私的良スレ書庫
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元スレほむら「思い出せない…私は何者だ?」2
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ほむら「……おはよう、ワトソン」
「にゃぁー」
「くるっぽー」
ほむら「レストラードもおはよう、二人とも早起きだな」
起き上って伸びをする。
睡眠時間は長いとは言えないが、健康に気を遣う暇はない。
これからも、かなりの時間の節約を強いられるだろう。
ほむら「……暁美ほむらのために、ワルプルギスの夜をなんとかしなければね」
まどかを契約させず、魔法少女達を守る。
それを達成するには、今までのやり方では不可能だ。
暁美ほむらは実体験を通じて、それを私に教えてくれた。
私に休む暇はない。がんばろう。
ほむら「まぁ、腹が減っては戦争もできないな……食べようか、ふたりとも」
「にゃ」
「くるっぽ」
普通のヌードルのキングサイズの前で、私は合掌した。
いただきます。
ある意味でこれからのある程度の未来を見通す事ができるようになった私には、いくつかの心配事が生まれていた。
ほむら「やあ、おはよう」
さやか「お、ほむらおはよーう!」
さやかだ。
まどか「おはよー、ほむらちゃん」
ほむら「やあまどかおはよう、今日も背が低いね」
まどか「えー……」
仁美「おはようございます、ほむらさん」
ほむら「うん、おはよう」
そして仁美である。
この時期に二人の間で問題が発生するのが、とりあえず見える懸念の一つと言えるだろう。
さやか『あー、えっとそうだ、ほむら』
ほむら『うん?』
さやか『ちょっと私、用事があるからさ……』
仁美「……」
さやか『だから、魔女退治には少し遅れるかも』
ほむら「ふむ、そうか、わかったよ」
さて、この二人、どうしたものだろう。
何度目かの挑戦の中で、暁美ほむらは放課後に待ち合わせたさやかと仁美について知ったのだ。
彼女ら二人はハンバーガー店で話をする。
こともあろうに、上条恭介への告白についてだ。
ほむら(さやかに後悔しないよう念押ししてはいるが……)
ペンを親指の上で回しながら考える。
さやか。暁美ほむらとしてではない、私として、彼女はとてもいい子だと思っている。
けれど彼女の恋路の先に道が続いているかどうかは、また別問題。
実際のところ、仁美に「時間をあげます」と言われたさやかは、一人で悩んで……挙句に魔女となった場合は、仁美と恭介が付き合う事はなかったのだが。
恋が実らないことを再確認した時、仁美と恭介がどうこうにあまり関わらず、彼女は深く落ち込んでしまうのだ。
「で、この証明は~……上条君、わかるかな?」
ほむら(どうしよう……)
恭介「あー……すみません、わからないです」
「ああ、うん、仕方ないね、じゃあ暁美さん、これを」
ほむら「わからないのはこっちだっての」
「え?」
ほむら「2番の証明方法を使います」
「うむ、正解……しかし暁美さん、さっき何か……?」
ほむら「2番の証明方法を使います」
「でも良かったよなぁ」
恭介「うん、本当にね、それにさ、」
教室の隅で楽しそうに話している男子達。
上条恭介。彼も悠長なものだ。そして鈍感だ。
奴がさやかの気持ち……いや、さやかだとは言わない。仁美でもいいのだ。
どちらの気持ちでもいいから感じ取ってやらないから、こうして私がそのツケを払わされるのだ。
ほむら(仁美の気持ちに気付かないのは経緯もしらない私からは何もいえないから良しとしてもだ)
