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    元スレ銀時「……ヒロインNo.1決定戦?」

    SS+覧 / PC版 /
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    751 :

    こんなのあったのか!しかも銀魂の雰囲気再現度が半端ないと思ってたらあのひぐらしクロスの方でしたか!!

    昨日から一気に読ませていただきました
    完結気長に待ってます

    754 :

    カ~~~モ~~~ン!!!!!!!
    1ィィィィィィィィ!!!!
    早くこォォォォォォォォォォォォォイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!

    755 :

    カマン!カマン!カマンベール!!

    756 :

    銀時「クリスマスってサンタさんが来るじゃん? で、何やかんやでみんなハッピーな気分になるじゃん?」

    銀時「そんなちょっと浮いたような空気だったらしれっと再開しても誰も怒らないよね、うん」

    銀時「何が言いたいかって言うと、二か月間も空けてマジですいません」

    757 = 756 :

    辰馬「心臓を撃ちぬいたはずじゃ……あれで動くのなら、もはや人ではなくなっちょるな」

    「己の心を刀に支配された男だ……そしてあれもただの刀ではない」

    辰馬「噂には聞いちょったが……妖刀紅桜、まさか持ち主の体まで操るか」

    「……この刀を使え、辰馬。あれを相手に銃だけでは命はないぞ」

    辰馬「…………」

    「……辰馬?」

    758 = 756 :

    辰馬「いや、少しばかり懐かしくなっての……あの頃が」

    辰馬「戦争中、おまんが一人で敵に突っ込んだときは頭がおかしくなったかと心配じゃったき」

    「お前に言われたくない」

    辰馬「あはははー、全くじゃ!」

    「……それに、今回はあの時とは違う」

    辰馬「ああ、今は一人じゃなか……」

    「……行くぞ!」

    辰馬「突撃じゃあぁぁ!」

    759 = 756 :

    狂乱の貴公子と呼ばれ、最前線で戦い続けた桂小太郎。

    免許皆伝の腕を誇り、戦場でも常に味方の士気を上げる存在であった坂本辰馬。

    その二人を持ってしても

    辰馬「くっ……ワシゃあ化物でも相手にしとるんか!? これで商談なんぞ出来るかい!」

    「下がるな辰馬!一気に押し込まれるぞ!」

    以前より強化され、さらに暴走した紅桜は一筋縄ではいかなかった。

    「ちっ……!」

    桂は懐から何かを取り出し、それを地に向かって投げつける。炸裂したと同時、あたり一帯に粉塵が舞い上がった。

    煙幕だ。

    760 = 756 :

    似蔵「っ!」

    紅桜に支配されている状態でほとんど意識のない相手にこんな手が通じるか、一抹の不安はあった。

    が、やはり視界を奪うことは有効だったらしく、似蔵の動きが一瞬止まる。

    男はその機を逃さない。

    辰馬「ハアアアアッ!」

    勝負を決するために踏み込んだ一歩、風を共に敵を両断せんとする一撃を

    似蔵「…………」

    似蔵の体を操る紅桜は受け流していた。そして

    反撃。

    761 = 756 :

    辰馬「しまっ……」

    それは、単なる真っ直ぐな突き。単純ゆえ、最速の攻撃。

    攻撃に意識を向けていた辰馬には、防ぐことは愚か躱すことさえ不可能である、直突き。

    体が貫かれるのは当然のことだった。

    762 = 756 :

    辰馬「ぐっ……」

    鮮血が辺りを赤く染める、誰もが勝負は決したと確信するであろう場景。

    だが

    辰馬「商談……成立じゃき……」

    男は、自らの体を貫く刀を両手で握りしめ

    辰馬「おまんの化物じみた動きを止められるなら……儂の体を一突き程度、安いやすい……」

    そして

    「オオオオオオオッ!」

    友を信じた男は刃を振るう。

    763 = 756 :

    似蔵「…………!」

    紅桜が今までに収集したデータには入っていなかった、その戦い方に

    互いに命を預け合う勇気を持った二人の攘夷志士の戦いにより

    決闘に、幕が下ろされる。

    残されたのは、粉々に打ち砕かれた妖刀の残骸と

    その刀の呪縛から解放され倒れ伏す、似蔵の体のみだった。

    764 = 756 :

    「無事か、辰馬!」

    辰馬「あたた……も、もう少し左に刺さっちょったら本当に仏さんになるところじゃ」

    「……急所は逸れたか、だが動くなよ。体を貫かれていることに変わりはない」

    「だが……あの一瞬でよく急所を外したな、商人ばかりして腕が鈍っているかと思ったが」

    辰馬「いや、儂は何もしちょらん……あの突きはどうしようもなかったきに」

    「なに……?」

    辰馬が躱しも防ぎもしなかったのに、紅桜が急所を外した……?

