私的良スレ書庫
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元スレさやか「全てを守れるほど強くなりたい」
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魔法少女の力は強い。
脚と拳の衝突だけでも、身体は数メートル吹き飛んだ。
力が強くとも体は軽い。上手く魔法少女の力を発揮するには、足場が必要だ。
これからの課題になるだろう。
杏子「――てンめぇ~……」
さやか「ふーッ……」
ここから生き残れたら、の話だが。
いつの間にやら結界は消滅し、外はすっかり闇に落ちていた。
工場の外。人気はそう多くはないだろうが、少ないとも言いがたい。
ぱっと見た限りではまだ寂れきっている工場でもなかったので、人は居るのだろう。
続けて戦うには、あまりにも目立つ場所だった。
杏子「……さやか、あたしは腹が減った……見逃してやろう」
さやか「へ、そりゃどうも、都合が良い話で」
杏子「“これ”に誓ってやる!次からは不意打ちもしねえ、安心して飯を食わせてやるし、眠らせてやる」
言って、杏子は首に下げたアクセサリーを私に向けて突き出した。
それに誓うことがどれほどの重みを持つのか、私は知らない。私がイジワルならこれほど良い交渉も無い。
さやか「……良」
杏子「ただし2つ!聞かせてもらおーか」
“良いわよ”って言おうとしたのに遮られた。向こうの決定は強制だったようです。
杏子「オマエ、煤子さんを知ってるな!」
さやか「……」
剣は新たに出さない。
ただマントだけは身体を覆わせて、いつでも中で反撃の準備を整えられるように隠した。
さやか「……あんたが聞きたい事はまず1つがそれ……だけどそれはいくつもの意味を持っている……“何故煤子さんを知っている”とかね」
杏子「疑問は尽きないけどな……しかしあの足捌き、煤子さん以外にやられたことはないけど、やられてすぐに思い出した……教わったな?」
さやか「こっちのセリフ……何故煤子さんがあんたなんかを?」
杏子「私“なんか”を?くくく、バカ言うなよなぁ、あたしだからこそ……」
「おーい、うるさいぞ……誰かいるのか……」
さやか「!」
男性の声が響いてきた。
付近の住民か、それとも工場の人か。どちらかが私たちの騒ぎを聞きつけてきたのだ。
杏子「チッ……ひとまずはお預けだ、あんた、新米だろ?次やる時はもっと力をつけてきなよ、そっちの方が都合が良い」
さやか「は?自分勝手な、大体あんなのただの殺し合い……」
杏子「殺し合いくらいでなきゃ“燃えない”のさ」
ふわりと跳躍し、杏子の身体が工場の壁へ張り付く。
杏子「じゃあな!煤子さんの弟子ってんなら問題ねえ、次会う時を楽しみにしてやる……で、もう一つは今度、聞かせてもらうが……」
杏子「……あのロンゲ、ほむら……あいつ、煤子さんの妹か?」
呟くそうに言い残すと、お騒がせシスターは壁を蹴りながら去っていった。
金属ダクトがひしゃげて壊れ、破片が音を立ててコンクリに落ちる。
最後までうるさい、騒がしい奴だった。
さやか(煤子さんを知っている……一体……)
考える前に、私もさっさと工場から逃げ出した。
雷オヤジだったら怖いからね。
煤子のおかげでドラマCDと違って杏子はマミの弟子でも後輩じゃないかもな……
最初から対立していた可能性が微レ存
最初から対立していた可能性が微レ存
制服姿のマミさんの後ろ姿を見つけると、私は大きく手を振りながら彼女達に近づいた。
マミさんの肩を借りたほむらと、心配そうに同じく身体を支えていたまどか。
ほむらが負ったダメージは思いのほか大きいらしく、魔力での治療も渋っているのか、片足を引きずり気味に歩いていた。
