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    元スレ霊夢「そういえば、あんたの名前は?」一方通行「………」

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    タグ : - 東方 ×2+ - とある魔術の禁書目録 + - クロスオーバー + - 幻想郷 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    451 :

    1月は待とうぜ、1月は。

    452 :

    >>449
    どうでもいいが、書き込み時間すげーな

    453 :

    来ねぇかなぁ…

    454 :

    >>452
    「いやいや」だもんなwwww

    455 :

    >>442
    打ち止めはどうするwwwwww

    456 :

    あれから、21年の月日が流れた……

    457 :


    一方通行「随分赴きある屋敷だな」

    「美しい場所だと思うよ」

    「はぁ、お茶まだかな……」

    一方通行「こーいう純和風の建物はあまり経験がないからここに来てからは毎日が新鮮だな。神社やら人里やら……和食やら……」

    「ふぅん? あんたのいる場所は日本じゃないの?」

    一方通行「日本だ。けど、日本の中でも隔離されたような場所で、技術力も周りより30年追い抜いてる。
         景色は、ビルばかりか、場所によっては西洋建築で統一してる場所もある……。まァ、寂れた工業地帯のような場所もあるがな」

    「ビル、……あの、窓が壁になっていて縦に長い建築物だったかしら?」

    一方通行「それだ。街自体は綺麗だが、……こういう場所の何とも言えない安心感は不思議だな……。やっぱ俺も、日本人か……」

    輝夜「それでは、お茶うけに和菓子を添えましょう。ようこそ、永遠亭へ。歓迎致します」

    一方通行「……」ポカン

    「邪魔してるよ。それで、なんだその作ったような営業顔は。何をたくらんでいるの?」

    輝夜「全く、揃いも揃って無礼者ばかりね。お客の手前、許してあげるけど、明日はまたいつも通りの日常よ?」

    「はいはい」

    「こんにちは」

    輝夜「こんにちは、旧地獄の八咫烏」

    一方通行「……」

    スッ

    輝夜「初めまして、わたくし、蓬莱山輝夜と申します。以後お見知りおきを」ペコリ

    「おやおや、正座で普通礼なんて慣れないことしちゃって。あんたも騙されない方がいいよ、こいつ結構性悪なとこあるから」

    輝夜「妹紅の戯言にも困ったものですね。さぁ、あなたもお茶をどうぞ……?」

    一方通行「……」

    「? おーい、どうしたのー?」パッパッ

    458 = 457 :



    一方通行「……あ、いや、なンでもねェ」

    「?」

    一方通行「輝夜……、かぐや姫の伝記で「竹取物語」というものが、日本最古の物語として語られているが……」

    輝夜「あら、きっとそれは私のことね。まぁ、驚いた。誰かが残したのかしら? でも、名前だけでよく解ったものね」

    一方通行「それだけ有名な物語だからな……。後は、オマエの容姿」

    輝夜「ふぅん」

    一方通行「かぐや姫は『この世のものとは思えぬ程の絶世の美女』だと言い伝えられている」

    輝夜「……あれ? 今、私口説かれたのかしら?」

    「自惚れてるんじゃないよ」

    「でも、相当な美人だよね」

    一方通行「なるほどなァ。思わず見惚れるっつーのはこーいう現象なンだな……。いいもン見せてもらった。素直に感謝させてもらうぜ」

    輝夜「その割には結構淡泊なのね。毎日毎日大勢の男が覗いていくし、あの5人には随分としつこく求婚されたものだけれど……」

    一方通行「確かに見惚れてしまうほどの美しさであるのは否定しねェが、俺は芸術品を見ているような気分だな。手元に置きたいという支配欲は出てこねェ」

    輝夜「おそらくはあの5人も、私を手元に置いて自慢したり、自己の強さを誇示しようとしていたんでしょうねぇ」

    「く、お前は本当に私を腹立たせるのが好きだな?」

    輝夜「名指しでは言っていないじゃない。自意識過剰なのではなくて?」

    「~~~ッ!」

    一方通行「オマエら仲悪ィのか?」

    「悪いみたいよ? あ、お茶おいしい」ズズズ

    459 = 457 :


