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    元スレ京太郎「リーチ!!」

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    201 :

    園内
    ホラータイム前

    京太郎「おっ、第一位はお化け屋敷かぁ」

    ホラータイム
    この世の恐怖と絶望の世界へようこそ…
    それではごゆっくり…
    ―当園絶叫系アトラクション人気1位―
    いっぺん逝ってみる…?

    「よし京太郎、次に行こう」

    京太郎「えっ? いやいや、せっかく3位2位と来たんだから1位もやっちまおうぜ?」

    202 = 201 :

    「こ、衣はああいう子供騙しっぽいのは嫌いだから止めておく」

    京太郎「いやいやこの遊園地の絶叫系第一位ってんなら絶対子供騙しでは無いと思うぞ」

    京太郎「というか……幽霊とか駄目な感じ?」

    「そ、そんな事ないぞ!!」

    京太郎「なら入ろうぜ?」

    「う…うん………」

    203 = 201 :

    ???「あ、一位はお化け屋敷ッスか。いやぁラッキーッス……もうあっちこちに振り回されるのは御免ッスから…」

    ???「」ブルブル

    ???「あれ? 先輩?」

    ???「私はな、上下に振り回されたり回転されたりする物は得意なんだが……」

    ???「お化けは、苦手なんだ。だから」

    ???「…………っし!! さっさと入りますよ!!」

    ???「なに!? 今苦手だと」

    ???「だからこそッスよ!!」

    ???「離してくれ!! 後生だ……離し……」

    従業員「どうぞーお進みくださーい♪」

    ???「」

    204 = 201 :

    園内
    ホラータイム内

    京太郎「ははっ、なーんだ。一位とか言ってみても意外とこんなもんか」

    「そ、そうだな…」

    京太郎「まだ怖いのか? 大丈夫だって、偽物だって思えば怖い事なんてないだろ?」

    「べ、別に怖くない!! お姉さんだからな!!」

    京太郎「あーそういやそうだったな。まぁどんどん先に進もうぜ」

    「…………」

    205 = 201 :

    <キャーーーー!!
    <待つッスー!!

    「ひっ!?」

    京太郎「何か物凄い勢いで誰か走って来た!?」

    ドンドンドン!!

    京太郎「うぉっと、いきなり無数の手が生えてきた」

    「」

    206 = 201 :

    ???「ニャーーーー!?」

    ???「っとと!! 先輩危ないッスよ!!」

    「にゃわーーー!!」

    京太郎「うわっ、衣も釣られて決壊した!! って走り出すなー!!」

    207 = 201 :

    園内
    ホラータイム内

    京太郎「はぁ……はぁ……ほら、もう誰もいないだろ?」
    ???「もう大丈夫ッスよ……はぁ、はぁ…何も無いッス…」

    京太郎「ん?」
    桃子「あれ?」

    京太郎「………あらら」
    桃子「あちゃー」

    208 = 201 :

    「ニギャアアアア!!! 足が、足が無いいいい!!!」

    ゆみ「づわあああああ!!! 目が…目があああ!!!」


    京太郎「成る程、影が薄いですね」

    桃子「どもッス」

    京太郎「しかしお互い大変ですね」

    桃子「そうッスね。にしても本当、良く見えましたね自分の事」

    京太郎「え? あー…まだ朧げっていうか、ぼや~って感じなんだけどな」

    桃子「いや、びっくりッスよ。今までこんな事ってそんなに多く無かったッスから」

    京太郎「へぇそうなんだ? あー……もしかして今日何回か見た一人で喋ってた人って君のツレ?」

    桃子「お、一人で喋ってる風の女の人なら間違いなく私の先輩ッス」

    209 = 201 :

    京太郎「やっぱり? 残念系美人かと思ってたけど失礼だったな」

    桃子「まぁ私と歩いてるとそうなる事は覚悟しなきゃいけないッスよ?」

    桃子「多分、今あなたの事を見てる人がいたら、独り言クソ野郎って言われると思うッス」

    京太郎「クソ野郎……うう、自分が言われると辛い…」

    桃子「先輩の事変な風に思った仕返しッス」

    京太郎「あぁ悪かったよ、反省」

    京太郎「にしてもこっちのツレも見当たらないなぁ」

    桃子「そッスねぇ……どこまで逃げたのやら」

    210 = 201 :

