私的良スレ書庫
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元スレほむら「思い出せない…私は何者だ?」2
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>>394
箱は帰れ
箱は帰れ
>>399
そういうのいるない
そういうのいるない
マミ「……つぅ…」
マミ(止めようと思ったけど…やられちゃった…)
マミ(少しの間、足止めはできるかと思ったけど……さすが、暁美さん、なのかしら…)
マミ(…お腹痛い…動けない)
杏子「……マミ、無事か?」
マミ「……え?佐倉さん?逃げたんじゃ…」
杏子「マンションの中でな…アタシよりもマミのが重傷だよ、起き上がれるか?肩貸そうか?」
マミ「うん……」
グイッ
杏子「……あいつは行ったみたいだな…くそ、マミにまで手を出すとは思わなかったぜ」
マミ「……」
杏子「……ごめんな、マミ…アタシのせいで、こんな事に」
マミ「あれは、暁美さんじゃないわ」
杏子「え?」
マミ「あれは暁美さんなんかじゃない……」
杏子「……あれは、ほむらだよ」
マミ「違うわ…!絶対に!」
杏子「……」
杏子「違うのかな……」
マミ「ええ、違うわ……」
杏子「そうなのかな……」
マミ「そうよ…だって、暁美さん、いつもの暁美さんじゃないもの」
マミ「そうでしょ?佐倉さん」
杏子「! お前、泣いて……」
マミ「暁美さん、人殺しなんてしないもの…魔法少女を殺したりなんて、絶対にしないもの…!」
杏子「マミ……」
杏子(…ほむら……)
まどか「杏子ちゃん、どうしてるかな」
さやか「うーん、ちゃんと部屋で大人しくしてればいいんだけどなあ……」
まどか「でもマミさんがいれば安心だよね?」
さやか「あはは、居ればなんだけどねー…」
タッ タッ
まどか「! 前から何か、屋根の上…来る!」
さやか「えっ!?魔女!?使い魔…!」
タッ
ほむら「……!」
まどか「あ、なんだ、ほむらちゃんか……」
さやか「魔女退治はもう…ってオイ!ほむらどうしたの!?その腕…」
ほむら「…チッ」
カチッ
さやか「は……あれ?」
まどか「消え、た…?」
さやか「…私の家に急ごう」
まどか「うん、なんだか…嫌な予感がする」
―――――――――――
ほむら『……』
殺風景な白い自室。
私は力ない姿勢でソファーに座っていた。
ほむら『また夢か』
ほんの少しだけ、寝起きのようにぼやけた視界。
はっきりしない世界の中で、唯一はっきりと視認できるものがあった。
私の姿だ。
『……』
ほむら『……』
みの虫のように毛布に包まれているが、長い黒髪は外に飛び出している。
癖のある私の髪だ。
ほむら『結局、地べたで寝ているわけか』
『……』
ほむら『まあ、布団もベッドもない部屋では仕方がないんだろうけど』
『……』
ほむら『ふふっ、ロクに毛布も使わない私が言えた事ではないか…』
『……使ってるじゃない』
ほむら『え?』
使った覚えは無い。
確かに何度か羽織ったことはあるが、使ったとしても最近ではない。
『毛布、私は、貴女は、使っているのよ……暁美ほむら』
―――――――――――
ほむら「……」
目を醒ますと、そこは暗闇の中だった。
とても窮屈で、とても温かい中だった。
ほむら「んんっ……なんだ、ここは…」
身体に纏わるものを退けるようにして這い出る。
ほむら「……え」
「にゃぁ……」
目の前にワトソンがいた。
ここは私の部屋の中だった。
ほむら「ええ?」
そして、私は身体に毛布を巻き付けていた。
自室の床の上で。寝ていたのだ。
ほむら「……」
昨日も寝た覚えは無い。
最後の記憶は、ええと、確か魔女を狩ろうとして、それで…。
ほむら「……痛っ」
保留のできない思考は、より衝撃ある腕の痛みによって阻害された。
毛布のまとわりつく左腕が、とても痛かった。
ほむら「…何だ、これは…」
私の左腕には無数の裂傷が刻まれていた。
多くの傷は意味ありげに交わり、連なり、言葉を形成している。