    人体を斬り、敵を両断し、すべてを破壊しつくすことに特化したあの紅桜が?

    765 = 756 :

    不審な顔をする桂に、辰馬は一つの答えを胸元から取り出した。

    それは、紅桜の突きによって半分が斬り裂かれている古びた名簿。

    「これは……お前……!」

    載っている名前には見覚えがあった、かつて共に攘夷戦争を走り抜けた

    そして志半ばにして命を落とした仲間たちの名。

    辰馬「何で儂ぁ……今日に限ってこんなものを持っとったんじゃ」

    「…………」

    辰馬「……守ってくれたのかもしれん、逝った連中が……儂らのことを」

    766 = 756 :

    すいません、今日はここまでで……年末にかけてちょくちょく再開します。

    767 :

    クリスマスプレゼントにしちゃ少し早かったな

    768 :

    おう

    770 :

    乙乙乙

    771 :

    やっと再開したのか
    >>1

    772 :

    銀時ィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!
    待ってたぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!

    773 :

    年末にかけて一回来るのかも怪しいな

    774 :

    銀時「まあ年も変わったし、改めてヒロインナンバーワン決定戦でもやるか」
    「改めてスペシャルゲストを何名か呼んできたぞ」
    アスカ「式波・アスカ・ラングレーよ」
    レイ「…綾波レイ」
    新八「あれ?ヱヴァンゲリヲン新劇場版Qでは綾波レイはアヤナミレイ(仮称)のはずでは」
    銀時「そんなことはどうでもいい。で、こいつらを呼んだお前の狙いは何だ」
    「ヒロインのベンチマークとして呼んだ」

    775 :

    >>774
    きたのか?

    776 :

    アスカ「だいたい何でこのあたしたちがこんな場に呼ばれなきゃいけないわけ」

    レイ「早く帰って碇君とぽかぽかしたい」

    月詠「ぬしら、わがままもほどほどにせい」

    アスカ「あんたバカぁ? わがままも何もあたしらは銀魂キャラじゃないでしょうが」

    777 :

    誰だよ

    778 = 776 :

    新八「彼女たちを呼ぶこと自体が失敗なんじゃないですか」

    「そういうものか、新八君」

    新八「少年ジャンプとヤングエースではファン層があまり重ならないじゃないですか。いくら銀魂がエヴァをパロってる箇所があるとはいえ、元ネタを知らない人もいるだろうし」

    銀時「確かにぱっつあんの言う通りだな。じゃあ、アイツらには帰ってもらうか」

    アスカ「言われなくても帰ってやるわよ」

    レイ「そうね」

    779 :

    銀魂とエヴァのクロスって何処かで見たよーな…?

    780 :

    来たり来なかったり遅れたり本当にすいません

    散々引っ張りましたが今週で完結させます、断固たる決意を持って

    781 :

    遅れようが行方不明になろうが面白ければ人はいくらでも待つよ。
    万が一たとえ落ちてもいつか新スレが建つまで待つ。

    782 :

    待ってるぞォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

    783 :

    これでかつる!!

    785 :

    桂、坂本が似蔵を討ち取ったのと時を同じくして、もう一つの激しい戦いが繰り広げられていた。

    銀時「ぐっ……!」

    それは戦いと呼ぶべきではないのかもしれない。

    高杉「…………」

    休むことなく放たれ続ける暴力的な攻撃を、必死に受け止めているその様は

    とても『戦い』と言い表すことができるものではなかった。

    786 = 785 :