さやか「んでそれがまたセンスなくってさあー!」
まどか「あはは、ひどいねぇ」
少なくとも、かなりの頻度でお見舞いに来ていたさやかの気持ちくらい気付いてやってもいいんじゃないのか。
私がおかしいのか?鈍感を通り越して無だ。無の境地に立っていると言っていい。
ただの幼馴染がそう何度も甲斐甲斐しくCD持ってきてやるはずがないだろう。
ほむら(ああダメだ、なんかイライラしてきた)
仁美「ほ、ほむらさん?何か手元のトランプが、ものすごく荒ぶっているのですが……」
ほむら「え?ああ、いいんだ、どうにもこうしてないと落ちつかなくてね」
トランプを二つの束に分け、それぞれを一枚ずつ噛みあわせてゆくショットガンシャッフル。
それをほぼ連続的にやることで、私は上条恭介への苛立ちを抑えていた。
まどか「ほ、ほむらちゃん……ショットガンシャッフルはカードを傷つけるよ?あんまりよくないと思うな…」
「鹿目!お前やっぱり知ってるな!?」
まどか「ええ!?な、何が?」
ほむら(どうしよう、本当にどうしよう)
シャッフル瞑想は、クラブのキングが二つ折れになって弾き飛ばされるまで続いた。
ショットガンシャッフルはカードを傷つけるZE☆
実に懐かしいネタだなww
実に懐かしいネタだなww
屋上。
マミの弁当の中のレンコンをぱりぱりと噛んでいる最中に結論は出た。
ほむら(放っておこう……)
さやか、仁美、恭介。
私はもう、この三人の恋愛問題について関わらないことに決めた。
確かに、未来を知っている私はこの問題に干渉する事はできるだろう。
言葉によって三人の未来を動かすことはできるかもしれない。
だが色恋沙汰に詳しくない私が適当な茶々を入れても意味がない。
上手く誘導できれば話は早いが、私にそんな技術は無いのだ。
だから私は今回のさやかを信じ、何もしないことに決めた。
投げと言ってしまえばそれまでだが、仕方のないことだ。
これもひとつの青春だと思って、苦悩なりしてもらいたい。
マミ「――それでね、佐倉さん、プリペイドの携帯を持つことにしたらしいの」
ほむら「はあ……そうか……」
マミ「ねえ暁美さん、聞いてないでしょ」
ほむら「ああ……え?いや、何だっけ」
マミ「もう、あまり上の空でいられると、また前のようになってしまうんじゃないかって、心配になるわよ?」
ほむら「すまない、ぼーっとしていたよ」
マミ「いつも変なところで力を抜くんだから、暁美さんって」
厚焼き卵を一口食べながらマミは言った。
ほむら「……そうかな」
私はパセリの茎を噛みながら、首を傾げるのだった。
そういえばこの肉まん、トリシューラの禁止ネタも使ってたっけ。
まさか、肉まんデュエリストなのか?
まさか、肉まんデュエリストなのか?
速効魔法、乙
このカードの効果により、場に肉まんトークンを2体特殊召喚してターンエンドだ!
このカードの効果により、場に肉まんトークンを2体特殊召喚してターンエンドだ!
>>926
ここは肉まんの魔女結界。
ここは肉まんの魔女結界。
>>926
街中でデュエルディスクを持ってるやつがいたら勝負を始めるだろ?つまりそういうことだ
街中でデュエルディスクを持ってるやつがいたら勝負を始めるだろ?つまりそういうことだ
俺のターン、ドロー!
魔法カード、終焉のカウントダウンを発動するぜ!
魔法カード、終焉のカウントダウンを発動するぜ!
終焉の焔を終焉のほむほむで通してたが、
これからは肉まんのほむほむかな。
これからは肉まんのほむほむかな。
次スレいくのかいかないのか?
雑談控えるべき?
場に2枚カードをおいてターンエンド
雑談控えるべき?