    お化け「ヴォオオオオ!!」

    京太郎「おー、何か走ってきた」

    桃子「あれって狼男ッスかね? お化けっていうより妖怪ッス」

    「グルルルル……」

    京太郎「何か生々しいな。自分がこんなになるのは……結構有りかも」

    桃子「私は嫌ッスね。先輩に嫌われるッス」

    京太郎「………そんな事くらいで嫌われるなら先は永くないと思うけど?」

    桃子「先輩はどんな自分でも受け入れてくれるッスよ」

    京太郎「そう願いたいモノだけどな。……どんな自分でも…」

    「ウォン!!」

    京太郎「行っちまったな」

    桃子「じゃあ先行きますか」

    212 = 201 :

    京太郎「何か聞こえて来たか?」

    桃子「先輩の叫び声みたいなものが聞こえて来たッス」

    京太郎「モモって君の名前?」

    桃子「あ、東横桃子って言うッス」

    京太郎「それでモモか。成る程、外見にあった可愛い名前だな。まだぼんやりしてるけど」

    桃子「えっ…?」

    京太郎「あ、俺は須賀京太郎。気軽に京ちゃんって呼んでね☆」

    桃子「………」

    京太郎「その制服って鶴賀学園だよな? 多分」

    桃子「え? あ、そうッスよ」

    京太郎「あー……もしかして麻雀部? んで副将だったりした?」

    桃子「あれ? 自分の事知ってるッスか?」

    京太郎「いや、なーんか見覚えある気はしたんだけどさ。未だに薄らぼんやりしてるから気付けなかった」

    桃子「あー成る程。須賀さんはどこの高校ッスか?」

    213 = 201 :

    京太郎「清澄高校だよ」

    桃子「あぁ清澄……。もしかして今日は清澄の誰かとデートッスか?」

    京太郎「いや違うよ。龍門渕の天江衣って分かる?」

    桃子「あの怪物ちゃんと…? あんた何者ッスか?」

    京太郎「県予選予選敗退清澄高校麻雀部一年男子、須賀京太郎さんその人です」

    桃子「なんでそんな人があの龍門渕の大将と……」

    京太郎「えっ……麻雀部の皆にいびられて泣いてた所を拾われて麻雀打って勝ったから…?」

    桃子「………は? 勝った?」

    京太郎「うん」

    桃子「……男子ってそんなにレベル高かったんスか……」

    214 = 201 :

    京太郎「いや、予選敗退した時の俺は間違いなく最弱だったよ。リーチかけては振り込みリーチかけては振り込み……」

    京太郎「そんな俺もこの石を買ってから強くなる事ができました」

    桃子「………清澄のレベルがどんどん高くなっているッスね…」

    京太郎「無視ッスか……何かすいません……」

    桃子「…………」

    京太郎「あれー? 桃子さーん?」

    桃子「何か自信喪失ッス……上には上がいるってのは良く聞きますけど、須賀さんからは全然オーラとか感じなくて…」

    京太郎「すいません…弱くてすいません…」

    桃子「いやもう何か自分もすいません……」

    京太郎「………」
    桃子「………」

    二人「はぁ……」

    215 = 201 :






    「きょーたろー……」グズグズ

    ゆみ「………HELP ME」

    216 = 201 :

    本日はここまで

    217 :


    読んでるぜ

    219 :

    京太郎「ん? 音楽室って書いてあるね」

    桃子「如何にもって感じッスね。ありがちッス」

    京太郎「失礼しまーす」ガラガラ

    ジャジャジャジャーン!!

    京太郎「いきなりだな………」

    桃子「ベントーベンの曲ッスね」

    京太郎「開けた瞬間ってのは予想していなかったな」

    桃子「良い感じに驚きそうッスね」

    220 = 219 :

    京太郎「中はどうなってんだ?」

    ベントーベン「俺の曲を聞けぇぇぇぇ!!」

    京太郎「次行くか」ガラッ

    桃子「そッスね」


    京太郎「うーん……衣は見当たらず出口も見えず…」

    桃子「こっちも絶賛行方不明ッス」

    京太郎「まぁなるようになるか」

    桃子「なるようにしかならないッスね」

    221 = 219 :

    京太郎「ん? また音楽室がある」

    桃子「一周して来たんスかね?」

    京太郎「開けてみよう」ガラッ

    ジャジャジャジャーン!!