ほむらは淡白だったけれど、二人は工場に残った私を心配してくれたようで、再開の頭に事の顛末について根掘り葉掘り聞かれたものだ。
私は杏子との激しいバトル模様についてはかなり省き、とりあえず、彼女自身がもう不意打ちはしないという宣言を出した旨を伝えた。
煤子さんについては……長くなるので、あえて省いた。
これから、ちょこちょこと話していく他ないんだろうけど……。
マミ「……佐倉さんとはね」
色々あった今日の魔女退治。
ほむらを支えながら歩く静かな帰路の途中、夜道に落ちて溶けそうな声でマミさんが切り出した。
マミ「私は、以前に……魔法少女の仲間として、協力してたことがあったのよ」
さやか「あいつと……」
一体どんな経緯になればマミさんと杏子が手を組むのか、私には全く想像ができない。
佐倉さんと出会ったのは、1年前……。
私も魔法少女として、やっと力を付け始めた頃だったわ。
その時にはもう、滅多なことでは魔女に苦戦しなくなった……今思えばその気の緩みもあったのかもしれないわ。
見滝原には大きな教会がったの。とても大きくて、廃れてしまったのが不思議なくらいの、立派な教会。
私はその日、魔女退治のためのパトロールをしていて、偶然教会の近くを通ったの。
この教会はどうして寂れたんだろうなーって、軽い気持ちで眺めていたら、丁度その教会から使い魔の魔力を感じたの。
もちろん私は教会へ向かって行ったわ……廃教会ってことは知っていたから、躊躇無くステンドグラスの窓を蹴破ってね。
けど中にいたのは、使い魔ではなく魔女。
隙だらけの格好で突入した私は、うねるような魔女の身体に捕まって、何もできないまま身動きが取れなくなったの。
今の私からしてみたら、笑っちゃうようなミスだったわ。いえ、笑えないわね。
とにかくあの頃の私は、手に入れた力に自身を持って、舞い上がっていたのよ。
魔女に捕まった私は、徐々に身体が締め付けられて、頭に血もめぐらなくなって……もうだめかと諦めた……そんな時だった。
佐倉さんが正面の扉を開け放って、現れたのよ。
そして髪留めに赤い炎を灯した彼女は……私に一切の傷をつけることもなく、二十秒もかからず魔女の身体を八つ裂きにして、倒してしまった。
私は本当に嬉しかった。自分と同じ魔法少女がいて、私を助けてくれた。
今までずっと一人で戦ってきた私は、そのときになって初めて……孤独を癒してくれる相手を見つけたの。
私は一人じゃない。誰かが私を助けてくれる。
一緒に戦ってくれる、って。
そう考えただけで私は救われた。魔女から助けてもらうよりも、それ以上に救われたと思っている。
私が協力関係を求めると、佐倉さんは「おう、いいぜ」って、それだけ言って笑っていた。
それ以来、私と佐倉さん、力を合わせて魔女を倒す……関係が始まると、思っていたんだけど……。
>ステンドグラスの窓を蹴破って
下手したら杏子ちゃんの逆鱗に触れかねないよ…
下手したら杏子ちゃんの逆鱗に触れかねないよ…
っていうか教会の中に使い魔や魔女がいるのはいいけど結界の存在丸忘れしてないか
確かに佐倉さんは協力してくれたわ。
魔女との戦いでは我先にと飛び込んでいくし、私に拘束魔法の有効的な使い方をアドバイスしてくれたりね。
一瞬でリボンの網を展開して、離れた場所にもマスケット銃を生み出す。
この領域に至るまで、いろいろな特訓をしたり、魔女との実戦を重ねてきたわ。
佐倉さんのおかげで、自分の魔法に磨きがかかった。自信がついたの。
ものすごく頼りになる子だなって、ずっと思ってたわ。
けれど私は気付いてしまった。
佐倉さんは、私と一緒に戦いたいわけじゃない。強い相手と戦いたいだけなの。
それに気付いたのは、私がリボンの魔法をほぼ自由自在に操れるようになった頃……。