    「ふんっ。ちょっとした因縁の仲ってヤツよ」

    一方通行「あっそォ……。お、この和菓子うまそうだな」

    「おいしいよ。はい、どうぞ」

    一方通行「甘いものはあンま食わねェが、これくらいは食べやすいな……。茶にも良く合う」モグモグ

    輝夜「まだあるわよ。好きなだけ食べていいわ」

    一方通行「しっかし、日本最古の物語の登場人物が目の前にいるっつーのは……、いや、深く考えねェ方がいいか……」

    輝夜「どのような物語になっているの?」

    一方通行「確か、竹取の翁がある日竹林で、光る竹の中に三寸ほどの子どもがいたのを見つけた。んで、翁の夫婦はそいつを育てたら三ヶ月で成長した。
         んで、名づけも終わって祝宴をして人目に付いて気に入った男が言い寄り始めた。んで、最後に残ったしつこい5人に無理難題をふっかけて
         結婚の約束を取ったものの、誰も成功させなかった。それから、話題を聞きつけた御門が言い寄り始めたがこいつも拒否。
         まぁ、とりあえず、歌の交換を始めることにした。それから、ある日かぐや姫は自分はこの世界の人間ではなく、月の住人で、もうじき月に
         戻る運命だと言う。んで、月に帰った。これがかぐや姫の話だ。ガキ用に簡単にアレンジされてる話だ。
         ンで、そのベースとなった竹取物語では、月に帰る時、御門に「不老不死の薬」を渡してから月に帰った。
         その後御門は「かぐや姫がいない世界で不老不死になっても仕方がない」として当時火山活動が活発だった山でそれを焼いた。それが不死の山。
         まァ、つまりは現在の富士山っつーことだな。こンな物語だ」

    輝夜「お見事。なかなか綺麗にまとめているし、概ね事実ね。ふむふむ、なるほど」

    「へぇ、あなたってそんな過去があったのね」

    一方通行「日本最古の物語っつーことで、時代背景や舞台地、作者などの研究が今でも行われてるぜ?」

    輝夜「ふふ。それでは、あなたがその物語の本当の結末を知る唯一の外の人間になるのかしらね?」

    一方通行「ほォ?」

    輝夜「その物語、疑問に思ったことはなくて?」

    一方通行「『なぜ、月に帰ったはずのかぐや姫が地上にいるか?』」

    輝夜「…………」

    460 = 457 :


    「部外者に話していいの?」

    輝夜「いいんじゃないかしら? たとえばこの人間が言いふらして回ったところで私は何も困らないし」


    一方通行「いや、別に知りてェワケじゃねェし」ケロッ


    輝夜「え、えぇー? このゴクリと息を飲む状況でそれを言うかしら? その、研究とかされているところに真相を話したらきっと一大騒動よ? 面白そうじゃない?」

    一方通行「伝えたとこで信じてもらえねェだろ? 「かぐや姫本人に聞きました」って誰が信じるかよ」

    輝夜「それもそうだー……。なんだ、つまらない……。じゃあ、いいわ。月に帰らないで永琳と共に残りの使者を殺して幻想郷のここに逃げ込んでいたのよ。はいおしまい」

    一方通行「すげェ、さらっと……。つーか、随分物騒な姫だったンだな、オマエ。わざわざ迎えに来た使者に何してンだよ」

    輝夜「元々追放されてたのよ。蓬莱の薬を飲んで、不死になったから月から地上へ流刑された。まぁ、地上に来たかったからそうしたんだけれど。
       その辺の事情はめんどいから省略ぅ」