    ベントーベン「俺の」

    京太郎「失礼しましたー」ピシャッ

    桃子「内装も同じみたいッスね」

    京太郎「錯覚させる為にわざわざ同じ部屋、状況を用意した?」

    桃子「或いはぐるっと一周した?」

    京太郎「一周したっていう線は無いと思う。まっすぐ歩いてたのに一周する要素が無い」

    桃子「うーん……もう一回歩いてみるッスか」

    京太郎「あぁ」

    京太郎「…………」スッ

    桃子「どうしたッスか?」

    京太郎「いや、なんでもないよ」

    222 = 219 :

    京太郎「戻ってるな」

    桃子「分かるんスか?」

    京太郎「これ、誰にも気付かれないように置いた紙切れ。音楽室の扉の前に置いといたんだよ」

    桃子「いつの間に……」

    京太郎「うーん……という事は、仕掛けがあるんだろうなぁ」

    桃子「音楽室の中を探ってみるッスか?」

    京太郎「ちょっと開けてみよう」ガラッ

    ベントーベン「俺」

    京太郎「うーん……面倒くさいのしかいないな」

    桃子「この辺に何か無いッスかね?」

    京太郎「探ってみるかー」

    ガシッ

    血濡れ「ヒヒヒヒヒ」

    223 = 219 :

    京太郎「突然開いた壁の下の隙間から女の人が……」

    桃子「中々ホラーな演出を煽るッスね。ただでさえ同じ所を歩かされて精神的にも肉体的にも疲弊してくるであろうタイミングでこれは中々やるッスよ」

    京太郎「そうだな。あ、お姉さん。俺達のツレ見てませんか? はぐれちゃったんですけど」

    血濡れ「ヒ……ヒヒ……」ズルッ

    京太郎「あっ、行っちゃった。そうだ、この穴の中から脱出するんじゃないのか?」

    桃子「行ってみるッス」

    ピシャッ!!

    京太郎「閉められた。開けれないかな?」

    桃子「まるで本物の壁みたいにビクともしないッスね」

    京太郎「仕方ない、音楽室を調べよう」ガラッ

    224 = 219 :

    ベントーベン「貴様らァァァァァ!!!! 俺の曲を聞きやがれェェェェ!!!!」ジャーン!!

    京太郎「俺はピアノの下とか漁ってみる」無視

    桃子「私は楽器のある場所を探すッス」無視

    ベントーベン「あ、あの……」

    京太郎「んー無いなー」

    桃子「何かあったッスよー」

    京太郎「お、マジ?」

    桃子「何なんスかねこれ?」

    京太郎「鍵? どこの鍵だ?」

    ベントーベン「あ、それ僕の宝物箱の鍵……」

    桃子「ここには何もなさそうなので早く出るッス」

    京太郎「了解」

    225 = 219 :

    ベントーベン「待って!! 話聞いて!! 出る方法教えるから!!」

    京太郎「チッ、仕方ないな……で、どうすりゃ良い?」

    ベントーベン「君達、何と言うか凄いね……全く驚かないし……」

    桃子「早く先輩と合流して遊びたいッスから」

    京太郎「同じく」

    226 = 219 :

    ベントーベン「よし、じゃあ出る方法を教えよう。答えは簡単、僕の曲を聞けば良い」

    桃子「因みにかかる時間は?」

    ベントーベン「30分」

    京太郎「もうセット破壊して帰ろう」

    桃子「賛成ッス」

    ベントーベン「わーわー!! 5分に纏めるから勘弁してよ!!」

    京太郎「まぁ5分なら」

    ベントーベン「よーし!!」

    227 = 219 :

    5分後

    ベントーベン「どうだったかな?」

    京太郎「中々良かったんじゃないか? 俺は気に入ったぜ、これなら30分聞いても良かったかもな」

    ベントーベン「本当!?」

    桃子「そッスね。でも今日は時間おしてるから勘弁ッス」

    ベントーベン「分かった!! よーし、じゃあ出してあげるよ!!」

    京太郎「………。出れるのか?」

    ベントーベン「はい、これで無限廊下は解けたよ!! ありがとう!!」

    京太郎「おう。今度はちゃんと聞きに来るわ」

    桃子「じゃあまたッス」

    ベントーベン「バイバイ!!」

    228 = 219 :

    京太郎「おっ、ループ終わってるな。んで何か張り紙ある」

    桃子「何か書いてあるッス」

    京太郎「何々……
    『ゴールはすぐそこ!! さぁ最後はこれだ!!
    1、貴方がたが男女なら、男性は女性に耳元で愛を囁いてください。
    2、貴方がたが同性なら、お互いに恥ずかしい事を大声で叫んでください。』
    なんだこりゃ」

    桃子「……………」

    京太郎「どうする?」

    桃子「まずは出る事が先決ッス。一思いにやっちゃってくださいッス」

    229 = 219 :