私の見間違えでなければ、それはこう読めるのだ。
“杏子をころせ マ女をころせ コドクになれ”
血液が逆流する。
身体中の血の気が引くという意味が理解できた瞬間だった。
>>406
その顔は叩きたくなるな
その顔は叩きたくなるな
乙マム
これで本人含む全員がほむほむというか異常に気付く事になるのか
これで本人含む全員がほむほむというか異常に気付く事になるのか
マミさんが理解してくれてるのがせめてもの救いか
これほどマミさんに期待するスレも他にないなぁ
これほどマミさんに期待するスレも他にないなぁ
>>420
どこの豆腐下駄だよww
どこの豆腐下駄だよww
>>422
努力の結晶だな
努力の結晶だな
暴走ほむらが表に出ると、凄い勢いでソウルジェムが濁ってるんだよな
どんな精神状態なのか
どんな精神状態なのか
ほむら「~~!!」
文字を理解すると共に、言い知れぬ恐怖に駆られた私は反射的に腕へ治癒魔法をかけた。
浅い傷は瞬時に治ったが、頭に焼きついた文字は離れることは無い。
ほむら「……」
無傷に戻った左腕を見て、安堵か落胆かのため息をひとつ。
ほむら「ついに、この時が来てしまったのか…」
心の隅で予感していた未来の一つに遭遇したのだ。
それは悪い未来の一つだった。
ほむら「私の前の人格が戻り……私は暁美ほむらに乗っ取られる」
私としての自我が消え失せ、奥底に眠っていた暁美ほむらの記憶が私の体を再ジャックするのだ。
こんな簡単なことに気付かない私ではない。
私の記憶は、二日前から曖昧になっているのだ。
そして、曖昧になる感覚が広がってゆく。
私が私として活動しない時間が消えてゆくのだ。
いずれ私はどうなるのか。
ほむら「…私は、消えてしまうのか……?」
半分ほど濁ったソウルジェムを、震える手で握り締める。
でもほむほむも消えてるわけだし…でもやっぱかわいそうだし…
ここは元ほむとダークほむとこ手品ほむの三人共同生活で
ここは元ほむとダークほむとこ手品ほむの三人共同生活で
上手い具合に一体化できないもんかね
今の状態で一体化したらそれはそれで不味そうだが
今の状態で一体化したらそれはそれで不味そうだが
この世界のまどか達にとってはホームズこそがほむほむなわけで
でもその時点で本来のほむらじゃなくてしかも本来っぽいのは壊れてて
どうすればいいんだ
でもその時点で本来のほむらじゃなくてしかも本来っぽいのは壊れてて
どうすればいいんだ
でもほむほむが何度も何度も頑張ったのに、何もしらないほーむずに居座られてもほむほむが可哀想
傍らのワトソンにも目をくれてやれず、私はテーブルの上を漁った。
邪魔な小物を退け、アイデアを描き殴ったばらのルーズリーフを押しやり、そして一か所に固められたグリーフシードを手に取る。
ほむら「……」
数は減っていない。
だがこのうちの2個がほぼ9割近くまで穢れをためており、使えない状態にまでなっていた。
…暁美ほむらが使ったのだ。
半日で、2つも。
どんな魔力の使い方をすれば2個も減るのか。という疑問は、すぐに“何に魔力を使ったのか”という疑問に変わった。
……決まっている。
“杏子をころせ”
ほむら「……何があったんだ」
私託された、“杏子を殺せ”というメッセージ。
魔女を殺せ。それだけはわかる。だが何故杏子を殺さなければならないのだ。
孤独になれとはどういうことだ。
暁美ほむらは私を恨んでいるのか?憎んでいるのか?
それともやはり、暁美ほむら、君はそういう人間だというのか。
かつてのように魔法少女を殺し、街を破壊し尽くす幽鬼だというのか。
ほむら「私にそうなれとでも言うのか……」
私よ。そんな暁美ほむらを受け入れろというのか。
ほむら「……!」
悪寒が走る。
残された杏子を殺せというメッセージ。
減りに減った魔力。
これが示すものは何だ。
魔法少女を狩る暁美ほむらの、血みどろの戦い。
メッセージを見るに杏子はまだ死んでいない。
だが、私が狙うのは杏子だけか?
私の殺人は杏子だけにおわるのか?