場に2枚カードをおいてターンエンド
頭の中で考えを巡らせているうちに、放課後はやってきた。
マミやまどかは期待に満ちた目で私を見やるし、さやかはそそくさと先に帰ってしまうし、なんとも私の胃は重い。
分身マジックを身につければ、本当に分身できるのだろうか。可能であるならば今からでも猛特訓するのだが…。
マミ「それじゃあ暁美さんの魔法を実際に見学する魔女退治、これから始めましょうか?」
まどか「えへへ、ほむらちゃんの戦い方、私憧れるんだよね」
ほむら「まどか、憧れるというのは冗談でも怖いよ」
まどか「あ、ご、ごめんね、そういうつもりはないよ?」
まどまどする彼女の態度は、暁美ほむらが最初に出会った時のまどかからは全く想像もできないものだ。
マミ「まあまあ、それで、どうかしら?美樹さんは用事があって来れないのが残念だけど、佐倉さんを呼んで、早速魔女探しといくのかしら?」
ほむら「あー、そうだね、魔女を探さなければならないか」
私の力ならばワルプルギスの夜を簡単に倒すことができるという事を皆に証明しなくてはならない。
それは、皆が納得する未来を迎えるために必要な、最低限私がやらなくてはならない関門のひとつだ。
……だからこそ、私は上を目指さなくてはならない。
ほむら「しかし、さやかが居なくては困るね」
まどか「え?さやかちゃんが?」
ほむら「うん、せっかく私の力を見せるのだから、どうせならね?」
疑問を浮かべる二人の表情に、一人明瞭な答えを得ているような、不敵な笑顔で語り聞かせる。
ほむら「同じステージを皆で見てもらって、その上で納得してもらわないとね」
まどか「……」
マミ「うーん、けど、美樹さんの用事がいつ終わるかはわからないし……」
ほむら「なに、さやかが来るまでは私のマジックショーでも見ていてくれよ、せっかくなのだからね」
まどか「え?マジック?」
驚いたような、呆れたような顔。それでいい。
マミ「ちょっと余裕が過ぎるんじゃない?魔力は節約しなきゃいけない時期なのに…」
ほむら「そうかな?マジックショー“くらい”なら全然わけ無いよ」
本当は結構燃費の悪いエンターテイメントなのだが、秘密だ。
ほむら「ギャラリーもそろそろ待ち遠しくしてる頃合いだろうしね、さやかを待ちつつ、楽しんでよ」
まどか「うーん……ほむらちゃんが大丈夫っていうなら……」
マミ「……そうね、ふふ、お客さんとして、久しぶりに見ようかしら」
ほむら「うん、ありがとう二人とも、楽しんでくれ」
私は笑顔を向ける。
まったく、道化だ。内心ハラハラだ。
さやかには早く戻ってきてほしいから、出来る限り病院に近い場所の通りでやろう。
ほむら「Dr.ホームズのマジックショー、開演!」
空中で癇癪玉が破裂し、始端の無い紙テープがはらりはらりと広がり落ちる。
待っていましたとばかりに拍手が傾れ込み、遠くに歩く通行人を振り向かせる。
もう少し高めに調節を施した台の上に立って見下ろすギャラリー達は、以前の倍ほどにまでなっていた。
マミ『頑張ってね』
まどか『楽しみー!』
ほむら『うむ』
何があったか、段ボールに白い模造紙を張りつけて“ホームズさん素敵”とか掲げてる女の子まで、視界の端に捉えられる。
黄色い声を大声で浴びせているあの子は、私のマジックのおかげで試験に合格したとでもいうのだろうか。
いまいち、やっている身としては、このマジックショーが及ぼす影響というものがわからない。
ほむら「ではまずはじめに、このハットからマジックの小道具を取りださせていただきましょう」
掲げるハットの中から、体積を無視して大量のおもちゃ達が零れ落ちる。
ちょっと懐かしいマジックショーに、声援は割増して大きく聞こえた。
そして、彼らの声を聞いて私は自覚するのだ。
これも立派に、間違いなく、暁美ほむらとしての居場所であるのだと。
「すごーい!」
「やっぱりかっこいいなぁホームズちゃん…」
「どうやってんの?全然見えないー」
杏子「んしょ、悪いね、んしょ……おいマミっ」
マミ「あ、佐倉さん来てくれたのね、もう始まっちゃってるわよ」
杏子「始まっちゃってるわよ、じゃないっての、なんだこりゃ」
まどか「えへへ、ほむらちゃんのマジックショーだよ」
杏子「慣れない携帯のメールを開いてみて、“とりあえず来て”で足を運んでみりゃ、随分悠長なことやってるじゃん」
ほむら「はい、盾の中から公園の電灯~」
「うわー電灯っぽい!すごい!」
「あれ?あのタイプの電灯どっかで見たよ私」
杏子「……」
