元スレほむら「思い出せない…私は何者だ?」2
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
151 :
マムは奇跡の虹ま……ごめん何でもない
152 :
大丈夫か?
電車で出してないか?
153 :
茜空に、ちぎれた雲が流れてゆく。
見滝原の夕焼けは美しい。
ほむら「ふぁぐ」
そしてサーティワンのトリプルアイスは美味しい。
思わず2つも買ってしまった程だ。
ほむら「……ふーむ」
海を見渡せる場所まで来た。
橋の上。
海もオレンジとかそんな感じの、とりあえずノスタルジックな色調で煌めいている。
けれど私にノスタルジックという感覚はないので、ただただ綺麗な海というだけだった。
しかし何故だろう。
海を見ると、無性に心がざわめく。
なんというか、動機が激しくなるのだ。
ほむら「……海が私を呼んでいるのだろうか」
船を接岸するためのロープをくくるアレが無かったので、私の片足は何に乗ることもなく、ただ橋を過ぎた。
154 = 153 :
詢子「……」
ほむら「……」
橋の入り口でたそがれているOLが居たので、私もなんとなくその隣でたそがれてみた。
オトナとコドモの、夕時のガールミーツガールだ。イケナイ感じがなんとなく良い。
詢子「…美味しそうなもん食べてるね」
ほむら「でしょう」
彼女は私に話しかけてきた。
アイスを食べたいわけではないようだ。
ほむら「食うかい」
食べかけの方を差し出す。
ベリー・ベリー・ベリー・ベリー・ベリー・ベリー・ストロベリーだ。
詢子「良いのかい?こんなにたくさん」
ほむら「思いの外、頭が痛くてね、溶けてももったいないし」
詢子「はは、二つ目かあ…食い意地あるねえ」
細そうなのに、と言って、彼女はアイスにむしゃぶりついた。
食べている途中で「悪い意味じゃないよ」と気遣ってくれた。
…どうやら、彼女は死ぬ気ではないらしい。良かった。
どうも黄昏時とOLという組み合わせは、あの日の惨劇を思い出してしまうのだ。
155 :
ベリーベリーストロベリーが三段なのか
156 = 153 :
詢子「ちょっと悩み事があってね、ここで立ち止まって、考え事をしてたんだよ」
ほむら「考え事」
アイス美味しい。
詢子「あたしの娘がさー…あ、君と同じで見滝原中学なんだけどね」
ほむら「はあ、そりゃ奇遇な」
詢子「最近になって、様子がおかしいというか……思い詰めてるような感じなんだよねえ」
ほむら「勉強かな」
詢子「てわけじゃあなさそうなんだけど」
さっぱりわからん。
詢子「前は普通に、私になんでも相談してくれる子だったんだけど……はあ、やっぱり難しい年頃だよなあ」
ほむら「……」
もはやアイスを舐めるしかない。
詢子「……はは、まあ君も思い詰めるようなことがあったら、ちゃんと親に相談するようにしなよ?」
ほむら「…そういうものかな」
詢子「そういうもんさー……、それじゃあ、ばいばーい、アイスありがとー」
腕時計を見た彼女はさっさと歩き始めてしまった。
ほむら「ふん」
私も残りのアイスを口の中に放り投げる。
大人目線でしか見えない世界もあるのだろうが、魔法少女にしか見えない世界もあるということだ。
157 = 150 :
前に酔ってたの宅配してなかったっけ?