    高杉「銀時……テメェ、本当に弱くなったな」

    銀時「テメーこそ、腹に穴が空いてる怪我人相手にずいぶんと手こずってるじゃねーか」

    高杉「フン……その減らず口だけは変わっちゃいねェらしい」

    銀時「変わらねーのはテメーも一緒だろうが」

    高杉「…………」

    銀時「ガキの頃から何も成長してねぇ、どんだけ腕が上がろうが体がでかくなろうが中二病こじらせようが」

    銀時「テメーは結局、あの時のまま……ガキだって言ってんだよ」

    787 = 785 :

    高杉「フン……なら、テメェは何だ銀時」

    銀時「?」

    高杉「過去から目ェ逸らして、この腐った世界を享受してのうのうと生きるのがテメーの言う大人か?」

    銀時「…………」

    高杉「俺ァ……実際にそういう生き方をしてやがるテメーが何よりも許せねェんだよ」

    高杉「刀握って天人とやり合ってた昔のテメーのほうが幾分かマシだったぜ」

    788 :

    銀時「忘れちゃいねーよ」

    高杉「なに?」

    銀時「俺ァ忘れちゃいねーよ……先生のことも、学んだことも、失ったことも」

    銀時「なにも、忘れちゃいねーよ」

    高杉「…………」

    銀時「何のために俺がこんなめんどくせーところまで体引きずってきたと思ってやがる」

    高杉「…………?」


    「分からないか、高杉」

    辰馬「友を護るためじゃろう、銀時」

    789 = 788 :

    銀時「テメーら……」

    高杉「ほォ……似蔵を退けやがったか」

    「高杉……もう貴様に勝ちの目はない」

    辰馬「おんしの連れ込んだ夜兎はもう戦える状態にはない、鬼兵隊も同じじゃき」

    「戦えるのはもはや貴様一人だけだ……お前だけで覆せるほど、この世界は甘くはないぞ」

    高杉「…………」

    790 = 788 :

    銀時「テメーら、下がってろ」

    「何をするつもりだ銀時、これ以上の戦いに意味は……」

    銀時「意味なんざ知ったこっちゃねーよ……俺ァただ、この寝ぼけた馬鹿を一発ぶん殴ってやるだけだ」

    高杉「…………」

    銀時「テメーのことだ、一人になろうがなんだろうが戦いは止めねーだろ」

    銀時「世界だのなんだの大法螺吹く前に、目の前の馬鹿を潰してみな」

    高杉「……クク、すべてを壊そうとする馬鹿に守ろうとする馬鹿か」

    銀時「何をすることが正しいのか、そんなモンを今さら言い合うつもりはねーよ」

    高杉「元々テメェは話し合う頭なんざ持ち合わせちゃいねェだろう」

    銀時「俺とテメー、どっちが上手く法螺を吹くことができるか……」

    高杉「白黒はっきりつけようじゃねーか」

    791 = 788 :

    辰馬「止めんのかヅラ、こんな勝負にはもう意味は……」

    「ヅラじゃない桂だ、そういうお前こそなぜ何もしようとしない?」

    辰馬「…………」

    「……邪魔をしてやるな、ああでもしなければ話をすることも出来ない不器用な馬鹿たちの会話を」

    辰馬「それを呑気に眺めちょる儂らはなんじゃろうな」

    「……フッ、俺たちも奴らと何ら変わらんさ」

    792 = 788 :

    銀時「…………」

    最後の時に備え、銀時は全ての神経を刀へと集中させていた。

    鞘なき居合と表現すべき、数々の相対者を両断してきた特有の構え。彼らには見慣れた光景だった。

    高杉「…………」

    間合いを取る二人はもう口を開くことはなかった。

    一瞬も集中を切らさないためか、あるいはこれ以上の言葉は必要のないものであると理解したからか。

    決闘と呼ぶにふさわしい、張りつめた空気が辺りを覆っていた。

    だが、彼らの浮かべていた表情は

    とても穏やかな、友への親愛に満ちているかのごとき

    微笑みだった。

    793 = 788 :

    銀時「ウオオオオオオオオッ!」

    高杉「!」

    雄叫びと共に銀時は地面を蹴りだす。十分あったはずの間合いは、すでに刀の射程圏へと変化していた。

    高杉(……あの時と変わらねェ速さだな、銀時)

    素人ならば風が通り抜けたと錯覚を起こしかねない、見事なまでの加速。

    だが、それは高杉にとっては見慣れた速さでもある。

    高杉(一撃を受け止めてからの反撃……それでシメーだ……)

