サバトはキャッスルドランを引き剥がすためにキャッスルドランを殴りつける。
2体の巨大生物が激しくぶつかる様子は怪獣映画のような圧倒的な迫力があった。
途端、最前までの熱を帯びていたルークの声が冷たいものに変わった。
「混ざり物の出来損ないのファンガイアが、キバの鎧を扱うということが!」
「混ざり物?」
「そうだ! そこの混ざり物は二七年前にかつてのファンガイアの王を殺した男と厳粛なるファンガイアの掟を破った女王の間に出来た子供なのだ!」
再び語気を荒げて、キバを出来損ないと詰るルークの言葉にウィザードは驚きキバを見る。
キバは無言を貫いた。その無言はルークの言葉を事実だと証明していた。
「そして、そこの混ざり物は今日までキバの力を使って多くの同胞を手にかけてきた!」
「一族の裏切り者、ってことか」
ウィザードは以前ファンガイアがキバに向けて放った言葉を思い出す。次いでキバの「僕は人間だ」という言葉が出てきた。
混血であるキバが、自分は人間だと主張する。そしてファンガイアから裏切り者と罵られる。
もしかしたらキバは自分がファントムからゲートを守るのと同じで、ファンガイアから人を守るために戦っているのだろうか?
ウィザードはキバを一瞥するがキバは何も喋らない。
「キバは王が身に付けるべき神聖な鎧。それを! それをおおおおおおおっ!」
ルークは血を吐くような叫びをあげて、キバの装着者にあらん限りの怒りと憎悪を向けた。
民を守るべき王の力が同胞を殺すために使われている。
その対象が稀にいる他種族と恋に落ちて誇りを失ったファンガイアになら納得できた。
だが、目の前のキバはそういったファンガイアへの粛清には使われなかった。
生物の頂点に君臨するファンガイアが人間を餌とする。いわばファンガイアがファンガイアとしてあろうとするファンガイアを殺すために使われた。
ルーク――コーカサスビートルファンガイアには耐えられなかった。
キバはこれ以上になく汚されたのだ。
それが純血のファンガイアではなく人間とファンガイアの間の子供という混ざり物の手によるものと思えば余計にだ。
「キバを継ぐ者よ。そこの魔法使い共々ここで死んでもらうぞ」
ルークの指が鳴り、殺意がドッと溢れ出た。
「この地に眠る同胞の魂よ。ここに集え!」
ルークが吠えると地震が起きたかのように地面が激しく揺れだした。
地面からは光り輝く珠が無数に現れる。それは、かつてこの地で死んだファンガイアの魂だった。
魂は空の一点を目指して集まるとみるみる膨れ上がっていく。
ウィザードは見たことのない魔法に目を凝らした。
やがて空に輝く魂は人の数十倍の大きさになると異形へと姿を変えた。
「シャンデリアの化物……」
空に浮かぶ異形を見上げたウィザードは小さく漏らす。
それは『サバト』というファンガイアの魂の集合体だった。
シャンデリアのような外観と複数の腕とレリーフ状に刻まれた無数の顔。そして、ファンガイアであったことを象徴するかのように美しいステンドグラスの模様があった。
サバトはおどろおどろしい呻き声を上げるとウィザードとキバに向かって光弾をいくつも放つ。四人のウィザードとキバはそれぞれ迫り来る光弾を避けた。
光弾が辺り一体で爆発し、火柱を作りあげる。まるでミサイルだ。
「キバ、あんたは今までファンガイアと戦ってきたんだろ。何かあのシャンデリアの化物に対抗する手段はないのか?」
「…………」キバは答えるようにフエッスルのひとつを取り出した。
「なるほどな。ちゃんと「それ」用があるわけだ」
キバはフエッスルをキバットの口にくわえさせた。
「キャッスルドラン!」
キバットが笛を鳴らすと空から城と竜が合わさったモンスター『キャッスルドラン』が飛んできた。キバは飛び上がってキャッスルドランに乗ると命令を下した。
主の命を受けたキャッスルドランはサバトに体当たりして鋭い牙で喰らいた。
サバトはキャッスルドランを引き剥がすためにキャッスルドランを殴りつける。
2体の巨大生物が激しくぶつかる様子は怪獣映画のような圧倒的な迫力があった。
「すげー……」
「俺たち、置いてけぼり?」
「いやいや、ゲストに全部もっていかれるのはマズイだろ」
「言えてるな……いくぞ!」
赤いウィザードはサムズエンカウンターを押した。
ファイナルタイム! ドラゴンフォーメーション!
ショーの大詰めを知らせる音声がドラゴタイマーからすると赤いウィザードはタイマーをウィザードライバーにかざした。
オールドラゴン! プリーズ!
詠唱が完了すると赤、青、緑、黄色のウィザードが各色の竜となって踊り狂う。
火は燃え上がり、水は弾け飛び、風は吹き荒れ、大地は鳴る。
四竜の舞いは天変地異を起こした。
やがて赤い竜がドラゴスカルを発動したウィザードの姿に戻ると残りの3匹はウィザードと体を重ねた。
「全ての魔力を一つに!」
ウィザードにドラゴテイル、ドラゴウィング、ドラゴヘルネイルが発動していく。
ドラゴタイマーの本当の力は4つのエレメントに分離されたドラゴンの力を一つにまとめあげる所にあった。つまり、それは晴人の中に眠るウィザードラゴンを現実世界で召喚することと同じだった。
ウィザードはドラゴンの力を現実世界で完全に発現し、全てのエレメントを内包する最強の竜人――ウィザード・オールドラゴンとなった。
「俺たち、置いてけぼり?」
「いやいや、ゲストに全部もっていかれるのはマズイだろ」
「言えてるな……いくぞ!」
赤いウィザードはサムズエンカウンターを押した。
ファイナルタイム! ドラゴンフォーメーション!
ショーの大詰めを知らせる音声がドラゴタイマーからすると赤いウィザードはタイマーをウィザードライバーにかざした。
オールドラゴン! プリーズ!
詠唱が完了すると赤、青、緑、黄色のウィザードが各色の竜となって踊り狂う。
火は燃え上がり、水は弾け飛び、風は吹き荒れ、大地は鳴る。
四竜の舞いは天変地異を起こした。
やがて赤い竜がドラゴスカルを発動したウィザードの姿に戻ると残りの3匹はウィザードと体を重ねた。
「全ての魔力を一つに!」
ウィザードにドラゴテイル、ドラゴウィング、ドラゴヘルネイルが発動していく。
ドラゴタイマーの本当の力は4つのエレメントに分離されたドラゴンの力を一つにまとめあげる所にあった。つまり、それは晴人の中に眠るウィザードラゴンを現実世界で召喚することと同じだった。
ウィザードはドラゴンの力を現実世界で完全に発現し、全てのエレメントを内包する最強の竜人――ウィザード・オールドラゴンとなった。
オルドラをルークにぶつけてしまうとケリがついてしまうので、こーさせて頂いた
乙
本当なら関係ないはずなのに『サバト』と聞くとあの男が真っ先に思い浮かんでしまうな
ひどいよねエクスプロージョンとかいうチート魔法
三連発でスーパーアーマー付きのインフィニティーも吹き飛ぶという
本当なら関係ないはずなのに『サバト』と聞くとあの男が真っ先に思い浮かんでしまうな
ひどいよねエクスプロージョンとかいうチート魔法
三連発でスーパーアーマー付きのインフィニティーも吹き飛ぶという
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