    「ちなみに最後の不老不死の薬は富士山で燃えてないよ。木花咲耶姫に燃やすなって言われて下山途中に私が奪って飲んだから。詳しいことはめんどいから省略」

    一方通行「………………知っても有難味感じねェし、学者は絶対に信じねェな……」

    「んぐんぐ。おいひい」

    一方通行「ン? 不老不死の薬を飲ンだっつーことはオマエらは不老不死なのか?」

    輝夜「えぇ。月の人間が穢れの多い地上で生きるには不老不死の薬は必須なの。永琳も飲んでいる」

    「私は地上の人間だけど、まぁ、……勢いで」

    輝夜「こいつバカよね」

    「それ以上言うと客人の前であんたを消し炭にするわよ?」

    輝夜「きゃあこわーい。人間様、わたくしをお守りくださいな」

    一方通行「お断りだ」

    輝夜「うぐ。想像以上に朴念仁な人間ね。あなたが絶賛する容姿の女が隣にいるのに」

    一方通行「そォいう性格だと解れば、余計に芸術鑑賞レベルで収まるぜ。残念だったな姫様」

    「くふっ、あしらわれてやんの……!」クスクス

    輝夜「うぅー!」

    461 = 457 :


    永琳「お待たせ。頼まれていたお薬出来ましたよ」

    「ありがとう」

    「わぁ、ありがとうございます!」

    永琳「こちらが、あなたのお使いの分。こちらが里の人の分ね。それと、あなたへ塗り薬のサービス」

    一方通行「どォも……」

    「よぉし! 早くこいし様に届けて元気になってもらわないと!」

    永琳「服用してもまだ具合が悪い様だったら言って頂戴。私が旧地獄に足を運ぶわ」

    「はいっ、さとり様に伝えておきます!」

    一方通行「ンじゃ、さっさと戻るか……」

    永琳「また何かあったらいらっしゃい」

    「帰りも案内するからちゃんと付いてきてよ?」

    輝夜「もう帰ってしまうの? はぁ、また退屈になってしまうわ」

    一方通行「あちこち散策にでも出ればいいじゃねェか」

    輝夜「……そうね。近いうちに博麗神社に遊びに行こうかしら」

    一方通行「別に神社に来いっつー意味で言ったワケじゃないンだが……」

    輝夜「あら、そういう口説き文句なのかと思っちゃったわ」

    一方通行「言ってろ」

    輝夜「あまり冷たくしないでちょうだいよ。久々の退屈しのぎを見つけて上機嫌なのだから」

    一方通行「あの吸血鬼のガキといい、俺の何が楽しいのやら……」ハァ

    「あなたって妖怪に好かれやすそうだからじゃない?」

    一方通行「ンー……」

    462 = 457 :


    博麗神社


    霊夢「おかえり」

    さとり「おかえりなさい。空、今日はここで夕食を取って帰りましょう」

    「こいし様は大丈夫なんですか?」

    さとり「急くほどでもないんじゃないかしら。私もお腹が空いたし、あなたもお腹が空いたでしょう?」

    「それもそうですね!」

    一方通行「いいのかよ、それで……」

    霊夢「あの、ルーミアに襲われていた子どもの薬は?」

    一方通行「あァ、それなら道案内してくれたヤツが持って行ったぜ。ちょうど、人里まで行く用事があるからって」

    霊夢「そう。彼女なら安心ね。ほら、もう夕食出来てるから食べましょう」

    一方通行「こう、帰ったら飯が出来てるっていうのはいいもンだな」

    霊夢「今日は特別。こいつが作っていたし、私も楽出来たわ」

    さとり「ちゃんと人間が食べれるものを作ったから安心してね」ニコー

    霊夢「代わりにうちの残ってた食材を惜しげもなく使われたけれど……」

    「さとり様の手料理♪ さとり様の手料理っ♪」

    さとり「はい、空。こぼさないようにね」

    「いっただっきまーす!」

    「そうはさせるかぁー!!」ピョーン

    「わっ、私の御茶碗ー!!」

    「ずるいです! ずるいです、さとり様!! あたいだってさとり様の手料理食べたいです!!」

    一方通行「……いや、ここは妖怪がわんさかいる場所だ……。猫が喋ったって驚きやしねェよ……」ブツブツ

    463 = 457 :