    加速し直線的に向かってくる相手にはそれが最も効果的であるのは経験から理解していた。

    数ある天人の中にはより速い動きをする者もいた、剣術の力量だけを比較すれば引けを取らない自信もある。

    相手が坂田銀時であろうと、それは変わらない……

    銀時「――――!」

    高杉(いや……違う)

    侮っていた、目の前の男を天人や並みの剣客と比較するのは間違っている。

    戦場において最強と呼ばれ、白い悪魔……白夜叉とまで呼ばれた男を相手に

    一歩でも退けば、確実に命を刈り取られる。

    高杉「!!」

    直前で高杉は選択を変えた、敵の初撃を防ぐのではない。

    こちらの初撃を相手に与える……!

    794 :

    何故追い付いたしwwwwww

    795 = 788 :

    高杉「オオオオオッ!」

    振り上げた刀を真っ直ぐに振り下ろす、動きだけで見ればこの上なく単純である。

    単純であるが故……最も速い。

    ――殺った、銀時の刃の位置を見て彼は確信した。

    銀時の刃が自らの体に触れる前に、自らの振り下ろした刀を防ぐ前に、間違いなくこちらの攻撃が届く。

    やはり退かないという選択肢は正しかった、銀時も初撃は受け止めてくると予測していたはずだった。

    だからこそ、刃が抜き切れていない。

    防ぐことも、躱すことも不可能だった。

    796 = 788 :

    だが、高杉の腕へと返ってきたのは

    肉を切った感覚でも、刃で攻撃を受けられた衝撃でもない

    高杉「!?」

    まるで、予想だにしない感触であった。

    797 = 788 :

    柄。

    それは刀を握る個所であるというのが意味合いとしては正しいし、実際の使用法もそうであろう。

    そこを攻撃として使用するなどあまり考えられることではない。

    よほどの実力差がある場合において、峰打ちの要領で敵へ攻撃することはあり得るだろう。

    だが、同じ程度の力量を持った相手に対して峰を攻防に使用することなど常識では考えられない。

    高杉「…………」

    抜き切れていない、下を向いている刀身を振り上げて間に合わないのならば柄を使って防ぎやがる、か。

    ……そういや、テメェの強さは馬鹿みてーな身体能力だけじゃなかったな。

    流れる雲のごとき我流の太刀筋……そんなことを高杉は頭に思い描いていた。

    798 = 788 :

    高杉(俺の見立てが間違ってたらしいな……銀時よ、結局のところテメェは変わっちゃいなかった)

    ガキの頃からそうだった……何もかもが違っていたはずの俺たちだったが、それでも戦場では最後まで共にいた。

    どれだけ自分が間合いを取ろうが、距離を置こうが

    この男は、それを一瞬で飛び越えて自らの隣へ並び立つ。

    互いに数えきれないほどの悪態をつこうが、どれだけそりが合わなかろうが、見えている景色が違っていようが

    所詮は小さな問題にすぎなかったのかもしれない。

    高杉(……その甘さも、何もかもな)

    彼には見えたのだ。

    自らの体に刀が触れる直前に、刃を峰へと反したその動きが。


    ――勝負は、決した。

    799 :

    区切りいいし今日の投下終了かな?
    乙んこ

    800 = 788 :

    銀時「はっ……はっ……」

    「銀時……お前……!」

    辰馬「そのボロボロの体でよう動いたの、おんしはまったく体力馬鹿じゃき」

    銀時「天然馬鹿のテメーに言われたかねーよ」

    高杉「…………」

    高杉「銀時、テメェ……何で斬らなかった」

    銀時「血が出てなきゃ斬られたことにならねェとでも思ってんのかテメーは」

    高杉「…………」

    「言っただろう高杉、銀時がここに来た理由を」

    高杉「そいつはもう聞き飽きた……俺を討って、テメェの仲間共を護れてよかったな」

    辰馬「まーだそんなことを言っちょるんか」

    高杉「なに?」

    「銀時は仲間を護るためにここへと来た、それはお前の言う通りだ……だが高杉」

    「お前も、俺たちの仲間だろう」

    辰馬「おんしがどれだけ否定しようが、儂らはそう思っちょる」


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