158 = 153 :
やれやれ。魔法少女は孤独だ。
私はこれから、さやかとマミと共に戦っていくべく、グリーフシードをどう工面するか考えている最中だというのに。
本来、私たちの年齢の子供は、悩み事を親に相談するものだが、魔法少女はそうもいかないのだ。
ガキの小さな頭で全てを受け入れなくてはならない。
というより私の親がどこにいるのかわからない。
電話番号の控え、あったかな…。
ほむら「誰にも頼れない、か……」
黄昏空を見上げる。
焼けた空が美しい。
焼けた空……。
ほむら「……」
焼けた……。
――燃え上がれーって感じ――
もう、誰にも……。
ほむら「……鹿目、まどか…佐倉、杏子…」
……。
ほむら「……消さないと。あの子はもう、危険だわ」
……。
159 :
食べかけの方を渡すとは。
かなりの上級者とお見受けいたす。
160 = 153 :
杏子(結局あの後、ずっとはぐらかされっぱなしだったな……)
――とにかく、鹿目さんとの契約はダメ。
――絶対にダメだから。無理やりさせようったって、そうはさせない。
杏子(…何なんだよ、あいつら)
杏子(そりゃあ無理強いはできないかもしれねーけど)
杏子「……帰るか、はあ…」
杏子(…けどこれで諦めたわけじゃない、説得すりゃ、まどかって奴も気が変わるだろう)
杏子(ただの人間の人生に未練があっても、いつかやってくる絶望を前にしては、そうも言っていられないはずさ)
ほむら「……」
杏子「! アンタ…」
ほむら「……」
杏子「…ほむらじゃん、これは笠箕に続く橋だけど?自分の持ち場ってのはこの前――」
ほむら「二回」
杏子「……はあ?」
ほむら「流れとしては同じパターンよ。貴女はまた、鹿目まどかに魔法少女になることを強要する」
杏子「お、おい…なんでまどかの事知って…あ、テレパシーで聞いたか?」
ほむら「最初はソフトに、けど次第にあなたの“お願い”は“命令”、“脅迫”に変わってゆき……まどかを殺す」
ほむら「……私はいつか、そんな貴女を殺したいと思っていたの」
杏子「!!」
161 :
!?
163 :
いや、待て
気になって眠れなくなるだろうが
164 :
まてまて、続きが気になるんだ、書いてくれ。な?
165 = 150 :
自分でやんなw
166 = 155 :
てかしゃべり方がホームズからほむらに戻ってるよ!
167 :
>>166
伏線って知ってるかい?
マムマム
168 :
いいところで…乙
ところで群馬に海はゲフンゲフン
169 = 155 :
グンマーだろ?
170 :
記憶戻ったん?
171 :
乙マム!
どうなる杏子!
どうなるほむら!
172 :
乙マム
またって事はホームズ状態すら経験済みなのかほむほむよ
173 :
佯狂……というよりは、上位人格のほむほむが×××という感じか?
つか、浪花節なあんこちゃんあんあんを消すとか、ループのし過ぎでマジキチになってたのかほむううううn
174 :
この記憶喪失、ひょっとして……
175 :
いっそ別人のようになれば…ということなのか?
176 :
ほむほむ復活キター?
177 :
佐倉杏子の身体が爆風で吹き飛んだ。
紅い装束はボロ雑巾のように煤けて汚れている。
寂れた工場街にはお似合いの姿だ。
ほむら(…火器が少ない、けど燃料はある。これならある程度はヤれる)
ほむら(杏子……許さない、ただ殺すだけでは済まさない)
ほむら(徹底的に苦しませてやる)
唯一入っていたショットガンを担ぎ、彼女が吹き飛ばされた路地裏へと入る。
そこらに転げていると思ったけれど、なかなか逃げ足の速い獲物だ。
私はそれでも構わないのだけれど。
ほむら(……)
自分の左手のソウルジェムを見る。
もうかなり穢れてきた。消耗が早い。
ほむら(そろそろ杏子を殺さないと)
私は闇へ歩く。
178 = 177 :
杏子「はっ…は…!」
杏子(……! 来る…!)
ほむら「……」
カッカッカッ・・・
杏子(頼む、気付くな…こっちだって恥も何もかも忍んでゴミ溜めに隠れてんだ…)
ほむら「……」
カッカッカッ・・・
杏子(…行ったか)
杏子(……何だよ)
杏子(何なんだよ…何なの…あいつ…)
杏子(ほむら……突然変身して、そうしたら何か、目の前が……爆発して)
杏子(戦おうとしたけど、まるでダメだった…近づけば隙があるとか、そんなもんじゃない)
杏子(ほむらがアタシを吹き飛ばして、ほむらが近づいて、またアタシを吹き飛ばす…)
杏子(…何だよ、アタシが一体何をしたってんだよ…!)
杏子(あの目……アタシをマジで殺しにきてる目じゃねえかよ…!)