    京太郎「ふむ……愛を囁くってなんだろう? 好きだ、とか?」

    桃子「洋風映画っぽい熱っぽい感じじゃないッスか?」

    京太郎「それでやってみよう」

    京太郎『……モモ。愛してる、俺のモノになれ』

    桃子「」ゾクゾクッ

    ぬりかべ「……」ゴゴゴゴゴ

    京太郎「お、開いた」

    桃子「…………」ポー

    京太郎「悪かったな付き合わせて。出ようぜ」

    230 = 219 :

    園内
    ホラータイム前

    従業員「お疲れ様でしたぁ♪ 時間は……49分ですね♪」

    京太郎「結構長くいたんだなー」

    従業員「アンケートお願いします♪ どんなお化けに出会いましたかー?」

    京太郎「んー? 何か色々いましたよ? 手から伸びる無数の手、狼男、無限に続く廊下、ベントーベン、血濡れ女、ぬりかべ……こんな所かな?」

    従業員「………。はいありがとうございます♪ ご協力感謝します♪」

    桃子「というか、従業員ならどんなお化けがいるか分かるんじゃないッスか?」

    従業員「企業秘密です♪」

    桃子「そッスか」

    231 = 219 :

    京太郎「あ、ツレ二人とはぐれたんですけど」

    従業員「はい♪ お二人様はこちらで保護していますのでご安心ください♪」

    京太郎「それとあの廊下がずっと続く奴、どうやったんですか? 真っすぐ歩いてたのにいつの間にか元の場所歩かされてて」

    従業員「申し訳ありません♪ こちらは企業秘密となっております♪」

    桃子「それと絶叫系アトラクション一位と言うにはあまり相応しく無いように思ったッス」

    従業員「申し訳ありません♪ 企業秘密でございます♪」

    京太郎「中々秘密が深そうだな……」

    従業員「どうぞこちらへ♪ 迷子センターへ御案内致します♪」

    232 = 219 :

    園内
    迷子センター

    「きょーたろー!!!」グズグズ

    京太郎「おー衣ー。何泣いてるんだよ?」

    「怖かったああああああ!!!!」

    京太郎「よしよし。もう大丈夫ですよー」ポンポン

    「ひっく……かってにいなくなるな……」

    京太郎「勝手にいなくなったのはそっちだろ……」

    「へりくついうな……」

    京太郎「はいはい…」ポンポン

    233 = 219 :

    ゆみ「………すまない…」

    桃子「大丈夫ッスよ。気にしなくて問題無いッス」

    ゆみ「あんなに馬鹿みたいに取り乱して…恥ずかしい限りだ…」

    桃子「逆にアリッス!!」

    ゆみ「逆に……?」

    桃子「何でも無いッス」

    ゆみ「しかし……こんな所で天江と会うとはな」

    京太郎「暇だから一緒に遊園地に来たんですよね」

    ゆみ「そういえば君は? モモが世話になったようだが……天江と一緒にいるという事は龍門渕の男子か?」

    京太郎「あ、清澄高校の須賀京太郎って言います」

    234 = 219 :

    ゆみ「清澄…? 何故天江と?」

    桃子「それは後で私が説明するッス。もう2時ッスから昼食食べに行きたいッス」

    ゆみ「そうだな。須賀君達も一緒にどうだ?」

    京太郎「良いんですか? 衣は相変わらずこんな感じですけど」

    「うっ……ぐすっ…」

    ゆみ「まぁ問題無いだろう」

    桃子「ッス」

    235 = 219 :

    本日はここまで

    最近字一色と大三元ツモ和了しました、感激です

    そしてそろそろ闘牌したい……

    236 :

    うい
    おつですー

    237 :

    園内
    レストラン

    京太郎「ほら、もう泣き止めって」

    「べっ……別に泣いてない…」

    京太郎「何食べる? お子様ランチ?」

    「子供扱いするな!! 旗がついたご飯は2年前に卒業したぞ!!」

    京太郎「じゃあ何が良い?」

    「………ハンバーグ」

    京太郎「ハンバーグな。俺は……カレー餃子定食にしようっと」

    238 = 237 :

    ゆみ「モモは?」

    桃子「私は先輩と同じで良いッスよ」

    京太郎「じゃあ店員呼びますね」

    ・・・・・・・・・

    京太郎「いやー、にしても疲れたなー」

    桃子「あのお化け屋敷が意外と長かったッスからねー」

    京太郎「本当な」

    京太郎「そういえば衣はお化け見たのか?」

    「………衣は何も見てないぞ」

    京太郎「そ、そうか。いや分かった良い、何も思い出さないで良いから」

    ゆみ「オバケナンカイルワケナイジャナイカ」

    桃子「落ち着いてくださいッス先輩。須賀さん、今はお化け屋敷の話はタブーッス」

    239 = 237 :