    さとり「燐、あなたにはこいしを看病してねってお願いしたじゃない」

    「こ、こいし様が……「そんなにひどくないから大丈夫。お燐は好きなことしてて」って言うから……」

    さとり「……。そうね、私とお空だけ食事をしているのに、あなただけ除け者にしてはダメね。解ったわ、一緒に食べましょう」

    「やったぁ!」ドロン

    一方通行「……いや、相当なレアケースだが肉体変化の能力者もいるワケだし、猫が人間に化けたって驚きやしねェよ……」ブツブツ

    さとり「残りの食材でこいし用の粥も作ったし、まぁ、大丈夫ね」

    霊夢「あんた、どれだけうちの食材使ったのよぉ!! あぁ、もういい! 食べる! 食べてやるわ!」モグモグ

    さとり「こうやって大人数で食事をするのは久々ね。楽しみましょう」

    一方通行「…………」モグモグ

    さとり「……妖怪に好かれるなんて珍しいことですからね。良い様にも、悪い様にも受け取ってください」

    一方通行「だから、心を読むなっつの」

    さとり「好かれることに、思い当たる節があるんでしょう?」

    一方通行「オマエは今読ンだンだろう?」

    さとり「えぇ。あなたはこの子みたいに、神を飲む込むのではなく、神を突き落としそうな子だと言うことだけは読みました」

    一方通行「『だけ』ねェ。胡散臭いにもほどがある」

    霊夢「妖怪なんて胡散臭いだけよ。何を今更」

    「ところで、どうして博麗神社に男がいるの?」

    「えーと……、浮浪者?」

    一方通行「誰が浮浪者だ。あと、この猫女は見る目があると思う」

    「何こいつ」

    霊夢「気にしないで。喜んでいるだけよ」

    一方通行「案外今日はいい日かもな。姫さンといい、この猫女といい」ウンウン

    「殴られたことは忘れてるのね」

    464 = 457 :


    1時間後

    さとり「それでは、ごちそうさま」

    霊夢「全く、しっかり粥までお土産にして……」

    「まぁまぁ、今度何か持ってくるよ」

    「ごちそうさまでした」

    さとり「空、燐、さきに行ってて。はい、これはこいしの薬ね」

    「はぁい!」

    サッ

    「お空には危なっかしくて持たせられないよ。あたいがちゃんと預かっておきます」ヒュン

    「うぇぇーん!」ヒュン



    さとり「ねぇ、霊夢」

    霊夢「何かしら?」

    さとり「あなたは平気なの?」

    霊夢「……あいつのこと? 平気じゃなかったら私は今ここで立ち話なんかしてないわ」

    さとり「あの人間、妙な力を持っているみたい」

    霊夢「あぁ、たしか、「ちょーのーりょく」ってヤツ? 私も、最初触れようとしたときに手を弾かれたわね」

    さとり「それとはもっと違うような、まるで神へ抗うかのような……。そこらの妖怪よりも、もっと、淀んだ……力……。
        平然と食事をしていたように見せかけて、震えを隠していたのよ、私。ほら、まだ少し震えてる」カタ・・・

    霊夢「……思うに、あんたは色々読み過ぎなのよ。あいつはそんなことしないわ」

    さとり「たった数日で、あなたがそこまで信頼するなんてね」

    霊夢「理由はいくつかあるけれど、読んでみれば?」

    さとり「いいわ。たった今「読み過ぎ」なんて言われてしまったしね」

    霊夢「ふふ、おやすみ」

    さとり「おやすみ」

    465 = 457 :

    お使い編はこれにて終了です。
    次回「最強の超能力者、たんぽぽコーヒーに目覚める」の巻、乞うご期待!!
    (今のレスには嘘が含まれています)

    466 :

    >>1乙、第一位、漸く帰りたいと言わなくなった…

    467 :

    男扱いされたねやったね一方ちゃん!