「少し歩き過ぎてわかったけど、そこだけ腐臭が掘り返された匂いがするのよね」
杏子(! しまっ…)
179 = 177 :
赤い爆風がゴミを蹴散らす。
ほむら「よく飛んだわ」
工場の外まで、杏子を吹き飛ばしながらやってきた。
それにしても、ガソリンの爆発と時間停止の組み合わせは便利なものだと実感した。
とても有意義な時間だった。
敵を嬲りながら新たな発見をするなんて、とっても建設的だわ。
杏子「あがッ…は…は……」
ほむら「惨めな姿ね、佐倉杏子」
工場脇の薄汚い水辺の近くまでやって来てしまった。
季節は暖かいが、この時期の水の中はさぞ冷たいだろう。
杏子「なん、で…?ほむら…」
ほむら「気安く呼ばないで頂戴」
カチッ
薄汚い害虫め。
カチッ
ぼん。空間が瞬間のうちに燃焼し、爆発する。
杏子「っぐぁ」
小さな爆発ではあったが、杏子を川に突き落とすには十分な威力だ。
どぼん。ケミカルにやられた魔法少女は、ケミカルに濁った川に沈んで見えなくなった。
180 = 177 :
ほむら「……」
ゴミ色の川の下を見る。
静かに波紋を広げる水面の下に、杏子の姿は見えない。
ほむら「……ふっ、しぶとい野良犬も、これで死んだわね」
小さく嘲り笑う。
……なんて。
私はそんな中途半端に終わらせる魔法少女じゃない。
ほむら「川に逃げ込んだ野良犬ほど、いつか這い上がって噛みつくものよね」
口元が歪む。
私がこのくらいで終わらせるはずがない。
やるならとことんやる。溺死なんて甘すぎる。この私自身の手で葬ってあげる。
ほむら「さあ、杏子!終わりにしてあげ……!」
盾の中から取り出す手榴弾。
ほむら「……」
それは手榴弾ではなかった。
ただの安っぽい缶コーヒーだった。
181 = 177 :
ほむら「…水の中で爆死…良いと思ったのだけれど」
缶コーヒーでは爆発などしない。
盾の中に無駄なものが多すぎる。
ほむら「ガソリンを撒いて殺そうかしら…」
多めに使うにはもったいないだろうか。
けれどここで派手にやっておかないと、私の気が済まない。
ああ、なんとかして手早く、パーっと気前よくやってしまわなければならないのに。
ほむら「…ふん、ま…時間の無駄ね、どうせ死んでいるわ」
左手のソウルジェムも限界に近い。これ以上は私の身が危険。
ほむら「寝ましょう…杏子はもう居ない、これで安心して休めるわね、ふふ」
せめてもの手向けに、缶コーヒーを投げ込んでやった。
彼女の安っぽい嗜好ならば、これくらいが似合いだろう。
ほむら「……」
私は自分のアパートへ歩き始めた。
早くグリーフシードを使って、ジェムを浄化しないと。
183 :
乙マム
相当精神すり切れてたんだなほむ
184 :
むぅ・・・どうなるんだ・・・
そしてこのキチガイほむほむは何なんだ・・・
185 :
乙
これは杏子のSGは真っ黒になりますねぇ
186 :
乙
それなりに上手くいってた所をぶち壊した気がする……
187 :
乙マム!
完全に「暁美ほむら」復活ですね……
188 :
ほむ復活とは思えないな
絶対に仲がある程度良いなら戦力にするだろうし
189 :
悪堕ちしてるのか、また別の何かなのか
190 = 185 :
記憶が中途半端に戻ってるんじゃないの?
その結果「まどかの敵」認定したものに並々ならぬ憎悪を抱いているとか。
191 :
マミさん、この状態のほむほむにぴったりのカッコ良い名前付けてやって下さいよ
192 = 188 :
ダークほむほむ
193 :
略してダム
195 = 175 :
もはや魔女化しかけてると言われても信じれそうだよこのダム
196 :
マダムがなんだって?
197 :
死体を確認しないとは所詮素人ダム。
198 :
ソウルジェムと武器に余裕が無いほむ
199 :
多重・・・かな?乙
200 :
なんか企んでそうなホームズだな
みんなの評価 : ★★
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