    京太郎「だな、悪い」

    ゆみ「そうだ。君が天江と知り合った経緯を聞かせてくれ」

    京太郎「かくかくしかじか」
    桃子「一々書くのは見づらいだろうから割愛ッス」

    ゆみ「なっ……!? 君が天江に? 本当なのか?」

    「悔しいが嘘は無い」

    ゆみ「…………」

    桃子「にわかには信じられない話ッス」

    京太郎「今ではうちの部の皆に負けまくりですけどね」

    三人「」

    240 = 237 :

    「京太郎、嘘だよな?」

    京太郎「いやぁ……嘘ではないよ」

    桃子「清澄の麻雀部はそこまでになっていたんスか…?」

    ゆみ「化け物の巣窟か……」

    「よもや、リーチをかけてボコボコにされているとかそういう話ではないな?」

    京太郎「………まぁ、それはそれだようん」

    「何故だ? 京太郎は強い、その力を堂々と誇示すれば良い」

    京太郎「怖いんだ」

    「怖い?」

    京太郎「麻雀を打つ時にさ、自分が自分じゃなくなってさ……もう嫌なんだ、麻雀を打つのが……」

    「京太郎……」

    241 = 237 :

    ゆみ「一体何の話なんだ?」

    「京太郎は、衣よりも……いや、今まで衣が戦ってきた誰よりも強かった」

    「まるで最初から最後まで何が起こるのか分かりきっていたかのように、強かった」

    京太郎「そうなのか? そんなにか……」

    「うむ。だから京太郎は自信を持てると思ったが……そうもいかない理由があったのか」

    ゆみ「ふむ……」

    従業員「お待たせ致しました♪」

    ・・・・・・・・・・

    242 = 237 :

    ゆみ「知らない人からのメール?」

    桃子「事件の香りッス」

    京太郎「一応メールは残してあります。……これです」カチャ

    ゆみ「………ふむ」

    桃子「この、能力ってどんな能力なんスか?」

    京太郎「最初はリーチをかけなければ必ず和了できる能力……だったんだけどな」

    京太郎「…………今は、他家はリーチをかけた俺でしか和了できない能力、になりました」

    三人「」

    243 = 237 :

    今日はここまで

    244 :

    乙!


    京太郎がリーチしない限り他家は和了れない……?

    なにそれやべぇ、アラフォーにも勝てるんじゃないかそれ

    246 :

    チートすぎる

    247 :


    アラフォーなら全て流し満貫とかやってのけそう

    248 :

    「なんだそのとんでも」

    京太郎「知らねぇよ……」

    桃子「勝てる気がしねぇッス」

    ゆみ「或いはその能力を押さえ込めればチャンスもあるのだろうが……天江が勝てないとなるともうどうしようも無いように思える」

    京太郎「本当、ただ俺は皆と普通に麻雀をやってたかったんだけどな……」

    「………衣のせいか?」

    249 = 248 :

    京太郎「いや、遅かれ早かれだよ。麻雀をやっていたらいつかはこうなっていたと思うし」

    「うん……」

    ゆみ「しかし……その能力が例え危険なモノだったとして、どのように危険なのか分からなければ納得もできない。死人が出るという話も良く分からない」

    京太郎「俺、もう麻雀打たない方がいいのかなって思って」

    「………衣はまた京太郎の麻雀を打ちたい」

    ゆみ「行く所まで行ったら遅いのかも知れないが、やりたい事をやるなと言われてやめられるものでもない。納得の行く方法を選ぶべきだ」

    京太郎「明日、父さんが帰って来るので相談してから決めますよ」

    250 = 248 :

    京太郎「っと、じゃあそろそろ行きましょうか」

    ゆみ「だな」

    京太郎「相談乗ってくれた御礼にここは奢りますよ」

    ゆみ「いや、大丈夫だよ。私も迷惑かけたしな」

    京太郎「そんな事無いですよ。美人と飯食えるってだけで感無量ですから」

    桃子「!!」

    「………」ムッ

    ゆみ「えっ、いや………。君は口が上手いな…とにかく、大丈夫だ」

    京太郎「そうですか? ならいいんですけど…」

    桃子「…………」

    ・・・・・・・・・・・


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