    しかしロリコンだった

    468 :

    成る程、こいつが『嘘予告』というものか・・・

    469 :

    勢いワロタ

    470 :

    きてたー!!
    次もまってるぜ

    471 :

    乙、↑を


    まってるぜ

    と読んでしまった俺は破廉恥な人間かも知れぬ…

    472 :



    >>471
    それ溜まってんのはお前だろww

    473 :

    一方さん丸くなりすぎじゃね?
    いや考えがあってのことならいいんだけど、SS速って角の取れた一方さんも多いし
    そういうのに引っ張られたならちょっと残念
    東方の掛け合いがそうなのもあって、ここくらいのトゲトゲしさ結構好きなんだよね

    474 :

    >>473
    鬼だって角(つの)が取れれば丸くなるだろ?





    だめだうまいこといったつもりだけどそうでもなかった

    476 :

    一通さんが誰彼構わず喧嘩腰で突っかからなきゃいけない理由なんてないだろ。

    477 :

    そもそも、今は手まわし機充電器しかない以上、下手に他人を刺激する必要はない。

    さらにこの状態の一方さんは基本、自責の念に駆られてて、かつ自分を見返す心の余裕がある。

    少し考えれば1行目ぐらいは分かるだろー。2行目は妹達通行以降知らないと、そう思えないかもしれんが。

    478 :

    次回wktk

    479 = 474 :

    >>477
    考察きめぇ

    480 :

    たんぽぽコーヒーってことはやっとおれのゆうかりんの出番か

    481 :

    いや、俺のだから

    482 :

    打ち止めのいない幻想郷じゃわざわざ周りを警戒しまくる必要ないんだろ
    実験停止から打ち止めに会うまでは描写少ないけどこんな感じだったじゃん

    483 :

    >>473
    引っ張られたら何が悪いの?
    一つも禁書SS読めなくなるよ

    484 :

    そんなことよりさとりんりん

    485 :


    一方さんが女に関心を抱いたSSは初めて見たかも(幼女除く)

    486 :

    乙です
    たんぽぽ=花=花畑=ゆ う か り ん ラ ン ド !!
    だったらいいなぁ

    487 :

    >>482
    その間は能力常に動いてたからだろ

    まあこれ以上は>>1が萎えるパターンになりそうだからやめよう

    488 :

    そんなことよりおなかがすいたよ

    489 :

    >>488
    インデックスさんはイギリスにお帰りください

    490 :

    もうちょい静かにしようや
    少し無駄レス多い

    491 :

    因みに、たんぽぽ(蒲公英)は、

    葉、根共に、漢方薬の原料でもある。

    永琳さんの所に、あるのではないか?

    492 :

    えーりんのマジカル薬ってそんな普通の材料で作るもんなの?

    493 :

    うどんげが薬草つみしたりするくるらいだし
    案外普通の材料も使うんじゃね?

    っていうかこれって公式だっけ?

    494 :

    俺は一方さんは、普段は大人しい人間だと思ってる。自分から率先して闘うっていうのは、己の危険や、打ち止め、妹達への危険があった時で。
    まぁ、俺が感じた一方さんしか書けないので大目に見てやってくだせい。

    というわけできっと誰もが予想外の速さで持って来ました。休憩編。いつもよりも力が抜けてるから早かったんだろう。

    495 = 494 :


    シャッシャッ

    霊夢「………………もう一週間」

    シャッシャッ

    霊夢「馴染むものね」

    シャッシャッ

    霊夢「……おはよう」

    シャッ、・・・

    一方通行「ン。朝の境内掃除はそろそろ終わるぜ」

    霊夢「ありがと……。もう言わなくてもやるようになったのね」

    一方通行「人間は学習するもンだ。っつーか、早起きすると妙に体を動かしたくなるもンだな。朝飯前にこれくらいが丁度いい」

    霊夢「そう。朝食すぐ用意するわ」

    一方通行「解った。……つーか、夏のこの時期は境内の掃除も楽でいいな」シャッシャッ

    霊夢「そうね。どうせなら、秋にここに来てくれるか、秋もここにいてくれればいいわね」

    一方通行「冗談言うな」

    霊夢「冗談じゃないわよ」

    一方通行「余計悪ィ」

    霊夢「今日はどうするの?」

    一方通行「どォするかね……。文は協力すると言いつつここ数日は来ねェし」

    霊夢「新聞作ってるんじゃないかしらね」

    一方通行「ああ……」

    496 = 494 :