――この毒牙は、マミやさやかにもかかるのではないか。
ほむら「~~ワトソンッ!留守を頼む!」
「に」
返事を待たずに私は部屋を飛び出した。
制服姿のままで、路地を駆ける。鞄など持たない。だが学校に行かなくてはならなかった。
たとえ私が昨日何をしていようとも、マミとさやかの安否を確認しなくてはならない。
彼女らに邪険にされようとも、撃たれようとも、二人の無事を見届けなくては。
――そして、私は告げなくてはならない。私は、記憶の失った人間であるという事を。
何故私は今まで告白しなかったのか。
変に格好つけて、挙句こうして状況を悪くさせた。なんとも馬鹿けた話だ。
ほむら「格好悪い……クソ、ああもうっ!」
焦燥感と苛立ちに駆られ、私は魔法少女の姿となって学校へ急いだ。
さやか「……」
まどか「……」
QB「そんなことがあったのとは…知らなかったよ」
マミ『…上の階から失礼するわね』
まどか『マミさん』
マミ『そう、大体今の話の通り……まとめると、つまりは、暁美さんが豹変して…』
QB『よくわからないけど杏子の命を狙ったんだね?』
マミ『ええ……探すのを諦めてどこかへ行ってしまったけれど、また来るはずよ』
QB『君たちはどうするんだい?マミ、さやか』
マミ『……』
さやか『…私は、ほむらを止める』
まどか『大丈夫なの?さやかちゃん……』
さやか『ちっとも大丈夫じゃないよ……ほむらの戦いは何度か見たけど、正直勝てる気がしないわ』
まどか『そんな……!』
さやか『けど、ほむらを倒すことが私の目的じゃない』
さやか『ほむらと話さないと駄目なんだ…ほむらとちゃんと話して、しっかり事情を聞く』
マミ『ええ、そうね……それからでないと、全くわからないものね』
まどか『……ほむらちゃんは、危ないよ』
さやか『まどか……』
まどか『マミさんも私と一緒に見ましたよね?仁美ちゃんとさやかちゃんを操ろうとした魔女の時の事…』
マミ『……ええ、あの、魔女が映しだした映像ね』
さやか『……』
まどか『ほむらちゃんは魔法少女を…そういう人なんだよ…絶対に、危ないよ…!』
マミ『……確かに見たわ、あの時のことははっきりと覚えているし……今まで、大きな疑問として残るものでもあったしね』
QB『……』
マミ『けれど、暁美さんにそのような過去があったとしても、絶対に何らかの事情があったように思うのよ』
まどか『……杏子ちゃんに酷い事したのに?』
マミ『…理由があるのよ、きっと』
まどか『私、怖い……ほむらちゃんのこと、全然信用できないよ……』
さやか『……』
ガララッ
ほむら「はぁ…はぁ…」
さやか「!」
まどか「あ……」
ガラス戸を開けた向こうには、驚く顔で止まったさやかと、私を畏れるような顔で小さく震えるまどかがあった。
私は口を閉じて息を整え、早足で二人の傍へ近づく。
そこに、さやかを庇うようにして、すかさずまどかが立ちふさがった。
まどか「……」
ほむら「……」
涙ぐみそうな決意ある目が、私の昨日の空白に一抹の答えを彩ってゆく。
まどかの後ろのさやかの複雑な顔も、無慈悲で明瞭な答えを持っていた。
ああ、私はやはり、昨日、何かをしたのだ。
ほむら『……話がしたい』
まどか『……ほむらちゃん…先に、言うことない…?』
ほむら『……』
わからない。そう言いたい。
けれど、今の二人に告げる言葉としては、あまりに配慮にかけるものだと思った。
ほむら『屋上で話す…マミも、来てほしい』
マミ『暁美さん………ええ、わかったわ』
誰もが重々しい声を発していた。
身構え、決意し、慎重に選ぶ言葉のなんと重いことか。
ほむら(……)
私は黙って教室を出た。さやかと、まどかも後から距離を置いてついてくる。
重い足取りで、屋上へと向かう。
ほむら「……」
私は地べたに腰を降ろしていた。
マミ「……」
さやか「……」
まどか「……」
ベンチにはマミが、さやかが、そしてまどかが座っている。
マミとさやかは緊張した凛々とした面持ちで私を見て、まどかは悲しそうな伏し目で私の脚辺りを見ていた。
QB「僕も同席してもいいよね」
白い毛並みの未確認生物も、まどかの隣に居た。
さやか「……ほむら、話って何」
まどか「まずは……」
さやか「まどか、全部ほむらに任せよう」
まどか「……うん」
もう後に引き返すことはできない。
……いいや、逃げ道なんてもう無い。
私はもう、消えるしかない存在なのだ。
ならばせめて消える前に……言わなくてはならない。
ほむら「…なあ、みんな…私の話を聞いてほしいんだ」
半分濁ったソウルジェムを地べたに差し出し、私は口を開いた。
ほむら「私が、私の名を暁美ほむらであると知ったのはつい数週間前…この見滝原中学に転校する前の、病院でのことだ」
さやか「……?」
マミ「?」
まどか「…?」
ほむら「私が目を醒ましたその日は晴れだった…カーテンが揺れ、窓の外も中も、全て静かだった」
ほむら「まず思い浮かんだ事は、私が魔法少女であるという事だった」
ほむら「魔女を倒すのが魔法少女、いずれ魔女になるのが、魔法少女……」
ほむら「まずはそれだけ」
ほむら「目覚めた私は、自分の名前すら知らなかった」
まどか「え…?」
ほむら「まるで物語の主人公のようだろう、記憶喪失だよ」
さやか「記憶喪失?」
ほむら「私が私を“暁美ほむら”という名前だと知ったのは、病室を出て扉の横のプレートを見た時だ」
マミ「どういうこと…?」
ほむら「……」
ほむら「……私は、自分が魔法少女であるということ以外、全てを忘れていた」
ほむら「自分でも戸惑ったよ……起きたらベッドの上で治療を受ける身、そして記憶喪失だ」
ほむら「最初はただ、唯一覚えている“魔法少女”のシステムに従い…魔女を倒す者して動くしかなかった」
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