ある日の魔女退治の帰りに、道の先を歩く佐倉さんがぽつりと呟いたのよ。
“なあマミ、ちょっと全力を出して、私と戦ってみないか”って。
それまでもそういう組み手が好きな子だったから、私はほんの少し気を引き締めるくらいでそれに臨んだの。
佐倉さんと戦うのかあ、緊張するなあ、って。
……けれど。
いえ、宣言通りだった。
佐倉さんは一切の手加減をせず、本当の本当、魔女と戦うように……いいえ、魔女と戦う以上の本気で、私を“倒しに”きたの。
夕時の河川敷は他に人も物もなかった。けれど私は恐ろしかった。
久しぶりの恐怖だった。いつもなら一般人を死なせたくない、周りを巻き込みたくないって戦っていた私が、自分自身の身を案じて、逃げ回るなんてね。
リボンも銃も、何も効かなかった。今まで培ってきたはずの技術は全て佐倉さんの槍に切り裂かれて、消え去ってしまう。
体中にいくつもの深い傷を負ったし、戦っている最中に吐いたり、泣いたり……情けなかった。
そんな私の姿を見て、佐倉さんの興は冷めてしまったのね。
今まで私と一緒にやってきたことなんて全て忘れたように、私からは一切の興味をなくして、見滝原を出て行ってしまったのよ。
それが、私と佐倉さんとの関係……。
さやか「……」
まどか「マミさんにそんなことが……」
ほむら「……」
マミ「私、思えば佐倉さんのことを何も知らなかった」
マミ「彼女が普段どうしているのか、何を考えているのか……聞くタイミングを作れなかったといえばそれまでだけど」
マミ「……ごめんなさい、私は佐倉さんとは知り合いだけど……何も知らないんだ」
儚げな顔をこちらに向けて、マミさんは寂しそうに笑った。
ほむら「杏子が異常なだけよ……それを理解できるのは、同じ異常者だけ」
マミ「……」
憮然と歩くほむらが零した言葉は、きっとマミさんへのフォローなのだろう。
さやか「……じゃ、私こっちだから、またね」
まどか「うん、気をつけてね、さやかちゃん」
さやか「へへ、また明日ね、マミさんも、ほむらも」
マミ「そうね、明日学校でね」
ほむら「ええ……」
それぞれが別々の場所に靴先を向けた。
ほむらだけはまどかと一緒で、彼女を家まで送り届けるらしい。
さやか『……あのさ』
ほむら「!」
さやか『ちょっと、やっぱ今日のことで聞きたいことがあるから……ほむらだけ、後でここに来てくれないかな』
ほむら『……ええ、わかったわ』
黒髪を闇の中にはためかせながら、ほむらはまどかと去っていった。
彼女はまどかを送り届けて、その後戻ってくる。
さやか(……ほむらとは、良く話しておかないと、ダメなのかも)
杏子初登場時は「王蛇ポジ、キタ!」とか言われてたが、コイツは正にそうだな
街灯の明かりだけが灯る、見滝原の中では小さめな公園のベンチで座っていた。
腿を擦り、スカートの丈を伸ばす。夜になると、やっぱり寒気がする季節だ。魔法少女になってもそれは変わらないらしい。
そう考えてみると、この時期でもほむらの黒ストは正しい選択のようにも思えた。
……とも思ったけど、やっぱりさすがに暑過ぎるなぁ、あれは。
ほむら「今日のことで話って、一体何?」
さやか「お」
後ろからの声に振り向けば、そこにはほむらがいた。
その姿を認めると同時に、何かが私の顔に向かって投げ込まれる。
さやか「うおわっ!?って熱っ!?」
咄嗟に掴んだそれは、缶のあったか~いミルクティーだった。
さやか「……おおー」
ほむら「何も飲んでないし食べてないでしょう、買ってきてあげたわ」
さやか「……えへへ、ありがとう」
意外なこともするもんだ。
本質的にドライで冷たいタチの方が勝ってる子だと思ってたけど、感情が読めないだけで、結構気も利くらしい。
缶紅茶を腿に挟み、暖かさを堪能する。