    朝食


    魔理沙「珈琲?」

    一方通行「どっか売ってる場所知らねェか?」

    魔理沙「さぁ。紅茶は飲むけど」

    一方通行「オマエ意外と飲ンでそうなのにな」

    魔理沙「そりゃ偏見だ。そもそも私は和食派だし。紅茶も「お茶会」で飲むくらいだぜ」

    一方通行「ンな西洋魔女丸出しの格好で毎朝和食食ってンのか」

    魔理沙「あんたは霞でも食ってそうだな」ククク

    一方通行「そりゃ偏見だ」

    霊夢「緑茶もなかなかいい、とか言ってたのに。あまり一つのモノに執着していると何も見えなくなるわよ」

    一方通行「それは実体験でよォく解ってるつもりだ」

    霊夢「解ってなさそうだけれどね」

    魔理沙「あんたは一人で突っ走りそうだしなぁ」

    一方通行「たかがコーヒー一つで何、俺の人となりを解ったつもりでいンだよ……」

    霊夢「意外と、そういうものの方が人を表すのよ」

    一方通行「……あー……。オマエが守銭奴でガサツで慈悲とほど遠い巫女っていうのもか。納得」

    霊夢「あら、それは私じゃないわね」

    魔理沙「そういや、珈琲と言えば、前にたんぽぽから珈琲作れるって聞いたっけ」

    一方通行「なンだそりゃ」

    魔理沙「確か根を乾燥させて焙煎して飲むんだっけか」

    一方通行「そりゃもうコーヒーじゃねェじゃン」

    魔理沙「だからたんぽぽの珈琲なんじゃない?」

    497 = 494 :




    ソヨソヨ

    一方通行「たんぽぽのコーヒー、なァ……」

    霊夢「はい、お茶」コト

    一方通行「ン」

    霊夢「今日もいい天気ね。夏の日差しは気持ちいいわ」

    一方通行「オマエは毎日この縁側に座ってこの景色を見てンのか?」

    霊夢「そうよ。この博麗神社からはね、幻想郷全てが見えるの。素敵でしょ?」

    一方通行「……そォだな。……けどよォ、全部見えるっつーのは、どういう気持ちなンだろな」

    霊夢「どうもしないわよ。あぁ、向こうの山で紅葉が始まった。もう秋ね。とか、そのくらいよ」

    一方通行「……そうか」

    霊夢「あんたはどう思ったの? この幻想郷の景色を見て」

    一方通行「どォだろォな。すべてが俺の知ってる世界や概念と違い過ぎてて良く解らンねェ」

    霊夢「なら、それでいいじゃない」

    一方通行「そーいうもンかね」

    霊夢「そーいうもんよ」

    一方通行「……やっぱ、この場所は俺には合わねェな」

    霊夢「幻想郷はね、すべてを受け入れるところなのよ。例えば、ここで不貞腐れている白い外来人もね」

    一方通行「外で俺の役目全部終わって、居場所無くなったら世話になるかね」

    霊夢「体力あるうちに来て頂戴」

    一方通行「いや、今度こそ紅魔館行く」

    霊夢「ちっ」

    一方通行「……ぼーっとしててもしょォがねェから外に出るヒントでも探しに行くかね」

    498 = 494 :