マミ「素敵よね、暁美さん」
杏子「……まあ、なんていうか、うん」
マミ「魔女を倒して平和を守るっていうことももちろんだけど……」
杏子「うん……」
マミ「こうして奇跡の片鱗を振りまいている彼女を見ているとね、魔法少女として希望を振りまくということに、まだ私たちの知らない色々な可能性があるんじゃないかって、そう思うのよね」
杏子「……」
ほむら「さあ、お嬢さん、このトランプの数字は何だったかな?」
「んーっと、ハートのエースだよ!」
ほむら「おっと残念!ハートのエースは私が食べてしまったので、これは白紙のトランプだ!」
「えー!」
ほむら「かわりにほら、ハットの中に丁度偶然、画用紙に描いたハートのエースがあるから、これで我慢してくれ」
マミ「……暁美さんを見ていると、何故かしらね…安心するわ」
杏子「……わかるよ、それ」
仁美「ずっと前から…私、上条恭介君の事、お慕いしてましたの」
さやか「……」
仁美「……」
さやか「あはは、まさか仁美がねえ…恭介の奴、隅に置けないなあ?」
仁美「さやかさんは、上条君とは幼馴染でしたわね」
さやか「……まあ、腐れ縁っていうかね、うん……そう、幼馴染み」
仁美「本当にそれだけ?」
さやか「……」
仁美「私、決めたんですの……もう自分に嘘はつかないって」
仁美「さやかさんは?さやかさん……あなた自身の本当の気持ちと向き合えますか?」
さやか「……私自身の本当の気持ち」
仁美「あなたは私の大切なお友達ですわ、だから、抜け駆けも横取りするようなこともしたくないんですの」
さやか(……仁美)
仁美「上条君のことを見つめていた時間は、私よりさやかさんの方が上ですわ」
仁美「だから、あなたには私の先を越す権利があるべきです」
さやか(……私の、本当の気持ち)
仁美「私、明日の放課後に上条君に告白します」
さやか(……私の気持ち…)
仁美「丸一日だけお待ちしますわ……さやかさんは後悔なさらないよう決めてください、上条君に気持ちを伝えるべきか――」
さやか「……ふう、伝えないよ、私は」
仁美「……どういうことですか?」
さやか「一日も待つ必要なんてないよ、私は良いや」
仁美「き…!気付いていますわ!さやかさん!貴女は上条君の事を……!」
さやか「あはは、だからこそなんだよ、仁美……」
仁美(! なんて目を……)
さやか「うん、私は恭介の事、好きだよ……自分の命を賭けてもいいくらい好き」
ヴーッ ヴーッ
さやか「……だからこそ、ちょっと嬉しいな、仁美があいつのこと、そんなに好きでいてくれるなんて」
パカ
“近くの通りで、ほむらちゃんのマジックを見ながら待ってるから! fromまどか”
さやか「あはは……だから、仁美、お願いするよ、恭介の事」
仁美「さやかさん!」
さやか「んーごめん!用事が出来ちゃった、行かなくちゃ!ほんとごめんね!ありがとう!」
タタタッ・・・
仁美「……さやかさん」
タタタ・・・
さやか「……」グスッ
さやか「仁美、そっか、好きだったんだ……」
さやか(……仕方ない!仁美じゃどうせ敵わないし!)
さやか(私の魔法少女としての体じゃ、いつか恭介と別れることになるだろうし…!)
さやか(……うん、これで良いの!良い区切りと思っちゃえばいいんだ!)
さやか(最近は恭介もそっけないし…うん、良いんだ、これで…)
さやか「……ぐすっ、……うう」
さやか「くそぅ……でも、やっぱ、ちょっぴりだけどっ、堪えるなぁっ!」
さやか「良いもん!仁美と付き合う恭介も、全部私が守ってやるんだから!」
さやか(恭介の手を治して、恭介と付き合うのが私の願いじゃない!)
さやか(この世界に少しでも救いの手を差し伸べること!それが私の祈り!)
さやか(ああもう!でもなんか、すんげーモヤモヤする!後で何かスイーツ食べよっ!)
こうやって割り切れるなら多分
まどポのさやかルートみたいな悲惨な展開になるまい
まどポのさやかルートみたいな悲惨な展開になるまい
割り切れるなら少なくともオクタヴィアにはならない。別の性質の魔女ならあり得るかもだけど
この話のさやかが魔女堕ちするとしたら
仁美や恭介守るために力使いすぎて限界以上に濁り
悪いが後始末頼むわみたいに自身の始末と後事を託すみたいな感じかな
仁美や恭介守るために力使いすぎて限界以上に濁り
悪いが後始末頼むわみたいに自身の始末と後事を託すみたいな感じかな
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