さやか「――……」
ほむら「ん?」
私の隣に座ろうとするほむらの姿を見上げ、私は思わず絶句してしまった。
こんなシチュエーション、こんな優しさ、こんな……ほむらの姿が、
あの日々とまるでそっくりだったから。
ほむら「それで、今日の話って?」
さやか「あ、う、うん」
ベンチをずれて、ほむらの分のスペースを空ける。
並んで座ると、本当に昔を思い出すようだ。けど今はそれを振り払って、話すべきことを喉の奥でまとめる。
さやか「……前にさ、私、ほむらに変なことを訊いたことがあったよね」
ほむら「ああ……ススコっていう人の話かしら」
さやか「よく覚えてるね」
ほむら「初めてのことだったから」
そりゃあなかなか、誰かの妹ですか?とか訊かれることなんてないだろうけどさ。
さやか「……本当にほむらは、煤子さんのことを知らないの?」
ほむら「知らないわ。……今日の事と関係があるのかしら、その、ススコという人は」
さやか「うん、かなりね……ある、と思う」
少なくとも私の拳に受けた痛みは、間違いなく煤子さんとのつながりがあるのだ。
さやか「私は昔……もう4、5年近く前になるんだ……煤子さんと出会ってからね」
ほむら「……」
さやか「煤子さんは私に色々なことを教えてくれた、先生のようなお姉さんだったんだ」
さやか「煤子さんは私にお願いをしたんだ……あの時、煤子さんは私の事を知っていたけど、私は知らないのに」
さやか「まるで私のことを、自分の子供のように……自分の分身であるかのように、“こう生きて欲しい”って……」
さやか「それは多分、病気を患っていた煤子さんが私に託した、煤子さんが受け継いで欲しかった生き方なんだと思う」
色々なことを教えてくれた煤子さん。
生きる上での大切なことを、その大事な大事な輝く部分だけを丁寧に選んで、それらを綺麗に並べた宝石箱を、私にプレゼントしてくれたのだ。
ほむら「……煤子さん、か……さやかの過去に、そんな人がいたとは思わなかったわ」
ほむらは自分の分のピルクル(!)を飲みながら、どこか合点がいったのか、話の折に触れてはしきりに頷いていた。
さやか「うん、でね?その煤子さんとほむらがさぁ、すごいそっくりなんだよ」
ほむら「……そんなに?」
さやか「うん……多分……」
じっとほむらの靴から顔までを見る。
……んー、こんな感じだったっけ。こんな感じだったような。
もうちょっと煤子さんのが格好良くて、大人っぽかったような……。
手元のピルクルとストローの存在が、私のイマジネーションに巨大な砂嵐を発生させている……。
ほむら「私はもちろん煤子さんではないし、妹もいなければ姉だっていないわよ」
さやか「うん……ていうか、居たとしても東京だしねぇ」
ほむら「両親がここに来てたっていう話も聞いていないわね」
さやか「他人の空似か……」
ほむら「……」
神妙な沈黙が続く。
ほむら「……全く根拠もないし、仮定の話でもないけど……他人の空似では、ないかもしれないわ」
さやか「え」
心当たりが?と聞きそうになったが、心当たりはなさそうだ。
では何故か。
ほむら「さやか、貴女はとても……信頼できる、まだ短い間だけど、それがわかったわ」
さやか「な、何をー?急に……」
真剣な眼差しに思わずたじろぐ。
ほむら「煤子さんとは何者か……それに心当たりがあるといえば、ある……」
さやか「!」
ほむら「早まらないで、それを話すためには……私が持っているいくつかの秘密を話す必要があるの」
さやか「秘密って……」
それは普段からほむらが私に隠し続けていることと関係があることなのだろう。
頭の中で推理しようと考えをめぐらせていたところに……。
QB「秘密か、それは僕にとっても気になるね」
ほむら「!」
さやか「キュゥべえ」