    香霖堂

    霖之助「よく一人で来れたもんだ」

    一方通行「道は前回来たときで覚えてっからな」

    霖之助「いや、そうじゃなくて……無事に来たという意味で」

    一方通行「あァ、……そうか。ここの妖怪は人を襲うンだったな」

    霖之助「その文化も薄々と廃れて行ってるけどね。平和なものだ。……とは言っても襲われない確率は0ではない」

    一方通行「先日襲われかけたばっかだ。平和的に解決させたが」

    霖之助「君らしいね」

    一方通行「…………いや、……平和的、だよな……?」

    霖之助「双方、心身ともに怪我がなければ平和的さ」

    一方通行「自滅はしてたけどな」

    霖之助「ところで、今日は何しに来たんだい? お茶を飲みに来たわけでもあるまい」

    一方通行「このガラクタを拾ってくる場所を聞きたくてな」

    霖之助「ガラクタじゃない。売り物さ」

    一方通行「失礼」

    霖之助「よろしい。大体は結界の境目だけれど、無縁塚がいい場所だね」

    一方通行「場所は?」

    霖之助「魔法の森を抜けた先にある再思の道を越えた先だ。あそこは結界の綻びがある場所だから穴場スポットになる」

    一方通行「解った。なンかいいもン拾ったら持ってくる」

    霖之助「ああ、期待しないで待ってる」

    カランカラン

    霖之助「生きて帰ってくることをね。」

    499 = 494 :


    無縁塚

    一方通行「…………危ない橋っつーのは、何度も渡って来たが、渡りたくねェと思ったのはこれが初めてかな」

    一方通行「薄気味悪ィとこだ。こンな場所もあるンだな」

    一方通行「あー、……。縁側から見えてたかもな……」

    一方通行「…………ここは……」

    小町「おーい、若人さん。あんたの死期はまだ先だから、変なこと考えるんじゃないよ?」

    一方通行「……はァ?」

    小町「よいしょっと……」ストン

    一方通行「なンだ、オマエ?」

    小町「あたいは三途の川の一級案内人。小野塚の小町だよ。小野塚さんでも、小町さんでも、可愛いお姉さんでもお好きなように?」

    一方通行「はァ、それはどォも……」

    小町「とりあえず、まだ元気な人間が死に急ぐんじゃないよ」ポンポン

    一方通行「は?」

    小町「自殺、ダメ、絶対」ナデナデ

    一方通行「いや、外に出る方法探しに来ただけなンだが……」

    小町「へ?」

    一方通行「え?」

    小町「あれ? 自殺者じゃないんだ?」

    一方通行「なンで自殺しなきゃならねェンだよ」

    小町「ここってそういう場所なんだ。外の人間が死にやすい」

    500 = 494 :



    一方通行「外の人間、っつーことはやっぱここは外に近い場所なのか……」

    小町「ここはね、外の人間たちの墓場なのさ。あんたの足元にごろごろと石があるだろう? それが墓石。外の世界から来たから縁者なんていない。
       だから、ここは「無縁塚」。さぁ、解ったらズカズカ入るのはやめてもらおうか。全く、知りもしないでよくこんな危ない場所に来たなぁ……」

    一方通行「悪い……。っつーか、危ない場所なのか? 霊でも出るのか?」

    小町「んー。そういうのもあるっちゃあるけど、ここは結界が薄いから幻想郷と、外、そして冥界や三途の川とも繋がることもあるのよね」

    一方通行「冥界……、三途の川……。はァァ、ンなもンもあるのかよ幻想郷……」ゲンナリ

    小町「ここは幻想郷内でも屈指の激ヤバスポットなんだ。もっとも危険度が高い場所に分類されてる」

    一方通行「……あンのやろォ……。ンなこと一言も言ってなかったぞ……」

    小町「さー、解ったら帰った帰った」ヒラヒラ

    一方通行「イヤですゥ。俺は外に出る方法を探してンだよ」

    小町「へぇ? 叶わない努力は感心しないね」

    一方通行「なンとでも言え」

    小町「あ、そうか。あんた博麗神社に来た外来人か!」

    一方通行「……どこまで知れ渡ってンだよ……」ハァァ

    小町「あは。だったら尚更ここでうろつかせるわけにはいかない。さー、帰るよ」グイッ

    一方通行「おい、やめろ!! 襟元掴むンじゃねェ!」

    映姫「おやめなさい」

    小町「ぴっ!?」ビクゥ

    一方通行「ぎゃっ」ドサッ

    映姫「全く……小町、あなたは何度言えば解るのですか?」ツカツカ


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