公園の闇の中からキュゥべえが歩いてきた。
不自然なほどに真っ白な身体は、野良ネコと見間違うこともない。
ほむら「……何をしに来たのかしら」
さやか(げー)
QB「僕が魔法少女のもとを訪れちゃあ悪いのかい?いいじゃないか、今の今まで、君を気遣って離れていたんだから」
ほむらの殺気が目に見えるようだ。が、キュゥべえはそんな怒りも知らん振りで、悠然とこちらのベンチの上に座った。
QB「いやぁ、それにしても久しぶりに聞いたね、その煤子という名前」
ほむら「!」
さやか「え!?」
QB「前に杏子がよくその名前を出していたよ、まさかさやかまで会っていたとは思わなかったけどね」
ほむら「……杏子は何故あんなに好戦的なのか、あなたは知っているんじゃないの」
QB「君たちくらいの女の子の感情っていうのは難しいからね、僕では想像の域を離れないよ」
ほむら「……」
私達女子中学生のみんなの杏子のような性格だと思わないで欲しい、と言いたかったが、あえて言いません。
QB「僕としては煤子という人物について、あまり気にはならないんだけど……ほむらの秘密というのには、少し興味があるね」
ほむら「……」
続きがきになるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!
それにしても自分の成れの果てを知るのは結構悲しいよな
それにしても自分の成れの果てを知るのは結構悲しいよな
しかし煤子さんは杏子にもちょっかい出してたのにマミだけ放置なのは意味があるのかね
単なる信頼度の順か、今から教えても意味ないと思ったのか、もっと他の理由かな
単なる信頼度の順か、今から教えても意味ないと思ったのか、もっと他の理由かな
実は、煤子さんは二人いた!
とかってのはどうよ。
というか、そういう風に見えなくも無かった気がする。
つまり、さやかに接触した煤子さんと、杏子に接触した煤子さんが別々に存在したとか。
とかってのはどうよ。
というか、そういう風に見えなくも無かった気がする。
つまり、さやかに接触した煤子さんと、杏子に接触した煤子さんが別々に存在したとか。
追いついたらこんな時間に…
あと二時間しか寝れねないよ、さやかちゃん…
あと二時間しか寝れねないよ、さやかちゃん…
ほむら「さやかにもまだ言えない事を、あなたに教えるわけがないでしょう」
憮然と白猫を見下ろし、ほむらはベンチから立ち上がった。
QB「残念だ、ほむらのことはあまりよく知らないから、勉強しようと思ったんだけどな」
ほむら「私との関係を築きたいのであれば、まずは杏子が暴走しないように押さえつけておくことね」
QB「それができたらどれだけ風見野は平穏になるだろうね」
なるほど、キュゥべえも杏子を止めようと努力したことはあるらしい……。
さやか「なんか、ごめんね、よくわからない話で呼び戻しちゃって」
ほむら「構わないわ、私こそ……話せないことが多くて、ごめんなさい」
さやか「ううん、ぜーんぜん気にしてない!まぁ、今日は色々とあったけどさ、明日からも頑張ってこう!」
ほむら「ええ……」
何か言いたげに視線を落とし、口を何音か開閉した。
ほむら「……私があなたに秘密を打ち明けるには、もうちょっと時間が必要だと思ったの」
さやか「時間?」
ほむら「ええ……時間を頂戴、なるべく早く、答えを出すから」
さやか「話すべきか、べきではないか」
彼女は無言で頭を垂れる。
ほむら「じゃあね、さやか」
さやか「うん、じゃあ、また!」
ほむら「……ふふっ」
さやか「!」
ほむら「なんでもない、また」
彼女が最後に残したのは、いつかのように可憐な微笑みだった。
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